divided
第2音節にアクセント(ˈ)があります。/ɪ/ は日本語の「イ」よりも口を少し開いて発音する曖昧母音です。/d/ は舌先を上の歯茎につけて発音する有声音で、語尾の /ɪd/ は「イ」を弱く短く発音し、すぐに「ド」と発音することで、より自然な英語の発音に近づきます。「ディバイデッド」のように平板に発音しないように注意しましょう。
専門的な内容に関するご注意
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分かれた
物理的に分割された状態、意見や感情が分裂している状態、組織が解体された状態など、様々な『分離』を表す。文脈に応じて『分裂した』『割れた』『分散した』などと言い換えられる。
Mom carefully cut the big birthday cake into many divided pieces for everyone.
お母さんは、みんなのために大きなバースデーケーキをたくさんの分かれた一切れ一切れに丁寧に切り分けました。
※ 温かいお誕生日のパーティーの場面です。大きなケーキが「たくさんの分かれた一切れ」になっている様子が目に浮かびますね。ここでは、物理的なものが「いくつかに分けられた状態」を表す典型的な使い方で、「divided pieces」で「分けられた一切れずつ」という具体的なイメージが湧きます。
The team was deeply divided on the best way to solve the difficult problem.
そのチームは、難しい問題を解決する最善の方法について、意見が深く分かれていました。
※ 会議室で、チームメンバーが真剣に議論しているけれど、なかなか意見がまとまらない場面です。「be divided on/over 物事」で「〜について意見が分かれている」という、意見や感情が分かれる状況を表す非常によく使われる表現です。ビジネスシーンなどで耳にする機会も多いでしょう。
At the crossroads, the main road was clearly divided into two different paths.
その交差点で、主要な道ははっきりと二つの異なる道に分かれていました。
※ 車を運転していて、目の前に道が二股に分かれているのが見え、どちらに進むべきか考えている場面です。物理的なものが「特定の数(この場合は2つ)に分割されている状態」を表しています。「divided into ~」で「〜に分けられている」という構造的な分割を示す際によく使われます。
意見が異なる
意見や見解が一致せず、対立している状態。議論や会議などで意見が分かれる状況を指す。しばしば『divided on』の形で用いられ、特定のテーマについて意見が分かれていることを示す。
My family was divided on where to go for our summer vacation.
私の家族は、夏の休暇でどこに行くかについて意見が分かれていました。
※ 家族みんなで旅行先を決める時、意見がなかなかまとまらない、そんな場面を想像してください。この例文は、家族が楽しみにしつつも、それぞれ行きたい場所が違って少し困っている様子を表しています。「be divided on + something」で、「〜について意見が分かれている」という、日常でよくある状況を自然に表現できます。
The team was divided about the best way to start the new project.
チームは、新しいプロジェクトを始める最善の方法について意見が分かれていました。
※ 会社や学校のグループで、新しいことを始める時に「どう進めるのが一番良いか」で意見が対立する、そんな会議室の様子が目に浮かびますね。この例文は、真剣な議論の中で、みんなが異なる視点を持っている状況を示しています。「be divided about + something」も同様に「〜について意見が分かれている」という意味で、ビジネスシーンなどでも頻繁に使われます。
People in the town were deeply divided over the new park rules.
町の人々は、新しい公園のルールについて深く意見が分かれていました。
※ 町に新しいルールができる時、賛成派と反対派で意見が真っ二つに分かれ、熱い議論が交わされる、そんなニュースのワンシーンを想像してみてください。「deeply」が入ることで、意見の対立が単なる違いではなく、かなり深刻なレベルであることを伝えています。「be divided over + something」も「〜について意見が分かれている」という意味で、特に社会的な問題や政策など、多くの人々が関わる事柄に対して使われることが多い表現です。
分割された
何かをいくつかの部分に分けた状態。過去分詞として使用され、物理的な分割だけでなく、抽象的な概念(時間、資源など)の分割も含む。
The big birthday cake was divided into eight equal pieces for everyone.
大きな誕生日ケーキは、みんなのために8つの均等な一切れに分けられました。
※ 誕生日パーティーで、大きなケーキがみんなに行き渡るように丁寧に切り分けられる様子が目に浮かびますね。「divided into A」は「Aに分割される」という、この単語の最も基本的な使い方です。食べ物などを公平に分ける際によく使われます。
Our class was divided into three small groups for the science project.
私たちのクラスは、理科のプロジェクトのために3つの小グループに分けられました。
※ 先生が黒板の前に立ち、生徒たちに新しいプロジェクトのためのグループ分けを発表している場面です。学校でクラスやチームが分けられる際によく使われる表現です。グループ分けは協力して学ぶための大切な一歩ですね。
The large meeting room was divided by a temporary wall to create two spaces.
広い会議室は、2つの空間を作るために一時的な壁で仕切られました。
※ がらんとした広いオフィスに、新しく壁が作られ、二つの独立した作業スペースが生まれる様子です。空間や場所が物理的に「仕切られる」「分割される」という状況でよく使われます。オフィスや家の間取りの話をする時にも役立ちます。
コロケーション
意見が鋭く分かれていること
※ 「sharply」は「鋭く、激しく」という意味で、意見の対立が非常に大きい状態を強調します。単に意見が分かれているだけでなく、感情的な対立や深刻な意見の相違がある場合に使われます。例えば、政治的な問題や倫理的な問題について議論する際に、人々の意見が激しく対立している状況を表現するのに適しています。ビジネスシーンでも、重要な戦略決定などで意見が分かれる際に使われることがあります。
社会が深刻に分断されていること
※ 「deeply」は「深く」という意味で、社会の分断が表面的なものではなく、根深い問題によって引き起こされていることを示します。経済格差、人種差別、宗教対立など、社会の構造的な問題が原因で人々の間に大きな溝ができている状況を指します。ニュース記事や社会学の研究などでよく用いられる表現です。単に「divided society」と言うよりも、問題の深刻さを強調するニュアンスがあります。
忠誠心が二つに分かれていること
※ 個人が複数の対象(例えば、会社と家族、国と故郷など)に対して忠誠心を持っている状態を指します。この状況は、しばしば葛藤や倫理的なジレンマを引き起こす可能性があります。例えば、スパイ映画や歴史小説などで、主人公が二つの勢力の間で苦悩する状況を描写する際に使われます。ビジネスシーンでは、合併や買収などで従業員が新しい組織と元の組織の両方に忠誠心を持つ場合に用いられることがあります。
~について意見が分かれている
※ 特定の話題や問題について意見が一致しないことを表す一般的な表現です。「on」または「over」の後に、意見が分かれている対象(名詞)を置きます。例えば、「We are divided on the issue of tax reform.(私たちは税制改革の問題について意見が分かれている)」のように使います。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使用され、フォーマルな場面でもインフォーマルな場面でも違和感なく使えます。
内部で分裂している組織や国家
※ リンカーンの有名な演説「A house divided against itself cannot stand.(内部で分裂した家は立ち行かない)」に由来する表現です。組織や国家が内部の対立によって弱体化している状態を指します。特に、政治的な文脈で使われることが多く、党内対立や地域間の対立などを表現する際に用いられます。比喩的な表現であり、文学的な響きを持つため、スピーチや論文などで効果的に使用できます。
注意散漫、注意が分散している状態
※ 心理学や認知科学の分野でよく用いられる表現で、複数のタスクに同時に注意を向けようとする状態を指します。人間の注意資源には限りがあるため、注意を分割するとパフォーマンスが低下することが知られています。例えば、「Driving while using a cell phone requires divided attention.(携帯電話を使いながら運転するには注意散漫になる必要がある)」のように使います。ビジネスシーンでは、マルチタスクの弊害を説明する際などに用いられることがあります。
使用シーン
学術論文や研究発表で、意見や結果が分かれている状況を客観的に説明する際に使われます。例えば、「先行研究では、この現象に関して意見がdividedしており、統一的な見解が得られていない」のように用いられます。文語的な表現です。
ビジネスの会議や報告書で、部門やチームの意見が分かれている状況を説明する際に使われます。例えば、「市場調査の結果、顧客のニーズは大きくdividedしており、ターゲット層を絞り込む必要がある」のように用いられます。フォーマルな場面で使われることが多いです。
日常会話ではあまり使いませんが、ニュース記事やドキュメンタリーなどで、社会問題や政治的な意見が分かれている状況を説明する際に使われることがあります。例えば、「世論は、この政策に対してdividedされている」のように用いられます。やや硬い表現です。
関連語
類義語
『分ける』『分割する』という意味で、物理的な分割や、グループ、意見などを分ける場合に使われる。日常会話やビジネスシーンで頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】『divided』よりも分割された各部分が独立しているイメージが強い。また、感情的な対立よりも、単に物理的、機能的に分割するというニュアンスが強い。 【混同しやすい点】『split』は自動詞としても他動詞としても使えるが、意味が異なる。『split up』のように分離・分裂を表す句動詞も頻出。
- separated
『分離された』『隔てられた』という意味で、物理的な距離や、関係性が断たれた状態を表す。法律用語や離婚などの文脈でも使われる。 【ニュアンスの違い】『divided』よりも、元々一体だったものが引き離されたというニュアンスが強い。感情的な距離や、物理的な距離の両方に使える。 【混同しやすい点】『separated』は受動態の形を取ることが多く、『be separated from』の形で使われることが多い。また、離婚協議における『別居』の意味も持つ。
- partitioned
『仕切られた』『区分けされた』という意味で、特に空間や土地を分割する場合に使われる。不動産やコンピュータのストレージなど、専門的な分野で使われることが多い。 【ニュアンスの違い】『divided』よりも、より明確な境界線で区切られているというニュアンスが強い。一時的な分割ではなく、比較的恒久的な分割を意味することが多い。 【混同しやすい点】『partitioned』は、コンピュータのハードドライブを分割する際によく使われる。日常会話ではあまり使われず、専門用語として認識されることが多い。
- sectioned
『区分された』『セクションに分けられた』という意味で、文書や組織などを部分に分ける場合に使われる。レポートや論文、組織図などで見られる。 【ニュアンスの違い】『divided』よりも、全体がいくつかの明確な部分に分けられているというニュアンスが強い。各セクションは独立した意味を持つことが多い。 【混同しやすい点】『sectioned』は、主に文書や組織など、抽象的なものを分割する際に使われる。物理的な分割にはあまり使われない。
- fragmented
『断片化した』『バラバラになった』という意味で、全体が崩れて小さな破片になった状態を表す。社会問題や心理状態など、ネガティブな文脈で使われることが多い。 【ニュアンスの違い】『divided』よりも、分割された結果、元の状態を保てなくなっているというニュアンスが強い。統一性やまとまりが失われた状態を表す。 【混同しやすい点】『fragmented』は、元々一体だったものが破壊されてバラバラになった状態を表す。肯定的な意味合いで使われることはほとんどない。
- dichotomized
『二分された』という意味で、特に意見や考え方を二つの対立するグループに分ける場合に使われる。学術的な議論や政治的な文脈で使われる。 【ニュアンスの違い】『divided』よりも、明確に二つのグループに分けられているというニュアンスが強い。中間的な意見や曖昧な立場を許さない、二者択一的な状況を表す。 【混同しやすい点】『dichotomized』は、日常会話ではほとんど使われず、学術的な文脈でのみ使われることが多い。よりフォーマルで専門的な単語。
派生語
『分割』『区分』を意味する名詞。『divide(分割する)』という動詞から派生し、接尾辞『-sion』が付くことで抽象名詞化。日常会話では『部門』、ビジネスでは『事業部』、学術論文では『区分』として使われる。可算名詞としても不可算名詞としても使われる点に注意。
- divisible
『分割可能な』という意味の形容詞。『divide』に、性質や可能性を表す接尾辞『-ible』が付加。数学では『割り切れる』という意味で使われる。比喩的には、意見や関心を『分けることができる』という意味合いで使用されることもある。
『分け前』『配当』を意味する名詞。元々は『分割されるべきもの』という語源を持ち、特に金融用語として、株主への利益配当を指す。日常会話ではあまり使われないが、経済ニュースや投資関連の文書では頻出。
反意語
『結合した』『団結した』を意味する形容詞。『divide』が分離を示すのに対し、『unite』は結合を示す。国家や組織がまとまっている状態、意見が一致している状態などを表す。日常会話からニュース報道まで幅広く使われる。
- combined
『結合された』『合わさった』を意味する形容詞。『divide』が分離を表すのに対し、『combine』は複数のものを一つにまとめることを意味する。ビジネスや科学技術の分野で、複数の要素が組み合わさって機能している状態を表す際によく用いられる。
- unified
『統一された』を意味する形容詞。『divide』が分裂を示すのに対し、『unify』は全体を一つにまとめることを指す。国家、組織、システムなど、広範囲な対象が統合された状態を表す。政治や社会に関する議論で頻繁に使用される。
語源
"Divided"は、ラテン語の"dividere"(分割する、分ける)に由来します。この"dividere"は、"dis-"(分離、離れて)と"videre"(見る、区別する)という二つの要素から構成されています。つまり、もともとは「別々に見て区別する」というイメージです。日本語で例えるなら、「二つのものをよく観察して、その違いを明らかにする」といったニュアンスに近いでしょう。そこから、「分ける」「分割する」という意味に発展し、さらに意見や考え方が「分かれる」「異なる」という意味合いを持つようになりました。"Divide"という動詞も同じ語源を持ち、"divided"はその過去分詞形として、分割された状態や意見が分かれた状態を表します。
暗記法
「divided」は、単なる分離を超え、社会や個人の内面の分裂を映す言葉。冷戦下のベルリンの壁は、イデオロギーによる世界の分断を象徴し、南北戦争は奴隷制度を巡る意見の対立が国家を引き裂いた悲劇。文学では、『ジキル博士とハイド氏』が善悪の二面性、『ロミオとジュリエット』が敵対する家系の分断を描く。「divided loyalties(分割された忠誠心)」や「divided heart(引き裂かれた心)」は、倫理的ジレンマや感情的な苦悩を表現。社会から個人の内面まで、多層的な意味を持つ言葉。
混同しやすい単語
『devoted』は『献身的な』という意味で、発音も『di-』と『de-』で始まりが似ているため、聞き取り間違いやすいです。スペルも似ており、特に『d』と母音字の位置関係が混乱を招きます。品詞は形容詞で、意味も大きく異なるため、文脈で判断する必要があります。注意点として、発音記号を確認し、それぞれの母音を意識して発音練習すると良いでしょう。
『invited』は『招待された』という意味で、『-vited』の部分の発音が似ています。スペルも『-vided』と『-vited』で、母音が一つ違うだけなので、視覚的に混同しやすいです。品詞は動詞の過去分詞または過去形で、意味も『分割された』とは異なります。注意点として、文脈から動詞の種類(divide/invite)を判断し、正しい意味を理解することが重要です。
『divine』は『神の、素晴らしい』という意味で、最初の『di-』の部分の発音が似ています。スペルも最初の3文字が同じで、視覚的に混同しやすいです。品詞は形容詞で、意味も全く異なります。注意点として、文脈から意味を判断し、特に宗教的な文脈では『divine』が使われることが多いことを覚えておくと良いでしょう。語源的には、ラテン語の『divinus』(神の)に由来し、神聖なものを指す言葉として使われます。
『decided』は『決定された』という意味で、『di-』と『de-』の母音の違いに注意が必要です。スペルも似ていますが、意味は全く異なります。品詞は動詞の過去分詞または過去形です。注意点として、発音を区別し、文脈から意味を判断することが重要です。語源的には、ラテン語の『decidere』(断ち切る、決定する)に由来し、何かを明確に決めるという意味合いがあります。
『provided』は『提供された』という意味で、末尾の『-vided』の部分が同じであるため、スペルと発音の両方で混同しやすいです。意味は大きく異なり、品詞は動詞の過去分詞または過去形です。注意点として、文脈から動詞の種類を判断し、意味の違いを理解することが重要です。特に、条件や前提を示す文脈で『provided』が使われることが多いことを覚えておくと良いでしょう。
『dividend』は『配当金』という意味で、最初の3文字が同じで、発音も似ているため、混同しやすいです。スペルも視覚的に似ています。意味は全く異なり、主に金融や投資の文脈で使用されます。注意点として、文脈を考慮し、特に経済や金融に関する文章では『dividend』が使われる可能性が高いことを覚えておくと良いでしょう。語源的には、ラテン語の『dividendum』(分割されるべきもの)に由来し、利益を分割するという意味合いがあります。
誤用例
『divided』は、数学的な分割や物理的な分割を連想させやすく、意見の対立を表すにはやや硬い印象を与えます。より自然なのは『split』で、意見や感情が分かれている状態を表すのに適しています。日本人が『divided』を選びがちなのは、『分断』という言葉を直訳しようとするためですが、英語ではより日常的な『split』が好まれます。また、後半部分を『so it's difficult...』とするよりも、分詞構文を用いて『making peaceful discussion difficult』とした方が、文章全体がスムーズになります。
『divide』は、分割の対象が複数の場合、前置詞『to』ではなく『among』を使うのが一般的です。『to』を使うと、それぞれの子ども『へ』と相続財産を分けて与える、というニュアンスになり、不自然です。日本人は『〜に』という助詞に引きずられて『to』を選びがちですが、英語では分割の対象全体を意識して『among』を選びます。これは、集合的な概念を捉える英語と、個別的な対象に焦点を当てる日本語の思考パターンの違いを示唆しています。
『divided』は、物理的な分割や意見の分裂を表すのに適していますが、感情的な葛藤を表すには少し硬い印象を与えます。より自然なのは『torn』で、『引き裂かれるような』感情を表すのに適しています。日本人は『divided』を『心が二つに分かれる』というイメージで捉えがちですが、英語では感情的な苦悩は『引き裂かれる』というイメージで表現されることが多いです。この違いは、感情表現における文化的なニュアンスの違いを示しています。
文化的背景
「Divided(分割された)」は、単に物理的な分離を示すだけでなく、意見の相違、対立、不和といった、社会や個人の内面における分裂状態を象徴する言葉です。それは、統合を求める人間の願望と、引き裂かれる現実との間で揺れ動く、普遍的な葛藤を映し出します。
「Divided」という言葉は、歴史的にも政治的な文脈で頻繁に登場します。冷戦時代、世界は東西に「divided」され、イデオロギーの対立が人々の生活を深く規定しました。ベルリンの壁は、まさにその「divided」された世界の象徴であり、物理的な障壁が人々の心をも隔てていたことを物語ります。また、アメリカ南北戦争は、奴隷制度を巡る意見の「division」が、国家を二つに引き裂いた悲劇的な例です。現代においても、政治的な分断は社会の結束を弱め、「divided」な状態を生み出しています。Brexitにおける国民投票の結果は、イギリス社会における意見の「division」を浮き彫りにし、その後の政治的混乱を招きました。
文学作品においても、「divided」は重要なテーマとして扱われます。ロバート・ルイス・スティーブンソンの『ジキル博士とハイド氏』は、善と悪という相反する二つの人格が「divided」された一人の人間の中に共存する姿を描き、人間の内面の複雑さを表現しています。シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』では、敵対する二つの家系が「divided」された社会の中で、若い二人の愛が悲劇的な結末を迎えます。これらの作品は、「divided」な状態がもたらす悲劇や苦悩を、読者に深く印象づけます。
「Divided」はまた、個人の感情や価値観の葛藤を表す言葉としても用いられます。例えば、「divided loyalties(分割された忠誠心)」という表現は、二つの異なる対象に忠誠を誓わなければならない状況を表し、倫理的なジレンマを伴います。また、「divided heart(引き裂かれた心)」は、愛する人との別れや、選択を迫られる苦悩など、感情的な痛みを伴う経験を表します。このように、「divided」は、社会的な分断だけでなく、個人の内面における葛藤や苦悩をも表現する、多層的な意味を持つ言葉なのです。
試験傾向
準1級・1級で長文読解・語彙問題で出題される可能性あり。特に、意見や社会問題に関する文章で「意見が分かれる」「社会が分裂している」といった文脈で使われることが多い。動詞の過去分詞形として、形容詞的に用いられるパターンに注意。
Part 5, 6, 7で登場する可能性がある。ビジネスシーンでの意見の相違や部門間の分担、責任の所在などを説明する文脈で使われることが多い。類義語との識別(例:separated, split)がポイント。Part 7の長文読解では、設問の言い換え表現として使われることも。
リーディングセクションでアカデミックな文章で頻出。政治、経済、社会問題、科学など、様々な分野で意見や見解が「divided」(分かれている)状況を説明する際に用いられる。ライティングセクションでも、自分の意見を述べる際に使用できるが、やや形式ばった印象になるため、より自然な表現(例:different opinions exist)も検討する。
難関大学の長文読解問題で頻出。社会問題、歴史、文化など、多様なテーマで「意見が分かれる」「対立する」といった文脈で登場する。文脈から意味を推測する力と、類義語(例:separated, split, divergent)とのニュアンスの違いを理解しておくことが重要。