cloistered
強勢は最初の音節にあります。/ɔɪ/ は二重母音で、「オ」から「イ」へスムーズに移行するイメージです。語尾の /ərd/ は曖昧母音を伴う巻き舌音で、日本語の「ド」よりも弱く、舌を丸めるように発音します。「ア」と「ウ」の中間のような音を意識すると自然になります。
世間から離れた
修道院や尼寺など、外界から隔絶された場所に関連する状態を指す。転じて、隠遁生活を送る、または社会的な交流を避けている様子を表す。精神的な修行や思索に集中するために、意図的に孤独を選んでいるニュアンスを含む。
The nuns lived a quiet, cloistered life away from the city noise.
修道女たちは、都会の喧騒から離れた、静かで世間から隔絶された生活を送っていました。
※ この文は、修道女が外界から隔絶された生活を送る様子を描いています。「cloistered」は、特に修道院のような場所で世間から離れて暮らす様子を表現するのに非常によく使われます。ここでは「quiet(静かな)」と合わせて、静かで閉鎖的な生活のイメージが伝わります。「away from 〜」は「〜から離れて」という意味で、場所を表すのに便利です。
He was a brilliant scholar, but his cloistered existence made him shy.
彼は優秀な学者でしたが、世間から離れた生活を送っていたため、内気な性格でした。
※ この文は、学者が世間との交流をあまり持たず、自分の研究に没頭しているために内気になった様子を描いています。「cloistered」は、物理的な隔絶だけでなく、このように社会的な交流が少ない状態や、情報が限られた環境を指すときにも使われます。「made him shy」は「彼を内気にした」という意味で、「make + 人 + 形容詞」で「人を〜の状態にする」という表現です。
The writer chose a cloistered cabin in the woods to finish her book.
その作家は、本を完成させるために、森の中にある世間から隔絶された小屋を選びました。
※ この文は、作家が執筆に集中するために、外界から隔絶された静かな場所を選んだ様子を描いています。「cloistered」は、意図的に静かで人里離れた場所を選ぶ場合にも使われます。ここでは「cabin in the woods(森の中の小屋)」と組み合わせることで、外界から切り離された静かな環境が鮮明にイメージできます。「to finish her book」は「本を完成させるために」という目的を表す不定詞です。
隔離された
物理的、または精神的に孤立している状態。社会的な影響や外部からの刺激を遮断されている状況を指す。ネガティブな意味合いで使われることが多い。
The old monastery had a cloistered courtyard where monks prayed in peace.
その古い修道院には、僧侶たちが静かに祈るための、外界から隔絶された中庭がありました。
※ この例文では、`cloistered`が「外界から遮断された、静かで閉鎖的な空間」を指しています。修道院(monastery)という場所は、まさに世間から離れて瞑想や祈りに集中するための場所であり、`cloistered`という単語のルーツにも近いため、非常に典型的な使い方です。中庭(courtyard)が建物に囲まれ、外の世界から見えない様子が目に浮かびますね。
She lived a cloistered life, rarely leaving her peaceful home in the countryside.
彼女は世間から隔離された生活を送っており、田舎の静かな家をめったに出ませんでした。
※ ここでは、`cloistered`が「社会や世間との交流をあまり持たず、自分の世界に閉じこもった生活」を表しています。`live a cloistered life`は非常によく使われるフレーズで、物理的な隔離だけでなく、精神的な隔絶や、積極的に社会と関わろうとしないライフスタイルを描写するのにぴったりです。都会の喧騒から離れ、静かに過ごす様子がイメージできます。
The small village had a cloistered community, not often welcoming outsiders.
その小さな村には、外部の人をめったに受け入れない閉鎖的な共同体がありました。
※ この例文では、`cloistered`が「外部との交流が少なく、身内だけで固まっている閉鎖的な集団や共同体」を意味しています。`community`(共同体、集団)という名詞を修飾することで、特定のグループが外部からの影響を避けている状況を表現できます。新しい人がなかなか溶け込めないような、少し閉鎖的な村の雰囲気が伝わってきますね。
コロケーション
世間から隔絶された生活、修道院のような生活
※ 「cloistered」が形容詞として使われ、「existence(生活)」を修飾する最も典型的なコロケーションです。物理的に隔離された場所(修道院、大学の寮など)での生活だけでなく、比喩的に、社会との関わりを避けて、内向的な活動に没頭する生活様式を指すこともあります。学術研究に没頭する研究者の生活や、隠遁者のような生活に使われることが多いです。使用頻度は比較的高く、フォーマルな文脈でよく見られます。
世俗から離れた生活、隠遁生活
※ "life"も"existence"と同様に、隔離された生活を指す名詞として使われますが、"cloistered life"は、より宗教的な意味合い、または世俗的な楽しみを避けた禁欲的な生活を強調することがあります。例えば、修道女や修道士の生活を指すのに適しています。比喩的には、芸術家が創作に没頭するために社会との接触を断つような場合にも使えます。こちらもフォーマルな場面で使われることが多いです。
隔絶された建物、閉鎖的な空間
※ 「halls(建物、廊下)」を修飾し、物理的に閉鎖された空間、特に修道院や大学の建物を指します。比喩的に、古い伝統や権威に縛られた閉鎖的な組織や環境を意味することもあります。例えば、旧態依然とした大学の学部や、保守的な企業文化を指す際に用いられます。文学的な表現として使われることもあります。
世俗から離れた学者、研究に没頭する学者
※ 「scholar(学者)」を修飾し、研究に没頭し、世俗的な事柄に関心を持たない学者を指します。図書館や研究室に閉じこもり、ひたすら研究に打ち込むようなイメージです。必ずしもネガティブな意味ではなく、研究への献身を称賛する意味合いも含まれます。アカデミックな文脈でよく使われます。
閉鎖的な環境、世間から隔絶された環境
※ "environment"は、物理的な環境だけでなく、精神的な環境も指すことができます。そのため、"cloistered environment"は、物理的に隔離された場所だけでなく、情報や意見が制限された閉鎖的な状況を指すこともあります。例えば、特定の思想だけが許容される組織や、外部からの批判を受け入れない企業文化などを指す際に用いられます。ビジネスや社会学などの分野で使われることがあります。
隔絶された環境で、閉鎖的な状況で
※ "setting"は「環境」「状況」を意味し、「in a cloistered setting」は、ある出来事や活動が、世間から隔絶された、または閉鎖的な状況下で行われることを示します。例えば、特定の実験が外部の影響を受けないように隔離された環境で行われる場合や、秘密裏に会議が行われる状況などを指すことができます。ややフォーマルな表現です。
世俗から離れた生活を送る、隠遁生活を送る
※ "live"という動詞と組み合わせることで、「cloistered life」という状態を能動的に生きることを表現します。単に「世俗から離れた生活」を指すだけでなく、主体的にその生活を選択し、送っていることを強調します。例えば、作家が執筆のために人里離れた場所に住む場合や、宗教的な理由で修道院に入る場合などに使われます。比較的フォーマルな表現です。
使用シーン
学術論文や書籍において、特定の環境や状況が外部の影響から遮断されている状態を指す際に用いられます。例えば、歴史学の研究で「修道院のような閉鎖された環境」を表現したり、社会学の研究で「特定のコミュニティが外部の価値観から隔離されている」状況を分析したりする際に使われます。フォーマルな文体で使用されることが多く、客観的な分析や議論を展開する際に適しています。
ビジネスシーンでは、組織やチームが外部の市場動向や競争環境から隔絶されている状況を批判的に表現する際に用いられることがあります。例えば、「cloistered environment」という表現で、変化を拒み、革新的なアイデアが生まれにくい企業文化を指したり、「cloistered thinking」という表現で、視野が狭く、柔軟性に欠ける思考パターンを批判したりする際に使われます。報告書やプレゼンテーションなど、比較的フォーマルな文脈で使用されることが多いです。
日常会話ではほとんど使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、特定のコミュニティやライフスタイルが外部から隔絶されている様子を報道する際に使われることがあります。例えば、「世間から隔絶された生活を送る人々」や「閉鎖的な村社会」などを表現する際に用いられます。一般的には、やや古風で文学的な響きを持つ単語として認識されています。
関連語
類義語
『孤立した』『隔離された』という意味で、物理的な場所や人間関係、情報から遮断された状態を表す。日常会話、ニュース、学術的な文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】"cloistered"は、自発的または意図的な隔離を暗示することが多いのに対し、"isolated"は外部からの要因や状況によって孤立させられた状態も含む。"isolated"はより一般的で幅広い状況で使用できる。 【混同しやすい点】"cloistered"は精神的な意味合いを含む場合があるが、"isolated"は物理的な隔離を強調する傾向がある。また、"isolated"は人だけでなく場所や物にも使える。
『人里離れた』『隠れた』という意味で、静かでプライベートな場所や空間を指す。観光案内、不動産広告、文学作品などで使われる。 【ニュアンスの違い】"cloistered"が宗教的な隠遁や世俗からの隔離を連想させるのに対し、"secluded"は単に物理的に隔絶されている状態を表す。"secluded"は隠れ家的な場所を指すことが多い。 【混同しやすい点】"cloistered"は精神的な影響や制約を示唆するが、"secluded"は場所の静けさやプライバシーに焦点を当てる。"secluded beach"(人里離れたビーチ)のように、場所の描写に特化している。
- sheltered
『保護された』『守られた』という意味で、危険や困難から保護されている状態を表す。子育て、社会福祉、気象に関する文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】"cloistered"が外部からの影響を遮断するニュアンスがあるのに対し、"sheltered"は具体的な危険や脅威から保護される状態を強調する。"sheltered"はより積極的な保護行為を意味することが多い。 【混同しやすい点】"cloistered"は自発的な選択による隔離を示唆することがあるが、"sheltered"は他者からの保護によって守られている状態を指す。"sheltered workshop"(保護作業所)のように、社会的な保護の文脈でよく使われる。
『世捨て人』『隠遁者』という意味で、社会との交流を避けて孤独を好む人を指す。伝記、文学作品、心理学の分野で使用される。 【ニュアンスの違い】"cloistered"が組織や共同体の中で隔離されている状態を表すのに対し、"reclusive"は個人の性格やライフスタイルとして社会との接触を避けることを意味する。"reclusive"は人の性質を表す形容詞として使われる。 【混同しやすい点】"cloistered"は場所や環境に重点を置くが、"reclusive"は個人の行動や性格に焦点を当てる。"reclusive artist"(隠遁的な芸術家)のように、人に対してのみ使用される。
- confined
『閉じ込められた』『制限された』という意味で、自由が制限された状態を表す。刑務所、病院、家庭など、物理的な場所に限定されることが多い。 【ニュアンスの違い】"cloistered"が自発的な隔離を暗示するのに対し、"confined"は強制的な制限や監禁を意味する。"confined"は自由の喪失を強調する。 【混同しやすい点】"cloistered"は精神的な自由や思考の制約も含むことがあるが、"confined"は主に物理的な制限を指す。"confined to bed"(床に臥せっている)のように、病気や怪我による制限を表すこともある。
派生語
『囲い込むこと』『囲まれた場所』を意味する名詞。『cloister』の語源であるラテン語『claudere(閉じる)』に由来し、接頭辞『en-(中に)』が付いて、物理的な囲いを表す。庭の囲いや、動物園の獣舎などを指すことが多い。日常会話でも使われるが、契約書などの法的文書にも登場する。
『(何かを)妨げる』『排除する』という意味の動詞。『claudere(閉じる)』に、『pre-(前もって)』が付いて、『前もって閉ざす』というイメージ。可能性を事前に遮断するニュアンスがあり、フォーマルな場面や学術論文でよく使われる。例:『This evidence precludes any other interpretation.(この証拠は他の解釈を排除する)』
『条項』『節』を意味する名詞。元々は『閉じられた一区切り』というイメージから、文章や契約書の中の独立した部分を指すようになった。法律、文法など専門的な文脈で頻繁に使われる。日常会話ではあまり使われない。
反意語
『公の』『公的な』という意味の形容詞。『cloistered』が世間から隔絶された状態を指すのに対し、『public』は社会に開かれた状態を表す。修道院のような閉鎖的な環境(cloistered environment)と、公共の場(public space)は対照的な概念である。日常会話からビジネス、学術まで幅広く使われる。
『開かれた』という意味の形容詞。『cloistered』が物理的、あるいは比喩的に閉ざされた状態を指すのに対し、『open』は物理的な開放性、あるいは心の開放性を意味する。『cloistered life(修道院生活)』と『open society(開かれた社会)』のように対比される。使用頻度は非常に高い。
- exposed
『露出した』『さらされた』という意味の形容詞。『cloistered』が保護された、隠された状態であるのに対し、『exposed』は危険や批判にさらされている状態を表す。『cloistered scholar(世間知らずの学者)』と『exposed politician(批判にさらされた政治家)』のように使われる。報道記事や学術論文でよく見られる。
語源
"cloistered"は、「世間から隔絶された」という意味を持つ単語です。その語源は中世ラテン語の"claustrum"(閉ざされた場所、囲い)に由来します。さらに遡ると、ラテン語の"claudere"(閉じる)という動詞が根底にあります。この"claudere"は、文字通り「閉じる」という意味であり、例えば、日本語の「クローズする」という言葉にもその名残が見られます。"claustrum"は、特に修道院や尼僧院のような、世俗から隔絶された場所を指す言葉として使われるようになりました。英語の"cloister"自体も「修道院、回廊」という意味を持ちます。"cloistered"は、この"cloister"に過去分詞の語尾"-ed"が付いた形で、「修道院に入れられた」「隔離された」という状態を表し、そこから転じて「世間から離れた」という意味を持つようになりました。つまり、物理的な閉鎖空間だけでなく、比喩的に社会や世間から隔絶された状態を指すようになったのです。
暗記法
「cloistered」は、修道院の閉鎖された空間から生まれた言葉。信仰と学問が深く結びついた中世、外界から隔絶された聖域は、静謐な学びの場であると同時に、世俗からの隔たりや抑圧も意味しました。文学では、陰謀渦巻くゴシックな舞台、あるいは理想郷としての隠遁生活を象徴。現代では、研究室やアトリエ、視野の狭さをも表し、隔離された環境や思考様式を想起させる、奥深い背景を持つ単語です。
混同しやすい単語
『cloistered』と『clustered』は、どちらも『cluster(集まる)』という単語に関連するため、意味とスペルが混同されやすいです。『cloistered』は、修道院などに『隔離された』という意味合いが強く、物理的な隔離や隠遁を指すことが多いのに対し、『clustered』は単に『密集した』状態を表します。発音も似ていますが、『clois-』の部分に注意して区別しましょう。
『cloistered』と『closeted』は、スペルが非常に似ており、発音も最初の母音以外はほぼ同じです。『closeted』は、秘密にされている、特に性的指向を隠しているという意味で使われます。文脈が大きく異なるため、意味を理解することが重要です。また、『closet』という単語のイメージ(押し入れに隠す)から意味を連想すると覚えやすいでしょう。
『cloister』と『oyster』は、母音と子音の配置が似ており、特にカタカナ英語に慣れていると混同しやすいです。『oyster』は『牡蠣』という意味で、食べ物に関する文脈で登場します。発音もアクセントの位置が異なるため(cloisterはcloisにアクセント、oysterはoysにアクセント)、意識して区別しましょう。
『cloistered』と『loitered』は、どちらも過去形であること、語尾の『-ered』が共通していることから、スペルと文法的な構造が似ていると感じやすいです。『loitered』は『ぶらぶらする』という意味で、目的もなくうろつく様子を表します。意味が全く異なるため、文脈で判断することが重要です。また、『loiter』の語源は不明ですが、中世英語の『loter』(怠け者) に関連があるという説もあります。
『cloistered』と『blistered』は、語尾の『-stered』が共通しているため、スペルが混同されやすいです。『blistered』は『水ぶくれができた』という意味で、皮膚の状態を表します。発音も似ていますが、『blis-』の部分に注意して区別しましょう。また、『blister』という単語自体も、口内炎などの『口唇ヘルペス』を指す場合があるので、あわせて覚えておくと役立ちます。
『cloistered』と『hoisted』は、どちらも過去形で、語尾の '-sted' の部分の音の響きが似ているため、発音を聞き間違えやすい場合があります。『hoisted』は『(旗などを)掲げる、持ち上げる』という意味で、物理的に何かを持ち上げる動作を表します。意味が全く異なるため、文脈で判断することが重要です。また、『hoist』の語源はオランダ語の『hijsen』(持ち上げる) に由来します。
誤用例
『cloistered』は元来、修道院や尼寺に隔離された状態を指し、精神的な隠遁や、世俗から隔絶された状態を表します。台風で自宅待機する状況は物理的な閉じ込めであり、より一般的な『confined』が適切です。日本人が『〜に閉じ込められた』という日本語から直訳的に『cloistered』を選んでしまうのは、語源やニュアンスを深く理解せずに単語を当てはめてしまう典型的な例です。英語では、物理的な制限と精神的な隔離を区別して表現することが重要です。
『cloistered』は、世俗から隔離された、静かで落ち着いた環境を指しますが、同時に、外部との交流が少ない、閉鎖的なイメージも伴います。オフィス環境で創造的なブレインストーミングを行う文脈では、外部の騒音や邪魔が入らない『insulated(遮断された)』雰囲気の方が適しています。日本人が『静かな環境』という言葉から安易に『cloistered』を選んでしまう背景には、単語の持つポジティブ・ネガティブなニュアンスを十分に考慮しない傾向があります。英語では、単語の持つイメージや文化的背景を理解することが、適切な表現を選ぶ上で不可欠です。
『cloistered』は、多くの場合、宗教的な隠遁生活や、世俗との関わりを避ける慎ましい生活態度を指します。それを『brag(自慢する)』という行為と組み合わせると、文脈的に矛盾が生じ、皮肉として解釈される可能性があります。より中立的な表現である『secluded(人里離れた)』を使うことで、自慢している内容との不協和音を避けることができます。日本人が『隠遁生活』という言葉から単純に『cloistered』を選んでしまうと、英語の文化的背景にある謙虚さや慎み深さといった価値観とのずれが生じる可能性があります。英語では、言葉の選択が、話し手の意図や社会的立場を伝える上で重要な役割を果たします。
文化的背景
「cloistered」という言葉は、修道院や尼僧院のような閉鎖された空間に象徴される、世俗からの隔離や隠遁生活という概念を強く含んでいます。この語は、物理的な隔離だけでなく、精神的な保護や外界からの影響を遮断された状態をも意味し、中世ヨーロッパの宗教的文脈から派生した独特な文化的背景を持っています。
中世ヨーロッパにおいて、修道院は信仰生活を送る場であると同時に、学問の中心地でもありました。修道士や修道女たちは、外界との接触を極力避け、祈りや瞑想、写本作成などの活動に専念しました。そのため、「cloistered」という言葉は、静寂の中で知識を深め、精神性を高めるという肯定的なイメージを伴うこともありました。しかし、同時に、世俗的な喜びや自由を制限されるという側面も持ち合わせており、閉鎖された社会からの疎外感や抑圧といった感情と結びつけられることもありました。
文学作品における「cloistered」の登場は、その二面性を反映しています。例えば、ゴシック小説では、陰鬱な修道院が舞台となり、秘密や陰謀が渦巻く閉鎖的な空間として描かれることがあります。一方、ロマン主義文学では、世俗の喧騒から離れ、自然の中で静かに思索する隠遁者の姿が、「cloistered」な生活を通して理想化されることもあります。このように、「cloistered」は、作品のテーマや登場人物の心情によって、様々な意味合いを持つ言葉として用いられてきました。
現代社会においては、「cloistered」は必ずしも宗教的な意味合いを持つとは限りません。大学の研究室や図書館、あるいは芸術家のアトリエなど、外界から隔離された環境で集中して活動する場所や状態を指すことがあります。また、比喩的に、狭い視野や偏った知識にとらわれている状態を指すこともあります。例えば、「cloistered academic(世間知らずの学者)」という表現は、社会との関わりが少なく、理論ばかりを重視する学者を揶揄する際に用いられます。このように、「cloistered」は、現代においても、隔離された環境や思考様式を表現する言葉として、様々な文脈で使用されています。
試験傾向
この単語が直接問われることは稀ですが、準1級以上の長文読解で、背景知識として修道院や隠遁生活に関する話題が出題される可能性はあります。文脈理解が重要です。
TOEICでは出題頻度は低めです。ビジネスシーンではあまり使われない単語です。
アカデミックな文章で、「世俗から離れた」「隔離された」という意味で使われることがあります。読解問題で、研究施設や閉鎖的なコミュニティを描写する際に登場する可能性があります。文脈から意味を推測する練習が必要です。
難関大学の長文読解で稀に出題される可能性があります。文脈から意味を推測する能力が求められます。単語集だけでなく、実際に文章の中でどのように使われているかを確認することが重要です。