英単語学習ラボ

resin

/ˈrɛzɪn/(レズィン)

第一音節にアクセントがあります。母音 /e/ は日本語の「エ」よりもやや口を横に開いて発音します。/z/ は有声音ですので、喉を震わせることを意識しましょう。最後の /n/ は舌先を上の歯の裏につけて発音します。

名詞

樹脂

植物から分泌される、または合成された、粘り気のある物質。プラスチックや接着剤の原料となる。天然樹脂と合成樹脂がある。

A sticky, clear resin oozed from the old pine tree.

古びた松の木から、べとべとした透明な樹脂がにじみ出ていました。

森の中で、古い松の木から透明で少しべたつく液体がゆっくりと流れ出ている情景です。この例文は、木から自然に分泌される「樹液」としての『resin』の最も基本的な使い方を示しています。特に『ooze』(にじみ出る)という動詞は、液体がゆっくりと染み出す様子を表すので、resinと相性が良いです。

He carefully mixed the resin to make a shiny coaster.

彼は光沢のあるコースターを作るために、慎重に樹脂を混ぜました。

作業台で、誰かが真剣な顔で2つの液体を混ぜ合わせ、やがてそれが固まって美しいコースターになる瞬間を想像してください。この例文は、液体状の樹脂を混ぜて固める、DIYや工芸品作りの材料としての『resin』の典型的な使い方です。『to make 〜』は「〜を作るために」という目的を表す表現で、日常的によく使われます。

Many plastic toys are made from a type of strong resin.

多くのプラスチック製のおもちゃは、ある種の丈夫な樹脂から作られています。

カラフルなプラスチック製のおもちゃが並んでいる様子を思い浮かべてください。この例文は、プラスチック製品の原料としての『resin』の使われ方を示しており、現代社会で非常に一般的な文脈です。『be made from 〜』は「〜から作られている」という意味の受動態の表現で、材料や素材を説明する際によく使われます。

動詞

樹脂を塗る

表面を保護したり、強化するために樹脂を塗布する行為。例えば、木材の表面に樹脂を塗って防水性や耐久性を高める。

He gently resined the tabletop, hoping it would shine brightly.

彼はテーブルの天板に優しく樹脂を塗り、明るく輝くことを願った。

これはDIYや家具の手入れの場面です。大切な家具を丁寧に手入れする様子が目に浮かびますね。動詞としての「resin」は、何かを保護したり、美しく見せたりするために「樹脂を塗る」「樹脂加工する」という意味で使われます。ここでは「gently(優しく)」という副詞で、作業の丁寧さが伝わります。

She needed to resin her surfboard before hitting the waves next summer.

彼女は次の夏に波に乗る前に、サーフボードに樹脂を塗る必要があった。

スポーツ用品のメンテナンスの場面です。サーフボードに樹脂を塗るのは、表面を保護し、滑りを良くしたり、耐久性を高めたりするためによく行われます。「needed to~」で「~する必要があった」と、事前の準備の状況が分かります。夏にサーフィンをするワクワク感も伝わりますね。

The craftsperson carefully resined the tiny wooden figure to preserve its details.

その職人は、細部を保存するために、小さな木製の置物に丁寧に樹脂を塗った。

プロの作業や工芸品の制作の場面です。「craftsperson(職人)」が「carefully(丁寧に)」作業する様子が描かれています。「tiny wooden figure(小さな木製の置物)」と具体的な対象があることで、繊細な作業であることが伝わります。「to preserve its details(細部を保存するために)」という目的が加わることで、なぜ樹脂を塗るのかが明確になります。

コロケーション

epoxy resin

エポキシ樹脂

エポキシ樹脂は、二つ以上のエポキシ基を持つ化合物を硬化剤と反応させて作る熱硬化性樹脂です。接着剤、塗料、複合材料など、幅広い用途で使用されます。特に強度と耐薬品性が求められる場面で重宝されます。DIYや工業用途で頻繁に使われるため、技術系の英語を読む際には必須の知識です。名詞句(形容詞+名詞)の典型例です。

synthetic resin

合成樹脂

天然樹脂に対して、人工的に合成された樹脂全般を指します。プラスチックの主成分であり、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂など、様々な種類が存在します。現代社会において不可欠な素材であり、その種類と特性を理解することは、科学技術の基礎知識として重要です。ビジネスシーンでも、素材に関する議論で頻繁に登場します。

cast in resin

樹脂で鋳造する、樹脂で封入する

液体状の樹脂を型に流し込み、硬化させて物体を成形する技術です。美術工芸品や模型製作、電子部品の保護など、多様な分野で用いられます。比喩的に『過去の出来事を固定化する』という意味合いで使われることもあります。 'cast' は動詞で、 'in resin' は前置詞句です。技術的な文脈でよく見られます。

resin coating

樹脂コーティング

表面保護や装飾のために、樹脂を塗布すること。自動車の塗装、電子機器の絶縁、食品包装など、様々な用途があります。コーティングの種類によって、耐候性、耐薬品性、耐摩耗性などの特性を付与できます。製品の品質向上に不可欠な技術であり、製造業においては重要なキーワードです。名詞句(名詞+名詞)の例です。

resin composite

樹脂複合材

樹脂をマトリックスとし、繊維や粒子などの強化材を組み合わせた材料です。軽量でありながら高強度であるため、航空機、自動車、スポーツ用品など、幅広い分野で使用されています。カーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)はその代表例です。複合材料の設計や製造には高度な知識が必要であり、専門的な分野で頻繁に用いられます。

natural resin

天然樹脂

植物や昆虫など、自然界から採取される樹脂です。松脂(ロジン)、漆、琥珀などが代表例です。接着剤、塗料、香料など、古くから様々な用途で使用されてきました。近年では、環境に優しい素材として再評価されています。歴史や文化的な背景を持つ素材であり、文学作品や美術工芸品に関する記述にも登場します。

resin beads

樹脂ビーズ

小さな球状の樹脂製品。装飾品、水質浄化、クロマトグラフィーなど、様々な用途で使用されます。特にイオン交換樹脂ビーズは、水中の不純物を取り除くために広く利用されています。科学技術分野では、実験や分析において重要な役割を果たします。日常生活では、手芸用品としても親しまれています。

使用シーン

アカデミック

化学、材料科学、工学などの分野の研究論文や講義で頻繁に使用されます。例えば、新しい高分子材料の研究で「エポキシ樹脂の硬化特性」について議論したり、考古学で「琥珀(樹脂化した樹液)に閉じ込められた昆虫」を分析したりする際に用いられます。専門的な実験手順や結果の説明に不可欠な語彙です。

ビジネス

製造業、特にプラスチック製品、塗料、接着剤などを扱う企業で、技術文書、製品仕様書、取引先とのメールなどで使用されます。例えば、「この部品は耐熱性樹脂でできている」と説明したり、「新しい樹脂材料の調達」について交渉したりする際に使われます。専門用語ですが、関連業界では日常的に使われます。

日常会話

DIYや模型製作など、特定の趣味を持つ人が、材料について話す際に使用することがあります。例えば、「この模型にはエポキシ樹脂を使うと良い」とアドバイスしたり、家具の修理で「樹脂製の接着剤」を使う方法を調べたりする際に使われます。一般の人が日常会話で使うことは稀ですが、製品の成分表示などで見かけることがあります。

関連語

類義語

  • 一般的に、植物から分泌される粘着性のある物質を指し、特にチューインガムのように噛むことができるものを連想させます。日常会話でよく使われます。 【ニュアンスの違い】"Resin"よりも具体的な物質を指すことが多く、天然または人工のガムを指します。例えば、チューインガムやある種の接着剤を指すことがあります。 "Resin"はより広い範囲の物質を指すため、文脈によっては"gum"が不適切になることがあります。 【混同しやすい点】"Gum"は可算名詞としても不可算名詞としても使われますが、具体的なガム製品を指す場合は可算、一般的な物質を指す場合は不可算になることがあります。また、"gum"は歯茎を意味することもあるため、文脈に注意が必要です。

  • 二つの物をくっつけるために使用される物質全般を指します。ビジネスや技術的な文脈でよく使われます。 【ニュアンスの違い】"Resin"が接着剤の成分として使われることがあるのに対し、"adhesive"は接着剤そのものを指します。したがって、"adhesive"はより具体的な製品を指す傾向があります。 "Resin"は原料、"adhesive"は完成品というイメージです。 【混同しやすい点】"Adhesive"は通常、特定の化学組成を持つ物質ではなく、接着機能を持つ物質の総称として使われます。また、"adhesive"は形容詞としても使われ、「粘着性のある」という意味になります。

  • sealant

    液体や気体の漏れを防ぐために使用される物質を指します。建築、自動車、配管などの分野で使われます。 【ニュアンスの違い】"Resin"がシーラントの成分として使われることがありますが、"sealant"は特定の用途、つまり密閉のために使用される物質を指します。 "Sealant"は特定の機能に特化した物質であり、"resin"よりも用途が限定的です。 【混同しやすい点】"Sealant"は、その用途から、耐水性や耐薬品性などが求められることが多いです。また、"sealant"は動詞としても使われ、「密閉する」という意味になります。

  • varnish

    木材などの表面を保護し、光沢を与えるために使用される透明な塗料を指します。家具や楽器の製造でよく使われます。 【ニュアンスの違い】"Resin"はワニス(varnish)の成分として使われることがあります。ワニスは、樹脂を溶剤に溶かしたもので、表面に塗布して乾燥させることで保護膜を形成します。 "Varnish"は、樹脂を特定の用途のために加工した製品です。 【混同しやすい点】"Varnish"は、塗料の一種であり、着色顔料を含まない透明な塗料を指します。一方、着色顔料を含む塗料は"paint"と呼ばれます。 "Varnish"は、表面の保護と美観の向上を目的として使用されます。

  • 特に木材や金属の表面に塗布される、速乾性で硬く、耐久性のある塗料を指します。高級家具や楽器、装飾品などに使用されます。 【ニュアンスの違い】"Lacquer"は、"varnish"と同様に、樹脂をベースとした塗料ですが、より速乾性で硬く、耐久性が高いという特徴があります。また、"lacquer"は、東アジア原産の漆の木から採取される天然樹脂を指すこともあります。 "Lacquer"は、より高級感のある仕上がりを求める場合に使用されます。 【混同しやすい点】"Lacquer"は、塗布方法が難しく、専門的な技術が必要となる場合があります。また、"lacquer"は、溶剤に有機溶剤を使用していることが多いため、換気に注意が必要です。

  • rosin

    主にマツ科植物の樹脂から生成される固形の樹脂で、摩擦を増やす目的で使用されます。バイオリンなどの弦楽器の弓に塗布したり、スポーツの滑り止めとして使用されます。 【ニュアンスの違い】"Rosin"は、"resin"の一種であり、特定の用途に特化した樹脂です。 "Resin"はより一般的な用語であり、"rosin"はその一種を指します。 "Rosin"は、摩擦力を必要とする場面で使われることが多いです。 【混同しやすい点】"Rosin"は、主に固体として使用され、粉末状や塊状で販売されています。また、"rosin"は、アレルギー反応を引き起こす可能性があるため、使用には注意が必要です。

派生語

  • rosin

    『松脂(まつやに)』。樹脂を蒸留して得られる固体。バイオリンなどの弦楽器の弓に塗って摩擦を高めるために使われる。resinから派生し、特に楽器演奏や工業分野で用いられる。

  • resinoid

    『合成樹脂』。樹脂に似た性質を持つ人工化合物。接尾辞『-oid(〜に似たもの)』が付き、天然樹脂に似せて作られた高分子化合物を指す。化学、工業分野で頻繁に使われる。

  • resinous

    『樹脂質の』『樹脂のような』という意味の形容詞。接尾辞『-ous』は『〜の性質を持つ』という意味合いを付与し、物質の性質や外観を説明する際に用いられる。例えば、『resinous pine』は樹脂の多い松を指す。

反意語

  • 『水』。樹脂が一般的に水を弾く性質を持つため、対義語として捉えることができる。例えば、防水加工された生地は『resin-coated』と表現されるが、水に浸すとその効果が失われる。文脈によっては、水と樹脂は互いに対立する性質を表す。

  • 『溶媒』。樹脂を溶解する物質。樹脂は特定の溶媒に溶ける性質を持つが、溶媒がない状態では固体として存在する。樹脂が溶媒によって溶解されるという点で、対義的な関係性を持つ。化学実験や工業プロセスにおいて、樹脂と溶媒の関係は重要。

語源

"resin(樹脂)」は、ラテン語の「resina(樹脂)」に直接由来します。この「resina」は、古代ギリシャ語の「rhētinē(ρητίνη)」から借用されたと考えられています。古代において、樹脂は主に松などの針葉樹から採取される芳香のある分泌物を指していました。この物質は、香料や医薬品、接着剤など、様々な用途に用いられてきました。英語の「resin」は、ラテン語の形をほぼそのまま受け継ぎ、現代でも同様の意味で使用されています。つまり、「resin」は、古代から人々に利用されてきた天然の樹液に由来する言葉であり、その歴史を現代に伝えていると言えるでしょう。

暗記法

樹脂は古代エジプトでミイラを永遠に保つ святой материал であり、中世錬金術では「太陽の涙」と称された琥珀を生み出す。それは時間と空間を超越する神秘の象徴。現代では生活を支える素材だが、環境意識の高まりから持続可能性への ключ としても注目される。過去、現在、未来…樹脂は文化と社会を繋ぐ святой материал なのだ。

混同しやすい単語

『resin』と『reason』は、発音が非常に似ています。特に、語尾の 'n' の有無に注意が必要です。『reason』は『理由』という意味の名詞、または『推論する』という意味の動詞です。resin (レジン) は名詞で「樹脂」の意味ですので、文脈から判断することが重要です。reason の語源はラテン語の ratio (理性) に由来し、考える力を意味します。

raisin

『resin』と『raisin』は、スペルが似ており、発音も部分的(最初の音節)に共通しています。『raisin』は『レーズン(干しぶどう)』という意味です。resin は「樹脂」で、食品ではありませんので、文脈で判断できます。raisin はフランス語の raisin (ぶどう) に由来します。

rising

『resin』と『rising』は、語尾の 'ing' が似ており、発音も曖昧になりやすいです。『rising』は動詞 'rise' の現在分詞形で、『上昇している』『昇っている』という意味です。例えば、「the rising sun (昇る太陽)」のように使われます。resin とは意味も品詞も大きく異なるため、文脈を注意深く読むことが重要です。rise はゲルマン祖語の risanan (立ち上がる) に由来します。

rosin

『resin』と『rosin』は、スペルが非常に似ており、発音もほぼ同じです。ただし、rosin は「ロジン」と発音され、バイオリンなどの弦楽器の弓に塗る松脂を指します。resin は一般的な「樹脂」を指すのに対し、rosin は特定の種類の樹脂を指すため、文脈によって使い分けます。rosin は resin から派生した語です。

『resin』と『relic』は、最初の2文字が同じで、発音も似ているため混同しやすいかもしれません。『relic』は『遺物』『形見』という意味です。例えば、「a religious relic (宗教的な遺物)」のように使われます。resin とは意味が全く異なるため、文脈から区別できます。relic はラテン語の reliquiae (残り物) に由来します。

『resin』と『lesson』は、母音と子音の配置が似ているため、スペルミスしやすい単語です。lesson は「レッスン」「授業」「教訓」といった意味で、学習の場面でよく使われます。resin とは意味も文脈も異なるため、注意深く読むことで区別できます。lesson はラテン語の lectio (読むこと) に由来します。

誤用例

✖ 誤用: The old violin was coated in resin, giving it a sticky texture.
✅ 正用: The old violin was coated in rosin, giving it a smooth grip.

多くの日本人学習者は『樹脂』を意味する『resin』を、バイオリンの弓に塗る松脂(まつやに)を指すものと誤解しやすいです。松脂は英語では『rosin』といい、バイオリンの演奏において弓と弦の摩擦を高めるために使われます。『resin』はより一般的な『合成樹脂』や『天然樹脂』を指し、バイオリンの弓には適しません。この誤用は、日本語の『樹脂』という言葉が、英語の『resin』と『rosin』の両方を曖昧にカバーしているために起こりがちです。日本の学校教育では、詳細な使い分けが教えられないことも一因です。英語の背景にある考え方としては、特定の用途に合わせた専門用語が存在し、それを正確に理解し使い分けることが重要です。例えば、バイオリンの演奏に関する話題では、専門用語である『rosin』を使うことで、より正確で洗練されたコミュニケーションが可能になります。日本語→英語変換の意図としては、『松脂=樹脂』という単純な置き換えが、誤用を生む典型的なパターンです。

✖ 誤用: His speech was full of resin, making it difficult to understand his true feelings.
✅ 正用: His speech was full of artifice, making it difficult to understand his true feelings.

『resin』は比喩的に『粘り気』や『頑固さ』を意味することはなく、物質的な樹脂そのものを指します。この文脈では、意図的に感情を隠している、または作為的な話し方を指すために『artifice(策略、ごまかし)』や『affectation(気取り)』といった単語を使うのが適切です。日本人は、比喩表現を直接的に翻訳しようとする傾向があり、『樹脂のような話し方=感情が見えにくい』という連想から誤用が生じやすいと考えられます。しかし、英語では物質的な性質を比喩として用いる場合、文化的な背景や共通認識が異なるため、意味が通じないことがあります。正しい英語の背景には、抽象的な概念を表現するために、より適切な比喩表現を選択するという考え方があります。例えば、感情を隠している話し方には『artifice』や『affectation』といった、より抽象的で文化的に共有された表現を用いることで、意図が正確に伝わります。日本語→英語変換の意図としては、『樹脂』という単語から連想されるイメージを、そのまま英語に当てはめようとする誤った直訳が原因です。

✖ 誤用: The government's policy is still resin after the amendment.
✅ 正用: The government's policy is still rigid after the amendment.

『resin』は政策や態度が『硬直している』という意味では使用されません。この文脈では、柔軟性がなく、変化を受け入れないという意味で『rigid(硬直した)』や『inflexible(柔軟性のない)』といった単語を使うのが適切です。日本人は、変化を嫌う状態を表現する際に、物理的な硬さを連想し、『resin』という単語を選んでしまうことがあります。しかし、英語では抽象的な概念を表現する際に、比喩表現を用いる場合でも、文化的な背景や共通認識が異なるため、意味が通じないことがあります。正しい英語の背景には、抽象的な概念を表現するために、より適切な比喩表現を選択するという考え方があります。例えば、政策が硬直している場合には『rigid』や『inflexible』といった、より抽象的で文化的に共有された表現を用いることで、意図が正確に伝わります。日本語→英語変換の意図としては、『硬直』という言葉から連想されるイメージを、そのまま英語に当てはめようとする誤った直訳が原因です。また、英語のネイティブスピーカーは、政策や態度に対して『resin』という単語を使うことはまずありません。

文化的背景

樹脂(resin)は、その粘り気のある性質から、永続性、保護、そして時には束縛の象徴として文化的に用いられてきました。古代から現代に至るまで、樹脂は単なる物質を超え、人間の営みや精神世界に深く根ざした意味を持つ存在として扱われてきたのです。

古代エジプトでは、樹脂はミイラの保存に不可欠な役割を果たしました。特に没薬(ミルラ)や乳香(フランキンセンス)といった香りの高い樹脂は、神聖な儀式や死後の世界への旅立ちを助けるものとして重宝されました。これらの樹脂は、死者の肉体を腐敗から守るだけでなく、その魂を永遠の世界へと導くと信じられていたのです。樹脂の持つ抗菌作用や防腐効果は、単なる技術的な利点を超え、永遠の命への人々の切なる願いと結びついていました。樹脂で覆われたミイラは、時間という制約を超越した存在として、古代エジプト人の死生観を象徴していたと言えるでしょう。

中世ヨーロッパでは、樹脂は錬金術の分野でも重要な役割を果たしました。琥珀(こはく)は、その中に閉じ込められた古代の昆虫や植物の姿から、時間と空間を超越した神秘的な力を持つと信じられていました。錬金術師たちは、琥珀を「太陽の涙」と呼び、不老不死の霊薬を作り出すための材料として研究しました。樹脂は、変容と再生の象徴として、物質的な価値を超えた精神的な探求の対象となったのです。また、樹脂は、バイオリンなどの弦楽器の弓に塗布され、音色を豊かにする役割も果たしました。この用途は、樹脂が単なる物質ではなく、芸術表現に不可欠な要素であることを示しています。

現代においても、樹脂は様々な形で私たちの生活に関わっています。例えば、エポキシ樹脂は、接着剤や塗料として広く使用され、私たちの身の回りの製品を保護し、耐久性を高める役割を果たしています。また、樹脂は、プラスチックの原料としても使用され、現代社会における大量生産を支える基盤となっています。しかし、近年では、環境問題への意識の高まりから、バイオマス由来の樹脂やリサイクル可能な樹脂の開発が進められています。これは、樹脂が単なる利便性を提供する物質ではなく、持続可能な社会を構築するための重要な要素として再評価されていることを示しています。樹脂は、過去から現在、そして未来へと、私たちの文化や社会に深く関わり続ける物質と言えるでしょう。

試験傾向

英検

この単語が直接問われる頻度は高くないですが、準1級以上の長文読解で、関連語彙や背景知識と関連して間接的に理解を問われる可能性があります。文脈から意味を推測する練習が重要です。

TOEIC

TOEICでは出題頻度は比較的低いですが、化学、製造業、材料に関する文書で登場する可能性があります。Part 5, 6, 7の読解問題で、文脈から意味を推測する力が試されます。ビジネスシーンで使われることは稀です。

TOEFL

TOEFLリーディングセクションで、科学、工学、環境問題などのアカデミックな文脈で登場する可能性があります。専門用語として扱われるため、文脈からの推測能力が重要です。定義や特性に関する記述に注意しましょう。

大学受験

大学受験の長文読解問題で、理系のテーマ(化学、生物学、環境科学など)を扱った文章で登場する可能性があります。文脈から意味を推測する能力と、関連知識(高分子化学など)があると有利です。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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