英単語学習ラボ

conscientious

/ˌkɒnʃiˈɛnʃəs/(カンシィーˈエンシャス)

強勢は「エン」の部分にあります。/ʃ/の音は日本語の「シュ」に近いですが、より唇を丸めて息を強く出すように意識しましょう。/ən/の部分は曖昧母音で弱く発音されることが多いです。語尾の -tious は「シャス」のように発音されますが、/ʃ/の音を意識して、舌の位置を意識するとより正確になります。

専門的な内容に関するご注意

このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。

形容詞

良心的な

道徳的に正しく、義務や責任をきちんと果たす様子。仕事や行動において、細部にまで注意を払い、誠実に取り組むニュアンスを含む。単に真面目なだけでなく、倫理観に基づいた行動を指す。

A conscientious student always checks their homework twice before submitting it.

良心的な生徒は、宿題を提出する前に必ず二度確認します。

提出前に真剣な表情で宿題を見直す生徒の姿を想像してください。この文は、責任感があり、細部まで気を配る「真面目な」学生の態度を描いています。「conscientious」は、特に仕事や義務に対して「きっちりやる」「手を抜かない」というニュアンスでよく使われます。

He is a conscientious person who always keeps his promises, even small ones.

彼は小さな約束でも必ず守る、良心的な人です。

友達とのちょっとした約束も忘れずに守る、信頼できる男性の姿が目に浮かびます。この文は、「conscientious」が人の性格や誠実さを表す場合に使われる典型的な例です。約束を守るだけでなく、人として「誠実で信頼できる」というポジティブな意味合いが込められています。「who always keeps his promises」のように、「who」を使って人を説明する関係代名詞の文型はとても一般的です。

The nurse was very conscientious about washing her hands before seeing each patient.

その看護師は、患者を診る前に一人ひとり丁寧に手を洗うことに非常に気を配っていました。

患者さんの安全のために、時間をかけて丁寧に手を洗う看護師の真剣な姿を想像してみてください。この例文は、特に専門職において、職務に対する責任感や細やかな配慮を示す「conscientious」の使い方をよく表しています。衛生管理や安全への意識が高いことを伝えています。「be conscientious about doing something」の形で、「~することに気を配る」「~することに誠実である」という意味で使われます。

形容詞

几帳面な

細かな点まで注意が行き届き、丁寧で正確な様子。仕事や作業の質を重視し、ミスがないように努める姿勢を表す。几帳面さは、計画性や整理整頓の能力とも関連付けられる。

My colleague is very conscientious and always double-checks her work.

私の同僚はとても几帳面で、いつも自分の仕事を二重に確認します。

この例文は、仕事において「几帳面」な人がどのように行動するかを具体的に示しています。「double-check(二重に確認する)」という行動から、細部まで気を配り、間違いがないように努める責任感の強さが伝わります。信頼できる同僚の姿が目に浮かぶでしょう。

My sister is very conscientious about keeping her room tidy.

私の妹は部屋をきれいに保つことにとても几帳面です。

この例文は、個人的な習慣としての「几帳面さ」を表しています。「keeping her room tidy(部屋をきれいに保つ)」という行動から、彼女が整理整頓に気を配る性格であることがわかります。いつもきれいな部屋で快適に過ごす妹さんの姿が想像できますね。

Our new teacher is very conscientious and always prepares detailed lesson plans for us.

私たちの新しい先生はとても几帳面で、いつも私たちのために詳しい授業計画を準備してくれます。

この例文は、責任ある立場にある人の「几帳面さ」を描いています。「prepares detailed lesson plans(詳しい授業計画を準備する)」という行動から、先生が生徒のために熱心に、そして丁寧に準備している様子が伝わります。生徒たちが安心して学べる、頼りになる先生の姿が見えるようです。

コロケーション

conscientious objector

良心的兵役拒否者

兵役を、宗教的・倫理的信念に基づいて拒否する人を指します。単純な反戦主義者とは異なり、特定の信念体系に基づいている点が重要です。歴史的・社会的な背景を理解していると、ニュース記事などを読む際に、より深く理解できます。名詞として使用され、法律や政治の文脈でよく登場します。 'He was recognized as a conscientious objector during the Vietnam War.' のように使われます。

conscientious effort

誠実な努力、真摯な取り組み

単に努力するだけでなく、倫理観や責任感を持って取り組む姿勢を強調します。ビジネスシーンや学術的な文脈で、単なる成果だけでなく、プロセスにおける誠実さを評価する際に用いられます。 'She made a conscientious effort to understand her students' needs.' のように使われ、単なる 'effort' よりも深い意味合いを持ちます。

with conscientious care

細心の注意を払って、良心的な配慮をもって

'conscientious' が 'care' を修飾することで、単なる注意深さだけでなく、倫理的な責任感や思いやりが込められていることを示します。医療、介護、教育などの分野で、プロフェッショナルが倫理的な義務を果たす様子を表す際に適しています。 'The nurse treated the patient with conscientious care.' のように使われます。

conscientious about

〜について良心的である、〜に気を配る

前置詞 'about' と共に使われ、特定の事柄に対して責任感を持って注意を払うことを意味します。環境問題、健康、安全など、倫理的な配慮が求められる対象に対して使われることが多いです。'He is very conscientious about recycling.' のように使われ、その人の価値観や行動原理を示唆します。

conscientious performance

良心的な遂行、誠実な実行

仕事や任務を遂行する際に、単に指示通りに行うだけでなく、倫理観や責任感を持って取り組むことを意味します。人事評価やプロジェクトのレビューなどで、単なる成果だけでなく、プロセスにおける誠実さを評価する際に用いられます。'Her conscientious performance earned her a promotion.' のように使われ、組織への貢献度を示します。

a conscientious approach

良心的なアプローチ、誠実な取り組み方

問題解決や課題に取り組む際に、表面的な解決策だけでなく、根本原因を理解し、倫理的な観点から最善の方法を追求する姿勢を指します。コンサルティング、研究開発、政策立案などの分野で、専門家が倫理的な責任を果たす様子を表す際に適しています。 'A conscientious approach to urban planning is essential for sustainable development.' のように使われます。

使用シーン

アカデミック

学術論文やレポートで、研究対象の人物やグループの特性を記述する際に使用されます。例えば、心理学の研究で「被験者は課題に対して非常にconscientiousに取り組んだ」のように、データの信頼性や解釈の妥当性を高める文脈で使われます。教養ある研究者を目指す上で、客観的かつ詳細な分析を伝えるために重要な語彙です。

ビジネス

ビジネスシーンでは、従業員の評価やプロジェクトの進捗報告など、フォーマルな文書で用いられます。例として、「彼はconscientiousな姿勢で業務に取り組み、期限内に高品質な成果を上げた」のように、責任感と几帳面さを評価する際に使われます。プロフェッショナルとしての信頼性を築く上で、自身の能力や姿勢を適切に表現するために役立ちます。

日常会話

日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やノンフィクション作品などで、ある人物の性格や行動を説明する際に登場することがあります。例えば、「彼女はconscientiousな市民として、地域のボランティア活動に積極的に参加している」のように、社会的な責任感や倫理観を強調する文脈で見られます。社会の一員としての役割を理解し、共感的な視点を持つために、この語彙を知っておくと良いでしょう。

関連語

類義語

  • 勤勉で熱心な様子を表し、仕事や勉強に真剣に取り組む姿勢を指す。ビジネスや学術的な場面でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"conscientious"が道徳的義務感に基づいて行動するのに対し、"diligent"は目標達成のために努力するニュアンスが強い。"diligent"は、必ずしも道徳的な意味合いを含まない。 【混同しやすい点】"diligent"は、具体的な成果や進捗に焦点を当てることが多い。一方、"conscientious"は、行動の動機や倫理観に重きを置くため、単に努力しているだけでなく、その行動が正しいかどうかを意識している点が異なる。

  • 非常に注意深く、細部にまで気を配る様子を表す。品質管理や精密な作業など、正確さが求められる場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"conscientious"が良心に基づいて行動するのに対し、"meticulous"は完璧さを追求する。"meticulous"は、必ずしも道徳的な意味合いを含まず、単に細部へのこだわりを強調する。 【混同しやすい点】"meticulous"は、細部への過剰なこだわりを示す場合もあり、完璧主義的なニュアンスを含むことがある。一方、"conscientious"は、全体的な責任感や義務感を強調するため、細部にこだわりすぎるという意味合いは薄い。

  • 道徳的に非常に厳格で、不正や誤りを避けることに細心の注意を払う様子を表す。法律、倫理、宗教など、倫理的な規範が重要な場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"conscientious"と非常に近い意味を持つが、"scrupulous"はより厳格で、道徳的な基準を厳守するニュアンスが強い。しばしば、良心の呵責を感じやすい人を指す。 【混同しやすい点】"scrupulous"は、道徳的なジレンマに直面した際に、非常に苦悩する様子を示すことがある。一方、"conscientious"は、より穏やかに、良心に従って行動する様子を表す。また、"scrupulous"は、日常会話よりも、フォーマルな場面や文学作品でよく用いられる。

  • 責任感があり、自分の行動や義務をきちんと果たす様子を表す。ビジネス、教育、日常会話など、幅広い場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"conscientious"が内面的な良心に基づいて行動するのに対し、"responsible"は社会的な責任や義務を果たすことに重点を置く。"responsible"は、必ずしも道徳的な意味合いを含まず、単に役割を果たすことを意味する場合もある。 【混同しやすい点】"responsible"は、責任を果たすことの結果に焦点を当てることが多い。一方、"conscientious"は、行動の動機や倫理観に重きを置くため、結果だけでなく、行動のプロセスや背景も重視する。

  • 時間を厳守し、約束や予定に遅れない様子を表す。ビジネス、教育、日常会話など、時間を守ることが重要な場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"conscientious"が良心に基づいて行動するのに対し、"punctual"は時間を守るという特定の義務を果たすことに限定される。"punctual"は、必ずしも道徳的な意味合いを含まず、単に時間管理能力の高さを意味する場合もある。 【混同しやすい点】"punctual"は、時間を守ることのみに焦点を当て、それ以外の責任や義務については言及しない。一方、"conscientious"は、時間だけでなく、他の様々な責任や義務についても、良心的に取り組む様子を表す。

  • 徹底的で、細部まで行き届いている様子を表す。調査、研究、仕事など、完全さが求められる場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"conscientious"が道徳的な義務感に基づいて行動するのに対し、"thorough"は仕事や調査などを完全にやり遂げることに重点を置く。"thorough"は、必ずしも道徳的な意味合いを含まず、単に完璧さを追求することを意味する場合もある。 【混同しやすい点】"thorough"は、網羅性や完全性を重視し、抜け漏れがないことを強調する。一方、"conscientious"は、行動の動機や倫理観に重きを置くため、単に完璧であるだけでなく、その行動が正しいかどうかを意識している点が異なる。

派生語

  • 『良心』という意味の名詞。conscientious の語源であり、内なる声として善悪を判断する能力を指します。日常会話から法律、倫理学まで幅広く用いられ、『良心の呵責』のように具体的な感情を表す際にも使われます。

  • consciously

    『意識的に』という意味の副詞。conscientious から派生した conscious(意識的な)に副詞の接尾辞 -ly が付いた形です。意図的な行動や思考を表す際に用いられ、日常会話やビジネスシーン、学術論文などでも頻繁に見られます。

  • unconscionable

    『良心に悖る』『途方もない』という意味の形容詞。接頭辞 un-(否定)が conscience に由来する形容詞に付加され、倫理的に受け入れがたい行為や状況を指します。法律や倫理に関する議論で用いられることが多く、日常会話では稀ですが、道徳的な非難を強調する際に用いられます。

反意語

  • 『怠慢な』『不注意な』という意味の形容詞。conscientious が義務や責任を果たすことに熱心であることを意味するのに対し、negligent はそれらを怠ることを指します。ビジネスや法律の文脈で、注意義務を怠った結果生じた損害などについて言及する際によく用いられます。

  • 『不注意な』『軽率な』という意味の形容詞。conscientious が細心の注意を払うのに対し、careless は注意を欠いている状態を表します。日常会話で広く用いられ、行動や発言の軽率さ、不注意さを非難する際に使われます。negligent よりも口語的なニュアンスがあります。

  • remiss

    『怠慢な』『不熱心な』という意味の形容詞。conscientious とは対照的に、義務や責任を果たすことを怠る状態を表します。やや形式ばった表現で、ビジネス文書や公式な場面で用いられることが多いです。例えば、「職務怠慢」のように使われます。

語源

"conscientious"は、ラテン語の"conscientia"(良心、意識)に由来します。"conscientia"は、"con-"(共に、完全に)と"scire"(知る)が組み合わさった言葉で、「共に知っていること」が原義です。つまり、自分自身と道徳的な原則を「共に知っている」状態を指し、そこから「良心」という意味が生まれました。"-ous"は形容詞を作る接尾辞で、「〜を持つ」という意味合いを添えます。したがって、"conscientious"は「良心を持つ」、「良心に従う」という意味になり、それが「良心的な」「几帳面な」という現代的な意味へと発展しました。日本語で例えるなら、「良心」という言葉が、まるで心のコンパスのように、行動の指針を示している状態をイメージすると理解しやすいでしょう。

暗記法

「conscientious」は、単なる真面目さではなく、内なる良心と社会への責任を深く結びつけた言葉。宗教改革以降、個人の誠実さが社会を支えるという価値観が育まれ、文学では良心と不正の葛藤が描かれてきた。現代では企業倫理や環境問題にも広がり、個人の行動が社会全体に影響を及ぼすという意識を促す。良心的な選択は、より良い未来への貢献となる。

混同しやすい単語

『conscientious』と『conscious』は、スペルと発音が非常に似ており、特に発音記号が曖昧になりやすいです。『conscious』は『意識のある』という意味の形容詞で、自分の感覚や周囲の状況に気づいている状態を表します。一方、『conscientious』は『良心的な』『誠実な』という意味で、行動の規範や義務を重んじる様子を表します。日本人学習者は、スペルの『-scientious』と『-scious』の違い、および意味の違いを意識して区別する必要があります。語源的には、どちらもラテン語の『scire(知る)』に由来しますが、『conscious』は直接的な知覚、『conscientious』は内面の良心に基づく知覚を意味します。

unconscionable

『unconscionable』は『conscientious』とは反対の意味合いを持つ単語ですが、スペルの一部が共通しているため、混同される可能性があります。『unconscionable』は『良識を欠いた』『法外な』という意味で、道徳的に許容できないほど不当な行為や状況を指します。接頭辞『un-』が付いていることに注意し、文脈から意味を判断する必要があります。また、発音も異なるため、音声面でも区別することが重要です。

『conscientious』の中に『science』というスペルが含まれているため、スペルミスや記憶違いで『science(科学)』と混同されることがあります。『science』は知識体系や学問分野を指す名詞であり、『conscientious』とは品詞も意味も異なります。特に、ライティングの際にスペルチェックを注意深く行うことが重要です。また、発音も異なるため、音声面でも区別が必要です。語源的には、『science』もラテン語の『scire(知る)』に由来しますが、意味の発展が異なります。

sententious

『sententious』は、発音とスペルが『conscientious』と部分的に似ており、特に語尾の『-tious』が共通しているため、混同される可能性があります。『sententious』は『説教臭い』『格言好きな』という意味で、道徳的な教訓や格言を好んで使う様子を表します。意味合いが大きく異なるため、文脈から判断する必要があります。また、発音も異なるため、音声面でも区別が必要です。語源的には、ラテン語の『sententia(意見、考え)』に由来します。

『contentious』は『議論好きな』『論争を引き起こしやすい』という意味で、『conscientious』とはスペルの一部が似ており、特に語尾の『-tious』が共通しているため、混同される可能性があります。意味合いが大きく異なるため、文脈から判断する必要があります。また、発音も異なるため、音声面でも区別が必要です。語源的には、ラテン語の『contendere(争う)』に由来します。

『success』という単語は、スペリングの中に同じ文字が連続する箇所がある('cc'や'ss')という点で、conscientiousと似た特徴を持ちます。そのため、conscientiousのスペルを正確に覚えていない場合、successのスペルの影響を受けて誤ったスペルを書いてしまう可能性があります。意味は全く異なり、『成功』を意味する名詞です。発音も異なるため、音声面でも区別が必要です。

誤用例

✖ 誤用: He is conscientious about his own success.
✅ 正用: He is conscientious in his work.

Conscientiousは、自己の成功『about his own success』に対して使うと、自己中心的で野心的な印象を与えかねません。Conscientiousは本来、義務や仕事、良心といった公的な事柄に対して誠実であることを意味します。日本人が『成功に熱心』というニュアンスで安易に『conscientious』を使うと、英語ネイティブスピーカーには違和感を与える可能性があります。日本語の『熱心』がカバーする範囲が広いため、英語に直訳する際に語義のずれが生じやすいです。正しい英語の背景にある考え方としては、conscientiousは利他的な行動や義務感に基づく真面目さを表す言葉であり、自己の利益追求とは相容れないという文化的背景があります。

✖ 誤用: She is conscientious, so she always says what she thinks.
✅ 正用: She is conscientious, so she always tries to do what is right.

Conscientiousは、思ったことを率直に言うこととは必ずしも結びつきません。むしろ、良心的で誠実な人は、発言が相手に与える影響を考慮し、慎重な言葉を選ぶ傾向があります。『正直であること』と『良心的であること』は異なる概念であり、日本人が両者を混同して捉えがちなことが誤用の原因です。英語圏では、conscientiousは、単なる正直さだけでなく、道徳的な判断力や倫理観に基づいた行動を意味します。この背景には、個人の感情よりも社会的な調和を重視する文化とは異なり、倫理的な原則を重んじるという価値観があります。日本人が『良心的』という言葉から連想するイメージと、英語の『conscientious』が持つニュアンスにはずれがあることを理解することが重要です。

✖ 誤用: He is a conscientious person, so he never makes mistakes.
✅ 正用: He is a conscientious person, so he always tries his best to avoid mistakes.

Conscientiousであることは、完璧主義とは異なります。良心的な人は、間違いを犯さないように最善を尽くしますが、人間である以上、間違いは避けられません。重要なのは、間違いを認めて改善しようとする姿勢です。日本人が『真面目』や『几帳面』といった言葉から『完璧』を連想しがちなことが、この誤用の原因です。英語圏では、conscientiousは、完璧さよりも誠実さや責任感を重視します。この背景には、失敗から学び、成長していくことを奨励する文化があります。日本人が『conscientious』を使う際には、完璧主義的なニュアンスを避け、誠実さや責任感を強調することが重要です。

文化的背景

「Conscientious(良心的)」という言葉は、単に「真面目」や「勤勉」という意味を超え、個人の内なる道徳的指針に従い、社会全体の利益を考慮して行動する姿勢を象徴します。この言葉は、個人の責任感と倫理観が社会の健全性を支えるという、西洋社会における重要な価値観を体現していると言えるでしょう。

「Conscientious」の概念は、歴史的に見ると、宗教改革以降のプロテスタンティズムの倫理観と深く結びついています。特にカルヴァン派の予定説は、個人の成功は神に選ばれた証であると解釈され、人々は勤勉に働き、社会に貢献することで神の恩寵に応えようとしました。この倫理観は、個人の内面的な誠実さ(conscience)を重視し、日々の仕事や行動を通じてそれを表現することを求めました。そのため、「conscientious」は、単なる義務感ではなく、内発的な動機に基づいた責任感と結びついたのです。

文学作品においても、「conscientious」はしばしば重要なテーマとして登場します。例えば、19世紀の小説では、主人公が社会的な不正や道徳的な葛藤に直面し、自身の良心に従って行動する姿が描かれることがあります。このような物語は、読者に対して、個人の良心と社会正義との関係について深く考えさせるきっかけとなります。また、現代社会においても、「conscientious objector(良心的兵役拒否者)」という言葉は、個人の信念に基づいて戦争への参加を拒否する人々を指し、倫理的な問題に対する個人の責任という側面を強調しています。

現代社会においては、「conscientious」は、企業倫理や環境問題など、より広範な文脈で使用されるようになっています。企業が「conscientious」であるとは、単に法令を遵守するだけでなく、社会的な責任を果たし、持続可能な社会の実現に貢献することを意味します。また、消費者が「conscientious consumer(良心的な消費者)」であるとは、製品の生産過程や環境への影響を考慮し、倫理的な選択をすることを意味します。このように、「conscientious」は、現代社会において、個人の行動が社会全体に与える影響を意識し、より良い未来のために責任ある行動をとることを促す言葉として、その重要性を増していると言えるでしょう。

試験傾向

英検

出題形式

主に語彙問題、長文読解。

頻度と級・パート

準1級、1級で頻出。2級でも稀に出題。

文脈・例題の特徴

環境問題、社会問題、教育など、硬めのテーマで登場しやすい。人の性格や行動を説明する文脈で使われることが多い。

学習者への注意点・アドバイス

「conscience(良心)」とのスペルミスに注意。類義語の「diligent」「thorough」との意味の違いを理解する。

TOEIC

出題形式

Part 5(短文穴埋め問題)、Part 7(長文読解)。

頻度と級・パート

比較的まれ。しかし、ビジネス関連の長文で出題される可能性あり。

文脈・例題の特徴

企業の倫理、従業員の行動規範、プロジェクトの遂行など、ビジネスシーンでの責任感や誠実さを表す文脈で使われる。

学習者への注意点・アドバイス

ビジネスシーンでの「conscientious」が意味するニュアンス(几帳面さ、責任感の強さ)を理解する。類義語の「responsible」「dedicated」との使い分けを意識する。

TOEFL

出題形式

リーディングセクション(長文読解)。

頻度と級・パート

頻出。アカデミックなテーマの文章でよく見られる。

文脈・例題の特徴

研究倫理、学術的な誠実さ、歴史的な人物の行動評価など、倫理的な観点から何かを評価する文脈で登場しやすい。

学習者への注意点・アドバイス

TOEFLでは、パラフレーズ(言い換え)を理解することが重要。「conscientious」の類義語(e.g., meticulous, scrupulous)を把握し、文脈に合わせて意味を正確に捉える練習をする。

大学受験

出題形式

長文読解、空欄補充、同意語選択。

頻度と級・パート

難関大学で頻出。標準的なレベルの大学でも出題される可能性あり。

文脈・例題の特徴

評論文、小説など、様々なジャンルの文章で登場する。人の性格描写、社会問題に対する態度、歴史的な出来事の評価など、幅広い文脈で使用される。

学習者への注意点・アドバイス

文脈から意味を推測する力を養うことが重要。前後の文脈から「conscientious」がどのような意味で使われているかを判断する練習をする。また、「unconscionable」のような反意語も覚えておくと役立つ。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

本サイトは学習用途を想定しており、専門家の監修を受けていません。 正確性には留意していますが、誤りに気付いた場合はフォームからご連絡ください。