readable
第一音節にアクセントがあります。/iː/ は日本語の「イー」よりも長く発音し、口を左右に引き気味に。/də/ は曖昧母音なので、力を抜いて「ダ」と「ア」の中間のような音で発音します。最後の /bl/ は、唇を閉じて「ブ」の音を出す準備をしてから、舌先を上の歯茎につけて「ル」と発音すると自然です。
読みやすい
文章や文字の構成が明瞭で理解しやすいこと。内容の難易度ではなく、文章の構造やフォントなどが読みやすさに貢献している状況を指す。例:readable font(読みやすいフォント)、readable code(読みやすいコード)
My grandma's handwriting is always so neat and readable, making her letters a joy to read.
祖母の字はいつもとてもきれいで読みやすく、手紙を読むのが楽しみです。
※ この例文では、祖母の温かい手紙が、その「きれいで読みやすい」字のおかげで、さらに心に残るものになっている情景が目に浮かびます。「readable」は、手書きの文字が「判読しやすい」という意味で非常によく使われます。手紙やメモなど、誰かの書いた字について話すときにぴったりの表現です。
This science textbook uses simple language, so it's very readable even for beginners.
この科学の教科書は簡単な言葉を使っているので、初心者にもとても読みやすいです。
※ 難しいテーマの教科書でも、言葉遣いや構成が工夫されているおかげで、すらすら読めることに感心している様子が伝わります。「readable」は、本や記事、レポートなどの「文章の内容や構成が、読者にとって理解しやすい」という意味で使われます。特に、専門書や学術書が「易しい言葉で書かれている」ことを褒める際によく使われる典型的な例です。
The new website design has a larger font, which makes the text much more readable on my phone.
新しいウェブサイトのデザインはフォントが大きくなり、私のスマホで文字がずっと読みやすくなりました。
※ スマホの画面でウェブサイトの文字が見やすくなったことに気づき、快適さを感じている場面です。「readable」は、デジタルデバイスの画面に表示される文字や、印刷物のレイアウトなど、「視覚的に文字が読み取りやすい」という文脈でも頻繁に使われます。特にフォントの大きさや色、行間などが原因で「読みにくい」と感じる場面と対比して使われることが多いです。
解読可能
判読が難しかったものが、努力や知識によって内容が理解できる状態になったことを指す。例えば、古代文字の解読や、暗号文の解読など、対象が複雑で理解に困難を伴う状況で使われる。
My teacher smiled and said, "Your handwriting is very readable now!"
先生は微笑んで言いました。「あなたの手書きは、今とても読みやすいですよ!」
※ この例文は、誰かの「手書きの文字」が、以前よりもはっきりと読めるようになった状況を描いています。先生があなたの努力を認めて褒めてくれている、嬉しい場面ですね。「readable」は、文字や文章が「はっきりと読める」「判読できる」という意味で非常によく使われます。
I love this new novel because the story is exciting and the language is very readable.
この新しい小説が大好きです。物語が面白くて、文章がとても読みやすいからです。
※ ここでは、本の「文章そのもの」が読みやすい、つまり「理解しやすく、すらすら読める」という意味で使われています。難しい言葉が少なく、構成も分かりやすいので、読み進めるのが苦にならない、というポジティブな感情が伝わってきます。本や記事の「読みやすさ」を表現する際によく用いられる使い方です。
We found an old letter, but the ink was so faded that it was hardly readable.
私たちは古い手紙を見つけたけれど、インクがとても薄れていて、ほとんど読めませんでした。
※ この例文では、古い手紙の文字が「色あせていて判読が難しい」状況を表しています。何かを見つけ出してワクワクしたのに、残念ながら内容が読み取れない、という気持ちが伝わりますね。「hardly readable」(ほとんど読めない)や「barely readable」(かろうじて読める)のように、否定的な文脈で使われることも多いです。
面白い
文章や本の内容が興味深く、読んでいて楽しいこと。単に情報が理解できるだけでなく、読者の関心を引きつけ、読み進める意欲を掻き立てるような場合に用いる。例:a readable novel(面白い小説)
I found this mystery novel very readable, so I finished it quickly.
このミステリー小説はとても読みやすくて面白かったので、あっという間に読み終えました。
※ 休日にミステリー小説を読み始め、その文章がスラスラ頭に入ってきて、夢中になって一気に読み終えてしまった、そんな情景が目に浮かびますね。readableは、単に「読みやすい」だけでなく、「読みやすいからこそ、面白くて最後まで読んでしまう」というニュアンスを含みます。この例文では、その「面白さ」が「quickly finished(あっという間に読み終えた)」という行動に繋がっています。
My boss said my presentation slides were very readable, which helped everyone understand.
上司が私のプレゼン資料はとても読みやすくて面白いと言ってくれて、みんなの理解を助けました。
※ あなたが時間をかけて作ったプレゼン資料が、上司から「読みやすい(=だから内容がよく理解できる、興味深い)」と評価され、会議がスムーズに進んだ、という嬉しいシーンです。ビジネスや学習の場面で、資料やレポートが「readable」であることは、内容が伝わりやすく、結果的に良い評価に繋がります。ここでは「面白く(読みやすく)」が「理解を助けた」という効果に繋がっています。
My friend recommended a new online comic, saying it was very readable and fun.
友達が新しいオンライン漫画を勧めてくれて、とても読みやすくて面白いと言っていました。
※ 友達が目を輝かせながら「これ、絶対読んでみて!すごく読みやすくて面白いんだ!」と、お気に入りのオンライン漫画を勧めてくる場面です。readableは、このようにカジュアルな会話でも使われ、特に文章や物語が「分かりやすく、スッと頭に入ってくるため、読んでいて楽しい・面白い」という感覚を表します。ここでは「fun(楽しい)」という言葉が追加され、readableの「面白さ」がより強調されています。
コロケーション
読みやすい散文
※ 「readable」が文章スタイルを修飾する最も直接的なコロケーションです。特に学術論文や技術文書など、難解になりがちな文章に対して、明瞭で理解しやすい書き方を指す際に用いられます。単に文法的に正しいだけでなく、読者がストレスなく内容を把握できるような工夫が凝らされていることを意味します。対義語としては "unreadable prose" があります。
非常に読みやすい
※ "highly" は「readable」の度合いを強調する副詞です。小説やエッセイなど、娯楽性や読みやすさが重視されるジャンルでよく用いられます。読者を飽きさせない工夫、例えば、テンポの良い展開や魅力的なキャラクター設定などが施されていることを示唆します。ビジネス文書でも、複雑な情報を分かりやすく伝えるために「highly readable」なスタイルが求められることがあります。
容易に読める、簡単に理解できる
※ "easily" も読みやすさを強調しますが、特に技術的な側面、例えばフォントサイズやレイアウト、専門用語の使用頻度などに言及するニュアンスがあります。ウェブサイトやアプリのユーザビリティを評価する際など、アクセシビリティの観点から「easily readable」であることが重要視されます。視覚的な要素が読みやすさに大きく影響することを意識させる表現です。
判読可能な手書き文字
※ デジタル化が進んだ現代においても、手書きの文字が読めることは依然として重要です。「readable handwriting」は、単に文字が認識できるだけでなく、書かれた内容をスムーズに理解できる程度の明瞭さを意味します。医師のカルテや古い手紙など、手書き文字を読む必要のある場面で、その価値が再認識されます。逆に、判読不能な手書き文字は "illegible handwriting" と表現されます。
何かを読みやすくする
※ この構文は、「readable」が目的語を説明する形容詞として機能しています。例えば、"make a document readable" は、文書のフォントを大きくしたり、専門用語を平易な言葉に置き換えたり、レイアウトを改善したりするなど、具体的な改善策を講じることを意味します。情報伝達の効率化を図る上で、能動的に読みやすさを追求する姿勢を示す表現です。
読みやすい状態を保つ
※ 時間の経過や使用状況の変化に関わらず、読みやすさが維持されていることを意味します。例えば、"remain readable after multiple washes" (洗濯を繰り返しても判読可能)のように、耐久性を評価する際に用いられます。また、ウェブサイトやソフトウェアのUIデザインにおいては、アップデート後も「remain readable」であることが重要視されます。長期的な視点からユーザビリティを考慮する際に役立つ表現です。
広く読まれている、多くの人に読まれている
※ 「readable」が文章そのものの性質だけでなく、その文章の普及度合いを示す場合もあります。"widely readable book" は、多くの読者に受け入れられ、広範囲に読まれている本を意味します。ベストセラーや古典的名作など、社会的な影響力を持つ作品を評価する際に用いられます。単に読みやすいだけでなく、内容の普遍性や魅力が読者を惹きつけていることを示唆します。
使用シーン
学術論文や教科書で、文章や資料の読みやすさを評価する際に用いられます。例:"この論文は構成が明確でreadableである(読みやすい)。" 研究発表のスライドの文字の大きさやフォントについて、"スライドは遠くからでもreadableであるべきだ(読みやすい)。"
ビジネス文書や報告書で、内容の明瞭さや理解しやすさを強調する際に使用されます。例:"この契約書は法的専門家でなくてもreadableである(理解しやすい)。" プロジェクトの進捗報告書について、"報告書は経営陣にとってreadableでなければならない(理解しやすい)。"
日常会話ではあまり使われませんが、書籍や記事の内容について言及する際に使われることがあります。例:"この小説はreadableで一気に読んでしまった(面白い)。" ブログ記事について、"ブログの記事は非常にreadableで参考になる(読みやすい)。"
関連語
類義語
文字や記号が明確で、容易に判読できることを指します。主に手書き文字、印刷物、標識など、視覚的に文字を認識する状況で使われます。フォーマルな場面や技術的な文脈で使用されることが多いです。 【ニュアンスの違い】"readable"は内容の理解しやすさを指すのに対し、"legible"は文字自体の判読のしやすさを指します。例えば、内容は難解でも文字がはっきりしていれば"legible"ですが、"readable"とは言えません。"legible"は主に対象物の物理的な状態に焦点を当てます。 【混同しやすい点】日本人は"readable"を「読める」という意味で広く捉えがちですが、"legible"は文字の形状に限定される点に注意が必要です。手書きのメモや古い文書など、文字の判読が問題となる状況で"legible"が適切です。
理解できる、把握できるという意味を持ちます。抽象的な概念、複雑な説明、外国語など、内容を理解する能力に関連して使われます。教育、科学、技術などの分野で頻繁に使用されます。 【ニュアンスの違い】"readable"は文章のスタイルや構成が理解しやすいことを指すのに対し、"comprehensible"は内容自体の理解しやすさを指します。文章が平易でも、内容が専門的すぎると"comprehensible"とは言えません。読み手の知識や経験に依存する度合いが高いです。 【混同しやすい点】"readable"は文章の書き方に起因する理解しやすさ、"comprehensible"は内容の難易度に起因する理解しやすさという違いを意識する必要があります。例えば、専門用語が多用された文章は"readable"でなくても"comprehensible"でない可能性があります。
理解できる、納得できるという意味を持ちますが、"comprehensible"よりも日常的な場面で使われることが多いです。人の行動、感情、状況など、より広範な対象に対して使われます。口語的な表現としても一般的です。 【ニュアンスの違い】"readable"が文章のスタイルに焦点を当てるのに対し、"understandable"は状況や行動の理由が理解できることを指します。例えば、「彼の怒りはunderstandableだ」のように、感情や行動の背景を理解できる場合に用いられます。 【混同しやすい点】"understandable"はしばしば「当然だ」「無理もない」といったニュアンスを含むため、単に「理解できる」という意味の"comprehensible"と混同しないように注意が必要です。また、文章の読みやすさそのものを指す場合には"readable"がより適切です。
利用しやすい、アクセスしやすいという意味を持ちます。情報、サービス、場所など、様々なものが容易に利用できる状態を指します。バリアフリー、情報公開、手頃な価格などを表す文脈でよく使われます。 【ニュアンスの違い】"readable"が文章の理解しやすさを指すのに対し、"accessible"は利用のしやすさを指します。例えば、ウェブサイトが視覚障碍者にも利用しやすいように設計されている場合、"accessible"であると言えます。情報の入手しやすさ、サービスの利用しやすさに重点が置かれます。 【混同しやすい点】日本人は"accessible"を「アクセスできる」という意味で物理的なアクセスに限定して捉えがちですが、情報やサービスへのアクセスしやすさも含む点に注意が必要です。また、文章の内容が理解しやすいという意味合いでは"readable"が適切です。
明確な、分かりやすいという意味を持ちます。文章、説明、指示など、曖昧さがなく、誤解の余地がない状態を指します。日常会話からビジネスまで幅広く使われます。 【ニュアンスの違い】"readable"が文章全体の読みやすさを指すのに対し、"clear"は特定の部分(文章、説明、指示など)が明確であることを指します。文章全体が"readable"でも、一部に"clear"でない箇所があるかもしれません。焦点がより狭い範囲に当てられます。 【混同しやすい点】"clear"は多義語であり、文脈によって意味が大きく異なる点に注意が必要です。例えば、「空がclearだ」のように透明度を表す場合や、「道がclearだ」のように障害物がない状態を表す場合もあります。文章の理解しやすさを指す場合には、"readable"との使い分けが重要です。
- digestible
(情報などが)理解しやすい、消化しやすいという意味を持ちます。特に複雑な情報や難しい内容が、容易に理解できる程度に整理されている状態を指します。主に比喩的な意味で使用されます。 【ニュアンスの違い】"readable"が文章のスタイルや構成による理解しやすさを指すのに対し、"digestible"は情報の内容が整理され、理解しやすい形になっていることを指します。例えば、複雑なデータをグラフや図表で分かりやすく表現した場合、その情報は"digestible"であると言えます。情報の提示方法に重点が置かれます。 【混同しやすい点】"digestible"は文字通りには「消化できる」という意味であり、食べ物に対して使われることもあります。情報に対して使う場合は比喩的な意味合いが強いため、"readable"や"comprehensible"とのニュアンスの違いを意識する必要があります。
派生語
『読む』という動詞。『readable』の基本となる語。文章の内容を理解する行為を表し、日常会話から学術論文まで幅広く使用される。過去形・過去分詞は『read』(発音は/red/)。
『読む人』『読者』という意味の名詞。動詞『read』に『~する人』という意味の接尾辞『-er』が付いたもの。特定の書籍を読む人(例:リーダーズダイジェスト)や、機械の読み取り装置(カードリーダーなど)を指すこともある。
『容易に』『快く』という意味の副詞。『ready(準備ができている)』に『~く』という意味の接尾辞『-ly』がついたもの。readable(読みやすい)と意味が近く、「理解しやすいように」というニュアンスを含む場合がある。ビジネス文書などで使用頻度が高い。
反意語
- unreadable
接頭辞『un-(否定)』が付いて『読めない』『判読できない』という意味になる。『readable』の直接的な反意語であり、手書き文字が汚くて読めない場合や、文章が難解で理解できない場合などに使われる。日常会話でもビジネス文書でも使用される。
- illegible
接頭辞『il-(否定)』がついて『判読できない』という意味になる。主に手書き文字や印刷物の文字が読みにくい状況を表す。unreadableよりもフォーマルな印象を与える場合がある。
『不明瞭な』『曖昧な』という意味。文章の内容が難解で理解しにくい場合に、『readable』の反意語として用いられることがある。ただし、文字が読めないという意味ではなく、内容が理解できないという意味合いが強い。学術的な文脈でよく使用される。
語源
"readable"は、英語の基本的な動詞「read」(読む)に、能力や性質を表す接尾辞「-able」が付いた単語です。「read」の語源は古英語の「rædan」(助言する、解釈する、読む)に遡り、さらにゲルマン祖語の「*rēdanan」(考える、推測する)に由来します。つまり、「read」の根底には、単に文字を追うだけでなく、意味を理解し、解釈するという行為が含まれています。そこに「-able」が付くことで、「読むことができる」、つまり「読みやすい」「解読可能」という意味合いが生まれます。日本語で例えるなら、「理解(りかい)できる」という言葉の「理解」に「~できる」が付いて「理解できる」となる構造と似ています。したがって、「readable」は、単に文字が並んでいるだけでなく、容易に理解できる内容やスタイルを持つことを意味します。
暗記法
「readable」は単に読めるだけでなく、理解しやすさ、面白さも意味します。民主主義社会では情報へのアクセスしやすさが重要であり、「readable」はその象徴。啓蒙時代には自国語のreadableな書物が知識普及を促し社会を変革しました。現代では情報過多ゆえ、readableであることは注目を集める鍵。しかし、単純化や視点の偏りも生む可能性も。情報リテラシーを持ち、多角的な視点を持つことが重要です。
混同しやすい単語
発音とスペルが非常に似ており、'read' と 'write' の違いだけであるため、意味を混同しやすい。'readable' は「読みやすい」、'writable' は「書き込み可能」という意味で、対象が読み取りか書き込みかという点で大きく異なる。日本人学習者は、文脈からどちらの意味で使われているかを判断する必要がある。'read'と'write'は、どちらも基本的な単語だが、動詞の活用形や派生語が多いため、改めて確認すると良いでしょう。
語尾の '-able' が共通しているため、スペルが似ていると感じやすい。また、どちらも形容詞であるため、文法的な構造も似ているように見える。'readable' は「読みやすい」という物理的な特性を表すのに対し、'reliable' は「信頼できる」という性質を表す。日本人学習者は、意味の違いを明確に理解し、文脈に応じて使い分ける必要がある。語源的には、'reliable'は「再び結びつける」という意味のラテン語に由来し、安定感や信頼性を連想させると考えると覚えやすい。
発音の最初の部分が似ており、どちらも日常会話でよく使われる単語であるため、混同しやすい。'readable' は形容詞で「読みやすい」という意味だが、'ready' は形容詞で「準備ができている」という意味を持つ。日本人学習者は、文脈からどちらの意味で使われているかを判断する必要がある。'read'と'ready'は、どちらも短い単語であり、発音が似ているため、特に注意が必要。
スペルが非常に似ており、'readable'の語源である'read'が含まれているため、混同しやすい。'readable' は形容詞で「読みやすい」という意味だが、'reader' は名詞で「読者」という意味を持つ。日本人学習者は、品詞の違いを意識し、文脈に応じて使い分ける必要がある。また、'reader' は「読書家」という意味でも使われるため、注意が必要。
最初の音節の発音が似ているため、特に発音に自信がない学習者は混同しやすい。'readable'は「読みやすい」という意味だが、'rebel'は「反逆者」という意味の名詞、または「反逆する」という意味の動詞である。意味も品詞も大きく異なるため、文脈から判断する必要がある。また、'rebel'はストレスの位置によって発音が変化する点も注意が必要(名詞の場合は第一音節、動詞の場合は第二音節にストレス)。
最初の2文字が共通しており、どちらも「re-」で始まるため、関連があるように感じてしまうことがある。'readable'は「読みやすい」という意味だが、'remedy'は「治療法、改善策」という意味の名詞、または「治療する、改善する」という意味の動詞である。意味は全く異なるが、どちらも問題解決に関連する単語であるため、混同しやすい。'remedy'は、ラテン語の「再び癒す」という意味に由来すると考えると、意味を覚えやすい。
誤用例
日本語の『読める』という言葉に引きずられ、契約書の内容理解について『readable』を使うのは不自然です。英語の『readable』は、主に文章自体の読みやすさ(フォント、構成、スタイルなど)を指し、個人の理解度には使いません。契約書の内容理解を伝えたい場合は、『easy to understand』や『clear』を使う方が適切です。日本人が『〜にとって読みやすい』と直訳的に表現しようとする場合に起こりやすい誤用です。英語では、理解の容易さを主観的に表現する場合は、'easy for someone to read/understand'という構文を用います。
日本語の『彼は読める』という表現は、相手の考えや感情が容易に理解できるという意味で使われますが、英語の『readable』を人に対して使うと、表面的な特徴から判断できるという意味合いになり、やや侮辱的なニュアンスを含む可能性があります。人の性格や感情が分かりやすいことを表すには、『transparent』や『open』を使うのが適切です。日本人が相手の内面を『読める』という比喩表現をそのまま英語にしようとする際に起こりやすい誤用です。英語では、人の内面を表す場合は、透明性や開放性を意味する言葉を用いる方が自然です。
『readable』は、文章や文字が物理的に読みやすいことを意味する一方、『intelligible』は内容が理解しやすいことを意味します。政治家の演説が『readable』であるというのは、文字通りに解釈すると、原稿が読みやすい、または発音が明瞭であるという意味合いになり、内容の理解しやすさを伝えたい場合には不適切です。内容の理解しやすさを表すには、『intelligible』を使うのが適切です。日本人が『読める』という言葉を、物理的な読みやすさと内容の理解しやすさの両方に使うことから生じる誤用です。英語では、物理的な読みやすさと内容の理解しやすさを明確に区別して表現します。
文化的背景
「readable」という言葉は、単に「読める」というだけでなく、「理解しやすい」「興味をそそる」といったニュアンスを含み、情報伝達におけるアクセシビリティとエンゲージメントの重要性を象徴しています。特に民主主義社会において、情報は市民がアクセスしやすく理解しやすい形で提供されるべきであり、「readable」はその理想を体現する言葉と言えるでしょう。
18世紀以降、識字率の向上と出版文化の発展に伴い、「readable」という言葉は、単なる技術的な読解可能性を超え、読者の知的欲求を満たすかどうかの指標として重要視されるようになりました。啓蒙思想の時代には、難解なラテン語ではなく、自国語で書かれた「readable」な書物が知識普及の原動力となり、社会変革を促しました。例えば、ヴォルテールの著作は、そのウィットに富んだ文体と明快な論理によって広く読まれ、「readable」な文章の力を示しました。同時に、風刺や批判精神に富んだ「readable」なパンフレットは、体制批判の手段としても用いられ、政治的緊張を高める一因ともなりました。
現代においては、インターネットの普及により、情報過多の時代を迎えました。そのため、「readable」の重要性はますます高まっています。ウェブサイトやブログの記事、ニュース記事などが、「readable」であるかどうかは、読者の注目を集め、情報を効果的に伝える上で不可欠な要素です。特に、専門的な知識を一般の人々に伝える際には、「readable」な文章を書く能力が求められます。科学ジャーナリズムや医療情報の発信など、複雑な内容を分かりやすく解説する記事は、社会全体の知識レベルの向上に貢献しています。また、企業が顧客に対して製品やサービスを説明する際にも、「readable」な説明文は、顧客満足度を高める上で重要な役割を果たします。
しかし、「readable」という言葉は、単に「分かりやすい」という意味だけではありません。時には、複雑な問題を単純化しすぎたり、多様な視点を排除したりする可能性も孕んでいます。政治的なプロパガンダや広告などでは、「readable」なメッセージが、人々の感情に訴えかけ、批判的思考を妨げるために利用されることがあります。したがって、「readable」な情報を受け取る際には、その背後にある意図や文脈を理解し、多角的な視点から検討することが重要です。情報リテラシーの向上は、「readable」な情報を効果的に活用し、社会の発展に貢献するために不可欠な要素と言えるでしょう。
試験傾向
- 出題形式: 主に長文読解、語彙問題(同意語選択、空所補充など)。稀にライティング(意見論述)で関連語句の知識が間接的に問われる。
- 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。2級でも長文読解で登場する可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: ノンフィクション、エッセイなど多様な文脈で登場。readable books(読みやすい本)のような形で具体例を挙げることも。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「読みやすい」という意味だけでなく、「判読可能な」という意味もある。派生語(readability: 読みやすさ)も重要。文脈に応じた適切な意味を判断できるように。
- 出題形式: Part 5 (短文穴埋め問題)、Part 7 (長文読解問題)。
- 頻度と級・パート: Part 7で比較的頻出。Part 5でも、形容詞の語彙知識を問う問題で登場する可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: ビジネス文書(報告書、メール、記事など)で、文章の明瞭性や理解しやすさを評価する文脈で使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 主に「読みやすい」という意味で用いられる。関連語句として、user-friendly(使いやすい)などの類似表現も覚えておくと役立つ。文脈から意味を推測する練習を。
- 出題形式: リーディングセクションで頻出。文章の理解度を問う問題(語彙問題、内容一致問題、推論問題など)。
- 頻度と級・パート: リーディングセクションで頻出。
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな文章(科学、歴史、社会科学など)で、文章や資料の理解しやすさを評価する文脈で使われる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文章の内容を正確に理解することが重要。文脈から意味を推測する練習を重ねる。関連語句(comprehensible, accessibleなど)も覚えておくと役立つ。
- 出題形式: 主に長文読解。文脈の中で意味を推測する問題や、内容一致問題で問われることが多い。
- 頻度と級・パート: 難関大学ほど頻出。標準的なレベルの大学でも、評論文などで登場する可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: 評論文、小説、エッセイなど、多様な文脈で登場。
- 学習者への注意点・アドバイス: 基本的な意味(読みやすい)に加えて、文脈に応じたニュアンスを理解することが重要。readableの対義語(unreadable)も覚えておくと役立つ。