scissors
最初の音 /s/ は日本語の「サシスセソ」よりも舌を少し引いて発音し、息を細く出すイメージです。母音 /ɪ/ は「イ」と「エ」の中間のような音で、短く発音します。/ə/ は曖昧母音で、力を抜いて「ア」と発音します。最後の /z/ は有声音なので、喉を震わせることを意識しましょう。複数形なので、必ず /z/ の音を入れるようにしてください。
はさみ
2枚の刃を組み合わせて物を切る道具。常に複数形で用いられる点に注意。英語では 'a pair of scissors' と数える。
My daughter asked, "Mom, where are the scissors? I need to cut this paper."
娘が「ママ、はさみどこ?この紙切りたいの」と尋ねました。
※ お子さんが工作を始める時に、はさみを探している日常のワンシーンです。はさみは、紙や布などを切るための道具として、家庭で非常によく使われます。「scissors」は常に複数形として扱われるので、「are」を使います。
I carefully used the sharp scissors to open the package from my friend.
友達からの小包を開けるために、私は慎重に鋭いはさみを使いました。
※ 届いた小包をワクワクしながら開ける場面です。はさみは、封筒や包装を開ける際にもよく使われます。刃物なので「carefully(慎重に)」や「sharp(鋭い)」といった言葉と一緒に使うことで、より具体的な状況が伝わります。
The hairdresser used special scissors to trim my hair very carefully.
美容師は私の髪をとても丁寧に切るために、特殊なはさみを使いました。
※ 美容院で髪を切ってもらっている時の情景です。はさみは、美容師や仕立て屋さんなど、特定の職業の専門道具としても登場します。「trim」は「(髪などを)少し切る、整える」という意味で、美容院での会話によく出てきます。
コロケーション
はさみ一丁
※ "scissors"は常に複数形で扱われるため、数を数える際には"a pair of"を付ける必要があります。これは、はさみが2つの刃で構成されていることに由来します。同様の例として、"glasses"(眼鏡)、"trousers"(ズボン)などがあります。"a scissors"は文法的に誤りなので注意が必要です。日常会話で頻繁に使われます。
切れ味の悪いハサミ
※ "blunt"は「刃物などの先が丸い、鈍い」という意味の形容詞で、ハサミの切れ味が悪い状態を表します。反対語は"sharp"(鋭い)です。例えば、「これらのハサミは切れ味が悪い (These scissors are blunt.)」のように使います。DIYや工作などの場面で、ハサミの状態を説明する際によく用いられます。
爪切りハサミ
※ 爪を切るために特化したハサミを指します。通常のハサミよりも小型で、刃先がカーブしていることが多いです。美容や衛生に関する話題で登場します。類似の表現に"nail clippers"(爪切り)がありますが、こちらはハサミ状ではなく、クリップのような形状のものを指します。
ハサミを使って
※ 何かを切る手段としてハサミを用いることを示す一般的な表現です。"with a knife"(ナイフで)などと同様の構造です。例えば、「ハサミで紙を切る (cut the paper with scissors)」のように使われます。前置詞"with"は「道具」を表す際に頻繁に使用されます。
ハサミで何かを切り抜く
※ "cut out"は「切り抜く」という意味の句動詞で、ハサミを使って特定の形を切り出す動作を表します。工作や図画工作の場面でよく使われます。例えば、「雑誌から写真をハサミで切り抜く (cut the picture out of the magazine with scissors)」のように使います。
手術用ハサミ
※ 医療現場で使用される特殊なハサミを指します。形状や用途によって様々な種類があり、組織の切開や縫合糸の切断などに用いられます。医療ドラマやニュースなどで見かけることがあります。一般の人が日常的に使う表現ではありません。
ハサミで整える、切りそろえる
※ "trim"は「(余分な部分を)切り取る、刈り込む」という意味の動詞で、ハサミを使って何かを少しだけ整える動作を表します。髪の毛やひげ、植物などを手入れする際によく使われます。例えば、「ハサミで髪を整える (trim your hair with scissors)」のように使います。
使用シーン
美術、工学、家政学などの分野で、実験手順や道具の説明で使われることがあります。「この実験では、対象物をscissorsで切断します」のように、具体的な作業工程を示す文脈で用いられます。専門分野によっては、より専門的な切断器具が用いられるため、使用頻度は高くありません。
事務用品としてのscissorsを指す場合や、比喩表現として使われることがあります。例えば、「プロジェクトの予算をscissorsで切り詰める必要がある」のように、コスト削減の必要性を伝える際に用いられます。ただし、より直接的な表現が好まれる場合も多く、頻度は高くありません。
日常生活で物を切る際に使用される道具として、会話や文章で頻繁に登場します。「ちょっとscissors貸して」「scissorsで開けて」のように、具体的な動作を伴う場面でよく使われます。子供向けの工作や、DIYの話題などでもよく登場します。
関連語
類義語
- shears
主に庭仕事や羊の毛刈りなどに使われる、大型で丈夫なハサミを指す。また、比喩的に大規模な削減や切り取りを意味することもある。 【ニュアンスの違い】"scissors"が一般的なハサミを指すのに対し、"shears"はより専門的で、力を必要とする作業に使われるイメージ。フォーマルな場面や専門分野で使われることが多い。 【混同しやすい点】日常的な使用頻度は"scissors"の方が圧倒的に高い。"shears"は特定の用途を連想させるため、誤って使うと不自然になることがある。
- clippers
主に毛髪や爪を切るために使用される道具。電気式のものも多い。動物の毛を刈るのにも使われる。 【ニュアンスの違い】"scissors"が紙や布などを切るのに使われるのに対し、"clippers"は毛や爪など、より硬いものを切るために特化している。専門的な道具という印象が強い。 【混同しやすい点】"clippers"は必ずしも刃が交差する構造ではない(電気バリカンなど)。"scissors"のように刃が交差するタイプもあるが、用途が異なる。
- cutting tool
物を切るための道具全般を指す一般的な言葉。ハサミ、ナイフ、カッターなどを含む。 【ニュアンスの違い】"scissors"が特定の形状と機能を持つ道具を指すのに対し、"cutting tool"はより広範なカテゴリーを指す。フォーマルな場面や技術的な文脈で使われることが多い。 【混同しやすい点】"cutting tool"は具体的な道具を指すのではなく、総称として使われるため、具体的な道具を指したい場合は"scissors"など適切な語を選ぶ必要がある。
- pruners
庭木や果樹の剪定に使用されるハサミ。片手で使えるものが一般的で、枝を切るのに適した形状をしている。 【ニュアンスの違い】"scissors"が一般的な用途に使われるのに対し、"pruners"は園芸作業に特化している。専門的な知識を持つ人が使うイメージがある。 【混同しやすい点】"pruners"は枝を切ることに特化しており、紙や布を切るのには適さない。また、構造も"scissors"とは異なる場合がある(片刃のものなど)。
- nippers
針金やプラスチックなどを切るための道具。ペンチのような形状で、強力な切断力を持つ。 【ニュアンスの違い】"scissors"が比較的柔らかいものを切るのに使われるのに対し、"nippers"はより硬いものを切るために設計されている。DIYや工作などの場面で使われることが多い。 【混同しやすい点】"nippers"は刃が交差する構造ではなく、挟んで切るタイプである。また、"scissors"よりも力を必要とする。
派生語
- excise
『切り取る』『削除する』という意味の動詞。語源は『ex-(外へ)』+『caedere(切る)』。不要な部分を切り取るニュアンスで、文章の一部削除や、腫瘍の切除などに使われる。やや専門的な文脈で、ビジネス文書や医療分野で用いられる。
- excision
『切除』『削除』という意味の名詞。動詞『excise』から派生。手術による組織の切除、文章からの不要部分の削除など、具体的な行為を指す。学術論文や医療現場で使われる頻度が高い。
『切り込む』『刻む』という意味の動詞。語源は『in-(中に)』+『caedere(切る)』。表面に浅く切り込みを入れるイメージで、手術の切開や、デザインの彫刻などに使われる。やや専門的な文脈で、医療や美術関係で用いられる。
語源
「scissors(はさみ)」の語源は、ラテン語の「cisoria(切る道具)」に由来します。これは「caedere(切る)」という動詞から派生した言葉です。つまり、scissorsは「切るためのもの」という根本的な意味合いを持っています。面白いことに、英語では常に複数形で使われます。これは、はさみが通常2つの刃で構成されているため、ペアで一つの道具と認識されるからです。日本語の「はさみ」も、物を挟んで切るという動作を表しており、道具の機能に着目した言葉と言えるでしょう。ラテン語の「caedere」は、英語の「incision(切り込み)」や「concise(簡潔な)」など、様々な単語の語源にもなっています。これらの単語も、何かを「切る」または「区切る」という概念を含んでいることを覚えておくと、語彙の理解が深まります。
暗記法
ハサミは単なる道具を超え、文化の中で二面性を持つ象徴として存在します。運命の糸を断ち切るメタファーは、古代ギリシャ神話から現代まで用いられ、中世では生活を支える象徴でした。文学作品では感情や関係を断ち切る象徴として描かれ、創造と破壊、受容と拒絶といった相反する感情を象徴します。現代では関係の終焉や、ファッションにおける創造性の象徴としても使われます。
混同しやすい単語
「scissors」と「seizure」は、どちらも「s」の音で始まり、似た音節構造を持つため、発音を聞き間違えやすい。しかし、「seizure」は「発作、差し押さえ」という意味の名詞であり、「scissors(はさみ)」とは全く異なる。特に、医学や法律の文脈で使われることが多い単語なので注意が必要。語源的には「つかむ」という意味のラテン語に由来し、発作のイメージと関連付けられる。
「scissors」と「succinct」は、どちらも「s」の音で始まり、子音の連続(sc-とsu-)があるため、スペルを混同しやすい。また、音節数も似ているため、発音も曖昧に記憶していると混同する可能性がある。「succinct」は「簡潔な」という意味の形容詞で、文章や説明を指す際に使われる。語源的には「ベルトで締める」という意味のラテン語に由来し、無駄を省いた簡潔さを表している。
「scissors」と「sensors」は、どちらも「s」の音で始まり、「-sors」という語尾を持つため、スペルと発音の両方で混同しやすい。「sensors」は「センサー」という意味で、機械やシステムが周囲の情報を感知するために使用する装置を指す。語源的には「感じる」という意味のラテン語に由来し、感知する機能を表している。
「scissors」と「assessors」は、どちらも「s」の音で始まり、語尾が「-ssors」と共通しているため、スペルと発音の両方で混同しやすい。「assessors」は「査定人、評価者」という意味で、不動産の価値や損害の程度などを評価する人を指す。語源的には「評価する」という意味のラテン語に由来し、評価する役割を表している。
「scissors」と「exercise」は、どちらも語頭に「ex-」「sc-」という文字の並びを持ち、音の響きも一部似ているため、スペルと発音の両方で混同しやすい。「exercise」は「運動、練習」という意味で、体や能力を鍛えるための活動を指す。語源的には「外に出す」という意味のラテン語に由来し、潜在能力を引き出すイメージと関連付けられる。
「scissors」と「exorcise」は、どちらも語頭に「ex-」という文字の並びを持ち、音の響きも一部似ているため、スペルと発音の両方で混同しやすい。「exorcise」は「(悪霊などを)追い払う、取り除く」という意味で、宗教的な儀式や文脈で使われることが多い。語源的には「誓いを立てて追い出す」という意味のギリシャ語に由来し、悪霊を追い払う行為を表している。
誤用例
日本語ではハサミを単数形で捉えがちですが、英語の『scissors』は常に複数形です。これは、ハサミが2枚の刃で構成されているため、pair(対)で認識されることに由来します。同様に、trousers(ズボン)、glasses(メガネ)なども複数形で扱われます。日本語の『ハサミ』という単語に引きずられず、英語の対象物の捉え方を理解することが重要です。
前述の通り、'scissors'は複数形なので、単数形の冠詞 'a' と一緒に使うことはできません。ハサミが一つ必要であることを明確にするには、'a pair of scissors' と表現します。これは、英語では物を数える際に、その性質や形状によって数え方が異なることを示しています。例えば、家具は 'a piece of furniture' と数えます。日本語の『一枚の紙』のように、全てを同じように数えるわけではない点に注意が必要です。
『scissors』が複数形であるため、それを受ける代名詞も複数形の『they』を使用する必要があります。日本語では主語を省略したり、単数形で表現したりすることが多いですが、英語では主語と代名詞の一致が重要です。また、ここではscissorsがsharpであることと、結果としてよく切れる、という因果関係を表すためにセミコロンで文を繋ぐことで、より洗練された印象になります。単純にandで繋ぐよりも、大人の語彙力を見せる表現です。
文化的背景
「scissors(ハサミ)」は、物を断ち切るという物理的な機能を超え、創造と破壊、分離と結合といった二面性を持つ象徴として、文化の中で多様な意味を担ってきました。特に、運命の糸を断ち切るというイメージは、古代ギリシャ神話から現代に至るまで、強力なメタファーとして用いられています。
ハサミの象徴的な意味合いは、その歴史的背景と深く結びついています。古代ローマ時代には、すでに現代のハサミに近い道具が存在していましたが、中世ヨーロッパにおいては、羊毛を刈り取るための道具として、農業経済において重要な役割を果たしました。この頃から、ハサミは単なる道具ではなく、生活を支える象徴としての意味を持つようになります。また、中世の物語や寓話においては、ハサミはしばしば運命や宿命を断ち切る力を持つものとして描かれ、人々の生活や運命を左右する神秘的な力を持つものとして認識されていました。
文学作品や映画においても、ハサミはしばしば重要なモチーフとして登場します。例えば、アンデルセンの童話『雪の女王』では、雪の女王がカイの心を凍らせるためにハサミを使用し、感情や人間関係を断ち切る象徴として描かれています。また、ティム・バートンの映画『シザーハンズ』では、ハサミの手を持つエドワードが、その特異な能力によって氷の彫刻を作り出したり、庭の剪定を行ったりする一方で、周囲の人々との間に摩擦を生み出す存在として描かれています。このように、ハサミは創造と破壊、受容と拒絶といった相反する感情を象徴する道具として、物語に深みを与えています。
現代社会においても、ハサミは単なる文房具や道具としてだけでなく、比喩的な意味合いで使用されることがあります。「関係を断ち切る」「過去を断ち切る」といった表現は、ハサミが持つ分離や終焉のイメージを反映しています。また、ファッション業界においては、ハサミは創造性の象徴として、新しいスタイルやトレンドを生み出す力を象徴しています。このように、ハサミは時代や文化を超えて、人々の生活や感情、そして創造性といった様々な側面を象徴する道具として、その存在感を示し続けています。
試験傾向
1. 出題形式: 主に語彙問題、長文読解。2. 頻度と級・パート: 2級以上で出題可能性あり。準1級でやや頻出。3. 文脈・例題の特徴: 日常生活、ニュース記事など。4. 学習者への注意点・アドバイス: 複数形であること、関連語(cut, trimなど)との区別。
1. 出題形式: Part 5 (短文穴埋め問題)、Part 7 (長文読解問題)。2. 頻度と級・パート: そこまで高頻度ではない。3. 文脈・例題の特徴: オフィス用品、DIY関連の文脈で稀に出題。4. 学習者への注意点・アドバイス: 文法的な知識(複数形であること)と、文脈から意味を推測する能力。
1. 出題形式: リーディングセクション。2. 頻度と級・パート: 頻度は低い。3. 文脈・例題の特徴: 日常生活に関する内容で稀に出題される可能性がある。4. 学習者への注意点・アドバイス: アカデミックな文脈ではあまり使用されない。
1. 出題形式: 長文読解、語彙問題。2. 頻度と級・パート: 中堅以上の大学で出題される可能性あり。3. 文脈・例題の特徴: 日常生活、科学技術、社会問題など幅広いテーマで登場。4. 学習者への注意点・アドバイス: 複数形であること、文脈から意味を推測する練習。