tangled
最初の /tæ/ は日本語の「タ」よりも口を大きく開け、「ア」と「エ」の中間のような音を意識しましょう。/ŋ/ は舌の奥を上あごにつけて鼻から息を出す音で、直後の /ɡ/ と繋がって「ング」のようになります。最後の /əld/ は曖昧母音の /ə/ を含み、力を抜いて発音します。全体的に強勢は最初の音節にあります。
絡み合った
糸や髪、人間関係などが複雑に絡み合って、ほどきにくい状態を表す。物理的なものだけでなく、状況や感情が複雑に入り組んでいる様子にも使われる。
My hair was so tangled when I woke up this morning.
今朝起きたら、髪がとても絡まっていたんです。
※ 「朝、目が覚めたら髪が絡まっていて、直すのに苦労した」という、誰もが経験しそうな日常の困り事を描いています。髪の毛は「tangled」が非常によく使われる対象です。「was tangled」で「絡まっていた」という状態を表します。「so」は「とても」という意味で、絡まり具合を強調しています。
All the charging cables in my drawer got tangled.
引き出しの中の充電ケーブルが全部絡まっていました。
※ 「引き出しの中の充電ケーブルが絡まっていて、使う時にどれがどれだか分からずイライラする」という、現代人ならではの困り事を描いています。電気コードやケーブル類は「tangled」が頻繁に使われる対象です。「got tangled」は「絡まった状態になった」という変化を表します。「be tangled」は「絡まっている状態」を表すのに対し、「get tangled」は「絡まる」という動作や変化を表す点で、少しニュアンスが異なりますが、初学者向けにはどちらも「絡まっている/絡まった」と捉えて問題ありません。
The fishing line got tangled, so I couldn't cast it.
釣り糸が絡まってしまって、投げることができませんでした。
※ 「釣りをしようとしたら、釣り糸が絡まってしまって、投げられずにがっかりした」という、趣味の場面での具体的なトラブルを描いています。糸や紐、ロープなども「tangled」がよく使われる対象です。「fishing line」は「釣り糸」。「cast」は動詞で「(釣り糸などを)投げる」という意味です。「so I couldn't cast it」で「だから投げられなかった」と、絡まった結果何ができなかったかを説明しています。
混乱した
考えや情報などが整理されておらず、何が何だかわからない状態。計画や状況が複雑で把握しきれない場合にも使う。
My earphones were tangled in my bag, so I couldn't use them.
カバンの中でイヤホンが絡まっていたので、使えませんでした。
※ イヤホンがカバンの中で絡まって、使うのに手間取っている状況が目に浮かびますね。「tangled」は、このように「物理的に絡まっている」状態を表すときによく使われます。日常的によくあるシチュエーションです。
The instructions for the new system were so tangled.
新しいシステムの説明書は、とても分かりにくく複雑でした。
※ 新しいシステムの使い方を説明する文書が複雑すぎて、頭が混乱する様子が伝わります。「tangled」は、情報や状況が「複雑で理解しにくい」「ごちゃごちゃしている」という意味でも使われます。仕事や勉強の場面で役立つ表現です。
After the long meeting, my thoughts felt a bit tangled.
長い会議の後、私の考えは少し混乱しました。
※ 長い会議の後、頭の中が整理できず、考えがまとまらない状態ですね。「tangled」は、考えや感情が「混乱して整理できない」状態を表すのにもぴったりです。精神的な状態を表現する際に使われます。
もつれさせる
糸や髪などを意図的または偶然に絡ませて、ほどきにくくする。比喩的に、事態を複雑化させるという意味でも使われる。
The playful kitten tangled the ball of yarn all over the floor.
遊び好きな子猫が毛糸玉を床いっぱいに絡ませてしまった。
※ 子猫が毛糸玉で遊び、部屋中に毛糸をぐちゃぐちゃにしてしまった、かわいらしくも困った状況を描写しています。ここでは「tangled」が動詞「tangle」の過去形として使われ、「~をもつれさせた」という他動詞の働きがよくわかります。
I always tangle my earphone cords when I just throw them into my bag.
カバンにイヤホンをただ放り込むと、いつもコードを絡ませてしまう。
※ 急いでイヤホンをカバンに放り込むと、コードがぐちゃぐちゃに絡まってしまう、という日常の「あるある」シーンです。ここでは「tangle」が現在形で使われ、「~をいつも絡ませてしまう」という習慣的な行動を表しています。
Be careful not to tangle the fishing line when you cast it.
釣り糸を投げる時は、絡ませないように気を付けてください。
※ 釣りをしている最中に、不注意で釣り糸がぐちゃぐちゃにならないように、注意を促している場面です。「not to tangle」で「~を絡ませないように」という否定の指示を表し、他動詞としての「tangle」の使い方が理解できます。
コロケーション
もつれた髪、絡まった髪
※ 最も直接的で一般的なコロケーションです。文字通り髪の毛が絡まっている状態を指します。物理的な状態を表すだけでなく、比喩的に『混乱した状況』や『複雑な問題』を表すこともあります。例えば、寝起きや風の強い日に髪がもつれている状態、または手入れが行き届いていない髪の状態を指します。口語、書き言葉どちらでも使われます。
複雑な状況、抜け出せない状況、複雑な人間関係
※ 『複雑に絡み合った蜘蛛の巣』を意味し、そこから転じて、複雑で解決困難な状況や人間関係を表す比喩表現として使われます。特に、嘘や秘密が複雑に絡み合って、真実が分からなくなっている状態を指すことが多いです。シェイクスピアの言葉に由来するとも言われています。フォーマルな場面でも使用できます。
~に巻き込まれる、~に絡め取られる
※ 前置詞 "in" と組み合わせて、「何かに物理的または比喩的に巻き込まれる」という意味を表します。例えば、"tangled in the branches"(枝に絡まっている)、"tangled in a scandal"(スキャンダルに巻き込まれている)のように使います。物理的な状況だけでなく、抽象的な問題や困難に巻き込まれている状況を表すこともできます。ニュース記事やビジネスシーンでも使われます。
複雑な関係、もつれた人間関係
※ 人間関係が複雑にこじれて、解決が難しい状態を指します。恋愛関係、家族関係、友人関係など、様々な人間関係において使用できます。感情的な葛藤や誤解、秘密などが絡み合っている状態を表すことが多いです。心理学や社会学の分野でも用いられることがあります。
絡み合った糸、混乱した事柄
※ 文字通り糸が絡まっている様子を表しますが、比喩的に、物事が複雑に絡み合って、整理がつかない状態を表します。物語の筋や議論の展開が混乱している場合などに使われます。例えば、「彼の説明はtangled threadsのようで、何が言いたいのかさっぱり分からなかった」のように使います。文学的な表現としても使われます。
絡み合った根、根深い問題
※ 木の根が複雑に絡み合っている様子を表し、比喩的に、問題や困難の根源が深く複雑であることを意味します。社会問題や歴史的な問題など、解決が難しい根深い問題に対して使われます。例えば、「この問題はtangled rootsを持っており、解決には時間がかかるだろう」のように使います。アカデミックな場面でも使用されます。
巻き込まれる、混乱する
※ "get" と組み合わせて、「何かに巻き込まれる」または「混乱する」という意味を表します。物理的な状況だけでなく、比喩的に、事件や問題に巻き込まれたり、感情的に混乱したりする状況を表すことができます。口語的な表現で、日常会話でよく使われます。例えば、「I got tangled up in traffic」(交通渋滞に巻き込まれた)のように使います。
使用シーン
学術論文や研究発表で、抽象的な概念や複雑な関係性を表現する際に用いられます。例えば、社会学の研究で「現代社会におけるアイデンティティの複雑に絡み合った構造」を議論する際に使用されることがあります。また、文学研究では「登場人物の心理的葛藤が複雑に絡み合っている」と分析する際に使われます。
ビジネスシーンでは、プロジェクトの遅延や問題点が複雑に絡み合っている状況を説明する際に使われることがあります。例として、プロジェクトマネージャーが「複数の要因が複雑に絡み合い、納期遅延が発生している」と報告書に記載するような場合です。ただし、より直接的な表現が好まれる傾向があります。
日常生活では、物理的な「絡み合い」よりも、状況や感情が複雑に絡み合っている様子を表現する際に使われることがあります。例えば、ニュース記事で「国際情勢が複雑に絡み合っている」と報道されたり、ドキュメンタリー番組で「貧困問題が様々な要因と複雑に絡み合っている」と解説されたりする場面で見かけることがあります。日常会話では、もっと簡単な言葉で言い換えられることが多いです。
関連語
類義語
- knotted
『結び目がある』という意味で、糸、ロープ、髪の毛などが複雑に絡み合って結び目ができている状態を表す。物理的な絡まりを指すことが多い。 【ニュアンスの違い】『tangled』と比べて、より具体的に『結び目』の存在を強調する。感情や状況の複雑さを表すことは少ない。日常会話で使われる。 【混同しやすい点】『knotted』は過去分詞形として形容詞的に使われることが多い(例:knotted rope)。『tangled』は動詞としても形容詞としても使われる点が異なる。
- matted
『(毛などが)絡み合ってフェルト状になった』という意味で、動物の毛、髪の毛などが汚れや摩擦によって固まってしまった状態を表す。不潔なイメージを伴うことが多い。 【ニュアンスの違い】『tangled』よりも、よりひどく絡み合い、取り除くのが困難な状態を指す。しばしばネガティブな感情や状況と結びつけて使われる。日常会話で使われる。 【混同しやすい点】『matted』は主に毛や髪の毛など、繊維状のものに対して使われる。『tangled』はより広い範囲の物に対して使える。
- entangled
『巻き込まれた』『絡み合った』という意味で、物理的にも抽象的にも使用可能。法的な問題、人間関係、陰謀などに巻き込まれる状況を表す。 【ニュアンスの違い】『tangled』よりも、より複雑で抜け出すのが難しい状況を表すことが多い。また、しばしば受動態で使われ、意図せず巻き込まれたニュアンスを含む。フォーマルな場面でも使用される。 【混同しやすい点】『entangled』は他動詞として使われることが多く、『be entangled in〜』の形で『〜に巻き込まれる』という意味になる。『tangled』は自動詞としても他動詞としても使える。
『複雑な』という意味で、物事の構造、手順、問題などが入り組んで理解しにくい状態を表す。抽象的な概念や状況に対して使われることが多い。 【ニュアンスの違い】『tangled』が物理的な絡まりや混乱を指すのに対し、『complicated』はより抽象的な複雑さを指す。人間関係、計画、理論などに対して使われる。日常会話からビジネスまで幅広く使われる。 【混同しやすい点】『complicated』は形容詞であり、状態を表す。『tangled』は動詞としても形容詞としても使え、状態だけでなく、絡まる行為も表す。
『入り組んだ』『複雑な』という意味で、デザイン、模様、構造などが細かく入り組んでいて、美しさや技巧を感じさせる状態を表す。ポジティブな意味合いで使われることが多い。 【ニュアンスの違い】『tangled』が混乱や困難を伴う絡まりを指すのに対し、『intricate』は意図的に複雑に作られた美しさや技巧を指す。芸術作品、建築、機械などに対して使われる。フォーマルな場面で使われる。 【混同しやすい点】『intricate』は常にポジティブな意味合いを持つが、『tangled』はネガティブな意味合いを持つことが多い。また、『intricate』は抽象的な概念よりも具体的な物に対して使われる傾向がある。
- jumbled
『ごちゃ混ぜになった』『乱雑に積み上げられた』という意味で、物が整理されずに乱雑に置かれている状態を表す。物理的な混乱を指すことが多い。 【ニュアンスの違い】『tangled』が絡み合って解きほぐすのが難しい状態を指すのに対し、『jumbled』は単に物が無秩序に置かれている状態を指す。必ずしも絡まっているわけではない。日常会話で使われる。 【混同しやすい点】『jumbled』は、物が混ざり合っている状態を指すため、必ずしも絡まっているとは限らない。『tangled』は必ず何かが絡み合っている状態を指す。
派生語
『もつれさせる』という意味の動詞。『en-』は『〜にする』という接頭辞で、tangle(もつれる)状態に『する』という意味。日常会話よりも、比喩的な表現や、複雑な状況を表す際に使われることが多い。
『複雑な、入り組んだ』という意味の形容詞。『in-(中に)』と『tricae(困惑、厄介)』が組み合わさり、『内部で絡み合って困惑させる』イメージ。tangledと同様、物理的な絡まりだけでなく、計画や議論の複雑さを表す際にも用いられる。学術的な文脈や、詳細な説明を要する場面で使われる。
- tangential
『接線的な、本題から逸れた』という意味の形容詞。『tangent(接線)』から派生し、『本題に接しているが、直接は関係ない』状態を示す。会議や議論で話題が逸れた際に使われることが多い。比喩的に、関連はあるが重要でない事柄を指す場合にも用いられる。
反意語
『もつれていない』という意味の形容詞。『un-』は否定の接頭辞で、tangledの状態を打ち消す。物理的な絡まりが解けた状態を指すだけでなく、問題や状況が整理された状態を表す比喩的な意味でも使われる。日常会話で頻繁に使われる。
『まっすぐな、整然とした』という意味の形容詞。tangledが示す『ごちゃごちゃした状態』とは対照的に、物理的な直線だけでなく、秩序や明瞭さを表す。比喩的に、率直な意見や正直な行動を指す場合にも用いられる。日常会話からビジネスまで幅広く使われる。
『組織化された、整理された』という意味の形容詞。tangledが示す『無秩序な状態』とは対照的に、計画的に配置され、効率的に機能する状態を表す。物理的な整理整頓だけでなく、思考や計画が整然としていることを示す比喩的な意味でも使われる。ビジネス文書や学術論文でよく使われる。
語源
"tangled"は、古ノルド語の「tǫngull」(かぎ、とげ)に由来すると考えられています。この「tǫngull」が中英語に入り、「tanglen」(絡まる、もつれる)という動詞になり、さらにそれが過去分詞形「tangled」として形容詞化しました。イメージとしては、釣り針のような「かぎ」が互いに引っかかりあって、ほどけなくなる様子が「絡み合った」状態を表していると考えると理解しやすいでしょう。日本語の「縺(もつ)れる」という言葉も、糸などが複雑に絡み合って解けなくなる様子を表しますが、「tangled」も同様に、物理的な絡まりだけでなく、事態が複雑に混乱した状況を指すこともあります。
暗記法
「tangled」は単なる物理的な絡まりに留まらず、解きほぐせない感情や人間関係、社会問題までも表します。シェイクスピア劇の複雑な運命、ゴシック小説の古城に絡まる蔦、ミステリーの真相…文化の中で「tangled」は、複雑さ、混乱、そして解決困難な状況を象徴的に表現し、人々の心に深く根ざしています。それはまるで、人生という名の糸が複雑に絡み合ったタペストリーのようです。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、特に語尾の 'd' の有無に注意が必要。『tangled』は『絡まった』という意味ですが、『angled』は『角度をつけた』という意味で、動詞 angle の過去形・過去分詞形です。文脈によって意味が大きく異なるため、注意が必要です。
『tangled』は『tangle』の過去形・過去分詞形であり、動詞の原形と形容詞の違いがあります。『tangle』は『もつれさせる』という意味の動詞、または『もつれ』という意味の名詞です。文脈によって使い分けが必要です。発音もほぼ同じですが、最後に 'd' がつくかつかないかで時制や品詞が変わります。
発音記号は異なりますが、語感が似ており、特に早口で発音された場合に聞き間違えやすいです。『tingled』は『チクチクした』という意味で、動詞 tingle の過去形・過去分詞形です。意味も状況も全く異なるため、文脈から判断する必要があります。例えば、『My fingers tingled in the cold』(私の指は寒さでチクチクした) のように使われます。
語頭の 'str' の部分が異なるものの、語尾の 'angled' の部分が共通しているため、スペルを見たときに混同しやすい可能性があります。『strangled』は『絞め殺された』という意味で、動詞 strangle の過去形・過去分詞形です。意味合いが全く異なるため注意が必要です。
スペルの一部('tun')が共通しており、音声的にも似ている部分があるため、特に発音に自信がない場合や初見の単語である場合に混同する可能性があります。『tundra』は『ツンドラ』という意味の名詞で、地理的な文脈で使われます。
語尾の '-angled' に注意すると、'-andled' という部分が共通しているため、スペルをざっと見たときに混同する可能性があります。意味は『扱われた』で、動詞 handle の過去形・過去分詞です。事務処理や問題解決など、具体的な対応を示す文脈で現れます。
誤用例
日本語の「絡み合う」を直訳すると『tangled』を選びがちですが、これは物理的な『もつれ』を表すことが多いです。政策と人々の生活のように抽象的な関係性を示す場合は、『intertwined』が適切です。『tangled』は糸や髪の毛が絡まっている状態、または人間関係がこじれている状態に使われます。日本人が『〜と〜が絡み合っている』という表現を安易に『tangled』と翻訳してしまうのは、抽象的な概念を具体的に捉えようとする傾向があるためです。英語では、抽象的な概念には抽象的な表現を用いる方が自然です。
『tangled』は物理的な『もつれ』から派生して、比喩的に『混乱した』という意味でも使えますが、説明や議論が複雑で理解しにくい場合は『convoluted』がより適切です。日本人は、複雑な状況を説明する際に、直接的な表現(『tangled』のような)を好む傾向がありますが、英語では、より洗練された語彙(『convoluted』のような)を使うことで、知的で教養のある印象を与えられます。また、『tangled』はネガティブな感情を伴うことが多いのに対し、『convoluted』は単に複雑であることを意味します。
『tangled』は「もつれている」という意味から、「(秘密などが)複雑に入り組んでいる」と解釈してしまいがちですが、この文脈では「覆われている」「包まれている」という意味合いの『shrouded』が適切です。日本人は、目に見えないものを表現する際に、具体的なイメージに頼ろうとする傾向がありますが、英語では、抽象的な概念には抽象的な表現を用いる方が自然です。『shrouded』は、秘密や謎などが覆い隠されている状態を表し、より文学的で格式高い表現です。また、噂や伝説が謎を覆い隠しているというニュアンスを出すことで、歴史的な重みや神秘的な雰囲気を加えることができます。
文化的背景
「tangled(絡まった)」は、物理的な状態だけでなく、複雑に入り組んだ感情、混乱した状況、解決困難な人間関係などを表す言葉として、文化的に深く根付いています。特に、糸や髪の毛が絡まる様子から連想される、もつれ、混乱、束縛といったイメージは、人生における困難や複雑さを象徴的に表現するために用いられてきました。
文学作品における「tangled」の使用例として、シェイクスピアの劇を挙げることができます。登場人物たちの運命や愛情、陰謀が複雑に絡み合い、まるで解きほぐせない糸のようだ、という状況を描写する際に、「tangled」は効果的に用いられます。また、19世紀のゴシック小説においては、古城の蔦が絡まる様子や、登場人物の精神的な葛藤が「tangled」という言葉を通じて表現され、読者に不安や緊張感を与える役割を果たしました。現代においても、ミステリー小説やサスペンス映画などで、事件の真相が複雑に絡み合っている状況を「tangled web」と表現することで、物語の核心に迫る感覚を強調しています。
「tangled」はまた、人間関係の複雑さや、感情のもつれを表す際にも頻繁に用いられます。例えば、「a tangled love affair(複雑な恋愛関係)」という表現は、複数の人物が関わり、感情が入り乱れた恋愛関係を指します。また、「tangled emotions(複雑な感情)」という表現は、喜び、悲しみ、怒り、恐れなど、複数の感情が入り混じり、整理がつかない状態を表します。このような感情のもつれは、しばしば人間関係の破綻や精神的な苦痛を引き起こし、「tangled」という言葉は、そうした状況の深刻さを伝えます。
さらに、「tangled」は社会的な問題や政治的な状況を表す際にも用いられます。例えば、「tangled bureaucracy(複雑な官僚制度)」という表現は、手続きが煩雑で、非効率な官僚制度を批判的に表現する際に用いられます。また、「tangled international relations(複雑な国際関係)」という表現は、国家間の利害関係が複雑に絡み合い、解決が困難な状況を表します。このように、「tangled」は、個人的な感情から社会的な問題まで、幅広い文脈で使用され、複雑さ、混乱、そして解決の困難さを象徴する言葉として、私たちの文化に深く根付いているのです。
試験傾向
主に長文読解、稀に語彙問題。
準1級以上で稀に出題。
物語や説明文で、比喩的な意味で使われることが多い。
文字通りの「絡まった」という意味だけでなく、比喩的な意味も理解しておく必要がある。類義語のentangledとの使い分けも意識。
Part 7(長文読解)で稀に出題される程度。
TOEIC全体で見て、出題頻度は低い。
ビジネスシーンよりも、一般的な内容の文章で使われることが多い。
TOEIC対策としては優先順位は低いが、意味を知っておいて損はない。長文読解で出てきた際に、文脈から意味を推測できるようにしておく。
読解問題で出題される可能性あり。
TOEFL iBTのリーディングセクションで、アカデミックな文章中に出てくる可能性がある。
抽象的な概念や複雑な状況を表す際に使われることがある。
比喩的な意味での理解が重要。文脈から意味を推測する練習をしておく。類義語とのニュアンスの違いを意識する。
長文読解問題で出題される可能性あり。
難関大学の入試問題で稀に出題。
物語や論説文など、様々な文脈で使われる。
文脈から意味を推測する能力が重要。類義語(例:complicated, intricate)との使い分けを意識する。比喩的な意味も理解しておく。