righteous
強勢は最初の音節にあります。/aɪ/ は二重母音で、日本語の『アイ』よりも口を大きく開けて発音します。/tʃ/ は日本語の『チ』に近いですが、より強く息を出すように意識しましょう。最後の /əs/ は曖昧母音で、ほとんど聞こえないくらい弱く発音します。語尾を上げないように注意してください。
専門的な内容に関するご注意
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正義の
道徳的に正しい、倫理的に非の打ち所がない状態を指す。単に「正しい」だけでなく、強い信念に基づいて行動するニュアンスを含む。しばしば宗教的、道徳的な文脈で使用される。
He knew it was the righteous thing to tell the truth, even if it was difficult.
彼は、たとえ難しくても真実を伝えることが正しいことだと分かっていた。
※ この例文では、「the righteous thing」という形で「正しいこと」や「正義の行い」を表現しています。困難な状況でも、自分の良心に従って正しい選択をする場面がイメージできます。道徳的に正しい行動を表す典型的な使い方です。
The community made a righteous protest against the unfair new law.
地域社会は、不公平な新しい法律に対して正当な抗議を行った。
※ 「righteous protest」は「正当な抗議」という意味です。多くの人が集まって、社会の不正や不公平に声を上げる、正義感あふれる行動が伝わってきます。集団が正義のために行動する場面でよく使われます。
She felt a righteous anger when her friend was unfairly blamed for the mistake.
彼女は、友人がその間違いのせいで不当に責められているのを見て、正当な怒りを感じた。
※ 「righteous anger」は「正当な怒り」や「義憤(ぎふん)」と訳されます。個人的な感情だけでなく、「これは間違っている」という強い正義感からくる怒りを表すときに使われます。感情が道徳的な正しさに基づいていることを示す表現です。
当然の
権利や資格として正当であるさま。例えば、righteous claim(正当な要求)のように使う。道徳的な正しさだけでなく、法的な正当性も含むことがある。
Everyone felt her anger was righteous when the boss made an unfair rule.
上司が不公平なルールを作った時、皆は彼女の怒りが当然だと感じた。
※ 会社で上司が納得のいかない決定を下し、皆が不満に思っている中、一人の女性が勇気を出して怒りを表明する場面です。周りの人たちは、彼女の怒りは感情的ではなく、まさに『当然の、正当な』ものだと感じています。このように、不当なことに対する正当な感情や反応を表す際によく使われます。
He made a righteous demand for the money they owed him.
彼は、彼らが彼に借りていたお金に対する当然の要求をした。
※ 友人がなかなかお金を返してくれない状況で、彼が「そろそろ返してほしい」と、少しきっぱりとした態度で伝えている場面です。この『righteous demand』は、単なる要求ではなく、彼が正当な権利に基づいて行っている、まさに『当然の』要求であることを強調しています。自分の権利や正当な要求を主張する際によく使われる表現です。
It felt like a righteous thing to do, helping the old man find his lost dog.
迷子の犬を探すおじいさんを助けるのは、当然やるべきことだと感じた。
※ 公園で、困った顔でお気に入りの犬を探しているおじいさんを見かけ、通りかかった人が「よし、手伝おう!」と心から思い、行動に移す場面です。この『righteous thing to do』は、道徳的に正しく、人として『当然やるべき』だと感じる行動や選択を指します。誰かを助けるといった、良心に基づいた行動を表現する際にぴったりです。
コロケーション
義憤、正当な怒り
※ 不正や不道徳な行為に対して抱く、道義的に正しいとされる怒り。単なる個人的な感情の発露ではなく、社会正義や倫理観に基づいた怒りであることを強調します。ニュース記事や政治的な議論で、不正に対する強い非難を表す際に用いられます。例えば、「The public expressed righteous anger over the politician's corruption.(政治家の汚職に対し、国民は義憤を表明した)」のように使われます。類似表現に"justified anger"がありますが、"righteous anger"はより道徳的な正当性を強く主張するニュアンスがあります。
義憤、道徳的な憤り
※ "righteous anger"とほぼ同義ですが、よりフォーマルで強い感情を表します。不正や不公平に対する強い嫌悪感を示し、しばしば公的な非難や抗議を伴います。文学作品や歴史的な記述でよく見られ、人々の道徳的良心に訴えかけるような場面で使われます。例えば、「Her voice was filled with righteous indignation as she denounced the company's exploitative practices.(彼女は会社の搾取的な慣行を非難する際、義憤に満ちた声だった)」のように用いられます。"indignation"自体がフォーマルな単語であるため、日常会話よりは文章で使われることが多いです。
正義の大義、正当な目的
※ 道徳的に正しいと信じられる目的や運動。社会的な変革や不正と戦う活動など、倫理的な価値観に基づいた目標を指します。スピーチやエッセイで、支持を求める際に用いられます。例えば、「They dedicated their lives to the righteous cause of fighting poverty.(彼らは貧困と闘うという正義の大義に人生を捧げた)」のように使われます。"noble cause"も似た意味ですが、"righteous cause"はより宗教的、道徳的な意味合いが強いことがあります。
正しい道、正義の道
※ 道徳的に正しい生き方や行動。困難な状況でも倫理的な原則に従うことを意味します。宗教的な文脈や自己啓発的な文脈でよく用いられ、個人の成長や精神的な探求に関連付けられます。例えば、「He vowed to stay on the righteous path, no matter the temptations.(彼はどんな誘惑があろうとも、正しい道を歩み続けると誓った)」のように使われます。"moral path"と似ていますが、"righteous path"はより宗教的な響きを持つことがあります。
正義の人、正しい人
※ 道徳的に優れており、常に正しい行いをする人。誠実さ、公正さ、慈悲深さなどの徳を備えていることを意味します。宗教的な物語や教訓話でよく見られ、模範的な人物像として描かれます。例えば、「She was known as a righteous woman who always helped those in need.(彼女は困っている人々を常に助ける正義の人として知られていた)」のように使われます。"virtuous person"も同様の意味ですが、"righteous man/woman"はより宗教的な含みを持つことがあります。
自分が正しいと強く感じる
※ しばしば自己満足や独善的なニュアンスを含むことがあります。自分の行動や信念が絶対的に正しいと信じ、他者を批判的に見る態度を指すことがあります。注意して使う必要があります。例えば、「He felt righteous in his condemnation of their behavior.(彼は彼らの行動を非難することで、自分が正しいと強く感じた)」のように使われます。このフレーズは、必ずしも良い意味で使われるとは限りません。
使用シーン
倫理学、法学、宗教学などの分野で、「正当な」「道徳的な」という意味合いで使われます。例えば、「righteous indignation(義憤)」という言葉は、不正に対する正当な怒りを表す際に論文などで用いられます。また、歴史学の研究で、ある人物の行動を評価する際に「彼の行動は、当時の価値観から見てrighteousであった」のように記述されることがあります。
企業倫理やコンプライアンスに関する文書で、「正義にかなった」「公正な」という意味で使用されることがあります。例えば、企業の行動規範の中で「righteous conduct(正しい行い)」という表現が用いられることがあります。また、内部告発者が自分の行動を正当化する際に、「righteous cause(正義のための行動)」という言葉を使うことも考えられますが、やや大げさな印象を与える可能性があります。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリーなどで、社会正義や人権に関する話題を扱う際に、「righteous」という言葉を見かけることがあります。例えば、「righteous protest(正義の抗議運動)」のように使われます。また、映画やドラマで、主人公が自分の行動を正当化する際に、「I am righteous!(私は正しい!)」のように叫ぶ場面も、まれに見られます。
関連語
類義語
「公正な」「正当な」という意味で、法律や道徳の基準に合致していることを表す。裁判、法律、社会的な正義など、客観的な判断が求められる場面で使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"righteous"は個人的な道徳心や信仰に基づく正しさを強調するのに対し、"just"はより客観的で公平な正しさを意味する。"righteous"は感情的な響きを持つことがあるが、"just"は冷静で理性的な判断を伴う。 【混同しやすい点】"righteous"は行為や人に対して使われることが多いが、"just"は法律、判決、決定など、より抽象的な概念に対して使われることが多い。また、"just"は副詞として「ちょうど」という意味も持つため、文脈に注意が必要。
「道徳的な」「倫理的な」という意味で、社会的な規範や個人の良心に基づいて正しいと判断される行動や原則を指す。哲学、倫理学、道徳教育など、価値観や行動規範が議論される場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"righteous"は自己の信念に基づいて積極的に正義を追求する姿勢を表すのに対し、"moral"は社会的に受け入れられている道徳基準に従うことを意味する。"righteous"は時に独善的に見えることがあるが、"moral"はより普遍的で客観的な道徳観を反映する。 【混同しやすい点】"moral"は名詞として「教訓」という意味も持つため、文脈によって意味が異なる。また、"moral"は「道徳的な」という意味合いが強く、法律的な正当性よりも倫理的な正しさを強調する。
「徳の高い」「高潔な」という意味で、道徳的に優れており、尊敬に値する人物を形容する。文学作品、歴史的人物評、宗教的な文脈など、理想的な人格や行動が称賛される場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"righteous"は正義を積極的に追求する姿勢を示すのに対し、"virtuous"は内面的な美徳や品性を重視する。"righteous"は行動の結果を重視するが、"virtuous"は人格そのものを評価する。 【混同しやすい点】"virtuous"はやや古風な表現であり、日常会話ではあまり使われない。また、"virtuous"は性的な純潔さを意味することもあるため、使用する文脈に注意が必要。
「正直な」「公正な」という意味で、道徳的に正しく、信頼できる人物を指す。ビジネス、政治、社会生活など、誠実さや倫理観が求められる場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"righteous"は自己の信念に基づいて積極的に行動する姿勢を表すのに対し、"upright"は一貫して正直で公正な態度を保つことを意味する。"righteous"は時に攻撃的に見えることがあるが、"upright"は穏やかで信頼できる印象を与える。 【混同しやすい点】"upright"は姿勢が「まっすぐな」という意味も持つため、文脈によって意味が異なる。また、"upright"は副詞として「まっすぐに」という意味も持つ。
「名誉ある」「高潔な」という意味で、社会的に尊敬されるべき行動や人物を指す。軍事、政治、ビジネスなど、名誉や忠誠心が重視される場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"righteous"は個人的な道徳心に基づいて正義を追求する姿勢を表すのに対し、"honorable"は社会的な名誉や義務を重んじることを意味する。"righteous"は時に自己中心的と見られることがあるが、"honorable"は社会的な評価を重視する。 【混同しやすい点】"honorable"は称号として使われることもある(例:The Honorable John Smith)。また、"honorable"は「光栄な」という意味も持つため、文脈によって意味が異なる。
- principled
「主義のある」「信念のある」という意味で、特定の道徳的または倫理的な原則に基づいて行動する人を指す。政治、社会運動、個人的な生活など、信念に基づいた行動が重要視される場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"righteous"は強い道徳的確信と、それを積極的に擁護する姿勢を意味するのに対し、"principled"は特定の原則に忠実であることを強調する。"righteous"は感情的な要素を含むことがあるが、"principled"はより冷静で理性的な判断に基づく。 【混同しやすい点】"principled"は必ずしも社会的に広く受け入れられている道徳観に基づいているとは限らない。個人の信念体系がその行動の根拠となる。
派生語
『正しさ』『正義』を意味する名詞。「righteous」が持つ道徳的な正しさ、倫理的な適切さという概念を抽象化したもの。法律、宗教、倫理学などの文脈で、抽象的な概念や原則を議論する際に用いられることが多い。日常会話よりは、やや硬い表現。
- righteously
『正しく』『正義に基づいて』という意味の副詞。「righteous」に副詞の接尾辞「-ly」が付いた形。行動や判断が道徳的に正しい方法で行われる様子を表す。例えば、「彼はその問題を正義に基づいて解決した (He righteously solved the problem.)」のように使う。日常会話でも使われるが、やや形式ばった印象を与える。
反意語
『邪悪な』『不道徳な』という意味の形容詞。「righteous」が道徳的に正しいことを指すのに対し、「wicked」は意図的に悪を行う、道徳的に間違っていることを意味する。物語や文学作品で悪役を描写する際や、深刻な不正行為を非難する際に用いられる。日常会話でも使われるが、強い非難のニュアンスを含む。
- unjust
『不当な』『不正な』という意味の形容詞。接頭辞「un-」が「just(公正な)」に付いて反対の意味を表す。「righteous」が道徳的な正しさを強調するのに対し、「unjust」は法的な不当さや、公平さを欠く状況を指すことが多い。例えば、「不当な判決 (an unjust verdict)」のように使う。法律や政治の文脈でよく用いられる。
語源
"righteous"は、古英語の"rihtwīs"に由来します。"riht"は「正しい、まっすぐな」を意味し、現代英語の"right"に相当します。"wīs"は「賢い、知識のある」を意味し、現代英語の"wise"に相当します。したがって、"righteous"は文字通りには「正しい知識を持っている」という意味合いになります。この語が「正義の、当然の」という意味に発展したのは、「正しい知識を持っている者は、正しい行いをするはずだ」という倫理的な考え方が背景にあると考えられます。日本語で例えるなら、「道理をわきまえている」という表現が近いかもしれません。つまり、単にルールを守るだけでなく、その根底にある正義や倫理を理解し、それに従って行動することを意味します。
暗記法
「righteous」は単なる正しさではなく、道徳的・倫理的な高潔さを意味します。聖書では神の意志にかなう状態を指し、ノアやイエスはその象徴。文学では『失楽園』で神の正義、『緋文字』で内面的葛藤を伴う倫理的判断として描かれます。公民権運動のキング牧師は「righteous indignation(義憤)」を掲げ、不正義への抵抗を訴えました。社会運動の正当性を主張する精神的な支柱となる言葉です。
混同しやすい単語
『righteous』とスペルが非常に似ており、発音も冒頭の /raɪ/ は共通しているため混同しやすい。意味は『正しい』、『権利』など多岐にわたる。品詞も形容詞、名詞、副詞と多様。日本人学習者は、文脈から意味を判断する必要がある。『right』は古英語の『riht』に由来し、『まっすぐ』や『正しい』という意味合いを持つ。
発音が /raɪt/ と同じであり、文脈によっては混同しやすい。意味は『儀式』であり、『righteous』の『正義にかなった』とは全く異なる。スペルも似ているため、注意が必要。日本人学習者は、発音だけでなく意味の違いも意識する必要がある。『rite』はラテン語の『ritus』(習慣、儀式)に由来する。
『righteous』と意味が近く、『徳の高い』、『高潔な』といった意味を持つため、意味の面で混同しやすい。ただし、発音とスペルは大きく異なる。日本人学習者は、それぞれの単語が持つニュアンスの違いを理解する必要がある。『virtuous』はラテン語の『virtus』(美徳、勇気)に由来する。
語尾の '-eous' が共通しているため、スペルが似ていると感じるかもしれない。しかし、意味は『哀れな』、『悲惨な』であり、『righteous』とは全く異なる。発音も異なるため、注意が必要。日本人学習者は、スペルの一部が似ていても、意味が全く異なる単語があることを意識する必要がある。『piteous』は『pity』(哀れみ)から派生した単語。
『righteous』とスペルが似ており、『right』の複数形であるため、意味的にも関連があるように感じられるかもしれない。しかし、『rights』は『権利』という意味であり、『righteous』の『正義にかなった』とは異なる。発音も異なるため、文脈で判断する必要がある。日本人学習者は、名詞の複数形と形容詞を混同しないように注意する必要がある。
スペルの中に 'r', 'th' が含まれているため、視覚的に似ていると感じる可能性がある。発音も冒頭の音が似ている。意味は『激しい怒り』であり、『righteous』とは全く異なる。日本人学習者は、スペルの一部が似ていても、発音と意味が異なる単語があることを意識する必要がある。『wrath』は古英語の『wraeþþu』に由来し、怒りや苦痛を表す。
誤用例
日本語の『正義の怒り』を直訳すると "righteous anger" となりがちですが、英語ではやや大げさで、自己陶酔的なニュアンスを含みます。英語では、正当な怒りを表す場合でも、"righteous" を使うと、話し手が自分の正当性を主張しているように聞こえることがあります。より客観的に、溜まりに溜まった怒りを表現したい場合は、"pent-up anger" の方が適切です。日本人は『正義』という言葉を多用しますが、英語では "righteous" は宗教的、道徳的な意味合いが強く、日常会話では避けた方が無難です。
日本語で『正しい人』と言うと、道徳的に優れている人を指しますが、英語の "righteous" はしばしば宗教的な意味合いが強く、自己中心的な正義感を持つ人を指すこともあります。また、"righteous" は、旧約聖書的な価値観(善人は報われる)と結びつきやすく、現代的な文脈では不自然に聞こえることがあります。ここでは、単に道徳的に優れていることを伝えたいのであれば、"virtuous" を使う方が適切です。また、金銭的な豊かさと道徳性を直接結びつける表現は、英語圏ではタブー視される傾向があります。
"righteous" は、強い信念に基づく行動や発言を表現する際に使われることがありますが、日本語の『正義感あふれる』というニュアンスで使うと、独善的、あるいは偽善的に聞こえることがあります。特に、スピーチの内容が環境保護のような普遍的なテーマである場合、"righteous" を使うと、聴衆に押し付けがましい印象を与えてしまう可能性があります。ここでは、彼女の熱意や情熱を強調するために、"passionate" を使う方が適切です。日本人は『正しさ』を声高に主張することをためらう文化がありますが、英語では、"righteous" の使い方によっては、かえって反感を買ってしまうことがあるので注意が必要です。
文化的背景
「righteous(正しい、正義の)」は、単に法や規則に合致しているだけでなく、道徳的・倫理的な高潔さを強く意味する言葉です。特に、神の意志や普遍的な正義にかなっている状態を指すことが多く、宗教的、道徳的な文脈で重要な役割を果たしてきました。この言葉は、しばしば権力や社会規範に対する批判的な視点と結びつき、不正義に抗う人々の行動原理を示す象徴として用いられます。
「righteous」の概念は、聖書に深く根ざしています。旧約聖書では、神の律法を守り、神の目にかなう行いをする人々を「righteous」と呼びました。ノアの方舟の物語では、ノアは「righteous」な人物として描かれ、堕落した世界から救われるに値するとされました。新約聖書でも、イエス・キリストは「righteous」な存在として描かれ、彼の犠牲によって人々が神との正しい関係を取り戻せると説かれています。このように、「righteous」は、神との関係性における正しさを示す言葉として、キリスト教文化において非常に重要な意味を持っています。
文学作品においても、「righteous」はしばしば重要なテーマとして扱われます。ジョン・ミルトンの叙事詩『失楽園』では、神に背いたサタンに対して、神の正義(righteousness)が強調されます。また、ナサニエル・ホーソーンの小説『緋文字』では、社会の道徳規範に反した罪を犯したヒロイン、ヘスター・プリンが、自身の過ちと向き合いながら、真の「righteousness」とは何かを模索する姿が描かれています。これらの作品を通して、「righteous」は、単なる規則遵守ではなく、内面的な葛藤や倫理的な判断を伴う、より深い概念として理解することができます。
現代社会においても、「righteous」は、不正や差別に対する抗議運動において重要な意味を持ち続けています。例えば、公民権運動の指導者であるマーティン・ルーサー・キング・ジュニアは、「righteous」な目的のために非暴力的な抵抗を呼びかけました。彼の演説や著作には、「righteous indignation(義憤)」という言葉が頻繁に登場し、不正義に対する怒りを正当化する根拠として用いられました。また、環境保護運動や人権運動など、さまざまな社会運動において、「righteous」は、運動の正当性を主張するための強力な武器となっています。このように、「righteous」は、時代を超えて、不正に立ち向かい、より公正な社会を求める人々の精神的な支柱となっているのです。
試験傾向
1. 出題形式: 主に語彙問題、長文読解
2. 頻度と級・パート: 準1級、1級で出題される可能性あり。語彙問題や長文読解で登場。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、倫理観に関連するテーマで登場しやすい。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「正当な」「正しい」という意味を理解し、関連語句(justice, moralityなど)と合わせて学習すると効果的。
1. 出題形式: 長文読解(Part 7)
2. 頻度と級・パート: TOEIC L&R TESTでは、比較的まれ。TOEIC S&W TESTでは意見を述べる際に使用する可能性あり。
3. 文脈・例題の特徴: 企業倫理、社会貢献活動など、ビジネスに関連する文脈で登場する可能性がある。
4. 学習者への注意点・アドバイス: フォーマルな語彙であり、日常会話ではあまり使われないことを理解しておく。
1. 出題形式: リーディングセクション
2. 頻度と級・パート: アカデミックな文章で稀に使用される。
3. 文脈・例題の特徴: 歴史、社会学、倫理学など、学術的な文脈で登場しやすい。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する練習が必要。類義語(just, moral)とのニュアンスの違いを理解しておくと役立つ。
1. 出題形式: 長文読解、和訳問題
2. 頻度と級・パート: 難関大学の入試で出題される可能性あり。長文読解で文脈を理解する力が問われる。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、倫理、哲学など、抽象的なテーマの文章で登場しやすい。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈の中で正確な意味を把握する必要がある。類義語や反意語も合わせて学習しておくと良い。