malaria
第2音節に強勢があります。/ə/ は曖昧母音で、口を軽く開けて弱く発音します。/ɛə/ は二重母音で、日本語の『エ』と『ア』の中間のような音です。最後の /ə/ も同様に曖昧母音です。全体的に、はっきり発音しようとしすぎず、リラックスして発音すると自然になります。
専門的な内容に関するご注意
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マラリア
蚊によって媒介される感染症。発熱、悪寒、倦怠感などを引き起こす。熱帯地域で多く見られる。
After his trip, he felt very weak and the doctor said he had malaria.
旅行の後、彼はとても体がだるくなり、医者は彼がマラリアだと診断しました。
※ この例文は、個人が病気にかかる具体的な状況を描写しています。旅行から帰ってきて体調を崩し、医者にかかっている場面が目に浮かびます。「had malaria」は「マラリアにかかっていた」という、病気の状態を表す典型的な表現です。「felt weak」で「体がだるい」という症状を表すことができます。
Before their trip, they took special pills to protect themselves from malaria.
旅行に行く前、彼らはマラリアから身を守るために特別な薬を飲みました。
※ この例文は、マラリアの予防策を講じる場面を示しています。旅行者がマラリアのリスクを意識し、具体的な対策をしている様子が伝わります。「to protect themselves from ~」は「~から身を守るために」という目的を表す表現で、予防の文脈でよく使われます。「took pills」は「薬を飲む」の自然な言い方です。
In some warm countries, malaria is still a big problem for many people.
いくつかの暖かい国では、マラリアは依然として多くの人々にとって大きな問題です。
※ この例文は、マラリアが地域社会全体に与える影響、つまり公衆衛生上の課題として説明される典型的な状況です。ニュースやドキュメンタリーで聞くような、一般的な事実や状況説明によく使われます。「malaria is a problem」は、マラリアが課題であることを示す基本的な表現です。「still」は「依然として、まだ」という意味で、問題が続いていることを強調します。
コロケーション
マラリアに感染する
※ 「contract」は病気(特に感染症)にかかることを表す一般的な動詞です。単に「get malaria」と言うよりも、医学的なニュアンスや、感染経路を意識した表現として用いられます。契約するという意味の「contract」とは異なり、この場合は「〜に罹患する」という意味合いで使用されます。医療関係者や、公衆衛生に関する議論でよく用いられる表現です。
マラリアと闘う、マラリア対策をする
※ 「combat」は、戦争や闘争を意味する言葉ですが、病気や問題に対して積極的に立ち向かう、という意味でも使われます。マラリアの蔓延を防ぐための活動、研究開発、政策など、包括的な対策を指す場合に適しています。ビジネスシーンや政府機関の発表など、公式な場面でよく見られる表現です。より口語的な表現としては「fight malaria」も使えます。
マラリアの発生、マラリアの流行
※ 「outbreak」は、病気や戦争、災害などが突発的に発生・流行することを指します。マラリアが通常よりも多く発生した場合に使われ、緊急性や深刻さを伝えるニュアンスがあります。ニュース報道や、医療機関からの注意喚起などでよく使われる表現です。「epidemic(流行病)」よりも局地的で、より限定的な範囲での発生を指すことが多いです。
マラリア原虫
※ マラリアを引き起こす寄生虫を指す医学用語です。「parasite」は寄生生物全般を指しますが、「malaria parasite」とすることで、マラリアの原因となる特定の寄生虫を明確に示します。学術論文や、医療関係者間の専門的な会話で用いられる表現です。一般的には「malaria-causing parasite」のように説明的に表現されることもあります。
マラリア予防
※ マラリアに感染しないようにするための対策全般を指します。蚊帳の使用、虫除けスプレーの利用、予防薬の服用などが含まれます。「prevention」は、病気や事故などを未然に防ぐことを意味する一般的な言葉ですが、「malaria」と組み合わせることで、具体的な対策を指し示すことができます。旅行者向けの注意喚起や、公衆衛生に関する情報提供などでよく使われる表現です。
マラリアワクチン
※ マラリアに対する予防接種のことです。「vaccine」はワクチン全般を指しますが、「malaria vaccine」とすることで、対象となる病気を特定できます。医学研究の進展や、予防接種の普及状況などに関するニュースでよく見られる表現です。研究開発の文脈では「malaria vaccine candidate(マラリアワクチン候補)」という表現も使われます。
重症マラリア
※ マラリアの中でも、特に症状が重く、生命に関わる危険性がある状態を指します。「severe」は「深刻な、重度の」という意味で、病状の程度を表す際によく用いられます。医療関係者が患者の状態を説明する際や、医学論文などで使用される表現です。合併症を引き起こしている場合など、特に注意が必要な状況を示唆します。
使用シーン
医学、生物学、公衆衛生学などの分野の研究論文、教科書、講義で頻繁に使用されます。例えば、マラリアの感染メカニズム、治療法、予防戦略に関する研究、あるいは特定の地域におけるマラリアの罹患率や分布に関する議論などで用いられます。専門的な研究発表や学術的な議論において不可欠な語彙です。
製薬会社、医療機器メーカー、国際協力団体などが、事業計画、報告書、プレゼンテーションなどで使用します。例えば、マラリア治療薬の開発状況、マラリア対策プロジェクトの進捗状況、あるいはアフリカ地域におけるマラリア関連の市場動向などを説明する際に用いられます。ビジネスシーンにおいては、比較的フォーマルな文脈で使用されます。
一般的な日常会話では、あまり使用されません。ただし、ニュース記事やドキュメンタリー番組などでマラリアに関する情報に触れた場合、あるいは海外旅行先でマラリアのリスクについて議論する場合などに使用される可能性があります。例えば、「東南アジアに行く予定だけど、マラリアが心配だ」といった会話が考えられます。
関連語
類義語
- ague
古風な言葉で、発熱、悪寒、震えを伴う病気を指す。特に、定期的に繰り返す熱病を指すことが多い。文学作品や歴史的な文脈で見られる。 【ニュアンスの違い】malariaよりも古い言葉で、現代ではほとんど使われない。かつては原因不明の熱病全般を指したが、現在では特定の種類のマラリアに関連付けられることが多い。より詩的、あるいは歴史的な響きを持つ。 【混同しやすい点】現代英語ではほとんど使われず、意味を知っていても使う場面は限られる。歴史小説や古い医学書を読む際に遭遇する可能性がある。
- paludism
医学用語で、マラリアを指す。学術的な文脈や専門的な医学論文で使用される。 【ニュアンスの違い】malariaよりもフォーマルで、学術的な響きを持つ。一般の人が日常会話で使用することはほとんどない。より科学的、客観的なニュアンス。 【混同しやすい点】日常会話ではまず使われないため、学術論文や医学書を読む際に意味を知っていれば十分。発音も難しいので、無理に使う必要はない。
- marsh fever
かつて、沼地や湿地帯で発生する熱病を指す言葉。マラリアが蚊によって媒介されることが知られる前に使われていた。歴史的な文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】malariaの原因が不明だった時代に使われていた言葉で、沼地や湿地帯との関連を強調する。現代ではほとんど使われない。 【混同しやすい点】現代英語ではほとんど使われず、マラリアの歴史的背景を理解する上で知っておくと良い。科学的根拠に基づかない古い概念に基づく言葉である。
- tropical disease
熱帯地域で発生しやすい感染症の総称。マラリアもその一つ。 【ニュアンスの違い】malariaは特定の病気を指すが、tropical diseaseはより広いカテゴリーを指す。マラリアが熱帯病の一種であることを示す際に使用される。 【混同しやすい点】tropical diseaseはマラリアだけでなく、デング熱、ジカ熱なども含む包括的な概念である。マラリアに限定した意味ではない点に注意。
- intermittent fever
発熱が一時的に治まり、再び発熱する状態を指す。マラリアの症状の一つ。 【ニュアンスの違い】malariaは病名だが、intermittent feverは症状を指す。マラリアの症状を説明する際に使用される。 【混同しやすい点】intermittent feverはマラリア特有の症状ではなく、他の病気でも見られる。マラリアの診断には他の症状や検査結果も考慮する必要がある。
発熱。体温が通常よりも高い状態を指す。マラリアの主要な症状の一つ。 【ニュアンスの違い】malariaは病名、feverは症状。マラリアの症状の一つとして発熱があることを示す際に使用される。 【混同しやすい点】feverはマラリアだけでなく、様々な病気で起こる一般的な症状。マラリアの診断には他の症状や検査結果が必要。
派生語
- malarious
『マラリア性の』、『マラリアに汚染された』という意味の形容詞。語根『mal-(悪い)』と『aria(空気)』に形容詞語尾『-ous』が付いた形。過去には『悪い空気の場所』を指し、現在ではマラリアが蔓延する地域を指す際に使用される。学術的な文脈や、公衆衛生に関する議論で見られる。
- malariologist
『マラリア学者』を意味する。malaria に、〜ologist(〜学者)が付いた形。学術論文や研究発表など、専門的な文脈でのみ使用される。
- antimalarial
『抗マラリア薬』を意味する形容詞、または名詞。接頭辞『anti-(〜に対抗する)』と malaria が組み合わさった語。医学論文や医療現場で頻繁に使用される。
反意語
『健康』を意味する。malariaが『悪い空気』に由来するように、健康は本来の状態であり、病気(malaria)の対義語として最も一般的。日常会話から学術論文まで幅広く使用される。
『幸福』や『健康』を意味する。malaria が身体的な不調をもたらすのに対し、well-being は身体的、精神的、社会的な良好な状態を指す。公衆衛生や社会福祉の文脈で、malaria の影響のなさを表す際に用いられる。
語源
「malaria(マラリア)」は、イタリア語の「mala aria(悪い空気)」に由来します。これは、18世紀頃まで、マラリアが沼地や湿地帯の「悪い空気」によって引き起こされると考えられていたことに基づきます。「mala」はラテン語の「malus(悪い)」に由来し、英語の「malice(悪意)」や「malfunction(機能不全)」などにも見られる接頭辞「mal-」と同根です。「aria」は「空気」を意味し、英語の「air(空気)」と関連があります。つまり、マラリアという言葉自体が、かつて信じられていた病気の原因を示唆しているのです。現代では、マラリアが蚊によって媒介される寄生虫による感染症であることがわかっていますが、その名前には歴史的な誤解が反映されています。
暗記法
マラリアは、かつてヨーロッパで異質な土地や死を連想させる象徴でした。イタリアの湿地帯に蔓延し、「悪い空気」を意味する名前がつけられたこの病は、グランドツアー客を脅かし、異国情緒と危険を隣り合わせに感じさせました。文学作品では文明崩壊や精神の退廃を象徴し、植民地時代の作品では自然の力や人々の苦しみを表象。現代では、グローバルな健康問題として、人類が克服すべき課題を象徴する言葉へと変化しました。
混同しやすい単語
『malaria』と前半の音が似ており、特にカタカナ英語に慣れていると混同しやすい。スペルも 'mela-' の部分が共通しているため、視覚的にも誤認しやすい。『メラニン』は皮膚や毛髪の色素を指し、病名である『マラリア』とは全く意味が異なる。発音はアクセントの位置も異なるため、注意が必要(メラニンは『メ』にアクセント、マラリアは『リ』にアクセント)。
『malaria』と語源が同じ(mala:悪い)で、意味も『病気』という共通点があるため、混同しやすい。ただし、『malady』は一般的な病気を指すのに対し、『malaria』は特定の感染症を指す。スペルも似ているため、文脈から判断する必要がある。語源を理解することで、区別しやすくなる。
『malaria』と音の響きが似ており、特に早口で発音された場合に聞き間違えやすい。スペルも 'mili-' と 'mala-' で始まりが似ているため、視覚的にも誤認しやすい。『military』は『軍事的な』という意味で、品詞も形容詞であるため、文脈から容易に区別できるはず。発音はアクセントの位置が異なり(military は『ミ』にアクセント)、音節数も異なるため、注意深く聞くことが重要。
語頭の音が似ており、特に日本人が発音する際に曖昧になりやすい。『memory』は『記憶』という意味で、名詞。スペルは全く異なるものの、発音の類似性から混同される可能性がある。文脈から判断することが重要。カタカナ英語の『メモリー』に引きずられないように注意。
『malaria』の語尾の 'ria' と『area』の 'rea' がスペルと発音の両方で類似しているため、混同しやすい。『area』は『地域』や『面積』を意味する名詞であり、『malaria』とは全く異なる概念。ただし、医療関連の文脈では、感染地域などを指して『area』が使われることもあるため、注意が必要。
発音が似ており、特に日本人学習者にとっては区別が難しい。スペルも 'aller-' と 'mala-' で、最初の数文字が似ているため、視覚的にも誤認しやすい。『allergy』は『アレルギー』という意味で、免疫反応の一種を指す。医療関連の単語である点も、『malaria』との混同を招きやすい。発音記号を確認し、意識的に発音を区別することが重要。
誤用例
日本語では『そのマラリア』のように具体的に特定された病気を指すように表現することがありますが、英語では病名(malaria, cancer, etc.)を漠然と一般的に指す場合、定冠詞 'the' は不要です。これは、病気を特定の個体としてではなく、抽象的な概念として捉える英語の言語習慣に起因します。あたかも『貧困が社会を蝕む』(Poverty erodes society)と言うように、不可算名詞的に扱うニュアンスです。
日本語の『私はマラリアです』という表現を直訳すると 'I am malaria' となりがちですが、これは英語として不自然です。英語では病気に罹患している状態を表す場合、'have' を用いるのが一般的です。これは、病気を『自分が所有している』という捉え方に近い英語の表現方法です。あたかも『風邪をひいている』(I have a cold)と言うように、状態を表す動詞としてhaveを使うのが自然です。また、be動詞を使うと『私はマラリアという病気そのものである』という奇妙な意味合いになってしまいます。
『fight』は確かに『戦う』という意味ですが、病気などの抽象的な対象に対して使うと、やや口語的でカジュアルな印象を与えます。よりフォーマルな文脈や、公的な声明などでは、『combat』や『tackle』といった語を用いるのが適切です。また、日本語の『暴力』は、英語の 'violence' が持つ物理的な攻撃性よりも広い意味で使われることがありますが、ここでは強すぎるニュアンスになります。『drastic』の方が、手段の強さを表現するのに適しています。日本語の『少しばかりの〜』を 'a little' と直訳する癖にも注意が必要です。
文化的背景
マラリア(malaria)は、単なる病名を超え、かつてはヨーロッパ社会において、異質な土地や気候、そして衰退や死を連想させる象徴でした。特に、イタリアの湿地帯におけるマラリアの蔓延は、その土地のイメージを深く傷つけ、人々の生活や社会構造に大きな影響を与えました。
18世紀から19世紀にかけて、グランドツアーでイタリアを訪れるヨーロッパの貴族や知識人にとって、ローマやナポリといった都市は文化の中心地でしたが、同時にマラリアの脅威に晒される場所でもありました。湿地帯から立ち上る瘴気(ミアズマ)が病気の原因だと信じられていた当時、マラリアは「悪い空気(mala aria)」という名前の通り、汚染された環境と結び付けられていました。旅行者たちは、マラリアから身を守るために様々な対策を講じましたが、その恐怖は常に付きまとい、イタリアの美しい風景を前にしても、どこか陰鬱な影を落としていました。この時代、マラリアは単なる病気ではなく、異国情緒と危険が隣り合わせにあるという認識を人々に植え付けたのです。
文学作品においても、マラリアはしばしば不吉な存在として描かれています。例えば、ジョゼフ・コンラッドの『闇の奥』では、熱帯の川を遡る旅の中でマラリアに苦しむ人々の姿が描かれ、文明の崩壊や人間の精神の退廃を象徴しています。また、映画や演劇においても、マラリアは登場人物の運命を左右する重要な要素として扱われることがあります。特に、植民地時代を舞台とした作品では、マラリアはヨーロッパ人の進出を阻む自然の力として、あるいは植民地支配の犠牲となる人々の苦しみを象徴するものとして描かれることが多いです。
現代においても、マラリアは依然として世界の多くの地域で深刻な問題であり、特に発展途上国では人々の生活を脅かす大きな要因となっています。しかし、かつてヨーロッパ社会が抱いていたような、マラリアに対する恐怖や異質なものへの嫌悪感は薄れ、むしろ、マラリア撲滅に向けた国際的な協力や研究が進められています。マラリアという言葉は、今や単なる病名ではなく、グローバルな健康問題、貧困、そして人類の克服すべき課題を象徴する言葉として、その意味合いを変化させています。
試験傾向
準1級、1級の長文読解で出題される可能性あり。語彙問題で直接問われることは少ないが、文章の内容理解に不可欠。科学、医学、社会問題に関する文章で登場しやすい。類義語や関連語(disease, infection, mosquitoなど)と合わせて学習すると効果的。
TOEICでは、医療や海外旅行に関する記事で稀に出題される可能性がある。Part 7(長文読解)で、文章の内容を理解するためのキーワードとして登場することが考えられる。ビジネスシーンでの直接的な使用頻度は低い。
リーディングセクションで出題される可能性が高い。特に、生物学、医学、公衆衛生などの分野に関する文章で頻出。原因、症状、治療法など、マラリアに関する詳細な情報を含む文章で登場する。アカデミックな文脈での用法を理解することが重要。
難関大学の長文読解問題で出題される可能性がある。科学、医学、国際関係などのテーマで登場しやすい。文脈から意味を推測する能力が問われる。関連語句(mosquito, parasite, tropical diseaseなど)と合わせて覚えておくと有利。