英単語学習ラボ

instruction

/ɪnˈstrʌkʃən/(インストラァクシャン)

第一強勢は "strʌk" にあります。"strʌk" の母音 /ʌ/ は日本語の『ア』と『オ』の中間のような音で、口をリラックスさせて短く発音します。最後の "-tion" は「シャン」に近い音ですが、実際には "sh" の後に曖昧母音(シュワー)が入り、日本語の『ア』とほぼ同じ口の形で弱く「アン」と発音します。全体的に、各音節をはっきり発音することを心がけましょう。

名詞

指示

具体的な行動や作業の手順を示すこと。教える、命令する、知らせるなど、文脈によってニュアンスが変化する。マニュアルやレシピ、上司からの業務指示などに使われる。

My son carefully read the instructions to build his new robot toy.

息子は新しいロボットのおもちゃを組み立てるために、説明書を注意深く読みました。

【情景が目に浮かぶ】新しいおもちゃを目の前にして、早く遊びたい気持ちと、壊さないように慎重に組み立てようとするお子さんの姿が目に浮かびますね。 【なぜこの例文が典型的か】「instruction」は、何かを組み立てたり、操作したりする際の「手順書」や「説明書」を指すときによく使われます。特に「read the instructions(説明書を読む)」は非常に定番の表現です。 【文法のヒント】「carefully read」のように動詞の前に副詞を置くと、動作の様子が詳しく伝わり、より鮮やかな描写になります。

The teacher gave us clear instructions for our homework assignment.

先生は私たちに宿題の課題について、明確な指示を出しました。

【情景が目に浮かぶ】教室で、先生が生徒たちに宿題について説明している場面が想像できます。生徒たちは、間違えないように真剣な表情で先生の言葉を聞いていますね。 【なぜこの例文が典型的か】「give instructions(指示を出す)」は、「instruction」という単語の最も基本的で中心的な使い方の一つです。特に、先生や上司など、指示を与える立場の人から使われることが多いです。 【文法のヒント】「clear instructions」のように形容詞を前につけると、指示が「分かりやすい」「はっきりしている」といったニュアンスを加えられ、より具体的な状況が伝わります。

During the fire drill, we followed the safety instructions calmly.

火災訓練中、私たちは安全に関する指示に落ち着いて従いました。

【情景が目に浮かぶ】学校やオフィスで、サイレンが鳴り響く中、みんなが避難経路を落ち着いて歩いている様子が目に浮かびます。安全を第一に考えて行動する、大切な場面ですね。 【なぜこの例文が典型的か】「follow instructions(指示に従う)」は、ルールや規則、緊急時の行動など、従うべき指示について非常によく使われる表現です。この形も「instruction」の典型的な使い方です。 【文法のヒント】「safety instructions」のように名詞を組み合わせると、「安全に関する指示」といった具体的な内容を表現でき、どんな種類の指示なのかが明確になります。

名詞

教育

知識や技能を体系的に教え、学習者の能力を開発すること。学校教育や研修プログラムなどを指す。

The teacher gave clear instruction on how to solve the math problem.

先生は算数の問題の解き方について、明確な指導をしてくれました。

この例文は、学校の授業風景を描いています。先生がホワイトボードの前で、子供たちに算数の解き方を分かりやすく教えている場面を想像してみてください。「clear instruction」は「分かりやすい指導」という意味で、先生の教え方が丁寧だったことが伝わります。ここでは「instruction」は数えられない名詞として使われ、「指導」という行為や内容全体を指しています。

We received excellent cooking instruction from the famous chef.

私たちは有名なシェフから素晴らしい料理の指導を受けました。

この例文は、料理教室で、参加者たちが有名シェフから直接、料理のコツを学んでいる場面です。シェフの指導がとても質が高かったことが「excellent」(素晴らしい)という言葉から感じられます。「receive instruction」で「指導を受ける」という自然な表現です。趣味や専門的なスキルを学ぶ際によく使われます。

His English instruction helped me improve my speaking skills a lot.

彼の英語指導のおかげで、私はスピーキング力がずいぶん上達しました。

この例文は、あなたが英語の先生やメンターから指導を受け、そのおかげで実際に英語が話せるようになった喜びを感じている場面です。個別の指導が具体的な成果につながった様子が分かります。「~ instruction」のように、何の指導かを具体的に示すと、より分かりやすくなります。ここでは「English instruction」で「英語の指導」という意味になります。

名詞

命令

権限を持つ者が、部下や関係者に対して、特定の行動を強制すること。軍隊や警察、組織内での指示命令系統で用いられる。

The art teacher gave clear instructions on how to mix the colors.

美術の先生は、色の混ぜ方について明確な指示を出しました。

美術の授業で、先生が「こうしなさい」と具体的に教えている場面です。「instruction」は、何かをするための具体的なやり方や手順を示す「指示」や「説明」という意味でよく使われます。ここでは、生徒たちが迷わないように「明確な(clear)」指示が出された情景が目に浮かびますね。

My little brother followed the instructions to build his new toy.

私の弟は、新しいおもちゃを組み立てるために指示に従いました。

新しいおもちゃや家具などを組み立てるとき、箱や説明書に書かれている「説明」や「手順」がこれにあたります。子供がワクワクしながら、書かれた通りに一生懸命組み立てている姿が想像できます。このように、何かを「組み立てる」「操作する」際の「説明書」や「手順」という意味で、複数形(instructions)で使われることが非常に多いです。

We listened carefully to the safety instructions during the fire drill.

私たちは、火災避難訓練中に安全指示に注意深く耳を傾けました。

学校や職場で、災害時など緊急事態に備えて行われる訓練の場面です。先生や責任者が、私たちの安全を守るために「どのように行動すべきか」という具体的な「指示」を出しています。命に関わることなので、「注意深く(carefully)」聞く様子が伝わります。ここでも、複数の指示や一連の指示をまとめて「instructions」と複数形で使っています。

コロケーション

detailed instructions

詳細な指示、詳しい説明

何かを正確に行うために必要な、細部にわたる指示のことです。単に'clear instructions'(明確な指示)と言うよりも、手順や注意点などが具体的に示されているニュアンスがあります。例えば、複雑な機械の組み立てや、専門的なソフトウェアの設定など、間違いが許されない場面で重要になります。ビジネスシーンや技術文書で頻繁に使われます。

follow instructions

指示に従う、指示通りに行う

与えられた指示や命令を遵守することを意味します。単に'obey'(従う)よりも、具体的な手順や段階を踏むニュアンスが強いです。例えば、料理のレシピ、組み立て説明書、上司からの業務指示など、特定のタスクを遂行する際に不可欠な行為です。'Failure to follow instructions'(指示に従わないこと)は、しばしば問題や事故の原因となります。

under instruction

指示を受けて、指導の下で

誰かの指導や監督を受けている状態を表します。特に、教育や訓練の場面でよく使われます。例えば、新入社員が上司の指導の下で業務を行う場合や、学生が教師の指導の下で研究を行う場合などです。'Under instruction from...'という形で、誰からの指示を受けているかを明示することが多いです。法律や軍事の文脈でも見られます。

instruction manual

取扱説明書

製品の使用方法やメンテナンス方法を説明する文書のことです。家電製品、機械、ソフトウェアなど、様々な製品に付属しています。単に'manual'(マニュアル)と言うこともありますが、'instruction'を付けることで、より具体的な操作手順や注意点を強調するニュアンスがあります。図やイラストを多用し、誰でも理解しやすいように工夫されています。

give instructions

指示を与える、指示を出す

誰かに何かをするように命じる、または方法を教えることを意味します。単に'tell'(言う)よりも、権限や責任を持って指示を出すニュアンスがあります。例えば、上司が部下に業務の指示を出す、教師が生徒に課題の指示を出す、医者が患者に治療の指示を出すなどです。状況に応じて、口頭または書面で指示を与えることがあります。ビジネスや教育の現場で頻繁に使われます。

contrary to instructions

指示に反して、指示に逆らって

与えられた指示や命令に違反することを意味します。'Contrary to...'は「~に反して」という意味の前置詞句で、指示だけでなく、規則、法律、期待など、様々なものに適用できます。例えば、「指示に反して勝手に外出する」「指示に反して危険な行為をする」など、好ましくない結果を招くことが多いです。フォーマルな場面や、法的な文書でよく用いられます。

a set of instructions

一連の指示、指示事項

複数のステップや項目からなる、まとまった指示のことです。複雑なタスクやプロジェクトを遂行するために必要な、段階的な手順を指します。例えば、ソフトウェアのインストール手順、機械の組み立て手順、実験の手順などです。'A series of instructions'と言うこともできますが、'a set of'は、より体系化された、まとまりのある指示というニュアンスがあります。

使用シーン

アカデミック

大学の講義や研究論文で頻繁に使われます。教授が学生に課題の指示を出す際(例:「課題の提出方法のinstructionに従ってください」)や、実験手順の説明(例:「実験のinstructionをよく読んでから開始してください」)、教科書の中で概念を説明する際(例:「この章では、アルゴリズムのinstructionについて学びます」)などに用いられます。文語的な表現です。

ビジネス

ビジネスシーンでは、業務指示や操作手順の説明書、研修資料などで使われます。上司が部下へ指示を出す際(例:「新しいソフトウェアのinstructionマニュアルを確認してください」)、顧客への製品使用方法の説明(例:「製品のinstructionに従って操作してください」)、社内研修での手順説明(例:「安全に関するinstructionを遵守してください」)などに用いられます。フォーマルな場面での使用が中心です。

日常会話

日常生活では、製品の取扱説明書やゲームのルール説明など、特定の状況下でのみ使われます。新しい家電製品の取扱説明書を読む際(例:「instructionをよく読んでから使用してください」)、プラモデルの組み立て説明書(例:「instruction通りに組み立ててください」)、ゲームのルール説明(例:「ゲームのinstructionを理解してからプレイしてください」)などで見かけることがあります。やや硬い印象を与えるため、日常会話では「how to」や「direction」といった表現が好まれます。

関連語

類義語

  • 道順や方向、指示、指導などを意味する。物理的な方向だけでなく、行動や思考の方向性を示す場合にも使われる。ビジネス、日常会話、技術分野など幅広い場面で使用される。 【ニュアンスの違い】"instruction"がより具体的な手順や詳細な情報を含むのに対し、"direction"はより一般的な指針や方向性を示す。"instruction"は教育や訓練の文脈で使われることが多いが、"direction"は必ずしもそうではない。 【混同しやすい点】"direction"は不可算名詞として一般的な方向を指す場合と、可算名詞として具体的な指示を指す場合がある。"instruction"は通常、不可算名詞として使われるが、具体的な指示の集まりを指す場合は可算名詞として使われることもある。

  • 指導、助言、案内などを意味する。特に、経験や知識のある人が、未熟な人に対して行う助けを指すことが多い。教育、キャリア、精神的な成長などに関連する文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"instruction"が具体的な手順や方法を教えることに重点を置くのに対し、"guidance"はより広い範囲での助けや指針を提供する。"guidance"は、相手が自分で考え、判断できるように促すニュアンスがある。 【混同しやすい点】"guidance"は常に不可算名詞であり、具体的な指示の集まりを指すことはない。"instruction"のように複数形になることはない。

  • 命令、指示、統率などを意味する。特に、権威のある者が、部下や機械に対して行う指示を指す。軍事、ビジネス、プログラミングなどの分野でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"instruction"がより中立的な指示を意味するのに対し、"command"はより強い権威や強制力を伴う指示を意味する。"command"は、必ず実行されるべき指示というニュアンスがある。 【混同しやすい点】"command"は、名詞として命令を意味するだけでなく、動詞として命令するという意味も持つ。"instruction"は通常、名詞として使われるが、動詞として「指示する」という意味を表す場合は"instruct"を使う。

  • 処方箋、指示、規定などを意味する。特に、医師が患者に対して薬や治療法を指示する場合に使われる。医療、法律、技術などの分野で使用される。 【ニュアンスの違い】"instruction"が一般的な指示を意味するのに対し、"prescription"は専門的な知識や判断に基づいて与えられる指示を意味する。"prescription"は、特定の目的を達成するための具体的な方法を示すニュアンスがある。 【混同しやすい点】"prescription"は、医療の文脈では「処方箋」という意味で使われることが多いため、一般的な指示の意味で使う場合は注意が必要。また、"prescription"は可算名詞であり、複数形にすることができる。

  • briefing

    簡潔な説明、報告、指示などを意味する。特定の目的のために、必要な情報を短時間で伝える場合に用いられる。軍事、ビジネス、政府機関などでよく使われる。 【ニュアンスの違い】"instruction"が詳細な手順や方法を教えることを含む場合があるのに対し、"briefing"は要点を絞って伝えることに重点を置く。"briefing"は、状況を理解し、迅速な行動を促すための情報伝達というニュアンスがある。 【混同しやすい点】"briefing"は、名詞として説明会や報告会を意味するだけでなく、動詞として説明するという意味も持つ。"instruction"のように、詳細な手順を教えるという意味合いは薄い。

  • 個別指導、解説、入門書などを意味する。特定のスキルや知識を習得するために、段階的に説明する場合に使われる。教育、ソフトウェア、趣味などの分野でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"instruction"が一般的な指示を意味するのに対し、"tutorial"は特定のスキルや知識を習得するための体系的な指導を意味する。"tutorial"は、実践的な練習や演習を含むことが多い。 【混同しやすい点】"tutorial"は、通常、特定のソフトウェアや技術の使い方を説明する文脈で使われることが多い。一般的な指示の意味で使う場合は、"instruction"の方が適切。

派生語

  • 『指示する人』、つまり『教官』や『指導員』を意味する名詞。『instruct』に『~する人』を表す接尾辞『-or』が付加。教育現場やトレーニングプログラムで頻繁に使用され、専門的なニュアンスを持つ。動詞から直接、行為者を表す名詞へと変化した例。

  • 『ためになる』、『教育的な』という意味の形容詞。『instruct』に『~の性質を持つ』を表す接尾辞『-ive』が付加。教材や講演などが有益であることを示す際に用いられ、ビジネスや教育分野でよく見られる。instructionの本質的な意味(教える)を性質として形容詞化したもの。

  • 元々は『指示するもの』から派生し、『道具』や『楽器』を意味する名詞。間接的に、何かを行うための手段・媒体というニュアンスを含む。比喩的に『~の道具として』のように使われることもある。instructionの抽象的な意味合いが、具体的な物体へと転じた例。

反意語

  • misinstruction

    『誤った指示』を意味する名詞。接頭辞『mis-(誤った)』が『instruction』に付加され、不適切な指導や誤った情報を伝えることを指す。教育や業務の文脈で、指示の正確性が重要となる場面で用いられる。instructionの否定的な側面を強調。

  • 『無視』または『軽視』を意味する動詞または名詞。instruction(指示、命令)を『顧みない』という点で対立する。単に指示がない状態ではなく、指示を意図的に無視するニュアンスを含む。ビジネスや法律の文脈で、義務や規則の違反を指摘する際に使われる。

  • 『混沌』や『無秩序』を意味する名詞。instructionが与えられ、秩序が保たれている状態の反対として、指示やルールが存在しない、または守られない状態を表す。社会システムやプロジェクト運営など、組織的な活動が求められる文脈で、instructionの必要性を逆説的に示す。

語源

「instruction」は、ラテン語の「instruere(組み立てる、配置する、教える)」に由来します。この「instruere」は、「in-(中に)」と「struere(積み重ねる、築く)」という二つの要素から構成されています。「in-」は内部への方向を示し、「struere」は文字通り何かを積み重ねて構築することを意味します。つまり、「instruction」は、知識や情報を心の中に積み重ねて構築していく過程、またはそのための指示や教育を指すようになったと考えられます。日本語で建物を「建設する」という時の「築く」というイメージと似ています。教育や指示を通じて、知識やスキルを段階的に積み上げていく様子が、この単語の語源に込められています。

暗記法

「instruction」は単なる指示ではない。古代ローマの法公布から中世教会の規範まで、権威と結びつき社会を統制する力だった。騎士道物語では名誉や忠誠を体現。現代では取扱説明書や法律として存在し、社会秩序を維持する。寓話や物語は教訓をinstructionとして伝え、人々の内面的成長に関わる。instructionは常に変化し、権力・知識・行動を結びつける概念なのだ。

混同しやすい単語

『instruction』と『destruction』は、語頭の 'in-' と 'de-' の違いしかなく、スペルが非常に似ています。意味は全く異なり、『destruction』は『破壊』を意味します。日本人学習者は、文脈をよく読み、語頭のプレフィックスに注意して区別する必要があります。また、発音も 'in-' は /ɪn/、'de-' は /dɪ/ と異なるため、意識して発音練習すると良いでしょう。

『obstruction』も '-struction' の部分が共通しており、スペルが似ています。意味は『妨害』や『障害物』で、これも『instruction』とは大きく異なります。語源的には、'ob-' が『~に向かって』、'struct' が『築く』という意味合いを持ち、『instruction』の 'in-' が『中に』という意味を持つことと対比させると、意味の違いを覚えやすいでしょう。発音もストレスの位置が異なるため、注意が必要です。

『instruction』と『instructor』は語幹が同じですが、『instructor』は『教官』や『指導者』を意味する名詞です。'-or' が人を表す接尾辞であることを知っていれば、区別しやすくなります。発音も、最後の音節が異なるため(instruction: /-ʃən/、instructor: /-tər/)、意識して聞くようにしましょう。

『install』は『設置する』という意味の動詞で、スペルの一部が似ています。特に、語頭の 'in-' の部分が共通しているため、混同しやすいかもしれません。語源的には、'in-' が『中に』、'stall' が『場所』という意味合いを持ち、『instruction』とは異なる意味合いを持ちます。文脈から判断することが重要です。

『inspect』は『検査する』という意味の動詞で、語頭の 'in-' が共通しており、スペルの一部が似ています。意味も『instruction』が『指示』や『教育』に関連するのに対し、『inspect』は『検査』に関連するため、文脈から区別する必要があります。発音も異なるため、注意して聞くようにしましょう。

『intuition』は『直感』という意味の名詞で、音の響きが一部似ているため、リスニング時に混同する可能性があります。また、どちらも抽象的な概念を表す言葉であるため、意味の面でも誤解が生じる可能性があります。スペルも 'in-' が共通しているため、注意が必要です。文脈から判断することが重要です。

誤用例

✖ 誤用: The instruction of this machine is very difficult.
✅ 正用: The operating manual for this machine is very difficult to understand.

日本人が『instruction』を『説明書』の意味で使う場合、英語では不自然に聞こえることがあります。なぜなら、『instruction』は『指示』『命令』という意味合いが強く、単に『説明』という意味では弱いからです。日本語の『説明書』という言葉に引きずられて、つい『instruction』を使ってしまいがちですが、機械の操作説明書であれば 'operating manual' がより適切です。また、'instruction' を使う場合でも、'The instructions are difficult to follow.'(指示が理解しにくい)のように、具体的な行為を促す内容に対して使われます。この背景には、英語では具体的な行動や手順を重視する文化があり、抽象的な『説明』よりも具体的な『指示』が好まれる傾向があります。

✖ 誤用: I gave him an instruction to be quiet.
✅ 正用: I asked him to be quiet.

『instruction』を『指示』の意味で使う場合、上司や教師など、権威のある人が部下や生徒に対して行うニュアンスが強くなります。友人や同僚など、対等な関係の人に対して『静かにするように指示した』と言う場合、'I asked him to be quiet.' がより自然です。日本語では『指示』という言葉を比較的広い範囲で使えますが、英語では相手との関係性や状況によって適切な表現を選ぶ必要があります。これは、英語圏の文化では、相手の自主性や立場を尊重する傾向が強いため、命令的なニュアンスを持つ言葉を避ける傾向があるからです。また、日本語の『〜に指示する』という構文に引きずられて 'give an instruction to...' と表現しがちですが、'ask' を使う方が自然です。

✖ 誤用: The politician gave instructions to the crowd.
✅ 正用: The politician gave a speech to the crowd.

『instruction』は、具体的な行動を促す指示や命令に使われることが多いですが、政治家が群衆に対して行うのは、通常スピーチです。この場合、'speech' を使うのが適切です。日本語では『指示』という言葉が、演説や声明といった意味合いでも使われることがありますが、英語では 'instruction' はより限定的な意味を持ちます。政治家の演説は、具体的な行動を指示するというよりも、聴衆の感情に訴えかけたり、思想を伝えたりすることが目的であることが多いため、'speech' が適切です。英語では、目的や意図に応じて言葉を使い分けることが重要であり、日本語の直訳では意図が正確に伝わらない場合があります。

文化的背景

「instruction」という言葉は、単なる指示や教示を超え、権威ある立場からの導きや、社会秩序を維持するための規範伝達というニュアンスを帯びることがあります。それは、古代ローマにおける法律の公布から、現代の学校教育における教師の役割まで、権力構造と知識伝達が密接に結びついた歴史を反映していると言えるでしょう。

中世ヨーロッパにおいては、教会が人々の行動規範を「instruction」として示し、それが社会全体を統制する力となりました。聖書の内容を解釈し、人々にどのように生きるべきかを説くことは、単なる知識の伝達ではなく、神の意志を代弁するという権威の行使でもありました。この背景から、「instruction」は、単に情報を伝えるだけでなく、人々の行動や思考を特定の方向に導く、影響力のある行為として認識されるようになったのです。例えば、騎士道物語においては、騎士が守るべき「instruction」は、単なる命令ではなく、名誉や忠誠心といった価値観を体現したものであり、騎士の行動を律する規範となりました。

現代社会においても、「instruction」は様々な形で私たちの生活に影響を与えています。取扱説明書は、製品を安全かつ効率的に使用するための「instruction」であり、法律や規則は、社会秩序を維持するための「instruction」です。しかし、これらの「instruction」は、常に絶対的なものではなく、批判や修正の対象となり得ます。例えば、市民運動は、既存の社会規範や政治的な「instruction」に対して異議を唱え、より公正で平等な社会を目指すための「instruction」を求めることがあります。このように、「instruction」は、社会の変化とともにその意味合いも変化し、常に権力と知識、そして人々の行動を結びつける重要な概念であり続けているのです。

さらに、芸術や文学においては、「instruction」はしばしば、自己啓発や道徳的な教訓を伝える手段として用いられます。寓話や物語は、登場人物の行動を通して、読者に人生の教訓や倫理的な指針を「instruction」として与えます。これらの「instruction」は、直接的な命令ではなく、物語の解釈を通して、読者自身が内面化することで、より深い影響を与えることがあります。このように、「instruction」は、単なる情報伝達を超え、人々の内面的な成長や価値観の形成に深く関わる、文化的にも重要な概念と言えるでしょう。

試験傾向

英検

- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解、リスニング(指示理解)

- 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。2級でも長文読解で出題される可能性あり。

- 文脈・例題の特徴: 幅広いトピックで出題。説明書、指示書、会話での指示など。

- 学習者への注意点・アドバイス: 名詞(指示、説明)、動詞(指示する)の両方の意味を理解する。複数形の"instructions"は「取扱説明書」の意味でよく使われる。

TOEIC

- 出題形式: Part 5 (短文穴埋め)、Part 7 (長文読解)。まれにPart 2 (応答問題) でも。

- 頻度と級・パート: Part 5, 7 で中頻度。ビジネス関連の文書でよく見られる。

- 文脈・例題の特徴: 業務指示、製品マニュアル、契約書、会議の議事録など。ビジネスシーンでの利用が多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネス文脈での「指示」「命令」「使用説明」といった意味合いを理解する。同義語の"guidelines", "directions", "procedures"との使い分けも重要。

TOEFL

- 出題形式: リーディング、リスニング(講義、会話)。ライティング(指示に従う)

- 頻度と級・パート: リーディングセクションで比較的頻出。アカデミックな文脈で登場。

- 文脈・例題の特徴: 学術的な論文、研究報告書、講義内容など。実験の手順、研究方法の説明。

- 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な概念や複雑な手順の説明で使われることが多い。文脈から正確な意味を把握する必要がある。動詞形 "instruct" の意味も理解しておく。

大学受験

- 出題形式: 長文読解、英作文(指示に従う)

- 頻度と級・パート: 難関大学ほど頻出。共通テストでも出題される可能性あり。

- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語文、説明文など幅広いジャンルで出題。

- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。特に多義語であるため、文脈に合った意味を選ぶ必要がある。関連語句(e.g., "instructor", "instructive")も合わせて学習。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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