unpaid
第一音節の /ʌ/ は、日本語の『ア』よりも口を少し開き、喉の奥から出すような音です。/peɪ/ は二重母音で、『ペ』から『イ』へスムーズに移行しますが、最後の /d/ は舌先を上の歯茎につけて破裂させる有声音です。日本語の『ド』よりも弱く、空気を含ませるイメージで発音するとより自然になります。強勢は 'paid' にありますので、 'un' は弱く短く発音しましょう。
専門的な内容に関するご注意
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未払いの
給与、請求書、ローンなどが支払われていない状態。義務が果たされていないニュアンスを含む。単に"払われていない"だけでなく、支払われるべきなのにされていない、という状況を表す。
I felt a little worried when I found an unpaid bill for electricity on my desk.
机の上に電気代の未払い請求書を見つけた時、少し心配になりました。
※ この例文では、机の上で「未払いの請求書 (unpaid bill)」を見つけるという、誰もが経験しうる現実的な場面を描写しています。お金に関する心配や焦りといった感情も伝わり、記憶に残りやすいでしょう。'unpaid bill' は「未払い料金」の典型的な表現です。
My friend was quite frustrated because his unpaid overtime work had piled up for months.
私の友人は、何ヶ月も未払いの残業が積み重なっていたので、かなり不満を感じていました。
※ 会社員が直面しがちな「未払いの残業 (unpaid overtime work)」という状況を表しています。残業が「積み重なっている (piled up)」という描写で、友人の不満がより鮮明に伝わります。'unpaid' は給料や労働の文脈で非常によく使われます。
She decided to take an unpaid internship to gain valuable experience in the marketing field.
彼女はマーケティング分野で貴重な経験を積むために、無給のインターンシップを受けることに決めました。
※ この例文は、「無給のインターンシップ (unpaid internship)」という、未来のために一時的に無給で働く場面を描写しています。'unpaid' が必ずしもネガティブな意味だけでなく、目標のためにポジティブな選択として使われることがあると理解できます。'gain experience' は「経験を積む」という意味で、よく使われるフレーズです。
無給の
ボランティア活動やインターンシップなど、労働に対して報酬が支払われない状態。給与が発生しないことが前提となっている場合に使う。
She works as an unpaid volunteer at the animal shelter every Saturday.
彼女は毎週土曜日、動物保護シェルターで無給のボランティアとして働いています。
※ この文からは、彼女が動物たちに囲まれ、愛情を込めて世話をしている様子が目に浮かびます。報酬がなくても、誰かの役に立っている喜びを感じているでしょう。 「volunteer(ボランティア)」は、報酬なしで活動する人を指すため、「unpaid」と非常に相性の良い単語です。この組み合わせは日常的によく使われます。 「as an unpaid volunteer」で「無給のボランティアとして」という意味になります。「as」は「~として」という役割を示すのに便利です。
He did an unpaid internship at a local company during his summer vacation.
彼は夏休み中、地元の会社で無給のインターンシップをしました。
※ 若い彼が、将来のキャリアのために、夏休みを使って一生懸命インターンシップに取り組んでいる姿が想像できます。報酬がなくても、貴重な経験を積んでいることでしょう。 「internship(インターンシップ)」は、学生が実務経験を積むために企業などで働く期間を指し、特に初期段階では「unpaid」であるケースが多く見られます。とても自然な組み合わせです。 「do an internship」で「インターンシップをする」という表現です。「during his summer vacation」は「彼の夏休み中に」と期間を表します。
My father spent many unpaid hours helping with the school festival preparations.
私の父は、学校祭の準備を手伝うために、多くの無給の時間を費やしました。
※ お父さんが、自分の時間を惜しまず、無償で多くの労力を費やして学校祭の準備を手伝っている様子が目に浮かびます。彼の献身的な姿勢が伝わってきます。 個人の貢献や地域活動において、時間や労力が無給で提供されることは非常に一般的です。「unpaid hours」で「無給の時間」という意味になり、努力を強調する際に使われます。 「spend + 時間 + doing」で「~するのに時間を費やす」という意味になります。「helping with...」は「~を手伝う」という意味です。
コロケーション
無給休暇
※ 給与が支払われない休暇のこと。病気、育児、介護、個人的な事情など、さまざまな理由で取得されることがあります。有給休暇とは異なり、法的に義務付けられているものではありませんが、従業員のワークライフバランスを支援する制度として導入している企業もあります。ビジネスシーンで頻繁に使われる表現で、人事関連の話題でよく登場します。関連語として『paid leave(有給休暇)』があります。
未払い債務、未払いの借金
※ まだ支払われていない借金のこと。クレジットカードの未払い、ローンの未払い、税金の未払いなどが含まれます。放置すると信用情報に悪影響を及ぼし、法的措置につながる可能性もあります。ビジネスシーンや金融関連のニュースでよく使われる表現です。類義語として『outstanding debt』がありますが、こちらは単に『未払い』という状態を表すニュアンスが強く、必ずしも『滞納』を意味しません。
無給の仕事、ボランティア活動
※ 賃金や給与が支払われないで行う仕事のこと。ボランティア活動、インターンシップ、家事などが含まれます。社会貢献やスキルアップを目的とする場合が多いですが、搾取的な状況も存在するため注意が必要です。近年、インターンシップにおける『unpaid work』の是非が議論されることもあります。類似表現として『voluntary work』がありますが、こちらはより自発的な活動というニュアンスが強くなります。
無償の介護者、家族介護者
※ 家族や親族などを無償で介護する人のこと。高齢化社会において、その重要性が増しています。経済的な負担だけでなく、精神的な負担も大きいため、社会的な支援が求められています。福祉関連のニュースや記事でよく見られる表現です。『carer』はイギリス英語でよく使われる単語で、アメリカ英語では『caregiver』が一般的です。
未払い税金
※ 期限までに納付されなかった税金のこと。所得税、法人税、固定資産税など、様々な種類の税金が含まれます。滞納すると延滞税が発生し、最悪の場合、財産の差し押さえなどの処分を受ける可能性があります。税務署からの通知などでよく目にする表現です。類似表現として『back taxes』がありますが、こちらは過去に遡って未払いになっている税金を指すことが多いです。
無給インターンシップ
※ 給与が支払われないインターンシップのこと。学生や就職希望者が職業経験を積むために行われます。近年、労働法上の問題や搾取的な状況が指摘されており、法規制の動きも出ています。特に欧米では議論が活発で、キャリア形成の機会として捉えるか、単なる労働力として利用されているか、様々な意見があります。
未払いのままである
※ 債務や請求などが、支払われない状態が継続していることを指します。手紙やメールなど、ビジネスシーンにおいてフォーマルな文脈で使われることが多い表現です。例えば、「The invoice remains unpaid despite our repeated reminders.(再三の催促にもかかわらず、請求書は未払いのままです。)」のように使われます。
使用シーン
学術論文や研究発表で、未払いの研究費(unpaid research grants)や無給の研究助手(unpaid research assistant)といった文脈で使われます。研究倫理に関する議論や、資金調達の課題を扱う際に登場しやすいです。例えば、「本研究はunpaidのボランティアによって支えられている」のように、研究活動の実態を示す際に用いられます。
ビジネスシーンでは、未払いの請求書(unpaid invoices)や無給インターン(unpaid intern)といった状況で使われます。会計報告書や契約書、人事関連の文書などで見かけることがあります。例えば、「未払いの請求額が〇〇円に達している」というように、財務状況を説明する際に用いられます。
日常生活では、未払いの料金(unpaid bills)や無給のボランティア活動(unpaid volunteer work)について話す際に使われることがあります。例えば、「公共料金がunpaidのままになっている」というように、家計の状況を説明する際に使われることがあります。ニュース記事や公共サービスに関する情報で目にすることがあります。
関連語
類義語
(負債・請求などが)未払いの、未解決の、という意味。ビジネスシーンで、請求書やローンなど、支払われるべきものがまだ支払われていない状態を指す際に使われることが多い。フォーマルな響きを持つ。 【ニュアンスの違い】"unpaid"よりも、支払われるべき金額が確定しており、単に支払いが遅れているというニュアンスが強い。債務や義務が残っていることを強調する。 【混同しやすい点】「outstanding」は、未払い以外に「傑出した」「目立った」という意味も持つため、文脈によって意味を混同しやすい。未払いを意味する場合は、具体的な対象(例:outstanding balance, outstanding debt)を伴うことが多い。
(支払いなどが)期日を迎えた、満期の、という意味。支払期限が到来しているが、まだ支払われていない状態を指す。予定されていた支払いが過ぎたことを示す。 【ニュアンスの違い】"unpaid"よりも、支払い期限が明確であり、その期日を過ぎているという点を強調する。法的な義務や契約に基づく支払いを想起させる。 【混同しやすい点】"due"は形容詞として「〜することになっている」という意味も持つため、文脈によっては意味が曖昧になる可能性がある。未払いを意味する場合は、"past due"(期限切れ)のように、他の語と組み合わせて使われることが多い。
- in arrears
(支払いなどが)滞納されている、遅れている、という意味。特に、定期的な支払いが予定通りに行われていない状態を指す。フォーマルな場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"unpaid"よりも、支払いが継続的に遅れているというニュアンスが強い。累積した未払い金があることを示唆する。 【混同しやすい点】"in arrears"は、名詞の複数形「arrears」と前置詞「in」を組み合わせた表現であり、単独の単語ではないため、文法的な構造を理解する必要がある。また、日常会話ではあまり使われない。
(金銭などが)未払いの、借りている、という意味。誰かに金銭的な借りがある状態を示す。やや古風な言い方。 【ニュアンスの違い】"unpaid"よりも、債務者側の視点に立った表現であり、負債の存在を認めるニュアンスを含む。感謝の気持ちを表す際にも使われることがある(例:owing to your help)。 【混同しやすい点】"owing"は、前置詞「to」を伴って「〜のおかげで」という意味になる場合があるため、文脈によって意味を混同しやすい。未払いを意味する場合は、具体的な金額や対象を伴うことが多い。
(支払いなどが)滞納の、義務を怠っている、という意味。支払いが長期間滞っている状態や、義務を履行していない状態を指す。ややネガティブな響きを持つ。 【ニュアンスの違い】"unpaid"よりも、支払いの遅延が深刻であり、問題視されているというニュアンスが強い。法的措置や信用情報への影響を想起させる。 【混同しやすい点】"delinquent"は、未払い以外に「非行の」「不良の」という意味も持つため、文脈によって意味を混同しやすい。未払いを意味する場合は、具体的な対象(例:delinquent account, delinquent tax)を伴うことが多い。
- unsettled
(問題、勘定などが)未解決の、未払いの、という意味。問題や議論などが解決していない状態、または勘定が清算されていない状態を示す。 【ニュアンスの違い】"unpaid"よりも、未解決の状態全体を指すことができ、金銭的な未払いだけでなく、感情的なわだかまりなど、より広い範囲の問題を対象とすることがある。 【混同しやすい点】"unsettled"は、未払い以外に「不安定な」「落ち着かない」という意味も持つため、文脈によって意味を混同しやすい。未払いを意味する場合は、勘定や問題など、具体的な対象を伴うことが多い。
派生語
『支払う』という意味の動詞であり、『unpaid』の語源そのもの。給与や代金を渡す行為を指し、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる。古英語の『pacare(満足させる)』に由来し、『支払いによって満足させる』というニュアンスを含む。
『支払い』を意味する名詞。『pay』に名詞化の接尾辞『-ment』が付いた形。給与、請求書の支払い、分割払いなど、具体的な支払い行為や金額を指す際に用いられる。ビジネスや金融関係の文書で頻繁に見られる。
- payer
『支払い人』を意味する名詞。『pay』に人を表す接尾辞『-er』が付いた形。保険の支払者、税金の納税者など、お金を支払う人を指す。契約書や会計報告書などで使われる。
反意語
『支払われた』という意味の形容詞。『unpaid』の接頭辞『un-』を取り除いた直接的な反対語。給与、請求書、借金などが支払われた状態を表す。日常会話からビジネス文書まで幅広く使われ、『unpaid leave(無給休暇)』と『paid leave(有給休暇)』のように対比して用いられることが多い。
- settled
借金や未払い金などが『決済済み』であることを意味する形容詞。『unpaid debt(未払い債務)』に対して『settled debt(決済済み債務)』のように用いられる。ビジネスや法的な文脈で、金銭的な問題が解決した状態を表す。
語源
"unpaid"は、接頭辞 "un-" と動詞の過去分詞 "paid" から構成されています。接頭辞 "un-" は、打消しや反対の意味を表し、日本語の「不〜」や「未〜」に相当します。"paid" は "pay"(支払う)の過去分詞形で、ラテン語の "pacare"(平和にする、満足させる)に由来します。これは、支払いを済ませることで相手を「満足させる」という概念につながります。つまり、"unpaid" は文字通りには「支払われていない」状態を指し、そこから「未払いの」や「無給の」という意味に発展しました。例えば、税金の未払いは、まだ国を「満足させていない」状態と言えるでしょう。
暗記法
「unpaid」は単なる未払いではない。搾取された労働者の苦境、奴隷制度下の無償労働…人間の尊厳を脅かす不正義の歴史を映す言葉だ。現代では無償インターンシップやボランティアの倫理的ジレンマも想起させる。感謝の欠如や忘れられた恩義もまた「unpaid debt(心の負債)」。金銭を超えた、倫理、感情、社会正義…深く重い意味を帯びた言葉なのだ。
混同しやすい単語
『unpaid』と『underpaid』は、どちらも給与や報酬に関連する単語ですが、意味が異なります。『unpaid』は「未払い」の状態を指し、『underpaid』は「過小評価された給与で支払われている」、つまり「薄給」の状態を指します。接頭辞 'un-' は否定を、'under-' は「下」や「不十分」を表すため、意味の違いを理解することが重要です。文脈によってどちらが適切かを判断する必要があります。
『unpaid』と『unplayed』は、スペルが似ており、特に手書きの場合には混同しやすいです。『unplayed』は「演奏されていない」「再生されていない」という意味で、音楽やゲームなど、特定の活動が行われていない状態を指します。発音も似ていますが、文脈から判断できます。例えば、音楽の文脈であれば『unplayed』、お金の文脈であれば『unpaid』が適切です。
『unpaid』と『upend』は、文字の並びが似ており、特に速読時には誤読しやすいです。『upend』は「逆さまにする」「ひっくり返す」という意味の動詞で、物理的な状態の変化を表します。発音も異なりますが、スペルの類似性から注意が必要です。語源的には、'up'(上に)と 'end'(端)が組み合わさって「端を上にする」という意味合いです。
『impede』は「遅らせる」「妨げる」という意味の動詞で、発音の最初の部分が『unpaid』と似ているため、聞き間違いやすい可能性があります。特に、早口の英語や雑音が多い環境では注意が必要です。意味も大きく異なるため、文脈をよく理解することが重要です。語源的には、ラテン語の 'impedire'(足かせをかける)に由来します。
『unbind』は「束縛を解く」「解放する」という意味の動詞で、『unpaid』と同様に接頭辞 'un-' が付いていますが、意味は大きく異なります。スペルも似ているため、特に手書きの場合には注意が必要です。発音も異なりますが、'un-' の部分で混同する可能性があります。語源的には、'un-'(否定)と 'bind'(束ねる)が組み合わさって「束ねない」という意味合いです。
『unpeeled』は「皮がむかれていない」という意味で、スペルが『unpaid』と似ており、特に 'un-' で始まる単語に慣れていない学習者は混同しやすいです。発音も似ている部分があるため、注意が必要です。意味は全く異なるため、文脈から判断する必要があります。例えば、料理のレシピで『unpeeled』という表現が出てきた場合、皮をむかずに調理することを意味します。
誤用例
『Unpaid』は文字通り『未払い』の状態を指しますが、この文脈では『給与が支払われない』という事実よりも、『補償(compensation)がない』というニュアンスが重要です。日本語の『サービス残業』を直訳すると『unpaid overtime』になりがちですが、英語では、会社が残業代を支払う義務があるにも関わらず支払っていない場合に『unpaid』が適切です。しかし、残業代の概念がない、もしくは暗黙の了解で支払われない場合には、『uncompensated』がより適切です。背景には、労働に対する正当な対価という文化的な価値観の違いがあります。
『Unpaid』は形容詞であり、名詞を修飾する形で使用するのが一般的です。この文では『unpaid』を副詞的に使おうとしていますが、不自然です。正しくは、『unpaid volunteer(無給のボランティア)』のように名詞を修飾します。また、慈善団体での活動は、通常『volunteer(ボランティア)』という言葉で表現されることが一般的です。『working unpaid』という表現は、まるで本来支払われるべき給与が支払われていないかのような印象を与えてしまいます。日本人が『無給で働く』という状況をストレートに表現しようとする際に起こりやすい誤りです。英語では、ボランティア活動は社会貢献の一環としてポジティブに捉えられることが多いため、その点を考慮した表現を選ぶ必要があります。
『Unpaid』は、単に『支払われていない』という事実を述べる場合に適しています。しかし、債務などの文脈では、『outstanding』という単語がより適切です。『Outstanding』は、『未払い』であることに加え、『未解決』や『未処理』といったニュアンスを含みます。債務が単に支払われていないだけでなく、法的・経済的な責任が残っていることを示唆する場合には、『outstanding』がより適切です。日本語の『未払い』という言葉は、状況によってはネガティブなニュアンスを含みますが、英語ではより客観的な表現を選ぶことで、不必要な誤解を避けることができます。
文化的背景
「unpaid(未払い)」という言葉は、単なる金銭的な滞納を示すだけでなく、時に「義務の不履行」や「犠牲の無視」といった、より深い倫理的、社会的な意味合いを帯びます。それは、目に見えない労働や貢献への評価の欠如、あるいは社会的な負債の存在を暗示する言葉として、文化的な文脈の中で様々な顔を見せてきました。
歴史を振り返ると、「unpaid」はしばしば、搾取された労働者の苦境を象徴する言葉として登場します。産業革命期における劣悪な労働環境下で働く人々は、しばしば賃金の未払いに苦しみ、その状況は文学作品や社会運動を通じて広く知られるようになりました。チャールズ・ディケンズの小説には、未払い賃金によって生活が困窮する人々の姿が描かれており、「unpaid」は単なる経済的な問題を超え、人間の尊厳を脅かす社会問題として認識されるようになりました。また、奴隷制度下においては、奴隷労働は完全に「unpaid」であり、これは人道に対する重大な罪として、歴史に深く刻まれています。このように、「unpaid」は、不当な労働条件や搾取の歴史と密接に結びついており、現代においても、公正な労働環境の実現を求める運動の根底にある問題意識を喚起する言葉として機能しています。
現代社会においては、「unpaid」は、インターンシップやボランティア活動といった、無償労働の倫理的な問題点とも関連付けられます。インターンシップは、若者が職業経験を積むための機会として提供される一方で、企業が低賃金労働力を利用するための手段として悪用されるケースも少なくありません。同様に、ボランティア活動は社会貢献の精神に基づいて行われるべきですが、時には、本来有償であるべき業務を無償で行わせることで、労働市場を歪める要因となることもあります。「unpaid」という言葉は、これらの活動の価値を否定するものではありませんが、その背後にある搾取のリスクを認識し、公正な労働条件を確保するための議論を促す役割を担っています。
さらに、「unpaid」は、感謝の欠如や恩義の忘れ去りを暗に示す言葉としても用いられます。例えば、誰かが長年にわたって家族のために尽力してきたにもかかわらず、その努力が認められない場合、「unpaid debt(未払いの負債)」という言葉が使われることがあります。これは、金銭的な未払いだけでなく、精神的な負債や感謝の気持ちの欠如を意味し、人間関係における倫理的な問題点を浮き彫りにします。このように、「unpaid」は、単なる経済用語を超え、人間の感情、価値観、そして社会的な正義といった、より広範な文化的、倫理的な文脈の中で理解されるべき言葉なのです。
試験傾向
1. 出題形式: 語彙問題、長文読解
2. 頻度と級・パート: 準1級、1級レベル。語彙問題で問われる可能性あり。長文読解で文脈から意味を推測させる問題も。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、労働問題、ニュース記事など、硬めの文章で出題されやすい。「unpaid leave(無給休暇)」などの複合語で登場することも。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「paid(有給の)」との対義語として覚える。名詞を修飾する形容詞としての用法を理解しておく。派生語の「unpaid leave」も覚えておくと役立つ。
1. 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)
2. 頻度と級・パート: 比較的頻出。特にPart 5で、文法的な知識と語彙力の両方が問われる。
3. 文脈・例題の特徴: ビジネスシーン(給与、請求書、契約など)で使われることが多い。「unpaid invoice(未払い請求書)」、「unpaid balance(未払い残高)」のような複合語で登場しやすい。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「outstanding(未払いの)」などの類似語との使い分けを意識する。文脈から「未払い」の意味を正確に把握することが重要。
1. 出題形式: リーディングセクション
2. 頻度と級・パート: アカデミックな文章でまれに出題される可能性あり。
3. 文脈・例題の特徴: 社会学、経済学、歴史学などの分野で、労働問題や社会保障制度に関する文章で登場する可能性がある。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な文脈で使用される場合があるため、文脈全体から意味を推測する練習が必要。類義語の「outstanding」とのニュアンスの違いを理解しておくと、より正確に意味を把握できる。
1. 出題形式: 長文読解
2. 頻度と級・パート: 標準的なレベルの大学で出題される可能性あり。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、経済問題、歴史など、幅広いテーマの文章で登場する可能性がある。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する練習が重要。「un-」という接頭辞が否定の意味を持つことを理解しておくと、未知の単語の意味を推測するのに役立つ。「未払いの」という意味だけでなく、「無償の」という意味でも使われる場合があることに注意。