extinguish
強勢は 'stin' の部分にあります。'ex-' の 'i' は曖昧母音になりやすいので注意。'ng' は舌の奥を上げて鼻に抜ける音で、語尾の 'sh' は唇を丸めて息を出す音です。「グ」は軽く添える程度で、強く発音しない方が自然です。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
火を消す
文字通り火を消す意味。物理的な火だけでなく、比喩的に情熱や希望などを鎮める意味合いでも使われる。
Before leaving the campsite, we carefully extinguished the campfire.
キャンプ場を去る前に、私たちは慎重にキャンプファイヤーを消しました。
※ キャンプ場を後にする際、火の始末はとても大切ですね。「extinguish」は、このように「火災を防ぐために安全に火を消す」という責任感のある行動によく使われます。この文は、みんなで協力して安全を確保する場面を描いています。
The brave firefighters worked hard to extinguish the building fire.
勇敢な消防士たちは、建物の火災を消すために懸命に働きました。
※ 「extinguish」は、特に「火事」のような大きな火を消す場合によく使われる単語です。消防士が火災現場で奮闘する、非常に緊急性の高い状況が伝わりますね。彼らの努力と勇気が感じられる一文です。
She gently extinguished the candle after making a wish.
彼女は願い事をした後、そっとろうそくの火を消しました。
※ 誕生日や特別な日に、ろうそくの火を消す場面を想像できますか?「extinguish」は、このように静かで個人的な状況で「火を消す」ときにも使われます。ここでは「gently(そっと)」という言葉から、彼女の優しい気持ちが伝わってきますね。
鎮める
騒ぎや感情の高ぶりなどを抑えて静める。デモや暴動、興奮状態などを沈静化させる状況で用いられる。
Before we left the campsite, we carefully extinguished the campfire.
キャンプ場を出る前に、私たちは慎重にキャンプファイヤーの火を消しました。
※ この例文は、キャンプファイヤーのように大きな火を「完全に消し去る」という 'extinguish' の最も典型的な使い方を示しています。火事の危険がないように、火を確実に鎮める情景が目に浮かびますね。過去形 'extinguished' もよく使われます。
She blew hard to extinguish all the candles on her birthday cake.
彼女は誕生日ケーキのろうそくを全て消すために、力いっぱい息を吹きかけました。
※ 誕生日ケーキのろうそくの火を消す場面は、'extinguish' が使われる非常に日常的でかわいらしいシチュエーションです。小さな炎を一つ残らず「消し去る」様子が伝わります。'to extinguish' のように、目的を表す形でもよく使われます。
He extinguished his cigarette in the ashtray before going inside.
彼は中に入る前に、灰皿でタバコの火を消しました。
※ タバコの火を「完全に消す」という行動も、'extinguish' の典型的な使い方です。安全やマナーのために火を確実に鎮める様子が描かれています。'in the ashtray' のように、どこで消したかを具体的に示すと、より情景が鮮明になります。
無効にする
権利や契約、借金などを消滅させる。法律やビジネスの文脈で、正式な手続きを経て効力を失わせるニュアンス。
The bad news seemed to extinguish all her hope for the future.
その悪い知らせは、彼女の将来へのすべての希望を消し去ってしまったようだった。
※ この例文は、悪い知らせによって、それまで心にあった「希望」が完全に失われる様子を描写しています。extinguishは、まるで火が消えるように、希望や感情が跡形もなく消え去る、つまり「無効になる」イメージで使われます。ここでは、人の心の中の感情や状態が対象になっています。「seem to V」は「~のように見える」という表現です。
The committee decided to extinguish the old rule because it was unfair.
委員会は、その古い規則が不公平だったため、無効にすることを決めた。
※ この例文では、委員会が話し合いの結果、不公平な「古い規則」を廃止し、その効力を「無効にする」場面を描いています。extinguishは、規則や法律、権利などが公式な決定によって「効力を失う」「廃止される」という意味で使われる典型的な例です。何かが「もう有効ではない」と宣言される状況で使われます。「decide to V」は「~することを決める」という意味です。
When the company went bankrupt, all its existing contracts were extinguished.
その会社が倒産したとき、既存の契約はすべて無効になった。
※ この例文は、会社が倒産したことで、それまで有効だった「契約」が法的に「無効になる」という深刻な状況を示しています。extinguishは、特にビジネスや法律の文脈で、契約や義務が「法的に無効になる」「破棄される」という意味で頻繁に使われます。受動態(be + 過去分詞)で使われることが多いのも特徴です。「go bankrupt」で「倒産する」という意味になります。
コロケーション
火を消す、鎮火する
※ 文字通りの意味で、燃えている火を消す行為を指します。消防士が火災現場で活動する様子や、キャンプファイヤーの後始末など、具体的な場面で使われます。比喩的な意味合いは薄く、直接的な表現です。類語としては'put out a fire'がありますが、'extinguish'の方がややフォーマルな印象を与えます。
タバコの火を消す
※ タバコの火を消すという行為を指します。喫煙者が吸い終わったタバコを灰皿に押し付けて消す場面や、禁煙場所でタバコを消すように注意される場面などで使われます。'put out a cigarette'も同様の意味で使われますが、'extinguish'の方がやや丁寧な印象です。喫煙に関する規制が厳しくなる中で、この表現を目にする機会も増えています。
希望を打ち砕く、希望を消し去る
※ 比喩的な表現で、誰かの希望や期待を完全に消してしまうことを意味します。例えば、病気の宣告や事業の失敗など、人生における大きな挫折を経験した際に使われます。'crush hope'や'destroy hope'も同様の意味で使えますが、'extinguish'はより静かで、完全に消え去るイメージがあります。文学作品やニュース記事などで見られる表現です。
明かりを消す
※ 文字通りの意味で、電気スタンドやランプなどの明かりを消す行為を指します。寝る前に部屋の明かりを消したり、節電のために使わない部屋の明かりを消したりする場面で使われます。'turn off the light'も同様の意味で使えますが、'extinguish'はよりフォーマルな印象を与えることがあります。また、比喩的に、才能や輝きを失うという意味合いで使われることもあります。
借金を完済する
※ ややフォーマルな表現で、借金を完全に返済し終えることを意味します。ローンやクレジットカードの返済など、経済的な文脈で使われます。'pay off a debt'も同様の意味で使えますが、'extinguish'は法律や会計の専門用語として使われることがあります。例えば、契約書や財務報告書などで見られる表現です。
感情を抑える、感情を消し去る
※ 比喩的な表現で、怒りや悲しみ、愛情などの感情を意識的に抑えたり、消し去ろうとすることを意味します。例えば、失恋の痛みを乗り越えようとする場面や、仕事で冷静さを保つ必要がある場面などで使われます。'suppress a feeling'や'quell a feeling'も同様の意味で使えますが、'extinguish'は感情が完全に消え去るイメージがあります。文学作品や心理学の分野で使われることがあります。
命を奪う、生命を絶つ
※ 非常に深刻な意味を持つ表現で、他者の命を奪う行為を指します。殺人や戦争など、生命に関わる重大な場面で使われます。'take a life'や'end a life'も同様の意味で使えますが、'extinguish'は生命の火が消えるようなイメージがあります。ニュース記事や歴史書などで見られる表現です。使用頻度は高くありませんが、その重みのある意味合いを理解しておく必要があります。
使用シーン
学術論文やレポートで、比喩的な意味合いで「(情熱、希望、記憶などを)消し去る、薄れさせる」という意味で使われることがあります。例:長年の研究によって、その仮説に対する疑問は消し去られた。/ The evidence extinguished any remaining doubts about the theory.
ビジネス文書やプレゼンテーションで、競争や紛争などのネガティブな状況を「鎮める、終わらせる」という意味で使われることがあります。例:価格競争を鎮めるための戦略を立てる必要がある。/ We need to develop a strategy to extinguish the price war.
日常会話では、文字通り「火を消す」という意味で使われることがありますが、他の単語(put out, turn off)の方が一般的です。比喩的な意味合いで使われる場合は、やや硬い印象を与えます。例:キャンプファイヤーの火を完全に消さなければならない。/ You must completely extinguish the campfire before leaving.
関連語
類義語
- put out
火や明かりを消す、または騒ぎや反乱などを鎮めるという意味を持つ句動詞。日常会話で頻繁に使われ、カジュアルな表現。 【ニュアンスの違い】"extinguish"よりも口語的で、具体的な行為(火を消すなど)を指す場合によく使われる。また、比喩的に感情や希望などを鎮める意味合いでも使われる。 【混同しやすい点】"extinguish"がよりフォーマルで、抽象的な対象(情熱、希望など)にも使えるのに対し、"put out"は具体的な対象に使われることが多い。また、句動詞であるため、目的語の位置に注意が必要(例:put the fire out)。
渇きを癒す、火を消す、欲求を満たすという意味を持つ動詞。文学的な表現や比喩的な表現でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"extinguish"よりも、対象を完全に鎮める、あるいは満足させるというニュアンスが強い。特に、渇きや欲求を満たすという意味合いで使われることが多い。 【混同しやすい点】"quench"は比喩的な意味合いで使われることが多く、日常的な火の消火にはあまり使われない。また、"quench"は他動詞としてのみ使用される。
窒息させる、覆い隠す、抑えるという意味を持つ動詞。火を消すという意味では、空気を遮断して消すニュアンスがある。 【ニュアンスの違い】"extinguish"が一般的な消火を意味するのに対し、"smother"は何かで覆って消すという具体的な方法を示唆する。また、感情や意見などを抑圧するという意味合いも持つ。 【混同しやすい点】"smother"は、火を完全に消すというよりも、一時的に抑え込むというニュアンスが含まれる場合がある。また、比喩的な意味合いで使われることが多い。
水を浴びせる、液体をかけるという意味を持つ動詞。火を消すという意味では、大量の液体をかけて消火するイメージ。 【ニュアンスの違い】"extinguish"が一般的な消火を意味するのに対し、"douse"は液体を使って消火するという具体的な方法を示す。また、意図的に液体をかけるというニュアンスが強い。 【混同しやすい点】"douse"は、火を消すだけでなく、人を水浸しにするなど、ネガティブな意味合いで使われることもある。また、"douse"は他動詞としてのみ使用される。
抑圧する、鎮圧する、隠すという意味を持つ動詞。火を消すという意味では、感情や反乱などを抑え込むニュアンス。 【ニュアンスの違い】"extinguish"が物理的な火を消す場合にも使われるのに対し、"suppress"は主に比喩的な意味合いで使われる。特に、感情、情報、反乱などを抑え込むという意味合いが強い。 【混同しやすい点】"suppress"は、火を消すという意味では、比喩的な表現として使われることがほとんどで、日常的な消火には適さない。また、政治的な抑圧など、強いニュアンスを持つ場合がある。
- stamp out
(足で)踏み消す、根絶するという意味を持つ句動詞。比喩的に、悪習や犯罪などを根絶するという意味合いで使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"extinguish"よりも、より積極的かつ徹底的に何かを終わらせるというニュアンスが強い。特に、問題や悪習を根絶するという意味合いで使われる。 【混同しやすい点】"stamp out"は、物理的な火を消す場合にも使えるが、比喩的な意味合いで使われることが多い。また、句動詞であるため、目的語の位置に注意が必要(例:stamp out the fire)。
派生語
『区別する』という意味の動詞。『dis-(分離)』+『stinguere(印をつける)』が語源。元々は『火を消して区別する』というニュアンスから、現在では『明確に区別する』という意味で使用される。学術論文やビジネスシーンで、詳細な差異を説明する際に用いられる。使用頻度は高い。
『明確な』、『独特の』という意味の形容詞。『distinguish』から派生し、『区別された』状態を表す。あるものが他と明確に異なる性質を持つことを強調する際に使用される。日常会話から学術的な文脈まで幅広く用いられる。使用頻度も高い。
『本能』という意味の名詞。『in-(内へ)』+『stinguere(突き動かす)』が語源。『内から突き動かすもの』というニュアンスから、学習によらず生得的に備わっている行動様式を指す。動物行動学や心理学などの学術分野で頻繁に用いられる。日常会話でも比喩的に使われる。
反意語
『点火する』という意味の動詞。『in-(中に)』+『ignis(火)』が語源。文字通り火をつける行為だけでなく、比喩的に感情や興味を燃え上がらせるという意味でも使用される。『extinguish』が物理的な火や比喩的な情熱を鎮めるのに対し、『ignite』はそれらを新たに生み出す。日常会話や文学作品で感情や行動のきっかけを表現する際に用いられる。
- kindle
『(火を)おこす』、『(感情などを)かき立てる』という意味の動詞。『kindle』は古ノルド語の『kynda(火をつける)』に由来し、古英語を経て現代英語に入った。物理的に火をおこす意味でも使われるが、比喩的に感情や興味を刺激し、活気づけるという意味合いが強い。特に文学作品や詩において、感情や想像力を喚起する様子を描写する際に用いられる。『extinguish』が消し去るのに対し、『kindle』は内なる火を灯すイメージ。
語源
「extinguish」は、ラテン語の「exstinguere」(消し去る、根絶する)に由来します。これは「ex-」(外へ、完全に)と「stinguere」(刺す、消す)という要素から構成されています。「stinguere」は、火を刺して消すイメージから、「消す」という意味合いを持つようになったと考えられます。日本語で例えるなら、ろうそくの火を「プスッと刺して消す」ような感覚です。「ex-」が加わることで、「完全に消し去る」というニュアンスが強調されます。つまり、「extinguish」は、火を完全に消すだけでなく、希望や情熱などを鎮める、あるいは権利や法律などを無効にするといった、比喩的な意味にも用いられるようになったのです。
暗記法
「extinguish」は、単なる消火を超え、希望や情熱の終焉を象徴します。中世の暗闇では、火を消すことは生活の糧を失う絶望を意味し、敗北の象徴でした。シェイクスピア悲劇では、灯火が消える場面は生命力の終焉を暗示します。「希望の炎を消す」のように、現代でも比喩表現として使われ、感情や状態の変化を鮮やかに描写します。政治的には「異議を封じる」のように、自由や権利の抑圧を意味することも。文化的背景を知ることで、そのニュアンスが深まります。
混同しやすい単語
『extinguish』とスペルが似ており、特に接頭辞 'ex-' と 'dis-' の違いを見落としやすい。意味は『区別する』であり、火を消す意味の『extinguish』とは全く異なる。動詞としての用法を意識し、文脈で判断することが重要です。語源的には、'distinguish' は 'dis-'(分離)と 'stinguere'(刺す、区別する)から来ており、対象を明確に区別するイメージです。
『extinguish』の語幹 'stinguish' と音が似ており、特に語尾の子音群 'nguish' を意識しないと混同しやすい。意味は『刺す』であり、昆虫などが針で刺す行為を指します。名詞としては『針』の意味もあります。語源的には、ゲルマン祖語の *stingan(刺す)に由来し、鋭い痛みや刺激を表します。発音と意味の違いを明確に区別しましょう。
『extinguish』の語幹 'stinguish' と音が非常に似ており、特に 'nguish' の部分が共通しているため、発音を聞き間違えやすい。意味は『苦悩』や『苦悶』であり、精神的な苦痛を表します。名詞として使われることが多いですが、動詞としても使われます。語源はラテン語の 'angustia'(狭さ、苦悩)に由来し、心が締め付けられるような感覚を表します。
'ex'で始まるスペルが共通しているため、視覚的に混同しやすい。意味は『交換する』であり、『extinguish』とは全く異なる。名詞としても動詞としても使われる。語源的には、ラテン語の 'cambiare'(交換する)に由来し、'ex-'(外へ)と組み合わさって、何かを外に出して別の何かと交換するイメージです。
'ext-'というスペルが共通しているため、視覚的に混同しやすい。意味は『範囲』や『程度』であり、『extinguish』とは全く異なる。名詞として使われる。語源的には、ラテン語の 'tendere'(伸ばす)に由来し、'ex-'(外へ)と組み合わさって、何かがどこまで広がっているかを示すイメージです。
『stinct』の部分が『extinguish』の語幹に似ているため、スペルをざっと見たときに混同する可能性がある。意味は『本能』であり、全く異なる。語源的には、ラテン語の 'instinguere'(刺激する、駆り立てる)に由来し、内から湧き上がる衝動を表します。
誤用例
「extinguish」は主に火や光を消す意味で用いられ、比喩的に感情や希望などを鎮める場合にも使えますが、噂やデマを鎮静化させる場合には不自然です。日本語の「火消し」という表現に引きずられやすい誤用です。噂を鎮めるには「quell」や「suppress」がより適切です。英語では、抽象的なものを『消す』という表現を避ける傾向があり、具体的なイメージが伴う動詞を選ぶことで、より自然な英語になります。
「extinguish」を「(活動などから)身を引く」という意味で使うのは不適切です。この誤用は、日本語の「消極的になる」という表現から類推された可能性があります。「extinguish」は、火などを完全に消し去るニュアンスが強く、活動の一時的な中断や撤退には合いません。プロジェクトからの撤退には、「withdraw」や「decline」が適切であり、より丁寧な表現としては「regretfully decline」などが使えます。英語では、活動の中断や撤退には、より穏やかな語感の動詞を選ぶことが一般的です。
「extinguish」を文化や伝統を「消滅させる」という意味で使うのは、やや語感が不適切です。「extinguish」は物理的な消火や、感情・希望などを鎮める場合に適しており、文化や伝統のように根強いものを消滅させる場合には、より強い意味を持つ「eradicate」や「obliterate」が適切です。この誤用は、日本語の「(文化を)絶やす」という表現から類推された可能性があります。英語では、文化や伝統の消滅には、より強い破壊的なイメージを持つ動詞を選ぶことで、その深刻さを強調することができます。
文化的背景
「extinguish」は単に火を消すという行為を超え、希望、情熱、生命力といった抽象的な概念の終焉や喪失を象徴することがあります。光を消すという行為は、古来より闇、無、そして死と結びつけられてきたため、文化的な意味合いが深く、文学作品や日常会話において、比喩表現として頻繁に用いられてきました。
中世の時代、夜は現代よりもはるかに暗く、火は貴重な光と暖の源でした。そのため、火を「extinguish」することは、文字通り生活の糧を失うことを意味し、同時に希望や安全の喪失を象徴していました。城や村が敵の手に落ち、火が消される光景は、敗北と絶望を人々に刻み込みました。このイメージは、物語や詩の中で、敵の侵略や悪の勢力によって希望が打ち砕かれる様子を描写する際に、繰り返し用いられました。例えば、シェイクスピアの悲劇では、主人公の死を前に、象徴的に灯火が消される場面が描かれることがあります。これは、主人公の生命力と運命が尽き果てたことを暗示する、強力な視覚的表現です。
現代においても、「extinguish」は比喩的な意味合いを強く残しています。例えば、「extinguish a flame of hope(希望の炎を消す)」という表現は、困難な状況や失望によって、希望が失われることを意味します。また、「extinguish a passion(情熱を消す)」という表現は、目標や夢に対する熱意が冷めてしまうことを示します。これらの表現は、火が持つエネルギーや生命力のイメージと、それを消すという行為が持つ終焉のイメージを組み合わせることで、感情や状態の変化を鮮やかに描写します。さらに、政治的な文脈では、「extinguish dissent(異議を封じる)」のように、反対意見や抵抗を抑圧するという意味合いで使用されることもあります。この場合、「extinguish」は、権力によって自由や権利が奪われることを暗示し、社会的な抑圧を批判する文脈で用いられます。
アメリカ英語とイギリス英語の間で、この単語の基本的な意味合いに大きな違いはありませんが、比喩的な表現の頻度や好まれる文脈に若干の違いが見られることがあります。しかし、全体として、「extinguish」は、物理的な火を消す行為から派生した、抽象的で象徴的な意味合いを共有しており、文化的な背景知識を持つことで、そのニュアンスをより深く理解することができます。文学作品や映画、ニュース記事などでこの単語に出会った際、その背後にある歴史的、社会的な文脈を考慮することで、作者の意図やメッセージをより正確に読み解くことができるでしょう。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解
- 頻度と級・パート: 準1級・1級で頻出。2級でも稀に出題
- 文脈・例題の特徴: 環境問題、災害、比喩表現など、幅広いテーマで登場
- 学習者への注意点・アドバイス: 「火を消す」以外の比喩的な意味(希望・情熱などを消す)も重要。distinguishとの混同に注意。
- 出題形式: 主にPart 5(短文穴埋め問題)、Part 7(長文読解問題)
- 頻度と級・パート: Part 5, 7で中程度の頻度
- 文脈・例題の特徴: ビジネス文書(事故報告、安全対策など)で使われることが多い
- 学習者への注意点・アドバイス: 安全管理、事故対応といった文脈で出てきやすい。同義語のput outも覚えておくと良い。
- 出題形式: 主にリーディングセクション
- 頻度と級・パート: アカデミックな文章で頻出
- 文脈・例題の特徴: 科学、環境問題、歴史など、学術的なテーマで登場
- 学習者への注意点・アドバイス: 比喩的な意味(権利・自由などを消滅させる)で使われることも多い。文章全体のテーマ理解が重要。
- 出題形式: 主に長文読解、和訳問題
- 頻度と級・パート: 難関大学で頻出
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、環境問題、歴史的な出来事など、論説文で登場
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する力が重要。比喩的な意味も理解しておく必要がある。