groan
二重母音 /oʊ/ は、日本語の『オ』から『ウ』へスムーズに変化する音です。『グローン』のように平板に発音せず、口の形を意識して変化させましょう。語尾の 'n' は、口を閉じて鼻から息を出す鼻音です。口を閉じるタイミングが遅れると、'グロウン' のように聞こえてしまうので注意しましょう。
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うめき声をあげる
苦痛、不快感、落胆などを表すために、低い声で長く苦しそうに声を出すこと。物理的な痛みだけでなく、精神的な苦痛や不満を表す際にも使われる。
He groaned in pain when he fell down on the ground.
彼は地面に倒れた時、痛みにうめき声をあげました。
※ 誰かが予期せず転んでしまった瞬間の、思わず漏れる痛みの声を表す典型的な場面です。「groan in pain」は「痛みにうめく」という非常によく使われる表現です。
When the teacher announced more homework, all the students groaned loudly.
先生がもっと宿題を出すと発表した時、生徒たちはみんな大きなうめき声をあげました。
※ この例文は、不満や失望、うんざりした気持ちを表す「groan」の使い方を示しています。宿題が増えて「あーあ…」と、がっかりしたような声を出している様子が目に浮かびます。
She groaned as she lifted the heavy box up the stairs.
彼女は重い箱を階段で持ち上げながら、うめき声をあげました。
※ 重いものを持ったり、大変な努力をしている時に、身体的な負担や疲労で思わず出る声を表現しています。「as she lifted」は「持ち上げながら」と、同時に行われる動作を表す自然な表現です。
うめき声
苦痛、不快感、落胆などを表す低い声。動詞の'groan'に対応する名詞。
The little boy let out a soft groan because his stomach hurt.
その小さな男の子は、お腹が痛くて小さくうめき声を漏らしました。
※ この例文は、身体的な痛みを感じたときの「うめき声」を表しています。誰もが経験する「お腹が痛い」という状況なので、情景が想像しやすいでしょう。「let out a groan」は「うめき声を発する」という自然でよく使われる表現です。
When she saw the difficult math problem, she gave a quiet groan.
彼女は難しい算数の問題を見たとき、静かにうめき声を上げました。
※ この例文は、不満や失望、うんざりした気持ちを表す「うめき声」の場面です。難しい問題に出くわした時の「あぁ…」という感情が伝わります。「give a groan」も「うめき声を上げる」という意味で、日常会話で自然に使われます。
He lifted the heavy box with a groan of effort.
彼は重い箱を、うめき声とともに持ち上げました。
※ この例文は、重いものを持ち上げるなどの「努力」や「疲労」を伴う「うめき声」を表しています。力を入れた時に思わず漏れる「うぅ…」という声が目に浮かびます。「with a groan of effort」で「努力によるうめき声と共に」と、状況を具体的に描写できます。
コロケーション
集団的なうめき声、不満や落胆が同時に表明されること
※ 大勢の人が同時に不満や失望を感じたときに、一斉に上がるうめき声のことです。たとえば、会議で嫌な知らせがあったときや、スポーツ観戦で期待外れの結果になったときなどに起こります。'collective'(集団的な)という形容詞が、単なる個人的なうめき声ではなく、共通の感情を表している点を強調します。口語・ニュース記事などでよく使われます。
心の中でうめく、表には出さない不満や苦痛
※ 'inwardly'(内面的に、心の中で)という副詞が、感情を外に出さずに内に秘めていることを表します。表面上は平静を装っているものの、内心ではうんざりしている、または苦痛を感じている状況を表すのに適しています。ビジネスシーンやフォーマルな場面で、感情を露わにできない状況でよく使われます。例えば、上司の長話を聞かされているときなどに、心の中で「またか…」とうめくようなイメージです。
...の重みにうめく、比喩的に困難や負担に耐えかねている状態
※ 物理的な重さだけでなく、精神的な重圧や負担によって苦しんでいる状態を表す比喩表現です。たとえば、「groan under the weight of responsibility」(責任の重みにうめく)のように使います。組織や個人が、過大な負担や責任に押しつぶされそうになっている状況を表現するのに適しています。ニュース記事やビジネス文書など、ややフォーマルな文脈で用いられることが多いです。
低い、かすかなうめき声
※ 痛みに耐えているときや、弱々しい不満を表すときに発せられる小さいうめき声です。'low'という形容詞が、音の小ささだけでなく、苦痛の深刻さを暗示する場合もあります。映画や小説など、痛みを伴うシーンでよく用いられます。例えば、怪我をした人が、痛みをこらえるように小さくうめくような場面です。
うめき声を引き出す、思わずうめき声が出させる
※ 何か(ジョーク、状況、知らせなど)が原因で、人が思わずうめき声を上げてしまう状況を表します。例えば、下手なジョークを聞いて「elicit a groan」のように使います。この構文は、原因となるものがうめき声を引き起こす主体であることを強調します。口語、特にユーモアを交えた会話でよく使われます。
うめき声とともに、苦痛や不満を表しながら
※ 何か行動をするときに、苦痛や不満を伴っていることを示します。たとえば、「He got out of bed with a groan.」(彼はうめきながらベッドから出た)のように使います。この表現は、行動と感情が同時に起こっていることを強調します。日常会話や物語など、幅広い文脈で用いられます。
使用シーン
学術論文では、直接的な苦痛の表現よりも、比喩的な意味で使われることがあります。例えば、ある理論の弱点を指摘する際に、「その理論は多くの批判によってうめき声を上げている(The theory groans under the weight of criticism)」のように表現することがあります。研究発表など、比較的フォーマルな場面で用いられます。
ビジネスシーンでは、プロジェクトの遅延や問題発生時に、不満や落胆を表すために使われることがあります。例えば、「チームは納期遅延の可能性にうめき声を上げた(The team groaned at the prospect of a delayed deadline)」のように使われます。会議での発言や、ややくだけた社内メールなどで見られることがあります。
日常会話では、肉体的または精神的な苦痛、不快感を表現するために使われます。例えば、「彼は腰の痛みにうめき声を上げた(He groaned with back pain)」のように使われます。また、面白くないジョークを聞いた時に、「うっ」と小さくうめくように反応することもあります。口語的な表現です。
関連語
類義語
『うめき声』をあげるという意味で、苦痛、不満、悲しみなどを表す。自動詞として使われることが多いが、他動詞として『~とうめく』という意味でも使える。日常会話や文学作品でよく見られる。 【ニュアンスの違い】『groan』よりも、やや弱々しい、あるいは持続的な苦痛を表すことが多い。また、『moan』は不満や文句を言う意味合いも含むことがある。性的な意味合いを含む場合もある。 【混同しやすい点】『groan』が瞬間的な苦痛の表現として使われることが多いのに対し、『moan』は持続的な苦痛や不満の表現として使われることが多い点を混同しやすい。また、文脈によっては性的な意味合いを含む可能性がある点に注意が必要。
『泣き言を言う』『愚痴をこぼす』という意味で、特に子供が不満を訴える際や、大人が不平を言う際に使われる。自動詞。 【ニュアンスの違い】『groan』が苦痛や不快感を直接的に表すのに対し、『whine』は不満や要求を間接的に、そしてやや幼稚な形で表現する。不満を口に出すという点が『groan』とは異なる。 【混同しやすい点】『groan』は必ずしも言葉を伴わないが、『whine』は言葉を伴う。『whine』は相手に不快感を与えるニュアンスを含むため、使用する場面を選ぶ必要がある。
『嘆き悲しむ』という意味で、深い悲しみや後悔の念を表す。文学作品やフォーマルな場面で使われることが多い。自動詞・他動詞両方で使用可能。 【ニュアンスの違い】『groan』が肉体的または精神的な苦痛に対する反応であるのに対し、『lament』はより深刻な喪失や悲劇に対する感情的な反応である。非常にフォーマルな表現。 【混同しやすい点】『groan』は日常的な苦痛にも使えるが、『lament』はより深刻な事態に対してのみ使われる。また、『lament』は後悔の念を含むことが多い。
- bemoan
『嘆き悲しむ』という意味で、『lament』と似ているが、他動詞として使われることが多い。自分の運命や状況を嘆く際に使われる。 【ニュアンスの違い】『groan』が単なる苦痛の表現であるのに対し、『bemoan』は自分の置かれた状況に対する不満や悲しみを強調する。やや古風な表現。 【混同しやすい点】『lament』が自動詞としても他動詞としても使えるのに対し、『bemoan』は基本的に他動詞として使われる。また、『bemoan』は自分の運命を嘆くという意味合いが強い。
- wail
『わめき叫ぶ』という意味で、非常に激しい悲しみ、苦痛、または抗議を表す。しばしば泣き叫ぶ声と結びつけて使われる。自動詞。 【ニュアンスの違い】『groan』が抑えられた苦痛の表現であるのに対し、『wail』はより感情的な爆発を伴う。非常に強い感情を表す。 【混同しやすい点】『groan』は必ずしも声に出すとは限らないが、『wail』は必ず声に出す。また、『wail』は非常に強い感情を表すため、日常的な場面ではあまり使われない。
『不平を言う』『苦情を言う』という意味で、不満や不快感を言葉で表現する。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる。自動詞。 【ニュアンスの違い】『groan』が必ずしも言葉を伴わない苦痛の表現であるのに対し、『complain』は言葉による不満の表明である。主体的に不満を述べるという点が異なる。 【混同しやすい点】『groan』は苦痛を直接的に表すのに対し、『complain』は不満の原因や内容を具体的に説明することが多い。また、『complain』は相手に改善を求めるニュアンスを含むことがある。
派生語
- begrudge
『〜を妬む、出し惜しむ』という意味の動詞。『be-(〜の状態にする)』+『grudge(不満、恨み)』から成り、不満や恨みを抱いた状態を表す。日常会話ではあまり使われず、ややフォーマルな場面や文学作品で見られる。groan(うめき声)が内面の苦痛を表すのに対し、begrudgeは他者への不満を表明するニュアンスを含む。
『染み付いた、根深い』という意味の形容詞。『in-(中に)』+『grained(木目、粒子)』から成り、文字通りには『内部に染み込んだ』状態を指す。習慣、信念、偏見など、容易に変わらないものに対して使われる。groanが一時的な苦痛の表出であるのに対し、ingrainedは長期にわたる状態を表す。
語源
"groan」は、古英語の「grānian」(うめき声をあげる、嘆く)に由来します。この語は、ゲルマン祖語の「*grainan」(うめく、泣く)に遡ることができ、さらに遡ると、擬音語的な要素を持つインド・ヨーロッパ祖語の語根にたどり着きます。つまり、「groan」は、苦痛や不快感を表す自然な音を模倣した言葉として生まれたと考えられます。日本語の「うーん」や「ああ」といった、苦痛を表す時に自然と口から出る音と似た成り立ちと言えるでしょう。直接的な接頭辞や接尾辞による派生はありませんが、その根源的な響きが、言葉を超えて感情を伝える普遍的な力を持っていることを示唆しています。
暗記法
「groan」は単なる苦痛の音ではない。抑圧された感情、諦め、社会への抵抗…言葉にならぬ叫びだ。ディケンズの小説では、貧困層のgroanが社会の不正を告発し、シェイクスピア悲劇では、主人公のgroanが運命の残酷さを際立たせる。現代では、政治への不満、経済苦…SNSでの小さな不満もまたgroanとして共感を呼ぶ。諦めと皮肉も込めて、人々は今日もgroanを漏らすのだ。
混同しやすい単語
『groan』と発音が非常に似ており、特に会話では区別が難しい。スペルも 'a' と 'w' の違いのみ。意味は『成長した』であり、『grow』の過去分詞形。文脈から判断する必要がある。英語の母音は日本語よりも種類が多く、聞き分けが難しい場合がある。
発音記号は異なりますが、母音部分の響きが似ているため、特に早口の英語では混同しやすい。スペルも似ており、'oa' と 'ea' の違いに注意が必要。『穀物』や『木目』という意味で、名詞として使われる。発音の違いを意識的に練習することが重要。
スペルが非常によく似ており、一文字違いであるため、読み間違いやすい。発音も、最後の鼻音 /n/ があるかないかの違いで、注意が必要。『鼠径部』という意味で、医学用語としても使われる。文脈から判断する必要があるが、スペルミスには特に注意。
『groan』と意味が近く、『うめき声』という意味で、発音も似ているため混同しやすい。ただし、『moan』はより低い、抑えられたうめき声を指すことが多い。スペルも 'oa' という共通の母音の組み合わせを持つ。意味のニュアンスの違いを理解することが重要。
『groan』とはスペルも意味も大きく異なるが、発音の母音部分が似ているため、特に日本人学習者にとっては聞き分けが難しい場合がある。/ɔː/ の音が曖昧になりやすい。『go』の過去分詞で『行ってしまった』という意味。発音記号を意識して練習すると良い。
『groan』とは発音が大きく異なるものの、カタカナで発音を表現しようとすると、どちらも『グローン』のように聞こえてしまいやすい。スペルも、先頭の 'gr' が共通しているため、視覚的に混同する可能性もある。『緑』という意味。正確な発音を身につけることが重要。
誤用例
日本語の『うめき声』という直接的なイメージから、『groan』を感情表現の手段として捉え、感謝の意を『うめき声で表現する』という不自然な文が生まれることがあります。しかし、英語の『groan』は通常、苦痛、不満、落胆などを表すもので、感謝の気持ちを伝える際に使うと非常に不適切です。感謝の気持ちを伝えるなら、素直に『express gratitude』を用いるべきです。もし、感謝の気持ちを伝えることに抵抗があるニュアンスを込めたいのであれば、修正例のように『albeit with some reluctance(いくらか気が進まないながらも)』のようなフレーズを加えるのが適切です。日本人が『〜ながらも』という譲歩のニュアンスを表現する際に、安易に『groan』を用いてしまう傾向があります。
『groan』は必ずしも『声に出す』行為を伴うとは限りません。しかし、日本語の『うめき声』という言葉が強く音声的なイメージを伴うため、『groan』を使うと大げさで演劇的な印象を与えてしまうことがあります。プロジェクトの失敗に対する感情を表現する場合、より自然なのは『deeply disappointed(深く失望した)』のような表現です。『groan with sadness』は、まるで舞台俳優が悲しみを誇張して表現するような、不自然さがあります。日本人は感情をストレートに表現することを避ける傾向がありますが、英語では感情を適切に表現することが重要です。しかし、過剰な表現は避けるべきであり、文脈に合った適切な表現を選ぶ必要があります。
『groan』は、不快感や苦痛を表す際に使われますが、必ずしも相手の言葉に対する直接的な反発を意味するわけではありません。もし、相手の言葉(この場合は褒め言葉)が不誠実だと感じて反発する気持ちを表現したいのであれば、『bristle at(〜にカッとなる、むっとする)』のような表現がより適切です。日本人は、相手の言葉に対して直接的に反論することを避ける傾向がありますが、英語では自分の感情を明確に表現することが重要です。ただし、相手を不快にさせないように、言葉を選ぶ必要があります。『groan』は、どちらかというと内向きの感情表現であり、相手に対する直接的な反発を表現するのには不向きです。
文化的背景
「groan」は、苦痛や不快感を言葉にならない音で表す擬音語ですが、単なる音以上の意味を持ちます。それは、抑圧された感情、諦め、そして社会的な抵抗の象徴となり得るのです。この言葉が持つ文化的背景には、人間の苦悩に対する共感と、それを声に出せない状況への苛立ちが込められています。
「groan」は、しばしば文学作品や演劇において、登場人物の心理状態を効果的に表現するために用いられます。例えば、チャールズ・ディケンズの小説では、貧困や不正に苦しむ人々の「groan」が、社会の不条理を告発する力強いメッセージとして響きます。また、シェイクスピアの悲劇では、主人公の絶望的な「groan」が、運命の残酷さを際立たせる役割を果たします。これらの作品における「groan」は、単なる苦痛の表現を超え、社会的な不正や人間の苦悩に対する抗議の叫びとして機能しているのです。
現代社会においても、「groan」は様々な場面で用いられます。例えば、政治的な決定に対する国民の不満や、経済的な困難に対する人々の苦悩は、「groan」という言葉で表現されることがあります。また、SNS上では、日々の生活における小さな不満やストレスが、「groan」という短い言葉で共有され、共感を呼ぶことがあります。このように、「groan」は、個人的な苦痛から社会的な不満まで、幅広い感情を表現するために用いられる、非常に汎用性の高い言葉なのです。
さらに、「groan」は、状況に対する諦めや皮肉を込めた表現としても用いられます。例えば、上司の理不尽な要求に対して、内心で「groan」を漏らすという状況は、多くの人が共感できるでしょう。この場合、「groan」は、直接的な反論を避けるための、一種の防御機制として機能していると言えます。また、スポーツ観戦中に、自チームのミスに対して「groan」を漏らすという行為は、失望や落胆を表現すると同時に、仲間意識を共有するための手段ともなり得ます。このように、「groan」は、感情を抑制しつつ、間接的に意思表示を行うための、微妙なニュアンスを持つ言葉なのです。
試験傾向
主に長文読解、稀に語彙問題。
準1級以上でまれに出題。
物語やエッセイの中で、苦痛や不快感を表す場面で使われることが多い。
動詞としての意味(うめき声をあげる)だけでなく、名詞としての意味(うめき声)も覚えておく。派生語の「groaning」も重要。
主にPart 7(長文読解)。
TOEICでは出題頻度は低め。
ビジネスシーンよりも、一般的な物語やニュース記事で使われる可能性あり。
TOEIC対策としては優先度は低いが、基本的な意味は理解しておくこと。音声を聞いて意味を理解する練習も効果的。
主にリーディング。
TOEFL iBTのリーディングセクションで、アカデミックな文章中に出題される可能性あり。
苦痛、不満、または機械などが発する不快な音を表す文脈で使用される。
アカデミックな文脈での使われ方を理解しておくこと。類義語の「moan」とのニュアンスの違いも意識すると良い。
主に長文読解。
難関大学の入試問題でまれに出題。
文学作品や評論などで、登場人物の感情や状況を表す際に用いられる。
文脈から意味を推測する練習をすること。比喩的な意味で使われることもあるため、柔軟な解釈が必要。