exalted
第2音節にアクセントがあります。/ɔː/ は日本語の「オー」よりも口を丸めて長く発音します。/l/ は舌先を上の前歯の裏につけて発音し、直後の /t/ は破裂音として明確に発音しましょう。'ex-' の部分は、日本語の「エ」と「イ」の中間のような音を意識するとよりネイティブの発音に近づきます。最後の '-ed' は、直前の音が有声子音(/d/)なので、有声の /ɪd/ となります。
高貴な
非常に尊敬され、重要な地位にあることを表す。人格、身分、思想など、あらゆるものに対して使われる。単に「高い」だけでなく、それに伴う尊敬や威厳がニュアンスとして含まれる。
Everyone in the village looked up to the exalted elder.
村の誰もが、その高貴な長老を尊敬していました。
※ この例文は、村の皆が経験豊富で尊敬される長老を敬っている情景を描いています。「exalted」は、人の「地位」や「尊敬される度合い」が高いことを表す典型的な使い方です。「look up to 〜」は「〜を尊敬する」という意味の重要なフレーズです。
Even in tough times, her exalted spirit never gave up hope.
困難な時でさえ、彼女の高貴な精神は決して希望を捨てませんでした。
※ この例文は、どんなに辛い状況でも、内面からくる崇高な強さで希望を失わない人の姿を表しています。「exalted spirit」は、人の「精神性」や「品格」が非常に高いことを示す典型的な表現です。「gave up hope」は「希望を捨てた」という意味で、その否定形です。
The ancient temple stood on the hill, having an exalted history.
その古代の寺院は丘の上に建ち、高貴な歴史を持っていました。
※ この例文は、丘の上に立つ古い寺院が、ただ古いだけでなく、非常に由緒正しく、価値のある歴史を持っている情景を描いています。「exalted」は、物理的なもの(この場合は寺院)の「歴史」や「価値」の高さ、あるいは「崇高さ」を表す際にも使われます。「ancient」は「古代の、昔の」という意味です。
誇らしい
非常に喜ばしい、または高揚した感情を表す。成功や達成、あるいは何か価値あるものに関連して使われることが多い。自己の尊厳や価値を高く評価している状態。
The athlete felt truly exalted as she stood on the podium with her gold medal.
その選手は、金メダルを持って表彰台に立った時、心から誇らしい気持ちになりました。
※ 長年の努力が実り、多くの人々の前で最高の栄誉を得た時の、非常に誇らしい気持ちを表す場面です。exaltedは、単に嬉しいだけでなく、高い評価や尊敬を受けていることからくる、特別な「誇らしい」気持ちを表します。
Being elected as the president of the club made him feel exalted and responsible.
クラブの会長に選ばれたことで、彼は誇らしく、また責任を感じました。
※ クラブのリーダーという、責任ある重要な役割を任された時の気持ちです。exaltedは、単に「嬉しい」だけでなく、その地位や役割の重要性からくる、特別な「誇らしい」気持ちを表現します。
People often speak of the founding fathers as exalted figures in their nation's history.
人々はよく、建国の父たちを自国の歴史における誇らしい(崇高な)存在として語ります。
※ 歴史上の偉人など、多くの人から深く尊敬され、その存在自体が素晴らしいと感じられる場面です。exaltedは、単なる「誇らしい」だけでなく、その対象の「格の高さ」や「崇高な」価値を強調する時に使われます。
高める
地位、名誉、権力などを意図的に向上させる行為。物理的な高さだけでなく、抽象的な価値や状態を高める意味合いも含む。比喩的に、人の精神や感情を高揚させる場合にも用いられる。
The whole town exalted the firefighter who saved the children from the burning house.
町全体が、燃える家から子供たちを救った消防士を高く評価しました。
※ この例文では、「exalted」が「称賛して高める」という意味で使われています。命を救うという勇敢な行動をした消防士が、町中の人々から尊敬され、その名誉が高められた情景が目に浮かびますね。誰かの功績をたたえる時によく使われます。
Listening to the majestic symphony exalted her spirit and filled her with peace.
壮大な交響曲を聴くと、彼女の心が満たされ、平安な気持ちになりました。
※ ここでは「exalted」が「精神を高揚させる、気分を高める」という意味で使われています。美しい音楽や芸術が人の心を感動させ、より良い状態に導く様子を表しています。内面的な感情の高まりを表現するのに適しています。
His tireless efforts in the lab exalted him to a lead researcher position.
研究室での彼のたゆまぬ努力が、彼を主任研究員の地位に引き上げました。
※ この例文では、「exalted」が「地位や役職を高める、昇進させる」という意味で使われています。長年の努力が報われ、より重要な役割や高い地位に就くという、キャリアアップの場面を描写しています。努力が認められるポジティブな状況で使われることが多いです。
コロケーション
高い地位、要職
※ 文字通り、社会的な地位や身分が非常に高い状態を指します。単に高いだけでなく、尊敬や権威を伴うニュアンスが含まれます。ビジネスシーンや政治、宗教など、ヒエラルキーが存在する文脈でよく用いられます。例えば、「He held an exalted position in the government.(彼は政府の要職にあった)」のように使います。類似表現として"high rank"がありますが、"exalted position"は、より格式ばった、あるいは伝統的なニュアンスを持ちます。
高い地位、卓越した地位
※ "exalted position"とほぼ同義ですが、こちらは地位そのものだけでなく、それによって得られる名声や影響力にも焦点が当たります。例えば、科学者が画期的な発見によって"exalted status"を得る、といったように使われます。"status"は「状態」という意味合いが強く、"exalted status"は、周囲からの評価や認識によって高められた地位、というニュアンスを含みます。ビジネスシーンや学術的な文脈で使われることが多いです。
高潔な指導者、尊敬されるリーダー
※ リーダーシップにおいて、単に権力を持つだけでなく、人格的にも優れており、尊敬を集める人物を指します。カリスマ性や道徳的な高潔さが強調される場合に用いられます。例えば、歴史上の偉人や精神的な指導者を指す際に使われることがあります。"exalted"がつくことで、単なる"leader"よりも、その人物の卓越性や精神性が際立ちます。政治的な演説や歴史的な記述で用いられることが多いです。
誇大な見方、自惚れた見解
※ 客観的な事実から離れて、自分自身や自分の属する集団を過大評価する見方を指します。必ずしも肯定的な意味ではなく、むしろ批判的なニュアンスを含むことが多いです。例えば、「He has an exalted view of his own abilities.(彼は自分の能力を過大評価している)」のように使われます。"exalted"がつくことで、単なる"view"よりも、その見方が現実離れしている、あるいは傲慢であるというニュアンスが強まります。自己啓発セミナーやビジネス書などで、戒めの意味を込めて使われることがあります。
高尚な言葉遣い、格調高い表現
※ 文学作品や宗教的な文章などに見られる、洗練された、格式高い言葉遣いを指します。日常会話ではほとんど使われず、特別な場面や目的のために用いられます。例えば、聖書や古典文学の翻訳などで見られます。"exalted"がつくことで、単なる"language"よりも、その言葉遣いが持つ威厳や神聖さが強調されます。演説やスピーチ、詩などの文脈で用いられることが多いです。
高揚した気分になる、誇らしい気持ちになる
※ 喜びや達成感によって、心が非常に高ぶった状態を指します。一時的な感情を表すことが多く、何か特別な出来事や成功体験がきっかけとなることが多いです。例えば、「I felt exalted after receiving the award.(受賞後、私は高揚した気分になった)」のように使われます。"exalted"がつくことで、単なる"feel good"よりも、感情の強さや高揚感が強調されます。個人的な日記や手紙など、感情を表現する文脈で用いられることが多いです。
王位に就く、即位する
※ 王や皇帝などが、正式に王位や帝位に就くことを指します。歴史的な文脈や、王室に関するニュースなどで用いられる表現です。"exalted"は、その地位の高さと神聖さを強調する役割を果たします。例えば、「He was exalted to the throne after his father's death.(彼は父親の死後、王位に就いた)」のように使われます。歴史小説や伝記など、格式高い文体で記述されることが多いです。
使用シーン
学術論文や歴史的文献で、地位や概念の重要性を強調する際に用いられます。例えば、哲学の論文で「〜の思想は、倫理学において非常に重要な位置を占めている」と表現する場合や、歴史学の研究で「〜王は、その治世において国を大きく発展させた」と記述する際に使われます。やや硬い文体で、客観的な記述が求められる場面で用いられる傾向があります。
ビジネスシーンでは、公式なスピーチや社内報、または格調高い文書で使われることがあります。例えば、企業の創立記念式典で「〜という理念は、創業以来、我々の行動規範として尊重されてきた」と述べる場合や、表彰状で「〜殿の功績は、他の模範となるべきものである」と記述する際に用いられます。日常的な業務での会話やメールでは、より平易な表現が好まれます。
日常会話ではほとんど使われませんが、文学作品や映画などで、比喩的な表現として登場することがあります。例えば、ヒーロー映画で「〜の精神は、我々を困難から救い出す光となるだろう」と語られる場面や、詩的な表現で「〜の美しさは、見る者の心を奪うほどである」と表現されることがあります。普段の生活で耳にする機会は少ないでしょう。
関連語
類義語
『非常に高い』『気高い』という意味。物理的な高さだけでなく、地位、思想、感情など抽象的な高さを表す際にも使われる。文学的な表現。 【ニュアンスの違い】『exalted』と同様に、物理的な高さと精神的な高さを表せるが、やや詩的で格式高い印象を与える。『exalted』よりも日常会話での使用頻度は低い。 【混同しやすい点】『lofty』は、しばしば傲慢さや尊大さを暗示することがある。対象が人である場合は、必ずしも肯定的な意味合いではない点に注意。
- elevated
『高い位置に上げられた』という意味。物理的な高さ(例:高架鉄道)や、地位、精神状態などが高められた状態を表す。ビジネスや学術的な文脈でも使われる。 【ニュアンスの違い】『exalted』よりも客観的で、感情的なニュアンスが少ない。また、『elevated』は具体的な場所や状態を指すことが多いのに対し、『exalted』はより抽象的で宗教的な意味合いを含むことがある。 【混同しやすい点】『elevated』は、特定の場所や状態が高くなっていることを指すため、人に対して使う場合は、地位や精神状態が高められていることを意味する。単に『偉い』という意味ではない。
『崇高な』『荘厳な』という意味。畏敬の念を起こさせるような、非常に優れた美しさや壮大さを表す。芸術、自然、精神性などに関連して使われる。 【ニュアンスの違い】『exalted』と同様に、非常に高い精神性を表すが、『sublime』は美しさや畏敬の念を伴う点が異なる。『exalted』は必ずしも美しさを含意しない。 【混同しやすい点】『sublime』は、通常、畏敬の念を起こさせるような対象(例:崇高な景色、音楽)に対して使われる。人に対して使う場合は、その人の行為や精神性が非常に優れていることを意味するが、日常会話ではあまり使われない。
- honored
『尊敬されている』『名誉を与えられた』という意味。人や業績が社会的に高く評価されている状態を表す。公式な場面や儀式などでよく使われる。 【ニュアンスの違い】『exalted』が内面的な高潔さや精神性を強調するのに対し、『honored』は社会的な評価や尊敬を集めている状態を表す。『exalted』は必ずしも社会的な評価を必要としない。 【混同しやすい点】『honored』は、通常、過去の功績や行いに対して与えられる名誉を指す。未来の可能性や潜在的な能力に対しては使われない。
『高貴な』『気品のある』という意味。生まれや性格、行動などが優れていることを表す。文学作品や歴史的な文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『exalted』と同様に、精神的な高さを表すが、『noble』は特に生まれや育ちの良さ、品格を強調する。『exalted』は必ずしも生まれを必要としない。 【混同しやすい点】『noble』は、しばしば貴族階級や伝統的な価値観と結び付けられる。現代社会では、必ずしも肯定的な意味合いで使われるとは限らない。
『威厳のある』『堂々とした』という意味。落ち着いた態度や振る舞いによって尊敬を集める様子を表す。公式な場面やフォーマルな状況でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『exalted』が精神的な高潔さを強調するのに対し、『dignified』は外見的な落ち着きや品格を強調する。『exalted』は必ずしも外見的な要素を必要としない。 【混同しやすい点】『dignified』は、通常、公の場での振る舞いや態度に対して使われる。個人的な感情や内面的な状態を指す場合は、不自然になることがある。
派生語
動詞で「(地位などを)高める」「称賛する」の意味。exaltedの直接の動詞形で、元々は「外へ(ex-)高く(alt-)出す」というイメージ。日常会話よりも、やや格式ばった文章や演説で、比喩的に用いられることが多い。
- exaltation
名詞で「高揚」「歓喜」「昇進」といった意味。動詞exaltから派生し、抽象的な概念を表す。宗教的な文脈や、精神状態を表す際に用いられることが多い。例えば、「精神の高揚」や「至福の境地」を表現する。
名詞で「高度」「標高」の意味。exaltedと同じ語根alt-(高い)を持つ。直接的な派生語ではないが、exaltedの語源を理解する上で役立つ。地理学や航空学で頻繁に使われる。
反意語
- degraded
動詞degradeの過去分詞形で、「地位や品位を落とされた」「格下げされた」という意味。exaltedが「高められた」状態を表すのに対し、degradedは「低められた」状態を表す。例えば、汚職によって地位をdegradedされた、などと使う。
形容詞で「謙虚な」「質素な」の意味。exaltedが「高慢な」「尊大な」といったニュアンスを含む場合、humbleはその対義語として用いられる。exaltedが社会的な地位の高さを指すのに対し、humbleは内面的な態度を表すことが多い。例えば、「身分はexaltedだが、態度はhumbleだ」のように対比して使う。
- lowly
形容詞で「身分の低い」「卑しい」の意味。exaltedが示す高い地位や身分とは対照的に、lowlyは低い地位や身分を表す。日常会話よりも、文学作品や歴史的な文脈で用いられることが多い。例えば、「lowlyな生まれ」や「lowlyな仕事」といった表現がある。
語源
"Exalted"は、ラテン語の"exaltare"(高く上げる、高める)に由来します。これは、"ex-"(外へ、上へ)と"altus"(高い)という二つの要素から構成されています。"altus"は、高度(altitude)やアルト(alto)といった単語にも見られるように、「高さ」を表す基本的な語彙です。つまり、"exalted"は文字通りには「(何かを)外へ高く持ち上げる」という意味合いを持ち、そこから「地位や品格を高める」「賞賛する」といった意味に発展しました。日本語で例えるなら、「崇高な」という言葉が、その精神的な高さを表すニュアンスに近いでしょう。地位や名誉、あるいは精神性が高められた状態を指す単語として、幅広く用いられます。
暗記法
「exalted」は、王侯貴族や聖職者の威厳、神の絶対的な力といった、社会的身分の高さや精神的な卓越性を象徴する言葉でした。中世ヨーロッパでは、教会の聖歌や王室の儀式で権威を高め、文学では英雄や聖人の高潔さを讃えました。時代と共に意味合いは変化しましたが、「高さ」や「卓越性」のイメージは失われず、現代でも様々な分野で傑出した才能を称える言葉として使われています。ただし、傲慢な印象を与えないよう、謙虚さを忘れずに。
混同しやすい単語
『exalted』と『excited』は、どちらも『ex-』で始まり、語尾が『-ed』であるため、スペルと発音の両面で混同しやすい単語です。『exalted』は『(地位などが)高い、高貴な』という意味であるのに対し、『excited』は『興奮した』という意味です。品詞も異なり、『exalted』は形容詞または動詞の過去分詞として使われますが、『excited』は形容詞または動詞の過去・過去分詞として使われます。日本人学習者は、文脈からどちらの単語が適切かを判断する必要があります。また、発音記号を確認し、それぞれの母音と子音を正確に発音する練習をすると良いでしょう。
『exalted』と『exact』は、どちらも『ex-』で始まるため、特にスペルミスを起こしやすいです。『exact』は『正確な』という意味で、形容詞としてよく使われます。発音も異なり、『exalted』は /ɪɡˈzɔːltɪd/ であるのに対し、『exact』は /ɪɡˈzækt/ です。日本人学習者は、スペルと発音の違いを意識し、それぞれの単語の意味をしっかりと区別することが重要です。語源的には、『exact』はラテン語の『exigere(要求する、正確に測る)』に由来し、正確さや厳密さを表す意味合いがあります。
『exalted』と『excelled』は、どちらも動詞『excel(優れる)』に関連する過去形または過去分詞であり、スペルも似ているため混同しやすいです。『exalted』は『(地位などが)高められた』という意味合いがあるのに対し、『excelled』は『(能力などが)優れていた』という意味合いがあります。日本人学習者は、文脈からどちらの単語が適切かを判断し、それぞれの単語の意味をしっかりと区別することが重要です。また、発音の違い(『exalted』は /ɪɡˈzɔːltɪd/、『excelled』は /ɪkˈseld/)を意識することも大切です。
動詞『example』に過去語尾が付いた形を想定した場合、スペルと構造が似ているため、混同が生じる可能性があります。ただし、『exampled』は一般的な単語ではなく、動詞として使われることは稀です。『example』は通常、名詞(例)または動詞(例示する)として使われます。『exalted』は『高められた』という意味で使われ、品詞も異なるため区別が重要です。このケースでは、単語の存在自体と用法に注意する必要があります。
『exalted』と『assaulted』は、母音の響きと語尾の『-ted』が共通しているため、発音を聞き間違える可能性があります。『assaulted』は『襲撃された』という意味で、暴力的な行為を表す単語です。スペルも意味も大きく異なるため、文脈から容易に区別できますが、リスニングの際は注意が必要です。語源的には、『assault』はラテン語の『saltare(跳ぶ)』に由来し、攻撃的な意味合いがあります。
『exalted』と『resulted』は、語尾の『-ted』が共通しているため、特にリスニング時に混同しやすい可能性があります。『resulted』は『(結果として)生じた』という意味で、原因と結果の関係を表す際に使われます。スペルも意味も異なるため、文脈から容易に区別できますが、発音の類似性に注意が必要です。語源的には、『result』はラテン語の『saltare(跳ぶ)』に由来し、跳ね返ってくるイメージから結果という意味になったと言われています。
誤用例
『exalted』は、人や地位、性質などが『高められた』『称賛された』状態を表す言葉で、抽象的な数値の増加には不適切です。利益が『急上昇した』というニュアンスを伝えたい場合は、『soared』や『skyrocketed』を使う方が自然です。日本人が『高まる』という言葉を安易に『exalted』と結びつけてしまうのは、日本語の比喩表現をそのまま英語に当てはめようとする傾向があるためです。英語では、具体的なイメージを持つ動詞を選ぶことが重要です。
『exalted』は、非常に高い地位や名誉を得て、他者から崇拝されるようなニュアンスを含みます。昇進した際に感じる喜びや誇らしさを表現するには、やや大げさすぎる表現です。『honored(光栄に思う)』や『proud(誇りに思う)』の方が、より自然な感情を表します。日本人は、謙譲の美徳を重んじる文化を持つため、自己の感情を過剰に表現することを避けがちです。そのため、『exalted』のような強い言葉を使うことに抵抗があるかもしれませんが、英語では感情を率直に表現することが一般的です。ただし、昇進程度でexaltedを使うと、自己陶酔的な印象を与えかねません。
『exalted』は、地位や身分が非常に高いことを示すため、『謙虚な謝罪』という行為とは矛盾します。謝罪をするのは、むしろ尊敬されるべき指導者(esteemed leader)でしょう。日本人は『地位が高い人が謝罪する』という状況を、『相手を立てる』行為と捉えがちですが、英語では論理的な整合性が重要です。地位が高い人が謝罪する場合は、その地位に見合った尊敬の念を表す言葉を選ぶ必要があります。また、日本語の『〜される』という受動態表現を、英語でも安易に『be + 過去分詞』で表現しようとする傾向がありますが、英語では能動的な表現の方が自然な場合があります。
文化的背景
「exalted」は、元来、物理的な高さだけでなく、地位や精神性の高さを象徴し、神聖さや卓越性といった意味合いを伴って用いられてきました。この言葉は、王侯貴族、聖職者、そして神々など、社会的に高い地位にある存在や、道徳的に優れた人物を形容する際に、その威厳や尊厳を際立たせるために用いられてきたのです。
中世ヨーロッパにおいては、「exalted」は教会や王室といった権威の象徴と深く結びついていました。例えば、教会の聖歌隊が神を讃える際に「exalted」という言葉を用いることで、神の絶対的な力や慈悲深さを表現しました。また、王の即位式や戴冠式などの儀式においても、「exalted」は王の権威を神聖なものとして高める役割を果たしました。文学作品においても、「exalted」は、英雄や聖人の高潔さや勇気を称えるために用いられ、彼らの物語をより感動的で記憶に残るものとしていました。シェイクスピアの作品などにも、この言葉は頻繁に登場し、登場人物の心情や社会的地位を巧みに表現しています。
時代が下り、社会構造が変化するにつれて、「exalted」の意味合いも微妙に変化してきました。絶対王政が崩壊し、民主主義が台頭する中で、「exalted」は必ずしも身分制度に基づく権威を意味するものではなくなりました。しかし、その根本にある「高さ」や「卓越性」というイメージは失われることなく、芸術、科学、スポーツなど、様々な分野で傑出した才能を持つ人々を称える言葉として用いられるようになりました。現代英語においても、「exalted」は、単に地位が高いだけでなく、精神的な高潔さや道徳的な卓越性を持つ人物を形容する際に、その深い敬意と賞賛の念を込めて用いられています。
現代では、ビジネスシーンにおいても「exalted」は、目標達成やリーダーシップの卓越性を表現するために用いられることがあります。しかし、その使用には注意が必要です。なぜなら、「exalted」は、しばしば謙虚さとは対極にある言葉として認識されるため、自己中心的または傲慢な印象を与えてしまう可能性があるからです。したがって、「exalted」を用いる際には、その文脈や相手に対する配慮が不可欠となります。この言葉は、単なる賞賛の言葉ではなく、歴史と文化の中で育まれた深い意味を持つ言葉であることを理解しておく必要があるでしょう。
試験傾向
準1級以上で出題される可能性があり、特に長文読解で文脈から意味を推測する問題で問われることがあります。語彙問題で直接問われることもあります。動詞としての過去分詞形や形容詞としての用法に注意が必要です。
TOEICでは、ビジネスシーンで「地位が高い」「重要な」といった意味合いで使われることがありますが、他の試験に比べて出題頻度は高くありません。Part 5の語彙問題やPart 7の読解問題で、文脈に応じた適切な意味を選択する問題で問われる可能性があります。
TOEFLでは、アカデミックな文章で、抽象的な概念や比喩表現として用いられることがあります。読解問題で、文章全体のテーマや筆者の主張を理解する上で重要なキーワードとなることがあります。名詞形(exaltation)と合わせて覚えておくと良いでしょう。
難関大学の長文読解で出題される可能性があり、文脈から意味を推測する問題で問われることがあります。比喩的な意味合いで使われることもあり、文脈全体の理解が重要になります。単語帳だけでなく、長文読解を通して語彙力を強化することが大切です。