英単語学習ラボ

disposition

/ˌdɪspəˈzɪʃən/(ディスプァズィシャン)

第一強勢は「ズィ」にあります。/ɪ/ の発音は日本語の「イ」よりも口を少し横に開き、短く発音します。/ə/(曖昧母音)は力を抜いて発音し、「ア」に近い音ですが、より弱く短いです。「-tion」の部分は「シャン」のように発音しますが、正確には/ʃən/です。日本語の「ション」よりも少しこもったような響きになります。

名詞

気質

生まれつき持っている、または習慣的に身についた性格や心の傾向。人がどのように考え、感じ、行動するかを左右する根本的な性質を指す。良い意味でも悪い意味でも使われるが、変化しにくい性質を指すことが多い。

Even as a baby, she had a very cheerful disposition.

彼女は赤ちゃんの頃から、とても陽気な気質を持っていました。

この例文は、生まれたばかりなのにいつもニコニコしている赤ちゃんが目に浮かぶようです。「disposition」は、このように生まれつき持っている性格や傾向を表すため、特に子供の性格を説明する際によく使われます。ここでは「cheerful disposition(陽気な気質)」のように、形容詞と組み合わせて使われています。

His calm disposition helps him stay cool under pressure.

彼の落ち着いた気質は、プレッシャーの中でも冷静でいられる助けになっています。

仕事でトラブルが起きて周りが慌てている中、彼だけが落ち着いて対処している場面を想像してみてください。「disposition」は、大人が困難な状況に直面したときに、その人の「生まれつきの傾向」がどのように影響するかを説明するのに非常に自然です。「calm disposition(落ち着いた気質)」は、特にビジネスシーンなどで人柄を評価する際によく使われる表現です。

The small dog had a very friendly disposition, wagging its tail at everyone.

その小さな犬はとても友好的な気質で、誰にでも尻尾を振っていました。

公園で、見知らぬ人にも嬉しそうに駆け寄って尻尾を振る小型犬の姿が目に浮かびますね。「disposition」は人間だけでなく、動物の生まれつきの性格や傾向を説明する際にも使われます。ここでは「friendly disposition(友好的な気質)」という形で、愛らしい動物の性格を表現しています。「wag its tail」は「尻尾を振る」という意味です。

名詞

配置

物事が特定の順序や方法で配置されている状態。軍隊の配置、資産の配分、情報の整理など、意図的な配置を意味することが多い。

She imagined the perfect disposition of her new desk in the sunny corner of the room.

彼女は部屋の陽当たりの良い角に、新しい机を完璧に配置する様子を想像しました。

【情景】引っ越しや模様替えで、新しい机をどこに置こうかワクワクしながら考えている様子です。「disposition」は、このように「家具や物をどこに置くか、どう配置するか」という文脈でよく使われます。 【ポイント】「perfect disposition(完璧な配置)」のように、形容詞と一緒に使うことで、どんな配置なのかを具体的に表現できます。

The stage manager checked the disposition of all the microphones before the show began.

ショーが始まる前に、ステージマネージャーはすべてのマイクの配置を確認しました。

【情景】コンサートやイベントの裏側で、ステージマネージャーがプロとして、機材が完璧に配置されているか真剣に確認している様子です。「disposition」は、仕事や準備の場面で「機器や道具の配置、配列」を指す際にも使われます。 【ポイント】「check the disposition of ~」で「〜の配置を確認する」という形で頻繁に登場します。

The shop assistant changed the disposition of the books to make them more visible.

その店員は、本がもっと見えるように配置を変えました。

【情景】お店で、お客さんにもっと商品を見てもらえるように、店員さんが工夫して本の並べ方を変えている様子です。「disposition」は、このように「物を並べ替える」「配置を変更する」という具体的な行動を伝える際にも役立ちます。 【ポイント】「change the disposition of ~」で「〜の配置を変える」という表現は、ビジネスの現場や日常生活でも使えます。

名詞

傾向

ある特定の行動や考え方に向かう自然な心の動き。好ましい、または好ましくない行動パターンや習慣を指す場合に用いられる。

My colleague has a very kind disposition, always willing to help others.

私の同僚はとても優しい気質で、いつも快く他人を助けてくれます。

この文では、職場で困っている人がいると、あなたの同僚が「いつも優しく助けてくれる」場面が目に浮かびますね。「disposition」は、人の生まれつきの性格や気質、つまり「どんな傾向があるか」を表すときによく使われます。ここでは「親切な気質」という意味です。

This new plant shows a strong disposition to grow well in sunny places.

この新しい植物は、日当たりの良い場所でよく育つ強い傾向があります。

庭や温室で、新種の植物が太陽に向かってぐんぐん伸びている様子を想像してみてください。「disposition」は、人だけでなく、物事や生き物が「どんな性質や傾向を持っているか」を説明する際にも使われます。ここでは、植物の成長する「傾向」を示しています。

The little puppy has a playful disposition, always chasing its tail.

その小さな子犬は遊び好きな気質で、いつも自分の尻尾を追いかけています。

元気いっぱいの可愛い子犬が、くるくる回って自分の尻尾を追いかけている様子が目に浮かびますね。「disposition」は、動物の生まれつきの「気質」や「行動傾向」を表すのにもぴったりの単語です。ここでは「遊び好きな気質」という、子犬のかわいらしい行動の傾向を示しています。

コロケーション

amiable disposition

愛想の良い性格、人当たりの良い性質

「amiable」は「愛想が良い」「親しみやすい」という意味の形容詞で、「disposition」と組み合わさることで、その人が生まれつき持っている、穏やかで友好的な性格を指します。ビジネスシーンでもプライベートでも、誰かの性格を褒める際に広く使われる表現です。特に初対面の人に対して好印象を与える人物像を表現するのに適しています。フォーマルな場面でも使用できますが、やや丁寧な印象を与えるため、親しい間柄では 'friendly' などのよりカジュアルな言葉が好まれることもあります。

cheerful disposition

陽気な性格、楽天的な気質

「cheerful」は「陽気な」「快活な」という意味で、「cheerful disposition」は、常に明るく、前向きな性格を表します。困難な状況でも楽観的に考え、周囲を明るくするような人を指すことが多いです。これは、単に一時的な感情ではなく、その人の根本的な性格特性を指す点に注意が必要です。面接や自己紹介など、ポジティブな印象を与えたい場面で特に有効です。類似表現に 'optimistic disposition' がありますが、こちらはより知的な印象を与えるニュアンスがあります。

even disposition

穏やかな性格、冷静な気質

「even」は「平らな」「安定した」という意味で、「even disposition」は、感情の起伏が少なく、常に冷静で落ち着いている性格を表します。困難な状況でも冷静さを保ち、感情的に動揺しない人を指します。ビジネスシーン、特にリーダーシップを発揮する立場の人を評価する際に用いられることが多いです。'calm disposition' と似た意味ですが、'even disposition' はより長期的な性格特性を指すニュアンスが強く、一時的な感情の落ち着きを表す 'calm' とは異なります。

gentle disposition

穏やかな性格、優しい気質

「gentle」は「穏やかな」「優しい」という意味で、「gentle disposition」は、他人に対して思いやりがあり、争いを好まない、穏やかな性格を表します。子供や動物に対して愛情深く接する人を表現する際によく用いられます。また、医療や福祉の現場で働く人々の資質を表すのにも適しています。類似表現に 'kind disposition' がありますが、'gentle' はより物腰の柔らかさや、繊細なニュアンスを含むことがあります。

sweet disposition

愛らしい性格、優しい気質

"sweet" は文字通り「甘い」という意味ですが、性格を表す場合は「愛らしい」「優しい」という意味合いになります。"sweet disposition" は、誰に対しても優しく、親切で、愛情深い性格を表します。特に、子供や女性に対して使われることが多いですが、男性に対しても、その人が持つ優しさや思いやりを強調したい場合に用いられます。ただし、過度に使用すると、相手を子供扱いしているような印象を与えてしまう可能性もあるため、注意が必要です。類似表現に "kind-hearted" がありますが、"sweet disposition" はより表面的な愛らしさを強調するニュアンスがあります。

by disposition

生まれつき、元来

「by disposition」は、人の性格や性質が生まれつきのものであることを強調する際に使われます。これは、後天的な経験や学習によって形成されたものではなく、その人が元々持っている傾向であることを示唆します。例えば、「He is honest by disposition.(彼は生まれつき正直だ)」のように使います。類似表現に「by nature」がありますが、「by disposition」はより性格的な傾向に焦点を当てます。フォーマルな文脈で用いられることが多いです。

使用シーン

アカデミック

学術論文や研究発表で、人の性格、研究対象の性質、データの分布傾向などを説明する際に使われます。心理学の研究で「被験者の協力的な気質が実験結果に影響を与えた」と考察したり、統計学の講義で「データの偏りの傾向を考慮する必要がある」と説明したりする場面が考えられます。やや硬い表現です。

ビジネス

ビジネスシーンでは、人事評価やリスク管理の報告書など、フォーマルな文書で使われることがあります。「従業員の適性配置を検討する」「市場の変動傾向を分析する」といった文脈で使用されます。日常会話やカジュアルなメールではあまり使いません。

日常会話

日常会話で「disposition」という単語を使うことは稀ですが、ニュース記事やノンフィクション作品で人の性格や行動傾向を説明する際に使われることがあります。例えば、「彼の楽観的な気質が困難を乗り越える力になった」といった文脈です。普段の会話では「personality」や「tendency」のような簡単な単語が好まれます。

関連語

類義語

  • 人の生まれつきの気質、性格傾向を指す。比較的安定した、長期的な性質を表すことが多い。心理学や性格分析の文脈でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"disposition"よりも、より深く、根源的な性格構造を指す傾向がある。また、感情の起伏よりも、行動や思考のパターンに焦点を当てる場合が多い。フォーマルな場面や学術的な文脈で使用されることが多い。 【混同しやすい点】"disposition"が状況や気分によって変化する可能性を含むのに対し、"temperament"はより不変的で、個人の本質に近い性質を指すという点が混同しやすい。

  • 道徳的な強さ、誠実さ、勇気など、個人の倫理的な特性を強調する。人格、人柄という意味合いが強い。文学作品や倫理的な議論で頻繁に使われる。 【ニュアンスの違い】"disposition"が中立的な性格傾向を指すのに対し、"character"は良い意味での性格特性、つまり美徳を指すことが多い。また、"character"は個人の行動を通して形成されるというニュアンスを含む。 【混同しやすい点】"disposition"が必ずしも道徳的な評価を含まないのに対し、"character"は道徳的な判断と結びつきやすい点が、誤解を生む原因となる。

  • 人の行動、思考、感情のパターン全体を指す。心理学において、個人の独自性を包括的に捉える概念として用いられる。日常会話から学術的な文脈まで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】"disposition"よりも広範な概念であり、個人の外向性、内向性、協調性など、様々な側面を含む。また、他者との関係性の中で現れる個人の特徴を強調する傾向がある。 【混同しやすい点】"disposition"がある特定の状況における行動傾向を指すのに対し、"personality"はより包括的で、状況を超えた一貫性のある行動パターンを指すという点が、混同しやすい。

  • 何かを好む、または特定の行動をする傾向を意味する。好み、趣味、興味など、比較的軽いニュアンスで使われることが多い。日常会話でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"disposition"よりも、より具体的な対象や行動に対する好みや傾向を指す。また、"disposition"よりも意識的な選択や意図に近いニュアンスを含む。 【混同しやすい点】"disposition"が無意識的な性格傾向を指す場合があるのに対し、"inclination"はより意識的な選択や好みに基づく傾向を指すという点が、誤解を生む原因となる。

  • 特定の行動をしやすい傾向、または特定の状態になりやすい性質を指す。ややフォーマルな表現で、病気や犯罪など、ネガティブな事柄に関連して使われることもある。 【ニュアンスの違い】"disposition"よりも、より強い傾向や宿命的な性質を指す。また、好ましくない事柄に対して使われることが多い。 【混同しやすい点】"disposition"が中立的な性格傾向を指すのに対し、"propensity"はネガティブな事柄と結びつきやすい点が、誤解を生む原因となる。

  • ある方向へ向かう傾向、または特定の行動をしやすい性質を指す。統計学や科学的な文脈で、一般的な傾向を示す際に用いられる。日常会話でも使用頻度が高い。 【ニュアンスの違い】"disposition"よりも客観的で、統計的な傾向を示すことが多い。また、人の性格だけでなく、物事の一般的な流れや傾向を指す場合にも用いられる。 【混同しやすい点】"disposition"が個人の性格傾向を指すのに対し、"tendency"はより一般的な傾向を指すという点が、混同しやすい。

派生語

  • 『配置する』『処分する』という意味の動詞。『dis-(分離)』と『pose(置く)』から成り、元々は『ばらばらに置く』というニュアンス。そこから『処分する』という意味に発展。ビジネスシーンで不要品の処分について議論するときなどに使われる。

  • 『処分』『処理』という意味の名詞。『dispose』に名詞化の接尾辞『-al』が付いた形。廃棄物処理(waste disposal)のように、具体的な行為やシステムを指す場合に使われる。環境問題に関する論文やニュース記事で頻出。

  • disposed

    『~する気がある』という意味の形容詞。『be disposed to do』の形で使われることが多い。『disposition』が元々持っている『心の傾き』の意味合いが強く反映された用法。ビジネスメールやフォーマルな会話で、意向を伝える際に使われる。

反意語

  • 『嫌悪』という意味の名詞。『disposition』が『好ましい感情の傾向』を示すのに対し、『aversion』は『嫌悪感の傾向』を示す。単に嫌いという感情だけでなく、習慣的に避けるような強い反感を意味する。心理学や社会学の文脈で、特定の対象に対する嫌悪感を説明する際に使われる。

  • repugnance

    『強い嫌悪感』という意味の名詞。『disposition』が中立的な『気質』を意味するのに対し、『repugnance』は道徳的、倫理的な嫌悪感を含む。不快なものや受け入れがたいものに対する強い反発を意味し、社会問題や倫理的な議論の際に用いられる。

  • 『反感』という意味の名詞。ある人や物事に対して抱く、根強い嫌悪感を表す。『sympathy(共感)』の反対語であり、感情的なレベルでの対立を示す。個人的な人間関係から、社会的なグループ間の対立まで、幅広い文脈で使用される。

語源

"disposition」は、ラテン語の「disponere」(配置する、整理する)に由来します。これは、「dis-」(分離、分散)と「ponere」(置く)という二つの要素から構成されています。「dis-」は「ばらばらに」や「離れて」といった意味合いを持ち、「ponere」は「置く」という意味です。つまり、元々は「何かをばらばらに置いて整理する」というニュアンスがありました。これが転じて、「配置」「配列」といった意味になり、さらに人の「気質」や「傾向」といった意味合いを持つようになりました。人が生まれつき持っている性質や、物事に対する心の持ちようが、ある特定の方向に「配置」されているイメージです。例えば、几帳面な人が物をきちんと整理整頓する様子を思い浮かべると、この単語の語源的な意味が理解しやすいでしょう。

暗記法

「disposition」は単なる気質ではない。中世では、神から与えられた魂の性質、運命と結びつき、人の内面を通じて神の意志を読み解く手がかりだった。啓蒙思想を経て、教育や自己啓発で形成されるものへ。ロックは人の心を白紙とみなし、経験が「disposition」を形成すると説いた。現代では自己啓発やビジネスにも不可欠。人の内面を理解し、社会に活かす鍵となる概念だ。

混同しやすい単語

deposition

『disposition』と『deposition』は、スペルが非常に似ており、発音も最初の音節以外はほぼ同じです。しかし、意味は大きく異なります。『deposition』は『証言録取』や『堆積』を意味する名詞であり、法律や科学の文脈でよく使われます。一方、『disposition』は『気質』や『傾向』を意味します。スペルミスに注意し、文脈から意味を判断することが重要です。語源的には、どちらもラテン語の『ponere』(置く)に由来しますが、『dis-』と『de-』の接頭辞が異なるため、意味が分かれています。

『disposition』と『disposal』は、どちらも『dis-』で始まり、語尾が似ているため混同されやすいです。『disposal』は『処分』や『廃棄』を意味する名詞であり、不要なものを処理する行為を指します。一方、『disposition』は『気質』や『配置』など、より抽象的な意味を持ちます。発音もアクセントの位置が異なるため、注意が必要です。『disposal』は二番目の音節にアクセントがありますが、『disposition』は三番目の音節にアクセントがあります。

predisposition

『predisposition』は『disposition』に『pre-』が付いた単語で、『(病気などに対する)素因』や『傾向』といった意味を持ちます。『disposition』と意味が近いものの、何らかの条件や状況に対する傾向を強調するニュアンスがあります。スペルも長いため、特に書き間違いに注意が必要です。また、『pre-』が付くことで意味がどのように変化するかを理解しておくと、より正確に使い分けられます。

『distortion』は『歪曲』や『歪み』を意味する名詞で、スペルの一部が似ているため、『disposition』と混同されることがあります。特に、語尾の『-tion』は多くの名詞に見られるため、注意が必要です。意味も全く異なるため、文脈から判断することが重要です。『distortion』は、音や画像、情報などが本来の状態から変化していることを表します。語源的には、ラテン語の『torquere』(ねじる)に由来します。

dispensation

『dispensation』は『(法律・規則などの)適用免除』や『配分』を意味する名詞で、『disposition』とスペルが似ており、発音も一部共通するため混同されやすいです。特に、フォーマルな文脈で使われることが多いため、意味を誤ると大きな誤解を招く可能性があります。文脈を注意深く読み、どちらの単語が適切かを判断する必要があります。『dispensation』は、特定の状況下で規則が適用されないことや、何かを分け与える行為を指します。

『opposition』は『反対』や『対立』を意味する名詞で、語尾の『-position』が共通しているため、『disposition』と混同されることがあります。意味は全く異なり、『opposition』は意見や立場が異なることを表します。スペルミスを防ぐためには、単語全体を注意深く確認することが重要です。また、『opposition』は政治や議論の文脈でよく使われるため、関連する語彙と一緒に覚えることで、より理解が深まります。

誤用例

✖ 誤用: His disposition is very economy.
✅ 正用: He is very economical by nature.

日本語の『気質』を直訳しようとして、名詞である『disposition』の後に形容詞である『economy』を置いてしまう誤用です。英語では『disposition』は『性質、気質』という意味の名詞ですが、この文脈で『経済的だ』という性格を表すには、『economical』という形容詞を使う必要があります。また、『by nature(生まれつき)』を加えることで、より自然な英語表現になります。日本人が形容詞・名詞の区別を意識せず、安易に日本語の語順で英語を組み立てようとする際に起こりがちなミスです。

✖ 誤用: She has a disposition to be angry easily, so I'm always careful around her.
✅ 正用: She has a tendency to get angry easily, so I'm always careful around her.

『disposition』は『気質、性格』という意味ですが、ネガティブな意味合いよりも、どちらかというと中立的、あるいはポジティブな意味合いで使われることが多い単語です。怒りやすいというネガティブな性質を表す場合には、『tendency(傾向)』を使う方が適切です。日本人が単語の意味を辞書で調べて、そのまま文脈に合わない語感で使用してしまう典型的な例です。英語の単語は、日本語の単語以上にニュアンスが重要であることを理解する必要があります。

✖ 誤用: The company president showed a strong disposition towards his employees.
✅ 正用: The company president showed a strong favoritism towards his employees.

『disposition』は『(物事に対する)態度、考え方』という意味で使われることもありますが、『〜に対する強い感情』というニュアンスで使う場合、特にそれが不公平な感情(えこひいきなど)である場合は、『favoritism』がより適切です。日本人が『disposition』を『意向』や『気持ち』といった意味で捉え、安易に置き換えようとする際に起こりがちな誤用です。英語では、文脈に応じてより具体的な意味合いを持つ単語を選ぶことが重要になります。

文化的背景

「disposition」は、単に「気質」や「性格」と訳されるだけでは捉えきれない、その人の内面から発せられる独特な雰囲気や、物事に対する根本的な構えを指し示す言葉です。この言葉の背後には、個人の生まれ持った性質だけでなく、育った環境や経験を通して形成された、より複雑で多層的な人間性が潜んでいます。そのため、「disposition」を理解することは、単語の意味を暗記するだけでなく、その言葉が用いられる文化圏における人間観や価値観を深く理解することにつながります。

中世ヨーロッパにおいては、「disposition」はしばしば、神から与えられた魂の性質、あるいは運命と結びつけて考えられました。例えば、ある人が「穏やかなdisposition」を持っていると評される場合、それは単にその人が優しい性格であるというだけでなく、神の恩寵を受けている、あるいは幸運に恵まれているといった意味合いを含んでいたのです。逆に、「攻撃的なdisposition」を持つ者は、悪魔に魅入られている、あるいは不幸な運命を背負っていると解釈されることもありました。このように、「disposition」は、個人の内面的な性質を通じて、神の意志や運命といった、より大きな力との関係性を読み解くための手がかりと見なされていたのです。

時代が下り、啓蒙思想が広まると、「disposition」に対する考え方も変化しました。個人の自由や理性といった価値観が重視されるようになると、「disposition」は、生まれつきの性質だけでなく、教育や自己啓発によって形成されうるものと考えられるようになりました。例えば、ジョン・ロックは、人間の心は白紙(タブラ・ラサ)であるとし、経験を通じて「disposition」が形成されると主張しました。このような考え方は、個人の努力によって自己を向上させることができるという希望を与え、近代社会における教育の重要性を強調する上で大きな影響を与えました。現代においても、「disposition」は、自己啓発やリーダーシップ論といった分野で頻繁に用いられ、個人の内面的な成長を通じて、より良い社会を築くための鍵となる概念として捉えられています。

現代英語では、「disposition」はビジネスシーンや心理学の分野でも広く用いられます。例えば、顧客対応において「好意的なdisposition」を持つ従業員は、顧客満足度を高める上で重要な役割を果たします。また、心理学においては、「disposition」は性格特性を評価する上で重要な概念であり、ビッグファイブ理論などの性格検査を通じて、「disposition」を客観的に測定しようとする試みも行われています。このように、「disposition」は、個人の内面的な性質を理解し、それを社会生活や仕事に活かすためのツールとして、現代社会においても重要な役割を果たしているのです。単に「気質」と訳すのではなく、その言葉の奥深さに触れることで、英語学習はより豊かなものとなるでしょう。

試験傾向

英検

1. 出題形式: 主に語彙問題、長文読解。

2. 頻度と級・パート: 準1級、1級で出題可能性あり。語彙問題で問われることが多い。

3. 文脈・例題の特徴: フォーマルな文脈、ニュース記事、エッセイなど。

4. 学習者への注意点・アドバイス: 「気質」「傾向」といった意味を理解し、類義語(tendency, inclination)との使い分けを意識する。

TOEIC

1. 出題形式: Part 5 (短文穴埋め問題)、Part 7 (長文読解)。

2. 頻度と級・パート: 比較的まれだが、ビジネス関連の長文で登場する可能性あり。

3. 文脈・例題の特徴: 人事評価、顧客対応、組織文化など、ビジネスシーンでの人の性質や行動傾向に関する文脈。

4. 学習者への注意点・アドバイス: 「配置」「処分」といった意味もあるため、文脈から適切な意味を判断する必要がある。類義語(attitude, character)とのニュアンスの違いも理解しておくと良い。

TOEFL

1. 出題形式: リーディングセクション(長文読解)。

2. 頻度と級・パート: アカデミックな文章で稀に出題。

3. 文脈・例題の特徴: 社会科学、心理学、哲学など、人の性格や傾向について議論する学術的な文脈。

4. 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な概念を扱う文章で使われることが多いため、文脈全体から意味を推測する練習が必要。関連語句(predisposition, temperament)との関連性も意識する。

大学受験

1. 出題形式: 主に長文読解。

2. 頻度と級・パート: 難関大学で出題される可能性あり。標準的なレベルの大学ではあまり見られない。

3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、歴史など、幅広いテーマの評論文や論説文。

4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する力が必要。単語帳だけでなく、長文読解を通して語彙力を強化することが重要。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

本サイトは学習用途を想定しており、専門家の監修を受けていません。 正確性には留意していますが、誤りに気付いた場合はフォームからご連絡ください。