dribble
最初の音 /dr/ は、日本語の「ドゥ」よりも舌を丸めずに発音し、舌先を歯茎の裏に当てて素早く離します。母音 /ɪ/ は日本語の「イ」よりも口を少し開いて短く発音します。最後の/əl/は、曖昧母音に近い音で、舌先を上の歯の裏にあてて発音します。全体的に強勢は最初の音節にあります。
ポタポタ垂らす
液体が少量ずつ、連続して落ちる様子。水、油、よだれなどに使われる。スポーツでボールを少しずつ突く(ドリブルする)意味にも。
The old faucet started to dribble water all night long.
古い蛇口が一晩中水をポタポタと垂らし始めました。
※ 静かな夜に「ポタ、ポタ」と水が落ちる音が聞こえてくるような状況です。蛇口や水道管など、液体を扱うものが「漏れてポタポタ垂れる」ときにdribbleが使われる、とても典型的な例です。
The cute baby started to dribble a little bit on my shirt.
かわいい赤ちゃんが私のシャツに少しよだれを垂らし始めました。
※ 赤ちゃんが口の端からよだれを「ポタポタ」と垂らす様子は、よくある微笑ましい光景ですね。口から液体が意図せずこぼれるような状況でdribbleを使うことができます。
I was so clumsy that juice began to dribble down the glass.
私がとても不器用だったので、ジュースがコップからポタポタと垂れ始めました。
※ 急いでいたり、手が滑ったりして、コップの縁から飲み物が「ポタポタ」とこぼれてしまう状況です。この文では、「とても不器用だったので」という感情や状況が伝わるように工夫しました。
わずかな量
液体がポタポタと垂れる様子から、ごく少量の液体、またはそれに似たものを指す。比喩的に、取るに足らない量や価値を意味することも。
Only a dribble of ketchup came out of the bottle, which was almost empty.
ほとんど空のボトルから、ケチャップがほんの少ししか出てこなかった。
※ 【情景】ケチャップを使おうとしたら、ボトルがほとんど空で、ちょろっとしか出てこなかった、という日常のちょっとした残念な場面です。 【解説】「dribble」は、このように液体が「ちょろちょろ」「ぽたぽた」と少量だけ出てくる様子を表すのにぴったりです。
We only got a dribble of information about the new project, so we're still confused.
新しいプロジェクトについてほんの少しの情報しか得られなかったので、私たちはまだ混乱しています。
※ 【情景】会社などで新しいプロジェクトの説明があったものの、必要な情報がほとんどなく、どうすればいいか困っている様子が目に浮かびます。 【解説】「dribble」は、液体のことだけでなく、このように「断片的な情報」や「ごくわずかな量」を表す際にも使われます。足りないことへの不満や残念な気持ちが込められることが多いです。
After the long dry spell, the garden hose gave only a dribble of water.
長い干ばつの後、庭のホースからはほんの少しの水しか出ませんでした。
※ 【情景】雨が降らず乾燥した時期に、庭に水をあげようとしたら、ホースから水がちょろちょろとしか出なくて困っている様子が想像できますね。 【解説】「dribble」は、このように「勢いがなく、ごく少量ずつ流れ出る液体」を表すのに非常に適した単語です。水不足の状況などでもよく使われます。
へたなことを言う
子供や年老いた人が、よだれを垂らしながら不明瞭なことを言う様子から。軽蔑的なニュアンスを含む。
He started to dribble on and on about his old stories, and everyone looked bored.
彼は昔の話をだらだらと話し始め、みんなうんざりした顔をしていた。
※ 会議やグループでの会話中、誰かが中身のない話を長々と続ける場面です。「dribble on and on」で「だらだらと話し続ける」という、聞いている人がうんざりする様子が伝わります。退屈な話や同じ話の繰り返しによく使われます。
My friend always dribbles about how tired she is, even when we just met.
友達は会ったばかりなのに、いつも疲れているとだらだらとこぼす。
※ 親しい友人との日常会話で、相手がいつも同じ不平や愚痴を長々と話しているシチュエーションです。「dribble about [something]」で「〜についてだらだら話す」という意味になります。聞く側が少しうんざりしている気持ちが込められています。
The little boy just dribbled some strange words after waking up.
小さな男の子は、目が覚めたばかりで、変な言葉をだらだらと話した。
※ まだ言葉が上手ではない小さな子供が、寝起きなどで意味不明なことや、まとまりのないことを話している場面です。この場合、「へたなことを言う」というよりは「たわごとを言う」「意味不明なことを話す」というニュアンスで使われます。
コロケーション
ほんの少しの雨、霧雨
※ 「dribble」が名詞として使われ、液体が少量ずつ滴る様子を表します。この場合、「rain」と組み合わさることで、本格的な雨ではなく、ごくわずかな雨、あるいは霧雨のような状態を指します。例えば、「There was just a dribble of rain this morning.(今朝はほんの少し雨が降っただけだった。)」のように使います。天気予報や日常会話でよく用いられ、気象状況を伝える際に役立ちます。似た表現に"a sprinkle of rain"がありますが、"dribble"の方がより少量で、持続性のないイメージを含みます。
ボールをドリブルする
※ スポーツ、特にバスケットボールやサッカーで、ボールを地面に軽く打ち付けながら進む行為を指します。「dribble」が動詞として使われ、「ball」という目的語を伴います。技術的な意味合いが強く、競技のルールや戦略に関連して頻繁に使われます。例えば、「He dribbled the ball down the court.(彼はボールをドリブルしてコートを進んだ。)」のように使います。他のスポーツ用語と比較すると、"bounce"(ボールを弾ませる)よりも、コントロールしながら進むニュアンスが強いです。
(液体が)顎から滴り落ちる
※ 液体が口元から制御できずに滴り落ちる様子を具体的に描写します。「dribble」が動詞として使われ、「down one's chin」という場所を示す句を伴います。赤ちゃんや高齢者が食べ物をこぼす場面、あるいは非常に熱い飲み物を飲んでこぼしてしまう場面などで使われます。例えば、「The soup dribbled down the baby's chin.(スープが赤ちゃんの顎から滴り落ちた。)」のように使います。直接的な表現であり、視覚的なイメージを喚起する効果があります。
ゆっくりとした滴り、緩やかな滲み
※ "dribble"が名詞として使われ、その状態を形容詞"slow"が修飾することで、液体がゆっくりと滴る様子を表します。配管からの水漏れ、あるいは点滴の速度など、何かがゆっくりと漏れ出す状況を描写するのに適しています。例えば、「There was a slow dribble from the leaky faucet.(漏れる蛇口からゆっくりと水が滴っていた。)」のように使います。"slow leak"と似た意味合いを持ちますが、"dribble"はより視覚的な滴りのイメージを伴います。
絶え間ない滴り、常に漏れている状態
※ "dribble"が名詞として使われ、形容詞"constant"がそれを修飾することで、液体が継続的に滴り続けている状態を示します。例えば、雨漏りや、止まらない鼻水など、不快で持続的な状態を表すのに使われます。「The constant dribble from the roof was driving me crazy. (屋根からの絶え間ない水滴が私をイライラさせていた。)」のように使います。似た表現に"steady drip"がありますが、"dribble"はより少量で不規則な滴りを連想させます。
少しずつ漏れ出る、徐々に明らかになる
※ 情報や秘密が徐々に漏れ出す様子を比喩的に表現します。「dribble」が自動詞として使われ、「out」という副詞と組み合わさることで、隠されていたものが少しずつ明らかになるニュアンスを表します。例えば、「The truth began to dribble out.(真実が少しずつ漏れ出し始めた。)」のように使います。ビジネスや政治の文脈で、秘密情報が段階的に公開される状況を描写するのに適しています。"leak out"と似た意味ですが、"dribble out"はより緩やかで制御されていない漏洩のイメージを含みます。
使用シーン
学術論文では、液体がゆっくりと滴る様子を説明する際に物理学や化学の分野で使われることがあります。また、心理学や社会学において、データや情報が少しずつ漏れ出す様子を比喩的に表現する際に用いられることもあります。例:「情報が様々な経路を通じて少しずつ漏洩した(dribbled out)。」
ビジネスシーンでは、プロジェクトの進捗がわずかずつしか進まない状況や、情報が小出しにされる状況を表現する際に使われることがあります。会議など、フォーマルな場での使用は稀です。例:「プロジェクトの進捗はごくわずかずつだった(dribbled along)。」
日常会話では、食べ物や飲み物をこぼして少しずつ垂らしてしまう状況を指すことが多いです。また、バスケットボールなどのスポーツでドリブルすることを指す場合もありますが、日本語の「ドリブル」という言葉が一般的に使われるため、頻度は高くありません。例:「アイスクリームが少しずつ溶けて垂れてきた(dribbled down my hand)。」
関連語
類義語
- drool
主に口から無意識によだれを垂らすことを意味します。睡眠中や、食べ物を見て強く欲している時などに使われます。名詞としても使われます。 【ニュアンスの違い】"dribble"は液体が少量ずつ流れ出ることを指し、必ずしも口からとは限りません。"drool"は口から出る液体に限定され、より強い欲求や無意識の状態を示すことが多いです。また、"drool"は比喩的に、何かを非常に強く欲しがっている状態を表すこともあります。 【混同しやすい点】"dribble"は制御された動きや、意図的な行為(バスケットボールのドリブルなど)を指す場合がありますが、"drool"にはそのような意味はありません。"drool"は通常、ネガティブな状況や、制御不能な状態を表します。
- trickle
液体が少量ずつ、細い流れでゆっくりと流れることを意味します。水漏れや、涙が少しずつ流れる様子などを表現する際に使われます。比喩的に、情報や資金が少しずつ伝わる、または供給される様子を表すこともあります。 【ニュアンスの違い】"dribble"は液体がポタポタと落ちるイメージが強いのに対し、"trickle"は細い流れが続くイメージです。また、"trickle"は比喩的な意味合いで使われることが多く、抽象的な概念の少量ずつの流れを表すのに適しています。 【混同しやすい点】"trickle"は通常、連続性のある流れを指しますが、"dribble"は必ずしもそうではありません。"dribble"は断続的な滴下を指すこともあります。また、"trickle"は自動詞として使われることが一般的ですが、"dribble"は他動詞としても使用されます(例:バスケットボールをドリブルする)。
- seep
液体がゆっくりと染み出す、または浸透することを意味します。壁から水が染み出す、傷口から血が滲むといった状況で使われます。比喩的に、情報や感情が徐々に漏れ出す様子を表すこともあります。 【ニュアンスの違い】"dribble"は表面的な滴下を表すのに対し、"seep"は内部からの浸透や染み出しを表します。"seep"はよりゆっくりとした、目立たない動きを示すことが多く、液体がどこからともなく現れるような印象を与えます。 【混同しやすい点】"seep"は通常、液体が多孔質の物質を通って移動する様子を表しますが、"dribble"はそのような含みはありません。また、"seep"はネガティブな状況で使われることが多く、隠された問題や秘密が徐々に明らかになる様子を表すことがあります。
液体や気体が意図せず漏れることを意味します。パイプからの水漏れ、秘密の漏洩などを表す際に使われます。名詞としても使われます。 【ニュアンスの違い】"dribble"は少量の液体が垂れることを指しますが、"leak"はより広範囲に、または大量に液体や気体が漏れる可能性を示唆します。また、"leak"は秘密や情報が漏れるといった比喩的な意味合いでもよく使われます。 【混同しやすい点】"leak"は通常、何かが本来あるべき場所から出てしまうことを意味しますが、"dribble"はそのような含みはありません。"leak"はしばしば、システムや容器の欠陥を示唆します。
- ooze
液体がゆっくりと、粘り気のある状態で染み出すことを意味します。傷口から膿が滲み出る、溶岩がゆっくりと流れ出す様子などを表します。比喩的に、感情や雰囲気が徐々に現れる様子を表すこともあります。 【ニュアンスの違い】"dribble"はサラサラとした液体が滴るイメージですが、"ooze"はより粘り気のある液体がゆっくりと染み出すイメージです。また、"ooze"は不快感や嫌悪感を伴うことが多いです。 【混同しやすい点】"ooze"は通常、不快な液体や物質が染み出す様子を表しますが、"dribble"はそのような含みはありません。"ooze"はしばしば、腐敗や不健康な状態を示唆します。
液体がポタポタと落ちることを意味します。蛇口から水が滴る、雨が滴るなどの状況で使われます。名詞としても使われます。 【ニュアンスの違い】"dribble"と"drip"は非常に似ていますが、"dribble"はより制御されていない、または無意識の滴下を指すことがあります(例:よだれ)。"drip"はより一般的な表現で、様々な状況で使われます。 【混同しやすい点】"drip"は医療用語として点滴を意味することもありますが、"dribble"にはそのような意味はありません。また、"drip"はスラングとして、ファッションセンスの良い人を指すこともあります。
派生語
- driblet
『少量』や『滴り』を意味する名詞。dribble に指小辞の接尾辞『-let』が付加され、より小さく、わずかな量を表す。日常会話で『ほんの少し』といったニュアンスで使われる。
- dribbler
『ドリブルする人』や『よだれを垂らす人』を意味する名詞。動詞 dribble に『~する人』という意味の接尾辞『-er』が付いた形。スポーツ(バスケットボールなど)や医学的な文脈で使用される。
語源
"dribble"の語源は、古英語の"drifan"(運転する、押す)に由来すると考えられています。この"drifan"が変化し、液体の流れを意味する"drop"(滴)と関連づけられ、小さな滴が連続して落ちる様子を表すようになりました。つまり、「運転する」という原義から、「押し出すように液体が少しずつ流れ出る」というイメージに発展したのです。日本語で例えるなら、蛇口がきちんと閉まっていない時に水が「ポタポタ」と垂れる様子が近いでしょう。また、バスケットボールでボールを少しずつ突くドリブルも、ボールを「押し出す」ように扱うことから、この単語が使われるようになったと考えられます。"dribble"は、元々は液体の動きを表していましたが、比喩的に少量ずつ何かを出す、または言うという意味にも広がりました。
暗記法
「dribble」は、単なる水滴やボールの動きに留まりません。熟練と脆弱さ、制御とリスク、その両面を映す言葉です。スポーツの華麗なドリブルは技術の極みを示す一方、ふとしたミスは敗北を招きます。情報がdribble outするように、噂は静かに広がり、社会を揺るがすことも。幼児のよだれ、老人のこぼれは、人生の段階と、抗えぬ時の流れを暗示します。制御からの解放、それがdribbleの奥深さです。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、特に語尾の 'l' の音が曖昧になると区別が難しくなる。スペルも 'b' と 'v' の違いのみ。意味は『たわごと、くだらない話』であり、動詞としては『たわごとを言う』。dribble が(液体などが)『したたる』という意味なのに対し、drivel は内容の乏しさを指す点で大きく異なる。発音記号を確認し、意識的に区別することが重要。
'dribble' に縮小辞の '-et' が付いた形。意味は『少量、わずかな滴』など。 'dribble' の名詞形と混同しやすいが、'driblet' は非常に少ない量を強調するニュアンスがある。例えば、'a driblet of water' は『ほんの少しの水滴』といった意味合いになる。文脈によって意味を判断する必要がある。
語頭の 'dr-' と 'scr-' の類似性から、スペルミスをしやすい。意味は『走り書き、落書き』。'dribble' が液体やボールの動きを表すのに対し、'scribble' は文字や絵を描く行為を指す点で異なる。発音も微妙に異なるため、意識的に区別すると良い。
スペルの一部が似ており、特に 'rib' の部分が共通しているため、視覚的に混同しやすい。意味は『部族の、民族の』。発音も 'dribble' とは大きく異なるが、早口で話されると聞き間違える可能性がある。文脈を考慮して判断することが重要。
スペルに 'b' が含まれており、'dribble' と共通の文字があるため、視覚的に紛らわしい。発音も最初の音節が 'do-' と 'dri-' で似ているため、聞き間違いやすい。意味は『二重の、倍の』であり、全く異なる概念を指す。例えば、double cheeseburger のように日常的によく使われる単語なので、区別できるようにしておくと良い。
発音が似ており、特に語尾の '-le' の音が共通しているため、混同しやすい。スペルも 'rip' と 'drib' の部分で類似性がある。意味は『さざ波、波紋』であり、dribble が液体などがしたたる様子を表すのに対し、ripple は水面などの小さな波を表す点で異なる。視覚的なイメージを結びつけて覚えるのが有効。
誤用例
While 'dribble' can mean 'to drip,' it often implies a continuous, uncontrolled flow, often associated with saliva. Using it for water from a faucet or tea from someone's mouth might sound slightly vulgar or comical in certain contexts. 'Drip' is a more neutral and widely applicable term for liquids falling in drops. Japanese learners might choose 'dribble' because they associate it with a small amount of liquid, but the connotation is important. The image conjured by 'dribble' can be unintentionally humorous or even slightly offensive, especially when referring to an elderly person.
Using 'dribble' to describe the way someone presents ideas is a misuse of the word's figurative sense. While 'dribble' can metaphorically mean to let something flow out slowly and steadily, it usually refers to information or minor details, not significant ideas. 'Scattered' is a better fit here, as it accurately conveys the sense of disjointed or disorganized presentation. Japanese speakers might be tempted to use 'dribble' because they are thinking of '少しずつ出す' (to put out little by little) but the nuance is different. The core meaning relates to an uncontrolled flow, which doesn't properly describe presenting ideas.
While 'dribble on' might be understood to mean 'talk on and on,' it carries a negative connotation of being nonsensical or foolish. It suggests the speaker is babbling or drooling, which is quite insulting. 'Rambled on' is a more appropriate and less offensive way to describe someone speaking at length in a disorganized or unfocused manner. The problem stems from the association of 'dribble' with saliva and a lack of control. Japanese learners might not be fully aware of the strength of this negative implication, leading them to choose a word that sounds similar in meaning but carries a much stronger negative judgement.
文化的背景
「dribble」は、英語圏文化において、液体やボールが制御を失い、少しずつこぼれ落ちる、または、そのような状態を比喩的に表す言葉として、単なる物理現象以上の意味合いを持ちます。特にスポーツの文脈では、高度な技術と制御を象徴する一方で、思わぬ失敗や失態を招く可能性も暗示し、人間の熟練と脆弱さという二面性を映し出す言葉として使われてきました。
バスケットボールやサッカーなどの球技における「ドリブル」は、単にボールを運ぶ技術以上の意味を持ちます。それは、相手をかわし、ゲームを支配するための戦略的な動きであり、選手の技術、創造性、そして何よりも集中力を試すものです。しかし、ドリブルは常に成功するとは限りません。一瞬の油断やミスが、ボールを失い、相手にチャンスを与えることにつながります。そのため、「dribble」には、常に制御とリスクが隣り合わせであるという緊張感が込められています。一流選手が華麗なドリブルを見せる一方で、初心者やプレッシャーに弱い選手がボールを「dribble」してしまい、ミスを犯す場面は、技術の差だけでなく、精神的な成熟度や経験の差を象徴的に表しています。
また、「dribble」は、比喩的に、情報や噂がゆっくりと、しかし確実に広まっていく様子を表すことがあります。例えば、「情報がdribble out(少しずつ漏れ出す)」という表現は、公式発表ではない情報が、関係者の間から徐々に広まり、最終的には公になる過程を描写します。この場合、「dribble」は、制御されていない、あるいは意図的に操作された情報の流れを暗示し、情報の拡散における不確実性や曖昧さを強調します。政治的なスキャンダルや企業の内部情報が「dribble out」する状況は、社会的な信頼の崩壊や権力の構造的な問題を浮き彫りにします。
さらに、「dribble」は、幼児がよだれを垂らす様子や、老人が無意識のうちに液体をこぼす様子を表すこともあります。これらの場合、「dribble」は、人間の制御能力の限界や、加齢による衰えを婉曲的に表現します。幼児の「dribble」は無邪気さや未熟さを象徴する一方で、老人の「dribble」は、避けられない身体的な衰えを暗示します。このように、「dribble」は、人間の発達段階や状態を象徴的に表す言葉として、文化的なニュアンスを帯びていると言えるでしょう。
試験傾向
この単語は英検では比較的まれな単語です。出題される可能性は低いですが、知っておいて損はありません。もし出題されるとすれば、準1級以上の長文読解で、専門的なスポーツや医学系の文脈で「滴る」「よだれをたらす」といった意味で使われる可能性があります。動詞としての用法に注意し、文脈から意味を推測できるようにしておきましょう。
TOEICでは、この単語はビジネスの文脈ではほとんど使用されません。したがって、TOEIC対策としては優先順位は低いと言えます。もし出題されるとすれば、非常にまれなケースとして、Part 7の長文読解で、比喩的な意味合いで使われる可能性が考えられますが、可能性は極めて低いでしょう。
TOEFLでは、この単語はアカデミックな文脈ではあまり一般的ではありません。スポーツ科学や医学に関連する文章で、非常にまれに出題される可能性があります。その場合、読解問題で専門用語として使われる可能性があるので、文脈から意味を推測する練習をしておきましょう。
大学受験でも、「dribble」は頻出単語とは言えません。長文読解で出題される可能性はありますが、難関大学を除けば頻度は低いでしょう。出題される場合は、スポーツ(特にバスケットボール)関連の文章で「ドリブルする」という意味で使われることが多いです。文脈の中で意味を把握できるようにしておきましょう。