postscript
第一音節にアクセントがあります。/oʊ/ は二重母音で、日本語の『オ』から『ウ』へスムーズに変化させます。 'script' の 'sc' は無声音 /s/ で、日本語の『ス』よりも息を強く出すイメージです。最後の 'pt' は、息を止めてから軽く破裂させるように発音すると、よりネイティブに近い響きになります。
追伸
手紙やメールなどの本文の後に付け加える短い文章。書き忘れたことや補足情報を伝える際に使用。P.S.と略されることも多い。
She added a short postscript at the end of her letter to her friend.
彼女は友達への手紙の最後に短い追伸を書き加えました。
※ 手紙を書き終えた後で、ふと思い出したことや付け加えたいことを書くのが「追伸」です。この例文では、友達への個人的な手紙で、何か少しだけ付け足したい、という温かい気持ちが伝わってきます。手紙の最後に「P.S.」と書かれているのを見たことがあるかもしれませんが、あれはまさにこの「postscript」の略です。
I put a postscript in my email to remind him about the meeting time change.
私は彼に会議時間の変更を思い出させるために、メールに追伸を入れました。
※ 現代では、手紙だけでなくメールでも「追伸」が使われます。本文を書き終えたけれど、ちょっとした追加情報や念押しをしたい時に便利です。この例文では、本文とは別に、特に重要な情報を最後に付け加えることで、相手に確実に伝えたいという気持ちが表れていますね。
The author added a postscript to the book, thanking all his readers.
著者は本に追伸を加え、すべての読者に感謝の意を述べました。
※ 「postscript」は、手紙やメールだけでなく、本や論文の最後に付け加えられる「あとがき」や「補足」のような意味でも使われます。この例文では、本を読み終えた読者が、最後に著者の個人的なメッセージや感謝の言葉に触れる、という温かい情景が目に浮かびます。著者の読者への感謝の気持ちが伝わる、心温まる使い方です。
後記
書籍や論文などの本文の後に付け加える文章。著者の個人的な感想や補足、謝辞などが含まれることが多い。
She quickly added a postscript to her letter, remembering one last thing she wanted to share with her friend.
彼女は手紙に、友だちに伝えたかった最後のことを思い出して、急いで追記を書き加えました。
※ 手紙を書き終えた後、ふと大切なことを思い出し、急いで書き足している様子です。「postscript」は、手紙の「追伸」として最もよく使われます。英語では「P.S.」と略されることも多いですが、正式には「postscript」と言います。
He typed a funny postscript at the end of his email, hoping to make his colleague smile.
彼は同僚を笑顔にしたいと思い、メールの最後に面白い追記をタイプしました。
※ メールを送り終える前に、ちょっとしたユーモアを加えて相手を和ませようとしている場面です。現代では、メールの最後に付け加える「追伸」も「postscript」と表現できます。形式ばらないメッセージにも使われます。
The author added a postscript to the book, explaining new research found after publication.
著者は、出版後に見つかった新しい研究について説明するため、本に後記を付け加えました。
※ 本を出版した後、さらに新しい発見があったため、読者にその情報を伝えるために著者が情報を加えている場面です。「postscript」は、本や記事の最後に付け加えられる「後記」や「補足」という意味でも使われます。新しい情報や最終的な考えを述べる際に便利です。
コロケーション
追伸として、追記として
※ 手紙やメールの末尾に情報を付け加える際に使われる最も基本的な表現です。文法的には前置詞 + 名詞の形を取ります。フォーマルなビジネス文書よりも、個人的な手紙やメールでよく見られます。類似表現として 'as a postscript' がありますが、'in postscript' の方がより簡潔で一般的です。デジタルコミュニケーションでは、'P.S.' と略されることもあります。
長々とした追伸
※ 追伸が予想以上に長くなったことを表す形容詞 + 名詞の組み合わせです。手紙やメールの本文よりも追伸の方が重要な情報を含んでいる、あるいは、書き手が後から思い出した重要な事柄を付け加えた、といったニュアンスを含みます。冗談めかして使われることもあります。例えば、「手紙全体よりも長い追伸」のように表現することもあります。
追伸を加える、追記する
※ 手紙やメールの末尾に追伸を追加する行為を表す動詞 + 名詞の組み合わせです。通常、本文を書き終えた後で、何か付け加えるべき事柄を思い出した場合に使われます。デジタルコミュニケーションでは、メールを送信した後で重要な情報が抜けていることに気づき、改めて追記として送るような状況も含まれます。類似表現として 'append a postscript' がありますが、'add a postscript' の方が一般的です。
追伸を省略する、追伸を省く
※ 追伸を書くことを意図的に避ける、または追伸として書くべき内容がない状態を表す動詞 + 名詞の組み合わせです。ビジネス文書など、フォーマルなコミュニケーションでは追伸が不要な場合や、本文で全てを伝えきるべき場合に用いられます。個人的な手紙やメールでも、特に付け加えることがない場合にこの表現が当てはまります。
真相を明かす追伸、本音を吐露する追伸
※ 追伸によって、手紙やメールの本文では語られなかった重要な事実や感情が明らかになることを意味する形容詞 + 名詞の組み合わせです。書き手の本音や隠された意図が、追伸という形で意図せず漏れてしまうような状況を表します。文学作品や映画などで、登場人物の心理描写として用いられることがあります。
後から思いついた追伸
※ 本文を書き終えた後に、ふと頭に浮かんだ事柄を追伸として加えることを指します。'afterthought' は「後知恵」「後から思いついたこと」という意味を持ち、それが追伸として表現されることを強調します。計画的ではなく、即興的な追記であることを示唆します。
急いで書かれた追伸
※ 時間が限られている状況で、急いで追伸を書いたことを表す形容詞 + 名詞の組み合わせです。そのため、追伸の内容が簡潔であったり、不完全であったりする可能性があります。手紙やメールの最後に、時間がないことを詫びる言葉と共に添えられることがあります。
使用シーン
学術論文や書籍において、補足的な情報や追加の考察を提示する際に用いられます。例えば、研究結果の解釈に対する注意点や、今後の研究の方向性を示す際に「追伸」として記述されることがあります。文体はフォーマルで、読者は研究者や学生を想定しています。
ビジネスメールや報告書において、重要な情報を補足する目的で使用されることがあります。ただし、現代的なビジネスコミュニケーションでは、メール本文に直接追記するか、編集履歴を残す方法が一般的であり、「追伸」の使用は減少傾向にあります。フォーマルな文脈で使用されることが多いですが、カジュアルなコミュニケーションでは避けるべきです。
日常会話やカジュアルな文章ではほとんど使用されません。手紙やメッセージカードなど、手書きのコミュニケーションにおいて、最後に付け加える形で使用されることが稀にあります。しかし、現代ではデジタルコミュニケーションが主流であるため、日常的な使用頻度は非常に低いと言えます。ニュース記事やドキュメンタリーなどで、過去の手紙や文書を引用する際に目にする程度でしょう。
関連語
類義語
- afterword
書籍や論文などの最後に、本文を補足したり、著者の個人的な思いを述べたりするために追加される文章。多くは書籍全体を振り返る内容。 【ニュアンスの違い】『postscript』が手紙や短い文書に用いられるのに対し、『afterword』はより正式な出版物で使用される。著者の視点や制作背景に触れることが多い。 【混同しやすい点】『afterword』は書籍の一部として構成されることが前提であり、手紙など一時的な文書には不適切。書籍の文脈以外ではほとんど使われない。
- addendum
契約書、報告書、書籍などの文書に追加される補遺。通常、本文の誤りや変更、または追加情報を提供する。 【ニュアンスの違い】『postscript』が個人的な追伸を含むことがあるのに対し、『addendum』はより公式で客観的な情報提供に重点を置く。法的文書や技術文書でよく用いられる。 【混同しやすい点】『addendum』は法的拘束力を持つ文書や、正確性が求められる文書に用いられることが多く、個人的な手紙の追伸として使用するのは不適切。
書籍や論文の末尾に付録として追加される資料。本文の内容を補強するための図表、データ、詳細な説明などが含まれる。 【ニュアンスの違い】『postscript』が本文の後に短い個人的な追記であるのに対し、『appendix』はより詳細で体系的な情報を提供する。学術的な文脈で使用されることが多い。 【混同しやすい点】『appendix』は本文を理解するための補助的な役割を果たすため、独立した情報として完結している必要はない。手紙の追伸のような個人的な内容には不向き。
- PS
『postscript』の略語。手紙やメールの最後に追伸として使われる。非公式な場面でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『postscript』の完全な形よりもカジュアルで、親しい間柄でのコミュニケーションに適している。ビジネスシーンでも使われるが、フォーマルな場面では避けるべき。 【混同しやすい点】『PS』はあくまで略語であり、フォーマルな文書や学術論文では『postscript』と記述するべき。『P.S.』とピリオドを付ける場合と付けない場合があるが、どちらでも意味は同じ。
- afterthought
後から思いついた考えやアイデア。しばしば当初の計画や議論に付け加えられる。 【ニュアンスの違い】『postscript』が文書の最後に書き加えられるものであるのに対し、『afterthought』は必ずしも書面に残されるとは限らない。会話や議論の中で後から付け加えられることが多い。 【混同しやすい点】『afterthought』は名詞であり、動詞として使うことはできない。また、必ずしも文書に追加されるとは限らず、口頭でのコミュニケーションでも使われる。
- coda
音楽用語で、楽曲の終結部に追加される部分。楽曲全体の締めくくりとして機能する。 【ニュアンスの違い】『postscript』が文書の追伸であるように、『coda』は楽曲の追伸のような役割を果たす。ただし、『coda』は音楽の文脈でのみ使用される。 【混同しやすい点】『coda』は音楽用語であり、文章や手紙の追伸として使用することはできない。音楽に精通していない人には通じにくい可能性がある。
派生語
『書くこと』『書かれたもの』を意味する名詞。postscript の語幹であり、動詞『scribe(書く)』とも関連が深い。映画の脚本(screenplay)など日常でも使われる。
接頭辞『pre-(前に)』がつき、『前もって書く』から転じて『処方する』『指示する』の意味。医者が薬を処方箋に書くイメージ。医療や法律分野で使われる。
接頭辞『de-(下に、完全に)』がつき、『詳細に書き記す』から『描写する』の意味。人物や風景を言葉で詳しく表現する際に用いる。小説やレポートなどで頻出。
反意語
- preamble
『pre-(前に)』+『amble(歩む)』で、『前置き』『序文』を意味する。postscript が本文の後に付け加えるものであるのに対し、preamble は文書の最初に置かれる。契約書や憲法などの冒頭でよく見られる。
- foreword
『fore-(前に)』+『word(言葉)』で、『序文』『まえがき』を意味する。書籍の冒頭に置かれ、内容の紹介や著者の意図などが述べられる。postscript が後から追加される個人的な追伸であるのに対し、foreword は公式な紹介文というニュアンス。
語源
「postscript」は、手紙や文書の最後に付け加えられる「追伸」を意味します。この単語はラテン語に由来し、「post」(後で)と「script」(書かれたもの)という2つの要素から構成されています。「post-」は接頭辞で、「〜の後に」という意味を表し、日本語の「後(あと)」という言葉に似たニュアンスを持っています。一方、「script」は「書く」という意味のラテン語「scribere」から派生しており、「記述」や「脚本」といった言葉にも繋がっています。つまり、「postscript」は文字通り「後に書かれたもの」という意味合いを持ち、本文を書き終えた後で追加された情報であることを示しています。手紙の最後に「P.S.」と略して書かれることも多いですが、これはまさに「postscript」の略称です。
暗記法
追伸は、手紙の最後に現れる、書き手の本音や隠された感情が垣間見える特別な場所。中世ヨーロッパでは、手紙は重要な意思伝達手段であり、追伸は形式ばった手紙の中で個性を発揮する場でした。文学作品では、物語の核心や登場人物の心情を明かす鍵となることも。現代のデジタルコミュニケーションでも、その役割は形を変えつつも、人となりを伝える手段として生き続けています。
混同しやすい単語
発音が似ており、特に語尾の '-scription' の部分が共通しているため、混同しやすい。'postscript' は手紙や文書の追伸を意味するのに対し、'prescription' は医者の処方箋を意味する。スペルも長く、prefix(接頭辞)が異なる点に注意が必要。語源的には、'post-' が『後に』、'pre-' が『前に』を意味する。
発音が似ており、特に最初の 'pro-' の部分が共通しているため、混同しやすい。'postscript' は名詞だが、'proscribe' は動詞で『禁止する』という意味。スペルも似ているため、文脈で判断する必要がある。語源的には、'scribe' が『書く』に関連する。
語尾の '-scription' が共通しているため、スペルと発音の両面で混同しやすい。'postscript' が追伸であるのに対し、'description' は説明や描写を意味する。文章における役割が大きく異なるため、文脈から判断することが重要。語源的には、'de-' が『下に、完全に』を意味する。
語尾の '-script' が共通しており、スペルが似ているため混同しやすい。'postscript' が追伸であるのに対し、'transcript' は書き写されたもの、記録を意味する。大学の成績証明書なども transcript と呼ばれる。語源的には、'trans-' が『横切って、向こうへ』を意味する。
最初の 'post-' が共通しているため、スペルと発音の両面で混同しやすい。'postscript' が名詞であるのに対し、'posture' は名詞(姿勢)または動詞(姿勢をとる)として使われる。意味も全く異なるため、文脈から判断する必要がある。'post-' は『位置』に関連する語源を持つ。
'postscript' を2語に分解した 'past script' という表現も考えられるため、特に英語学習者は混乱しやすい。ただし、'past script' は通常、過去に書かれた原稿や脚本などを指し、'postscript' の意味(追伸)とは異なる。'postscript' は1語で追伸を表す決まった表現であることを覚えておく必要がある。
誤用例
『postscript』は名詞であり、メールや手紙の末尾に付け加える追伸そのものを指します。日常会話やメールでは、略語の『PS』を使う方が自然です。日本人は、丁寧さを意識するあまり、フォーマルな単語を使いがちですが、英語では状況に応じて適切なレジスターを選ぶことが重要です。特にメールでは簡潔さが好まれるため、略語が広く使われます。
『postscript』は手紙やメールの末尾に添える短い追伸を指します。学術的なエッセイや論文で、詳細な説明や補足情報を加える場合は、『appendix(付録)』を使用するのが適切です。日本人は、文章の最後に何かを付け加えるという行為を『追伸』と捉えがちですが、英語では文章の種類や内容によって適切な表現が異なります。学術的な文脈では、よりフォーマルで専門的な語彙を選ぶ必要があります。
『postscript』は文章の追伸という意味合いが強く、人生の終盤や晩年を指す比喩表現としては不自然です。人生の最終段階を表現する際は、『final chapter』や『last years』などを使う方が適切です。日本人は、ある出来事の『後』を意味する言葉として『postscript』を安易に適用しようとする傾向がありますが、英語では比喩表現においても文脈に合った語彙を選ぶ必要があります。人生の終盤を『追伸』と捉えるのは、英語圏の文化では一般的ではありません。
文化的背景
追伸(postscript)は、手紙の結びにおいて、書き手が伝えたいこと、あるいは伝えざるを得なかった本音や隠された感情が露呈する場であり、時には手紙全体の印象を覆すほどの力を持つことがあります。それは、言葉の整理がつかないまま衝動的に書き加えられたり、あるいは、慎重に言葉を選びながら、しかしどうしても触れておきたかった事柄が記されたりする、複雑な心理の表出なのです。
中世ヨーロッパの時代、手紙は今よりもはるかに重要なコミュニケーション手段でした。遠く離れた場所にいる家族や恋人、政治的な同盟者との連絡は、手書きの手紙を通じて行われ、その内容は時に人々の運命を左右しました。手紙は、単なる情報伝達の手段ではなく、自己表現の場であり、社会的な地位や教養を示すものでもありました。そのため、手紙の書き方には厳格な形式が存在し、結びの言葉もまた、その形式の一部でした。しかし、追伸は、そのような形式の枠を超え、書き手の個性や感情がより自由に表現される余地を提供しました。例えば、恋人への手紙の最後に添えられた「P.S. あなたのことをいつも想っています」という一言は、形式的な結びの言葉よりも、はるかに強い感情を伝えることができたのです。
追伸は、文学作品においても重要な役割を果たしてきました。例えば、登場人物の手紙の追伸に、物語の核心に迫る情報が隠されていたり、登場人物の隠された感情が吐露されていたりすることがあります。追伸は、読者に対して、登場人物の人物像をより深く理解させ、物語の展開に新たな視点を与える効果があります。また、追伸は、物語の結末を暗示したり、読者に謎を提示したりする役割も担います。追伸は、物語の構成要素として、単なる付け足し以上の意味を持っているのです。
現代においても、追伸は、メールやSNSなどのデジタルコミュニケーションにおいて、その役割を引き継いでいます。メールの最後に添えられた「P.S.」は、手紙の追伸と同様に、書き手の個性や感情を表現する場として機能しています。しかし、デジタルコミュニケーションの普及により、手紙の形式が簡略化され、追伸の持つ意味合いも変化しつつあります。かつては、手紙の形式をわきまえた上で、あえて追伸を用いることで、書き手の個性や感情を際立たせることができましたが、現代では、追伸は、単なる付け足しとして扱われることも少なくありません。それでも、追伸は、書き手が伝えたいこと、あるいは伝えざるを得なかった本音や隠された感情を表現する場として、その存在意義を保ち続けているのです。
試験傾向
準1級・1級の長文読解で稀に出題される可能性あり。手紙やメール形式の文章で、追伸として使われることが多い。語彙問題としての直接的な出題は少ない。文脈から意味を推測する練習が重要。
Part 7 (長文読解) のビジネスメールで稀に出題されることがある。手紙やメールの末尾に追伸として登場する場合が多い。直接的な語彙問題での出題は少ないが、文脈理解の一助となる。
アカデミックな文章ではほとんど出題されない。手紙や個人的な文章が題材となることは稀なため。TOEFLの性質上、フォーマルな文章が中心なので、口語的な表現は避けられる傾向にある。
難関大学の長文読解で稀に出題される可能性あり。手紙や日記形式の文章で使われることがある。直接的な語彙問題よりも、文脈理解を問う問題の中で意味を把握する必要がある。他の語彙と組み合わせて使われることが多い。