disabled
第2音節 'エイ' に強勢があります。/ɪ/ は日本語の『イ』よりも曖昧で、口をあまり開けずに発音します。/ə/ (シュワー) は非常に弱く曖昧な母音で、軽く息を吐くように発音しましょう。'bəld' の 'l' は舌先を上の歯茎につけて発音し、直後の 'd' は息を止めるように発音すると、より自然な英語の発音に近づきます。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
体の不自由な
身体的、精神的な障害によって、日常生活や社会生活に困難を抱えている状態を指します。単に「障害がある」という事実だけでなく、社会的な障壁によって活動が制限されているニュアンスを含みます。より直接的な表現を避けるために用いられることがあります。
My friend became disabled after an accident, but he is still very positive.
私の友人は事故の後、体の不自由になりましたが、彼は今でもとても前向きです。
※ この文は、事故によって体の自由が利かなくなった友人が、それでも前向きに生きている姿を描いています。「become disabled」で「体の不自由になる」という状態の変化を表し、困難な状況でもポジティブな人への敬意が伝わる、心温まるシーンです。
The new library has a special entrance for disabled visitors.
新しい図書館には、体の不自由な訪問者のための特別な入り口があります。
※ 新しくできた図書館に、車椅子利用者など体の不自由な人がスムーズに入れるよう、特別な入り口が設けられている様子を描写しています。「for disabled visitors」のように「disabled + 名詞」の形で、どのような人向けかを示す際によく使われる、公共施設での配慮を表現する典型的な例文です。
Volunteers helped the disabled elderly man cross the busy street safely.
ボランティアが、体の不自由な高齢の男性が交通量の多い道を安全に渡るのを手伝いました。
※ 交通量の多い交差点で、体の不自由な高齢の男性が立ち往生しているのを、ボランティアが優しく支えながら安全に渡らせてあげる温かい場面です。「disabled elderly man」のように、複数の形容詞で人を具体的に説明する例です。「help + 人 + 動詞の原形」で「(人)が〜するのを手伝う」という形も一緒に覚えましょう。
使用不能の
機械やシステムなどが故障し、正常に機能しない状態。物理的な損傷やソフトウェアの不具合など、原因は様々です。比喩的に、組織や計画が機能不全に陥っている状況にも使われます。
Oh no, my old smartphone is completely disabled after I dropped it.
ああ、やだ、古いスマホを落としたら、完全に使えなくなっちゃった。
※ この例文は、大切な物が壊れて使えなくなり、がっかりしている情景を描いています。「disabled」は、機械や装置が故障して機能しなくなった状態を表す際によく使われます。特に「completely disabled」とすることで、全く使えない状態であることが強調されます。
I was so thirsty, but the water fountain in the park was disabled.
すごく喉が渇いていたのに、公園の水道が使えなくなっていたんだ。
※ ここでは、公共の設備が一時的または恒久的に「使用不能」になっている状況を描写しています。喉が渇いているのに水が飲めない、という残念な気持ちが伝わります。張り紙などで「この設備は現在使用できません」という意味で「disabled」と表示されているのをよく見かけます。
The comment section on the website was disabled because of maintenance.
ウェブサイトのコメント欄は、メンテナンスのため使用停止になっていました。
※ この例文は、ウェブサイトやソフトウェアの特定の機能が一時的に「使用不能」になっている状況を示しています。IT分野では、システムのアップデートや修理(メンテナンス)のために、一時的に機能が停止されることがよくあります。このように、機能が停止していることを伝える際にも「disabled」が使われます。
コロケーション
重度の障害を持つ
※ 「severely」は「深刻に」「ひどく」という意味で、「disabled」の状態が非常に重いことを強調します。身体的、精神的、または複合的な障害に対して使われ、日常生活に著しい制限がある状態を示します。医療や福祉の現場で、障害の程度を正確に伝えるために用いられることが多いです。類似表現に「profoundly disabled」がありますが、これはさらに重篤な状態を指します。
障害者用アクセス、バリアフリー
※ 建物や施設が、車椅子利用者や歩行困難な人など、障害を持つ人々が利用しやすいように設計されていることを指します。「access」は「接近」「利用」を意味し、スロープ、エレベーター、広い出入り口などが含まれます。法律や条例で義務付けられている場合もあり、社会のバリアフリー化の重要な要素です。類似表現に「wheelchair access」がありますが、これは車椅子利用者に特化したアクセスを意味します。
障害者用駐車場
※ 障害を持つ人のために特別に確保された駐車場。「parking」は「駐車」を意味し、一般の駐車場よりも広く、建物へのアクセスが容易な場所に設けられています。国際シンボルマーク(車椅子マーク)が表示されていることが一般的で、許可証を持つ人のみが利用できます。不正利用は罰金が科せられることもあります。類似表現に「handicapped parking」がありますが、近年では「disabled parking」の方が好まれる傾向があります。
障害を負う、障害者になる
※ 事故や病気などが原因で、以前は障害がなかった人が障害を持つ状態になることを表します。「become」は「~になる」という意味で、状態の変化を示します。この表現は、個人の人生における大きな転換点を示唆し、その後の生活への影響を考慮する必要があります。類似表現に「acquire a disability」がありますが、これはよりフォーマルな言い方です。
傷痍軍人、障害を持つ退役軍人
※ 軍務中に負傷または病気によって障害を負った退役軍人を指します。「veteran」は「退役軍人」を意味し、国家のために尽力した人々への敬意が込められています。傷痍軍人への支援は、多くの国で重要な政策課題となっており、医療、職業訓練、生活支援などが提供されます。類似表現に「wounded warrior」がありますが、これはより感情的な響きを持つ表現です。
障害者スポーツ
※ 障害を持つ人々が参加するスポーツ全般を指します。パラリンピックはその代表的な例であり、様々な競技を通じて、障害者の社会参加と自立を促進します。「sports」は「スポーツ」を意味し、競技性だけでなく、リハビリテーションやレクリエーションとしての側面も持ちます。近年、障害者スポーツへの関心は高まっており、健常者と障害者が共に楽しめるユニバーサルスポーツも普及しています。類似表現に「adaptive sports」がありますが、これは用具やルールを調整して障害者が参加しやすいようにしたスポーツを指します。
知的障害のある
※ "mentally"は「精神的に」という意味で、知的発達に遅れがある状態を指します。知的機能と適応行動の両方に制限が見られる場合に用いられ、教育、就労、日常生活など様々な面で支援が必要となることがあります。この表現は、医学、教育、福祉などの分野で使用されます。類似表現に「intellectually disabled」がありますが、これはより現代的で差別的な意味合いを含まない表現として推奨されています。
使用シーン
社会学、医学、心理学などの分野の研究論文や学術的な議論で頻繁に使用されます。「障がいのある人々」に関する研究や、「機能障がい」を意味する技術的な文脈で用いられます。例:『障がい者のインクルーシブ教育に関する研究』というタイトルの論文や、工学分野で『センサーがdisabled状態になった』という記述。
企業のダイバーシティ&インクルージョンに関する報告書、人事関連の文書、またはアクセシビリティに関する議論で使われます。ただし、直接的な会話では婉曲表現が好まれる傾向があります。例:『従業員の〇〇さんが一時的にdisabledになったため、業務内容を調整する』という報告書。
ニュース記事、ドキュメンタリー番組、公共サービスのアナウンスなどで見かけることがあります。日常会話では、相手への配慮から直接的な表現は避けられることが多いですが、バリアフリー設備の説明や、公共交通機関の運行状況(例:『エレベーターがdisabledになっています』)などで使用されることがあります。
関連語
類義語
身体的または精神的な障害によって、日常生活や社会生活に制限がある状態を指します。フォーマルな場面でも使用されますが、近年ではより差別的でない表現が好まれる傾向にあります。 【ニュアンスの違い】"disabled"とほぼ同義ですが、やや古い表現であり、ネガティブな響きを持つことがあります。特に、障害を持つ人々自身がこの言葉を避ける場合があります。 【混同しやすい点】「handicapped」は、場所や機会へのアクセスが制限されている状態を指すこともあります(例:handicapped parking)。この意味では"disabled"よりも直接的な表現です。
何らかの機能が損なわれている状態を指します。視覚、聴覚、認知機能など、様々な機能の低下に対して使用されます。医学的な文脈や、特定の能力が低下している状況を説明する際に用いられます。 【ニュアンスの違い】"disabled"よりも機能的な制限に焦点を当てた表現であり、障害の程度が必ずしも重度ではない場合にも使用できます。一時的な機能低下にも使用可能です。 【混同しやすい点】「impaired」は、特定の機能が損なわれていることを指すため、全体的な能力が損なわれている「disabled」とはニュアンスが異なります。例えば、「vision-impaired」は視覚障害を意味しますが、必ずしも完全に盲目であることを意味しません。
- challenged
困難や課題を抱えている状態を指す婉曲表現です。特に、身体的または精神的な障害を持つ人々に対して、より肯定的な響きを与えるために使用されることがあります。教育現場や人権運動などでよく見られます。 【ニュアンスの違い】"disabled"よりもソフトな表現であり、障害を持つ人々を尊重する意図が込められています。しかし、皮肉として解釈される可能性もあるため、注意が必要です。 【混同しやすい点】「challenged」は、あくまで婉曲表現であり、具体的な障害の種類や程度を明確にするものではありません。そのため、状況によっては不適切となる場合があります。
- differently abled
「異なる能力を持つ」という意味の婉曲表現です。障害を持つ人々を、能力が欠如しているのではなく、異なる能力を持っていると捉える考え方に基づいています。主に人権運動や教育現場で使用されます。 【ニュアンスの違い】"disabled"という言葉が持つネガティブなイメージを避け、ポジティブな視点を強調する表現です。しかし、この表現自体が障害を持つ人々を「特別」扱いしていると批判されることもあります。 【混同しやすい点】「differently abled」は、あくまで理念的な表現であり、具体的な障害の種類や程度を説明するものではありません。また、すべての障害を持つ人々がこの表現を好むわけではありません。
- incapacitated
病気、怪我、またはその他の理由により、正常な活動を行う能力を失っている状態を指します。一時的な状態にも、長期的な状態にも使用されます。法的な文脈や、医療的な文脈でよく用いられます。 【ニュアンスの違い】"disabled"よりも一時的な状態や、特定の活動ができない状態に焦点を当てた表現です。また、法的責任能力がない状態を指すこともあります。 【混同しやすい点】「incapacitated」は、必ずしも永続的な障害を意味するものではありません。例えば、事故で一時的に歩行困難になった場合などにも使用できます。
- infirm
高齢や病気などにより、身体的または精神的に虚弱な状態を指します。主に高齢者に対して用いられ、体力や気力の衰えを意味します。文学的な表現や、フォーマルな場面で使用されることが多いです。 【ニュアンスの違い】"disabled"よりも、加齢に伴う衰えや、病弱な状態に焦点を当てた表現です。また、精神的な弱さや意志の弱さを指すこともあります。 【混同しやすい点】「infirm」は、必ずしも特定の障害を指すものではありません。高齢による体力低下や、慢性的な病気に苦しんでいる状態などを包括的に指します。
派生語
『能力』という意味の名詞。『able(できる)』という形容詞から派生し、『-ity』が付いて抽象名詞化。元々『disabled』は『able』に否定の接頭辞『dis-』がついた形なので、その肯定形である『ability』は、能力の有無を議論する際に頻繁に用いられます。日常会話からビジネス、学術論文まで幅広く使われます。
『〜を可能にする』という意味の動詞。『able』に『en-』(〜にする)という接頭辞がつき、人に能力を与える、あるいは機械などを動くようにするといった意味合いを持ちます。『disable』が能力を奪うという意味なので、その反対の意味を持つ動詞として、システム開発や福祉の分野でよく使われます。
『障がい』という意味の名詞。『disabled』の状態を表す抽象名詞で、『-ity』が付いて名詞化されています。社会福祉、医療、法律など、専門的な文脈で頻繁に使用され、政策や権利に関する議論で重要な役割を果たします。単に『disabled』という状態だけでなく、社会的な障壁や差別といった意味合いも含まれることがあります。
反意語
- able-bodied
『健常者』という意味の形容詞。『able(できる)』と『bodied(体を持った)』が組み合わさり、『disabled』に対する直接的な対義語として使われます。特に、障がい者福祉や人権に関する議論において、対比概念として用いられることが多いです。日常会話よりも、公的な文書や報道などで使われる傾向があります。
『有能な』、『適格な』という意味の形容詞。『disabled』が能力を制限されている状態を指すのに対し、『competent』は必要な能力を備えている状態を表します。ビジネスシーンや専門分野で、個人のスキルや知識を評価する際に頻繁に使用されます。単に身体的な能力だけでなく、知的な能力や判断力も含む点がポイントです。
『機能的な』という意味の形容詞。『disabled』によって機能が制限されている状態に対して、『functional』は正常に機能している状態を表します。医療、工学、建築など、様々な分野で、物やシステムの性能を評価する際に用いられます。たとえば、『functional movement(機能的な動き)』のように、リハビリテーションの分野でもよく使われます。
語源
"disabled"は、動詞"disable"に過去分詞の語尾"-ed"が付いた形です。"disable"は、接頭辞"dis-"と"able"から構成されています。接頭辞"dis-"は、「否定」や「分離」を意味し、日本語の「非~」や「無~」に近いニュアンスを持ちます。例えば、「disagree(意見が合わない)」や「disappear(消える)」などがあります。一方、"able"は「できる」という意味であり、「能力がある」という状態を示します。したがって、"disable"は文字通りには「~をできなくする」という意味合いになります。つまり、"disabled"は「できなくされた」状態、転じて「体の不自由な」「使用不能の」という意味を持つようになったのです。例えば、機械が"disabled"であれば、「動かない」状態を指し、人が"disabled"であれば、「身体的な機能が損なわれている」状態を指します。
暗記法
「disabled」は単なる機能の欠如を指す言葉ではありません。かつて障がい者は社会の片隅に追いやられ、見世物や憐みの対象とされてきました。しかし、二つの大戦を経て、リハビリや社会保障の必要性が高まり、権利擁護運動が活発化。「disabled people」は、社会的な障壁によって機会を奪われた人々を指す言葉へと意味を深めました。現代では、より肯定的な表現も模索され、個人を尊重する姿勢が重視されています。この言葉の背景には、社会の変化と人々の想いが刻まれています。
混同しやすい単語
『disabled』の反対の意味を持つ単語であり、接頭辞 'dis-' と 'en-' の違いしかありません。意味は『有効にする』、『可能にする』であり、文脈によっては意味が逆転するため注意が必要です。発音も非常に似ているため、文脈をよく理解することが重要です。
『disable』の三人称単数現在形であり、動詞である点が『disabled』と異なります。『disabled』は形容詞または過去分詞として使われることが多いです。発音もわずかに異なり、語尾に /z/ の音が加わります。動詞と形容詞の違いを意識しましょう。
スペルが似ており、特に 'dis-' の部分が共通しているため混同しやすいです。『病気の』という意味であり、健康状態を表す点で共通していますが、『disabled』は能力の制限を指すのに対し、『diseased』は病気に罹患している状態を指します。発音も異なります。
スペルが似ていますが、意味は全く異なります。『disbursed』は『払い戻された』、『支出された』という意味です。発音も異なり、『-bursed』の部分が強調されます。ビジネスの文脈で使われることが多い単語です。
スペルがやや似ており、'dis-' で始まる点が共通しています。意味は『溶解した』、『解消された』であり、『disabled』とは全く異なります。発音も大きく異なります。化学や法律の文脈で使われることが多いです。
スペルが似ており、接頭辞 'dis-' が共通しています。意味は『訓練された』、『規律のある』であり、『disabled』とは全く異なります。発音も異なり、アクセントの位置も異なります。自己管理や教育に関連する文脈で使われます。
誤用例
『disabled』は人に対して『身体的・精神的な障がいがある』という意味で使われることが一般的です。プロジェクトや計画が『無効になった』『中止された』という文脈では、cancelやsuspendがより適切です。日本人が『disabled』を『機能停止』の意味で捉えがちなのは、disableという単語から直接的に『不可能にする』という意味を連想するためですが、英語では人以外にはあまり使いません。組織名詞に使う場合は、例えば『disabled access(障がい者用アクセス)』のように、対象者が明確な場合に限られます。
『disabled』を『~することができない』という意味で使う場合、文法的に不自然です。正しくは『unable』を使用します。日本人が『disabled』を『できない』という意味で使うのは、disableという動詞から類推した誤用と考えられます。英語では、be disabled to do somethingという形は一般的ではありません。unableは、単に能力がない、状況的に不可能であることを意味し、より広い範囲で使えます。
『disabled person』という表現は、障がいを持つ人を十把一絡げに扱うような印象を与え、人によっては不快に感じる可能性があります。『person with a disability』という表現を使うことで、その人がまず『人』であり、その上で障がいを持っているというニュアンスを伝えることができます。これは、英語圏における障がい者に対する尊重の表れであり、差別的な表現を避けるための配慮です。日本語でも『障がい者』という言葉が持つネガティブな響きを避けるために、『障がいのある方』という表現が使われるようになったのと同様の配慮です。
文化的背景
「disabled」という言葉は、単に機能が損なわれた状態を示すだけでなく、社会からの排除や差別といった負の遺産を背負っています。かつて「crippled(不具者)」といった直接的な表現が用いられていた時代から、より婉曲的で中立的な表現へと変化してきた背景には、障がい者に対する社会的な認識の変化と、彼らの尊厳を守ろうとする運動の歴史が刻まれています。
19世紀以前、障がいを持つ人々はしばしば社会の周縁に追いやられ、見世物小屋や救貧院といった場所でその存在を隠される傾向にありました。文学作品においても、例えばヴィクトリア朝時代の小説には、障がい者が憐れみや恐怖の対象として描かれる例が見られます。ディケンズの『クリスマス・キャロル』に登場する小さなティムは、その典型でしょう。彼は病弱で足が不自由であり、スクルージの慈善の心を呼び覚ます存在として描かれています。しかし、このような描写は、障がい者を「かわいそうな存在」として固定化し、彼らの自立や社会参加を阻害する側面も持っていました。
20世紀に入り、二つの世界大戦を経て、多くの負傷兵が社会復帰を余儀なくされる中で、障がい者に対するリハビリテーションや社会保障の必要性が高まりました。この時期から、「disabled」という言葉が、医療や福祉の分野でより頻繁に使われるようになります。そして、障がい者自身による権利擁護運動が活発化し、「disabled people」という表現が、単に機能的な欠損を指すだけでなく、社会的な障壁によって機会を奪われている人々を包括的に指す言葉として、その意味合いを深めていきました。アメリカではADA(障害を持つアメリカ人法)のような法律が制定され、障がい者の権利が法的に保障されるようになり、イギリスでも同様の法整備が進みました。
現代においては、「disabled」という言葉に対する批判的な視点も存在します。一部の人々は、「dis-abled(能力を奪われた)」という構造が、障がい者をネガティブな存在として捉えていると指摘し、「differently abled(異なる能力を持つ)」といったより肯定的な表現を提唱しています。また、「person with a disability(障がいを持つ人)」という表現を用いることで、障がいそのものではなく、個人を尊重する姿勢を示すことが重要視されています。このように、「disabled」という言葉は、社会の変化とともにその意味を変え、今もなお進化し続けているのです。この言葉を使う際には、その歴史的背景と、そこに込められた人々の想いを理解することが不可欠です。
試験傾向
1. 出題形式: 主に長文読解、語彙問題。まれにリスニング。
2. 頻度と級・パート: 準1級・1級で頻出。2級でも稀に出題。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、福祉、人権に関するテーマで登場しやすい。長文読解では、筆者の意見を把握する際に重要となる。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 形容詞(disabled)と動詞(disable)の区別を明確に。類義語(handicapped, impaired)とのニュアンスの違いも理解しておくと有利。
1. 出題形式: 主に長文読解(Part 7)、稀に語彙問題(Part 5)。
2. 頻度と級・パート: 全パートで可能性あり。特にPart 7のビジネス関連文書で登場。
3. 文脈・例題の特徴: 職場環境、人事、福利厚生など、ビジネスシーンでの障がい者雇用に関する文脈で使われることが多い。会議の議事録や報告書などにも登場。
4. 学習者への注意点・アドバイス: ビジネスシーンでの「disabled」は、単に「障がいがある」だけでなく、「使用できない状態」という意味でも使われることに注意。例えば、システムが「disabled(停止)」しているなど。
1. 出題形式: 主に長文読解。
2. 頻度と級・パート: リーディングセクションで頻出。
3. 文脈・例題の特徴: 社会学、心理学、医学など、アカデミックな分野の文章で登場しやすい。障がいに関する研究論文や議論などで使用。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈によって意味が異なる場合があるため、前後の文脈から正確な意味を推測する能力が重要。派生語(disability, disablement)も合わせて学習しておくと理解が深まる。
1. 出題形式: 主に長文読解。
2. 頻度と級・パート: 中堅以上の大学で出題される可能性あり。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、歴史など、幅広いテーマの文章で登場する可能性がある。評論文や物語文など、様々な文体で見られる。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「disabled」という単語だけでなく、関連する社会問題や倫理観についても理解を深めておくことが重要。過去問を解いて、様々な文脈での使われ方に慣れておくことが望ましい。