mower
二重母音 /ˈoʊ/ は、日本語の『オ』から『ウ』へスムーズに変化する音です。『モ』と発音した後、口をすぼめて『ウ』の形にしながら『アー』と発音すると近い音になります。語尾の /r/ は、舌をどこにもつけずに口の中に引き込むように発音します。アメリカ英語では特に意識されますが、イギリス英語ではほとんど発音されないこともあります。
芝刈り機
庭やグラウンドなどの芝生を刈るための機械。手動式や電動式、自走式など様々な種類がある。比喩的に、何かを均一に、あるいは無差別に除去するものを指すこともある。
My dad pushed the loud mower across our big lawn.
父が大きな芝生の上で、うるさい芝刈り機を押していました。
※ 日曜日の朝、お父さんが庭で芝刈りをしているような、ごく日常的な情景が目に浮かびますね。芝刈り機(mower)は、このように「誰かが実際に使っている」場面でよく登場します。ここでは「push(押す)」という動詞が、芝刈り機を使う際の具体的な動作を表しています。
Our old mower stopped working, so we bought a new one this spring.
私たちの古い芝刈り機が動かなくなったので、この春に新しいのを買いました。
※ 芝刈り機が故障して新しいものを購入した、という状況を描写しています。道具が「動かなくなる、故障する」という意味の「stop working」は、機械について話すときにとても役立つ表現です。物の買い替えや修理といった、これまた日常でよくあるシチュエーションでmowerが使われる典型例です。
The neighbor's mower started humming loudly right next to our window.
隣の芝刈り機が、私たちの窓のすぐそばで大きな音を立て始めました。
※ この例文は、芝刈り機が発する「音」に焦点を当てています。朝早くから隣の芝刈り機の音で目が覚めてしまった、なんて経験がある人もいるかもしれませんね。「hum」は機械が「ブンブンという音を立てる」様子を表し、芝刈り機の音を表現するのによく使われます。芝刈り機そのものだけでなく、その存在がもたらす影響を描写する場面でも使われます。
コロケーション
芝刈り機
※ 最も一般的なコロケーションで、文字通り『芝生を刈る機械』を指します。 'lawn' は手入れされた芝生を意味し、家庭の庭や公園などで使われる小型のものを指すことが多いです。'grass cutter' も同様の意味ですが、より一般的で、大型のものや専門的なものを含む場合があります。日常会話から園芸関連の専門的な文脈まで幅広く使用されます。
電動芝刈り機、動力付き芝刈り機
※ 'power' が付くことで、電気やガソリンなどの動力で動く芝刈り機であることを明確にします。手動式ではないことを強調したい場合や、複数の種類の芝刈り機がある状況で区別したい場合に用いられます。技術的なマニュアルやカタログなどでよく見られます。
乗用芝刈り機
※ 座席が付いていて、人が乗って運転できる芝刈り機を指します。広い芝生を刈る際に便利で、ゴルフ場や公園、広い庭のある家などで使用されます。'riding mower' とも呼ばれます。庭の手入れに関する話題や、園芸用品の販売などで使われます。
ロボット芝刈り機
※ 自動で芝を刈るロボット型の芝刈り機を指します。近年普及しており、タイマー設定やセンサーによって自動で芝を刈り、充電ステーションに戻る機能があります。最新技術に関する話題や、スマートホーム関連の記事などでよく登場します。
芝刈り機の刃
※ 芝刈り機の交換用部品として、または刃のメンテナンスに関する話題で使われます。'blade' は刃を意味し、芝刈り機の性能を左右する重要なパーツです。園芸用品店やオンラインショップの商品説明などでよく見られます。
芝刈り機を始動させる
※ 芝刈り機を使う際の基本的な動作を表す表現です。'start' はエンジンなどを始動させる意味で、芝刈り機に限らず、車やバイクなどにも使われます。日常的な会話や、芝刈りの手順を説明する際に用いられます。
芝刈り機の刈り取り部
※ 芝刈り機の刃を覆っている部分、つまり芝を刈る部分全体を指します。技術的な文脈や、芝刈り機の構造を説明する際に用いられます。'deck' は覆い、甲板などの意味があります。
使用シーン
農業工学や環境科学の分野で、芝刈り機の効率や環境への影響に関する研究論文で使われることがあります。例えば、「異なる種類のmowerが芝生の生態系に与える影響を調査した」といった文脈です。
造園業や不動産業界の報告書で、芝刈り機の導入計画や維持管理費用について言及する際に用いられることがあります。例えば、「新規物件の維持費を計算する際に、mowerの燃料費とメンテナンス費用を考慮する必要がある」といった場面です。
日常生活では、芝刈りに関する会話や、ホームセンターなどで芝刈り機を選ぶ際に使われます。「週末はmowerで庭の芝を刈る予定だ」とか、「このmowerは静音設計で近所迷惑にならない」といった具体的な会話で登場します。
関連語
類義語
- lawnmower
「芝刈り機」を指す最も一般的な語。家庭用から業務用まで、あらゆる種類の芝刈り機を指す。日常会話で頻繁に使われる。 【ニュアンスの違い】"mower"は「刈る人」または「刈る機械」全般を指すのに対し、"lawnmower"は特に芝生を刈る機械に限定される。より具体的。 【混同しやすい点】"mower"は文脈によっては人を指す可能性があるが、"lawnmower"は常に機械を指す。また、"lawnmower"は複合語であり、スペルミスに注意。
- grass cutter
文字通り「草を切るもの」という意味で、芝刈り機を含む、草を刈るあらゆる道具を指す。技術的な文脈や、特定の機械を指さない場合に使われる。 【ニュアンスの違い】"lawnmower"よりも一般的な表現で、機械の種類を特定しない。手動の草刈り鎌なども含まれる。 【混同しやすい点】"grass cutter"は、芝刈り機だけでなく、草刈り鎌や草刈り機に取り付ける刃なども指す可能性がある。文脈によって意味が異なる点に注意。
- reaper
主に農業用語で、穀物や牧草などの収穫に使われる大型の収穫機を指す。歴史的な文脈や農業関連の記事で使われる。 【ニュアンスの違い】"mower"が主に芝生を刈るのに対し、"reaper"は広範囲の農作物を収穫するために設計されている。大規模な農作業を連想させる。 【混同しやすい点】"reaper"は芝生を刈る目的では通常使われない。また、死神(Grim Reaper)を連想させるため、比喩的な表現としても使われる。
- trimmer
芝生の縁や、芝刈り機では刈りにくい場所の草を刈る小型の機械。庭の手入れに関する文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"mower"が広い範囲を刈るのに対し、"trimmer"は細かい部分の仕上げに使われる。より精密な作業をイメージさせる。 【混同しやすい点】"trimmer"は芝生全体を刈る目的では使われない。また、バリカンやヒゲトリマーなど、他の用途の「刈り込み機」も指す場合がある。
- brush cutter
草だけでなく、低木や雑草など、より太い植物を刈るための強力な機械。荒れた土地や庭の手入れに使われる。 【ニュアンスの違い】"mower"よりも強力で、より手入れの行き届いていない場所で使用されることを暗示する。プロの庭師や造園業者によって使用されることが多い。 【混同しやすい点】"brush cutter"は芝生を綺麗に刈る目的には適さない。また、安全のために保護具が必要となる場合が多い。
- cutting machine
非常に一般的な表現で、草に限らず様々なものを切断する機械全般を指す。具体的な機械の種類を特定しない場合に使われる。 【ニュアンスの違い】"mower"が特定の目的(芝刈り)を持つ機械を指すのに対し、"cutting machine"はより広範なカテゴリーを指す。汎用性が高い。 【混同しやすい点】"cutting machine"は文脈によって意味が大きく異なるため、具体的な対象を明確にする必要がある。芝刈り機を指す場合は、"lawn cutting machine"のように具体的に表現する方が適切。
派生語
- immolate
『いけにえとして殺す、焼いて捧げる』という意味の動詞。語源は『in- (中に)』+『mola (穀物)』で、古代ローマで穀物を捧げる儀式に由来。宗教的、文学的な文脈で使われる。
『報酬、給与』という意味の名詞。元々は『粉挽き職人への分け前』を意味し、そこから転じて労働に対する報酬全般を指すようになった。ビジネス文書や法律用語として使われる。
『粉ひき機、工場』という意味の名詞。mowerの語源である『mola (粉をひく)』と関連し、粉をひく場所や機械を指す。日常会話から産業分野まで幅広く使われる。
語源
"mower(芝刈り機)"は、動詞"mow(草を刈る)"に、動作を行う人を表す接尾辞"-er"が付いた形です。"mow"自体の語源は古英語の"mawan"に遡り、これはさらにゲルマン祖語の"*mewwanan"(刈る、切る)に由来します。つまり、"mower"は文字通り「刈る人、刈るもの」を意味し、初期には手鎌で草を刈る人を指していましたが、機械化が進むにつれて芝刈り機を指すようになりました。日本語の「刈る」という言葉が、稲刈りや草刈りなど、刃物を使って植物を切る行為全般を指すのと同様に、"mow"も元々は広い意味を持っていましたが、現代では特に芝生や草を刈ることに特化して使われることが多いです。
暗記法
芝刈り機は、アメリカンドリームの象徴。郊外の庭を彩る均一な芝生は、成功と地位の証でした。しかし、その裏には環境問題も。騒音、排ガス、過剰な水と肥料。完璧な芝生は、隣人との競争意識を煽りもしました。今、芝生の手入れに対する考え方は変化しつつあります。芝刈り機の音は、アメリカの価値観と歴史、そして社会の課題を物語る音なのです。
混同しやすい単語
『mower』と発音が非常に似ており、特に語尾の -er の部分が曖昧になりやすい。スペルも 'm' と 'l' の違いだけなので、注意が必要。『より低い』『下げる』などの意味があり、品詞も異なる(形容詞、動詞)。文脈で判断することが重要。
発音記号が似ており(mower: /moʊər/, more: /mɔːr/)、母音と語尾のRの音が日本人には区別しにくい。『もっと』『より多くの』という意味で、比較級を作る際などによく使う。スペルも似ているため、文脈で判断する必要がある。
発音が似ており、特にアメリカ英語では /mɔːrn/ と発音されるため、mower /moʊər/ と混同しやすい。意味は『悲しむ』であり、スペルも異なる。発音の変化に注意が必要。
『mower』は『芝刈り機』、つまり『motor』(モーター)で動く機械なので、意味的な連想からスペルや発音を混同しやすい。motor は『原動機』『モーター』という意味の名詞。
発音が似ており、特に語尾の -or の部分が曖昧になりやすい。スペルも似ているため、注意が必要。『市長』という意味で、文脈で判断することが重要。どちらも名詞だが意味が全く異なる。
人名(姓)で、英語圏では一般的な名前。発音が mower と非常に似ており、スペルも 'moor' や 'more' などと混同しやすい。文脈から人名かどうか判断する必要がある。
誤用例
『mower』は名詞であり、芝刈り機そのものを指します。したがって、芝刈り機を使って芝を刈るという動詞として使う場合は『mow』が正しい形です。日本人が『er』を安易に動詞化する接尾辞と捉えがちな点に注意が必要です。日本語の『〜する人』という発想から、動詞に『er』を付けて動詞化しようとする誤りはよく見られますが、英語では名詞と動詞が異なる単語である場合が多いです。例えば、英語の『teach』(教える)に対する『teacher』(先生)のように、動詞にerをつけると、基本的に『~する人』という意味の名詞になります。動詞として使用する場合は、原形である『mow』を使用します。
『mower』は基本的に庭の芝生を刈る大型の機械を指し、人間の体毛、特に顔の髭を整える道具としては不自然です。より適切には、髭の手入れには『trimmer』や『razor』といった語を使用します。日本人は、何かを『刈る』という行為全般に『mower』を適用できると考えがちですが、英語では対象物や使用目的によって適切な語彙が異なります。背景には、英語では具体的な道具や行為に対して、より細分化された語彙が存在するという文化があります。
この誤用は、英語の基本的な文法構造の誤りです。『pleasure』は名詞であり、形容詞として使用する場合は『pleasurable』となります。さらに、この文脈では『mower』ではなく『lawnmower』という複合名詞を使う方が、より具体的で自然な表現になります。日本人が形容詞と名詞の区別を曖昧にしてしまう原因の一つに、日本語では形容詞が名詞を修飾する際に直接接続できるという特徴があります(例:楽しい時間)。しかし、英語では形容詞が名詞を修飾する際には、適切な文法構造(be動詞など)が必要です。
文化的背景
芝刈り機(mower)は、郊外の庭の均一性と、それによって象徴されるアメリカンドリームの実現に不可欠な道具です。 広大な芝生を所有し、手入れすることは、経済的な成功と社会的地位のステータスシンボルとして、20世紀のアメリカ文化に深く根付いています。
芝刈り機の普及は、19世紀のイギリスで始まり、貴族や富裕層が広大な庭園を維持するために使用されました。その後、アメリカに渡り、1950年代の郊外化の波に乗って、急速に普及しました。第二次世界大戦後、退役軍人たちが郊外に家を構え、芝生付きの庭を持つことが、アメリカンドリームの象徴となったのです。芝刈り機は、単なる庭の手入れ道具ではなく、成功と安定の象徴として、広告や映画などのメディアで頻繁に登場しました。完璧に刈り込まれた芝生は、隣人との競争意識を煽り、それが芝刈り機の需要をさらに高めるというサイクルを生み出しました。
しかし、芝刈り機は、環境問題や社会的な問題とも結びついています。ガソリン式の芝刈り機は、騒音や排気ガスを排出し、環境汚染の一因となっています。また、均一な芝生を維持するためには、大量の水や肥料、農薬が必要となり、生態系に悪影響を与える可能性もあります。さらに、完璧な芝生を追求することは、時間や労力を費やすだけでなく、経済的な負担にもなります。近年では、環境意識の高まりから、芝生の手入れに対する考え方も変化しつつあります。自然な景観を重視したり、芝生の代わりに地元の植物を植えたりする動きも広がっています。芝刈り機は、アメリカンドリームの象徴であると同時に、その裏に潜む環境問題や社会的な問題も象徴しているのです。
芝刈り機の音は、アメリカの郊外の風景の一部であり、多くの人にとって、週末の安らぎや家族との団らんを連想させる音です。しかし、その音の裏には、アメリカ社会の価値観や歴史、そして環境問題が隠されています。芝刈り機は、単なる道具ではなく、アメリカ文化を理解するための窓口の一つと言えるでしょう。
試験傾向
この単語が直接問われることは少ないですが、庭の手入れやガーデニングに関する長文読解問題で、背景知識として知っておくと役立つ可能性があります。特に級やパートは特定できませんが、準1級以上で出題される可能性はあります。
TOEICでは、この単語が直接問われることは少ないと考えられます。ただし、施設のメンテナンスや不動産関連の文書で、背景知識として登場する可能性はあります。Part 5やPart 7で、関連語句とともに選択肢として紛れて登場する程度でしょう。
TOEFLでは、環境問題や技術革新に関する文章で、背景知識として言及される可能性はありますが、直接的な語彙問題として出題される可能性は低いでしょう。もし出題されるとすれば、読解問題で、文脈から意味を推測する形式が考えられます。
大学受験では、環境問題やテクノロジーに関する長文読解で、背景知識として登場する可能性があります。直接的な語彙問題として問われる可能性は低いですが、文脈理解を助ける知識として覚えておくと良いでしょう。