英単語学習ラボ

chorus

/ˈkɔːrəs/(コーラス)

強勢は最初の音節にあります。母音 /ɔː/ は日本語の「オ」よりも口を大きく開けて発音し、少し「オー」の音を混ぜるようにするとより自然です。最後の /rəs/ の /r/ は、舌をどこにもつけずに奥に引くようにして発音します。日本語のラ行の発音とは異なります。

名詞

合唱

複数人が声を合わせて歌うこと。一体感や高揚感を伴うことが多い。比喩的に、複数の人が同じ意見を表明する状況にも使われる。

The children's chorus sang a beautiful song for their parents.

子供たちの合唱団が、両親のために美しい歌を歌いました。

学校の発表会で、子供たちがステージで一生懸命歌っている姿が目に浮かびますね。親御さんたちがその歌声に感動している様子が伝わってきます。「chorus」が「(学校などの)合唱団」として使われる典型的な例です。

The city chorus practiced hard for their big concert next month.

その市の合唱団は、来月の大きなコンサートのために一生懸命練習しました。

市民の合唱団が、来るべきコンサートに向けて真剣に練習している様子が目に浮かびます。みんなで一つの目標に向かって努力する、汗と喜びの情景が伝わりますね。「chorus」が「(特定の団体やグループの)合唱団」を指す場合によく使われます。

At the wedding, a small chorus sang a lovely song for the couple.

結婚式で、小さな合唱団がカップルのために素敵な歌を歌いました。

厳かな結婚式で、美しい歌声が響き渡り、新郎新婦やゲストが感動している場面を想像できます。「chorus」は、このように「(特定のイベントや場所で歌う)合唱団」を指すこともできます。感動的なお祝いの場面が目に浮かびますね。

動詞

声を揃える

複数の人が同じ意見や要求を表明すること。賛成や支持を表明する際に用いられることが多い。

When the teacher asked, all the children chorused, "It's sunny!"

先生が尋ねると、子供たちはみんな「晴れ!」と声を揃えて言いました。

先生の質問に、子供たちが元気いっぱいに一斉に答えを叫ぶ、明るい教室の情景が浮かびますね。このように、複数の人が同じ言葉を同時に発する時に「chorus」という動詞を使います。過去形は-edをつけてchorusedとなります。

The fans chorused their team's name loudly at the stadium.

ファンたちはスタジアムで、自分たちのチーム名を大声で声を揃えて叫びました。

熱狂的なスポーツの試合で、大勢のファンが応援のために一斉に声を出す様子がイメージできます。応援歌やスローガンなど、集団で何かを叫ぶ場面で「chorus」は非常によく使われる典型的な表現です。感情が高ぶっている様子が伝わりますね。

The choir members chorused the first line of the beautiful song.

合唱団のメンバーは、その美しい歌の最初の行を声を揃えて歌い始めました。

コンサートで合唱団が歌い始める、静かで美しい瞬間が目に浮かびます。ここでは「歌を歌う」という行為の中でも、特に「全員がぴったりと声を合わせて歌い出す」というニュアンスを強調しています。「chorus」は名詞で「合唱団」という意味もありますが、ここでは「声を揃える」という動詞として使われています。

名詞

サビ

楽曲の中で最も印象的な部分。聴衆の記憶に残りやすく、楽曲のテーマやメッセージが凝縮されていることが多い。

We all sang the chorus loudly together at the concert.

私たちはコンサートで、サビをみんなで大声で歌いました。

【情景】ライブ会場で、お気に入りの曲のサビが始まった瞬間、周りのファンと一緒に大声で歌い、一体感を感じている場面です。 【解説】歌の最も盛り上がる部分である「サビ」を、みんなで歌うという典型的なシチュエーションです。「loudly(大声で)」や「together(一緒に)」という言葉が、その場の熱気を伝えます。

The chorus of this new song is so catchy; I can't stop humming it.

この新曲のサビはとてもキャッチーで、口ずさむのが止まりません。

【情景】新しい曲を聴いていて、特にサビの部分が頭から離れず、気づけば思わず口ずさんでしまっている、そんな心地よい場面です。 【解説】「catchy(キャッチー、覚えやすい)」は、サビを表現する際によく使われる形容詞です。サビが記憶に残りやすい、という特徴をよく表しています。「can't stop ~ing」は「~するのを止められない」という日常会話でよく使う表現です。

My favorite part of the song is the chorus, so I always wait for it.

その歌の一番好きな部分はサビなので、いつもそれを待っています。

【情景】好きな歌を聴くとき、特に大好きなサビの部分が来るのを心待ちにしている、ワクワクする気持ちが伝わる場面です。 【解説】「favorite part(一番好きな部分)」という言葉で、曲の中でサビがどれほど重要で、聴く人にとって魅力的であるかを強調しています。「wait for ~」は「~を待つ」という基本的な表現で、期待感が伝わります。

コロケーション

join the chorus

(意見や行動に)同調する、賛同する

文字通りには『合唱に加わる』という意味ですが、比喩的には『既に存在する意見や行動の波に乗り、それに賛同する』という意味合いで使われます。特に、多数派の意見に加わるニュアンスが強く、必ずしも熟慮した上での賛同とは限りません。例えば、あるプロジェクトで多くの人が特定の意見を支持している際に、自分もその意見を表明する場合に使えます。ビジネスシーンでも比較的よく見られる表現です。構文としては 'join the chorus of + 名詞' (e.g., join the chorus of criticism) のように使われることもあります。

a chorus of disapproval

強い不賛成の声、非難の嵐

『不賛成の合唱』という意味で、多くの人々が同時に不満や反対意見を表明する状況を表します。単に意見が異なるだけでなく、強い非難や批判のニュアンスが含まれる点に注意が必要です。例えば、政治家のスキャンダルや企業の不祥事など、多くの人々が怒りや失望を感じる出来事に対して使われます。新聞記事やニュース報道など、フォーマルな文脈でよく用いられます。類語としては 'outcry' がありますが、'a chorus of disapproval' はより組織的で、複数の声が同時に上がっているイメージが強いです。

in chorus

声を揃えて、一斉に

文字通り『合唱で』という意味ですが、比喩的には『複数の人が同時に同じことを言う、または行う』という意味で使われます。特に、事前に打ち合わせをしたわけではないのに、偶然にも同じ意見や行動を取る場合に用いられることが多いです。例えば、授業中に先生が質問をした際に、生徒たちが一斉に同じ答えを言う場合などに使えます。口語的な表現で、少しユーモラスなニュアンスも含まれます。'They answered in chorus.' のように使われます。

swell the chorus

(意見や活動の)勢いを増す、規模を拡大する

『合唱を膨らませる』という意味から転じて、『ある意見や活動に賛同する人が増え、その勢いが拡大する』という意味で使われます。特に、元々存在していた流れがさらに強まるニュアンスがあり、単に数が増えるだけでなく、影響力が増大するイメージです。例えば、ある社会運動が支持者を増やし、その影響力を増していく状況などに使えます。ややフォーマルな表現で、ニュース記事や報告書などで用いられることがあります。'Public support swelled the chorus of demands for reform.' のように使われます。

form a chorus

(意見や行動を)一致させる、結束する

『合唱団を形成する』という意味から、比喩的に『共通の目的のために人々が団結し、同じ意見や行動を取る』という意味で使われます。特に、異なる背景を持つ人々が、特定の目標達成のために協力し合うニュアンスが強いです。例えば、労働組合が賃上げ交渉のために団結したり、地域住民が環境保護のために協力し合う場合などに使えます。ややフォーマルな表現で、ビジネスシーンや政治的な文脈で用いられることがあります。'The employees formed a chorus to demand better working conditions.' のように使われます。

lead the chorus

(意見や行動を)先導する、主導的な役割を果たす

文字通り『合唱を率いる』という意味から、比喩的に『ある意見や行動において、中心的な役割を果たし、他の人々を導く』という意味で使われます。単に意見を述べるだけでなく、実際に具体的な行動を起こし、周囲を巻き込むリーダーシップのニュアンスが含まれます。例えば、新しいプロジェクトを立ち上げたり、社会的な変革を推進する際に、中心人物がこの役割を担います。ビジネスシーンや政治的な文脈でよく用いられます。'She led the chorus calling for greater transparency.' のように使われます。

使用シーン

アカデミック

音楽史や音楽理論の講義・論文で頻繁に使われます。例えば、バッハのコラール(chorale)を分析する際に「コラール旋律が合唱(chorus)としてどのように機能しているか」を論じたり、ポピュラー音楽の研究で「サビ(chorus)の構造が聴衆に与える影響」を分析したりします。また、社会学の研究で、特定の意見が「合唱(chorus)のように広がる」様子を比喩的に表現することもあります。

ビジネス

ビジネスシーンでは、比喩表現として使われることがあります。例えば、プロジェクトチーム全体が「声を揃えて(in chorus)同じ目標に向かっている」状況を説明する際に、「全員が賛成の声を上げる(a chorus of approval)」といった表現を用いることがあります。ただし、日常的な業務連絡や報告書では、より直接的な表現が好まれるため、頻度は高くありません。

日常会話

日常会話では、音楽関連の話題以外ではあまり使われません。カラオケで「サビ(chorus)が盛り上がる」とか、合唱コンクールで「美しい合唱(chorus)を聴いた」といった文脈で使われる程度です。ニュース記事やドキュメンタリーなどでは、比喩的に「非難の声が合唱(chorus)のように上がった」といった表現を見かけることがあります。

関連語

類義語

  • 楽曲や詩において、繰り返し現れる部分を指す。比喩的に、行動や発言を控えるという意味でも使われる。 【ニュアンスの違い】"chorus"は楽曲の主要な部分を指すことが多いが、"refrain"は必ずしもそうではない。"refrain"は、何かを控えるという自制の意味合いが強い。 【混同しやすい点】"refrain"を楽曲用語として使う場合、"chorus"とほぼ同義だが、自制の意味では全く異なる。文脈に注意が必要。

  • ensemble

    音楽における合奏団や重唱団、またはそれらの演奏形態を指す。また、全体として調和の取れたまとまりを表す。 【ニュアンスの違い】"chorus"は大人数で歌うことを強調するが、"ensemble"は少人数でも使用可能であり、楽器演奏を含む幅広い形態を指す。調和や一体感を重視する。 【混同しやすい点】"ensemble"は音楽用語としてだけでなく、ファッションやデザインなど、様々な分野で「一揃い」や「調和」の意味で使用される点が異なる。

  • 教会や学校などで、組織的に歌を歌うグループ、聖歌隊を指す。宗教的な意味合いが強い。 【ニュアンスの違い】"chorus"は楽曲の一部分を指す場合もあるが、"choir"は常に歌唱グループ全体を指す。また、"choir"は宗教的な文脈で使われることが多い。 【混同しやすい点】"choir"は聖歌隊という特定のグループを指すため、ポップスなどの音楽における"chorus"とは意味合いが異なる。宗教的背景を理解する必要がある。

  • 音楽において、複数の音が同時に響き合い、心地よい音色を生み出すこと。調和、協調という意味でも使われる。 【ニュアンスの違い】"chorus"は楽曲の一部分を指すが、"harmony"は複数の音が同時に響き合う状態を指す。人間関係や社会的な文脈では、調和や協調を表す。 【混同しやすい点】"harmony"は音楽的な意味だけでなく、比喩的に人間関係の調和を表す場合がある。 "chorus"にはそのような比喩的な用法は少ない。

  • 歌の主要テーマ、または繰り返し歌われる部分という意味で、古語的な用法。現代では「重荷」「負担」という意味で使われる。 【ニュアンスの違い】古語として"chorus"に近い意味を持つが、現代英語ではほとんど使われない。代わりに「重荷」や「負担」という意味で用いられ、ネガティブな意味合いが強い。 【混同しやすい点】現代英語では音楽用語としてほとんど使われず、「重荷」という意味で使われることがほとんど。古語的な用法を知らないと誤解しやすい。

  • 応答、返答。典礼音楽において、聖歌隊が歌う応答句を指す。 【ニュアンスの違い】"chorus"は楽曲全体のサビ部分を指すのに対し、"response"は典礼音楽における応答句という、より限定的な意味を持つ。双方向的なやり取りが含まれる。 【混同しやすい点】一般的には「応答」という意味で使われることが多く、音楽用語としては典礼音楽に限定される。"chorus"のように楽曲の主要部分を指すわけではない。

派生語

  • choral

    『合唱の』という意味の形容詞。chorusが合唱団そのものを指すのに対し、choralは合唱**に関する**、または**合唱に適した**という意味合いを持つ。例えば『choral music(合唱音楽)』のように使われる。日常会話よりも音楽や芸術に関する文脈で使われる頻度が高い。

  • chorale

    『コラール』。元々は賛美歌の一種を指すが、合唱曲、特に宗教的な合唱曲全般を指すこともある。chorusが一般的に多人数の合唱を指すのに対し、choraleはより**形式ばった、宗教的な合唱**を連想させる。音楽史や宗教音楽に関する文脈で登場しやすい。

  • 『振り付け』。ギリシャ語の『khoreia(合唱舞踊)』と『graphy(記述)』が組み合わさった語。元々は合唱隊の動きを記録することから、演劇やダンスにおける振り付け全般を指すようになった。芸術、エンターテイメント関連の文脈で使用される。

反意語

  • 『ソロ』、『独唱』。chorusが複数人による合唱を意味するのに対し、soloは**一人**で行うことを意味する。音楽の文脈だけでなく、スポーツやゲームなど、単独で何かを行う場合にも広く使われる。比喩的に『単独で行動する』という意味でも用いられる。

  • recitative

    オペラなどで用いられる『叙唱』。chorusが音楽全体の盛り上がりや感情の高ぶりを表現するのに対し、recitativeは**物語の進行や登場人物の会話**を伝える役割を担う。オペラやクラシック音楽の専門的な文脈で使用される。

  • 『沈黙』。chorusが複数の声が重なり合って生まれる音の豊かさを表すのに対し、silenceは**音の不在**、つまり沈黙を表す。音楽の一部分として意図的に用いられる場合もあるが、一般的には音がない状態を指す。日常会話から哲学的な議論まで、幅広い文脈で使用される。

語源

「chorus」は、元をたどると古代ギリシャ語の「khoros(χορός)」に由来します。この「khoros」は、元々は「踊りの場」「踊りの輪」を意味し、古代ギリシャ劇において、歌ったり踊ったりする合唱隊(コーラス隊)が演じる場所を指していました。劇の進行を解説したり、登場人物の感情を代弁したりする役割を担った合唱隊の存在から、「khoros」は次第に「合唱」そのものを意味するようになりました。英語の「chorus」は、ラテン語を経由してこのギリシャ語の「khoros」を受け継ぎ、現代では「合唱」のほか、歌の中の「サビ」の部分や、大勢が声を揃えて何かを言う行為を指すようになりました。日本のカラオケで、みんなでサビを歌う場面を思い浮かべると、「chorus」の語源である「輪」や「一体感」といったイメージが理解しやすいでしょう。

暗記法

「コーラス」は古代ギリシャ劇で、市民の声、運命の代弁者でした。群衆が一体となり、社会の意思を表現する象徴として、西洋文化に根付いています。悲劇では物語を解釈し、倫理的判断を示す触媒として機能。音楽では、複数の声が協調し、信仰共同体の喜びを表現します。現代では、意見や行動の一致を比喩的に表し、社会的な力となる「共同体の声」として、その意味合いは今も息づいています。

混同しやすい単語

chores

『chorus』と発音が非常に似ています。どちらもカタカナで表現すると『コーラス』となりやすく、区別がつきにくいです。意味は『日課、雑用』であり、歌や合唱を意味する『chorus』とは全く異なります。複数形である点も注意が必要です。

発音記号は異なりますが、日本語のカタカナ表記では『コース』と『コーラス』で混同しやすいです。スペルも似ており、母音字の並びが異なります。『course』は『進路、講座、料理の一品』など様々な意味を持ちます。文脈によって意味を判断することが重要です。

発音は『コア』に近く、『コーラス』とは異なりますが、スペルが似ているため混同されることがあります。『corps』は『軍団、部隊、団体』を意味し、特に専門的な組織を指すことが多いです。語源はラテン語の『corpus』(体)で、組織の集合体というイメージです。

hoarse

『hoarse』は『声がかれた』という意味で、発音は『ホース』に近いです。『chorus』とは発音が異なりますが、スペルの一部が共通しているため、視覚的に混同しやすいことがあります。特に、文章を読む際に注意が必要です。

porous

『porous』は『多孔質の、穴だらけの』という意味で、発音は『ポーラス』に近いです。スペルの一部が似ており、特に『-ous』という語尾が共通しているため、混同される可能性があります。物質の性質を表す単語であり、『chorus』とは全く異なる文脈で使用されます。

『chaos』は『混沌、無秩序』という意味で、発音は『ケイオス』に近いです。スペルに共通する文字がいくつかあり、特に『cho-』の部分が似ているため、視覚的に混同しやすいことがあります。ギリシャ語起源の単語であり、宇宙の始まりの状態を表す言葉としても使われます。

誤用例

✖ 誤用: The chorus of the company meeting was that we need more innovation.
✅ 正用: The general consensus at the company meeting was that we need more innovation.

日本語の『合唱』という言葉から、会議での『総意』や『意見の一致』を『chorus』と表現してしまう誤用です。英語の『chorus』は、歌のサビ部分や、演劇における合唱隊を指すことが一般的です。会議などでの意見の一致を表す場合は、『consensus』や『general agreement』を使う方が適切です。日本人が『みんなで声を合わせる』イメージから『合唱』を連想しがちですが、英語ではそのような比喩表現は一般的ではありません。

✖ 誤用: He joined the chorus of disapproval against the new policy.
✅ 正用: He joined the chorus of disapproval regarding the new policy.

『chorus of disapproval』というフレーズ自体は正しいのですが、この場合の『against』は不適切です。日本語の『〜に対する』という表現に引きずられ、『against』を使ってしまいがちですが、ここでは『regarding』や『concerning』を使う方が自然です。『against』は、より対立的なニュアンスを含みます。政策に対する不満を表明するという文脈では、『regarding』の方が中立的で適切です。日本人は『反対』という言葉から反射的に『against』を選んでしまいがちですが、文脈に応じて適切な前置詞を選ぶ必要があります。

✖ 誤用: The chorus of birds was so loud this morning that I couldn't sleep.
✅ 正用: The chorus of birdsong was so loud this morning that I couldn't sleep.

『chorus of birds』は文法的に誤りではありませんが、より自然な英語表現は『chorus of birdsong』です。『chorus』は、複数の声や音が重なり合って聞こえる状態を指しますが、鳥の鳴き声の場合は、『song』という単語を加えることで、より音楽的な響きが強調されます。日本語では単に『鳥のコーラス』のように表現することがありますが、英語では『鳥の歌声のコーラス』と具体的に表現する方が一般的です。これは、英語がより具体的な表現を好む傾向があるためです。

文化的背景

「コーラス(chorus)」は、単なる歌唱形態を超え、古代ギリシャ演劇における市民社会の声、運命の代弁者としての役割を担ってきました。群衆が一体となって語り、歌う姿は、個人の感情を超えた、社会全体の意思や価値観を表現する象徴として、西洋文化に深く根付いています。

古代ギリシャ悲劇において、コーラスは物語の背景を説明し、登場人物の心情を代弁し、時には物語の進行に介入する重要な役割を果たしました。市民で構成されたコーラス隊は、神々の意志や社会の規範を反映し、観客に物語の道徳的教訓を伝える役割も担っていました。ソフォクレスの『アンティゴネ』やエウリピデスの『メデイア』などの作品群において、コーラスは物語の解釈を導き、登場人物の行動に対する倫理的な判断を示すことで、観客の感情を揺さぶり、思考を深める触媒として機能しました。この演劇におけるコーラスの存在は、個人の運命が社会全体の価値観と密接に結びついていることを示唆し、共同体意識の重要性を強調するものでした。

時を経て、「コーラス」は音楽用語として、複数の声が協調して歌う形態を指すようになりました。しかし、その根底には、古代ギリシャ演劇における「共同体の声」としての意味合いが残っています。例えば、ヘンデルの『メサイア』における壮大な合唱は、単なる音楽的な美しさを超え、信仰共同体の喜びと希望を力強く表現しています。また、現代のポピュラー音楽においても、コーラスは楽曲のクライマックスを盛り上げ、聴衆に一体感を与える重要な要素となっています。スタジアムでのコンサートで、観客がアーティストと一緒に歌うコーラスは、個人の感情が共鳴し合い、集団としての熱狂を生み出す瞬間であり、古代ギリシャ演劇におけるコーラスの精神を受け継いでいると言えるでしょう。

現代社会において、「コーラス」は比喩的に、複数の意見や行動が一致し、ある目的を達成しようとする様子を表す言葉としても用いられます。例えば、「批判のコーラスが巻き起こる」という表現は、多くの人々が同じ意見を持って批判することを意味します。この用法は、個々の声が集まり、社会的な力となる様子を示しており、古代ギリシャ演劇におけるコーラスの「共同体の声」としての意味合いが、現代社会においても生き続けていることを示しています。このように、「コーラス」は、古代から現代に至るまで、西洋文化における共同体意識、調和、そして社会的な力の象徴として、重要な役割を果たし続けているのです。

試験傾向

英検

この単語自体は英検では出題頻度は低めです。音楽に関するテーマや、比喩的な意味で『合意』『協調』といった意味合いで長文読解に出る可能性はあります。リスニングで歌詞や合唱団の話として出てくる可能性も低いですがあります。

TOEIC

TOEICでは、直接的な語彙問題として「chorus」が出題されることは稀です。しかし、音楽関連のイベントや、企業内のチームワーク・協調性を表す比喩表現として、長文読解(Part 7)に登場する可能性はあります。文脈から意味を推測する練習をしておきましょう。

TOEFL

TOEFLでは、音楽学や社会学に関連するアカデミックな文章で「chorus」が使われることがあります。例えば、ギリシャ悲劇における合唱隊の役割や、社会運動における人々の連帯を象徴する表現として登場する可能性があります。名詞としての用法と、動詞としての用法(「異口同音に言う」など)の両方を理解しておきましょう。

大学受験

大学受験では、長文読解で「chorus」が比喩表現として使われることがあります。例えば、「a chorus of voices」(多くの人々の声)のように、意見や感情が一致している様子を表す際に用いられます。文脈から意味を判断する練習と、類似表現(unison, consensusなど)との区別を意識しておきましょう。

免責事項

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このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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