lorry
強勢は最初の音節にあります。母音 /ɒ/ は日本語の『オ』よりも口を丸めて発音し、短く切るように意識しましょう。語尾の /ri/ は、日本語の『リ』よりも舌を丸めて発音するとよりネイティブに近い響きになります。イギリス英語では /r/ の発音が弱まる傾向があるため、『ロˈリー』のように聞こえることもあります。
トラック
主にイギリス英語で使われる、大型の運搬用トラックを指す言葉。アメリカ英語の "truck" に相当する。
A big, green lorry was driving slowly down our quiet street this morning.
今朝、大きな緑色のトラックが私たちの静かな通りをゆっくりと走っていました。
※ 朝、家の窓から見えるような日常の風景です。大きなトラックがゆっくりと走る様子が目に浮かびますね。'was driving' は「~していました」という過去の進行中の行動を表します。'down our street' は「私たちの通りを(下っていく/進んでいく)」という道筋を示します。
The delivery lorry finally arrived with our new washing machine this afternoon.
今日の午後、配達のトラックがついに私たちの新しい洗濯機を届けてくれました。
※ 楽しみに待っていた大きな家電が、配達のトラックで届く瞬間の喜びが伝わる場面です。'delivery lorry' は「配達用トラック」という、この単語が使われる最も典型的な組み合わせの一つです。'arrived with ~' は「~を持って到着した」という意味で、よく使われる表現です。
Workers carefully loaded heavy boxes onto the large lorry at the factory.
工場で作業員たちが重い箱を大きなトラックに慎重に積み込みました。
※ 工場や倉庫で、たくさんの荷物をトラックに積み込む作業の様子がイメージできます。'loaded ~ onto ~' は「~を~に積み込む」という、物流の場面で非常によく使われる動詞と前置詞の組み合わせです。'carefully'(慎重に)という言葉が、作業の様子をより具体的に伝えています。
コロケーション
連結式トラック
※ これは、運転台と荷台が分離しており、連結部分で屈折できる大型トラックを指します。特にヨーロッパやイギリスでよく見かけるタイプで、道路事情や輸送効率に合わせて進化してきました。'Articulated' は『関節でつながった』という意味で、構造を的確に表しています。より一般的には 'semi-trailer truck' とも言えますが、イギリスでは 'articulated lorry' の方が一般的です。
大型貨物自動車
※ 'Lorry' は HGV の一種ですが、HGV はより広いカテゴリーを指します。HGV は、一定以上の重量(例えば3.5トン以上)の貨物を運ぶために設計された車両全般を指し、バスや大型バンなども含まれます。道路標識や法律文書でよく用いられる公式な表現です。イギリス英語圏で特によく使われます。
トラック駐車場
※ 大型トラックを駐車させるための専用駐車場を指します。長距離輸送のドライバーが休憩したり、荷物の積み替えを行ったりする場所として重要です。高速道路の近くや港湾地域に設置されていることが多いです。'Truck stop' とほぼ同義ですが、'lorry park' はイギリス英語でより一般的です。
トラック運転手
※ 貨物自動車を運転する職業の人を指します。物流を支える重要な役割を担っており、長距離運転や時間管理が求められます。'Truck driver' と同じ意味ですが、イギリス英語では 'lorry driver' が一般的です。しばしば、責任感が強く、頼りがいのある人物像と結び付けて語られます。
トラック1台分の積荷
※ トラックに積載された貨物の量を指します。ビジネスシーンで、輸送量やコストを議論する際によく用いられます。例えば、『A lorry load of goods』というように使われます。'Truckload' とほぼ同義ですが、イギリス英語では 'lorry load' が好まれます。
ダンプトラック
※ 荷台を傾けて積荷を一度に下ろすことができるトラックを指します。建設現場などで砂利や土砂などを運搬するのに用いられます。'Tipper' は『傾ける人/物』という意味で、機能がそのまま名称になっています。他の英語圏では 'dump truck' と呼ばれることが多いです。
平ボディトラック
※ 荷台が平らで、側面や屋根がないトラックを指します。様々な形状の貨物を積載できる汎用性の高さが特徴です。木材や鋼材、機械などを運搬するのに適しています。'Flatbed' は『平らな荷台』という意味で、形状を的確に表しています。アメリカ英語では 'flatbed truck' と呼ばれます。
使用シーン
工学系の研究論文や輸送に関する経済学の研究で、貨物自動車の種類を特定する必要がある場合に使われます。例えば、「都市部の交通渋滞におけるlorryの割合」といった研究テーマで登場する可能性があります。ただし、より一般的な「truck」が使われることも多いです。
物流業界や製造業のサプライチェーンに関する報告書などで、トラック輸送を指す言葉として使われることがあります。例えば、「lorryによる輸送コストの削減」といった文脈で使われることがあります。イギリス英語圏の企業との取引が多い場合は、目にする機会が増えます。
日常会話ではあまり使われません。ただし、イギリス英語圏のニュースやドキュメンタリー番組を見ていると、トラックを指す言葉として耳にすることがあります。例えば、「lorryが事故を起こし、道路が封鎖された」といったニュースで使われることがあります。
関連語
類義語
一般的なアメリカ英語で「トラック」を意味する。貨物を輸送するための大型車両全般を指し、日常会話やビジネスシーンで広く使われる。 【ニュアンスの違い】「lorry」はイギリス英語であり、「truck」はアメリカ英語であるという地域差が最も大きい。意味合いに大きな違いはないが、使用される文脈や地域によって使い分ける必要がある。 【混同しやすい点】日本人学習者は、どちらの単語も同じ意味だと認識しがちだが、英語圏の地域によって使い分けが必要であることを理解する必要がある。また、特定の種類のトラック(例:pickup truck, dump truck)を指す場合は、より具体的な単語を使う。
比較的小型の貨物輸送車、または人を輸送するための車両を指す。商用バン、乗用バンなど、様々な種類がある。日常会話でよく使われる。 【ニュアンスの違い】「lorry」よりも小型で、個人事業主や小規模企業が使用することが多い。また、人を輸送する目的でも使われる点が「lorry」と異なる。 【混同しやすい点】「lorry」が大型の貨物輸送車であるのに対し、「van」はより小型で多目的な車両であるというサイズと用途の違いを理解する必要がある。日本語の「バン」とはニュアンスが異なる場合がある点にも注意。
- articulated lorry
連結式トラックのこと。荷台がトラクター部分と分離できる構造になっている。長距離輸送に使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"lorry"よりもさらに大型で、特に荷台が連結されていることを強調する。専門的な文脈や輸送業界でよく使われる。 【混同しやすい点】"articulated lorry"という複合語を知らないと、単に大型のlorryと区別がつかない可能性がある。連結式の構造が重要な場合にのみ使用する。
- goods vehicle
貨物を輸送するために設計された車両全般を指す、よりフォーマルな表現。法律や規制に関する文書でよく使用される。 【ニュアンスの違い】「lorry」よりも形式ばった言い方で、具体的な車種を特定しない包括的な用語。公式な文脈や法的な文脈で使用されることが多い。 【混同しやすい点】「goods vehicle」は具体的な車種を指すのではなく、貨物輸送車のカテゴリー全体を指す点に注意。日常会話ではあまり使われない。
- haulage truck
長距離輸送に使用される大型トラック。特に重量物を運搬する能力が強調される。 【ニュアンスの違い】「lorry」よりも、長距離輸送や重量物輸送という特定の用途を強調する。物流業界や輸送関連の文脈でよく使われる。 【混同しやすい点】「haulage truck」は、単に貨物を運ぶだけでなく、長距離かつ重量物を運ぶというニュアンスを含む点に注意。短距離輸送や軽量物の輸送には適さない。
- freight truck
貨物(freight)を輸送するためのトラック。主に鉄道輸送との関連で使われることが多い。 【ニュアンスの違い】「lorry」よりも、鉄道輸送で運ばれてきた貨物をトラックで最終目的地まで運ぶ、という物流の流れを意識した表現。 【混同しやすい点】「freight truck」は、鉄道輸送と連携した貨物輸送の文脈で使われることが多い点を理解する必要がある。単に道路を走るトラック全般を指すわけではない。
派生語
『荷物』という意味の名詞。『lug(重いものを引きずる)』という動詞が語源で、そこから『lorry』のように重いものを運ぶイメージにつながる。日常会話や旅行関連で頻繁に使われ、集合名詞として扱われる点に注意。
『木材』または『邪魔になるもの』という意味。古くは『質屋に預ける』という意味もあり、『重くて扱いに困るもの』という語源的なイメージが共通する。『木材』の意味では建築や林業、『邪魔になるもの』の意味では比喩的な表現で使われる。
『積荷』や『負担』を意味する名詞、または『積む』を意味する動詞。『lorry』が運ぶもの、または運ぶ行為そのものを示す。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使用され、比喩的に『心の負担』などを表すこともある。
反意語
- unladen
『荷を積んでいない』という意味の形容詞。『laden(荷を積んだ)』に否定の接頭辞『un-』がついた形。『lorry』が『荷を積んでいない状態』を指し、特に輸送や物流の文脈で使われる。日常会話よりはややフォーマルな場面で用いられる。
『荷を降ろす』という意味の動詞。『load(積む)』に反対の動作を表す接頭辞『un-』がついた形。『lorry』から荷物を降ろす行為を直接的に表す。物流、運送業、または比喩的に『負担を軽減する』という意味でも使われる。
語源
"Lorry"(トラック)の語源は、はっきりとは特定されていませんが、おそらく「運ぶ」という意味を持つ古英語の動詞「lorien」や、中英語の「lurry」(荷物を運ぶ、引きずる)に関連があると考えられています。これらの言葉は、さらに古い起源を持つ可能性があり、ゲルマン祖語にまで遡るかもしれません。初期の「lorry」は、荷物を運ぶための手押し車や荷車を指していました。その後、産業革命を経て蒸気機関や内燃機関が導入されると、より大型の自動車、すなわち現代のトラックを指すようになりました。このように、「lorry」という言葉は、物を運ぶという根本的な概念を受け継ぎながら、技術の進化とともにその意味を変化させてきたのです。
暗記法
イギリスにおける「lorry」は、単なる貨物自動車を超えた存在。産業革命以来、物流を支え、経済と生活を繋いできた。労働者階級の象徴として社会に根付き、地方の活性化にも貢献。戦時下では軍事物資を運び、国家を支えた。復興期も建設資材を輸送し、経済を牽引。現代では環境に配慮した技術革新が進む。Lorryは、イギリスの歴史、文化、社会を映す鏡なのだ。
混同しやすい単語
『lorry』と『sorry』は、どちらも二音節の単語で、最初の音が /l/ か /s/ かの違いしかありません。日本人学習者にとっては、/l/ と /s/ の区別が難しい場合があります。また、スペルも似ているため、混同しやすいです。『sorry』は『ごめんなさい』という意味で、謝罪の際に使われます。注意点として、イギリス英語では 'sorry' の 'r' の発音がほとんど聞こえないことがあり、より 'lorry' と紛らわしくなることがあります。
『lorry』と『worry』は、どちらも二音節の単語で、最後の音が似ています。特にイギリス英語では、『lorry』の 'r' の音が弱いため、さらに混同しやすくなります。『worry』は『心配する』という意味の動詞、または『心配』という意味の名詞です。スペルも似ているため、注意が必要です。語源的には、『worry』は古英語の『wyrgan』(絞め殺す)に由来し、精神的に苦しむ状態を表しています。
『lorry』と人名の『Larry』は、発音が非常に似ています。特に早口で話される場合や、音声があまりクリアでない場合には、聞き間違えやすいです。『Larry』は男性の名前であり、通常は大文字で始まります。文脈から判断することが重要です。また、『Larry』は『Laurence』の愛称であるという知識があると、より理解が深まります。
『lorry』と『luxury』は、どちらも語尾が似た音で終わるため、発音を聞き間違える可能性があります。また、スペルも一部似ているため、視覚的にも混同しやすいです。『luxury』は『贅沢』という意味の名詞で、『lorry』とは全く異なる意味を持ちます。アクセントの位置も異なるため、注意が必要です。『luxury』はラテン語の『luxuria』(過剰、放縦)に由来します。
『lorry』と『lowly』は、どちらも二音節で、語尾が 'ly' で終わるという共通点があります。『lowly』は『身分の低い』、『謙虚な』という意味の形容詞、または『卑しく』という意味の副詞です。発音もスペルも似ているため、混同しやすいです。文脈から判断することが重要です。『lowly』は『low』(低い)に接尾辞の 'ly' がついた形です。
『lorry』と『lore』は、どちらも似た短い音で構成され、特に母音の響きが近いため、発音を聞き間違える可能性があります。『lore』は『(ある分野の)知識、言い伝え』という意味の名詞で、例えば『folklore』(民俗学)という単語で使われます。スペルは似ていますが、意味は全く異なります。語源的には、『lore』は古英語の『lār』(教え)に由来します。
誤用例
『Lorry』は主にイギリス英語で大型トラックを指しますが、アメリカ英語ではあまり一般的ではありません。アメリカ英語を主要なインプットとしている日本人学習者は、『truck』の方が自然に響くでしょう。また、イギリス英語に親しみのない学習者は、単に『大型の』という意味合いで安易に『lorry』を使ってしまう可能性があります。この文脈では、アメリカ英語圏の読者も想定し、より普遍的な『truck』を使用するのが適切です。日本語の『トラック』という言葉の普及が、英語の『truck』への心理的な距離を縮めていることも考慮しましょう。
『Lorry』は名詞であり、動詞として使用されることは非常に稀です。日本人学習者は、名詞を動詞化する日本語の癖(例: 『ググる』)から、同様の感覚で『lorry』を動詞として使用してしまうことがあります。ここでは、書類を『運ぶ』という意味を表す適切な動詞『transport』を使用する必要があります。英語では、名詞の動詞化は一般的ではなく、特に具体的な輸送手段を表す名詞を動詞として使うのは不自然です。この誤用は、英語の語彙における品詞の区別に対する意識の低さから生じやすいと言えるでしょう。
「lorry」自体は誤りではありませんが、この文脈で「paintwork」という単語を使うと、ややイギリス英語に偏った印象を与えます。アメリカ英語では「paint job」という表現の方が一般的です。日本人学習者は、イギリス英語の単語や表現を、アメリカ英語が主流の環境で使うと、不自然に聞こえることがあります。どちらの英語圏の読者にも違和感を与えないためには、より中立的な表現を選ぶのが賢明です。ここでは、事故の規模が小さいことを強調するために、「minor」や「cosmetic」などの形容詞を「damage」と組み合わせて使うこともできます。
文化的背景
「lorry」はイギリス文化において、単なる貨物自動車以上の意味を持ち、産業革命以降の物流を支え、人々の生活と経済を繋ぐ重要な役割を担ってきました。その無骨な姿は、実直さや勤勉さといった労働者階級の価値観を象徴し、イギリスの社会風景に欠かせない存在として深く根付いています。
Lorryという言葉は、19世紀初頭に鉱山で使われていた手押し車や小型の貨車を指す言葉として登場しました。産業革命が進むにつれて、蒸気機関や内燃機関を搭載した大型の貨物自動車を指すようになり、鉄道網が発達する以前は、物資輸送の主要な手段として活躍しました。特に、地方の農産物を都市に運ぶ役割は大きく、lorryの到来は、地域経済の活性化に繋がりました。そのため、lorryの運転手は、地域社会において重要な存在として認識され、一種の尊敬を集めることもありました。
また、第二次世界大戦中には、軍事物資の輸送にlorryが大量に動員され、戦況を左右する重要な役割を果たしました。兵士や食料、武器などを前線に運び、時には負傷兵を後送する任務も担いました。戦時中のlorryは、人々の生活を支えるだけでなく、国家の命運を握る存在として、その重要性を増しました。戦後、復興期においても、建設資材や生活必需品の輸送にlorryは欠かせず、イギリスの経済復興を支える原動力となりました。
現代においても、lorryはイギリスの物流を支える重要な役割を担っています。高速道路をひた走るlorryの姿は、現代社会の消費活動を支える象徴的な風景です。近年では、環境問題への意識の高まりから、より環境に配慮したlorryの開発が進められています。また、自動運転技術の導入も検討されており、lorryの未来は、技術革新とともに変化していくと考えられます。Lorryは単なる貨物自動車ではなく、イギリスの歴史、文化、社会を反映する鏡のような存在なのです。
試験傾向
この単語が直接問われる頻度は低いですが、長文読解で背景知識として登場する可能性があります。特に準1級以上で、イギリス英語に関する文脈で出てくるかもしれません。リスニングで使われる可能性も低いですが、イギリスの文化や交通に関する話題であれば、ごくまれに登場するかもしれません。イギリス英語に特化した対策をする場合は意識すると良いでしょう。
TOEIC L&Rでは、直接的な語彙問題として「lorry」が問われる可能性は低いですが、イギリス英語のアクセントのナレーションや、イギリスの企業が舞台となるビジネスシーンの描写で、トラックを意味する単語として間接的に登場する可能性があります。Part 1の写真問題で、背景にトラックが写っている場合などに、選択肢のスクリプトで使われることも考えられます。TOEIC S&Wでは、輸送や物流に関するタスクで、トラックの話題が出た場合に「lorry」を使うことができると、より自然な表現になります。
TOEFL iBTでは、アカデミックな文脈で「lorry」が直接問われる可能性は低いですが、イギリスの事例を扱う場合や、輸送、物流、環境問題などに関する長文読解で、背景知識として登場する可能性があります。特に、イギリス英語とアメリカ英語の違いに触れる文章や、ヨーロッパの交通システムに関する記述で出てくるかもしれません。ただし、TOEFLはアメリカ英語を基準としているため、アメリカ英語の「truck」の方が優先的に使われる傾向があります。
大学受験の英語長文では、「lorry」が直接問われる可能性は高くありません。しかし、イギリスに関連するテーマや、輸送、物流、環境問題などを扱った文章で、背景知識として登場する可能性があります。特に、イギリス英語とアメリカ英語の語彙の違いを説明する文章で出てくることがあります。「truck」と同義語であることを理解しておけば、文脈把握に役立ちます。難関大学では、注釈なしで出てくる可能性もあるため、覚えておくと安心です。