in order to
'in' の /ɪ/ は日本語の「イ」よりも口を少し開いて発音します。 'order' の 'or' は、アメリカ英語では「アー」に近い音です。イギリス英語では「オー」に近い音になります。 'to' は弱形の場合 /tə/ となり、「タ」に近い発音になりますが、ここでは強調されているため、/tuː/ で「トゥー」と発音します。文脈によって自然な発音を心がけましょう。
整然と
物事がきちんと整理され、秩序正しく行われる様子を表します。手順や方法が適切であることを強調する際に使われます。例:ファイルを整然と並べる、データを整然と整理する
A student studied hard in order to pass the difficult exam.
生徒は難しい試験に合格するために一生懸命勉強しました。
※ この例文では、学生が試験に合格するという目的のために「一生懸命勉強する」という行動を取っています。in order to は、このように「〜するために」と、ある行動の目的を明確に伝えるときに使われることが最も一般的です。
She woke up early in order to go for a refreshing run.
彼女は気分転換のランニングに行くために早く起きました。
※ ここでは、「さわやかなランニングに行く」という目的のために「早く起きる」という行動をしています。in order to は、日常の様々な行動の理由や目的を説明するのに非常に便利です。
He saved money carefully in order to buy a new bicycle.
彼は新しい自転車を買うために慎重にお金を貯めました。
※ この例文では、「新しい自転車を買う」という目標を達成するために「慎重にお金を貯める」という具体的な行動が示されています。in order to は、目標達成のための努力を表現する際によく使われます。
するために
目的や意図を示す接続詞句です。ある行動の理由や目標を明確にする際に使用します。よりフォーマルな表現で、書き言葉やビジネスシーンに適しています。例:成功するために努力する、目標を達成するために計画を立てる
He reads the news every day in order to improve his English.
彼は英語力を向上させるために、毎日ニュースを読んでいます。
※ 英語のスキルアップという目標に向かって、毎日コツコツ努力している彼の姿が目に浮かびますね。「in order to」は「~するために」と、行動の目的をハッキリと伝える時に使われます。なぜその行動をするのか、理由を明確にしたい時に便利です。
She is saving money hard in order to buy a new camera.
彼女は新しいカメラを買うために、一生懸命お金を貯めています。
※ 欲しかったカメラを手に入れるために、節約を頑張っている彼女の気持ちが伝わってきます。何かを手に入れたい、達成したいという具体的な目標があるときに、「in order to」を使ってその目的を表現できます。未来の楽しみのために、今努力している様子が描かれていますね。
I opened the door for him in order to help him carry the heavy box.
彼が重い箱を運べるように、私はドアを開けてあげました。
※ 重そうな箱を抱えた彼を見て、とっさにドアを開けて助けてあげた、優しい行動が目に浮かびます。誰かを助ける、手助けするという親切な行動の目的を説明する際にも「in order to」はよく使われます。相手への配慮が感じられる場面ですね。
コロケーション
資格を得るために、条件を満たすために
※ ある特定の基準や要件を満たして、資格や権利を得るために必要な行動や条件を指します。たとえば、スポーツ大会への出場資格を得る、奨学金の受給資格を得る、特定の職務に就くための資格を得る、といった状況で使われます。文法的には、to不定詞の副詞的用法で目的を表し、後に続く動詞が具体的な行動を示します。ビジネスシーンや公式な場面で頻繁に使用されます。
円滑にするために、促進するために
※ 何かのプロセスや活動がよりスムーズに進むように、または目標達成を容易にするために、ある行動や手段を講じることを意味します。会議の進行を円滑にする、交渉を促進する、学習を容易にする、といった場面で使用されます。 'facilitate' は他動詞であり、後に目的語が続きます。フォーマルな文脈、特にビジネスや学術的な文章でよく見られます。
効率化するために、簡素化するために
※ プロセス、システム、または組織構造をより効率的に、より無駄なく運営できるように改善することを指します。業務プロセスを効率化する、組織構造を簡素化する、プロジェクト管理を効率化する、といった状況で使用されます。 'streamline' は他動詞であり、後に改善の対象となる目的語が続きます。ビジネスやテクノロジー関連の文脈でよく用いられます。
〜を遵守するために、〜に従うために
※ 法律、規則、規制、または基準を遵守するために必要な行動や措置を意味します。法律を遵守する、規制に従う、基準を満たす、といった状況で使用されます。'comply with' は、特定の規則や基準に対する従順さを示すフレーズであり、法的な文脈やビジネスにおけるコンプライアンス関連の文書で頻繁に見られます。
資格があるために、適格であるために
※ ある特定の条件を満たしており、特定の権利、機会、または利益を得る資格がある状態を指します。奨学金を受ける資格がある、投票する資格がある、特定の職務に就く資格がある、といった状況で使用されます。'eligible' は形容詞であり、be動詞と共に用いられ、資格の状態を表します。公式な文脈や申請書類などでよく見られます。
保存するために、維持するために
※ 何かを元の状態または良好な状態で保つために、または失われたり破壊されたりするのを防ぐために行動することを意味します。文化遺産を保存する、自然環境を保護する、食品を保存する、といった状況で使用されます。 'preserve' は他動詞であり、後に保存の対象となる目的語が続きます。歴史、文化、環境保護などの文脈で用いられます。
使用シーン
学術論文や教科書で、目的や理由を明確に示すために頻繁に使用されます。例えば、「実験結果を検証するために、追加のデータ収集を行った。」のように、研究の背景や方法論を説明する際に用いられます。文語的な表現であり、論理的な構造を強調する目的で使用されることが多いです。
ビジネス文書やプレゼンテーションで、計画や手順を説明する際に使用されます。例:「市場シェアを拡大するために、新たなマーケティング戦略を実施する。」のように、目標達成のための具体的な行動を示す際に用いられます。フォーマルな文脈で使用され、効率性や合理性を強調する目的があります。
日常会話では、より口語的な表現(例:to)が好まれるため、「in order to」の使用頻度は低くなります。しかし、公共的なアナウンスや注意書きなど、ややフォーマルな場面で見かけることがあります。例:「事故を防ぐために、手すりを持ってください。」のように、目的や理由を明確に伝える必要がある場合に用いられます。
関連語
類義語
- so that
目的や意図を表す接続詞で、「~するために」という意味。文法的には、後に節(主語+動詞)が続く。 【ニュアンスの違い】"in order to"とほぼ同義だが、"so that"の方が口語的でカジュアルな印象を与える。また、"in order to"はよりフォーマルな文脈や、目的を強調したい場合に好まれる。 【混同しやすい点】"so that"は、結果を表す場合にも使われることがある(例: He worked hard so that he succeeded)。この場合、「~した結果、~になった」という意味になり、目的を表す用法との区別が必要。
不定詞の副詞的用法で、目的を表す。「~するために」という意味。動詞の原形を伴う。 【ニュアンスの違い】"in order to"よりも簡潔で直接的な表現。日常会話で頻繁に使われる。ただし、文脈によっては目的が曖昧になる可能性がある。 【混同しやすい点】不定詞は目的以外にも、名詞的用法や形容詞的用法があるため、文脈によって意味を正しく判断する必要がある。(例:To err is human.(名詞的用法)、I have a book to read.(形容詞的用法))
- for the purpose of
非常にフォーマルな表現で、「~という目的のために」という意味。名詞または動名詞を伴う。 【ニュアンスの違い】"in order to"よりもさらに硬い表現で、契約書や法律文書など、公式な文書でよく用いられる。日常会話ではほとんど使われない。 【混同しやすい点】"for the purpose of"は、目的を非常に明確に示したい場合に適しているが、冗長な印象を与える可能性があるため、状況に応じて適切な表現を選ぶ必要がある。
- with the intention of
「~する意図をもって」という意味で、主語の意図を強調する表現。動名詞を伴う。 【ニュアンスの違い】"in order to"は単に目的を表すのに対し、"with the intention of"は、主語が特定の意図を持って行動したことを強調する。ややフォーマルな響きがある。 【混同しやすい点】"intention"は「意図」という意味の名詞であり、"in order to"のように動詞を直接つなげることができない。動名詞を伴う必要がある点に注意。
- in an effort to
「~しようと努力して」という意味。困難な状況を克服しようとする努力を伴う目的を表す。動詞の原形を伴う。 【ニュアンスの違い】"in order to"が単に目的を述べるのに対し、"in an effort to"は、目的達成のために払われた努力や困難を強調する。報道記事や学術論文でよく用いられる。 【混同しやすい点】"effort"は「努力」という意味の名詞であり、"in order to"のように動詞を直接つなげることができない。"in an effort to"の後に動詞の原形が続くという構文を覚える必要がある。
「~しないように、~するといけないから」という意味の接続詞。古風で文学的な表現。 【ニュアンスの違い】"in order to"が目的を達成するための積極的な行動を表すのに対し、"lest"は好ましくない事態を避けるための予防的な行動を表す。現代英語では使用頻度が低い。 【混同しやすい点】"lest"は、仮定法過去またはshouldを伴うことが一般的。例えば、"He ran fast lest he should be late."(彼は遅れないように急いで走った)。現代英語では"so that...not"または"in order not to"を使う方が自然。
派生語
『整然とした』という意味の形容詞。名詞『order(秩序)』に『~のような』という意味の接尾辞『-ly』が付加され、秩序が保たれている状態を表す。日常会話からビジネスシーン、学術的な文脈まで幅広く使用される。
- ordination
『叙任』や『任命』という意味の名詞。『order(秩序)』から派生し、特定の地位や役割に正式に配置することを指す。主に宗教的な文脈や、組織における正式な任命手続きなどで用いられる。抽象的な概念を表すため、日常会話よりはフォーマルな場面で使われる。
『普通の』という意味の形容詞。『order(秩序、序列)』から派生し、『通常の秩序に沿った』という意味合いを持つ。日常会話で頻繁に使われ、特別なものではない、ありふれた状態を表す。
語源
"in order to" は、直接的な語源というより、それぞれの単語が組み合わさって特定の意味を表すようになった句動詞(句)です。 "in" は「〜の中に」という場所や状態を示す前置詞です。 "order" はラテン語の "ordo" (秩序、配列、順序)に由来し、物事がきちんと整っている状態を表します。この "order" は、日本語の「オーダーメイド」や「整理整頓」といった言葉にも通じる概念です。 "to" は方向や目的を示す前置詞です。したがって、"in order to" は文字通りには「秩序の中に」となりますが、これが転じて「整然と」という意味や、「〜するために」という目的を表す意味を持つようになりました。つまり、何かを達成するために、物事を順序立てて、計画的に行うというニュアンスを含んでいます。
暗記法
「in order to」は単なる「〜のために」ではない。騎士道における秩序、産業革命後の効率性、官僚制度の規則遵守…。西洋社会が重んじる価値観が凝縮された言葉だ。フォーマルな響きには、目的達成への強い意志と、社会的な義務感が漂う。映画に出てくる杓子定規な官僚が口にする「in order to」を想像すれば、そのニュアンスがより深く理解できるだろう。
混同しやすい単語
『in order』は『順番に』という意味の句ですが、『in order to』と『in order』は意味が異なります。『in order to』は『〜するために』という目的を表す句です。日本語学習者は、文脈からどちらの意味で使われているかを判断する必要があります。
『out of order』は『故障中』という意味で、スペルも意味も大きく異なりますが、『order』という単語が含まれているため、混同される可能性があります。特に、機械や設備に関する文脈で登場することが多いです。
『indoor』は『屋内の』という意味の形容詞または副詞で、スペルの一部が似ています。発音も最初の部分が似ているため、聞き間違いやすいことがあります。例えば、『indoor swimming pool (屋内プール)』のように使われます。
『ordinarily』は『普通は』という意味の副詞で、『order』という語幹を共有しています。そのため、スペルを見たときに混同する可能性があります。文法的な役割も異なり、『in order to』は目的を表す句ですが、『ordinarily』は文全体を修飾します。
『insider』は『内部の人』という意味の名詞で、『in』という前置詞が含まれているため、スペルの一部が似ています。例えば、『insider information (内部情報)』のように使われます。意味も品詞も異なるため、文脈で判断する必要があります。
『offender』は『違反者』という意味で、特に法を犯した人を指します。スペルは大きく異なりますが、発音のリズムが似ているため、聞き間違いやすいことがあります。例えば、『a traffic offender (交通違反者)』のように使われます。
誤用例
「In order to」は「〜するために」という意味で、目的を表す場合に「to」不定詞を強調する目的で使用されます。しかし、日常会話や一般的な文章では「in order to」を省略した「to」不定詞の方が自然で、より簡潔な印象を与えます。日本人は、目的を明確に伝えようとするあまり「in order to」を多用しがちですが、英語では冗長に聞こえる場合があります。特に、学術的な文脈では簡潔さが好まれるため、省略形が推奨されます。日本語の「〜のために」という表現を直訳しようとする意識が、過剰な「in order to」の使用につながる一因と考えられます。
この誤用は、前置詞の選択ミスに起因します。「in order to」は目的や意図を表す接続詞句であり、「〜の理由で」という意味合いでは不適切です。正しい表現は「due to」や「because of」など、原因や理由を示す前置詞句です。日本人は「order」という単語から「地位」や「順番」といった意味を連想し、「彼女の地位のために」という日本語を直訳しようとする際に、誤って「in order to」を選んでしまうことがあります。英語では、原因や理由を明確に示すためには、適切な前置詞を選択することが重要です。「in order to」はあくまで目的を強調する際に使用されることを覚えておきましょう。
この誤用は、英語の動詞の構文に関するものです。「explain」は、説明する対象(この場合は「the situation」)を直接目的語として取り、説明を受ける人(この場合は「me」)は前置詞「to」を伴って間接目的語として配置されます。日本人は「〜に説明する」という日本語の語順に引きずられ、「in order to」のような前置詞句を挿入しようとする傾向があります。しかし、「explain」は通常、説明する内容と説明を受ける人を明確に区別し、間に余計な要素を挟まない構文が一般的です。英語の動詞の構文パターンを理解し、日本語の語順にとらわれずに、適切な語順で表現することが重要です。
文化的背景
「in order to」は、単に「〜のために」という意味だけでなく、背後には秩序と目的意識を重んじる西洋の価値観が反映されています。特に、社会的な儀礼や手続きにおいて、この表現は単なる手段以上の、一種の「尊重」や「義務」のニュアンスを帯びることがあります。
中世ヨーロッパの騎士道文化において、「order」は騎士団などの社会的な秩序を指し、その秩序を維持すること自体が重要な価値でした。騎士たちは、定められた規則(order)に従い、定められた目的(purpose)を達成するために行動しました。「in order to」という表現は、このような騎士道精神、すなわち、秩序ある行動を通じて目的を達成するという考え方と深く結びついています。例えば、中世の文書や物語には、「in order to protect the innocent」(罪なき人々を守るために)といった表現が頻繁に登場し、騎士の行動規範を正当化する役割を果たしていました。
近代に入ると、「in order to」は、産業革命以降の効率性や合理性を追求する社会において、さらに重要な意味を持つようになりました。工場における作業手順、官僚制度における手続き、科学研究における実験計画など、あらゆる分野で「in order to」は、目的を達成するための最適な方法を指し示す言葉として用いられました。特に、官僚制度においては、「in order to」は規則遵守の重要性を強調し、組織の円滑な運営を支える役割を果たしました。しかし、同時に、「in order to」は、規則に固執し、柔軟性を欠く官僚主義の象徴としても批判されることがあります。映画や小説などでは、杓子定規な官僚が「in order to」を連発し、主人公の行動を妨げる存在として描かれることも少なくありません。
現代英語においても、「in order to」はフォーマルな場面でよく用いられます。ビジネス文書や学術論文など、正確さと客観性が求められる文脈では、意図や目的を明確にするために不可欠な表現です。しかし、日常会話では、より簡潔な「to」や「so as to」が好まれる傾向にあります。また、「in order to」は、しばしば「in order to avoid」(〜を避けるために)や「in order to ensure」(〜を確実にするために)といった形で用いられ、リスク管理や品質管理の重要性を示す言葉としても機能します。このように、「in order to」は、単なる目的を示すだけでなく、秩序、効率性、責任といった、西洋社会の根幹をなす価値観を体現する言葉として、今もなお重要な役割を果たしています。
試験傾向
- 出題形式: 主に長文読解、語彙問題。稀にリスニング。
- 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。2級でも長文読解で稀に出題。
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな内容、説明文、物語など幅広い文脈で登場。目的や理由を表す文脈が多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: "in order to do"の形で使われることが多い。"so as to"や"to"との置き換え、"in order that"との区別を理解する。
- 出題形式: Part 5 (短文穴埋め問題)、Part 7 (長文読解)。
- 頻度と級・パート: Part 5で比較的頻出。Part 7でも頻繁に見かける。
- 文脈・例題の特徴: ビジネス文書、Eメール、広告などで頻出。目的や計画を説明する文脈で使われる。
- 学習者への注意点・アドバイス: "in order to do"の形で使われることが多い。文法的な正確さが重要。類義語との使い分け(e.g., "so that")も意識する。
- 出題形式: リーディング、ライティング。
- 頻度と級・パート: リーディングセクションで頻出。ライティングセクションでも使用できる。
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな文章、論文、レポートなどで頻出。目的や理由を明確にするために使われる。
- 学習者への注意点・アドバイス: フォーマルな表現なので、口語的な表現との違いを理解する。 complex sentencesの中で正確に使えるように練習する。
- 出題形式: 長文読解、英文和訳、和文英訳。
- 頻度と級・パート: 難関大学の入試で頻出。標準的なレベルの大学でも見られる。
- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語、説明文など幅広いジャンルの文章で登場。文脈理解が重要。
- 学習者への注意点・アドバイス: "in order to do"の形だけでなく、"in order that"の形も理解する。文脈に応じて適切な意味を判断できるようにする。