lamb
この単語のポイントは、語尾の 'b' が発音されないことです。'lamb' は 'ラァム' のように発音します。母音 /æ/ は、日本語の『ア』と『エ』の中間のような音で、口を少し横に開いて発音します。日本語の『ア』よりも、少しだけ口角を意識して横に引くと、より近い音になります。
子羊
羊の子供。穏やかさ、無邪気さ、純粋さの象徴として使われることもあります。宗教的な文脈では、キリスト教においてイエス・キリストの象徴としても用いられます。
A little girl gently petted the fluffy lamb.
小さな女の子が、ふわふわの子羊をそっと撫でました。
※ 子羊の柔らかな毛並みと、女の子の優しい触れ合いが目に浮かびますね。動物と触れ合う、可愛らしい場面でよく使われる典型的な表現です。
The small lamb followed its mother across the green field.
小さな子羊は、緑の野原を横切って母親の後をついていきました。
※ 親子の絆と、牧歌的な風景が目に浮かびます。子羊が親のそばにいる様子は、子羊の最も基本的なイメージの一つです。'followed' は「~の後についていく」という動作を表します。
In the spring, many cute lambs are born on the farm.
春には、たくさんの可愛い子羊が農場で生まれます。
※ 子羊が生まれる季節や場所が明確で、生命の誕生を感じさせる温かい情景です。農場での子羊の存在を示す、非常に自然で典型的な文です。
柔和な人
おとなしく、従順な人を指す比喩表現。子羊のイメージから連想される。
My little sister, usually so loud, became a lamb when she met the new neighbors.
いつもはとても騒がしい私の妹が、新しい隣人たちに会った時、まるで子羊のようにおとなしくなりました。
※ 「lamb」は、おとなしく、柔和な人を表すのに使われます。この例文では、普段は元気な子が、慣れない場所や人の前で急に静かになる様子を描いています。「まるで子羊のように」という比喩で、その変化がよく伝わります。
He was a lamb in front of the principal, listening carefully to every word.
彼は校長先生の前では子羊のようにおとなしく、一言一句注意深く聞いていました。
※ この例文では、「lamb」が権威のある人(ここでは校長先生)の前で、とても従順で反抗しない様子を表しています。普段は違う性格の人でも、特定の状況で「lamb」になることがあります。
Despite his large size, the gentle giant was truly a lamb, always kind to everyone.
体が大きいにもかかわらず、その優しい巨人は本当に子羊のように穏やかで、いつもみんなに親切でした。
※ ここでは、「lamb」がその人の生まれつきの性格、つまり「温厚で優しい人」であることを強調しています。見た目(大きな体)とのギャップがあることで、その柔和さがより際立って伝わります。
(子羊を)産む
主に羊が子を産む際に使われる。比喩的に、何かを生み出す、創造するという意味合いで用いられることもある。
This morning, a healthy ewe quietly lambed two cute babies.
今朝、健康な母羊が静かに可愛い子羊を2匹産みました。
※ 牧場での日常的な光景を描いています。「ewe」(ユー)は「雌の羊」という意味で、出産する主体としてよく使われます。農夫が朝の見回りで、新しい命が静かに誕生しているのを見つけた、そんな穏やかなシーンが目に浮かびますね。
The farmer is hoping that many of his sheep will lamb this spring.
その農家は、今年の春にたくさんの羊が子羊を産むことを期待しています。
※ 未来の出来事や、期待を表す時に使われる典型的な例です。特に春は子羊が生まれるシーズンなので、農家にとって新しい命の誕生はとても待ち遠しいものです。希望に満ちた牧場の雰囲気が伝わります。
After a long night, the young ewe finally lambed her first healthy lamb.
長い夜を経て、若い母羊はついに初めての健康な子羊を産みました。
※ 初めての出産や、少し大変な状況を経て無事に出産した時の安堵感を表現しています。農夫が心配しながら見守っていたけれど、ついに新しい命が誕生し、ホッと胸をなでおろすような感動的なシーンを想像できます。
コロケーション
子羊の背肉を骨付きのまま切り出したもの
※ 「chop」は肉を骨付きで切り出す調理法を指し、「lamb chop」はレストランのメニューでもよく見かける一般的な料理名です。特定の部位と調理法を指すため、単に「lamb meat」と言うよりも具体的で食欲をそそるニュアンスがあります。家庭料理から高級レストランまで幅広く使われます。
非常に穏やかで優しい
※ 子羊のイメージから派生した、性格を表す常套句です。人や動物の性格を形容する際に用いられ、特に子供やペットなど、無邪気で従順な性質を強調する際に適しています。「as meek as a lamb」も同様の意味で使われますが、「meek」はより従順で控えめなニュアンスを含みます。
生後初めて刈り取られた子羊の毛
※ 非常に柔らかく高品質な羊毛を指します。衣料品、特に高級なセーターやベビー服などに使用されます。「lamb's wool」という言葉自体が、その素材の柔らかさや暖かさを連想させ、商品の品質をアピールする際に用いられます。比喩的に「lamb's wool finish」のように、他の素材の表面加工を表現する際にも使われます。
抵抗することなく、運命を受け入れる
※ 聖書に由来する表現で、特に自覚がないまま危険な状況に身を置く様子や、無力な犠牲者を指します。政治的な文脈や、悲劇的な状況を描写する際に用いられることが多い、やや重いニュアンスを持つ比喩表現です。しばしば受動的なイメージを伴い、抵抗や反抗の意思がないことを強調します。
春に生まれた子羊
※ 春に生まれた子羊の肉は、柔らかく風味豊かで珍重されます。特に食肉業界で使われる言葉で、季節感や新鮮さをアピールする際に用いられます。春の訪れを告げる食材として、特定の時期にレストランのメニューや食材の広告などでよく見られます。
羊の皮を被った狼
※ 外見は無害そうに見えて、実は危険な人物やものを指すイディオムです。童話『狼少年』とは異なり、こちらは意図的に善良なふりをしている点がポイントです。ビジネスシーンや人間関係において、相手の本質を見抜くことの重要性を説く際に用いられます。
盲目的に従う
※ 集団心理で、何も考えずに他人に追随する行動を批判的に表現する際に使われます。リーダーシップや意思決定の文脈で、個人の主体性の欠如を指摘する際に用いられることが多いです。ニュース記事や社会評論など、ややフォーマルな場面でも使用されます。
使用シーン
学術論文では、比喩表現として「従順な人」や「犠牲者」の意味で使われることがあります。心理学の研究で、集団心理における「羊の群れ効果」を説明する際に、比喩的に用いられることがあります。また、神話や宗教の研究において、象徴的な意味合いで言及されることがあります。
ビジネスシーンでは、比喩表現として、例えば「彼はチームの中でいつもlamb(おとなしい人)だ」のように、人の性格や行動を表す際に使われることがあります。ただし、直接的なビジネス文書や会議での使用は稀で、どちらかというと、後輩や部下の性格を上司に伝える時など、比較的くだけた状況で使われることがあります。
日常会話では、子羊肉を指す場合や、非常に穏やかな人を指す比喩表現として使われることがあります。例えば、「ラムチョップが好きだ」とか、「彼女はまるでlamb(おとなしい子羊)のようだ」のように使われます。また、聖書に由来する表現として、「神の子羊(Lamb of God)」という言葉を知っている人もいるかもしれません。
関連語
類義語
羊全般を指す一般的な単語。家畜としての羊や、羊毛、羊肉など、幅広い文脈で使用される。名詞。 【ニュアンスの違い】"lamb"は子羊を指すのに対し、"sheep"は成羊を含むより広い概念。"Sheep"は群れをなす動物としての特徴から、従順さや盲従を意味する比喩表現としても用いられる。 【混同しやすい点】"sheep"は単数形と複数形が同じ形である点。また、"lamb"は食用としての肉を指す場合もあるが、"sheep"は生きた羊を指すことが多い。
雌羊を指す専門的な単語。主に畜産や農業の分野で使用される。名詞。 【ニュアンスの違い】"lamb"は子羊であり、性別を問わないが、"ewe"は明確に雌の成羊を指す。日常会話ではあまり使われず、専門的な文脈で用いられる。 【混同しやすい点】日常会話ではほとんど使われないため、"lamb"との混同は少ないが、"ewe"が雌羊を意味することを知らない学習者がいる可能性がある。
ヤギの子供を指す一般的な単語。また、子供や若者を指すスラングとしても使われる。名詞。 【ニュアンスの違い】"lamb"は羊の子供を指すのに対し、"kid"はヤギの子供を指す。スラングとして使う場合は、"lamb"にはない軽蔑的なニュアンスが含まれる場合がある。 【混同しやすい点】どちらも動物の子供を指すが、対象となる動物が異なる。また、"kid"がスラングとして使われる場合があることを知っておく必要がある。
- fawn
子鹿を指す一般的な単語。また、淡い黄褐色の色合いを指す場合もある。名詞。 【ニュアンスの違い】"lamb"は羊の子供を指すのに対し、"fawn"は鹿の子供を指す。動物の種類が異なるため、直接的な類義語とは言えないが、可愛らしさや無垢さを象徴するイメージを共有する。 【混同しやすい点】動物の種類が異なるため、混同することは少ないと思われるが、どちらも幼い動物を指すという共通点から、誤って使用する可能性がある。
牛の子供を指す一般的な単語。また、アザラシやクジラなどの大型哺乳類の子供を指す場合もある。名詞。 【ニュアンスの違い】"lamb"は羊の子供を指すのに対し、"calf"は牛の子供を指す。どちらも家畜の子供を指すが、種類が異なる。 【混同しやすい点】動物の種類が異なるため、混同することは少ないと思われるが、どちらも家畜の子供を指すという共通点から、誤って使用する可能性がある。また、"calf"が特定の筋肉(ふくらはぎ)を指す場合もある。
派生語
- lambkin
『子羊ちゃん』という意味の指小辞。接尾辞『-kin』は愛情を込めたニュアンスや小ささを表し、特に子供やペットを呼ぶ際に用いられます。日常会話で、かわいらしい子羊や子供に対して使われます。
- lamblike
『子羊のような』という意味の形容詞。接尾辞『-like』は類似性を示し、穏やかさや従順さといった子羊のイメージを人に例える際に使われます。文学作品や比喩表現で用いられることが多いです。
- lambent
(炎などが)『ちらちら光る』、『(才能などが)きらめく』という意味の形容詞。語源的には『lambere(なめる)』に関連し、炎が表面をなめるように動く様子から派生しました。詩的な表現や、才能の輝きを表現する際に用いられます。やや専門的な語彙です。
語源
"Lamb(子羊)"の語源は古英語の"lamb"に遡り、さらに遡るとゲルマン祖語の"*lambaz"に由来します。これはインド・ヨーロッパ祖語の"*h₂lóbʰos"(子、子供)に繋がるとされています。つまり、非常に古い時代から「子羊」を指す言葉として存在していたことが分かります。接頭辞や接尾辞による派生は比較的少なく、単独の語として長い歴史を持っています。日本語の「こひつじ」のように、可愛らしさや無垢さを象徴する存在として、様々な文化や宗教の中で重要な役割を果たしてきました。英語圏においても、キリスト教におけるイエス・キリストの象徴(神の子羊)など、比喩的な意味合いで用いられることが多い単語です。
暗記法
「神の子羊」イエスを象徴するように、子羊は無垢と犠牲の象徴。春の訪れを告げる希望の光でもありました。ブレイクの詩では神の愛として描かれる一方、寓話では羊の皮を被った狼のように、弱さや欺瞞の象徴にも。現代では、広告で優しさを演出し、環境保護のアイコンにも。時代とともに意味を変えながらも、人々の心に響く普遍的な存在、それがlambです。
混同しやすい単語
複数形の 'lambs' は、発音が 'lamb' とほぼ同じであるため、単数形と複数形を聞き分けるのが難しい場合があります。文脈によって単数か複数かを判断する必要があります。また、英語では名詞の複数形をきちんと発音することが重要です。
発音記号が類似しており、特に語尾の子音 /p/ と /m/ を聞き間違えやすいです。『lap』は『ひざ』や『一周』という意味で、名詞または動詞として使われます。意味が全く異なるため、文脈で判断する必要があります。また、/l/ の音は日本語のラ行と少し異なるため注意が必要です。
スペルが似ており、特に語尾の 'b' と 'e' を見間違えやすいです。『lame』は『足が不自由な』や『つまらない』という意味の形容詞です。発音も異なります(lamb: /læm/, lame: /leɪm/)。発音記号を意識して区別することが重要です。
スペルが非常に似ており、'b' の位置が異なるだけなので、視覚的に混同しやすいです。『limb』は『手足』や『木の枝』という意味で、名詞として使われます。発音も似ていますが、/ɪ/の音を意識して区別しましょう(lamb: /læm/, limb: /lɪm/)。
スペルが似ており、特に母音字とそれに続く子音字の並びが共通しているため、混同しやすいです。『balm』は『香油』や『鎮痛剤』という意味で、名詞として使われます。'b' は発音されない点も共通しています。文脈で判断することが重要です。
母音字が異なるだけで、子音字の配置が似ているため、スペルを混同しやすいです。『clam』は『二枚貝』という意味で、名詞として使われます。発音も異なります(lamb: /læm/, clam: /klæm/)。
誤用例
日本語の『彼は羊のように穏やかだった』という表現を直訳すると、このようになりがちですが、英語の "as gentle as a lamb" は、どちらかというと『従順で抵抗しない』という意味合いが強く、大人が会社の経営難について議論する場面には不適切です。ここでは、予想外の穏やかさを示す "surprisingly mild" などを使う方が自然です。日本人は、比喩表現を字義通りに解釈し、そのまま英語に置き換えてしまう傾向がありますが、文化的背景や語感を考慮する必要があります。
『lamb』は子羊という意味ですが、宗教的な供え物としての『子羊』を具体的に指す場合以外は、より一般的な『sacrifice(犠牲)』を使う方が適切です。日本人は、特定の単語を暗記し、文脈を無視して使用することがありますが、英語では、より抽象的な概念を表す単語を使うことで、文脈に合った自然な表現になります。また、現代において子羊を生贄に捧げるという行為自体が、宗教的、文化的に特殊な状況を除き、非現実的である点も考慮すべきです。
動詞の『lamb』は、羊が出産するという意味合いが強く、人を叱責するという意味では使われません。日本語の『厳しく叱責された』という表現を直訳しようとすると、このような誤用が起こりがちです。ここでは、より一般的な『criticize severely(厳しく批判する)』を使う方が適切です。日本人は、動詞を名詞から派生させて作ろうとする傾向がありますが、英語では、既存の動詞を使う方が自然な場合があります。
文化的背景
子羊(lamb)は、無垢、純粋さ、そして犠牲の象徴として、西洋文化において非常に重要な意味を持っています。特にキリスト教においては、イエス・キリスト自身が「神の子羊(Lamb of God)」として表現され、人類の罪を贖う犠牲者としての役割を担っています。このイメージは、聖書の記述に深く根ざしており、美術、音楽、文学など、あらゆる芸術分野に影響を与えてきました。
中世のヨーロッパでは、子羊は春の到来を告げる存在としても捉えられていました。冬の厳しい寒さを乗り越え、新しい生命が芽吹く季節に、子羊は希望と再生の象徴として人々に喜びをもたらしました。農村部では、子羊の誕生は豊穣の兆しであり、その年の収穫を占う意味合いも持っていました。また、子羊の毛は暖かく貴重な衣料品の材料となり、生活を支える重要な資源でもありました。
文学作品においても、子羊は様々な形で登場します。ウィリアム・ブレイクの詩『子羊(The Lamb)』では、創造主の優しさと被造物の無垢さが描かれ、子羊は神の愛と慈悲を象徴するものとして表現されています。一方で、子羊は弱さや従順さの象徴としても用いられることがあり、政治的な寓話や風刺においては、無力な民衆や犠牲を強いられる人々を暗喩する存在として描かれることもあります。たとえば、「羊の皮を被った狼」というイソップ寓話は、外見の無害さとは裏腹に危険な本性を隠し持つ者を指す表現として、子羊のイメージを逆手に取ったものです。
現代においても、子羊は様々な文化的文脈で使用されています。広告においては、柔らかさや優しさ、安全性をアピールするために、子羊のイメージが利用されることがあります。また、環境保護の文脈では、自然との調和や持続可能性を象徴する存在として、子羊が用いられることもあります。このように、子羊は時代や社会の変化に応じて、その意味合いを変化させながらも、常に人々の心に響く普遍的な象徴として存在し続けているのです。
試験傾向
この単語は、英検準1級以上で出題される可能性があります。
1. 出題形式:語彙問題、長文読解。
2. 頻度と級・パート:準1級以上。長文読解で稀に出題。
3. 文脈・例題の特徴:一般的な内容の文章。
4. 学習者への注意点・アドバイス:比喩的な意味(「罪のない人」など)で使われることもあります。
この試験では出題頻度は低めです。
1. 出題形式:パート5(短文穴埋め問題)、パート7(長文読解問題)。
2. 頻度と級・パート:TOEIC全体ではまれ。
3. 文脈・例題の特徴:ビジネスシーンよりも一般的な内容。
4. 学習者への注意点・アドバイス:TOEIC対策としては優先度低。
この試験では出題頻度は低めです。
1. 出題形式:リーディングセクション。
2. 頻度と級・パート:TOEFL全体ではまれ。
3. 文脈・例題の特徴:動物や食文化に関する文章で稀に出題の可能性。
4. 学習者への注意点・アドバイス:学術的な文脈で出てくることは少ない。
この単語は、大学受験の長文読解で出題される可能性があります。
1. 出題形式:長文読解。
2. 頻度と級・パート:難関大学で稀に出題。
3. 文脈・例題の特徴:一般的な内容の文章。
4. 学習者への注意点・アドバイス:比喩的な意味も覚えておくと良いでしょう。