daughter
最初の音 /dɔː/ は、日本語の「ド」よりも口を大きく開け、「オー」と「ア」の中間のような音を意識しましょう。/tər/ の部分は、舌先を上の歯の裏側に軽く当てて発音する「タ」に近い音ですが、曖昧母音 (schwa) が含まれるため、弱く短く発音します。 'gh' は発音しません。
娘
自分の子供のうち、女性である子を指す。愛情や家族関係の深さを表す言葉として使われる。
My little daughter loves playing in the park every sunny afternoon.
私の幼い娘は、晴れた午後にいつも公園で遊ぶのが大好きです。
※ 公園で楽しそうに遊ぶ小さな娘さんの姿が目に浮かびますね。「daughter」は「娘」という意味で、特に親が自分の子について話すときに最もよく使われます。ここでは「little」を付けて、まだ小さい娘さんであることを表しています。
My daughter always helps her mother cook dinner in the kitchen.
私の娘はいつも、台所で母親が夕食を作るのを手伝います。
※ 家族が協力して家事をする温かい場面ですね。「daughter」が「誰かの娘」として使われています。この例文では、娘さんが母親を手伝うという具体的な行動が描かれており、親子の温かい関係性が伝わります。
I called my daughter last night to check if she was doing well at university.
昨夜、娘に電話して、大学で元気にしているか確認しました。
※ 親が離れて暮らす娘を心配し、気遣う気持ちが伝わってきますね。「daughter」は成人した娘にも使われます。この文は、遠くで頑張る娘を思う親の愛情や日常的なコミュニケーションを表す典型的な例です。
(比喩的に)継承者
企業や組織、文化などを継承する女性を指す比喩表現。伝統や価値観を受け継ぐ存在というニュアンスを含む。
That small startup company became the big company's new daughter, inheriting its advanced technology.
その小さなスタートアップ企業は、大企業の新しい「娘」となり、その先進技術を受け継ぎました。
※ 大きな会社が小さな会社を傘下に収め、その技術やアイデアを自社のものとして発展させていく様子を描いています。ここでは、新しい技術を持つスタートアップが、大企業のビジネスにおける「継承者」や「分身」として、その成長を担う役割を期待されている情景が浮かびます。`inheriting` は「(遺産や特性などを)受け継ぐ」という意味で、ここでは技術の継承を指します。
She is called the daughter of the famous painter, carrying on his unique style.
彼女は有名な画家の「娘」と呼ばれ、彼の独特なスタイルを受け継いでいます。
※ ある若い女性画家が、巨匠の芸術的スタイルや精神を受け継ぎ、それを現代に伝えている様子を描写しています。美術館やギャラリーで、その画家の作品から師匠の面影が感じられるような、芸術における「継承者」としての関係性が伝わります。`carrying on` は「~を受け継ぐ」「~を続ける」という意味のフレーズです。
This new city is growing fast as a daughter of the old capital, sharing its culture.
この新しい都市は、古い首都の「娘」として急速に成長しており、その文化を共有しています。
※ 古い首都から派生してできた新しい都市が、その特徴や文化を受け継ぎながら、急速に発展している様子を表しています。地理的、文化的な繋がりの中で、「親」となる都市から生まれ、その一部を継承しつつ独自の成長を遂げている「継承者」としての関係性が感じられます。`sharing its culture` は「その文化を共有している」という意味で、継承の具体的な内容を示しています。
コロケーション
~の娘、~の申し子、~の体現者
※ 単純な血縁関係だけでなく、比喩的に『~の性質を受け継いでいる』『~の理念を体現している』という意味合いで使われます。例えば、"daughter of the revolution"(革命の申し子)のように、特定の思想や運動と深く結びついた人物を指す際に用いられます。文学的、あるいは政治的な文脈でよく見られ、単なる親子関係を超えた、より象徴的な意味合いを持ちます。 "son of" と同様の構文ですが、文脈によってニュアンスが異なります。
結婚式での父と娘のダンス
※ 欧米の結婚式における伝統的な儀式の一つで、新婦が父親と踊ることを指します。これは、父親が娘を花婿に『引き渡す』象徴的な意味合いを持ち、感動的な場面として広く知られています。単に "father-daughter dance" とも呼ばれます。文化的な背景を理解していないと、この表現の持つ特別な意味合いを見過ごしてしまう可能性があります。口語的な場面でよく使われます。
子会社
※ ビジネス用語で、親会社によって支配されている会社を指します。 "daughter company" は "subsidiary" よりも口語的な表現です。親子関係を比喩的に用いており、親会社が子会社を監督・指導する関係性を表しています。ビジネスシーンで頻繁に使用され、企業の組織構造を説明する際に不可欠な語彙です。 "sister company"(姉妹会社)と区別して使用する必要があります。
養女
※ 法的に親子関係を結んだ娘を指します。生物学的なつながりがない点が強調されます。"adopted daughter" とも言えますが、"adoptive daughter" の方がよりフォーマルな印象を与えます。家族関係や法律に関連する文脈で用いられ、養子縁組の事実を明確にする必要がある場合に使用されます。
長女
※ 家族の中で最も年上の娘を指します。家族構成を説明する際や、家督相続など、家族内の役割を明確にする必要がある場合に用いられます。 "oldest daughter" とも言えますが、"eldest" はややフォーマルな印象を与えます。特に、伝統的な家系や文化においては、長女が果たす役割が重要となるため、この表現が頻繁に使用されます。
この親にしてこの子あり、蛙の子は蛙
※ 親の性質や行動が子供に似ることを意味する諺です。遺伝的な要素だけでなく、育った環境や教育による影響も含まれます。 "Like father, like son"(この親にしてこの子あり、鳶が鷹を生む)の女性版とも言えます。口語的な表現で、親子の類似性を指摘する際にユーモラスに使われることがあります。
使用シーン
学術論文や研究発表において、比喩表現として使われることがあります。例えば、ある理論から派生した新しい理論を「その理論の娘(daughter)」と表現したり、ある研究分野から生まれた新しい研究分野を指して使用することがあります。また、家系や遺伝に関する研究で、文字通り「娘」について言及する場面もあります。
ビジネスシーンでは、企業買収や合併に関連して、買収された企業を「親会社(parent company)の娘会社(daughter company)」と表現することがあります。また、新規事業が既存事業から派生した場合に、比喩的に「~事業の娘(daughter)」と表現することもありますが、頻度は高くありません。フォーマルな文書やプレゼンテーションで使われる可能性があります。
日常会話では、自分の娘や他人の娘について話す際に頻繁に使用されます。「My daughter is studying abroad.(私の娘は留学中です)」のように、家族構成や近況を伝える場面でよく使われます。また、親しみを込めて「daughter」という言葉を使うこともあります。例えば、年配の女性に対して親愛の情を込めて「dear daughter」と呼びかけることがあります。
関連語
類義語
- female child
女性の子供を指す一般的な表現。法律、医学、統計などのフォーマルな文脈や、性別を明確にしたい場合に用いられる。 【ニュアンスの違い】"daughter" よりもフォーマルで、感情的なつながりや家族関係のニュアンスは含まれない。客観的な記述に適している。 【混同しやすい点】日常会話ではほとんど使われず、やや事務的な印象を与える。親愛の情や家族関係を示す文脈では不適切。
若い女性、特に子供やティーンエイジャーの女性を指す。日常会話で広く使われ、年齢層が低いニュアンスがある。 【ニュアンスの違い】"daughter" が親子の関係性を示すのに対し、"girl" は単に性別と年齢を示す。親愛の情や愛情を込めて使われることもある。 【混同しやすい点】成人した女性を指す場合は不適切。また、親子関係を示す必要がある場合は "daughter" を使うべき。
子孫、子供を意味するフォーマルな言葉。生物学的な文脈や法律文書で使われることが多い。性別を問わない。 【ニュアンスの違い】"daughter" と異なり、性別を指定しない。また、親子関係よりも血縁関係や遺伝的なつながりを強調する。 【混同しやすい点】日常会話ではほとんど使われず、非常に堅い印象を与える。親しみやすさや愛情を伝えたい場合には不向き。
子孫、後裔を意味する。歴史、家系図、法律などの文脈で使われる。 【ニュアンスの違い】"daughter" が直接的な親子関係を示すのに対し、"descendant" はより広い世代にわたる血縁関係を示す。性別を問わない。 【混同しやすい点】特定の人物の娘を指す場合は不適切。世代を超えたつながりや家系を語る際に使う。
- female heir
女性の相続人。法律、遺産相続、王位継承などの文脈で使われる。 【ニュアンスの違い】"daughter" が単に親子関係を示すのに対し、"female heir" は相続権を持つ女性であることを強調する。財産や地位の継承に焦点が当てられる。 【混同しやすい点】相続に関係のない文脈では不適切。単に娘を指す場合は "daughter" を使う。
- scion (female)
(名門の)子孫、後継者を意味する。文学的、またはやや古風な表現。通常、名家や重要な家系の女性を指す。 【ニュアンスの違い】"daughter"よりも格式高く、家柄や血統を意識させる。現代の日常会話ではあまり使われない。 【混同しやすい点】一般的な娘を指す場合は不適切。特別な家系の出身であることを強調したい場合に限られる。
派生語
- daughterly
『娘らしい』という意味の形容詞。接尾辞『-ly』が形容詞を作る。娘が持つ愛情深さや従順さを表す際に用いられ、日常会話や文学作品で使われる。比喩的に、娘のような存在や関係性を表すこともある。
『義理の娘』を意味する複合名詞。姻戚関係を示す際に用いられる。法律文書やフォーマルな場面でも使われる。
語源
「daughter」は、古英語の「dohtor」に由来します。これはさらに遡ると、ゲルマン祖語の「*duhter」にたどり着きます。この語はインド・ヨーロッパ祖語の「*dʰuǵʰtḗr」に起源を持ち、これは「乳を搾る人」という意味合いを含んでいました。古代社会において、娘は家畜の世話や乳搾りといった重要な役割を担っていたことが背景にあります。日本語の「娘(むすめ)」の語源も「産す女(むすめ)」であるという説があり、出産という女性の役割に由来することを示唆しています。このように、「daughter」の語源をたどることで、古代社会における女性の役割や家族のあり方の一端を垣間見ることができます。
暗記法
娘は古来より、家系の存続と名誉を担う存在でした。政略結婚の道具として、国家間の平和を繋ぐ役割も。純粋さや未来への希望を象徴する一方で、親にとっては愛情と不安の対象でもありました。現代では、女性の社会進出に伴い、自らの意志で人生を切り開く存在へ。家族の絆を象徴する普遍的な魅力は、今も変わりません。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、特に語尾の 'er' の曖昧母音化により区別がつきにくい。意味は「(老人の)よろめき歩く人」や「(機械の)ドットを打つもの」など、非常に限定的な用法しかないため、日常会話ではほとんど使われない。発音記号を意識して区別する必要がある。
古風な単語で、「火を消す人」という意味を持つ。現代英語ではほとんど使われず、'doubt'(疑う)と混同される可能性の方が高い。ただし、発音は「ダウター」に近く、'daughter'(ドーター)とは異なるため、注意が必要。
'dough' (生地) + 'ter' というスペルミス。'dough' の発音は 'doughnut'(ドーナツ)と同じ 'ドウ' であるため、発音も意味も全く異なる。'daughter' のスペルを正確に覚えることが重要。
語尾の '-ter' の部分が共通しているため、スペルが似ていると感じやすい。意味は「虐殺」であり、非常に強い意味を持つ。発音も 'slaw-ter' と二音節で、'daughter' とは異なる。文脈から意味を判断することが重要。
どちらも 'ter' の音で終わるため、発音の区別が難しいと感じる学習者がいる。特に、アメリカ英語では 't' がラ行に近い音になるため、より混同しやすい。意味は「水」であり、全く異なる。発音記号を確認し、意識的に発音を区別する必要がある。
'taught'(教えた)と 'her'(彼女を)が連続した表現。発音は 'taught her' で、'daughter' とはイントネーションが異なる。文脈を理解し、単語の区切りを意識する必要がある。例えば、「I taught her English.(私は彼女に英語を教えた)」のように使われる。
誤用例
日本語の『会社にとって娘のような存在』という表現を直訳すると、不自然な英語になります。『daughter』は文字通りの親子関係、または比喩的に『(国や組織などが)大切にしているもの』を指す場合に使うのが適切です。会社への貢献度や愛情深さを表現したい場合は、『devoted to』や『dedicated to』を使う方が自然です。日本人が組織を擬人化して捉える傾向が、このような直訳を生みやすいと考えられます。
日本語の『小さい』は年齢や体格など様々な意味で使われますが、英語の『small』は主に物理的な大きさを表します。娘の年齢が幼いことを言いたい場合は『young』を使うのが適切です。また、文脈によっては『little』も使えますが、やや感情的なニュアンスが含まれます。日本人が無意識に『小さい=small』と覚えてしまっていることが原因と考えられます。
英語では、目上の人や重要な人物を先に紹介するのが一般的です。この文脈では、Mr. Smithへの敬意を示すために、彼を先に娘に紹介する形がより適切です。日本人は、家族を優先する意識が強いため、無意識に家族を先に紹介してしまう傾向があります。英語圏では、社会的な立場や年齢を考慮した紹介の順序が重要視されることを覚えておきましょう。
文化的背景
「daughter(娘)」という言葉は、単に血縁関係を示すだけでなく、家族の伝統、未来への希望、そして時には政治的な策略の象徴としても用いられてきました。歴史を紐解くと、娘は家父長制社会において、家の名誉を守り、血統を繋ぐ重要な役割を担ってきたことがわかります。
古代においては、娘は政略結婚の道具として利用されることも少なくありませんでした。王家や貴族の間では、娘を他国や他の有力な家系に嫁がせることで、同盟関係を築き、勢力を拡大する手段として用いられました。例えば、歴史上の有名な王女たちは、その美貌と知性だけでなく、結婚を通じて国家間の平和を維持し、文化交流を促進する役割も果たしました。文学作品においても、娘の結婚は物語の重要な転換点となり、登場人物たちの運命を大きく左右する要素として描かれることがあります。
また、文化的なイメージとしては、娘はしばしば純粋さ、無垢さ、そして未来への可能性を象徴します。絵画や詩においては、娘は春の訪れや新しい命の誕生を連想させる存在として描かれることがあります。一方で、娘は親にとっての愛情の対象であると同時に、将来への不安の種でもあります。特に、家父長制的な社会においては、娘が結婚して家を出ることは、家族の結束を弱める可能性があると考えられていました。そのため、娘の教育や結婚相手選びは、家族全体にとって非常に重要な問題でした。
現代社会においては、「daughter」の意味合いも変化しつつあります。女性の社会進出が進み、娘たちは家父長制的な束縛から解放され、自らの意志で人生を切り開くことができるようになりました。しかし、依然として、娘は家族の絆を象徴する存在であり、親にとっては特別な愛情の対象です。また、近年では、娘を持つ父親の愛情を描いた作品や、娘と父親の関係性をテーマにした映画などが多く制作され、娘という存在が持つ普遍的な魅力が再認識されています。このように、「daughter」という言葉は、時代や社会の変化とともにその意味合いを変えながらも、常に人間の感情や価値観と深く結びついた存在として、文化の中で重要な役割を果たし続けているのです。
試験傾向
1. 出題形式: 長文読解、リスニング(会話形式)。2. 頻度と級・パート: 2級以上で出題される可能性あり。準1級以上で頻出。3. 文脈・例題の特徴: 一般的な家族の話題、物語文など。4. 学習者への注意点・アドバイス: 家族構成を表す基本的な単語として、スペルミスに注意。類義語(child, offspring)との使い分けも意識。
1. 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)。2. 頻度と級・パート: 出題頻度は高くない。3. 文脈・例題の特徴: ビジネスシーンでの家族の話題(例:社員の家族を紹介する文章など)で稀に出題。4. 学習者への注意点・アドバイス: TOEICでは直接的な語彙知識よりも、文脈理解が重要。関連語句(family, parent, sibling)と合わせて覚えておくと良い。
1. 出題形式: リーディングセクション(長文読解)。2. 頻度と級・パート: 出題頻度は低い。社会科学系の文章(例:家族制度の研究)で稀に出題される可能性がある。3. 文脈・例題の特徴: アカデミックな文章、社会科学系の論文など。4. 学習者への注意点・アドバイス: TOEFLでは、直接的な語彙知識よりも、文章全体の意味を理解することが重要。文脈から意味を推測する練習をしておく。
1. 出題形式: 長文読解、和訳問題。2. 頻度と級・パート: 中堅以上の大学で出題される可能性あり。3. 文脈・例題の特徴: 様々なテーマの長文で登場。物語文、評論文など。4. 学習者への注意点・アドバイス: 基本的な単語だが、文脈の中で正確に意味を把握することが重要。関連語句(son, parents, siblings)と合わせて覚えておくと良い。