sport
日本語の『オ』よりも口を大きく開け、喉の奥から響かせるような /ɔː/ の音を意識しましょう。『r』は舌を丸めてどこにも触れないように発音。最後の 't' は、息を止めるように軽く発音するとより自然です。
競技
ルールに則り、技能や体力、チームワークを競う活動全般。単なる遊びではなく、ある程度体系化されたものを指す。観戦することも含む。
My favorite sport is tennis because I enjoy playing it with my friends.
私の一番好きな競技はテニスです。友達とプレイするのが楽しいからです。
※ 【情景】カフェで友達とおしゃべりしながら、自分の好きなものについて熱く語っているような場面です。「My favorite sport is ~」は、自分の好きな競技を伝えるときに最もよく使われる、シンプルで自然な表現です。理由を付け加えることで、会話がより豊かになります。
After school, many students happily play various sports on the field.
放課後、多くの生徒が校庭で様々なスポーツを楽しそうにしています。
※ 【情景】学校の校庭で、子どもたちが元気いっぱいにサッカーやバスケットボールなど、思い思いのスポーツを楽しんでいる賑やかな様子が目に浮かびます。「play sport(s)」は「スポーツをする」という、この単語の最も基本的な使い方の一つです。場所(on the field)や時間(After school)を加えることで、より具体的な場面が伝わります。
Watching a big sport event with my family always makes us excited.
家族と一緒に大きなスポーツイベントを見ると、いつも私たちはワクワクします。
※ 【情景】リビングのソファに家族みんなで座って、テレビでオリンピックやワールドカップなどの大きな試合に熱中し、得点が入るたびに歓声を上げているような場面です。「sport event」は「スポーツの試合」や「大会」を指す際によく使われる表現です。スポーツは「する」だけでなく「見る」ことも含めて楽しまれる、という典型的な文脈を示しています。
スポーツマンシップ
フェアプレー精神、相手への敬意、ルール遵守といった、スポーツにおける倫理的な行動規範。比喩的に、公正な態度や行動を指すこともある。
Even after losing, he showed good sport by congratulating his opponent.
負けた後でも、彼は相手を祝福することで立派なスポーツマンシップを見せました。
※ この例文は、試合に負けた選手が、悔しい気持ちを乗り越えて勝者を称える清々しい場面を描いています。たとえ勝敗が決まっても、相手を敬いフェアな態度を取ることが「スポーツマンシップ」の最も大切な側面の一つであることを伝えています。このように、負けても相手を褒める行動は「good sport」の精神そのものです。
Our coach always tells us to play with sport and respect our rivals.
私たちのコーチはいつも、スポーツマンシップを持って相手を尊重してプレーするようにと言います。
※ この例文は、コーチが選手たちに単に勝つだけでなく、試合の精神を大切にするよう教えている場面です。「play with sport」で「スポーツマンシップの精神でプレーする」という意味になります。スポーツでは、ルールを守り、相手に敬意を払うことが、勝利と同じくらい重要だと教える典型的な状況です。
Shouting at the umpire was definitely not good sport.
審判に大声を出すのは、明らかにスポーツマンシップに反する行為でした。
※ この例文は、試合中に審判の判定に不満を抱き、感情的になってしまった選手が、スポーツマンシップに欠ける行動を取ってしまった場面です。「not good sport」は「スポーツマンシップに反する」「フェアではない」という意味でよく使われます。怒りや不満があっても、冷静さを保ち、ルールや相手への敬意を忘れないことの重要性を示しています。
見せびらかす
(主に衣服や装飾品を)得意げに見せる、身につけて外出する。やや軽蔑的なニュアンスを含む場合がある。例:sport a new hat(新しい帽子をかぶって見せびらかす)
He was sporting a shiny new watch on his wrist.
彼は腕にピカピカの新しい時計を見せびらかしていました。
※ 誰かが新しいものや特徴的なものを身につけている様子を表す際によく使われます。この例文では、男性が新しい時計を誇らしげに見せている場面が目に浮かびますね。「sport」は「見せびらかす」というより、「(誇らしげに)身につけている」というニュアンスで使われることが多いです。
She was sporting bright pink hair at the concert.
彼女はコンサートで鮮やかなピンク色の髪を見せびらかしていました。
※ この「sport」は、特に目立つ、あるいは個性的な髪型やタトゥーなどをしている様子を描写するのにぴったりです。コンサート会場で、その派手な髪色が周りの目を引いている情景が想像できますね。単に「持っている」だけでなく、「見せている」「目立っている」というニュアンスが加わります。
The boy proudly sported his gold medal from the soccer game.
その少年は、サッカーの試合でもらった金メダルを誇らしげに見せびらかしていました。
※ トロフィーやメダルなど、何かを達成して手に入れたものを誇らしげに、みんなに見せる場面で使われる典型的な例です。試合に勝った少年が、嬉しそうにメダルを胸にかけている様子が目に浮かびます。「proudly(誇らしげに)」という言葉が、その感情をより強く伝えていますね。
コロケーション
快く負けを認める人、寛大な人
※ スポーツマンシップにのっとり、勝っても驕らず、負けても不平を言わない人を指します。単に『良い人』という意味ではなく、『フェアプレー精神を持つ』というニュアンスが含まれます。ビジネスシーンや日常生活で、相手の寛容さを褒める際に使われます。例えば、ゲームで負けた人が笑顔で『Well played!』と言うような状況です。関連表現として 'be a bad sport'(負け惜しみを言う人)があります。
面白半分に、娯楽として
※ 真剣な目的ではなく、単なる楽しみや暇つぶしのために何かを行うことを意味します。しばしば、他者を傷つけたり、倫理的に問題がある行為に対して用いられ、批判的なニュアンスを含みます。たとえば、「He hunts animals for sport.(彼は娯楽のために動物を狩る)」のように使われます。この表現は、行為の無意味さや残酷さを強調する効果があります。
人をからかう、嘲笑する
※ 誰かを笑いものにしたり、嘲弄したりすることを意味します。相手を侮辱し、楽しむというニュアンスが含まれます。古風な表現で、現代英語では 'make fun of' がより一般的ですが、'make sport of' は文学作品などで見られます。例えば、『The bullies made sport of the new student.(いじめっ子たちは新入生をからかった)』のように使われます。この表現は、行為の悪質さを強調します。
冗談で、ふざけて
※ 深刻な意図はなく、軽い気持ちで何かを言う、または行うことを意味します。'in jest' とほぼ同義ですが、より口語的な響きがあります。たとえば、『I said it in sport, don't take it seriously.(冗談で言ったんだ、真剣に受け止めないで)』のように使われます。この表現は、誤解を避けるために、発言の意図を明確にする際に役立ちます。
五分五分のチャンス、わずかな可能性
※ 成功する可能性が低いものの、全くないわけではない状況を指します。スポーツの世界で、実力差があっても勝つ可能性が残されていることに由来します。ビジネスや投資など、リスクの高い状況で使われることが多いです。例えば、『They have a sporting chance of winning the contract.(彼らには契約を獲得するわずかな可能性がある)』のように使われます。
公正な扱いを受ける、正当な評価を得る
※ 主にイギリス英語で使われる表現で、特に法廷や競争の場で、公平な扱いを受けることを意味します。例えば、裁判官が「You will see fair sport in this court.(この法廷では公平な扱いを受けられます)」と言うように使われます。この表現は、公正さへの期待を表明する際に用いられます。
ちょっとした問題、小さな困難
※ イギリス英語で使われる婉曲表現で、深刻ではない問題や困難を指します。深刻さを軽く見せるニュアンスがあります。例えば、「I'm having a spot of bother with my car.(車にちょっとした問題があるんだ)」のように使われます。この表現は、問題を過小評価することで、相手に安心感を与える効果があります。
使用シーン
学術論文や研究発表で、データや傾向を示す際に使用されます。例えば、社会学の研究で「若者の間で特定のスポーツへの参加が増加する傾向が見られる (The trend of increased participation in a specific sport among young people is observed)」のように使われます。統計的な分析や社会現象の考察において頻繁に登場します。
ビジネスシーンでは、主に人の性質や行動を比喩的に表現する際に用いられます。例えば、プロジェクトチームのリーダーが、「彼は新しいアイデアを臆することなく提案する傾向がある (He sports a tendency to propose new ideas without hesitation)」と、部下の積極性を評価する際に使われることがあります。フォーマルな会議や報告書でも見られます。
日常会話では、「見せびらかす」という意味で使われることは稀ですが、スポーツ関連のニュースや記事で「競技」の意味で頻繁に登場します。例えば、「彼は新しいスポーツカーを見せびらかしている (He is sporting a new sports car)」のように使うこともできますが、少し皮肉なニュアンスを含むことがあります。スポーツ観戦やアクティビティに関する話題では頻繁に使われます。
関連語
類義語
『ゲーム』は、ルールに則って行われる競争や娯楽を指し、スポーツ以外にもボードゲームやビデオゲームなど、より広範な活動を含む。日常会話で頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】『sport』が身体的な活動を伴う競技を指すのに対し、『game』は身体的な活動を伴わないものも含む。また、『game』は勝敗が明確であることが多い。 【混同しやすい点】『sport』は一般的に不可算名詞として扱われることが多いが、『game』は可算名詞であり、複数形『games』も頻繁に使用される点に注意。
『陸上競技』を意味し、走る、跳ぶ、投げるなどの身体能力を競う競技を指す。学術的な文脈や報道などで使用されることが多い。 【ニュアンスの違い】『sport』よりも専門的で、競技性や記録を重視するニュアンスが強い。アマチュアリズムやオリンピック精神といった文脈で用いられることも多い。 【混同しやすい点】『athletics』は常に複数形として扱われるが、意味は単数である点に注意。また、アメリカ英語では『track and field』と呼ばれることが多い。
『運動』や『体操』を意味し、健康維持や体力向上のために行う活動を指す。日常会話から医学的な文脈まで幅広く使用される。 【ニュアンスの違い】『sport』が競技性や娯楽性を伴うのに対し、『exercise』は健康や体力維持を目的とすることが多い。必ずしもルールや競争を伴わない。 【混同しやすい点】『exercise』は、動詞としても名詞としても使用される。名詞として使う場合は、可算名詞としても不可算名詞としても使用できる点に注意。
『レクリエーション』は、娯楽や気晴らしのための活動全般を指す。休暇や余暇の過ごし方に関連して使用されることが多い。 【ニュアンスの違い】『sport』が一定のルールや競技性を持つことが多いのに対し、『recreation』はより自由で、参加者の自主性に委ねられることが多い。ストレス解消やリフレッシュを目的とする。 【混同しやすい点】『recreation』は、特定の活動を指すのではなく、活動の目的や性質を表す言葉である点に注意。例えば、『playing sport』は具体的な活動だが、『recreation』は活動の目的を指す。
- physical activity
『身体活動』は、身体を動かす活動全般を指す。医学、健康、運動生理学などの分野でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『sport』がルールや競争を含む特定の活動を指すのに対し、『physical activity』はより広範で、日常生活における身体の動き(歩行、家事など)も含む。 【混同しやすい点】『physical activity』は、必ずしも計画的または組織化された活動である必要はない点に注意。あくまで身体を動かすことが重要。
『気晴らし』や『娯楽』を意味し、余暇を楽しく過ごすための活動を指す。文学的な表現や、やや古風な言い回しとして用いられることがある。 【ニュアンスの違い】『sport』が時に競技性や訓練を伴うのに対し、『pastime』はよりリラックスした、個人的な楽しみを重視する。手芸や読書など、インドアの活動も含む。 【混同しやすい点】『pastime』は、しばしば単数形で用いられ、特定の活動を指すよりも、余暇の過ごし方全般を指すことが多い点に注意。また、現代英語では『hobby』の方が一般的。
派生語
- disport
古フランス語の『desporter(楽しむ、気晴らしをする)』に由来し、『気晴らしをする、楽しむ』という意味の動詞。現代ではやや古風な表現だが、『disport oneself』の形で使われることがある。元々は『運ぶ(porter)』から派生し、『気を運ぶ=気晴らしをする』というイメージ。文学作品などで見られる。
- sportive
『活発な、遊び好きな、おどけた』という意味の形容詞。『sport』に形容詞化の接尾辞『-ive』が付いた形。スポーツの持つ『楽しさ』や『活発さ』といった性質を強調するニュアンスを持つ。日常会話よりも、文学作品や詩的な表現で使われることが多い。
- sportsman
『スポーツマン』という意味の名詞。『sport』に『man(人)』が付いた複合語。単にスポーツをする人というだけでなく、『スポーツマンシップにのっとった人』という意味合いを含む。倫理観やフェアプレーの精神を持つ人を指すことが多い。
反意語
『仕事』という意味の名詞。スポーツが『娯楽』や『気晴らし』であるのに対し、workは『義務』や『労働』といった意味合いを持つ。文脈によっては、スポーツを『アマチュアの活動』、workを『プロの活動』として対比させることもできる。比喩的な意味では、スポーツが『気晴らし』であるのに対し、workは『人生の重荷』として対比される。
- seriousness
『真面目さ、深刻さ』という意味の名詞。スポーツが『楽しさ』や『遊び』を伴うのに対し、seriousnessは『真剣さ』や『重大さ』を表す。スポーツの文脈では、試合における『真剣勝負』といった意味合いで対比されることがある。また、比喩的な意味では、スポーツが『人生の余暇』であるのに対し、seriousnessは『人生の本質』として対比される。
語源
"sport」は、古フランス語の「desport」(気晴らし、娯楽)に由来します。これは「desporter」(運び去る、楽しませる)という動詞から来ており、「des-」(分離、否定)と「porter」(運ぶ)が組み合わさったものです。つまり、元々は「日常の仕事や義務から気をそらすもの」という意味合いでした。日本語で言うと、「憂さ晴らし」や「気晴らし」に近いニュアンスです。時間が経つにつれて、この言葉は単なる気晴らしから、より組織化された身体活動や競技を指すようになり、現代の「スポーツ」の意味へと発展しました。また、「スポーツマンシップ」のような、フェアプレイ精神や礼儀正しさといった意味合いも内包するようになりました。"
暗記法
「sport」は単なる競技ではない。貴族の娯楽から生まれ、フェアプレー精神や自己鍛錬を重んじる文化を育んだ。イギリスでは人格形成の手段として、リーダーシップやチームワークを涵養。一方、アメリカでは大衆的な娯楽として発展し、国民的熱狂を生んだ。現代ではeスポーツも登場し概念が拡張。勝利至上主義に陥らず、楽しむ心を忘れずにいたい。スポーツは人間性を豊かにし、社会を繋ぐ力を持つ。
混同しやすい単語
『sport』と『support』は、どちらもカタカナ英語として使われることがあり、発音が似ているため混同しやすいです。特に語頭の 'sp' の音は共通しています。『support』は『支持する』『支える』という意味の動詞、または『支持』『支援』という意味の名詞です。日本人学習者は、文脈からどちらの単語が適切かを判断する必要があります。また、動詞の活用形(supported, supportingなど)も区別できるようにしましょう。
『sport』と『sort』は、母音の発音が似ているため、特に会話の中で混同しやすいです。『sort』は『種類』『分類する』という意味の名詞または動詞です。日本人学習者は、文脈からどちらの単語が適切かを判断する必要があります。例えば、『What sort of music do you like?(どんな種類の音楽が好きですか?)』というように使われます。
『sport』と『spout』は、語頭の 'sp' の音が共通しており、発音が似ているため混同しやすいことがあります。『spout』は『噴出する』『(液体を)勢いよく出す』という意味の動詞、または『注ぎ口』という意味の名詞です。例えば、『The whale spouted water.(クジラが潮を吹いた)』というように使われます。イメージが全く異なるため、注意が必要です。
『sport』と『spot』は、語頭の 'sp' の音が共通しており、母音も短い 'o' の音であるため、発音が似ていると感じる人がいます。『spot』は『場所』『点』という意味の名詞、または『見つける』という意味の動詞です。例えば、『a good spot for a picnic(ピクニックに良い場所)』というように使われます。文脈で区別しましょう。
『sport』と『spurt』は、語頭の 'sp' の音と、短い母音の音が似ているため、混同しやすい可能性があります。『spurt』は『(液体などが)噴き出すこと』『短時間で急に力を出すこと』という意味の名詞または動詞です。例えば、『a spurt of speed(急加速)』というように使われます。普段あまり使わない単語かもしれませんが、ニュースなどで目にする可能性があるので覚えておくと良いでしょう。
『sport』と『export』は、どちらも 'port' の部分を含んでいるため、スペルが似ていると感じることがあります。『export』は『輸出する』という意味の動詞、または『輸出』という意味の名詞です。語源的には、'ex-'(外へ)+ 'port'(運ぶ)から来ています。ビジネスの文脈でよく使われるため、区別できるようにしましょう。
誤用例
The word 'sporting' has a specific meaning related to being generous, fair, or showing good sportsmanship, often in a somewhat old-fashioned or upper-class context. While someone who enjoys sports might *be* sporting in their behavior (e.g., a good loser), simply being enthusiastic about sports doesn't make them 'sporting' in general. 'Sporty' is the more common and appropriate adjective to describe someone who likes sports or has an athletic style. The Japanese tendency to directly translate 'スポーツ好き' as 'sporting' can lead to this misunderstanding. The nuance is that 'sporting' implies a certain moral character associated with traditional sportsmanship ideals, whereas 'sporty' just means athletic or interested in sports.
In this context, the intended meaning is likely 'fair' or 'equitable.' While 'sport' can mean 'amusement' or 'game,' it doesn't directly translate to 'fairness' or 'justice' in a business or policy context. This is a case of misinterpreting the range of meanings of 'sport.' A possible source of error is the Japanese phrase 'フェアプレー精神 (fea purei seishin)', where フェアプレー (fea purei) is sometimes shortened to 'プレー (purei)' in casual conversation. The speaker may have incorrectly assumed that the single word 'sport' carries the same connotation of fairness or fair play. The correct word is 'fair'.
While 'do' can be used with some activities (e.g., 'do yoga,' 'do karate'), it's less common with general sports. 'Play sports' is the more idiomatic and natural way to express participating in sports. This stems from the difference in how activities are categorized and expressed in Japanese versus English. In Japanese, you might say 'スポーツをする (supootsu wo suru),' which literally translates to 'do sports.' However, English often uses specific verbs like 'play' for sports involving rules and competition. The nuance lies in the fact that 'do' is a very general verb, while 'play' carries the specific connotation of engaging in a game or sport with established rules.
文化的背景
「sport」という言葉は、単なる運動競技を指すだけでなく、フェアプレー精神、自己鍛錬、そして何よりも「楽しむ」という文化的価値観を体現しています。その根底には、貴族階級の娯楽から生まれたアマチュアリズムの精神があり、勝利至上主義とは異なる、スポーツマンシップという倫理観を育んできました。
「Sport」の語源を辿ると、中世フランス語の「desport」(気晴らし、娯楽)に由来し、元々は労働からの解放、気晴らしとしての意味合いが強くありました。イギリスにおいては、狩猟などの貴族の娯楽がスポーツの原型となり、それがパブリックスクール(名門私立学校)における教育の一環として取り入れられることで、人格形成の手段としてのスポーツという概念が確立しました。ラグビーやクリケットといったスポーツは、単なる競技スキルだけでなく、リーダーシップ、チームワーク、フェアプレーといった価値観を教え込む場として機能し、大英帝国の官僚や軍人を育成する上で重要な役割を果たしました。この背景から、「sporting」という言葉は「公正な」「紳士的な」という意味合いも持つようになり、スポーツマンシップに則った行動を指す言葉として定着しました。
アメリカにおいては、スポーツはより大衆的な娯楽として発展し、プロスポーツが隆盛を極めました。アメリカンフットボールや野球といったスポーツは、国民的な熱狂を生み出し、地域社会のアイデンティティを形成する上で重要な役割を果たしています。しかし、勝利至上主義が強調される傾向があり、時にフェアプレー精神が軽視されることもあります。ドーピング問題や八百長疑惑などは、スポーツが本来持つ倫理観との乖離を示す事例と言えるでしょう。それでも、アメリカのスポーツ文化は、人種や階級を超えた連帯感を生み出す力を持っており、社会的な結束を強める上で重要な役割を果たしています。
現代社会において、「sport」は健康維持や体力向上だけでなく、ストレス解消や自己表現の手段としても重要視されています。eスポーツの台頭は、スポーツの概念を拡張し、新たな可能性を切り拓いています。しかし、スポーツが持つ本来の価値、すなわちフェアプレー精神や自己鍛錬、そして何よりも「楽しむ」ということを忘れてはなりません。スポーツは、単なる競争ではなく、人間性を豊かにし、社会をより良くする力を持つものであるということを、私たちは常に意識する必要があるでしょう。
試験傾向
- 出題形式: 語彙問題、長文読解、リスニング
- 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。3級以上でも長文読解で登場
- 文脈・例題の特徴: スポーツに関する一般的な話題から、スポーツ科学、スポーツ倫理など幅広い分野で登場。会話文やニュース記事など形式は多様
- 学習者への注意点・アドバイス: 名詞としての意味(競技、運動)だけでなく、形容詞(sporting)や動詞(sport:~を誇示する、身につけて見せびらかす)としての用法も押さえる。 'take sport' で「ふざける」という意味になることも。
- 出題形式: Part 5, 6, 7(読解問題)、Part 1, 2(リスニング)
- 頻度と級・パート: 比較的頻出。特にPart 7のビジネスレターや記事などで登場
- 文脈・例題の特徴: スポーツイベントの告知、スポンサーシップ、スポーツ用品の販売促進など、ビジネスに関連した文脈が多い
- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネスシーンでの使われ方を意識する。関連語句(team, competition, event, athleteなど)と合わせて覚える。
- 出題形式: リーディング、リスニング
- 頻度と級・パート: 中頻度。アカデミックな内容の文章や講義で登場
- 文脈・例題の特徴: スポーツ科学、スポーツ心理学、スポーツと社会の関係など、学術的な文脈で使われることが多い
- 学習者への注意点・アドバイス: アカデミックな語彙としての用法を理解する。例えば、「sportsmanship(スポーツマンシップ)」のような複合語も重要。
- 出題形式: 長文読解、自由英作文(テーマとして)
- 頻度と級・パート: 頻出。様々なレベルの大学で出題される
- 文脈・例題の特徴: スポーツに関するエッセイ、ニュース記事、評論など。スポーツの意義、影響、問題点など、多岐にわたるテーマで出題される
- 学習者への注意点・アドバイス: スポーツに関する幅広い知識を身につける。賛成・反対意見を述べられるように、論理的な思考力を養う。