intravenous
強勢は「ヴィー」にあります。 'intra-' の 'a' は曖昧母音(シュワ)で、弱く短く発音されます。'v' の発音は、上の前歯を下唇に軽く当てて息を出す有声摩擦音です。日本語の「ヴ」よりも唇を振動させることを意識しましょう。'ee'は長母音で、日本語の「イー」よりも少し口角を上げて発音します。
専門的な内容に関するご注意
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静脈注射の
血管に直接薬液などを注入する際に使われる言葉。病院や医療現場で、薬や栄養剤の投与方法を説明する際によく用いられる。単に「静脈の」という意味ではなく、「静脈を使った注射」という行為全体を指すニュアンスを含む。
An intravenous injection helped the sick child feel better.
静脈注射が、その病気の子どもが気分を良くするのに役立ちました。
※ この文は、病気でぐったりしていた子どもが、静脈注射を受けて少しずつ元気を取り戻していく様子を描いています。病院で子どもが治療を受ける、多くの人にとって身近な光景です。「intravenous injection」で「静脈注射」という具体的な処置を表し、子どもが回復していく安堵感が伝わります。'feel better' は「気分が良くなる」「体調が回復する」という意味で、日常的によく使われる表現です。
The nurse carefully prepared an intravenous line for the patient's arm.
看護師は患者の腕のために、慎重に静脈ラインを準備しました。
※ この例文は、医療現場で看護師が点滴の準備をしている場面を想像させます。看護師が患者の安全のために、器具(line)を注意深く(carefully)準備するプロフェッショナルな様子が伝わります。「intravenous line」は「静脈ライン」や「点滴の管」を意味し、医療ドラマなどでもよく耳にする言葉です。'prepare A for B' は「BのためにAを準備する」という意味で、日常でも広く使える便利な表現です。
Sometimes, intravenous drugs are needed for serious conditions.
時には、深刻な状態のために静脈投与薬が必要とされます。
※ この文は、医師が患者やその家族に、病状と治療法について説明しているような場面を思い起こさせます。薬を飲むだけでなく、より効果の速い静脈投与の薬(intravenous drugs)が必要になるような、緊急性や重要性が伝わります。'serious conditions' は「深刻な状態」という意味で、医療だけでなく様々な文脈で使われます。'be needed for ~' は「~のために必要とされる」という、受動態の形でよく使われる表現です。
コロケーション
静脈注射
※ 最も基本的なコロケーションの一つで、薬液などを静脈に直接注入することを指します。医療現場で頻繁に使われ、略してIV injectionとも呼ばれます。筋肉注射(intramuscular injection)や皮下注射(subcutaneous injection)と区別するために用いられます。
点滴
※ 薬液や栄養剤を時間をかけてゆっくりと静脈に注入する方法、またはその装置を指します。手術後や体力が低下している患者に対して行われることが多いです。dripという単語が「滴る」という意味を持つことから、ゆっくりと注入する様子が連想されます。
静脈カテーテル
※ 静脈内に挿入される細い管のこと。薬液を持続的に注入したり、血液を採取するために使用されます。カテーテルの材質や太さ、挿入部位によって様々な種類があります。医療従事者向けの専門的な用語ですが、医療ドラマなどでも耳にする機会があります。
静脈ライン
※ 静脈注射や点滴を行うために確保された、静脈につながる管や回路全体を指します。患者の状態をモニタリングしたり、緊急時に薬剤を投与するために重要な役割を果たします。看護師や医師の間でよく使われる表現です。
静脈注射による抗生物質投与
※ 重症感染症の治療において、抗生物質を直接静脈に投与する方法です。経口投与に比べて、薬効成分が迅速かつ確実に全身に届くため、効果が期待できます。ただし、副作用のリスクも高まるため、慎重な管理が必要です。
静脈投与する
※ 薬や液体を静脈を通して投与する行為を指します。医療従事者が患者に対して行う行為を表す際に使用される、ややフォーマルな表現です。例えば、「The medication was administered intravenously.(その薬は静脈投与された。)」のように使われます。
静脈アクセス
※ 静脈注射や点滴を行うために、静脈に針やカテーテルを挿入して確保された状態を指します。救急医療の現場など、迅速な対応が求められる状況で特に重要な概念です。「Gain intravenous access(静脈アクセスを確保する)」という動詞句でよく用いられます。
使用シーン
医学、薬学、看護学などの分野の研究論文や教科書で頻繁に使用されます。例えば、「intravenous administration of antibiotics(抗生物質の静脈内投与)」のように、治療法や薬剤投与に関する記述でよく見られます。また、臨床研究の結果を報告する際に、投与経路を示す目的で使用されることも多いです。
製薬会社や医療機器メーカーの報告書、あるいは医療関連のビジネス文書でまれに使用されます。例えば、「intravenous infusion device market analysis(静脈内輸液デバイスの市場分析)」のように、専門的な市場調査レポートなどで見かけることがあります。日常的なビジネスシーンでの使用はほとんどありません。
一般の人が日常会話で使うことはほとんどありません。医療ドラマやニュース番組などで、入院患者の治療に関する場面で「静脈注射」という言葉が出てくる際に、その説明として使われることがあります。例えば、「The patient is receiving medication intravenously.(患者は静脈注射で薬を投与されています。)」のように、状況説明として用いられます。
関連語
類義語
- parenteral
『腸管を経由しない』という意味で、栄養や薬剤の投与方法全般を指す医学用語。静脈内投与だけでなく、皮下投与や筋肉内投与なども含む。 【ニュアンスの違い】『intravenous』が静脈内投与に限定されるのに対し、『parenteral』はより広い概念を表す。学術的な文脈や医療現場で用いられる。 【混同しやすい点】『intravenous』は投与経路が静脈に限定されるが、『parenteral』は静脈以外の経路も含む点。臨床現場では文脈によって使い分ける必要がある。
- IV
『intravenous』の略語。医療現場で頻繁に使用され、静脈内投与や静脈内ラインを指す。 【ニュアンスの違い】『intravenous』の完全な形よりも、口語的で、よりカジュアルな印象を与える。医療従事者間の会話や記録でよく用いられる。 【混同しやすい点】一般の人が使うことは稀で、医療関係者以外には意味が通じにくい可能性がある。『intravenous』の略であることを理解しておく必要がある。
『注射』という意味。薬剤を体内に注入する行為全般を指す。投与経路は静脈内、筋肉内、皮下など様々。 【ニュアンスの違い】『intravenous』が投与経路を特定するのに対し、『injection』はより一般的な行為を指す。日常会話でも使用される。 【混同しやすい点】『intravenous injection』という表現も可能だが、単に『injection』と言う場合、投与経路が特定されない点に注意。
『注入』という意味。液体(薬剤、栄養剤など)をゆっくりと時間をかけて体内に投与する行為を指す。静脈内投与が一般的。 【ニュアンスの違い】『intravenous』が投与経路を明示するのに対し、『infusion』は投与方法(ゆっくりと時間をかける)に重点を置く。医療現場で頻繁に使用される。 【混同しやすい点】『infusion』は通常、点滴のように時間をかけて投与される場合に使われる。『intravenous push』のように、急速に投与する場合は『injection』がより適切。
- venous
『静脈の』という意味の形容詞。静脈に関連する状態や部位を説明するために使用される。 【ニュアンスの違い】『intravenous』が『静脈内の』という投与経路を示すのに対し、『venous』は静脈そのものや静脈に関連する事柄を指す。 【混同しやすい点】『venous access』(静脈アクセス) のように、静脈そのものを指す場合に使われる。『intravenous access』とは言わない点に注意。
派生語
- venous
『静脈の』という意味の形容詞。『vene-(静脈)』という語幹に形容詞を作る『-ous』が付加。医学論文や医療現場で、静脈に関連する事柄を説明する際に用いられます。
『静脈』そのものを指す名詞。解剖学や生理学、あるいは比喩的に鉱脈などを指す場合にも用いられます。日常会話よりは専門的な文脈で登場します。
- venipuncture
『静脈穿刺』という意味の名詞。『vene-(静脈)』と『puncture(穿刺)』が組み合わさった語。医療行為を指す専門用語であり、医学論文や医療関係者の間で使われます。
反意語
『経口の』という意味の形容詞。薬などを静脈注射する『intravenous』に対して、口から摂取する方法を指します。医療の文脈で明確な対義語として用いられ、投与経路の違いを区別します。
- topical
『局所的な』または『外用の』という意味の形容詞。intravenousが全身に作用するのに対し、皮膚など特定の部位に適用される薬を指します。皮膚科などでよく用いられる対義語です。
- subcutaneous
『皮下の』という意味の形容詞。静脈内投与が血管に直接注入するのに対し、皮下投与は皮膚の下に注入する方法を指します。インスリン注射などで用いられ、投与場所の違いを示す対義語となります。
語源
"intravenous"は「静脈内の」という意味で、ラテン語に由来します。接頭辞 "intra-" は「内側、内部」を意味し、例えば「社内」を意味する"intranet"(イントラネット)や、「紹介する」を意味する"introduce"(中へ導く)などにも見られます。 "venous"は「静脈の」という意味で、ラテン語の"vena"(静脈)から派生しています。つまり、"intravenous"は文字通り「静脈の中へ」という意味合いを持ち、静脈内に直接投与されることを指します。身近な例としては、点滴や注射が挙げられ、これらは"intravenous injection"(静脈注射)として知られています。このように、語源を知ることで、単語の意味をより深く理解し、記憶に定着させることができます。
暗記法
「静脈内」は、生命線に直結する医療技術。20世紀の医療革命を象徴し、即効性で救命に貢献する一方、文学や映画では依存や強制のメタファーにも。SFでは意識操作の手段として描かれ、倫理的ジレンマを喚起します。進歩の象徴であると同時に、自由や尊厳を脅かす可能性も示唆。現代社会において、技術の濫用に対する警鐘として、深く考えさせられる言葉なのです。
混同しやすい単語
『intravenous』と語頭が同じ 'inte-' で始まり、接尾辞 '-sive' と '-nous' が似た音を持つため、発音とスペルの両方で混同しやすい単語です。『集中的な』という意味の形容詞で、品詞も異なります。医療現場では、どちらの単語も頻繁に使われるため、文脈で判断することが重要です。特に、アクセントの位置が異なる(intensive は 'ten' にアクセント、intravenous は 'tra' にアクセント)ことを意識すると、聞き分けやすくなります。
『intravenous』と同様に、語尾が '-aneous' で終わるため、スペルと発音の両方で混同しやすいです。『即時の』という意味の形容詞で、医療行為の迅速さを表す文脈で使われることがあります。語源的には、'instant'(瞬間)に由来し、'aneous' は形容詞を作る接尾辞です。長くて似たような単語は、分解して覚えるのがコツです。
『intravenous』の 'intra-' の部分と、'entrance' の発音が似ているため、特にリスニング時に混同しやすい可能性があります。『入り口』という意味の名詞であり、スペルも意味も大きく異なります。ただし、医療施設への『入り口』を指す場合に、文脈によっては注意が必要です。'intra-' は『内側』を意味する接頭辞であり、'entrance' とは全く異なる語源を持つことを理解すると、区別しやすくなります。
『intravenous』の語尾 '-venous' と、'previous' の発音が似ているため、混同されることがあります。『前の』という意味の形容詞で、時間的な順序を表す際に使われます。例えば、患者の『previous』な病歴など、医療記録に関する文脈で登場する可能性があります。'-venous' は『静脈の』という意味合いを含む接尾辞であり、'previous' とは語源も意味も異なります。
『intravenous』と語尾の '-venous' と 'vitreous' が類似しており、スペルと発音の両方で混同しやすいです。『硝子体の』という意味の形容詞で、眼科領域でよく用いられます。医療分野では、どちらの単語も専門用語として登場するため、文脈に注意して判断する必要があります。'vitreous' はラテン語の 'vitrum'(ガラス)に由来し、目の硝子体の透明な性質を表しています。
『intravenous』の語尾 '-venous' と 'nervous' の発音が似ているため、特にリスニング時に混同しやすい可能性があります。『神経質な』という意味の形容詞で、患者の精神状態を表す際に使われることがあります。医療現場では、患者が『nervous』になっている状況を考慮する必要があるため、文脈によっては注意が必要です。'-venous' は『静脈の』という意味合いを含む接尾辞であり、'nervous' とは語源も意味も異なります。
誤用例
『intravenous』は『静脈内の』という意味の形容詞であり、通常は液体や薬など、具体的な物質に対して使用します。抽象的な概念(この例では『respect(尊敬)』)に対して使うのは不自然です。日本人が『ダイレクトに』『直接的に』といったニュアンスで安易に『intravenous』を使ってしまうケースが見られますが、英語では具体的な物理的対象に限定される点に注意が必要です。日本語の『ダイレクト』のような比喩的な用法は、英語では別の表現(e.g., 'direct,' 'unfiltered,' 'unreserved')を用いる必要があります。
前の例と同様に、『intravenous』を抽象的な概念(この例では『advice(助言)』)に対して使うのは誤りです。日本人が『静脈注射のように効果的な』というイメージから『intravenous』を選んでしまうことが考えられますが、英語では不適切です。より自然な英語では、『direct』や『straightforward』といった形容詞を使って、率直な助言であることを表現します。日本語の『〜のように』という比喩表現をそのまま英語に直訳しようとすると、不自然な英語になる典型的な例です。英語では、比喩表現は文化的に異なり、直訳が通用しないことが多いことを意識しましょう。
『intravenous』は名詞ではなく形容詞です。医療現場で『点滴』を指す名詞として使いたい場合でも、『the intravenous drip』や『the IV line』のように、具体的な名詞を伴う必要があります。この誤用は、日本語で『点滴』という言葉が名詞として使われることから、英語でも同様に使えると誤解するために起こりやすいです。英語では、形容詞を単独で名詞として使うことは稀であり、特に医療用語では正確な表現を心がける必要があります。また、医療従事者に対して『the intravenous』と呼ぶのは、人間性を無視した表現とみなされる可能性があり、避けるべきです。
文化的背景
「静脈内(intravenous)」という言葉は、単に医学的な処置を指すだけでなく、生命線に直接つながるルート、つまり即効性や直接的な影響を象徴することがあります。それは、現代医療技術が提供する、生と死の境界線上で介入する力強いイメージを喚起させます。
静脈内注射は、20世紀の医療革命を象徴する技術の一つです。以前は経口投与や局所投与が主流だった時代から、血管を通じて薬剤を直接体内に送り込むという発想は、治療効果の即効性を飛躍的に高めました。特に、緊急を要する病状や、意識のない患者への投与において、静脈内投与は不可欠な手段となりました。それは、まるで閉ざされた扉をこじ開け、生命維持の核心に直接アクセスするような、大胆かつ革新的なアプローチだったのです。この技術は、戦場における負傷兵の救命、感染症の蔓延に対する迅速な対応、そして慢性疾患の管理において、目覚ましい成果を上げ、医療の現場に確固たる地位を築きました。
文学作品や映画においては、「静脈内」はしばしば、依存や中毒、あるいは強制的な介入といったテーマと結び付けられて描かれます。例えば、薬物中毒者の描写において、静脈注射は逃れられない依存の象徴として登場します。また、SF作品においては、政府や企業が人々の意識をコントロールするために静脈内投与を用いるといったディストピア的な設定も見られます。これらの描写は、静脈内投与が持つ「直接性」や「強制力」といった側面を強調し、倫理的な問題提起や社会批判の道具として機能しています。
現代社会において、「静脈内」は、医療技術の進歩と同時に、その倫理的なジレンマを象徴する言葉でもあります。それは、生命を救うための手段であると同時に、個人の自由や尊厳を脅かす可能性を秘めているからです。医療現場における同意の重要性、薬剤の適正使用、そして技術の濫用に対する警戒心。これらの問題は、「静脈内」という言葉を通して、私たちに深く考えさせられるのです。
試験傾向
この単語が英検で直接問われることは少ないですが、医療系のテーマの長文読解で出てくる可能性があります。準1級以上で医療系の文章を読む練習をしておくと良いでしょう。文脈から意味を推測する練習が重要です。
TOEICでは医療関連の話題は比較的少ないため、この単語が直接問われる可能性は低いですが、製薬会社や医療機器メーカーに関するビジネス記事などで見かけることがあります。Part 7(長文読解)で出てくる可能性を考慮し、医療関連の語彙をある程度知っておくと役立つかもしれません。
TOEFLのリーディングセクションでは、生物学や医学に関連する文章で「intravenous」が登場する可能性があります。アカデミックな文脈で使用され、医学的な処置や研究に関する議論の中で出てくることが多いでしょう。文脈から意味を推測する能力が重要です。また、同意語や関連語(e.g., injection, infusion)も覚えておくと役立ちます。
大学受験の英語長文では、医学部や薬学部に関連するテーマの文章で「intravenous」が登場する可能性があります。比較的高度な語彙であり、文脈から意味を推測する能力が求められます。医学系の単語帳などで学習しておくと良いでしょう。