wrist
最初の子音 /r/ は、日本語のラ行とは異なり、舌をどこにもつけずに発音します。舌を口の中で丸めるようにして、喉の奥から音を出すイメージです。また、母音 /ɪ/ は「イ」と「エ」の中間のような音で、日本語の「イ」よりも口を少しだけ横に開いて短く発音します。語尾の /st/ は、無声音なので、息だけで発音することを意識しましょう。
専門的な内容に関するご注意
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手首
手のひらと前腕をつなぐ関節部分。時計やブレスレットを身につける場所として認識されることが多い。
He put a new watch on his wrist this morning.
彼は今朝、新しい腕時計を手首にはめました。
※ この例文は、日常生活で「手首に何かを身につける」という、とても身近な状況を描いています。朝、出かける準備をする彼の姿が目に浮かびませんか?「put A on B」は「AをBに置く・つける」という基本的な表現で、'wrist'がその場所として使われています。
She cried because she hurt her wrist badly.
彼女は手首をひどく痛めたので泣きました。
※ 転んだり、ぶつけたりして、思わず手首を痛めてしまった状況です。痛みに顔をゆがめ、涙を流す彼女の様子が伝わりますね。「hurt one's wrist」は「手首を痛める」という、体の部位に関するトラブルを表す典型的な表現です。「because」は理由を説明するときにとても役立つ単語です。
The little girl tied a colorful ribbon around her doll's wrist.
小さな女の子は、人形の手首にカラフルなリボンを結びました。
※ お気に入りの人形と遊んでいる、無邪気な女の子の姿が目に浮かぶでしょう。この例文は、「手首の周りに何かをする」という具体的な動作を示しています。「tie A around B」は「AをBの周りに結ぶ」という意味で、'around'は「~の周りに」という位置関係を表すときに頻繁に使われます。
(手首の)ひと掴み
手首で掴めるほどの量、またはその程度を示す比喩的な表現。例えば、花束や草などを掴む量を表す際に用いられる。
I accidentally twisted my wrist when I fell down the stairs.
階段から落ちた時、うっかり手首をひねってしまいました。
※ 誰もが経験しうる、転んで手首をひねる痛ましい瞬間です。「twist one's wrist」は「手首をひねる」という、怪我の状況を説明する際によく使われる表現です。この文は、なぜ手首を痛めたのか、という状況が具体的に伝わります。
He put a new, shiny watch around his wrist before leaving for the party.
彼はパーティーに出かける前に、新しいピカピカの腕時計を手首にはめました。
※ パーティーへ向かうワクワクした気持ちと、新しい時計の輝きが目に浮かぶようなシーンです。「around his wrist」で「手首の周りに」と、物が手首に装着される位置関係が明確に伝わります。日常でよくある行動を描写しています。
The doctor gently felt my wrist to check my pulse during the examination.
診察中、先生は私の手首をそっと触って脈拍を確認しました。
※ 病院での診察の様子が伝わる、穏やかで具体的なシーンです。「check one's pulse on one's wrist」は、脈拍を測る際の典型的な行動を描写しています。医療現場だけでなく、誰かの体調を気遣う場面でも使えます。
コロケーション
腕時計
※ 最も一般的なコロケーションの一つで、手首に着ける時計を指します。単に 'watch' と言うよりも、手持ちの懐中時計などと区別するために、'wrist' をつけることで装着場所を明確にします。フォーマルな場面でもカジュアルな場面でも使用されます。
手首の怪我
※ スポーツや事故などで手首を痛めた状態を指します。具体的な怪我の種類(捻挫、骨折など)を特定せずに、手首の負傷全般を指す場合に用いられます。医療現場やスポーツ関連の記事でよく見られます。
手首の捻挫
※ 'wrist injury' よりも具体的な表現で、手首の靭帯が伸びたり、部分的に断裂したりする状態を指します。スポーツ医学や救急医療の現場で頻繁に使われます。自己申告の場合にも使われますが、正確な診断には医師の診察が必要です。
手首の骨折
※ 手首の骨が折れた状態を指します。'wrist injury' と同様に、具体的な骨の名前(橈骨、尺骨など)を特定せずに、手首の骨折全般を指す場合に用いられます。X線検査の結果など、医学的な根拠に基づいて使用されることが多いです。
軽いお咎め、軽い処罰
※ 比喩的な表現で、罪を犯した人に対して、ごく軽い注意や処罰を与えることを意味します。文字通り「手首を軽く叩く」程度の罰、つまり大したペナルティではないことを表します。ビジネスシーンや政治的な文脈で、より厳しい処罰を求める場合に皮肉を込めて使われることがあります。
手首に身につける
※ 腕時計やブレスレットなど、手首に装着するものを指す一般的な表現です。'wear' は衣服やアクセサリーを身につける際に広く使われる動詞ですが、'on the wrist' を加えることで、装着場所を具体的に示します。ファッション関連の記事や広告でよく見られます。
手首を軽く振る動作
※ 手首を素早く、軽く動かすことを指します。物理的な動作だけでなく、比喩的に「いとも簡単に」何かを成し遂げるという意味でも使われます。例えば、「A flick of the wrist and he opened the lock.(彼は手首を軽く振るだけで錠を開けた)」のように使われます。手先の器用さや熟練した技術を表現する際に用いられます。
使用シーン
医学論文やスポーツ科学の研究で、手首の構造、怪我、運動力学について議論する際に使われます。例:「手根管症候群は、wristの過度な使用によって引き起こされることが多い。」
人間工学に基づいた職場環境の設計や、労災に関する報告書などで見られます。例:「従業員のwristへの負担を軽減するため、キーボードの位置を調整した。」
日常会話では、怪我や健康に関する話題、またはアクセサリー(腕時計、ブレスレット)について話す際に使われます。例:「階段から落ちてwristを捻挫してしまった。」または「新しい腕時計を買ったんだけど、wristにぴったりで気に入ってる。」
関連語
類義語
- carpus
手首の骨、または手根骨全体を指す医学用語。解剖学や整形外科などの分野で使用される。 【ニュアンスの違い】"wrist"は日常的な言葉で手首全体を指すのに対し、"carpus"はより専門的で、手首の骨の構造に焦点を当てる。一般会話ではまず使われない。 【混同しやすい点】日常会話で"carpus"を使うと不自然。医学生や医療関係者以外は"wrist"を使うのが適切。
- radiocarpal joint
橈骨(radius)と手根骨(carpus)の間にある関節を指す医学用語。手首の動きを可能にする重要な関節であり、解剖学や運動学で用いられる。 【ニュアンスの違い】"wrist"は手首全体を指すのに対し、"radiocarpal joint"は特定の関節構造に焦点を当てる。非常に専門的な用語。 【混同しやすい点】一般の英語学習者がこの語を使う必要はほぼない。医学論文や専門書を読む際に知識として知っておくと良い。
- distal radius
橈骨(radius)の遠位端、つまり手首に近い部分を指す医学用語。骨折などの際にレントゲン写真などで確認される。 【ニュアンスの違い】"wrist"は手首全体を指すのに対し、"distal radius"は特定の骨の一部分を指す。これも非常に専門的な用語。 【混同しやすい点】日常会話では絶対に用いられない。手首の骨折に関する医療説明などで耳にする可能性がある程度。
- forearm
肘から手首までの前腕部分を指す。解剖学的な意味合いが強く、日常会話でも使われる。 【ニュアンスの違い】"wrist"は手首そのものを指すのに対し、"forearm"は手首を含む前腕全体を指す。範囲が異なる。 【混同しやすい点】"wrist"は前腕の一部なので、"forearm"を"wrist"の意味で使うことはできない。例えば、「前腕が痛い」場合は"My forearm hurts"だが、「手首が痛い」場合は"My wrist hurts"。
手首につける装飾品、腕輪のこと。ファッションやアクセサリーの文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】"wrist"は身体の一部である手首を指すのに対し、"bracelet"は手首につける物(装飾品)を指す。カテゴリが異なる。 【混同しやすい点】"wrist"は名詞として手首そのものを指すが、"bracelet"は装飾品なので、「手首につける」という文脈で使う必要がある。例:"a bracelet on her wrist"。
シャツやジャケットなどの袖口、または手錠を指す。衣服や犯罪関連の文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】"wrist"は身体の一部である手首を指すのに対し、"cuff"は衣服の袖口や手錠を指す。関連性はあるが意味は異なる。 【混同しやすい点】"wrist"は身体部位だが、"cuff"は物である。「手首の袖口」というように、"wrist"と"cuff"を組み合わせて使うことは可能(例: "the cuff of his shirt at the wrist")。手錠の場合は全く異なる意味になるので注意。
派生語
- wristband
『リストバンド』。手首(wrist)に装着するバンドのこと。スポーツやファッションの文脈で使われ、汗止めや装飾品としての役割を持つ。日常会話でも頻繁に登場する。
- wristlet
『腕輪』や『手飾り』を意味する。wristに指小辞の接尾辞 '-let' がつき、手首につける装飾品を指す。フォーマルな場面やアクセサリー関連の記事で使われる。
- forewrist
『手首の前面』を意味する。fore-(前の)という接頭辞がつき、手首の特定部位を示す専門的な用語。医学論文や解剖学の文脈で見られる。
語源
"wrist(手首)」は、古英語の「wrist」に由来し、その起源はさらにゲルマン祖語の「*wristiz」に遡ります。この言葉は「関節」や「ねじる」といった意味合いを持ち、手と腕を繋ぐ、柔軟に動く関節部分を指す言葉として発展しました。直接的な接頭辞や接尾辞による構成要素分解は難しいですが、その根底には「ねじれ、曲がり、関節」といった概念が存在し、手首の可動性という本質的な特徴を表していると考えられます。日本語で例えるなら、手首は身体の「要(かなめ)」であり、文字通り「手」を「首」のように支える重要な関節です。このように、wristは古代ゲルマンの時代から、その機能と形状を反映した言葉として受け継がれてきたのです。
暗記法
手首は、腕の力と繊細な指先を繋ぐ要。古来より装飾品で飾られ、富や権力の象徴、あるいは束縛の暗示としても用いられてきました。文学では、登場人物の感情や運命を語る小道具に。現代では個性を প্রকাশするキャンバスである一方、メンタルヘルスの問題とも結びつき、喜びと悲しみ、自由と抑圧が交差する、文化的に深い意味を持つ場所なのです。
混同しやすい単語
『wrist』と『rest』は、発音が非常に似ています。特に語尾の子音の脱落が起こりやすい日本人学習者にとっては区別が難しいことがあります。意味は『休息』であり、名詞または動詞として使われます。スペルも似ているため、文脈で判断する必要があります。rest は、例えば 'Take a rest'(休憩する)のように非常によく使う単語なので、しっかり区別できるようにしましょう。
『wrist』と『risk』は、子音の数が近く、母音も曖昧であるため、発音を聞き間違えやすい単語です。意味は『危険』であり、名詞または動詞として使われます。スペルも似ているため、注意が必要です。例えば、'There is a risk of injury' (怪我の危険がある) のように使われます。
『wrist』と『wrest』は、最初の文字と最後の音が同じであり、スペルも似ているため、混同しやすい単語です。意味は『(力ずくで)奪い取る』であり、動詞として使われます。例えば、'wrest control'(支配権を奪い取る)のように使われます。発音も綴りも似ているため、文脈から判断する必要があります。
『wrist』と『waist』は、母音が異なり(/ɪ/ と /eɪ/)、発音は異なりますが、スペルが似ているため、混同しやすい場合があります。意味は『ウエスト、腰』であり、名詞として使われます。例えば、'a small waist'(細いウエスト)のように使われます。スペルミスに注意しましょう。
『wrist』と『worst』は、母音と最後の子音が異なりますが、スペルが似ており、特に手書きの場合には混同しやすい可能性があります。意味は『最悪の』であり、形容詞として使われます。例えば、'the worst case'(最悪のケース)のように使われます。発音も意味も異なるため、文脈から判断することが重要です。
『wrist』と『rust』は、語尾の音が似ており、スペルも一部共通するため、混同されることがあります。意味は『錆』であり、名詞または動詞として使われます。例えば、'iron rusts'(鉄が錆びる)のように使われます。発音と意味が異なるため、文脈から判断することが重要です。
誤用例
日本人が『〜している時』を『when I was 〜』と表現しがちなのに対し、英語では同時進行の動作をより簡潔に『while + 動詞のing形』で表現することが一般的です。箸を使う行為と手首を痛める行為が同時に起こっているので、whenよりもwhileが自然です。また、教養ある大人の会話では、より洗練された表現が好まれます。
『tie』は『紐などで結びつける』という意味合いが強く、時計のようにバンドで固定する場合には不自然です。『strap』は『革ひもやベルトで固定する』という意味で、時計のバンドや安全ベルトなど、より特定の方法で固定する際に適しています。日本人がつい『結びつける=tie』と直訳してしまうことへの注意が必要です。
『grab』は『掴む』という意味ですが、特に『強く掴む』というニュアンスを含みます。愛情表現で相手の手首を強く掴むのは、文化的・状況的に不適切であり、誤解を招く可能性があります。英語圏では、相手に触れる際には相手への配慮が重要であり、gentleに手首を取る方が、親愛の情を示す自然な表現です。また、状況を説明する語彙(crowd)を加えることで、より自然な英語になります。
文化的背景
手首(wrist)は、単なる身体の一部である以上に、繊細さ、制御、そして束縛といった、相反する概念を象徴する場所として文化的に深く根付いています。腕全体の力強さを手へと伝える接点であり、同時に、アクセサリーや装飾品によって個性を表現する舞台でもある手首は、その二面性ゆえに、様々な物語やイメージを孕んできました。
歴史的に見ると、手首は装身具を通して社会的地位や富を示す場でした。古代文明では、腕輪やブレスレットは権力や保護の象徴として身につけられ、その素材やデザインは所有者の身分を物語りました。中世ヨーロッパにおいては、レースやリボンで飾られた手首は、貴族女性の優雅さや繊細さを強調する役割を果たしました。手首を飾ることは、単なる装飾以上の意味を持ち、社会的なメッセージを発信する手段だったのです。
文学や芸術作品においても、手首はしばしば重要なモチーフとして登場します。例えば、囚われの身となったヒロインの手首に鎖が巻かれるイメージは、自由の喪失や抑圧を象徴的に表現します。また、バレリーナやピアニストなど、高度な技術を要する職業に携わる人々の手首は、繊細な動きと集中力を象徴し、その才能を際立たせる要素として描かれます。シェイクスピアの戯曲では、手首の怪我や病気が、登場人物の運命や心理状態を暗示する小道具として用いられることもあります。このように、手首は物語のなかで、キャラクターの感情や状況を効果的に伝える役割を担ってきたのです。
現代社会においては、手首は個性を表現する自由なキャンバスとしての側面を強めています。タトゥーやリストバンド、スマートウォッチなど、様々なアイテムが手首を飾り、それぞれの個性を主張します。しかし、同時に、手首は自殺企図の場所としてネガティブなイメージも抱えており、メンタルヘルスの問題と深く結びついています。このように、手首は喜びと悲しみ、自由と束縛、生と死といった、相反する感情や概念が交錯する場所として、私たちの文化的な認識に深く刻まれているのです。
試験傾向
英検では、2級以上で読解問題や語彙問題で出題される可能性があります。1級では、医療やスポーツ関連のテーマの長文で出題される可能性も。文脈から意味を推測する問題や、関連語句(例:sprain, fracture)との区別が問われることがあります。ライティングで使う場合は、スペルミスに注意。
TOEICでは、Part 5(短文穴埋め問題)やPart 7(長文読解問題)で、医療や事故に関する話題で登場する可能性がありますが、頻度は高くありません。ビジネスシーンでの直接的な関連は薄いため、優先度は低いです。周辺語彙(例:injury, treatment)とセットで覚えておくと役立ちます。
TOEFL iBTのリーディングセクションで、医学やスポーツ科学に関する文章で稀に出題される可能性があります。ただし、専門用語というよりは、一般的な語彙として扱われます。ライティングで使用する場合は、正確なスペルと文脈に合った用法を心掛けてください。
大学受験では、医学部やスポーツ科学部など、特定の学部に関連する長文読解問題で出題される可能性があります。基本的な語彙力として問われることが多く、文脈から意味を推測する能力が重要です。関連語句やイディオム(例:wrist watch)も覚えておくと有利です。