dry up
「dry」の /draɪ/ は二重母音で、日本語の『ドライ』よりも『ドゥラァイ』に近いイメージです。/aɪ/ の部分は、まず「ア」と発音し、すぐに「イ」へ滑らかに移行させます。「up」の /ʌ/ は、日本語の『ア』よりも口を少しだけ開き、喉の奥から出すような音です。全体的に、日本語の発音よりも口の動きを大きく意識すると、より自然な発音になります。
専門的な内容に関するご注意
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干上がる
液体が蒸発したり、吸い込まれたりして無くなる状態。物理的な水だけでなく、比喩的に資金や資源が枯渇する状況にも使う。
The lake began to dry up after months of no rain.
何ヶ月も雨が降らなかったので、その湖は干上がり始めました。
※ この文は、長い間雨が降らず、湖の水がどんどん減っていく情景を描いています。干ばつや水不足が原因で、自然の大きな水源が「干上がる」という、最も典型的で基本的な使い方です。`began to dry up` で「干上がり始めた」という変化を表します。
If you don't water it, the soil in the pot will dry up quickly.
水をやらないと、鉢植えの土はすぐに干上がってしまうよ。
※ 窓辺に置かれた鉢植えの土が、からからに乾いていく様子を想像してください。この例文は、日常生活で身近なものが乾燥する状況で使われる「dry up」の例です。`If you don't water it` は「もし水をやらなければ」という条件を表し、`will dry up` は未来の予測を示します。
During the long, hot summer, our old well completely dried up.
長く暑い夏の間、私たちの古い井戸は完全に干上がってしまいました。
※ 暑い夏に、水を汲もうと井戸を覗いたら、底が見えて水がなくなっていた、というがっかりする場面が目に浮かびます。井戸や泉のような水源が「干上がる」という、生活に直結する状況で使われる典型的な表現です。`dried up` は `dry up` の過去形、`completely` は「完全に」という意味で、干上がった状態を強調しています。
(感情が)薄れる
感情や興味、熱意などが徐々に失われていく様子。恋愛感情や意欲の減退を表すのに適している。
After many years, her love for him started to dry up, and she felt distant.
長い年月の後、彼に対する彼女の愛情は薄れ始め、距離を感じるようになりました。
※ 長年の関係で、かつての熱い気持ちが冷めていく様子を表現しています。dry up は、水が蒸発してなくなるように、感情が徐々に消えていくイメージで使われます。
He used to spend hours painting, but his passion for art slowly dried up.
彼は何時間も絵を描くのが好きでしたが、美術への情熱はゆっくりと薄れていきました。
※ かつて夢中だったことへの興味や情熱が時間とともに失われる場面です。「He used to...」は「以前は~だった」という意味で、今の状態との対比を示します。
The writer stared at the blank page, as his ideas had completely dried up.
作家は何もアイデアが完全に尽きてしまい、白紙のページをじっと見つめていました。
※ インスピレーションや創造的なアイデアが枯渇して、何も思いつかない状況です。作家が困っている様子が目に浮かびますね。
(情報が)途絶える
ニュースや連絡、噂などが完全に途絶えて、情報が入ってこなくなる状態。連絡が途絶える、情報源がなくなる、といった状況で使う。
We had talked for so long that our conversation started to dry up.
私たちはあまりに長く話したので、会話が途切れ始めた。
※ 友だちや家族と楽しくおしゃべりしていたけれど、だんだん話すことがなくなって、少し気まずい沈黙が訪れるような場面です。「会話が途切れる」という日常的な状況でよく使われます。「start to dry up」で、徐々に話題が尽きていく様子が伝わります。
The police hoped for more clues, but the information suddenly dried up.
警察はさらなる手がかりを期待していたが、情報は突然途絶えてしまった。
※ 事件の捜査などで、警察が手がかりとなる情報を待っていたのに、急に何の連絡も入ってこなくなった状況を表します。ニュースやドラマでもよくある「情報源が枯渇する」という典型的な使い方です。「suddenly(突然)」が、予期せぬ情報の途絶を強調しています。
The writer stared at the blank page, feeling sad as his ideas began to dry up.
作家は空白のページを見つめ、アイデアが枯渇し始めて悲しくなった。
※ 新しい物語を書こうとしている作家が、原稿用紙やパソコンの画面を前にして、どんなアイデアも思いつかなくなり、落ち込んでいる場面です。クリエイティブな仕事をしている人が「ひらめきが尽きる」「ネタがなくなる」という状況でよく使われます。「begin to dry up」で、徐々にアイデアが出なくなっていく様子を表しています。
コロケーション
(水源などを)枯渇させる、干上がらせる
※ 文字通り、水などの資源が尽きる状態を指します。比喩的には、資金源やアイデアの源泉が枯渇することも意味します。例えば、"The drought dried up the river."(干ばつで川が干上がった)のように使われます。ビジネスシーンでは、"The new regulations could dry up investment in the sector."(新しい規制によって、その分野への投資が枯渇する可能性がある)のように使われることがあります。この表現は、物理的な現象だけでなく、抽象的な概念にも適用できる点が重要です。
涙を拭う、涙を止める
※ 感情的な状態の変化を表す表現です。悲しみや苦しみから立ち直り、涙を止める行為を指します。例えば、"She dried up her tears and faced the challenge."(彼女は涙を拭い、困難に立ち向かった)のように使われます。この表現は、単に涙を止めるだけでなく、感情をコントロールし、前向きな姿勢を示すニュアンスを含んでいます。文学作品や日常会話でよく用いられ、共感や励ましの気持ちを伝える際に効果的です。
(市場を)冷え込ませる、停滞させる
※ 経済活動が不活発になる状態を指します。需要が減少し、取引が停滞する状況を表します。例えば、"The economic crisis dried up the housing market."(経済危機で住宅市場が冷え込んだ)のように使われます。ビジネスや経済に関するニュースで頻繁に使われ、市場の動向を分析する際に重要な表現です。この表現は、市場全体の動きだけでなく、特定の産業や分野にも適用できます。
(インスピレーションを)枯渇させる、創作意欲を失わせる
※ 創造的な活動において、アイデアや着想が浮かばなくなる状態を指します。アーティストや作家がスランプに陥る状況を表します。例えば、"The constant criticism dried up his inspiration."(絶え間ない批判が彼のインスピレーションを枯渇させた)のように使われます。この表現は、精神的な状態や環境が創造性に与える影響を強調します。芸術や文学に関する文脈でよく用いられ、創作活動の困難さを表現する際に効果的です。
消え失せろ、どこかへ行け(非常に強い拒絶や軽蔑の意を含む)
※ 非常に強い口語表現で、相手に対する強烈な拒絶や軽蔑の感情を表します。文字通りには「乾いて吹き飛べ」という意味で、相手の存在を否定するニュアンスがあります。命令形として使われ、非常に攻撃的な言葉遣いです。例えば、"If you don't like it, dry up and blow away!"(気に入らないなら、消え失せろ!)のように使われます。この表現は、フォーマルな場面では絶対に避けるべきであり、親しい間柄でも慎重に使う必要があります。
舞台でセリフを忘れる、言葉に詰まる
※ 演劇やスピーチなどのパフォーマンス中に、予定していたセリフや言葉を忘れてしまう状況を指します。緊張やプレッシャーが原因で起こることが多いです。例えば、"He dried up on stage during the play."(彼は劇の最中に舞台でセリフを忘れてしまった)のように使われます。この表現は、パフォーマンスの失敗やアクシデントを表す際に用いられ、エンターテイメント業界でよく使われます。
使用シーン
学術論文、特に環境科学、経済学、心理学などで使用されます。例えば、環境科学では「川が干上がる(The river dried up due to drought)」という文脈で、経済学では「投資資金が枯渇する(Investment funds dried up after the crisis)」という文脈で、心理学では「創造性が枯渇する(His creativity dried up after years of routine work)」のように使われます。
ビジネスシーンでは、資源の枯渇、資金の枯渇、顧客の減少などを表現する際に使われます。例えば、「新規顧客のパイプラインが干上がってきている(The pipeline of new customers is drying up)」や「資金源が枯渇した(Our funding sources have dried up)」のように、ややネガティブな状況を説明する際に用いられます。フォーマルな報告書やプレゼンテーションで使われることが多いです。
日常会話では、文字通り「洗濯物が乾いた(The laundry dried up quickly in the sun)」のように使うこともありますが、比喩的に「興味が薄れた(The conversation dried up after a while)」や「情報が途絶えた(The rumors about the celebrity dried up)」のように使うこともあります。ニュース記事やドキュメンタリーで、水不足や資源の枯渇について言及する際にも見かけることがあります。
関連語
類義語
- desiccate
『乾燥させる』という意味で、特に食品や化学物質から水分を取り除く場面で使われる。学術的な文脈や食品加工の分野でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】『dry up』よりもフォーマルで、より徹底的に水分を取り除くニュアンスを持つ。自然に乾くというより、人為的な乾燥を指すことが多い。 【混同しやすい点】日常会話ではほとんど使われず、専門的な文脈での使用が主である点を理解する必要がある。『dry up』のように比喩的な意味合いは少ない。
『蒸発する』という意味で、液体が気体になる現象を指す。物理学、化学、気象学などの分野で用いられる。 【ニュアンスの違い】『dry up』は広義の乾燥を指すのに対し、『evaporate』は液体の状態変化に限定される。また、『evaporate』は比喩的に『消滅する』という意味でも使われる。 【混同しやすい点】『dry up』が必ずしも液体から気体への変化を伴わない乾燥全般を指すのに対し、『evaporate』は液体の蒸発現象に限定される点を混同しやすい。
『しおれる』という意味で、植物が水分を失い、活力を失う様子を表す。文学的な表現やガーデニングの文脈でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】『dry up』が広範な乾燥を指すのに対し、『wither』は主に植物の生命力が衰える様子に限定される。感情的なニュアンスを伴うことが多い。 【混同しやすい点】『dry up』は物理的な乾燥だけでなく、比喩的に『枯渇する』という意味でも使われるが、『wither』は主に植物の状態を表す点に注意。
- parch
『(土地などを)焼き焦がす』という意味で、非常に強い熱で乾燥させる様子を表す。気候変動や砂漠化に関する文脈で使われる。 【ニュアンスの違い】『dry up』よりも乾燥の程度が強く、破壊的なイメージを伴う。文学作品などでは、絶望的な状況を表す比喩として用いられることもある。 【混同しやすい点】『dry up』が単に水分がなくなることを指すのに対し、『parch』は高温による極度の乾燥を意味する。感情的な強調を伴うことが多い。
- dehydrate
『脱水する』という意味で、生物が体内の水分を失う状態を指す。医学、スポーツ科学、健康に関する文脈で用いられる。 【ニュアンスの違い】『dry up』が一般的な乾燥を指すのに対し、『dehydrate』は生物、特に人間の健康状態に関連する。具体的な治療や予防策と結びつけて使われることが多い。 【混同しやすい点】『dry up』が対象を選ばないのに対し、『dehydrate』は主に生物の脱水症状を指す。医学的な知識がないと、使い分けが難しい場合がある。
『排水する』『(液体などを)抜き取る』という意味で、液体を特定の場所から取り除くことを指す。配管工事、医療、比喩表現など、幅広い文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】『dry up』が広範囲な乾燥を指すのに対し、『drain』は特定の場所から液体を排出することに焦点を当てる。また、『drain』は比喩的に『消耗させる』という意味でも使われる。 【混同しやすい点】『dry up』が必ずしも液体を排出することを意味しないのに対し、『drain』は液体の移動を伴う。比喩的な意味合いも異なるため、文脈に注意する必要がある。
派生語
- desiccate
『乾燥させる』という意味の動詞。ラテン語の『desiccare(完全に乾燥させる)』に由来し、『de-(完全に)』+『siccare(乾燥させる)』という構成。学術的な文脈や食品加工、化学分野などで用いられる。
- desiccation
『乾燥』または『乾燥状態』を意味する名詞。動詞『desiccate』から派生し、接尾辞『-tion』が付加されて抽象名詞化。科学論文や技術文書で、物質の乾燥プロセスやその結果を記述する際に使用される。
『乾燥した』、『不毛の』という意味の形容詞。ラテン語の『aridus(乾燥した)』に由来し、土地や気候を表す際に用いられる。地理学、気象学、文学作品などで使用頻度が高い。
反意語
最も直接的な反意語で、『湿った』、『濡れた』という意味の形容詞。物理的な状態を表し、日常会話で頻繁に使用される。dry up が『乾ききる』というニュアンスを含む場合、wet は単純に『湿っている』状態を示す。
- moisten
『湿らせる』、『潤す』という意味の動詞。dry up が乾燥の完了を示すのに対し、moisten は湿り気を与える行為を表す。園芸、料理、美容などの文脈で使用される。
- hydrate
『水分を与える』、『水和させる』という意味の動詞。化学や生物学の分野で、物質に水分子を結合させるプロセスを指す。dry up が水分を失うことを意味するのに対し、hydrate は積極的に水分を補給する行為を表す。
語源
"Dry up"は、比較的単純な構成の句動詞です。 "Dry"は古英語の"drȳge"に由来し、これは「水分がない、乾燥した」という意味を持ちます。さらに遡ると、ゲルマン祖語の"*draugiz"に辿り着き、これは「乾いた」という意味です。"Up"は、古英語の"upp"に由来し、「上へ」という意味の他に、「完全に」や「終わる」といった完了や強調の意味合いも持ちます。したがって、"dry up"は文字通りには「完全に乾く」という意味ですが、比喩的には、感情や情報源が「完全に枯渇する」というニュアンスで使用されます。例えば、井戸が「干上がる」ように、感情や情報が「尽きる」イメージです。日本語の「カラカラになる」という表現に近いかもしれません。
暗記法
「dry up」は単なる乾燥ではない。水源の枯渇は共同体の崩壊を招き、心のdry upは絶望や無気力を生む。創造性の源がdry upすれば、芸術家は筆を折るだろう。経済のdry upは社会不安を招き、人々の希望を奪う。生命、活力、希望…目に見えぬ大切なものの喪失を象徴する言葉。背景を知れば、この単語は、より深く世界を理解する鍵となる。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、特に早口の場合や音声のみを聞いた場合に区別が難しい。『dye up』は『染め上げる』という意味で、動詞『dye』に副詞『up』がついた句動詞です。品詞が異なるため、文法的な構造から判断することも重要です。また、文脈からどちらが適切かを判断する必要があります。
スペルが非常に似ており、動詞として使用する場合、意味も関連しているため混同しやすい。『dry』は『乾かす』という意味で、自動詞/他動詞として使用されます。『dry up』は『(液体などが)干上がる』という意味合いが強いため、乾燥の程度や対象に注意して使い分ける必要があります。
発音が似ており、特に『dry』の 'r' の発音が弱い場合に混同しやすい。『drive up』は『(車などで)乗りつける』、『(価格などを)押し上げる』といった意味の句動詞で、文脈が大きく異なるため、意味を理解することで区別できます。また、句動詞であることを意識すると、文構造から判別しやすくなります。
発音が少し似ており、特に早口の場合や、ネイティブではない話者の発音を聞く場合に混同する可能性があります。『draw up』は『(計画などを)作成する』、『(椅子などを)引き寄せる』といった意味の句動詞です。意味が全く異なるため、文脈から判断することが重要です。また、'draw' は 'dry' よりも母音の発音が長いため、注意して聞き分ける必要があります。
語尾の子音の音が似ているため、発音を聞き間違える可能性があります。『drop』は『落とす』という意味で、動詞として使われます。スペルも似ていますが、意味が異なるため、文脈から判断することが重要です。また、『dry up』は2語で構成される句動詞である一方、『drop』は1語の動詞であるという点も、文法的な判断材料となります。
発音の最初の部分が似ているため、特に早口の場合に混同しやすい可能性があります。『try up』という一般的な句動詞は存在しませんが、『try』と『up』を組み合わせた表現は可能です。例えば、『try up a new recipe』(新しいレシピを試してみる)のように使われることがあります。しかし、この場合の意味は『dry up』とは全く異なるため、文脈から判断することが重要です。
誤用例
日本語の『(人が)離れていく』という感覚から、直訳的に『supporters dried up』としてしまう誤用です。しかし、英語の 'dry up' は、液体が蒸発する、または供給源が枯渇するという意味合いが強く、人を主語に使うと不自然です。ここでは、支持基盤や支援体制といった抽象的なものが『dry up』するのが自然です。また、人の場合は 'abandon' や 'desert' を使うのが適切でしょう。この背景には、英語では抽象的な概念を主語にする方が自然な場合が多いという構文の特性があります。日本人が主語を具体的にしたがる傾向との違いを意識しましょう。
『井戸が枯れた』という状況を説明する際に、'dry up' を使うこと自体は間違いではありませんが、より自然な表現は 'run dry' です。 'Dry up' は、例えば『ペンキが乾く』のように、表面的な乾燥を指すニュアンスがあります。一方、'run dry' は、資源や供給源が完全に枯渇した状態を表すのに適しています。日本語の『枯れる』という言葉が持つニュアンスを、英語の複数の表現で使い分ける必要があるという好例です。また、'run dry' はイディオムとして定着しており、より口語的で自然な響きがあります。
『涙を乾かす』という日本語の発想から 'dry up tears' と表現してしまうのは、不自然です。英語では、感情を抑える、こらえるというニュアンスで 'fight back tears' や 'hold back tears' と表現します。 'Dry up' は物理的に液体を乾かすイメージが強く、感情を伴う涙には適していません。この背景には、日本語が感情表現を直接的に表すのに対し、英語では比喩や婉曲表現を用いることが多いという文化的な違いがあります。日本人が感情表現をストレートに英語に翻訳しようとする際に陥りやすい誤りと言えるでしょう。
文化的背景
「dry up」は、文字通りには「乾ききる」という意味ですが、文化的背景においては、資源の枯渇、感情の喪失、創造性の行き詰まりといった、生命力や活力が失われる状態を象徴的に表します。特に、水源の枯渇は、生命維持の根幹が失われることを意味し、社会や個人の存続に関わる深刻な事態として、様々な物語や比喩に用いられてきました。
例えば、砂漠地帯を舞台にした物語では、「dry up」は、水不足による飢餓や争いを引き起こす根本原因として描かれることがあります。村の井戸がdry upすることで、共同体の秩序が崩壊し、人々が生き残りをかけて互いに争う姿は、資源の枯渇がもたらす悲劇を象徴的に表現しています。また、文学作品においては、登場人物の心のdry upが、絶望や無気力、人間関係の破綻といった内面の危機として描かれることもあります。かつて情熱的だった芸術家が、創造性の源泉を失い、作品を生み出せなくなる状況は、才能のdry upとして表現され、読者に深い喪失感を与えるでしょう。
さらに、「dry up」は、比喩的に経済状況の悪化を表すこともあります。企業の資金繰りがdry upすれば倒産につながり、国の経済がdry upすれば社会不安が増大します。このような状況は、単なる経済的な問題だけでなく、人々の生活や将来に対する希望を奪い、社会全体の活力を低下させる可能性があります。そのため、「dry up」は、経済政策や社会保障制度の重要性を訴える際に、警鐘として用いられることがあります。
このように、「dry up」は、単なる物理的な乾燥だけでなく、生命力、活力、希望といった、目に見えない大切なものが失われる状態を象徴する言葉として、文化的な背景において深い意味を持っています。この言葉を理解することは、表面的な意味だけでなく、その背後にある人間の感情、社会の構造、時代の変化といった、より深いレベルで世界を理解することにつながるでしょう。
試験傾向
1. 出題形式: 長文読解、語彙問題。2. 頻度と級・パート: 準1級以上でまれに出題。3. 文脈・例題の特徴: 環境問題、気候変動などアカデミックな文脈。4. 学習者への注意点・アドバイス: 比喩的な意味(才能、資源などが枯渇する)で使われる場合もある。
1. 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)。2. 頻度と級・パート: 頻度は低い。3. 文脈・例題の特徴: ビジネス文書、報告書など。4. 学習者への注意点・アドバイス: 「(市場などが)縮小する」「(資金が)底をつく」といった意味で使われる場合がある。
1. 出題形式: リーディングセクション。2. 頻度と級・パート: 比較的頻出。3. 文脈・例題の特徴: 環境科学、経済学などアカデミックな文脈。4. 学習者への注意点・アドバイス: 比喩的な意味合いで、抽象的な概念(アイデア、創造性など)の枯渇を表すことがある。類義語のdeplete, exhaustとのニュアンスの違いを理解する。
1. 出題形式: 長文読解。2. 頻度と級・パート: 大学によって異なるが、難関大学で出題される可能性あり。3. 文脈・例題の特徴: 環境問題、経済問題など。4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する力が重要。比喩表現としての用法も押さえておく。