英単語学習ラボ

epic

/ˈɛpɪk/
形容詞

英雄的な

物語や出来事が、並外れて大きく、勇敢で、印象的な様子を表す。歴史に残るような、スケールの大きな出来事や人物に対して使われることが多い。

Odysseus went on an epic journey home after the war.

オデュッセウスは戦争の後、故郷へ帰る英雄的な旅に出ました。

【情景】長く困難な旅の始まり、荒々しい海を越え、数々の試練に立ち向かうオデュッセウスの姿が目に浮かびます。 【解説】「epic journey(英雄的な旅)」は、神話や物語で、主人公が非常に長く、困難で、歴史に残るような旅をする際によく使われる表現です。まさに「英雄的な」という言葉がぴったりな状況です。 【文法】「go on a journey」で「旅に出る」という意味の決まった言い方です。

The team made an epic comeback to win the championship game.

そのチームは、選手権試合に勝つために英雄的な逆転劇を演じました。

【情景】試合の終盤、絶望的な状況から選手たちが諦めずに粘り、ついに逆転ゴールを決めて、観客が総立ちで歓声を上げる様子が想像できます。 【解説】スポーツの試合などで、絶体絶命のピンチから見事に逆転勝利を収めるような、感動的で記憶に残る出来事を「epic comeback(英雄的な逆転劇)」と表現します。困難を乗り越えた偉業に使われます。 【文法】「make a comeback」で「逆転する」「復活する」という意味の熟語です。

People showed epic courage to rebuild their town after the disaster.

人々は災害の後、町を再建するために英雄的な勇気を示しました。

【情景】災害で全てを失ったにもかかわらず、人々が顔を上げ、互いに助け合いながら、少しずつ町を元に戻していく、力強い姿が目に浮かびます。 【解説】非常に困難な状況で、並外れた精神力や決意を示す行動を「epic courage(英雄的な勇気)」と表現します。人間の強さや尊さを称える文脈で使われます。 【文法】「show courage」で「勇気を示す」という意味です。「to rebuild」は目的を表す不定詞で、「~するために」と訳します。

名詞

叙事詩

英雄や重要な出来事を語る、長大な物語詩。映画、小説、ゲームなど、物語のジャンルを指す場合もある。

The Iliad is a famous ancient Greek epic about the Trojan War.

「イリアス」はトロイ戦争を題材にした、有名な古代ギリシャの叙事詩です。

図書館で、歴史ある本を手に取っている情景を想像してください。この文では、『イリアス』という具体的な作品を例に挙げ、『epic』が「壮大な物語や英雄の活躍を描いた長編の詩」という意味で使われていることを示しています。このように、特定の古典作品を説明する際によく使われる表現です。

Our history teacher taught us about a long epic poem from medieval Japan.

歴史の先生が、中世日本の長い叙事詩について教えてくれました。

学校の教室で、先生が興味深い話をしている場面です。『epic poem』とすることで、『epic』が「詩(poem)」の一種であり、特に「長くて壮大な物語を語る詩」を指すことがより明確になります。授業や学術的な文脈で、歴史や文学作品について説明する際によく見られる使い方です。

The old painting showed scenes from a famous epic about a hero's journey.

その古い絵画は、英雄の旅を描いた有名な叙事詩の場面を示していました。

美術館で、壁にかけられた古い絵をじっと見ている情景です。ここでは、『epic』が文学作品だけでなく、絵画のような芸術作品の題材にもなり得ることを示しています。「a hero's journey(英雄の旅)」は、叙事詩でよく描かれる典型的なテーマです。このように、物語のジャンルや内容を説明する際にも使われます。

形容詞

壮大な

規模、範囲、または影響が非常に大きいことを強調する。必ずしも英雄的である必要はなく、単に印象的な規模や重要性を持つものに対して使用される。

The view from the top of the mountain was truly epic.

その山の頂上からの眺めは、本当に壮大でした。

高い山を登りきって、目の前に広がる雄大な景色に感動している場面です。「epic」は、自然の広大さやスケールの大きさを表現する時によく使われます。まるで絵画のような、忘れられない光景を言い表すのにぴったりです。

We watched an epic movie about a hero's long journey.

私たちは、ある英雄の長い旅についての壮大な映画を観ました。

映画館で、壮大な冒険や歴史的な物語を描いた映画を観て、そのスケールや感動に圧倒されている場面です。「epic」は、物語や映画、特にファンタジーや歴史物など、スケールが大きく感動的な内容を形容するのにとても自然です。

Winning the championship was an epic moment for our team.

その選手権で優勝したことは、私たちのチームにとって壮大な瞬間でした。

長い努力の末、チームが大きな目標を達成し、皆で喜びを分かち合っている感動的な場面です。「epic」は、単に「素晴らしい」だけでなく、「歴史に残るような」「並外れて感動的な」といった、特別な達成や出来事を表すのに使われます。

コロケーション

epic poem

叙事詩

「epic」が元来持つ「英雄的」「壮大」という意味合いが最も直接的に表れるコロケーションです。ホメロスの『イリアス』や『オデュッセイア』のように、英雄の冒険や国家の興亡を描いた長編の物語詩を指します。単に「長い詩」ではなく、文化や歴史における重要な出来事を語り継ぐ役割を担っている点が特徴です。教養として文学を学ぶ上で避けて通れない表現でしょう。

epic scale

壮大な規模、途方もない規模

物事の規模や範囲が非常に大きく、圧倒的であることを強調する際に使われます。映画、イベント、プロジェクトなど、具体的な対象のスケールを表現するだけでなく、抽象的な概念(例:挑戦、問題)の大きさを表すことも可能です。例えば、「an epic failure」は「途方もない失敗」を意味し、単なる失敗よりも深刻な状況を示唆します。

epic journey

壮大な旅、波乱万丈の旅

文字通り「壮大な旅」を意味しますが、単なる旅行ではなく、困難や試練を乗り越え、大きな変化や成長をもたらす旅を指します。冒険小説やファンタジー作品でよく見られる表現ですが、人生における大きな転換期や挑戦を比喩的に表すこともあります。「life is an epic journey」のように使われ、人生の道のりを壮大な物語として捉えるニュアンスが含まれます。

epic battle

壮絶な戦い、歴史的な戦い

単なる戦闘ではなく、歴史を左右するような重要な戦いを指します。映画やゲームなどのフィクション作品でよく使われますが、ビジネスやスポーツの世界でも、競争が激しく、勝敗が大きな影響を与える場面を比喩的に「epic battle」と表現することがあります。例えば、「an epic battle for market share」は「市場シェアを巡る壮絶な戦い」を意味します。

epic fail

大失敗、目も当てられない失敗

インターネットスラングとして広まった表現で、予想をはるかに超える、非常に大きな失敗を指します。ユーモラスなニュアンスを含んでおり、深刻な状況を茶化すような場面で使われることが多いです。ビジネスシーンなどフォーマルな場面での使用は避けるべきですが、カジュアルな会話では頻繁に用いられます。

epic proportions

途方もない規模、並外れた大きさ

物事が極めて大きく、普通ではない規模であることを強調する際に使われます。「of epic proportions」という形で、名詞の後に置かれることが多いです。例えば、「a disaster of epic proportions」は「途方もない規模の災害」を意味します。比喩的に、問題や困難の深刻さを強調する際にも用いられます。

in epic fashion

劇的なやり方で、壮大なスタイルで

何かが非常に印象的で、記憶に残る方法で行われたことを意味します。成功、失敗、勝利など、あらゆる結果に対して使用できます。例えば、「He won the game in epic fashion」は「彼は劇的なやり方で試合に勝利した」という意味になります。単に結果を述べるだけでなく、その過程や方法が非常に印象的であったことを強調します。

使用シーン

アカデミック

学術論文やプレゼンテーションで、研究のスケールや影響力を強調する際に使用されます。例えば、歴史学の研究で「~の時代はまさに叙事詩的(epic)な変革期だった」と表現したり、社会学の研究で「~の社会現象は壮大な(epic)規模で展開された」と記述したりします。また、文学研究においては、作品自体を指して「これはまさにepicな作品だ」と評価することがあります。

ビジネス

ビジネスシーンでは、プロジェクトの規模や重要性を強調する際に使われることがあります。例えば、大規模なプロジェクトの成功を報告する際に、「今回のプロジェクトはまさにepicな成功を収めた」と表現したり、新規市場への参入戦略を説明する際に、「我々の戦略はepicな規模で市場を席巻するだろう」と述べたりします。ただし、やや誇張した印象を与える可能性があるため、使用には注意が必要です。

日常会話

日常会話では、何か非常に印象的な出来事や経験を表現する際に使われます。例えば、旅行に行った際に「あの景色は本当にepicだった!」と感動を伝えたり、ゲームや映画について「あのゲームのストーリーはepicだよね!」と興奮を共有したりします。また、友人との会話で「昨日のパーティーはepicだった!」と楽しかった思い出を振り返ることもあります。スラング的な意味合いも含むため、フォーマルな場面での使用は避けるべきです。

関連語

類義語

  • 規模、重要性、印象などが『壮大である』ことを表す。建物、計画、イベントなど、様々なものに対して使われる。日常会話からフォーマルな場面まで幅広く使用される。 【ニュアンスの違い】"epic"よりも客観的な印象が強く、物語性や英雄的な要素は薄い。単に規模が大きい、立派であるというニュアンス。 【混同しやすい点】"grand"は、しばしば物理的な大きさや豪華さを指すのに対し、"epic"は物語のスケールや重要性、歴史的な意義を強調する。

  • 歴史的、文化的に重要な出来事や人物に関連して、『記念碑的』、『不朽の』という意味合いを持つ。業績や建造物などに対して使われる。フォーマルな場面や学術的な文脈でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"epic"と同様に重要な出来事を指すが、"monumental"は永続性や歴史的な意義に焦点を当てる。物語性よりも、後世に残る影響力を強調する。 【混同しやすい点】"monumental"は、しばしば物理的な記念碑(monument)を連想させるため、抽象的な事柄に対して使う場合に違和感が生じることがある。

  • 英雄的な行為、人物、性質を表す。勇気、自己犠牲、高潔さなど、英雄にふさわしい資質を強調する。物語、映画、歴史的な出来事などで使われる。 【ニュアンスの違い】"epic"が物語全体の壮大さを指すのに対し、"heroic"は特定の人物の行動や性質に焦点を当てる。"epic"な物語には"heroic"な要素が含まれることが多い。 【混同しやすい点】"heroic"は、必ずしも大規模な物語を必要とせず、個人の勇気ある行動だけでも表現できる点が"epic"と異なる。

  • 伝説的な人物、出来事、場所などを指す。長年にわたって語り継がれ、人々に強い印象を与えていることを意味する。スポーツ選手、音楽家、神話などに使われる。 【ニュアンスの違い】"epic"と同様に、歴史的な重要性や物語性を持つが、"legendary"は必ずしも大規模である必要はない。むしろ、人々の記憶に深く刻まれていることが重要。 【混同しやすい点】"legendary"は、しばしば真実かどうか定かでない物語や人物を指すことがあるため、"epic"よりも誇張されたニュアンスを含むことがある。

  • 非常に大きい、巨大なという意味。物理的な大きさや規模を強調する際に用いられる。建物、像、プロジェクトなどに対して使われる。 【ニュアンスの違い】"epic"が物語や出来事の規模や重要性を指すのに対し、"colossal"は純粋に物理的な大きさを強調する。抽象的な概念には使いにくい。 【混同しやすい点】"colossal"は、しばしば否定的な意味合いを持つことがあり、過剰な大きさや無駄を連想させる場合がある。"epic"は通常、肯定的な意味合いで用いられる。

  • 非常に重要な、重大なという意味。歴史的な出来事、個人的な転換期など、将来に大きな影響を与える出来事に対して使われる。フォーマルな場面やニュース記事などでよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"epic"と同様に重要な出来事を指すが、"momentous"は将来への影響に焦点を当てる。物語性よりも、結果の重大さを強調する。 【混同しやすい点】"momentous"は、必ずしも大規模な物語を必要とせず、個人的な出来事にも使える点が"epic"と異なる。例えば、「人生の転換期」のような個人的な出来事も"momentous"と表現できる。

派生語

  • epical

    『叙事詩的な』という意味の形容詞。『epic』に形容詞化の接尾辞『-al』が付いた形。壮大さや英雄譚の性質を強調する際に用いられ、文学、映画、ゲームなどの文脈で、作品の規模や内容を形容する際に使われる。日常会話での使用頻度は低いが、特定のジャンルにおいては一般的。

  • epicenter

    『震央』という意味の名詞。『epic-(〜の上に)』と『center(中心)』が組み合わさった語。地震の揺れが最も強い地点を示す学術用語だが、比喩的に『ある出来事や問題の中心』を指す場合もある。ニュースや災害に関する報道で頻繁に使われる。

  • epically

    『叙事詩的に』『壮大に』という意味の副詞。『epic』に副詞化の接尾辞『-ally』が付いた形。出来事や行動が非常に大きく、印象的であることを強調する際に用いられる。例えば、『epically failed(壮大に失敗した)』のように、比喩的な表現で使われることが多い。

反意語

  • 『小さい』『重要でない』という意味の形容詞。『epic』が規模や重要性の大きさを表すのに対し、『minor』はそれらの小ささ、重要性の低さを表す。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使用される。例えば、『epic achievement(偉業)』に対して『minor detail(些細な詳細)』のように対比される。

  • 『ささいな』『取るに足らない』という意味の形容詞。『epic』が重大な出来事や物語を指すのに対し、『trivial』は重要性の欠如を示す。日常会話やビジネスシーンで、問題や情報が重要でないことを強調する際に使われる。例えば、『epic problem(重大な問題)』に対して『trivial matter(些細な事柄)』のように対比される。

  • 『重要でない』『取るに足りない』という意味の形容詞。接頭辞『in-(否定)』と『significant(重要な)』から構成される。『epic』が持つ重要性や影響力の大きさと対照的に、重要性や影響力の欠如を強調する。学術論文やビジネス文書など、フォーマルな文脈でよく使用される。

語源

"epic(叙事詩、英雄的な)"は、ギリシャ語の"epos(言葉、物語、歌)"に由来します。"epos"は、もともと口頭で語り継がれる英雄や神々の物語を指していました。これがラテン語を経由して、古フランス語の"epic"となり、英語に取り入れられました。つまり、"epic"の根底にあるのは「語り継がれるべき物語」という概念です。壮大な冒険や英雄的な行為は、まさに語り継がれるべき物語にふさわしい内容であるため、"epic"は「英雄的な」「壮大な」という意味を持つようになりました。日本語で例えるなら、日本の古典文学である「源氏物語」や「平家物語」のような、壮大な物語を想像すると、"epic"のニュアンスが掴みやすいでしょう。

暗記法

「epic」は単なる「壮大」ではありません。古代ギリシャの叙事詩に源を発し、英雄譚や文化を伝える物語の中核でした。『イリアス』や『ローランの歌』は、勇気や忠誠心を後世に語り継ぎます。現代では映画や出来事にも使われ、記憶に残るスケール感を表現します。皮肉を込めた「epic fail」という用法もありますが、壮大さへの憧憬は今も息づいています。まさに、人の心を揺さぶる物語の力を象徴する言葉なのです。

混同しやすい単語

epoch

『epic』と『epoch』は、どちらもカタカナで表記すると『エポック』となりやすく、特に発音が曖昧になりやすいです。しかし、『epoch』は『新時代』や『画期的な出来事』を指す名詞であり、物語的な壮大さを意味する形容詞の『epic』とは意味が大きく異なります。時代区分や歴史的な文脈で『epoch』が使われることが多いので、文脈で判断しましょう。語源的には、ギリシャ語の『epokhē(中断)』に由来し、時間の流れにおける区切りを意味します。

ethnic

『epic』と『ethnic』は、どちらも語頭が母音で始まり、アクセントの位置も似ているため、発音を聞き間違えやすいです。『ethnic』は『民族的な』という意味の形容詞で、文化、人種、言語などに関連する事柄を表します。例えば、『ethnic food(民族料理)』のように使われます。スペルも似ていますが、意味は全く異なるため、文脈をよく確認する必要があります。語源的には、ギリシャ語の『ethnos(民族)』に由来します。

apex

『epic』と『apex』は、語尾の音が似ているため、特に発音が不明瞭な場合に混同しやすいです。『apex』は『頂点』や『絶頂』を意味する名詞で、図形や山、組織などの最も高い部分を指します。例えば、『the apex of his career(彼のキャリアの頂点)』のように使われます。スペルも似ていますが、意味は全く異なるため、注意が必要です。語源的には、ラテン語の『apex(頂点)』に由来します。

effect

『epic』と『effect』は、スペルが一部似ており、特に書く際に間違えやすいです。『effect』は『効果』や『影響』を意味する名詞、または『~に影響を及ぼす』という意味の動詞として使われます。例えば、『the effect of the medicine(薬の効果)』のように使われます。『epic』は形容詞ですが、『effect』は名詞・動詞であるため、文法的な役割も異なります。発音も異なりますが、スペルの類似性から混同しやすい単語です。

optic

『epic』と『optic』は、語尾の『-ic』が共通しているため、発音やスペルが似ていると感じることがあります。『optic』は『視覚の』や『光学の』という意味の形容詞で、『optical illusion(錯視)』のように使われます。また、『optics』として名詞で『光学』という意味にもなります。意味も文脈も大きく異なるため、注意が必要です。語源的には、ギリシャ語の『optikos(視覚の)』に由来します。

topic

『epic』と『topic』は、語尾の『-ic』の類似性から、特に発音があいまいな場合に混同されることがあります。『topic』は『話題』や『テーマ』を意味する名詞で、『the main topic of the discussion(議論の主な話題)』のように使われます。意味も文脈も全く異なるため、注意が必要です。また、アクセントの位置も『topic』は第一音節にありますが、『epic』も第一音節にあるため、混同を招きやすいかもしれません。語源的には、ギリシャ語の『topos(場所、主題)』に由来します。

誤用例

✖ 誤用: The company's new policy is epic.
✅ 正用: The company's new policy is significant/groundbreaking.

日本語の『エピック』は『壮大』『感動的』といった意味で安易に使われがちですが、英語の『epic』は叙事詩的な規模の大きさ、英雄譚、歴史的な出来事など、非常に大規模で重要な出来事を指します。日常的な事柄(会社のポリシー)に使うと大げさで不自然です。代わりに『significant(重要な)』や『groundbreaking(画期的な)』といった語が適切です。日本人は『すごい』という感情を安易に『epic』に変換しがちですが、英語では文脈に応じた適切な表現を選ぶ必要があります。

✖ 誤用: The epic failure of the project led to its cancellation.
✅ 正用: The complete/utter failure of the project led to its cancellation.

『epic failure』という表現自体は存在しますが、フォーマルなビジネスシーンや深刻な状況では、より直接的な『complete failure』や『utter failure』を使う方が適切です。『epic』には、どこか物語性やドラマ性を含んだニュアンスがあるため、客観的な事実を伝える場面では不向きです。日本人は『悲劇』を『叙事詩』のように美化してしまう傾向があり、その影響で、単なる失敗を『epic』と表現してしまうことがあります。英語では状況に応じて冷静な表現を選ぶことが重要です。

✖ 誤用: He embarked on an epic journey to find himself.
✅ 正用: He embarked on a transformative/profound journey to find himself.

『epic journey』は、物理的な冒険旅行や長期間にわたる探求を指すことが一般的です。内面的な自己探求の旅を『epic』と表現すると、大げさで不自然に聞こえることがあります。より適切な表現は『transformative journey(変容をもたらす旅)』や『profound journey(深遠な旅)』です。日本人は精神的な成長を『大冒険』のように捉えがちですが、英語では内面的な変化を穏やかに表現する方が自然です。また、自己啓発的な文脈で安易に『epic』を使うと、皮肉っぽく聞こえる可能性もあります。

文化的背景

「epic(叙事詩)」という言葉は、単なる長大な物語以上の意味を持ち、英雄的行為や国家の起源、文化的な価値観を伝える、共同体のアイデンティティを形成する根源的な物語を指します。古代ギリシャのホメロスによる『イリアス』や『オデュッセイア』は、西洋文学におけるepicの原型であり、トロイア戦争やオデュッセウスの帰還という壮大な物語を通して、勇気、知恵、運命といった人間の普遍的なテーマを描き出しました。

epicは、単に過去の出来事を語るだけでなく、その物語を通して社会の規範や価値観を次世代に伝える役割を担ってきました。中世ヨーロッパにおける『ローランの歌』は、シャルルマーニュ大帝の騎士ローランの英雄的な死を描き、騎士道精神や忠誠心を称揚しました。これらの物語は、文字を持たない人々にとって歴史の教科書であり、道徳的な指針であり、娯楽の源でもありました。epicは、吟遊詩人によって口承で伝えられ、人々の記憶に深く刻まれ、文化的な遺産として世代を超えて受け継がれていったのです。

現代においても、「epic」は、単に「壮大な」「大規模な」という意味だけでなく、歴史的、文化的意義を持つ出来事や作品を指す言葉として使われます。映画『ベン・ハー』や『ロード・オブ・ザ・リング』のような作品は、そのスケールの大きさや物語の深さから「epic」と形容されます。また、スポーツの試合や政治的な出来事など、人々の心を揺さぶり、記憶に残るような出来事も「epic」と呼ばれることがあります。このように、「epic」は、過去の英雄的な物語から現代の出来事まで、人間の経験の壮大さや深さを表現する言葉として、その意味を広げながら生き続けているのです。

さらに、「epic fail」という表現に見られるように、皮肉を込めて大規模な失敗を指すスラングとしても用いられます。これは、本来称賛の意味合いを持つ「epic」が、現代社会においては、その価値観の相対化やアンチヒーローの登場といった文脈の中で、反語的な意味合いを持つようになったことを示唆しています。しかし、その根底には、依然として「epic」が持つ壮大さや重要性への意識が存在し、そのギャップを強調することで、より強い印象を与える効果を狙っていると言えるでしょう。

試験傾向

英検

準1級・1級で長文読解、語彙問題で出題される可能性あり。物語や歴史的な文脈で「壮大な」「叙事詩的な」という意味で使われることが多い。会話文で比喩的に「すごい」「最高の」という意味で使われることもある。注意点としては、文脈によって意味が異なるため、前後の文脈から判断する必要がある。

TOEIC

TOEICでは、ビジネスシーンでの使用頻度は低い。しかし、Part 7(長文読解)で、企業の歴史やプロジェクトの紹介などで「大規模な」「画期的な」という意味で使用される可能性がある。語彙問題で直接問われることは少ないが、文脈理解を助ける語彙として覚えておくと良い。

TOEFL

アカデミックな長文読解で、歴史、文学、芸術などの分野で「叙事詩的な」「壮大な」という意味で出題される可能性がある。論文やエッセイで比喩的に「非常に重要な」「画期的な」という意味で使用されることもある。TOEFLでは、文脈から意味を推測する能力が重要になる。

大学受験

難関大学の長文読解で出題される可能性がある。「叙事詩的な」「壮大な」という意味に加え、「非常に重要な」「歴史的な」という意味で使われることもある。文脈理解問題や内容説明問題で、epicの意味を正確に把握しているか問われることが多い。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年8月4日

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