英単語学習ラボ

odd

/ɒd/(アード)

母音 /ɑː/ は日本語の「ア」よりも口を大きく開けて発音する長母音です。日本語の「ア」のつもりで発音すると、音が短く、かつ口の開きが小さいため、ネイティブには別の音に聞こえる可能性があります。口を縦に大きく開け、喉の奥から声を出すイメージで発音すると、より自然な発音に近づきます。

形容詞

奇妙な

通常とは異なり、少し変わっている様子。完全に理解できない、あるいは説明できないニュアンスを含む。数値が2で割り切れない(奇数)という意味もある。

He made an odd face suddenly, so I was a little surprised.

彼が突然変な顔をしたので、私は少し驚いた。

この例文は、誰かの予期せぬ行動や表情に対して「変だ」「おかしい」と感じる、日常的なシーンを描写しています。例えば、友達と話している時に相手が普段見せないような、ちょっと変な表情をした場面などです。「odd face」は「変な顔」という意味で、驚きや戸惑いを表す時によく使われます。

An odd sound came from the old house, and she felt scared.

古い家から奇妙な音が聞こえてきて、彼女は怖くなった。

この例文は、説明がつかない、少し不気味な音や気配に対して「奇妙な」と感じる状況を示しています。夜、一人でいる時に、古くて誰も住んでいないような家から、普段聞かないような音が聞こえてきて、思わずゾッとした場面を想像できます。「odd sound」は「奇妙な音」という意味で、原因不明の音や、普段聞かないような音に対して使われます。

His suggestion in the meeting sounded a little odd, but nobody said anything.

会議での彼の提案は少し奇妙に聞こえたが、誰も何も言わなかった。

この例文は、ある状況や発言、物事が「いつもと違う」「理解しにくい」「奇妙だ」と感じる時に使われる典型的な例です。会議で誰かが提案をしたけれど、その内容が場の雰囲気や常識から少しずれていて、「ちょっと変だな」と感じたけれど、誰も指摘しなかった、というビジネスシーンを思い浮かべられます。「sounded odd」は「奇妙に聞こえた」という意味で、直接的に「変だ」と言うのではなく、そう感じたというニュアンスを伝えられます。

形容詞

半端な

対になっているもの、必要なものが揃っていない状態。例えば、手袋が片方しかない、ペアとなるものがないなど。

I found an odd sock in the washing machine after doing laundry.

洗濯をした後、洗濯機の中に片方だけの靴下を見つけました。

「odd sock」は「片方だけの靴下」という、とてもよく使われる表現です。洗濯物をたたむ時に、なぜか片方だけ見つかるという、多くの人が経験する「あるある」の場面ですね。このように、セットやペアが揃っていない状態を表す時に「odd」が使われます。

The baker noticed an odd number of croissants left on the tray.

パン屋さんはトレイに半端な数(奇数個)のクロワッサンが残っているのに気づきました。

「odd number」は「奇数」という意味で非常によく使われます。ここでは、パン屋さんが商品を数えている時に、きりの良い数ではなく「半端な数」が残っているのを見て、少し戸惑う情景が目に浮かびます。このように、きりの良い数ではない「半端な数」を指す際にも使われます。

My little brother found an odd puzzle piece that didn't fit anywhere.

私の弟は、どこにもはまらない半端なパズルのかけらを見つけました。

パズルを完成させようとしているのに、一つだけ合わないピースが見つかるという、子供が経験しそうな場面です。「odd」は、このように「セットの中に一つだけ仲間外れがある」「余分なものがある」という状況を表すのにぴったりです。「どこにも合わない」という情景が、「半端な」という感覚を鮮明に伝えていますね。

名詞

奇数

数学的な意味で、2で割り切れない数のこと。比喩的に、少数派や余り物を指す場合もある。

The teacher asked us to circle every odd on the worksheet.

先生は私たちに、ワークシートのすべての奇数を丸で囲むように言いました。

この例文では、数に関する文脈で「an odd (number)」を短くして「odd」と表現しています。特に子供向けの学習やゲームで、特定の数字(奇数)を指すときにこのように使われることがあります。ここでは「奇数」という名詞の概念を表しています。

My lucky numbers are all odds, like 1, 3, and 5.

私のラッキーナンバーは全部奇数で、1、3、5みたいなものだよ。

「odds」と複数形にすると、「奇数」という意味の名詞として、より自然に使われます。複数の奇数をまとめて指す場合や、漠然と「奇数」全体を意味する場合によく登場します。

Let's play odds and evens to decide who gets the last cookie.

最後のクッキーを誰がもらうか、『奇数か偶数か』で決めようよ。

「odds and evens」は「奇数と偶数」という意味の決まり文句です。じゃんけんのように、数字の奇数か偶数かで物事を決める際に使われるゲームや表現です。ここでの「odds」も「奇数」を意味する名詞として機能しています。

コロケーション

odd number

奇数

数学で使われる基本的な表現です。偶数 (even number) と対比して覚えるのが一般的です。日常会話でも頻繁に使われますが、フォーマルな文脈でも問題なく使用できます。例えば、会議の参加人数が奇数だと、意見が割れた際に決着がつきにくいといった状況で使われます。

odd job

雑用、臨時の仕事

特定のスキルを必要としない、一時的な仕事や雑用を指します。例えば、引っ越しの手伝いや庭の手入れなどが該当します。経済的な理由で複数の odd jobs を掛け持ちする人もいます。口語的な表現で、ビジネスシーンではあまり使いません。

odd man out

仲間はずれ、浮いている人

グループの中で、他のメンバーと異質で孤立している人を指します。例えば、趣味が合わない、意見が違うなどの理由で、集団に馴染めない人がこれに該当します。カードゲームで、余ったカードを指す表現が由来です。少しネガティブなニュアンスを含むことが多いです。

odd hours

不規則な時間、変な時間

通常の勤務時間外や、一般的ではない時間帯を指します。例えば、深夜や早朝などの時間帯で働くことを "working odd hours" と表現します。医療関係者や警備員など、24時間体制の仕事に従事する人が該当します。健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

an odd sort of

少し変わった、奇妙な

"sort of" は「一種の」「少し」という意味合いで、odd を和らげる働きをします。人を形容する際によく用いられ、完全に否定的な意味ではなく、「少し変わっているけど面白い」といったニュアンスが含まれることもあります。例えば、"He's an odd sort of genius."(彼は少し変わった天才だ)のように使います。

against all odds

万難を排して、逆境を乗り越えて

非常に困難な状況や不利な条件にもかかわらず、成功を収めることを意味します。例えば、病気を克服したり、経済的な苦境から脱出したりする際に使われます。"against all odds, he won the race."(彼は万難を排してレースに勝利した)のように、劇的な状況を描写する際に効果的です。

look/seem odd

奇妙に見える、おかしく見える

外見や様子が普通ではない、あるいは予想外であることを表します。例えば、服装が場にそぐわない、表情が不自然などの場合に用いられます。"He looked odd in that suit."(彼はそのスーツを着ていると奇妙に見えた)のように、視覚的な印象を伝える際に役立ちます。

使用シーン

アカデミック

学術論文や教科書で、統計データや実験結果の異常値や特異なパターンを説明する際に用いられます。例:『実験の結果、対照群と比較して、〇〇群において統計的に有意な、しかし*奇妙な*(odd)反応が見られた。この原因については更なる調査が必要である。』のように、予想外の結果を指摘する文脈で使用されます。

ビジネス

ビジネスシーンでは、主に会議の議事録や報告書などの文書で、イレギュラーな状況や予想外の事態を表現する際に使われます。例:『市場調査の結果、〇〇という*奇妙な*(odd)傾向が見られた。これは、今後の戦略に影響を与える可能性があるため、詳細な分析が必要である。』のように、通常とは異なる状況を伝える際に用いられます。

日常会話

日常会話では、何か変わったことや、普通ではない状況を表現する際に使われます。例:『昨日、近所の公園で、*奇妙な*(odd)格好をした人がバイオリンを弾いていたんだ。』のように、少し変わった出来事を伝える際に使用されます。

関連語

類義語

  • 『奇妙な』『見慣れない』という意味で、一般的によく使われる。人、場所、出来事など幅広い対象に適用可能。日常会話からフォーマルな場面まで使用される。 【ニュアンスの違い】『odd』よりも広く使われ、より強い違和感や驚きを表すことが多い。『odd』が単に『普通ではない』というニュアンスであるのに対し、『strange』は『異質』『理解不能』といった意味合いを含む。 【混同しやすい点】『strange』は主観的な印象を強く表すため、客観的な事実を述べる場合には『odd』の方が適切な場合がある。また、『strange』は『知らない』という意味合いも含むため、文脈によっては不適切になる。

  • 『独特な』『風変わりな』という意味で、他とは異なる特徴を持つものを指す。ややフォーマルな印象があり、文学作品や学術的な文脈でも用いられる。 【ニュアンスの違い】『odd』よりも個性的で、興味深いニュアンスを含むことが多い。『odd』が単に『普通ではない』というのに対し、『peculiar』は『他にはない魅力的な特徴』という肯定的な意味合いを含む場合もある。 【混同しやすい点】『peculiar』は悪い意味では使いにくい。例えば、人の性格を表現する場合、『odd』がネガティブな意味合いを含むのに対し、『peculiar』は個性的な魅力として捉えられる可能性がある。

  • 『奇妙な』『不気味な』という意味で、非常にカジュアルな言葉。不快感や嫌悪感を伴うニュアンスが強い。主に日常会話で使用される。 【ニュアンスの違い】『odd』よりも強い感情を伴い、よりネガティブな意味合いを持つことが多い。『odd』が単に『普通ではない』という客観的な記述であるのに対し、『weird』は強い主観的な感情を表す。 【混同しやすい点】フォーマルな場面やビジネスシーンでは不適切。また、相手に対して使う場合は失礼にあたる可能性がある。使用する場面を慎重に選ぶ必要がある。

  • 『異様な』『突飛な』という意味で、非常に珍しく、信じられないような状況を表す。ニュース記事や文学作品などで用いられる。 【ニュアンスの違い】『odd』よりも極端な状況を指し、強い驚きや困惑を表す。『odd』が単に『普通ではない』というのに対し、『bizarre』は常識では考えられないような事態を指す。 【混同しやすい点】日常会話ではあまり使われない。また、軽い気持ちで使うと大げさな印象を与える可能性がある。深刻な状況や珍しい出来事を強調する場合に適切。

  • 『珍しい』『普通ではない』という意味で、一般的によく使われる。良い意味でも悪い意味でも使える。 【ニュアンスの違い】『odd』と非常に近い意味を持つが、『unusual』の方がより中立的な表現。『odd』がややネガティブなニュアンスを含むことがあるのに対し、『unusual』は単に『普通ではない』という事実を述べる。 【混同しやすい点】『unusual』は感情的なニュアンスが少ないため、客観的な状況を説明する際に適している。一方、『odd』は話し手の主観的な印象を含むため、感情を表現したい場合に適している。

  • 『奇妙な』『好奇心をそそる』という意味で、興味深いニュアンスを含む。物事や状況に対して使われ、探求心を刺激する。 【ニュアンスの違い】『odd』が単に『普通ではない』というニュアンスであるのに対し、『curious』は興味や関心を引くというポジティブな意味合いを含む。『odd』がネガティブまたは中立的な意味合いで使用されることが多いのに対し、『curious』は常にポジティブな感情を伴う。 【混同しやすい点】『curious』は人に対して使う場合は注意が必要。人の性格を指して『curious』と言うと、『詮索好き』というネガティブな意味合いになる場合がある。物事や状況に対して使うのが一般的。

派生語

  • oddly

    『奇妙に』『風変わりに』という意味の副詞。『odd』に副詞を作る接尾辞『-ly』が付いた形。日常会話で相手の行動や状況を評する際に使われ、少しユーモラスなニュアンスを含むこともある。例:He was acting oddly today.(彼は今日、奇妙な振る舞いをしていた)。

  • oddment

    『残り物』『がらくた』という意味の名詞。『odd』に名詞を作る接尾辞『-ment』が付いた形。元々は『奇妙な物』というニュアンスから、使い道のない端切れや、整理されていない雑多な物を指すようになった。日常会話よりも、手芸やDIYなどの文脈で使われることが多い。例:a box of oddments(がらくたの箱)。

  • odd-numbered

    『奇数の』という意味の形容詞。『odd』と『numbered』が組み合わさった複合語。主に数字や順番を表す際に使用され、例えば『odd-numbered houses(奇数番号の家)』のように住所を表す際や、スポーツの試合などで『odd-numbered years(奇数年)』のように期間を表す際に使われる。フォーマルな文書や説明でも用いられる。

反意語

  • 『偶数の』という意味の形容詞。『odd(奇数の)』と対になる最も基本的な単語。数学的な文脈だけでなく、『均等な』『平等な』という意味も持ち、日常会話やビジネスシーンでも頻繁に使われる。例:even numbers(偶数)、an even distribution(均等な分配)。比喩的に『五分五分の』という意味合いでも使われる。

  • 『正常な』『普通の』という意味の形容詞。『odd(奇妙な)』が逸脱しているニュアンスを持つことに対して、『normal』は標準的な状態を表す。医学や心理学、統計学など幅広い分野で使用され、日常会話でも頻繁に使われる。例:normal blood pressure(正常な血圧)、a normal day(普通の1日)。『odd』がネガティブな意味合いを含む場合、『normal』はポジティブな意味合いを持つことが多い。

  • 『規則的な』『通常の』という意味の形容詞。『odd』が不規則性やイレギュラーな状態を表すのに対し、『regular』は一定のパターンや習慣に従うことを意味する。ビジネスシーンや日常会話で広く使用され、例えば『regular meeting(定期的な会議)』や『regular customer(常連客)』のように使われる。時間的な規則性や、品質の安定性を示す場合にも用いられる。

語源

"odd"の語源は古ノルド語の"oddr"に遡り、これは「刃の先、三角形の土地」といった意味を持っていました。この「先が尖った」というイメージから、「通常から外れた、不揃いな」という意味合いが派生し、さらに「奇妙な、風変わりな」という意味へと発展しました。また、「奇数」という意味も、偶数で割り切れない「半端な」数という概念から来ています。日本語で例えるなら、「規格外」という言葉が近いかもしれません。「普通」という枠からはみ出した、どこか尖った存在、それが"odd"という言葉に込められた語源的なイメージです。

暗記法

「odd」は単に奇妙なだけでなく、運命に選ばれた異質な存在を示唆します。中世では奇数は神聖視され、予期せぬ変化をもたらすと信じられました。シェイクスピア劇には「odd」な予言者が登場し物語を動かします。産業革命以降は体制に迎合しない個性的な人々を指す言葉となり、オスカー・ワイルドのような芸術家は「odd」であることを通して独自の美学を追求しました。現代では多様性の尊重と結びつく一方で、社会からの偏見も孕む、奥深い言葉なのです。

混同しやすい単語

発音が似ており、特に語尾の子音 /d/ が曖昧になると聞き分けにくい。スペルも 'o' と 'a' の違いのみで視覚的に混同しやすい。意味は『加える』であり、正反対ではないものの、文脈は大きく異なる。日本語の『アッド』というカタカナ英語の影響で、スペルミスしやすい点に注意。

awed

発音記号は /ɔːd/ で、アメリカ英語では 'odd' と非常に近い発音になる場合がある。スペルも 'o' と 'a' の違いのみ。意味は『畏敬の念を抱いた』であり、状態を表す動詞の過去形・過去分詞。文脈で判断する必要がある。'awe'(畏敬の念)という名詞を知っておくと区別しやすい。

ode

発音が似ており、特に母音部分が曖昧になると混同しやすい。スペルも 'od' の部分が共通しているため、視覚的にも紛らわしい。意味は『頌歌(しょうか)』であり、詩の一種。日常会話ではあまり使われない単語だが、文学作品などで登場する。語源はギリシャ語の『歌』を意味する言葉に由来。

発音が /ɔːt/ で、'odd' の語尾の子音 /d/ が脱落すると似た音になる。意味は『~すべき』という助動詞で、'should' とほぼ同義。文法的な役割が全く異なるため、文脈で判断できるはず。ただし、発音の類似性からリスニングで混乱することがある。歴史的には 'owe'(借りがある)と関連が深く、義務感を伴う意味合いを持つ。

スペルは全く似ていないものの、発音の母音部分が、特にアメリカ英語では 'odd' と似た音になることがある。意味は『外へ』『~から』など、様々な意味を持つ副詞・前置詞・名詞・動詞。文脈によって意味が大きく変わるため、注意が必要。例えば、野球で『アウト』という場合は名詞。

oat

スペルは似ていないものの、発音が /oʊt/であり、'odd'の発音の仕方によっては母音の響きが似ていると感じられることがある。意味は『オート麦』であり、食品として知られる。スペルと発音のギャップに注意する必要がある。オートミール(oatmeal)という言葉を知っていると、スペルを覚えやすい。

誤用例

✖ 誤用: I feel odd to wear a suit at this casual party.
✅ 正用: I feel out of place wearing a suit at this casual party.

『odd』は『奇妙な』『変な』という意味合いが強く、この文脈ではスーツを着ている自分が場違いであるという違和感を表現したいと考えられます。しかし、日本人学習者は『odd』を『普通ではない』というニュアンスで捉えがちなため、不適切な場面で使用してしまうことがあります。より適切な表現は『out of place』で、これは『場違い』『浮いている』といったニュアンスを表します。日本語の『浮く』という感覚に近く、周囲との調和が取れていない状況を自然に表現できます。英語では、感情や状況を具体的に描写することが重要であり、単に『普通ではない』という抽象的な表現よりも、具体的な感情や状況を表す表現を選ぶことが大切です。

✖ 誤用: He is an odd man, but I respect him.
✅ 正用: He is an eccentric man, but I respect him.

『odd』は、単に『奇妙な』という意味だけでなく、しばしばネガティブなニュアンスを含みます。この文脈では、尊敬の念を示したいにもかかわらず、『odd』を使うと、相手を少し見下しているかのような印象を与えてしまう可能性があります。より適切な表現は『eccentric』で、これは『風変わりな』『型破りな』という意味合いを持ちますが、個性的な魅力や才能を伴うニュアンスが含まれます。日本人学習者は、英語の単語を辞書的な意味だけで捉えがちですが、語感や文化的背景を理解することが重要です。英語では、相手への敬意を示すためには、言葉選びに細心の注意を払う必要があります。日本語の『変人』という言葉が、文脈によって肯定的な意味にも否定的な意味にもなり得るのと同様です。

✖ 誤用: The number of attendees was odd.
✅ 正用: The number of attendees was an odd number.

『odd』は形容詞として『奇数の』という意味を持ちます。しかし、この文脈では、単に『出席者の数が奇数だった』という事実を伝えたいのではなく、『中途半端な数だった』『予想外の数だった』というニュアンスを伝えたいと考えられます。そのため、『odd number』と明示的に述べる必要があります。日本人学習者は、英語の文法構造を省略しがちですが、曖昧さを避けるためには、必要な情報を明確に伝えることが重要です。この誤用は、日本語の『奇数』という言葉が、単に数の性質を表すだけでなく、『中途半端』『予想外』といったニュアンスを含むことがあるため、それに引きずられて生じやすいと考えられます。英語では、数学的な概念を表現する場合には、正確な用語を使用することが重要です。

文化的背景

「odd」は、単に「奇妙な」という意味を超え、社会の規範から外れた存在や、運命によって選ばれた異質な存在を示唆する言葉として、文化的な深みを持っています。この言葉は、規格化された世界に対する抵抗や、個性的な価値観の尊重といった、近代以降の西洋社会における重要なテーマと結びついてきました。

「odd」の歴史を遡ると、中世の数秘術や占星術における奇数の重要性が見えてきます。奇数は偶数よりも強く、神聖なものとされ、予期せぬ出来事や変化をもたらす力を持つと考えられていました。そのため、「odd」は単なる数値的な奇妙さだけでなく、「運命のいたずら」や「神の思し召し」といった、人間の理解を超えた力によって生み出された存在や状況を指し示す言葉としても用いられてきました。例えば、シェイクスピアの戯曲には、予言者や魔女など、「odd」な存在が登場し、物語の展開を大きく左右します。彼らは社会の秩序を乱す存在でありながら、同時に真実を語る者として、複雑な役割を担っています。

19世紀以降の産業革命と社会の均質化が進むにつれて、「odd」は、体制に迎合しない個性的な人々を指す言葉として、より明確な意味を持つようになりました。芸術家や思想家の中には、あえて「odd」であることを選び、既存の価値観に挑戦する者も現れました。彼らは、社会の規範から逸脱することで、新たな可能性を切り開こうとしたのです。例えば、オスカー・ワイルドのような耽美主義者は、その奇抜な服装や言動によって、社会の注目を集め、独自の美学を追求しました。彼にとって「odd」であることは、創造性の源泉であり、自己表現の手段でもあったのです。

現代社会においても、「odd」は、多様性の尊重や個性の尊重といった価値観と結びついて、肯定的な意味合いを持つことがあります。しかし、同時に、社会の規範から逸脱した存在に対する偏見や差別も依然として存在します。そのため、「odd」という言葉を使う際には、その背景にある社会的な文脈を理解し、慎重に言葉を選ぶ必要があります。例えば、映画や文学作品では、主人公が「odd」な存在として描かれることで、社会の矛盾や人間の孤独が浮き彫りにされることがあります。このように、「odd」は、単なる奇妙さを超えて、人間の存在や社会のあり方を深く問いかける言葉として、私たちの文化に根付いているのです。

試験傾向

英検

- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解、稀にリスニング

- 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。2級でも稀に出題される可能性あり。

- 文脈・例題の特徴: 幅広いトピックで出題される。科学、社会問題、文化など。

- 学習者への注意点・アドバイス: 「奇妙な」「半端な」の意味に加え、「余った」という意味も重要。関連語の「odds(見込み)」も合わせて学習。

TOEIC

- 出題形式: 主にPart 5 (短文穴埋め問題)、Part 7 (長文読解問題)

- 頻度と級・パート: Part 5, Part 7で中程度の頻度で出題。特にビジネス関連の長文で登場。

- 文脈・例題の特徴: ビジネスシーンでのプロジェクト、統計データ、報告書などで「半端な」「中途半端な」という意味で使用されることが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: 数値データに関する文脈で「奇数」の意味で使用される場合がある。文脈から正確な意味を判断することが重要。

TOEFL

- 出題形式: 主にリーディングセクション

- 頻度と級・パート: リーディングセクションで中程度の頻度で出題。

- 文脈・例題の特徴: アカデミックな文章で、統計、社会学、心理学などの分野で「奇妙な」「異常な」という意味で使用されることが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: 類義語の「strange」「peculiar」「unusual」とのニュアンスの違いを理解することが重要。フォーマルな文脈で使用されることが多い。

大学受験

- 出題形式: 主に長文読解、稀に語彙問題

- 頻度と級・パート: 難関大学の長文読解で頻出。標準的な大学でも出題される可能性あり。

- 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学、歴史など幅広いテーマで出題される。「奇妙な」「予想外の」という意味で使われることが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。類義語との違いを理解し、多義性を意識して学習することが大切。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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