first floor
"first"の/ɜːr/は、日本語の「アー」よりも喉の奥を意識し、舌を少し丸めるように発音します。"floor"の/ɔːr/は、口を縦に大きく開けて「オー」と発音し、最後に軽く舌を丸めます。"r"の音は、舌をどこにも触れさせずに発音するのがポイントです。また、"first"にアクセントがあるので、そこを意識するとより自然に聞こえます。
1階
建物の地上階。イギリス英語ではground floorが1階を指し、first floorは2階を指す場合があるので注意。
The meeting room is on the first floor, right next to the elevator.
会議室は1階で、エレベーターのすぐ隣にあります。
※ 新しいオフィスビルで、目的の会議室がどこにあるか尋ねた際に、親切に場所を教えてくれる場面です。建物の中で「~は1階にある」と場所を伝える、最も典型的な使い方の一つです。'on the first floor' で「1階に」と場所を示します。
Could you please go to the first floor and bring up the mail?
1階に行って郵便物を持ってきてくれる?
※ 家の中で、お母さんが子どもに玄関に届いた郵便物を取りに行ってほしいと頼んでいる場面です。誰かに「1階に行ってほしい」と動作を指示したり、自分が1階に行くことを説明したりする際によく使われます。'go to the first floor' で「1階へ行く」という行動を表します。
Our kitchen is on the first floor, so we often eat there.
私たちのキッチンは1階にあるので、よくそこで食事をします。
※ 新しい家に引っ越してきた友達に、部屋を案内している場面です。自分の家やお店、建物の間取りや特定の部屋がどこにあるかを説明する時に自然に使えます。'Our kitchen is on the first floor' のように、物の場所をシンプルに説明するのに便利です。
コロケーション
1階に
※ 最も一般的な表現で、場所を表す前置詞 'on' と組み合わせて使います。イギリス英語では 'on the ground floor' と言うことが多いですが、アメリカ英語では 'on the first floor' が一般的です。建物内の位置関係を説明する際、例えば『The reception desk is on the first floor.(受付は1階にあります)』のように使います。他の階数を言う場合も同様に 'on the second floor', 'on the third floor' と続きます。
1階のアパート
※ 形容詞 'first floor' が名詞 'apartment' を修飾する形です。アパートやマンションなどの住居の位置を示す際に使われます。例えば、『They live in the first floor apartment.(彼らは1階のアパートに住んでいます)』のように使用します。他の階のアパートを指す場合も同様に 'the second floor apartment', 'the third floor apartment' となります。
エレベーターで1階に行く
※ 'take the elevator'(エレベーターに乗る)という一般的な表現と組み合わせて、移動手段と目的地を示すフレーズです。建物の構造を説明する際や、道順を教える際に役立ちます。例えば、『Take the elevator to the first floor and turn left.(エレベーターで1階に行って左に曲がってください)』のように使われます。
1階の間取り
※ 'layout'(間取り、配置)という名詞と組み合わせて、建物の1階の構造や配置を指す表現です。不動産関連の文書や、建築設計の説明などでよく用いられます。例えば、『The layout of the first floor is very open.(1階の間取りは非常に開放的です)』のように使用します。
1階のロビー
※ ホテルやオフィスビルなどで、1階にあるロビーを指す表現です。特定の場所を特定する際に役立ちます。例えば、『Meet me in the first floor lobby.(1階のロビーで会いましょう)』のように使われます。
1階から
※ 場所を表す前置詞 'from' と組み合わせて、起点を示す表現です。例えば、『You can see the garden from the first floor.(1階から庭が見えます)』のように使われます。視点や眺望を説明する際に便利です。
1階のテナント
※ 商業ビルやオフィスビルなどで、1階に入居しているテナントを指す表現です。ビジネスシーンで、特定のテナントを特定する際に使われます。例えば、『The first floor tenant is a coffee shop.(1階のテナントはコーヒーショップです)』のように使用します。
使用シーン
大学のキャンパスマップや建物の構造を説明する際に、図面やテキストで使用されることがあります。例えば、建物の避難経路図を示す際に「The library is located on the first floor.(図書館は1階にあります)」のように使われます。講義で特定の研究室の場所を指示する際にも用いられるかもしれません。
オフィスビルの案内や、テナントの場所を示す際に使われます。「Our office is located on the first floor.(弊社のオフィスは1階にあります)」のように、来客や顧客に対して場所を伝える場面で用いられます。また、不動産関連の文書や契約書で、物件の所在地を明示する際にも使用されます。
日常生活で最も頻繁に使われます。アパートやマンションの部屋番号を伝える際や、ショッピングモールの店舗の場所を教える際に「I live on the first floor.(私は1階に住んでいます)」、「The bakery is on the first floor.(パン屋は1階にあります)」のように使われます。エレベーターや階段の案内表示でもよく見かけます。
関連語
類義語
イギリス英語で建物の入り口がある階を指し、アメリカ英語の "first floor" に相当します。店舗やオフィス、住宅など、あらゆる種類の建物で使われます。 【ニュアンスの違い】"first floor" (アメリカ英語) とほぼ同義ですが、使用される地域が異なります。イギリス英語圏では "ground floor" が一般的です。文化的背景による違いが大きいです。 【混同しやすい点】アメリカ英語を学習している場合、イギリス英語の "ground floor" を "1階下の階" と誤解しやすいです。また、国によって階数の数え方が異なることも混乱を招きます。
- street level
文字通り、通りと同じ高さの階を指します。商業施設や公共施設で、入り口が通りに面している階を説明する際に使われます。 【ニュアンスの違い】"first floor" よりも具体的な場所を示唆し、建物の構造や立地条件に言及するニュアンスがあります。特にバリアフリーの文脈で重要になります。 【混同しやすい点】"first floor" が必ずしも "street level" と同じとは限りません。建物によっては、"first floor" が階段やエスカレーターでアクセスする必要がある場合があります。
- main floor
建物の中で最も重要な階、または主要な機能を持つ階を指します。住宅ではリビングやキッチンがある階、商業施設では主要な店舗が集まる階を指します。 【ニュアンスの違い】"first floor" が単に階数を表すのに対し、"main floor" は建物の中心的な役割を持つ階であることを強調します。規模の大きな建物で特に使われます。 【混同しやすい点】"first floor" が物理的な位置を示すのに対し、"main floor" は機能的な重要性を示すため、両者が一致しない場合があります。例えば、"first floor" が駐車場になっている場合などがあります。
- entry level
建物に入る際の最初の階、または入門レベルの場所を指します。企業では新入社員が入る部署がある階を指すことがあります。 【ニュアンスの違い】"first floor" よりも、何らかの活動やプロセスが始まる場所というニュアンスが強く、比喩的な意味合いも含まれます。ビジネスシーンでよく使われます。 【混同しやすい点】"first floor" が単なる場所を示すのに対し、"entry level" は階層構造やプロセスにおける最初の段階を示すため、文脈によって意味が大きく異なります。
- reception area
建物の入り口付近にある受付エリアを指します。オフィスビルやホテルなどで、訪問者を受け付けるための場所です。 【ニュアンスの違い】"first floor" 全体ではなく、その一部の特定の場所を指します。機能的な意味合いが強く、場所の目的が明確です。 【混同しやすい点】"first floor" が建物全体の階を指すのに対し、"reception area" はその一部分に過ぎません。場所の範囲が大きく異なります。
ホテル、劇場、オフィスビルなどの入り口付近にある広々とした空間を指します。休憩や待ち合わせに使われることが多いです。 【ニュアンスの違い】"first floor" の一部であり、特に豪華さや快適さを伴う空間を指します。社交的な意味合いが含まれることもあります。 【混同しやすい点】"first floor" が単なる階数を表すのに対し、"lobby" は特定の機能や雰囲気を持つ空間を指します。場所の性質が異なります。
派生語
- floor covering
『床材』という意味の名詞。建物の一番下の階(floor)を覆う(covering)もの、という文字通りの意味から派生。DIYやインテリア関連の日常会話、建築業界の専門用語としても使われる。
- flooring
『床材』または『床を張ること』を意味する名詞。動詞floor(床を張る)の現在分詞形が名詞化したもの。建築・不動産関連で使われる。
- floor plan
『間取り図』という意味の名詞。建物の各階(floor)の平面図(plan)を示す。不動産や建築設計で頻繁に使われ、住宅情報サイトなどでもよく目にする。
反意語
『1階』を意味するが、特にイギリス英語で『日本の1階』を指す場合に用いられる。アメリカ英語のfirst floorとground floorは同じ階を指す。
『地下室』を意味する。建物の最下層であり、通常は地上階(first floorなど)の下に位置する。住宅や商業施設で、収納スペースや作業スペースとして利用される。
- upper floor
『上階』を意味する。first floorよりも上にある階を指す総称。エレベーターのアナウンスや不動産の広告などで使われる。
語源
"first floor"は複合語であり、それぞれの要素が意味を持っています。「first」は「最初の」という意味で、古英語の"fyrst"(最も前、最初)に由来し、さらに遡るとゲルマン祖語の"furista-"(最も前の)にたどり着きます。これは、日本語の「一番」や「初」といった言葉と類似の概念を表します。「floor」は「床」を意味し、古英語の"flōr"(地面、床)に由来します。こちらもゲルマン祖語の"flōriz"(床)が起源です。したがって、「first floor」は文字通りには「最初の床」を意味し、建物において地面に最も近い階、つまり1階を指すようになったのです。建物の構造において、基礎の上に最初に作られる床であることから、この名前が定着しました。
暗記法
「first floor」は単なる2階ではない。英国では、それは歴史的な階級意識を映す鏡。中世の貴族は一段高い階に住み、それが現代英語の「first floor」に。ジェーン・オースティンの小説では社会的地位の象徴となり、犯罪小説では事件の舞台となることも。英国を訪れる旅行者にとって、この言葉は単なる場所の指示を超え、文化への扉を開く鍵となるでしょう。
混同しやすい単語
『first』と『forest』は、どちらも最初の音節にアクセントがあり、'for' の部分が似ているため、発音を聞き間違えやすい。ただし、forest は『森林』という意味であり、first floor(1階)とは全く異なる場所を指す。forest の 're' の部分を意識して発音すると区別しやすい。
『first』と『thirsty』は、どちらも『-irst』という音の並びを含むため、発音の際に混同しやすい。特に、語尾の -y の有無に注意が必要。意味は『喉が渇いた』であり、階数を表す first とは全く異なる。thirsty の語源は古英語の『thyrstan』(渇く)であり、first とは無関係。
『first』と『burst』は、どちらも母音が同じ音(/ɜːr/に近似)であり、語尾の子音の組み合わせが似ているため、発音で混同しやすい。意味は『破裂する』であり、階数を表す first とは全く異なる。burst は、瞬間的な動作を表すことが多い。
『first』と『frost』は、語頭の子音字が 'f' で共通しており、また、どちらも短い単語であるため、発音を聞き間違えやすい。意味は『霜』であり、階数を表す first とは全く異なる。特に、文脈からどちらの単語が適切かを判断する必要がある。
『first』と『fierce』は、どちらも母音が同じ音(/ɪər/に近似)であり、スペルも似ているため、発音とスペルの両方で混同しやすい。意味は『どう猛な』であり、階数を表す first とは全く異なる。fierce は感情や行動を表す形容詞として用いられることが多い。
『first』と『furthest』は、どちらも『-irst』という音の並びを含むため、発音の際に混同しやすい。furthest は『最も遠い』という意味であり、first floor(1階)とは場所に関する意味で関連性があるものの、階数を特定する first とは異なる。furthest は far の最上級であり、距離を表す場合に用いられる。
誤用例
多くの日本人が『first floor』を『1階』と認識しがちですが、イギリス英語では『ground floor』が1階を意味します。『first floor』は2階を指します。この誤解は、日本語の『1階』という直訳が、英語圏の文化的な階数の数え方と異なるために生じます。アメリカ英語では『first floor』が1階を意味するため、相手がどちらの英語を話すかによって使い分ける必要があります。イギリスでは、エレベーターを使わなくても良いことを伝えたい場合、特に『ground floor』を使うのが適切です。
この誤用は、主にアメリカ英語とイギリス英語における『floor』と『story』の使い分けに関するものです。『floor』は建物内の特定の階を指すのに対し、『story』は建物の階数を数える際に使われます。したがって、火災が発生した階を特定する文脈ではどちらも使用可能ですが、よりフォーマルな文脈や報道などでは『story』が好まれることがあります。日本人が英語を学習する際、アメリカ英語に触れる機会が多いため、『floor』を使いがちですが、より正確な表現を目指す場合は『story』も意識すると良いでしょう。
この例は、必ずしも誤用ではありませんが、文化的な背景を理解していないと誤解を招く可能性があります。イギリス英語圏で『first floor』と言った場合、それは日本の2階を意味します。そのため、相手がどちらの英語を話すかによって、意図が正しく伝わらないことがあります。会話の相手がアメリカ英語を話すのか、イギリス英語を話すのかを考慮し、必要に応じて補足説明を加えることで、コミュニケーションの齟齬を防ぐことができます。例えば、『I'm living on the first floor, which is actually the second floor in Japan』のように説明すると、より明確になります。
文化的背景
「first floor」という言葉は、単に建物の最初の階を指すだけでなく、文化圏によっては地上階(ground floor)と区別される、社会階層や生活様式を反映した概念です。特にイギリス英語圏では、この区別が顕著であり、歴史的背景や建築様式、さらには人々の意識に深く根付いています。
イギリスでは、first floorはground floorの「上」にある階を指し、アメリカ英語でのsecond floorに相当します。この違いは、中世ヨーロッパの建築様式に由来すると考えられています。中世の城や邸宅では、地上階は倉庫や使用人の居住スペースとして使われることが多く、貴族や富裕層は一段高い階に住むことで、社会的地位を誇示しました。この名残が、現代のイギリス英語における「first floor」の概念に反映されていると言えるでしょう。つまり、「first floor」は、単なる位置を示す言葉ではなく、歴史的な階級意識や生活空間の区別を象徴する言葉でもあるのです。
文学作品においても、「first floor」はしばしば重要な意味を持ちます。例えば、ジェーン・オースティンの小説では、登場人物が「first floor」の部屋に住むことは、一定の社会的地位や経済力を示す指標となります。また、犯罪小説などでは、「first floor」の部屋が事件の舞台となることで、登場人物の生活や人間関係の複雑さを暗示することもあります。このように、「first floor」は、単なる場所を示すだけでなく、物語の背景や登場人物の心理を描写するための重要な要素として機能するのです。
現代においても、イギリス英語圏では「first floor」の概念は日常生活に深く浸透しています。不動産の広告やエレベーターの表示など、あらゆる場面でこの区別が用いられ、混乱を避けるために注意が必要です。旅行者がイギリスを訪れる際には、この違いを理解しておくことで、よりスムーズなコミュニケーションが可能になるでしょう。また、「first floor」という言葉を通して、イギリスの歴史や文化、そして人々の生活様式を垣間見ることができるかもしれません。
試験傾向
- 出題形式: 主にリスニング、稀に長文読解
- 頻度と級・パート: 3級以上、リスニングパートの場面設定、もしくは長文読解の物語文
- 文脈・例題の特徴: 日常会話やアナウンス、物語文の場面設定。場所の説明や道案内の指示で使われることが多い
- 学習者への注意点・アドバイス: "ground floor" (イギリス英語)との違いに注意。アメリカ英語では"first floor"が1階を指す。
- 出題形式: リスニングパート(Part 2, Part 3, Part 4)、稀に読解パート
- 頻度と級・パート: 比較的低頻度。オフィスやホテルなどビジネス関連の場面設定
- 文脈・例題の特徴: オフィスビルやホテルの案内、会議室の場所の説明など。不動産関連の話題にも登場しうる
- 学習者への注意点・アドバイス: エレベーターや階段の位置関係など、場所の説明を聞き取る練習が必要。
- 出題形式: リーディングセクション、リスニングセクション
- 頻度と級・パート: 比較的低頻度。キャンパスや大学施設の場所の説明
- 文脈・例題の特徴: 大学のキャンパス内の建物や施設の説明、歴史的建造物の構造の説明
- 学習者への注意点・アドバイス: アメリカ英語であることを意識し、"ground floor"と混同しないように。
- 出題形式: 長文読解、稀にリスニング
- 頻度と級・パート: 標準レベル。建物や場所の説明
- 文脈・例題の特徴: 物語文、説明文。歴史的な建造物や公共施設、住宅に関する記述
- 学習者への注意点・アドバイス: "ground floor"との違いを理解しておく。文脈から意味を推測する練習も重要。