英単語学習ラボ

discipline

/ˈdɪsəplɪn/(ディサプリン)

第一音節に強勢があります。母音 /ɪ/ は日本語の『イ』よりもやや曖昧で、口を左右に引かずに発音します。/s/ の音は、日本語の『ス』よりも摩擦音が強く、息を強く出すイメージです。最後の /ɪn/ は、日本語の『イン』とほぼ同じですが、/n/ の発音では舌先を上の歯茎につけてください。

名詞

鍛錬

目標達成のために、困難に耐え、自らを律する行為。精神的・肉体的な訓練を含む。自己鍛錬、規律訓練など。

Daily discipline helped the runner achieve her dream.

日々の鍛錬が、そのランナーが夢を達成するのを助けました。

【情景】早朝、まだ暗い中を黙々と走るランナーの姿が目に浮かびますね。目標に向かって、毎日欠かさず努力を続ける「鍛錬」の様子を表しています。 【なぜ典型的か】スポーツの世界では、才能だけでなく、継続的な鍛錬が成功には不可欠です。この文は、その典型的な関係性を示しています。 【文法・ヒント】`helped A (to) do B` の形は「AがBするのを助ける」という意味です。`discipline` は数えられない名詞として使われることが多いです。

Learning a new language requires a lot of discipline.

新しい言語を学ぶには、たくさんの鍛錬が必要です。

【情景】机に向かい、単語を覚えたり、文法を練習したりと、地道な努力を続けるあなたの姿が重なるかもしれませんね。飽きずに続ける精神的な強さや、自分を律する気持ちが「鍛錬」です。 【なぜ典型的か】語学学習は、すぐに成果が出なくても、毎日少しずつ努力を積み重ねる「鍛錬」が何よりも大切です。この例文は、その事実をシンプルに伝えています。 【文法・ヒント】`require` は「~を必要とする」という意味の動詞です。`a lot of` は「たくさんの」という意味で、数えられる名詞にも数えられない名詞にも使えます。

He developed good study habits through strict discipline.

彼は厳しい鍛錬を通して、良い学習習慣を身につけました。

【情景】最初はなかなか集中できなかったり、すぐに諦めそうになったりしても、自分に厳しく「これをやるぞ」と決めてやり抜く彼の姿が見えます。その努力の結果、自然と良い習慣が身についたのですね。 【なぜ典型的か】良い習慣を身につけるには、最初は意識的に自分を律する「鍛錬」が必要です。この例文は、そのプロセスを端的に表現しています。 【文法・ヒント】`develop` は「~を発展させる、身につける」という意味です。`through` は「~を通して」という手段や方法を表す前置詞です。`strict` は「厳しい」という意味で、`discipline` を強調しています。

名詞

制裁

規則違反や不正行為に対する罰則。組織や社会の秩序を維持するために行われる。懲戒処分、罰金など。

The teacher gave the student some discipline for breaking the rules during class.

先生は、授業中にルールを破った生徒に、何らかの制裁を与えました。

この例文では、先生が授業中の規律違反に対して、生徒に罰(例えば、放課後残す、反省文を書かせるなど)を与える場面が描かれています。「give discipline」は「制裁を与える」という典型的な表現で、学校や家庭でルールを破った人に対して使われます。「some discipline」のように言うことで、具体的な罰の内容を特定せず、「何らかの制裁」というニュアンスを出しています。

The company decided to take strong discipline against the employee for stealing.

会社は、盗みを働いた従業員に対して厳しい制裁を科すことを決めました。

この例文は、会社が従業員の不正行為に対し、解雇や減給といった厳しい懲戒処分を下す場面を示しています。「take discipline against (人)」は「~に対して制裁を科す」という意味で、組織が個人に対して行う場合に頻繁に使われます。「strong discipline」は「厳しい制裁」を意味し、その深刻さを強調しています。

The coach imposed discipline on the player for being late to practice.

コーチは、練習に遅刻した選手に制裁を課しました。

この例文では、スポーツチームのコーチが、規律を破った選手に罰(例えば、追加の練習、試合出場停止など)を与える場面が描かれています。「impose discipline on (人)」も「~に制裁を課す」という意味で、「take discipline against」と同様に、権力を持つ側がルール違反者に対して行う場合に用いられます。特にスポーツチームや軍隊など、規律が非常に重要な環境でよく使われる表現です。

動詞

抑制する

感情や行動をコントロールし、望ましくない方向へ進むのを防ぐこと。自制心を発揮する場面で使われる。

He had to discipline his anger during the tense meeting.

彼は緊迫した会議中、怒りを抑えなければならなかった。

この例文は、ビジネスの場面で感情を「抑制する」状況を描写しています。会議中にカッとなりそうになった男性が、プロとして冷静さを保とうと必死に怒りを抑え込んでいる様子が目に浮かびます。「discipline」は、このように自分自身の感情や衝動をコントロールする際に非常によく使われます。

She disciplined herself to eat less sugar for her health.

彼女は健康のために、甘いものを控えるよう自分を律した。

この例文は、「自分自身を律する」「自制する」という意味での「discipline」の使い方を示しています。ダイエット中の女性が、目の前の美味しそうなケーキをぐっと我慢し、健康という目標のために甘いものを控える努力をしている場面です。「discipline oneself to do」の形で、「~するために自分を律する」という典型的な表現です。

Parents often need to discipline their children patiently.

親はしばしば、忍耐強く子供をしつける必要がある。

この例文は、子供やペットを「しつける」「規律を守らせる」という文脈での「discipline」の使い方です。例えば、スーパーで走り回る子供に、お母さんがしゃがんで目線を合わせ、落ち着いて話している様子が想像できます。ただ叱るだけでなく、辛抱強く(patiently)教え導く、というニュアンスが伝わります。

コロケーション

impose discipline

規律を課す、制裁を科す

組織や集団内で規則や秩序を維持するために、ルールを設け、違反者には罰を与えることを指します。学校、軍隊、職場など、階層構造が明確な場所でよく用いられます。単に『規律を守らせる』だけでなく、『組織の目的を達成するために必要な枠組みを設ける』というニュアンスを含みます。例えば、企業が業績不振の部門に対して『厳しい予算管理を課す』場合などに使われます。

maintain discipline

規律を維持する

すでに確立された規律や秩序を、緩みなく保ち続けることを意味します。単にルールを守らせるだけでなく、その規律が組織や個人の行動規範として根付いている状態を指します。スポーツチームが試合中に集中力を維持する場合や、学校で生徒が授業態度を保つ場合などに使われます。自己管理能力の高さを示す場合にも用いられます。

self-discipline

自己規律、自制心

外部からの強制ではなく、自分自身を律し、目標達成のために行動をコントロールする能力を指します。ダイエット、禁煙、学習など、個人の努力が必要な場面で重要になります。『自己管理能力』とも訳されますが、単に時間を管理するだけでなく、誘惑に打ち勝ち、長期的な目標のために努力を継続する精神力を意味します。ビジネスシーンでは、リモートワーク環境で成果を出すために不可欠な能力として重要視されます。

lack discipline

規律に欠ける、自制心がない

規律やルールを守らない、または自分自身をコントロールできない状態を指します。子供の行動や、組織の緩みを表す際によく用いられます。『だらしがない』『いい加減』といったニュアンスを含み、ネガティブな意味合いで使われます。例えば、プロジェクトの遅延の原因がチームメンバーの『規律の欠如』にある、といった文脈で使用されます。

disciplinary action

懲戒処分

組織の規則や規律に違反した者に対して科される罰則措置を指します。停職、減給、降格、解雇などが含まれます。企業、学校、軍隊など、あらゆる組織において、秩序を維持するために必要な措置です。単に『罰を与える』だけでなく、『再発防止』や『組織全体の規範意識向上』を目的とする場合もあります。人事、労務関連の文書で頻繁に用いられる表現です。

a rigorous discipline

厳格な鍛錬、厳しい訓練

単にルールを守るだけでなく、高度な技術や知識を習得するために、徹底的に訓練することを意味します。スポーツ、芸術、学問など、特定の分野で卓越した成果を出すために不可欠な要素です。『ストイック』という言葉に近いニュアンスを持ち、自己犠牲を伴う努力を指します。例えば、バレリーナの『厳格な鍛錬』や、科学者の『厳格な研究』といった文脈で使用されます。

intellectual discipline

知的訓練、学問的鍛錬

思考力、分析力、論理的思考力などを鍛えるための訓練を指します。単に知識を詰め込むだけでなく、批判的に思考し、問題を解決する能力を養うことを目的とします。大学教育や研究活動において重視される概念です。『知的好奇心』と結びつけて語られることも多く、生涯にわたる学習の基盤となります。

使用シーン

アカデミック

学術論文や研究発表で頻繁に使用される。特に、研究分野(例:科学、社会科学)における方法論や研究対象の特性を説明する際に用いられる。「学問分野」という意味合いで、例えば「interdisciplinary(学際的な)」という複合語でよく登場する。また、学生に対して自律的な学習態度を促す文脈で「自己鍛錬」の重要性を説く場合にも使われる。

ビジネス

ビジネスシーンでは、従業員の行動規範や業務遂行における規律を指す場合に使われる。例えば、企業のコンプライアンス研修や人事評価において、「社員は会社のdiscipline(規律)を守る必要がある」というように用いられる。また、プロジェクト管理において、計画の遵守や進捗管理の徹底を促す文脈でも使用される。

日常会話

日常生活においては、子供のしつけや自己管理の文脈で使われることが多い。例えば、親が子供に対して「discipline(しつけ)をすることは愛情の表れだ」と言う場合や、個人の目標達成のために「自己鍛錬」が必要であることを述べる場合など。スポーツやフィットネスの分野では、トレーニングにおける規律や節制を意味する言葉として用いられることもある。

関連語

類義語

  • self-control

    自己抑制、自制心。自分の感情や欲望をコントロールする能力を指し、個人的な目標達成や道徳的な行動のために用いられることが多い。日常会話、自己啓発、心理学などで使われる。 【ニュアンスの違い】"discipline"が訓練や規則遵守によって得られる統制を意味するのに対し、"self-control"は内面的な力によって自然に湧き上がる自制心を強調する。強制的なニュアンスは薄い。 【混同しやすい点】"discipline"は他人からの指示や規則に従うことを含む場合があるが、"self-control"はあくまで自己の内面的な問題である点が異なる。日本語の「自制心」に近い。

  • 訓練、育成。特定のスキルや知識を習得させるための体系的な活動を指す。スポーツ、軍事、職業訓練など、幅広い分野で使用される。 【ニュアンスの違い】"discipline"が行動規範や規律を身につけさせることに重点を置くのに対し、"training"は具体的な能力向上を目的とする。より実践的な意味合いが強い。 【混同しやすい点】"discipline"は名詞として「学問分野」の意味を持つことがあるが、"training"にはその用法はない。また、"discipline"は罰の意味合いを含む場合もあるが、"training"にはない。

  • 規則、規制。組織や社会における行動を制限または指示する公式な規則や法律を指す。ビジネス、法律、行政などで頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】"discipline"が個人の行動や組織内の秩序維持を目的とするのに対し、"regulation"はより広範な社会全体の秩序維持を目的とする。公式文書や法的な文脈でよく用いられる。 【混同しやすい点】"discipline"は個人の内面的な統制を意味する場合があるが、"regulation"は外部からの強制力によって行動を制限する点が異なる。また、"regulation"は可算名詞として使われることが多い。

  • 罰、処罰。違反行為に対する制裁として与えられる苦痛や不利益を指す。法律、教育、家庭など、さまざまな場面で使用される。 【ニュアンスの違い】"discipline"が行動を改善するための訓練や矯正を意図するのに対し、"punishment"は過去の違反行為に対する報復としての意味合いが強い。よりネガティブな感情を伴う。 【混同しやすい点】"discipline"は必ずしもネガティブな意味を持たないが、"punishment"は常にネガティブな意味を持つ。また、"discipline"は名詞として「学問分野」の意味を持つことがあるが、"punishment"にはない。

  • 秩序、命令。物事が整然と配置されている状態、または従うべき指示を指す。軍事、ビジネス、日常生活など、幅広い場面で使用される。 【ニュアンスの違い】"discipline"が個人の行動や組織全体の規律を維持することを意味するのに対し、"order"はより広範な状態や指示を指す。命令系統や社会秩序など、より抽象的な概念を表す場合もある。 【混同しやすい点】"discipline"は訓練や矯正のプロセスを指す場合があるが、"order"にはその意味はない。また、"order"は可算名詞として「注文」の意味を持つ。

  • 制御、管理。何かを支配したり、影響力を行使したりする能力を指す。ビジネス、科学、政治など、さまざまな分野で使用される。 【ニュアンスの違い】"discipline"が規則や訓練を通して行動を統制することを意味するのに対し、"control"はより広範な状況や対象を支配・管理することを指す。権力や影響力との関連性が強い。 【混同しやすい点】"discipline"は個人の内面的な統制を意味する場合があるが、"control"は外部からの働きかけによって対象を支配する点が異なる。また、"control"は不可算名詞として使われることが多い。

派生語

  • 『規律の』『懲戒の』という意味の形容詞。名詞の『discipline』に形容詞化の接尾辞『-ary』が付加され、規律に関わる性質や、懲戒的な意味合いを表す。教育、人事、法的手続きなど、組織や規則が関わる文脈で頻繁に使用される。語源的には『弟子としての訓練』という原義が、組織内の規則遵守へと発展したことを示唆する。

  • disciplined

    『訓練された』『自制心のある』という意味の形容詞。過去分詞形が形容詞として用いられ、訓練によって鍛えられた状態や、自己を律する能力があることを表す。個人の性格や行動を評価する際、または組織における人材育成の文脈で用いられることが多い。原義の『弟子としての訓練』が、個人の内面的な特性を表すように意味が拡張された。

  • disciplinarian

    『規律に厳しい人』『訓練主義者』という意味の名詞。『discipline』に人を表す接尾辞『-arian』が付加され、規律を重視し、他者に対して厳格な訓練や指導を行う人を指す。教育現場、軍隊、スポーツチームなど、規律が重視される組織において、指導者や管理者を指す際に用いられる。やや否定的なニュアンスを含む場合もある。

反意語

  • indiscipline

    接頭辞『in-(否定)』が付加された名詞で、『規律の欠如』『不規律』を意味する。『discipline』が持つ秩序や統制の概念を否定し、規則や規範が守られない状態を表す。学校、職場、社会など、様々な場面で秩序の乱れや違反行為を指す際に用いられる。単に『discipline』の反対語というだけでなく、社会的な問題や個人の行動特性を議論する上で重要な概念となる。

  • 『混沌』『無秩序』を意味する名詞。『discipline』が秩序や統制を意味するのに対し、『chaos』はそれらが全く存在しない状態を表す。社会、自然、宇宙など、様々な領域における無秩序な状態や、予測不可能性を指す際に用いられる。学術的な文脈では、複雑系や非線形現象を説明する際に用いられる。

  • leniency

    『寛大さ』『寛容さ』を意味する名詞。『discipline』が厳格な規則の適用や処罰を意味するのに対し、『leniency』はそれらを緩和し、情状酌量や温情を示すことを指す。法的な文脈、教育現場、または人間関係において、厳格な対応を避けて穏便な解決を図る場合に用いられる。単なる反対語というだけでなく、状況に応じた適切な対応を検討する上で重要な概念となる。

語源

"Discipline"は、ラテン語の"disciplina"(教え、訓練、規律)に由来します。さらに遡ると、"discipulus"(弟子、学ぶ人)という単語があり、これは「学ぶ」「理解する」を意味する"discere"から派生しています。つまり、disciplineの根本的な意味は「学ぶことによって得られる規律」です。弟子が師から教えを受け、訓練を積むことで身につける規律、それがdisciplineの原点です。日本語で例えるなら、「修業」や「稽古」といった言葉が近いかもしれません。武道や茶道など、反復練習を通して技術や精神を鍛錬するイメージです。現代英語では、自己を律すること、組織の秩序を保つこと、違反者に対する制裁など、より広範な意味で用いられますが、その根底には「学び」と「訓練」という概念が存在します。

暗記法

「discipline」は単なる規律ではなく、自己を律し秩序を保つための根幹です。古代ギリシャ・ローマの軍隊から修道院での精神修養、近代教育まで、社会形成に不可欠でした。中世では修道院が自己抑制や勤勉さを育み、騎士道精神へと繋がります。近世以降、軍事訓練や教育で重視される一方、権力による抑圧も生みました。現代では自己啓発の要素として再評価されていますが、過剰なストレスとのバランスが重要です。自己実現の力強いツールですが、注意も必要です。

混同しやすい単語

『discipline』と語源が近く、どちらも『学ぶ』という概念を含むものの、意味と品詞が異なります。『diligence』は『勤勉』という意味の名詞で、発音も/ˈdɪlɪdʒəns/と異なります。日本人学習者は、語源的なつながりに惑わされず、それぞれの単語が使われる文脈を理解することが重要です。語源的には、disciplineは「教えること」、diligenceは「熱心さ」に関連します。

『discipline』とスペルが非常に似ており、発音も/dɪˈsaɪpl/と一部共通するため混同しやすいです。『disciple』は『弟子』という意味の名詞であり、意味が大きく異なります。特に、語尾の '-ine' と '-iple' の違いに注意が必要です。語源的には、discipleは「学ぶ人」、disciplineは「教えること」を意味します。

decipline (誤字)

『discipline』のスペルミスとしてよく見られる形です。特にタイプミスやスペルチェックの甘さから生じやすいです。英語の単語には存在しないため、正しいスペルを意識することが重要です。発音も異なり、/diˈsaɪpl/のような発音を想定してしまいがちですが、存在しない単語です。

接頭辞 'dis-' が共通しているため、なんとなく関連があるように感じてしまうことがあります。しかし、『disappoint』は『失望させる』という意味の動詞であり、『discipline』とは全く異なる意味を持ちます。発音も大きく異なります。日本人学習者は、接頭辞に惑わされず、単語全体の意味を把握するように心がけましょう。接頭辞 dis- は「否定」の意味を持つことが多いですが、常にそうとは限りません。

語尾の '-scription' が共通しているため、視覚的に混同しやすい場合があります。『prescription』は『処方箋』や『指示』という意味の名詞で、医療や法律の文脈でよく使われます。発音も大きく異なります。語源的には、prescriptionは「書かれた指示」、disciplineは「教えること」に関連しており、間接的なつながりはありますが、意味は大きく異なります。

indiscipline

『discipline』に否定の接頭辞 'in-' がついた形ですが、『discipline』の意味を理解していないと、意味を推測しにくい場合があります。『indiscipline』は『規律の欠如』という意味の名詞で、『discipline』の反対の意味を持ちます。接頭辞 'in-' は『否定』や『反対』の意味を持つことを覚えておくと、意味を推測しやすくなります。

誤用例

✖ 誤用: I need to discipline myself to drink more water.
✅ 正用: I need to make a conscious effort to drink more water.

日本語の『鍛錬する』『訓練する』というニュアンスから、つい『discipline』を使ってしまいがちですが、この単語は通常、規律を守らせる、罰を与えるという意味合いが強いです。目標達成のために自制するという意味合いで『discipline』を使うと、まるで自分自身を罰しているかのような印象を与えかねません。代わりに『make a conscious effort』や『train myself』を使う方が自然です。背景には、英語における『discipline』が、自己管理というよりも、外部からの強制力や規律を連想させる文化的な違いがあります。

✖ 誤用: The company has a very strict discipline.
✅ 正用: The company has a very strict code of conduct.

『discipline』を『規律』と訳すことから、会社や組織の規則全般を指す言葉として使ってしまう誤りです。しかし、『discipline』は、規則違反に対する罰則や、特定の行動規範を守らせるための訓練を意味することが多いです。組織全体の規則を指す場合は、『code of conduct』や『rules and regulations』を使うのが適切です。この誤用は、日本語の『規律』が持つ意味の広さと、英語の『discipline』が持つ意味の狭さのずれから生じます。英語では、組織の規則は、単なる『discipline』ではなく、より具体的な行動規範として捉える傾向があります。

✖ 誤用: He disciplines in economics.
✅ 正用: He specializes in economics.

『discipline』は学問分野を指すこともありますが、この用法は非常に限定的で、主に大学などの公式な文脈で用いられます。日常会話やビジネスシーンで、自分の専門分野を説明する際に『discipline』を使うと、不自然に聞こえます。代わりに『specialize in』や『major in』を使うのが一般的です。日本語の『〜学』という表現を直訳しようとする際に陥りやすい誤りです。英語では、自分の専門分野をより具体的に、かつカジュアルに表現する傾向があります。

文化的背景

「discipline(規律、訓練)」は、単なる行動の制限ではなく、自己を律し、集団の秩序を維持するための根幹となる概念です。西洋文化においては、古代ギリシャ・ローマの軍隊における厳格な訓練から、修道院における精神修養、そして近代国家における市民教育まで、社会を形成し維持するための重要な要素として位置づけられてきました。

中世ヨーロッパにおいては、修道院が学問と規律の中心地でした。修道士たちは、祈り、労働、そして学習を通じて、自己を律し、神の意志に従うことを目指しました。この修道院における生活様式は、西洋社会における「discipline」の概念に大きな影響を与え、自己抑制、勤勉、そして秩序を重んじる価値観を育みました。また、中世の騎士道においても、騎士たちは名誉と忠誠を重んじ、厳しい訓練を通じて自己を律することを求められました。騎士道精神は、後の紳士道へとつながり、「discipline」は自己を律し、社会的な規範を守る高潔な人物像を象徴する言葉となっていきました。

近世以降、「discipline」は軍事訓練や学校教育における重要な要素となりました。プロイセン軍における厳格な訓練は、軍隊の効率性と規律を高め、近代的な軍隊のモデルとなりました。また、学校教育においては、生徒たちに規律を守らせ、知識を習得させるための手段として、「discipline」が重視されました。しかし、同時に、「discipline」は権力による抑圧や管理の手段としても用いられるようになり、その負の側面も浮き彫りになりました。ミシェル・フーコーは、著書『監獄の誕生』において、「discipline」が社会における権力構造を強化し、個人の自由を制限するメカニズムとして機能していることを指摘しました。

現代社会においては、「discipline」は自己啓発や目標達成のための重要な要素として再評価されています。スポーツ選手や芸術家たちは、厳しい訓練を通じて自己を律し、最高のパフォーマンスを目指します。また、ビジネスの世界においても、自己管理能力や時間管理能力は、「discipline」の重要な側面として認識されています。しかし、同時に、「discipline」は過剰なストレスや自己犠牲につながる可能性も孕んでおり、そのバランスが重要視されています。「discipline」は、自己実現のための力強いツールであると同時に、注意深く扱わなければならない両刃の剣でもあるのです。

試験傾向

英検

1. 出題形式: 語彙問題、長文読解

2. 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級でも出題される可能性あり

3. 文脈・例題の特徴: アカデミックな内容、教育、社会問題など

4. 学習者への注意点・アドバイス: 名詞(規律、訓練)と動詞(~を訓練する、~を罰する)の意味を区別。形容詞 disciplined の形も重要。

TOEIC

1. 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)

2. 頻度と級・パート: 頻度は中程度。ビジネス関連の長文で登場しやすい

3. 文脈・例題の特徴: 企業内の規則、従業員の行動規範、プロジェクトの進捗管理など

4. 学習者への注意点・アドバイス: 名詞(規律、統制)の意味で使われることが多い。自己管理能力を示す文脈で頻出。

TOEFL

1. 出題形式: リーディング(長文読解)

2. 頻度と級・パート: アカデミックな長文で頻出

3. 文脈・例題の特徴: 社会科学、心理学、教育学などの分野で、行動や思考の規律について論じる文脈

4. 学習者への注意点・アドバイス: 名詞(規律、学問分野)と動詞(~を訓練する)の両方の意味を押さえる。文脈によって意味が異なるため注意が必要。

大学受験

1. 出題形式: 長文読解、語彙問題(同意語選択、空所補充)

2. 頻度と級・パート: 難関大学で頻出

3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、教育、自己啓発など、論説的な文章

4. 学習者への注意点・アドバイス: 多義語であるため、文脈から適切な意味を判断する練習が必要。関連語句(e.g., self-discipline, disciplinary action)も覚えておくと有利。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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