obsessive
第一音節の /ə/ は曖昧母音で、口を軽く開けて弱く発音します。「ア」と「ウ」の中間のような音を意識しましょう。第二音節にアクセント(ˈ)があります。/s/ の発音は、日本語の「サシスセソ」よりも舌先を少し引いて、摩擦音を意識するとよりクリアになります。最後の /v/ は有声の唇歯摩擦音で、上の前歯を下唇に軽く当てて発音します。日本語の「ブ」とは異なり、声帯を震わせるのがポイントです。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
取り憑かれた
ある考えや感情に強く支配され、それから抜け出せない状態。良い意味でも悪い意味でも使われるが、しばしばネガティブなニュアンスを伴う。例:仕事に取り憑かれたように働く、特定の人物に執着する。
He became obsessive about the new video game, playing it all night.
彼は新しいテレビゲームに取り憑かれ、一晩中プレイした。
※ この例文は、新しい趣味や活動に夢中になり、他のことが手につかなくなる様子を描いています。まるでゲームの世界に吸い込まれたかのように、時間も忘れて熱中している様子が伝わりますね。「obsessive about A」で「Aに取り憑かれている」というニュアンスを表す、とても典型的な使い方です。
She was obsessive about her report, checking every detail repeatedly.
彼女は自分のレポートに取り憑かれたように、あらゆる細部を繰り返し確認した。
※ 完璧主義で、ひとつのことに異常なほどこだわる様子を表す例文です。提出前のレポートを、隅々まで何度も確認する彼女の真剣な、しかし少し行き過ぎたこだわりが目に浮かびますね。仕事や勉強で細部にこだわりすぎる人に対して使われることが多い表現です。
She became obsessive about her diet, counting every single calorie.
彼女は自分の食事に取り憑かれ、すべてのカロリーを数えていた。
※ 健康や美容への関心が度を超して、まるで強迫観念のようになっている様子を描いています。食べるもの一つ一つについて、カロリーを細かく計算している姿が想像できますね。このように、特定の習慣や行動が度を超して、生活の中心になってしまうような状況でよく使われます。
強迫的な
特定の行為や思考を繰り返さずにはいられない状態。強迫性障害(OCD)に関連して使われることが多い。例:強迫的な手洗い、強迫的な確認行為。
My brother became obsessive about his new video game, playing it day and night.
弟は新しいテレビゲームに強迫的にのめり込み、昼も夜もそればかりしていました。
※ この例文では、弟がゲームに夢中になりすぎて、まるでゲームに取り憑かれているかのような状態が目に浮かびます。「obsessive about (something)」は、何かへの過度な熱中や執着を表すのに非常によく使われる形です。趣味や好きなことに対して「夢中すぎる」「やりすぎている」というニュアンスで使われます。
She is obsessive about keeping her desk perfectly clean, checking it every hour.
彼女は自分の机を完璧にきれいにしておくことに強迫的で、1時間ごとに確認しています。
※ 机の少しの汚れも許さず、何度もチェックする女性の姿が想像できますね。この文は、完璧主義や特定の行動への強いこだわりを表現する典型的な使い方です。ポジティブな熱意というよりは、「度が過ぎる」「行き過ぎた」という、少しネガティブなニュアンスを含みます。
He has an obsessive need to control every detail of the project, making everyone tired.
彼はプロジェクトのあらゆる細部を管理しなければならないという強迫的な欲求があり、みんなを疲れさせています。
※ この例文は、仕事の場面で、細部にこだわりすぎて周りを疲れさせてしまう人の様子を描写しています。「obsessive need (to do something)」のように、特定の欲求や行動が「強迫的である」と表現する際によく使われます。ビジネスシーンで、コントロールしすぎる人や過度に心配性な人を表現するのに役立つでしょう。
熱狂的な
何かに夢中になり、それに対して異常なほどの情熱を抱いている状態。良い意味で使われることが多いが、度が過ぎると周囲が見えなくなるニュアンスも含む。例:熱狂的なファン、熱狂的なコレクター。
She was obsessive about every detail to create a perfect painting.
彼女は完璧な絵を描くために、あらゆる細部に熱心に取り組んでいました。
※ この例文は、何かを創作する際に、細部にまでこだわり、時間を忘れて没頭する人の様子を表しています。絵画だけでなく、仕事や趣味で「熱中して」「完璧を追求する」ような場面でよく使われます。 'obsessive about' の後に「何に熱中しているか」を続けます。
He became obsessive about making his new business a big success.
彼は新しいビジネスを大成功させることに、熱狂的に取り組むようになりました。
※ この例文は、ある目標に向かって非常に強い情熱や執着を持ち、それにとりつかれたように努力する様子を描写しています。'became obsessive' は「(以前はそうでなかったが)熱中するようになった」という変化を表します。夢中になりすぎて、周りが見えなくなるようなニュアンスも含まれることがあります。
My neighbor is obsessive about keeping her garden absolutely perfect.
私の隣人は、庭を完璧に保つことに異常なほど熱心です。
※ ここでは、清潔さや秩序、特定の状態を保つことへの「行き過ぎたこだわり」や「執着」を表しています。いつも庭の手入れをしていて、少しの雑草も許さないような、几帳面な隣人の姿が目に浮かびますね。'obsessive about' の後に、こだわる対象や行動が来ます。
コロケーション
細部への過剰なこだわり
※ 文字通り、細部に異常なほど注意を払うことを指します。ビジネスシーンや学術分野では、完璧主義の裏返しとして、プロジェクトの遅延や非効率につながる場合に使われます。ポジティブな意味合いはなく、むしろ問題点として指摘されることが多い表現です。文法的には"adjective + noun"の組み合わせで、"meticulous attention to detail"(細心の注意)よりもネガティブなニュアンスを含みます。
強迫的な行動
※ 心理学や精神医学でよく用いられる表現で、特定の思考や行動を繰り返してしまう状態を指します。日常会話でも、特定の習慣や行動が常軌を逸している場合に使われます。例えば、「彼は掃除に対して強迫的な行動をとる」のように使います。"compulsive behavior"(衝動的な行動)と似ていますが、"obsessive"は思考が先行するニュアンスがあります。医療や心理学の文脈では専門用語として扱われます。
強迫観念
※ 望まない考えやイメージが頭から離れず、強い不安や苦痛を引き起こす状態を指します。これも心理学用語ですが、日常会話でも、頭から離れない考えがあるときに使えます。「彼女は仕事のミスについて強迫観念にとらわれている」のように表現します。"intrusive thoughts"(侵入思考)という類似表現もありますが、"obsessive"はより深刻な状態を示唆することが多いです。
~に夢中になる、~に取りつかれる
※ "become"と組み合わせることで、ある対象に異常なほど熱中する状態を表します。趣味や特定の人物、目標など、対象は様々です。「彼は最近、新しいゲームに夢中になっている」のように使います。"be obsessed with"という類似表現がありますが、"become obsessive about"は変化の過程に焦点を当てています。口語的な表現で、フォーマルな場面では避けた方が良いでしょう。
収集狂
※ 特定の物を収集することに異常な情熱を注ぐ人を指します。切手、コイン、アンティークなど、収集対象は多岐にわたります。単にコレクションを楽しんでいるだけでなく、収集行為自体が目的化している状態を指します。 "avid collector"(熱心な収集家)とは異なり、"obsessive"は病的なニュアンスを含みます。ドキュメンタリー番組などで取り上げられることもあります。
強迫性パーソナリティ
※ 心理学における専門用語で、秩序、完璧主義、統制への過剰なこだわりを特徴とするパーソナリティ特性を指します。日常会話では、几帳面すぎる人や融通が利かない人を指して、やや皮肉を込めて使われることもあります。ただし、安易に使うと相手を傷つける可能性があるため、注意が必要です。"perfectionist personality"(完璧主義的な性格)よりも強い意味合いを持ちます。
強迫性障害
※ 精神疾患の一つで、強迫観念と強迫行為を特徴とします。医学用語として広く認知されており、一般的に「OCD」という略称で呼ばれることが多いです。日常会話でも使われますが、自己診断や安易な使用は避けるべきです。精神医学や心理学の文脈で用いられることがほとんどです。
使用シーン
心理学、精神医学、行動経済学などの分野の研究論文や教科書で、「強迫性障害(Obsessive-Compulsive Disorder)」や「〜的な傾向」を分析する際に使用されます。例:『被験者の意思決定プロセスにおける、リスク回避に対する強迫的なまでの集中が観察された。』
プロジェクトの報告書や人事評価において、特定の人物の行動特性を説明する際に使用されることがあります。ただし、ネガティブな意味合いを含む可能性があるため、注意が必要です。例:『〇〇氏は、細部へのこだわりが強く、時に強迫的なまでに完璧を求める傾向がある。』
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリーなどで、特定の人物の異常な行動や心理状態を説明する際に使用されることがあります。例:『彼は、コレクションに対する強迫的なまでの執着心を持っていた。』
関連語
類義語
- compulsive
抑えがたい衝動に突き動かされる行動や思考を指す。精神医学や心理学の文脈でよく用いられ、強迫神経症(OCD)に関連する行動を説明する際にも使われる。 【ニュアンスの違い】「obsessive」が思考やアイデアに焦点を当てるのに対し、「compulsive」は行動に焦点を当てる。つまり、「obsessive」は頭の中で繰り返される考えを指し、「compulsive」はそれらの考えを打ち消すために行われる行動を指すことが多い。また、「compulsive」は「addictive(中毒性の)」に近い意味合いを持つ場合もある。 【混同しやすい点】日本語ではどちらも「強迫的」と訳されることが多いが、英語では思考(obsessive)と行動(compulsive)の区別が重要。例えば、「compulsive gambler(病的賭博者)」のように、特定の行動に対する抑えがたい衝動を表す場合に「obsessive gambler」とは言わない。
何かに心を奪われ、他のことに注意を払えない状態を指す。日常会話や文学作品で、人物の心理描写に用いられることが多い。 【ニュアンスの違い】「obsessive」が異常なほど一つのことに固執する状態を表すのに対し、「preoccupied」は一時的に何かに気を取られている状態を表す。また、「preoccupied」は必ずしもネガティブな意味合いを持たず、集中している状態を表すこともある。 【混同しやすい点】「obsessive」は対象に対する強い執着心を示すが、「preoccupied」は単に注意がそちらに向いているだけの場合がある。例えば、「He was preoccupied with his work.(彼は仕事に没頭していた)」は、必ずしも彼が仕事に異常なほど執着していることを意味しない。
特定の対象やアイデアに強く心を奪われ、そこから抜け出せない状態を指す。心理学の文脈で、発達段階における固着を説明する際にも用いられる。 【ニュアンスの違い】「obsessive」と同様に、ある対象に固執する状態を表すが、「fixated」はより心理学的な意味合いが強い。また、「fixated」は、過去の経験やトラウマに起因する固着を指す場合もある。 【混同しやすい点】「obsessive」は対象に対する強い執着心を示すが、「fixated」はより深く、心理的な原因に基づいていることが多い。例えば、フロイト心理学における「oral fixation(口唇期固着)」のように、特定の発達段階における問題が原因で、特定の行動や対象に固執してしまう状態を指す。
- consumed
感情や思考が人を完全に支配し、他のことを考えられない状態を指す。文学作品や日常会話で、強い感情や関心によって心が占拠されている様子を表現する際に用いられる。 【ニュアンスの違い】「obsessive」が対象に対する異常な執着心を示すのに対し、「consumed」は感情や思考によって心が完全に支配されている状態を表す。また、「consumed」は、良い意味でも悪い意味でも使われる。 【混同しやすい点】「obsessive」は対象に焦点を当てるが、「consumed」は感情や思考の強さに焦点を当てる。例えば、「He was consumed by grief.(彼は悲しみに打ちひしがれていた)」は、彼が悲しみに完全に支配されている状態を表すが、必ずしも特定の対象に執着しているわけではない。
- engrossed
何かに夢中になり、他のことを忘れてしまう状態を指す。日常会話や文学作品で、読書や趣味に没頭している様子を表現する際に用いられる。 【ニュアンスの違い】「obsessive」が異常な執着心を示すのに対し、「engrossed」は一時的に何かに夢中になっている状態を表す。また、「engrossed」はポジティブな意味合いで使われることが多い。 【混同しやすい点】「obsessive」は対象に対する強い執着心を示すが、「engrossed」は単に興味を持って没頭しているだけの場合がある。例えば、「She was engrossed in a book.(彼女は本に夢中になっていた)」は、彼女が本に異常なほど執着していることを意味しない。
- monomaniacal
一つのことだけに異常なほど執着する状態を指す。医学用語としても用いられることがあるが、日常会話ではあまり一般的ではない。 【ニュアンスの違い】「obsessive」と非常に近い意味を持つが、「monomaniacal」はより病的で、異常な執着心を強調する。また、「monomania」という単語自体が、かつて精神疾患の診断名として用いられていた。 【混同しやすい点】「obsessive」は比較的広い範囲の執着心を表すのに対し、「monomaniacal」は一つのことに対する異常な執着心を指す。また、「monomaniacal」は、現代の精神医学ではあまり使われない古い概念である。
派生語
『取り憑く、悩ませる』という意味の動詞。「obsessive」の直接の動詞形で、何かに心を奪われ、考えが頭から離れない状態を表す。日常会話よりも、心理学的な文脈や、強い感情を表す文学作品などで見られる。語源的には『座る』を意味するラテン語から派生し、『取り囲んで座る』→『心を占拠する』というイメージ。
『妄執、強迫観念』という意味の名詞。「obsess」から派生し、ある考えやイメージが頭から離れず、強い衝動に駆られる状態を指す。心理学や精神医学の分野でよく用いられ、学術論文や専門書で頻繁に見られる。また、日常会話でも、熱狂的な趣味や対象に対する強い執着を表す際に使われる。
- obsessively
『強迫的に、取りつかれたように』という意味の副詞。「obsessive」に副詞化の接尾辞「-ly」が付いた形。行動や思考が、強迫観念によって支配されている様子を表す。例えば、「He checked the door obsessively.(彼は強迫的にドアを何度も確認した)」のように使用される。
反意語
『無頓着な、平然とした』という意味の形容詞。「obsessive」が何かに心を奪われ、過剰な注意を払うのに対し、「nonchalant」は物事を気にせず、冷静で落ち着いている状態を表す。日常会話で、人の性格や態度を表現する際に用いられる。例えば、「He was nonchalant about the exam.(彼は試験について無頓着だった)」のように使用される。
『無関心な、どうでもいい』という意味の形容詞。「obsessive」が特定の対象に強い関心や執着を示すのに対し、「indifferent」は関心や興味がなく、無頓着な状態を表す。日常会話やビジネスシーンで、人の態度や意見を表現する際に用いられる。例えば、「She was indifferent to his proposal.(彼女は彼の提案に無関心だった)」のように使用される。
語源
「obsessive」はラテン語の「obsidere(包囲する、取り囲む)」に由来します。これは、「ob-(〜に向かって、〜に対して)」と「sedere(座る)」が組み合わさった言葉で、元々は敵が都市を「取り囲んで座る」様子を表していました。この「包囲する」というイメージから、心が何かに「取り憑かれた」ような状態、つまり一つの考えや感情が頭から離れず、まるで包囲されているかのように圧倒される状態を指すようになりました。日本語で例えるなら、「囚われる」という感覚に近いでしょう。現代英語では、この「取り憑かれた」状態が転じて、「強迫的な」「熱狂的な」という意味合いを持つようになりました。何かに心を奪われ、そればかりに気を取られてしまう様子を表す言葉として、幅広く使われています。
暗記法
「Obsessive」は、心を包囲し自由を奪う悪魔のようなもの。中世では悪魔憑きと捉えられた心の状態が、現代では精神医学的な問題として認識されています。『白鯨』のエイハブ船長の復讐心や、『ブラック・スワン』の主人公の完璧主義は、狂気と才能の境界線を示唆します。現代では熱狂的なファンや情報過多による偏執も指し、良い面と悪い面、両方の意味を含む、現代社会を映す言葉なのです。
混同しやすい単語
『obsessive』と『objective』は、どちらも接頭辞が 'ob-' で始まり、発音が似ているため混同しやすいです。特に、アクセントの位置が異なる点(obsessive: 2音節目、objective: 2音節目)に注意が必要です。『objective』は『客観的な』という意味の形容詞、または『目標』という意味の名詞であり、意味も品詞も異なります。日本人学習者は、文脈からどちらの単語が適切かを判断する必要があります。また、語源的に 'ob-' は『~に向かって』という意味合いがあり、'objective' は『目指す方向』、'obsessive' は『取り憑かれる方向』と考えると区別しやすくなります。
『obsessive』は形容詞、『obsession』は名詞であり、意味は近いですが品詞が異なります。『obsession』は『妄執、強迫観念』という意味です。発音も似ていますが、アクセントの位置が同じであるため、特に区別が難しい場合があります。文中で形容詞が必要か名詞が必要かを判断する必要があります。例えば、『He has an obsessive personality.』と『He has an obsession with cleanliness.』のように使い分けます。名詞の 'obsession' は可算名詞としても使えます。
『oppressive』は『抑圧的な、過酷な』という意味の形容詞で、『obsessive』と語頭の 'ob-' の部分が共通しており、どちらもネガティブな意味合いを持つため、意味の面でも混同しやすいことがあります。ただし、発音は異なり、『oppressive』は2音節目にアクセントがあります。日本人学習者は、文脈からどちらの単語が適切かを判断する必要があります。例えば、『oppressive heat(うだるような暑さ)』のように使われます。
『assess』は『評価する』という意味の動詞であり、発音は異なりますが、語頭の 'as-' と 'obsessive' の 's' の音が共通しているため、聞き取りにくい場合があります。また、どちらも何らかの対象に対して働きかける意味合いを持つため、意味の面でも混同する可能性があります。しかし、文法的な役割は大きく異なり、『assess』は動詞として使われます。例えば、『assess the damage(損害を評価する)』のように使われます。'assess' は 'ad-' (~へ) + 'sess' (座る) が語源で、『席に座って評価する』というイメージです。
『recessive』は『劣性の、退行性の』という意味の形容詞であり、『obsessive』と語尾の '-essive' が共通しているため、スペルが似ていると感じることがあります。また、どちらも心理的な状態を表す場合があるため、意味の面でも混同する可能性があります。しかし、発音は異なり、『recessive』は2音節目にアクセントがあります。例えば、『recessive gene(劣性遺伝子)』のように使われます。'recessive' は 're-' (後ろへ) + 'cess' (行く) が語源で、『後ろへ引っ込む』というイメージから『劣性』という意味につながります。
『absence』は『不在、欠如』という意味の名詞で、'obsessive'とは語源的な関連はありませんが、スペルの中に's'が複数含まれていること、抽象的な概念を表す単語であることから、視覚的に、あるいは概念的に混同される可能性があります。発音も異なります。たとえば、「彼のabsenceは寂しい」のように使います。 'absence' は 'ab-' (離れて) + 'esse' (存在する) が語源で、『存在しないこと』を意味します。
誤用例
日本語の『几帳面』や『熱心』という言葉と『obsessive』を単純に結びつけてしまうと、誤解が生じやすいです。日本語では、仕事熱心な人は肯定的に捉えられがちですが、英語の『obsessive』は、度が過ぎていて周囲を困らせるニュアンスを含みます。この文脈では、単に『真面目な人』と評価するのではなく、『取り扱いが難しい』といったネガティブな側面を伝える方が適切です。日本人がつい『〜なので、きっと良い人だ』という流れで文を繋げがちなのを意識しましょう。
『obsessive』は強迫的なニュアンスが強く、単に『綺麗好き』を表現するには不適切です。より自然な英語では、『meticulous(細心の注意を払う)』や『fastidious(潔癖な)』といった言葉が適しています。日本人は『〜オタク』のような意味合いで『obsessive』を気軽に使ってしまうことがありますが、英語では精神的な状態を表すフォーマルな単語であることを意識する必要があります。また、自分の性格を述べる際に、ネガティブな意味合いの強い言葉をストレートに使うことを避ける英語圏の文化的な背景も考慮しましょう。
『obsessive』は通常、『about』を伴って『〜に執着している』という意味を表します。『with』を使うのは誤りです。日本人は『〜と一緒に』というイメージからつい『with』を選んでしまいがちですが、英語では特定の動詞や形容詞と結びつく前置詞が決まっている場合が多いです。この誤用は、前置詞の選択における日本語の直訳的な思考が原因と考えられます。英語の構文パターンを意識し、暗記することも重要です。
文化的背景
「Obsessive(強迫的な)」という言葉は、単なる熱中や集中を超え、制御不能な思考や行動に囚われる状態を指し、しばしば精神的な苦悩や社会生活への支障を伴うネガティブな意味合いを強く持ちます。現代社会においては、完璧主義や成果主義といった価値観と結びつき、病的な状態として認識される一方で、特定の分野における成功の裏側にある狂気的なまでの集中力や情熱を指す言葉としても使われます。
「Obsessive」の語源はラテン語の「obsidere(包囲する、取り囲む)」に由来し、もともとは軍事的な意味合いを持っていました。それが転じて、思考や感情が人の心を「包囲」し、自由を奪う状態を表すようになったのです。このイメージは、中世ヨーロッパにおける悪魔憑きの概念と重なります。悪魔が人の心に侵入し、その意志を支配するという考え方は、「obsessive」な状態を理解する上での文化的背景として重要です。かつては宗教的な現象として捉えられていたものが、近代以降、精神医学的な疾患として認識されるようになったという歴史的変遷があります。
文学作品における「obsessive」の描写は、しばしば主人公の破滅的な運命と結びついています。例えば、ハーマン・メルヴィルの『白鯨』に登場するエイハブ船長は、白い鯨モービィ・ディックへの復讐に取り憑かれ、その強迫観念によって乗組員全体を危険に晒します。彼の「obsessive」な行動は、理性と狂気の境界線を曖昧にし、人間の心の闇を象徴しています。また、映画『ブラック・スワン』では、主人公のバレリーナが完璧な演技を追求するあまり、自己崩壊していく姿が描かれています。彼女の「obsessive」なまでの努力は、芸術における狂気と才能の関係性を問いかけると同時に、現代社会における競争の激化と精神的なストレスの問題を浮き彫りにしています。
現代社会においては、「obsessive」という言葉は、特定の趣味や嗜好に対する過度な熱中を表す場合にも使われます。例えば、熱狂的なファンを指す「obsessive fan」という表現は、肯定的な意味合いと否定的な意味合いの両方を含んでいます。一方では、対象に対する深い愛情や情熱を示す言葉として使われる一方で、過剰な行動やプライバシーの侵害といった問題を引き起こす可能性も示唆しています。また、情報過多な現代においては、特定の情報に「obsessive」に取り憑かれることによって、誤った情報や陰謀論に囚われてしまうリスクも存在します。このように、「obsessive」という言葉は、現代社会における様々な現象を理解するためのキーワードとして、その意味合いと文化的背景を深く理解しておくことが重要です。
試験傾向
準1級、1級で語彙問題、長文読解で出題される可能性があります。1級ではエッセイで使うことも考えられます。
1. 出題形式: 語彙問題、長文読解、英作文
2. 頻度と級: 準1級以上。1級で頻出。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、心理学、人物評など、幅広いテーマで登場。
4. 学習者への注意点・アドバイス: obsessiveは「〜に取り憑かれた」というネガティブな意味合いが強いことを理解しておく。obsessとの関連も押さえておく。
TOEICでは、obsessive自体が直接問われることは比較的少ないですが、関連語句や、文脈理解の中で間接的に登場する可能性があります。
1. 出題形式: 長文読解(Part 7)
2. 頻度と級: 低頻度
3. 文脈・例題の特徴: 従業員の性格、企業文化、品質管理など、ビジネスシーンに関連する文脈で登場する可能性。
4. 学習者への注意点・アドバイス: obsessiveよりも、dedication(献身)、commitment(コミットメント)といったポジティブな単語の方がビジネスシーンでは頻繁に使われる。
TOEFL iBTのリーディングセクションで、アカデミックな文章の中で登場する可能性があります。
1. 出題形式: リーディング(長文読解)
2. 頻度と級: 中頻度
3. 文脈・例題の特徴: 心理学、社会学、歴史、科学などの分野で、ある行動や考え方に過度にとらわれている状態を説明する際に使われる。
4. 学習者への注意点・アドバイス: obsessiveは、名詞(obsession)や動詞(obsess)とともに覚えておくこと。文脈から意味を推測する練習も重要。
大学受験の長文読解問題で出題される可能性があります。難関大学ほど出題頻度は高まります。
1. 出題形式: 長文読解
2. 頻度と級: 中〜高頻度(難関大学ほど高い)
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、心理学、科学技術など、幅広いテーマで登場。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する力が必要。類義語(compulsive, fixated)との違いも理解しておくと、より正確な読解につながる。