motivated
この単語は4音節で、第一音節に最も強いアクセントがあります。/oʊ/ は二重母音で、日本語の『オ』から『ウ』へスムーズに変化させます。/t/ は母音に挟まれると、アメリカ英語ではしばしば軽くはじく音([ɾ]に近い音)になります。最後の /ɪd/ は、日本語の『イ』と『ド』を弱く短く発音するイメージです。
やる気に満ちた
内発的な動機付けによって、自ら積極的に行動する様子。目標達成や自己実現に向けて意欲的な状態を表す。ビジネスシーンや学習意欲など、ポジティブな状況で使われることが多い。
He was very motivated to pass the exam, so he studied hard every night.
彼は試験に合格するためにとてもやる気に満ちていたので、毎晩一生懸命勉強しました。
※ 「試験合格」という明確な目標があり、それに向けて「やる気に満ちている」状態を表しています。「be motivated to do something(〜することにやる気がある)」は非常によく使う形です。やる気があるからこそ、行動につながる様子がわかりますね。
The team was very motivated to start the new project, and everyone looked excited.
チームは新しいプロジェクトを始めることにとてもやる気に満ちていて、みんなワクワクしていました。
※ 新しいプロジェクトが始まる前のワクワクした雰囲気と、チーム全体の「やる気に満ちた」状態が伝わります。仕事や学校で新しいことに取り組む際に、集団が一致団結して意欲的になっている様子を描写するのにピッタリです。
After the coach's speech, the players were really motivated for the game.
コーチのスピーチの後、選手たちは試合に向けて本当にやる気に満ちていました。
※ コーチのスピーチがきっかけで、選手たちの「やる気」が一気に高まった場面です。「be motivated for something(〜に対してやる気がある)」のように、特定の目的やイベントに向けてやる気があることを表現できます。スポーツの試合前など、気持ちが高まっている状況でよく使われます。
刺激された
外部からの刺激や影響を受け、行動を起こす気持ちになった状態。良い意味でも悪い意味でも使われるが、多くは良い影響を受けて奮起する状況を指す。
The team felt highly motivated to start the new project.
チームは新しいプロジェクトを始めるのに、とてもやる気を出していました。
※ 会社で新しいプロジェクトが始まり、みんなが目を輝かせながら「よし、やるぞ!」と意欲に満ちている場面です。「be motivated to do something」は「〜することに意欲がある」という、この単語の最も典型的な使い方の一つです。仕事や勉強の目標に向かって頑張る気持ちを表すのによく使われます。
After the coach's speech, the players were really motivated to win.
コーチのスピーチの後、選手たちは本当に勝つ気になっていました。
※ 試合前のロッカールームで、コーチの熱い言葉を聞いて、選手たちが「絶対に勝つぞ!」と気持ちを高めている情景です。誰かの言葉や出来事によって「刺激されてやる気が出た」という状況にぴったりです。スポーツだけでなく、誰かの話に感銘を受けて行動を起こす際にも使えます。
She stayed motivated even when her goal seemed far away.
彼女は目標が遠く感じられても、やる気を保ち続けました。
※ なかなか成果が出ない時でも、諦めずに前向きな気持ちで努力を続ける人の姿です。「stay motivated」は「やる気を保つ」「モチベーションを維持する」という意味で、困難な状況でも頑張り続ける様子を表すのに使われます。長期的な目標に向かう時に役立つ表現です。
動機を与える
受動態(be motivated)で使われることが多い。誰かまたは何かが、ある人に行動する理由や熱意を与えることを意味する。
The teacher's warm smile motivated the students to ask more questions.
先生の温かい笑顔が生徒たちにもっと質問しようという気持ちを起こさせました。
※ この文では、先生の「温かい笑顔」が、生徒たちが積極的に質問する「動機」となった情景が目に浮かびます。誰かの行動や態度が、他者のやる気を引き出す典型的な場面です。動詞『motivate』は「~に動機を与える」という意味で、人やグループを目的語にとることが多いです。
Finishing the first chapter motivated him to write the whole book.
最初の章を書き終えたことが、彼に本全体を書く意欲を与えました。
※ 小さな達成感が、次の大きな目標へ向かう「動機」となる様子を描いています。目標に向かって一歩進んだことで「よし、もっと頑張ろう!」という気持ちが生まれた、という非常に自然な流れです。主語には人だけでなく、このように「何かをすること(動名詞)」が来ることもよくあります。
Our team leader's strong belief motivated everyone to work together for the goal.
私たちのチームリーダーの強い信念が、目標に向かって皆で協力するよう、全員を奮い立たせました。
※ リーダーの「強い信念」が、チームメンバー全員の心を動かし、共通の目標達成のために協力する「動機」となった場面です。リーダーシップがチームの士気を高める様子が伝わります。ビジネスやスポーツの場面で、誰かの強い思いが周囲を巻き込む際によく使われる表現です。
コロケーション
非常に意欲的な、やる気に満ち溢れた
※ 「highly」は程度が非常に高いことを示す副詞で、「motivated」を強調します。単に「motivated」と言うよりも、一段階上の熱意や積極性を伝えたい場合に適しています。ビジネスシーンや自己PRなど、自身の能力や意欲をアピールする際に頻繁に使われます。例えば、履歴書や面接で『I am a highly motivated individual』のように使います。
自発的に意欲を持つ、自主性のある
※ 「self-」は「自分自身」を意味する接頭辞で、他人からの指示や強制がなくても、自分自身で目標を設定し、意欲的に行動できることを指します。企業が求める人材像として非常に重要視される特性であり、特にリモートワークや裁量労働制のような環境で力を発揮します。類語として「self-starter」がありますが、「self-motivated」は内発的な動機に焦点を当てている点が異なります。
内発的に動機づけられた
※ 心理学や教育学でよく用いられる表現で、報酬や評価といった外部からの刺激ではなく、興味や関心、達成感といった内面的な要因によって意欲が湧き上がる状態を指します。例えば、『He is intrinsically motivated to learn new languages』のように使います。ビジネスシーンでは、従業員のモチベーション管理において、外発的動機付けと内発的動機付けのバランスが重要であるという文脈で用いられます。やや学術的な響きがあります。
モチベーションを維持する、意欲を持ち続ける
※ 「remain」は「〜のままでいる」という意味の動詞で、「motivated」な状態を維持することを示します。目標達成までの道のりが長く、困難な状況でも意欲を失わずに努力し続けることの重要性を強調する際に使われます。例えば、『It's important to remain motivated even when facing setbacks』のように使います。ビジネスやスポーツなど、長期的な目標達成が必要な場面でよく用いられます。
モチベーションを保つ、意欲を維持する
※ 「stay」も「remain」と同様に「〜のままでいる」という意味ですが、「remain」よりも日常的な会話でよく使われます。モチベーションを維持するための具体的な方法やアドバイスを示す文脈でよく用いられます。例えば、『How do you stay motivated when working from home?』のように使います。友人との会話やカジュアルなビジネスシーンで使いやすい表現です。
やる気になる、意欲を高める
※ 「get」は「〜になる」という意味の動詞で、これまで意欲がなかった状態から、意欲的な状態に変化することを表します。何らかのきっかけや刺激によってモチベーションが向上する状況を表す際に使われます。例えば、『Listening to music helps me get motivated to exercise』のように使います。自己啓発や目標設定に関する文脈でよく用いられます。
〜によって動機づけられる、〜に意欲をかき立てられる
※ 「be motivated by」は、特定の要因や理由によって意欲が引き出されることを示す受動態の表現です。何がその人のモチベーションの源泉となっているのかを説明する際に使われます。例えば、『He is motivated by a desire to help others』のように使います。ビジネスシーンでは、従業員のモチベーション要因を分析する際に用いられます。フォーマルな場面でも使用可能です。
使用シーン
学術論文やプレゼンテーションで、研究対象者の内発的動機や学習意欲について議論する際に使われます。例えば、「学生の学習に対するモチベーションを高める要因を分析した結果、〜という傾向が見られた」のように、心理学や教育学分野でデータや分析結果を客観的に示す文脈で用いられます。
ビジネスシーンでは、従業員の意欲やチームの活性化に関する文脈で使われます。例えば、人事評価の面談で「彼は常に新しいプロジェクトに意欲的に取り組む姿勢が見られる」と評価したり、チームリーダーが「チームメンバー全員が目標達成に向けて高いモチベーションを維持している」と報告書に記述したりする際に用いられます。フォーマルな場面で、客観的な評価や状況報告として使われることが多いです。
日常会話では、誰かの行動や決断の理由を説明する際に使われることがあります。例えば、「彼女はボランティア活動にいつも意欲的だよね」とか「彼は新しい趣味を見つけて、すごくやる気に満ちているみたい」のように、第三者の行動や感情について話す際に用いられます。ただし、日常会話ではよりカジュアルな表現(例えば、enthusiastic, eager)が好まれる傾向があります。
関連語
類義語
- driven
『(内側から)駆り立てられている』という意味。強い意志や目標を持って行動する様子を表し、ビジネスや自己啓発の文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『motivated』よりも強い内発的な動機を示唆し、自己主導性や強い責任感を伴うニュアンスがある。しばしば『highly driven』という形で使われる。 【混同しやすい点】『driven』は、受動的なニュアンスを持つ場合もある(例:driven by circumstances)。能動的な意味で使う場合は、文脈に注意が必要。
- inspired
『触発された』『刺激を受けた』という意味。創造的な活動や新しい目標に向かうきっかけとなる感情を表す。芸術、イノベーション、社会運動などの文脈で使われる。 【ニュアンスの違い】『motivated』が必ずしも感情を伴わないのに対し、『inspired』は感情的な高揚や希望を伴う。外部からの刺激によって意欲が高まるニュアンス。 【混同しやすい点】『inspired』は、しばしば受動態で用いられ、『be inspired by』の形で使われることが多い。能動的な意味で使う場合は、目的語が必要。
『熱心な』『~したがっている』という意味。何かを強く望み、積極的に行動しようとする気持ちを表す。日常会話やビジネスシーンで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】『motivated』が目標達成のための意欲を示すのに対し、『eager』は行動への期待感や興奮を伴う。短期的な目標や具体的な行動に対して使われることが多い。 【混同しやすい点】『eager』は形容詞であり、通常『eager to do』の形で使われる。名詞を修飾する場合は、『an eager student』のように使う。
『野心的な』『大望を抱いている』という意味。高い目標を持ち、成功を強く願う様子を表す。ビジネスやキャリアの文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『motivated』が一般的な意欲を示すのに対し、『ambitious』はより高い地位や名声、富などを求める強い願望を示す。長期的な目標やキャリアプランに関連して使われることが多い。 【混同しやすい点】『ambitious』は、しばしば否定的な意味合いを帯びる場合がある(例:overly ambitious)。文脈によっては、自己中心的または強欲であると解釈される可能性がある。
『熱狂的な』『熱心な』という意味。強い興味や関心を持ち、積極的に行動しようとする様子を表す。日常会話からビジネスまで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】『motivated』が目標達成のための意欲を示すのに対し、『enthusiastic』はより感情的な興奮や喜びを伴う。新しいアイデアやプロジェクトに対して使われることが多い。 【混同しやすい点】『enthusiastic』は形容詞であり、通常『enthusiastic about』の形で使われる。名詞を修飾する場合は、『an enthusiastic supporter』のように使う。
『決意した』『断固とした』という意味。困難に立ち向かい、目標を達成するために強い意志を持っている様子を表す。ビジネスやスポーツの文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『motivated』が一般的な意欲を示すのに対し、『determined』は障害を乗り越えて目標を達成しようとする強い決意を示す。困難な状況や長期的な目標に対して使われることが多い。 【混同しやすい点】『determined』は、しばしば過去分詞形で使われ、『be determined to do』の形で使われることが多い。能動的な意味で使う場合は、目的語が必要(例:determine the cause)。
派生語
『動機』という意味の名詞。動機は行動を『動かすもの』という根本的な意味合いを持つ。日常会話からビジネス、犯罪捜査まで幅広く用いられる。
『動機づけ』や『意欲』という意味の名詞。抽象度が高まり、心理学や教育学の分野で頻繁に使われる。ビジネスシーンでも従業員の『モチベーション』向上策などが議論される。
『動機づける』という意味の動詞。他者を奮い立たせたり、目標達成を促したりする際に用いられる。ビジネスや教育の現場でよく使われる。
反意語
- discouraged
『落胆した』、『やる気をなくした』という意味の形容詞。『励ます(encourage)』の反対で、意欲を失った状態を表す。状況や感情を表す文脈で使われる。
『無関心な』、『無感動な』という意味の形容詞。『motivated』が積極的な意欲を示すのに対し、こちらは全く関心がない状態を表す。政治や社会問題に対する無関心さを表す際などにも用いられる。
- uninspired
『刺激を受けていない』、『触発されていない』という意味の形容詞。『motivated』が内発的な意欲を表すのに対し、こちらは外部からの刺激がない状態を指す。創造性や意欲が停滞している状況を表す際に用いられる。
語源
"Motivated」は、「動機を与える」という意味の動詞「motivate」の過去分詞形です。さらに遡ると、ラテン語の「movere(動かす)」に由来します。この「movere」は、物理的に何かを動かすだけでなく、感情や意志を動かす、つまり「刺激する」「やる気にさせる」という意味合いも持っていました。「Motivate」は、このラテン語の「movere」の概念を受け継ぎ、英語において「人に動機を与える」「刺激して行動させる」という意味を持つようになりました。日本語で例えるなら、「原動機」の「動」が「movere」のイメージに近く、何かの行動を引き起こす根本的な力、それが「motivate」の語源的な意味合いです。つまり、「motivated」は、何かによって「動かされた」「刺激された」状態を表す言葉と言えるでしょう。
暗記法
「motivated」は単なる意欲ではなく、自己実現への強い意志の象徴。アメリカンドリームを体現する人物像と結びつき、内発的な力で成功を掴むイメージを喚起します。自己啓発の歴史の中で、困難を乗り越え運命を切り開くヒーロー像を形成。ただし、過度な競争社会ではプレッシャーにも。成功願望と社会構造が絡み合う、多面的な意味を持つ言葉です。
混同しやすい単語
『motivated』は「動機づけられた」という意味の形容詞または動詞の過去分詞です。発音は[ˈmoʊtɪveɪtɪd]で、アクセントは最初の音節にあります。スペルは比較的長く、似たような単語は少ないですが、発音と意味の両方でいくつかの単語と混同される可能性があります。
『motivate』は「動機づける」という意味の動詞です。『motivated』の原形であり、スペルも非常に似ていますが、品詞が異なります。『motivated』が形容詞または過去分詞であるのに対し、『motivate』は動詞です。文脈によって使い分ける必要があります。発音もわずかに異なり、動詞の『motivate』は[ˈmoʊtɪveɪt]です。
『motion』は「動き」という意味の名詞、または「提案」という意味の名詞、そして「身振りで示す」という意味の動詞です。発音は[ˈmoʊʃən]で、『motivated』とは最初の音節が似ていますが、後半が異なります。スペルも前半は似ていますが、後半が大きく異なります。意味も全く異なるため、文脈で判断する必要があります。
『motive』は「動機」という意味の名詞です。発音は[ˈmoʊtɪv]で、『motivated』の最初の部分と似ていますが、語尾が異なります。スペルも前半は似ていますが、後半が異なります。意味は『motivated』と関連がありますが、『motivated』が「動機づけられた」状態を表すのに対し、『motive』は「動機」そのものを指します。語源的にはどちらも「動く」という意味のラテン語 movere に由来します。
『movable』は「可動の」という意味の形容詞です。発音は[ˈmuːvəbl]で、『motivated』とは最初の音節が似ていますが、アクセントの位置が異なります。スペルも前半は似ていますが、後半が異なります。意味は『動くことができる』という意味で、『motivated』とは異なります。語源的には『move(動く)』に関連しています。
『modify』は「修正する」という意味の動詞です。発音は[ˈmɒdɪfaɪ]で、『motivated』とは最初の音節が少し似ていますが、全体的には異なります。スペルも前半が少し似ていますが、後半が大きく異なります。意味も全く異なるため、文脈で判断する必要があります。ただし、どちらも何かを変化させるという意味合いを持つため、関連性を感じることがあるかもしれません。
誤用例
多くの日本人は「motivated」を「やる気がある」という日本語に単純に結びつけがちですが、英語のニュアンスはより内発的な動機に基づいています。会社命令という外発的な理由だけでは、ネイティブスピーカーは必ずしも「motivated」とは感じません。むしろ、義務感や必要性に迫られているというニュアンスが強いため、本当に内発的な動機がない場合は、無理に「motivated」を使うとかえって不自然になります。日本語の「やる気」は比較的広い意味で使われますが、英語ではより限定的な意味合いを持つことを理解しましょう。外発的動機の場合、例えば "I am studying English because my company ordered me to, hoping it will open up new career opportunities." のように表現する方が自然です。
「motivated」は、目標達成に向けて自発的に行動する姿勢を指します。単に早く出社するという行動だけでは、必ずしも「motivated」とは言えません。早く出社する理由が、上司に良く見られたいから、残業代を稼ぎたいから、など、外的な要因である可能性もあります。このような場合は、「diligent(勤勉な)」や「hardworking(働き者の)」といった言葉の方が適切です。日本人は「真面目さ」や「勤勉さ」を「やる気」と同一視しがちですが、英語では区別されることが多いことを意識しましょう。また、"He is motivated to get promoted, so he always comes to the office early."のように、具体的な目標と結びつけるとより自然になります。
「motivated」は行動を起こすための内的な力や意欲がある状態を指しますが、「shy(恥ずかしがり屋)」であるという感情は、行動を抑制する要因となります。そのため、論理的に考えると「motivated」と「shy」が直接結びつくのは不自然です。この場合、「eager(熱心な、乗り気な)」を使う方が適切です。「eager」は「〜したい」という気持ちが強いことを表し、行動への意欲はあるものの、別の要因で行動できないという状況をより自然に表現できます。日本人は「やる気はあるけど…」という表現を安易に英語に直訳しがちですが、英語ではより論理的なつながりを意識する必要があります。"I'm motivated to overcome my shyness and do it."のように、shyという感情を乗り越えようとする意欲がある、という文脈であれば、motivatedを使うことも可能です。
文化的背景
「Motivated」は、単に「動機づけられた」という以上の意味を持ち、西洋文化においては、個人の内発的な力、目標達成への強い意志、そして社会的な成功への願望を象徴する言葉として深く根付いています。特に、アメリカンドリームという概念と結びつき、努力によって自己実現を果たす人物像を想起させます。
19世紀末から20世紀にかけて、産業革命と資本主義の発展は、人々に自己啓発の必要性を強く意識させました。成功するためには、他者からの指示を待つのではなく、自ら進んで行動する必要があったのです。この時代、「motivated」という言葉は、単なる「刺激された」状態から、「内なる情熱を持って目標に向かう」という積極的な意味合いを帯び始めました。自己啓発書やビジネス書では、「motivated」な人物こそが成功を掴むと説かれ、そのイメージは現代に至るまで強く残っています。
文学や映画においても、「motivated」な主人公は頻繁に登場します。例えば、逆境を乗り越え、自らの手で運命を切り開くアメリカンヒーローは、「motivated」という言葉の具現化と言えるでしょう。彼らは、困難に直面しても決して諦めず、強い意志と行動力で目標を達成します。このような物語は、観客や読者に希望を与え、自己啓発の動機を喚起する役割を果たしてきました。また、スポーツの世界では、「motivated」なアスリートが、トレーニングに励み、記録を更新する姿が称賛されます。彼らは、個人の努力と才能によって、社会的な成功を収める象徴として捉えられています。
ただし、「motivated」という言葉は、常にポジティブな意味合いを持つとは限りません。過度な競争社会においては、「motivated」であることへのプレッシャーが、人々にストレスや不安を与えることもあります。また、目標達成のために手段を選ばない人物は、「motivated」という言葉の裏に潜む負の側面を体現していると言えるでしょう。したがって、「motivated」という言葉を理解する際には、その背後にある社会的な文脈や価値観を考慮することが重要です。この言葉は、個人の成功願望と社会の構造的な問題が複雑に絡み合った、多面的な意味を持つ言葉なのです。
試験傾向
- 出題形式: 語彙問題、長文読解、ライティング(エッセイ)、リスニング
- 頻度と級・パート: 準1級・1級で頻出。2級でもまれに出題。ライティングでは意見論述に役立つ。
- 文脈・例題の特徴: 多様なテーマ(環境、社会問題、科学技術など)。ライティングでは意見を述べる際に使用。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「be motivated to do」の形を覚え、能動態と受動態の違いを理解する。類義語(eager, enthusiastic)とのニュアンスの違いを把握する。
- 出題形式: Part 5 (短文穴埋め)、Part 7 (長文読解)
- 頻度と級・パート: Part 5で時々出題。Part 7では長文の中で登場する可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: ビジネスシーン(従業員のモチベーション、プロジェクトの推進など)。人事、経営戦略に関連する文脈でよく見られる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「motivated employees」「highly motivated」のようなコロケーションを覚える。文脈から意味を推測する練習をする。
- 出題形式: リーディング、ライティング(Independent/Integrated Writing)
- 頻度と級・パート: リーディングで頻出。ライティングでは意見を述べる際に使用。
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな内容(心理学、教育学、社会学など)。研究や学習に関連する文脈でよく見られる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「motivation」という名詞形も重要。動機、意欲といった意味を理解する。類義語(driven, inspired)との違いを意識する。
- 出題形式: 長文読解、英作文
- 頻度と級・パート: 難関大学で頻出。標準的な大学でも出題される可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: 多様なテーマ(社会問題、科学技術、文化など)。評論文や物語文など、様々なジャンルで登場。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する練習をする。関連語(motivate, motivation)も合わせて覚える。英作文では自分の意見を述べる際に活用する。