reserved
第2音節にアクセントがあります。/ɜː/ は、口を軽く開けて「アー」と発音する長母音で、日本語の「アー」よりも喉の奥を使うイメージです。最後の /d/ は、舌先を上の歯茎につけて発音する有声破裂音で、しっかり発音しましょう。reserved は過去分詞形なので、動詞の語尾を意識するとより正確になります。
控えめな
感情や意見を表に出さず、落ち着いて遠慮がちな様子。内向的な性格や、フォーマルな場面での態度を表すことが多い。
My new colleague seemed a little reserved at first, but she smiled a lot.
私の新しい同僚は最初は少し控えめに見えましたが、たくさん笑顔を見せてくれました。
※ 新しい職場での初対面シーンです。最初は緊張や人見知りで静かな様子ですが、笑顔で親しみやすさも感じる、という情景が目に浮かびます。「seem a little reserved」で「少し控えめに見える」という自然な表現ができます。「at first」は「最初は」という意味で、時間の経過を表すときによく使われます。
At the big party, she stayed reserved in a corner, just observing everyone.
大きなパーティーで、彼女は隅で控えめにいて、ただみんなを観察していました。
※ 賑やかなパーティー会場で、中心には入らず、静かに周りの様子を見ている人の姿を描写しています。「stay reserved」で「控えめなままでいる」という状態を表します。「in a corner」(隅で)や「just observing everyone」(ただみんなを観察している)という具体的な行動や場所を示すことで、より情景が鮮明になります。
Though usually reserved, she shared her strong opinion about the new project.
彼女は普段は控えめですが、新しいプロジェクトについては強い意見を述べました。
※ 普段はあまり自己主張しない人が、重要な場面で自分の意見をはっきりと述べた、という意外性のある場面です。「Though usually reserved」は「普段は控えめですが」という逆接の表現で、この単語が持つ「普段の性格」というニュアンスをよく表しています。「share her opinion」は「意見を述べる」の自然な言い方で、日常会話でもよく使われます。
予約済みの
席や部屋などが、特定の人や目的のために確保されている状態。レストランやホテルなどで使われる。
When we arrived at the cafe, the best window seat was already reserved.
カフェに着いたら、一番良い窓際の席はすでに予約済みでした。
※ 友人とカフェに行った時、座りたかった窓際の席に「Reserved」の札がかかっていて、少し残念に思った場面です。「reserved」は、カフェやレストランで「予約済み」の席によく使われる、とても典型的な表現です。ここでは「be動詞 (was) + reserved」で「〜は予約されている」という状態を表しています。
I felt relieved when the hotel staff confirmed my room was reserved.
ホテルスタッフが私の部屋が予約済みだと確認してくれた時、私はホッとしました。
※ 旅行でホテルに到着し、ちゃんと自分の部屋が確保されているか不安だったけれど、スタッフの言葉で安心した瞬間を表しています。ホテルの部屋が「予約済み」であることは、旅行で誰もが経験する基本的な状況です。ここでも「be動詞 (was) + reserved」で「〜が予約されていた」という過去の状態が示されています。
At the theater, the front row seats are often reserved for special guests.
劇場では、最前列の席はしばしば特別なお客様のために予約されています。
※ 劇場で、一番良い最前列の席に「Reserved」の札がかかっていて、特別な人が座る場所だと気づく場面です。コンサート会場やイベント会場などで、特定の席が「特別席」として確保されている状況はよくあります。「be動詞 (are) + reserved for 〜」で「〜のために予約されている」と、誰のために予約されているかを具体的に伝えることができます。
確保する
将来のために何かを取っておく、または権利を留保するという意味。権利や場所、資源などを確保する文脈で使用される。
My mom called the popular restaurant to reserve a table for our family dinner.
母は、家族の夕食のために、あの人気のレストランに電話して席を予約しました。
※ この例文は、家族で特別な食事を楽しむために、事前に人気のレストランの席を「確保する」場面を描いています。誰もが経験するような日常的な状況で、'reserve' が「予約する」という意味で非常によく使われる典型的な例です。動詞 'reserve' は、目的語として 'a table' (席) や 'a room' (部屋) など、場所を示す名詞をとることが多いです。
We reserved our train seats online so we could sit together during the long trip.
私たちは長い旅行の間、一緒に座れるように、電車の座席をオンラインで予約しました。
※ 旅行の計画を立てる際、電車や飛行機、バスなどの「座席を確保する」場面で 'reserve' は頻繁に登場します。オンラインで予約する現代的な状況も盛り込まれており、旅を快適にしたいという気持ちが伝わってきます。'reserve' の過去形 'reserved' が使われていますが、意味は「確保した」となります。
The manager reserved the big meeting room for our important presentation next week.
部長は来週の重要なプレゼンテーションのために、大きな会議室を予約しました。
※ この例文は、ビジネスの場面で会議室や施設を「確保する」状況を示しています。仕事において、特定の目的のために場所を事前に押さえることはよくあります。'reserve' は、このように個人的な目的だけでなく、組織やグループのための「確保」にも広く使われます。'for our important presentation' のように、何のために予約したのかを付け加えると、より具体的な状況が伝わります。
コロケーション
判断を保留する、結論を急がない
※ 文字通り『判断を留保する』という意味ですが、単に保留するだけでなく、より慎重なニュアンスを含みます。特に、情報が不足している場合や、感情的な判断を避けたい場合に用いられます。裁判や調査報道など、客観性が求められる場面でよく使われます。
予約席、指定席
※ 劇場、コンサート、飛行機などで、あらかじめ確保された席を指します。'reserved'は『確保された』という意味合いで、'a reserved table'(予約されたテーブル)など、他の名詞と組み合わせて広く使われます。日常会話でもビジネスシーンでも頻繁に用いられる表現です。
~のために予約されている、~専用
※ 'This parking space is reserved for the CEO.'(この駐車スペースはCEO専用です)のように、特定の目的や人のために確保されていることを示します。看板や標識などにもよく用いられる表現で、フォーマルな印象を与えます。類似表現に'designated for'がありますが、'reserved for'の方がやや丁寧なニュアンスがあります。
態度が控えめである、物静かである
※ 人の性格や振る舞いを表す際に用いられ、内向的で感情を表に出さない様子を指します。'He is reserved in manner, but very kind.'(彼は物静かだが、とても親切だ)のように使われます。'shy'(内気)や'introverted'(内向的)と似た意味合いを持ちますが、'reserved'はより意識的に感情を抑えているニュアンスを含みます。
~について用心深い、~について口が重い
※ 特定のこと柄について、意見を述べたり、感情を表に出したりすることを控える様子を表します。'She was reserved about her past.'(彼女は自分の過去について口が重かった)のように使われます。'hesitant'(ためらう)や'cautious'(慎重な)と似た意味合いですが、'reserved'はより意図的に秘密を守ろうとするニュアンスを含みます。
いくらかの留保をつけて、完全に賛成ではない
※ 完全には同意できない、または何らかの懸念があることを表す際に使われます。'I accept your proposal with some reservation.'(あなたの提案には、いくらか留保をつけて賛成します)のように使われます。ビジネスシーンや交渉の場で、婉曲的に反対意見を伝える際に役立つ表現です。直接的な否定を避ける、大人のコミュニケーション術と言えるでしょう。
使用シーン
学術論文や研究発表において、データや結果の解釈を述べる際に使われます。例えば、「The observed effect was reserved for participants in the control group.(観察された効果は、コントロールグループの参加者においてのみ見られた)」のように、限定的な条件下でのみ見られる現象を説明する際に用いられます。また、心理学の研究などで、人の性格特性を「reserved(控えめ)」と表現することがあります。
ビジネスシーンでは、「reserved」は会議室やリソースの予約状況を伝える際によく使われます。例えば、「The conference room is reserved for the meeting.(会議室は会議のために予約済みです)」のように、予定されている使用状況を明確にするために用いられます。また、人の性格を評して「He is reserved in meetings.(彼は会議で控えめだ)」のように使われることもあります。フォーマルな文脈で、冷静さや慎重さを伝えるニュアンスを含みます。
日常生活では、レストランやホテル、イベントなどの予約状況を伝える際によく使われます。「I have a reserved table at the restaurant.(レストランで予約したテーブルがあります)」や「The seats are reserved for the VIP guests.(その席はVIPのお客様のために予約されています)」のように、予定されている行為や権利を示すために頻繁に用いられます。また、性格を表現する際に「He is a reserved person.(彼は控えめな人だ)」のように使われることもあります。
関連語
類義語
- introverted
内向的な性格を表す形容詞。人との交流よりも自分の内面世界を重視する傾向を指し、心理学や性格分析でよく用いられる。日常会話でも使われる。 【ニュアンスの違い】"reserved"が感情や意見を表に出さない態度を指すのに対し、"introverted"は性格そのものを指す。"introverted"は必ずしも感情を隠しているわけではなく、単に社交的な活動を好まない。 【混同しやすい点】"reserved"は状況や相手によって態度を変えることができるが、"introverted"はより恒常的な性格特性である。また、"reserved"はネガティブな意味合いを持つこともあるが、"introverted"は必ずしもそうではない。
口数が少ない、言葉を控えるという意味の形容詞。フォーマルな場面や、何かを隠しているような状況で使われることが多い。報道や文学作品にも見られる。 【ニュアンスの違い】"reserved"が単に控えめな態度を示すのに対し、"reticent"は何かを言いたくない、または言うべきではないと考えているニュアンスを含む。秘密主義的な印象を与えることもある。 【混同しやすい点】"reticent"は、話すことをためらう理由が明確でない場合でも使用できる。「彼はその件について口を閉ざしていた (He was reticent about the matter.)」のように使われる。
内気な、恥ずかしがり屋という意味の形容詞。人見知りをする、他人との交流に不安を感じる性格を表す。日常会話で頻繁に使われる。 【ニュアンスの違い】"reserved"が意識的に感情を抑制するのに対し、"shy"は感情を表現すること自体に抵抗がある状態を指す。"shy"はより感情的なニュアンスが強く、子供や動物に対して使われることも多い。 【混同しやすい点】"shy"は、特に初対面の人に対して緊張や不安を感じる場合に用いられる。「彼女は人見知りだ (She is shy.)」のように使われる。
引きこもりがちな、孤立しているという意味の形容詞。精神的な問題や困難な状況によって社会との関わりを避けている状態を表す。心理学や社会学で使われる。 【ニュアンスの違い】"reserved"が自発的に感情を抑制するのに対し、"withdrawn"は精神的な理由で他人との交流を避けている状態を指す。より深刻な状況を表すことが多い。 【混同しやすい点】"withdrawn"は、一時的な感情や行動ではなく、継続的な状態を指すことが多い。「彼は最近、引きこもりがちだ (He has been withdrawn lately.)」のように使われる。
よそよそしい、打ち解けないという意味の形容詞。他人を寄せ付けないような、冷たい態度を表す。文学作品や人間関係を描写する際に用いられる。 【ニュアンスの違い】"reserved"が控えめな態度を示すのに対し、"aloof"は意図的に距離を置いているような印象を与える。高慢さや優越感を示唆する場合もある。 【混同しやすい点】"aloof"は、相手を見下しているようなニュアンスを含むことがある。「彼女はいつもよそよそしい態度だ (She always has an aloof demeanor.)」のように使われる。
- guarded
用心深い、警戒しているという意味の形容詞。自分の感情や情報を隠そうとする態度を表す。ビジネスや政治の世界でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"reserved"が感情を表に出さない態度全般を指すのに対し、"guarded"は特に秘密を守ろうとしている、または裏切られることを恐れているニュアンスを含む。 【混同しやすい点】"guarded"は、過去に何か嫌な経験をしたことが原因で用心深くなっている場合に使われることが多い。「彼は質問に対して用心深く答えた (He answered the questions in a guarded manner.)」のように使われる。
派生語
動詞で「取っておく」「予約する」という意味。名詞の「reserved」は、この動詞から派生し、文字通りには「取っておかれた」状態を表す。そこから「控えめな」「内気な」という意味合いに発展。ビジネスシーンでは会議室などを「予約する」意味で頻繁に使われる。
「予約」という意味の名詞。動詞「reserve」に名詞化の接尾辞「-ation」が付いた形。ホテルやレストランの予約など、日常会話からビジネスまで幅広く使われる。また、「保留」「異議」といった意味合いも持つ。
- reservedly
「控えめに」「遠慮がちに」という意味の副詞。「reserved」に副詞化の接尾辞「-ly」が付いた形。人の行動や態度を表す際に用いられ、ビジネスシーンやフォーマルな場面で使われることが多い。
反意語
「社交的な」「外向的な」という意味。人の性格を表す形容詞として、「reserved」(内向的な)の対義語として使われる。日常会話で頻繁に使われ、性格描写や人間関係の話題でよく登場する。
- extroverted
「外向的な」という意味。心理学用語としても使われ、「reserved」が内向的な性格を指すのに対し、社交的で活発な性格を表す。より専門的な文脈や、性格分析などで用いられる。
- unreserved
「遠慮のない」「率直な」という意味。「reserved」に否定の接頭辞「un-」が付いた形。感情や意見をストレートに表現する様子を表し、必ずしもネガティブな意味合いだけでなく、率直さを評価する文脈でも使われる。
語源
"reserved」は、ラテン語の「reservare」(保持する、取っておく)に由来します。これは、「re-」(再び、後ろへ)と「servare」(守る、保つ)が組み合わさったものです。「servare」は、英語の「serve」(奉仕する)や「conserve」(保存する)とも関連が深く、元々は「注意深く見守る」という意味合いを持っていました。つまり、「reserved」は、元々は何かを「後ろに取っておく」「確保する」という意味合いから派生し、そこから「控えめな」「遠慮深い」といった、感情や態度を内に秘める様子を表す意味へと発展しました。現代英語では、「予約済みの」という意味も持ちますが、これも「特定の目的のために取っておく」という語源的な意味合いと繋がっています。まるで、大切なものを心の中にそっとしまっておくようなイメージですね。
暗記法
「reserved」は単なる「予約済」にあらず。イギリス文化、特に上流階級の「自制心」を映す言葉。感情を露わにしない態度は、洗練の証でした。階級社会では、感情を抑制し冷静さを保つことが権威の象徴に。文学作品では、奥深い感情を秘めた人物が「reserved」に描かれ、読者に行間を読むことを促します。現代では評価が分かれるものの、イギリス文化における「自制心」を理解する鍵となるでしょう。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、特に語尾の -ed の発音が曖昧になると区別が難しくなる。'deserved' は『当然の報いを受ける』という意味で、良い意味にも悪い意味にも使われる。'reserved' は『予約された』または『遠慮がちな』という意味なので、文脈によって意味が大きく異なる。発音記号を意識して練習することが重要。
'reserved'と'preserved'は、語頭の1文字が異なるのみで、視覚的に非常に似ているため、読み間違いやスペルミスが起こりやすい。'preserved'は『保存された』という意味で、ジャムや歴史的建造物など、特定の状態を維持するために処理されたものを指す。意味の違いを理解し、文脈に応じて正しく使い分ける必要がある。
こちらも'reserved'と語頭の文字が異なり、スペルミスしやすい単語です。'reversed'は『逆転した』『反転した』という意味で、車のバックや意見の翻意など、方向や順序が逆になる状況を表す。発音も似ているため、注意が必要。
'reserved'の元の形である動詞'reserve'は、意味も発音も近いですが、品詞が異なります。'reserve'は『予約する』『確保する』という意味の動詞であり、名詞としても『蓄え』『予備』という意味を持ちます。'reserved'が形容詞であるのに対し、'reserve'は動詞または名詞である点に注意。
'reserved'と'resort'は、最初の2音節の発音が似ているため、リスニング時に混同しやすい。'resort'は『リゾート地』という意味の名詞、または『頼る』という意味の動詞です。意味が全く異なるため、文脈から判断する必要がある。また、'resort to'という形で『(手段)に訴える』というイディオムも覚えておくと良いでしょう。
'deserved'に'-ly'が付いた副詞'deservedly'は、発音が似ているため、リスニング時に混同しやすい。意味は『当然のことながら』『当然の報いとして』。文法的には、'reserved'が形容詞として名詞を修飾するのに対し、'deservedly'は副詞として動詞や形容詞を修飾する。例えば、'He was deservedly praised.'(彼は当然のことながら褒められた)のように使われる。
誤用例
日本語の『予約した』という表現を直訳的に捉え、『reserved』を受動態で使ってしまう誤りです。英語では『reservation』という名詞を使い、『I have a reservation』という形で予約を持っている状態を表すのが自然です。また、動詞として使う場合でも、正しくは『I reserved a seat』となりますが、より一般的なのは名詞形です。この背景には、英語では状態を明確に表現することを重視する傾向があり、予約という行為の結果(予約がある状態)を名詞で表す方が自然であるという考え方があります。日本人が『〜した』という過去の行為に注目しがちなのに対し、英語では『今どういう状態か』を重視する点が異なります。
『reserved』は『控えめな』という意味ですが、必ずしも『shy(内気な)』と同義ではありません。『reserved』は感情を表に出さない、冷静な態度を指すことが多く、内気さとは区別されます。日本人は、感情をあまり表に出さない人を『恥ずかしがり屋』と捉えがちですが、欧米文化では、感情のコントロールやプライバシーを尊重する態度として理解されることもあります。この誤解は、文化的な価値観の違いから生じやすいものです。より正確には、『reserved』な人は、内向的(introverted)である可能性も示唆しますが、これもまた、外向的(extroverted)でないだけで、必ずしも消極的な意味合いを持つわけではありません。
『reserved』は意見や感情を『控える』という意味でも使えますが、この場合は『withheld』を使う方がより適切です。『reserved』は、何かを『取っておく』ニュアンスが強く、例えば『reserved for future use(将来のために取っておく)』のように使われます。一方、『withhold』は、何かを意図的に『差し控える』という意味合いが強く、意見や情報など、本来共有すべきものをあえて出さない場合に適しています。日本人が『控える』という言葉を幅広く使うのに対し、英語では文脈に応じてより適切な動詞を選ぶ必要があります。この背景には、英語がより具体的で直接的な表現を好む傾向があることが関係しています。
文化的背景
「reserved」という言葉は、単に「予約済み」という意味だけでなく、人の性格や態度を指す場合、内向的で感情を表に出さない、控えめな性質を表します。これは、イギリス文化における伝統的な価値観、特に上流階級において重んじられた「自制心」や「冷静さ」と深く結びついています。感情を露わにすることは、時にvulgar(下品)と見なされ、reservedな態度は洗練された上品さの証とされてきました。
この文化的背景は、イギリスの社会構造と密接に関わっています。歴史的に、階級制度が厳格だったイギリスでは、上流階級は公の場での感情表現を控え、冷静さを保つことが求められました。これは、権威を維持し、感情に左右されない合理的な判断ができることを示すためでもありました。一方で、労働者階級はより感情豊かで、コミュニティ内での感情的なつながりを重視する傾向がありました。このように、「reserved」という言葉は、階級間の違いを象徴する言葉としても機能してきたのです。
文学作品においても、「reserved」な人物はしばしば登場します。例えば、ジェーン・オースティンの作品に登場する紳士たちは、感情を内に秘め、言葉少なですが、その内面には深い愛情や葛藤を抱えていることがあります。彼らのreservedな態度は、当時の社会的な規範を反映しているだけでなく、読者に対して、言葉にされない感情や意図を読み解くことを促します。また、シャーロック・ホームズのようなキャラクターも、その冷静沈着で感情を表に出さない態度から「reserved」と評されることがあります。彼の観察力と論理的思考は、感情的な判断を排除することで最大限に発揮されるのです。
現代においても、「reserved」という言葉は、イギリス人(特に年配の世代)の性格を表す言葉としてよく用いられます。ただし、現代社会においては、感情表現の自由が尊重されるようになり、「reserved」な態度は必ずしも肯定的に評価されるとは限りません。むしろ、コミュニケーション能力の欠如や、冷たい印象を与えるとして、批判的に捉えられることもあります。しかし、依然として、イギリス文化における「自制心」や「冷静さ」の価値観を理解するための重要なキーワードであることに変わりはありません。
試験傾向
1. 出題形式: 主に語彙問題、長文読解。まれにリスニング。
2. 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級でも出題される可能性あり。リーディングセクションでの出題が多い。
3. 文脈・例題の特徴: フォーマルな場面設定、ニュース記事、エッセイなど。動詞と形容詞の両方の用法で登場。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「予約された」の意味だけでなく、「控えめな」「内気な」の意味も重要。文脈によって意味を判断する必要がある。類義語(shy, timid)との使い分けも意識。
1. 出題形式: Part 5 (短文穴埋め問題), Part 6 (長文穴埋め問題), Part 7 (読解問題)。
2. 頻度と級・パート: 頻出単語。特にPart 5, 6で語彙知識が問われる。
3. 文脈・例題の特徴: ビジネスシーン(会議室の予約、ホテルの予約、権利の留保など)で頻繁に使用される。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「予約する」の意味だけでなく、「~のために取っておく」「~を留保する」といった意味も理解しておく必要がある。受動態 (be reserved) の形でよく出題される。
1. 出題形式: リーディングセクション。
2. 頻度と級・パート: アカデミックな文章で頻出。特に歴史、社会科学、環境問題などの分野でよく見られる。
3. 文脈・例題の特徴: 抽象的な概念や専門用語と組み合わせて使用されることが多い。例えば、「reserved rights」(留保された権利)のような表現。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 動詞としての「予約する」という意味よりも、形容詞としての「留保された」「特定の目的のために確保された」という意味合いで出題されることが多い。文脈から正確に意味を把握する練習が必要。
1. 出題形式: 主に長文読解。
2. 頻度と級・パート: 難関大学ほど出題頻度が高い。標準的なレベルの大学でも、長文の中で意味を問われる可能性がある。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、環境問題、歴史、文化など、幅広いテーマで登場する。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 基本的な「予約する」という意味に加えて、「控えめな」「内気な」という意味も覚えておくこと。文脈によって意味を判断し、適切な日本語訳を選択できるように練習することが重要。