creditor
第1音節に強勢があります。母音 /e/ は日本語の『エ』よりも口を少し横に引いて発音し、曖昧母音の /ə/ は口を軽く開けて喉の奥から出すイメージです。最後の 'r' は、舌を口の中で丸めるようにして発音するとよりネイティブに近い音になります。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
債権者
お金を貸している人や組織。貸したお金を返してもらう権利を持つ。ビジネスや金融の文脈で頻繁に使われる。
My friend hasn't paid me back, so I am his creditor waiting patiently.
友人がまだお金を返してくれないので、私は辛抱強く待っている彼の債権者です。
※ この例文は、個人間でお金を貸した時によくある状況を描写しています。友人にお金を貸して、返済を待っているあなたの気持ちが伝わるでしょう。「creditor」は、あなたがお金を返してもらう権利がある「貸した側」であることを示します。
The bank, as a major creditor, carefully manages its loans to customers.
銀行は主要な債権者として、顧客への融資を慎重に管理しています。
※ 銀行は、お金を貸すプロフェッショナルな機関なので、「creditor」の最も典型的な例の一つです。ローンを組んだ人から返済を受ける権利を持つため、銀行は「債権者」として慎重に貸し出しを管理します。ニュースやビジネスの場面でよく聞く使い方です。
When our company delivers products, we become a creditor until the client pays us.
当社が製品を納品すると、顧客が支払うまで当社が債権者になります。
※ この例文は、企業間の取引における「creditor」の使われ方を示しています。商品やサービスを提供した側は、代金を受け取るまでは「債権者」という立場になります。ビジネスの現場で頻繁に登場する、非常に実用的な文脈です。
信用供与者
金銭に限らず、商品やサービスを後払いで提供する者。広い意味で信用を供与する側を指す。
The bank is my biggest creditor because I have a home loan with them.
銀行は私の最大の債権者です。なぜなら、私は銀行から住宅ローンを組んでいるからです。
※ この例文は、個人が住宅ローンを組んだ際の典型的な状況を描写しています。家を買うという大きな決断の裏には、銀行がお金を貸してくれる「creditor」として存在していることがよく分かります。銀行は私たちにとって最も身近な「信用供与者」の一つですね。
Our small company needs to find a new creditor to expand our business.
私たちの小さな会社は、事業を拡大するために新しい債権者を見つける必要があります。
※ 会社が成長を目指すとき、資金が必要になる場面はよくあります。この例文では、事業を大きくしたいという希望と、そのためにお金を貸してくれる相手(creditor)を探している状況が具体的に伝わります。ビジネスの文脈で「creditor」が使われる典型例です。
He listed all his creditors so he could plan how to pay them back.
彼は、すべてのお金を貸してくれた人たち(債権者)のリストを作り、どのように返済するか計画を立てました。
※ この例文は、お金を借りた人が、誰にどれだけ借りがあるのかを整理している真剣な状況を描いています。「creditor」が複数いる場合、このように「all his creditors」のように複数形で使うことがよくあります。返済計画を立てるという具体的な行動が、単語の使われ方を鮮明にしています。
コロケーション
担保権付き債権者
※ 債務不履行時に、特定の資産(不動産、動産など)を担保として優先的に弁済を受ける権利を持つ債権者のこと。例えば、住宅ローンを組んだ際の銀行は、住宅を担保とするsecured creditorにあたります。破産手続きにおいて、他の債権者よりも優先的に弁済を受けられる点が重要です。法律・ビジネスの文脈で頻繁に使われます。
無担保債権者
※ 担保を持たない債権者のこと。クレジットカード会社や、サービスを提供した会社などが該当します。債務者が破産した場合、secured creditorへの弁済後に残った資産から、他の債権者と同順位で弁済を受けることになります。secured creditorに比べてリスクが高いため、金利が高めに設定されることもあります。ビジネスや金融の場面でよく使われます。
主要債権者
※ 債務者に対して多額の債権を持つ債権者のこと。企業の経営再建や倒産処理において、major creditorの意向が大きく影響することがあります。債務者との交渉力も強く、経営改善計画への同意や債権放棄など、重要な決定に関与します。ビジネスニュースや経済記事でよく見られる表現です。
権利を侵害された債権者、不満を抱く債権者
※ 債務者の不当な行為によって損害を被った、または不当な扱いを受けていると感じている債権者のこと。例えば、債務者が資産を隠蔽したり、特定の債権者のみに優先的に弁済したりした場合、他の債権者はaggrieved creditorとなります。法的措置を検討する際の根拠となる感情・状況を表す表現です。法律関係の記事や議論で用いられます。
破産申立債権者
※ 債務者の支払不能状態を理由に、裁判所に破産を申し立てる債権者のこと。債務者自身が破産を申し立てる場合もありますが、債権者が申し立てることも可能です。petitioning creditorは、破産手続き開始のきっかけを作る重要な役割を果たします。法律用語であり、専門的な文脈で使用されます。
債権者委員会
※ 企業の倒産や再建手続きにおいて、債権者の利益を代表する組織。主要な債権者によって構成され、債務者の経営状況を監視したり、再建計画の策定に関与したりします。企業の利害関係者間の交渉における重要なプレイヤーです。ビジネスや金融の専門的な文脈で使われます。
債権国
※ 対外純資産(海外に対する資産から負債を差し引いたもの)がプラスである国。日本は長年債権国であり、海外からの投資収益などが経済を支えています。貿易黒字や海外投資の活発さが背景にあります。経済学や国際金融の分野で用いられます。
使用シーン
経済学や法学の論文、金融論の講義などで使われます。例えば、企業の倒産に関する研究で、「債権者の権利」や「債権者集会」といった文脈で登場します。学生がレポートや論文を書く際にも、参考文献で目にする機会があるでしょう。
企業の財務報告書、契約書、投資関連の文書で頻繁に使用されます。例えば、「当社の主要な債権者は〇〇銀行です」といった記述や、M&Aの際のデューデリジェンスで債権者の情報を確認する場面などが考えられます。日常的なビジネスメールでも、取引先との関係で債権者という立場を説明する際に使われることがあります。
日常生活での会話で「債権者」という言葉を直接使うことは稀ですが、ニュースや新聞記事で企業の倒産や個人の債務整理に関する報道に接する際に、「債権者」という言葉を目にすることがあります。例えば、「〇〇社の債権者は〜億円の損失を被った」といった報道です。また、クレジットカード会社やローン会社も債権者にあたるため、間接的に関連する話題に触れることはあります。
関連語
類義語
お金を貸す人や組織を指す一般的な言葉。銀行、消費者金融、個人などが該当する。日常会話やビジネスシーンで頻繁に使われる。 【ニュアンスの違い】"creditor"よりも口語的で、より直接的な響きを持つ。債務者との関係性をシンプルに示す場合に適している。フォーマルな文書では"creditor"が好まれる傾向がある。 【混同しやすい点】"lender"は具体的な貸し手を示すことが多いが、"creditor"はより広範な債権者を指す場合がある。例えば、商品やサービスの未払いがある場合、その提供者も"creditor"となりうるが、"lender"とは呼ばれない。
- claimant
権利や資格を主張する人を指す。訴訟や破産手続きにおいて、債権を主張する人を指す場合もある。法律やビジネスの文脈で使われる。 【ニュアンスの違い】"creditor"が金銭債権を持つことを前提とするのに対し、"claimant"は必ずしも金銭債権とは限らない。損害賠償請求権など、より広範な権利を主張する場合に使用される。 【混同しやすい点】"claimant"は債権の存在を前提とせず、権利の主張そのものを指す。債権が確定していない段階や、債権の存在が争われている状況でも"claimant"という言葉が使用される。
- obligee
法律用語で、債務者に対して債務の履行を請求する権利を持つ人。契約法などで用いられる。 【ニュアンスの違い】"creditor"よりも形式的で、法律的な文脈に特化した言葉。日常会話ではほとんど使われない。 【混同しやすい点】"obligee"は法律用語であり、一般的なビジネスシーンでは"creditor"が用いられる。法律文書や契約書以外では"obligee"の使用は避けるのが賢明。
- mortgagee
不動産担保ローンにおいて、担保権を持つ金融機関や個人。住宅ローンなどでよく使われる。 【ニュアンスの違い】"creditor"の一種だが、不動産担保という特定の担保形態を持つ場合に限定される。債権の種類が限定されている点が異なる。 【混同しやすい点】"mortgagee"は不動産担保ローンに特化した言葉であり、他の種類の債権には使用できない。無担保ローンやその他の債権の場合は"creditor"を使用する。
金融機関であり、預金を受け入れたり、融資を行ったりする。個人や企業に対する貸付を行う。 【ニュアンスの違い】"creditor"よりも具体的な組織を指す。銀行は多数の債権を持つ債権者の一例。 【混同しやすい点】"bank"は債権者としての役割だけでなく、様々な金融サービスを提供する組織全体を指す。一方、"creditor"はあくまで債権を持つ立場を指す。
- finance company
消費者金融やクレジットカード会社など、主に個人向けの融資を行う企業。 【ニュアンスの違い】特定の種類の融資(消費者金融、クレジットカード)に特化した債権者。債権の対象や種類が限定されている。 【混同しやすい点】"finance company"は融資の種類が限定されている点が"creditor"と異なる。事業融資や不動産担保ローンを行う金融機関は、一般的に"finance company"とは呼ばれない。
派生語
『信用』、『名誉』、または『掛け売り』を意味する名詞。creditorの語源であり、ラテン語の『credere(信じる)』に由来します。ビジネスシーンでは『信用取引』、会計では『貸方』など、幅広い意味で使用されます。日常会話でも『credit card(クレジットカード)』のように頻繁に登場します。
- creditable
『称賛に値する』、『立派な』という意味の形容詞。信用(credit)がある状態から派生し、『信用できるような』→『称賛に値する』という意味合いに変化しました。ビジネス文書やニュース記事などで、人の行動や業績を評価する際に用いられます。語尾の『-able』は『〜できる』という性質を表します。
- credentials
『資格』、『証明書』、『身分証明』などを意味する名詞(複数形)。『信用を与えるもの』というニュアンスから、個人の能力や地位を証明する書類や実績を指すようになりました。就職活動や入学試験、学会発表など、公式な場面で頻繁に使用されます。
語源
"creditor」は、「信用する、委託する」という意味のラテン語の動詞「credere」に由来します。この「credere」がさらに名詞化され、「信用、信頼」を意味する「creditum」となり、英語の「credit」の語源となりました。「creditor」は、この「credit」に、行為者や〜する人を表す接尾辞「-or」が付いたものです。つまり、「credit(信用)を与える人」という意味合いから、「債権者;信用供与者」という意味になったのです。日本語で例えるなら、「信用」という言葉に「〜する人」という意味合いの接尾辞が付いて「信用する人」という言葉ができた、というイメージです。私たちが日常的に使う「クレジットカード」も、この「credit」が語源となっており、信用に基づいて支払いができるカードであることを示しています。
暗記法
債権者(creditor)は、単なる貸し手ではない。中世では教会や貴族が農民を支配し、『ヴェニスの商人』のシャイロックは負のイメージを体現。近代では銀行が経済を支える一方、金融危機で責任を問われる。住宅ローン問題や学生ローンは、債権者の力が人々の生活を左右することを示す。経済格差や倫理観が絡み合う、重層的な意味を持つ言葉なのだ。
混同しやすい単語
『creditor』とスペルが似ており、語尾の '-or' が共通しているため混同しやすい。意味は『債務者』であり、『債権者』である『creditor』とは反対の関係にある。ビジネスの文脈では特に注意が必要。
『creditor』と語源が同じで、スペルも似ているため混同しやすい。名詞としては『信用』『クレジット』、動詞としては『信用する』『(功績などを)認める』といった意味を持つ。品詞が異なり、『creditor』は人(債権者)を指す名詞である点が大きく異なる。
先頭の 'cre-' のスペルが共通しており、発音も似ているため、特に初学者には混同されやすい。『生き物』『創造物』という意味で、人間を含む生物全般を指す。語源的には『創造されたもの』という意味合いがあり、『create』と関連付けられる。
『creature』と同様に、発音とスペルが似ているため混同されやすい。主にアメリカ英語で使われ、特に小さな動物や生き物を指す口語的な表現。日本語の『生き物』よりも、より親しみやすいニュアンスがある。
語尾の '-or' が共通しており、文字数も近いため視覚的に混同しやすい。『編集者』という意味で、出版業界やメディア関係の文脈でよく使われる。ビジネスシーンでは、スペルミスに注意する必要がある。
『creditor』と語尾が同じ '-or' で、スペルも似ているため混同しやすい。『創造者』『製作者』という意味で、芸術家や発明家などを指す。語源的には『create (創造する)』に関連する。ビジネス文書では特に注意して使い分ける必要がある。
誤用例
『creditor』は本来『債権者』を意味し、金銭的な債権・債務関係を指します。仕事の要求が絶えない状況を『債権者』と表現するのは、比喩としては不自然です。日本語の『〜のせいで』というニュアンスを安易に『A is a creditor of B』と直訳しようとすると、このような誤りが生じやすくなります。ここでは『burden(重荷)』のように、精神的な圧迫感を表す語を使う方が適切です。
『creditor』は単に『債権者』を指す言葉であり、取り立て行為を行う人を指すわけではありません。友人に対してお金の催促をする行為を強調したい場合は、『debt collector(取り立て屋)』という語を使う方が適切です。日本語の『債権者のように振る舞う』という表現をそのまま英語にしようとすると、語感のずれが生じます。英語では、取り立て行為を行う人を明確に表現する語彙が存在することを理解しておきましょう。
ビジネスシーンにおいて、相手に迷惑をかけたことを謝罪する場合、『creditor』という言葉は硬すぎ、不適切です。より丁寧で相手に配慮する表現として、『lender(貸し手)』を使用し、『sincerely apologize』とすることで、誠意が伝わるでしょう。日本語の『債権者として、ご迷惑をおかけして申し訳ございません』という表現を直訳すると、相手に傲慢な印象を与えかねません。英語では、状況に応じて言葉を選ぶことが重要です。また、西洋の文化では、ビジネスの謝罪において、率直さと丁寧さが求められる傾向があります。
文化的背景
「creditor(債権者)」は、単にお金を貸す人というだけでなく、社会的な信頼と責任を象徴する存在です。歴史を遡れば、債権者はしばしば社会の安定を支える役割を担い、同時に、その力を濫用すれば人々の生活を脅かす存在ともなりえました。そのため、「creditor」という言葉は、経済的な力だけでなく、道徳的な重みも帯びているのです。
中世ヨーロッパにおいては、教会や貴族が主要な債権者であり、土地や農作物を担保に農民にお金を貸し付けていました。しかし、高利貸しはしばしば禁じられ、ユダヤ人などがその役割を担うことが多く、社会的な偏見の対象となりました。シェイクスピアの『ヴェニスの商人』に登場するシャイロックは、典型的な「creditor」の負のイメージを体現しています。彼は金銭に執着し、冷酷なまでに契約を遵守しようとする姿が描かれ、債権者に対する人々の複雑な感情を映し出しています。つまり、「creditor」は単なる経済的な関係性だけでなく、宗教、人種、倫理観などが複雑に絡み合った社会的な力関係を示す言葉でもあるのです。
近代に入ると、銀行や金融機関が主要な債権者となり、経済の発展を支える重要な役割を果たすようになりました。しかし、1929年の世界恐慌や2008年のリーマンショックなど、金融危機が発生するたびに、債権者の責任が問われることになります。住宅ローンを抱えた人々が家を失ったり、企業が倒産したりする様子は、債権者の力が人々の生活に直接影響を与えることを示しています。近年では、サブプライムローンの問題や、学生ローンの返済負担などが社会問題化しており、「creditor」という言葉は、経済格差や不平等を象徴する言葉としても使われるようになっています。
このように、「creditor」は、単なる「お金を貸す人」という以上の意味を持ち、社会の歴史や文化、倫理観と深く結びついています。文学作品や歴史的な出来事を通して、「creditor」という言葉の背景にある複雑な人間関係や社会構造を理解することで、より深く語彙を記憶に定着させることができるでしょう。そして、現代社会においても、債権者の役割や責任について、批判的な視点を持つことの重要性を教えてくれる言葉なのです。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解
- 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級でも出題される可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: ビジネス、経済、社会問題など、やや硬めのテーマで登場しやすい。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「debtor(債務者)」との区別を明確に。関連語彙(liability, assetなど)も合わせて学習。
- 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)
- 頻度と級・パート: Part 7で比較的頻出。Part 5でも稀に出題。
- 文脈・例題の特徴: ビジネスシーン(契約、財務報告、買収など)で頻繁に使用される。
- 学習者への注意点・アドバイス: 財務・会計関連の語彙とセットで覚える。文脈から意味を推測する練習も重要。
- 出題形式: リーディング
- 頻度と級・パート: アカデミックな文章で頻出。経済学、社会学などの分野でよく見られる。
- 文脈・例題の特徴: 経済理論、国際関係、歴史的出来事など、論理的で抽象的な文脈で登場。
- 学習者への注意点・アドバイス: 高度な語彙力が必要。類義語(investor, lenderなど)とのニュアンスの違いを理解する。
- 出題形式: 長文読解
- 頻度と級・パート: 難関大学で頻出。特に経済学部、法学部などで出題される可能性が高い。
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、経済状況、国際情勢など、評論的な文章で登場。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。関連語彙(debt, financeなど)も合わせて学習。