conflicting
対立する
意見、要求、証拠などが互いに相容れない、矛盾する状態を表す。単に異なるだけでなく、互いに打ち消し合うようなニュアンスを含む。
My parents had conflicting ideas about where to go for our summer vacation.
両親は夏の休暇にどこへ行くかで意見が対立していました。
※ 家族旅行の計画で、お父さんは山、お母さんは海と、それぞれの意見が食い違っている場面を想像してみてください。このように、人々の考えや意見が「対立する」「食い違う」状況で 'conflicting ideas' はよく使われます。身近な会話でも役立つ表現です。
The news report presented conflicting information about the accident, making it hard to understand.
そのニュース報道は事故について矛盾した情報を示しており、理解するのが難しかった。
※ テレビのニュースを見ていると、ある事故について、複数の情報源から違う話が出てきて、何が本当なのか分からなくなることがありますよね。'conflicting information' は、このように事実やデータが「矛盾している」「食い違っている」状況を表すのに使われます。ニュースや報告書などでよく登場します。
She felt conflicting emotions when she had to choose between helping a friend and studying for her test.
彼女は友達を助けるか、テスト勉強をするか選ばなければならない時、相反する感情を抱いた。
※ 友達が困っているのを助けたい気持ちと、自分のテスト勉強をしなければならないという気持ちが、心の中で同時にあって、どちらを優先すべきか悩む場面を想像してください。'conflicting emotions' は、このように心の中で二つの感情や欲求が「相反する」「葛藤する」状態を表します。人の複雑な気持ちを表現するのにぴったりです。
矛盾した
感情、考え、行動などが一貫性がない状態。内面的葛藤やジレンマを表す際にも用いられる。
The two witnesses gave conflicting stories about what happened.
2人の目撃者は、何が起こったかについて矛盾した話をしました。
※ 【ミニ・シーン】警察の取り調べで、目撃者たちの証言が食い違っていて、担当者が困惑している様子が目に浮かびます。「stories」は「話」や「証言」の意味で使われ、それぞれの話が一致しない状態を表します。 【ポイント】「conflicting stories/accounts/reports」のように、情報源が複数あり、それらが一致しない状況で非常によく使われる表現です。
He felt a mix of conflicting emotions about leaving his hometown.
彼は故郷を離れることについて、矛盾した感情が入り混じっているのを感じました。
※ 【ミニ・シーン】故郷を離れることへの期待と不安、寂しさなど、相反する気持ちが心の中でせめぎ合っている様子が伝わってきます。この文は、心が揺れている複雑な感情を表現しています。 【ポイント】「conflicting emotions/feelings」は、喜びと悲しみ、期待と不安など、同時に複数の相反する感情を抱えている状態を表す非常によく使われる表現です。
Our team received conflicting instructions from different managers.
私たちのチームは、異なるマネージャーから矛盾した指示を受けました。
※ 【ミニ・シーン】プロジェクトを進めようとしているチームが、複数の上司から異なる、あるいは相反する指示を受けて、どちらに従えばよいか困惑している場面が想像できます。仕事の現場でよくある状況です。 【ポイント】「conflicting instructions/orders/goals」のように、複数の指示や目標が一致せず、どちらを優先すべきか分かりにくい状況で使われます。ビジネスシーンで特に役立つ表現です。
コロケーション
矛盾する報告、食い違う情報
※ 複数の情報源から得られた情報が一致しない状況を指します。ニュース記事、調査報告、証言など、事実に基づいた情報について使われることが多いです。単に『異なる情報』というだけでなく、互いに矛盾し、両立しえない内容を含んでいる点がポイントです。例えば、ある報告では被害者の証言がAだとされているが、別の報告ではBだとされている、といった状況です。ビジネスシーンや報道で頻繁に使われます。(adjective + noun)
利害の対立、相反する利害
※ 複数の個人や組織が、互いに相容れない利益を追求している状態を指します。例えば、企業間の競争、土地開発における住民と開発業者の対立、政治における派閥争いなどが挙げられます。倫理的な問題を含むことも多く、中立的な立場が求められる場面で特に重要になります。法律、ビジネス、政治の分野でよく用いられます。(adjective + noun)
矛盾する証拠、食い違う証拠
※ 裁判や捜査において、ある事実を肯定する証拠と否定する証拠が両方存在する場合に使われます。どちらの証拠がより信頼できるかを判断することが重要になります。法律用語として用いられることが多く、一般の会話ではあまり使いません。科学的な研究においても、実験結果が相反する場合に使われることがあります。(adjective + noun)
相反する感情、葛藤
※ 喜びと悲しみ、愛と憎しみなど、互いに矛盾する感情が同時に存在する状態を指します。心理学や文学でよく扱われるテーマで、人間の複雑な内面を表す際に用いられます。日常会話でも、複雑な状況や心境を説明する際に使うことができます。(adjective + noun)
食い違う説明、矛盾する記述
※ 事件や出来事について、複数の人が異なる説明や証言をする場合に用いられます。『reports』よりも個人的な視点や主観が含まれるニュアンスがあります。例えば、事故の目撃者の証言が食い違う場合などに使われます。ニュース記事やドキュメンタリーなどでよく見られます。(adjective + noun)
両立しない要求、矛盾する要求
※ 複数の人や組織から、互いに矛盾する要求が出される状況を指します。例えば、仕事と家庭の両立、顧客の要望と会社の利益の両立などが挙げられます。ビジネスシーンでよく使われ、優先順位をつけたり、妥協点を見つけたりする必要がある状況を表します。(adjective + noun)
対立する意見、食い違う意見
※ ある問題について、複数の人が異なる意見を持っている状態を指します。議論や会議でよく見られる状況で、建設的な議論を通じて合意点を見つけることが重要になります。政治、経済、社会問題など、様々な分野で用いられます。(adjective + noun)
使用シーン
学術論文や研究発表で、意見やデータが対立・矛盾する状況を説明する際に用いられます。例えば、先行研究の結果と実験結果が「conflicting data(矛盾するデータ)」として示されることがあります。文語的な表現です。
ビジネスシーンでは、プロジェクトの計画段階で「conflicting priorities(相反する優先事項)」が生じる場合や、異なる部門間で意見が対立する状況を説明する際に使われます。会議の議事録や報告書など、比較的フォーマルな文書で用いられることが多いです。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリーなどで、意見の対立や利害の衝突を説明する際に使われることがあります。例えば、「conflicting reports(食い違う報道)」という表現で、事件や事故に関する情報が錯綜している状況を表すことがあります。
関連語
類義語
両立しない、相容れないという意味。主に物事や考え方、システムなどが互いに矛盾し、同時に存在できない、あるいは機能できない状況を表す。ビジネス、学術、技術分野でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"Conflicting"は、対立や衝突のプロセスや状態を示すのに対し、"incompatible"は、本質的な性質や構造が合わないという静的な状態を指す。感情的な対立よりも、論理的、機能的な矛盾を強調する。 【混同しやすい点】 "Conflicting"は意見や主張の対立に使いやすいが、"incompatible"は機械やソフトウェアのバージョン、規格などが合わない場合に使われることが多い。例えば、 "conflicting reports"(矛盾する報告)と"incompatible software"(互換性のないソフトウェア)。
矛盾した、正反対のという意味。声明、情報、行動などが互いに論理的に両立しない、あるいは否定しあう状態を示す。ニュース記事、学術論文、法律文書などでよく見られる。 【ニュアンスの違い】"Conflicting"は対立する意見や利害関係を含意するのに対し、"contradictory"は論理的な矛盾に焦点を当てる。感情的な対立よりも、客観的な事実や論理の矛盾を強調する。 【混同しやすい点】"Conflicting"は「利害の衝突」など、必ずしも論理矛盾でなくても使えるが、"contradictory"は論理的に矛盾している場合に限定される。例えば、"conflicting interests"(利害の衝突)と"contradictory evidence"(矛盾する証拠)。
- opposing
反対の、対立する、敵対する、という意味。意見、立場、勢力などが互いに反対方向に向かっている状態を示す。政治、スポーツ、ビジネスなど幅広い分野で使用される。 【ニュアンスの違い】"Conflicting"は内部的な矛盾や対立を示す場合があるのに対し、"opposing"はより明確な外部との対立を示す。また、"opposing"はより積極的な敵対関係を含意することがある。 【混同しやすい点】"Conflicting"は必ずしも敵対関係を意味しないが、"opposing"は対立する勢力や立場を指すことが多い。例えば、"conflicting priorities"(相反する優先事項)と"opposing teams"(対戦チーム)。
- clashing
衝突する、ぶつかり合う、という意味。意見、色、文化などが互いに激しく対立する、または調和しない状態を表す。日常会話やニュース記事でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"Conflicting"はより一般的な対立を意味するのに対し、"clashing"はより直接的で激しい衝突のイメージを与える。また、"clashing"は比喩的な意味で、色やデザインの不調和を表すこともある。 【混同しやすい点】"Conflicting"は抽象的な対立にも使えるが、"clashing"は具体的な衝突や不調和を指すことが多い。例えば、"conflicting reports"(矛盾する報告)と"clashing colors"(ぶつかり合う色)。
- at odds
不和で、仲たがいしている、という意味。意見、立場、人が互いに合わず、対立している状態を示す。日常会話やニュース記事でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"Conflicting"は対立の原因や内容を明確に示さない場合があるのに対し、"at odds"は対立の結果としての不和な状態を強調する。また、"at odds"は通常、人と人との関係性における対立を表す。 【混同しやすい点】"Conflicting"は物事の対立にも使えるが、"at odds"は主に人々の関係性における不和を指す。例えば、"conflicting interests"(利害の衝突)と"They are at odds with each other."(彼らは仲たがいしている)。
- discordant
不協和な、耳障りな、という意味。音、意見、感情などが調和せず、不快感を与える状態を示す。音楽、文学、政治などの分野で使用される。 【ニュアンスの違い】"Conflicting"は対立する意見や行動を広く指すのに対し、"discordant"は特に調和や一致を欠く状態を強調する。また、"discordant"は感情的な不快感や不調和を含意することが多い。 【混同しやすい点】"Conflicting"は必ずしも不快感を与えるとは限らないが、"discordant"は常に不快感や不調和のニュアンスを持つ。例えば、"conflicting evidence"(矛盾する証拠)と"discordant music"(不協和音)。
派生語
名詞・動詞。「conflicting」の動詞の原形であり、名詞としては「紛争、対立」、動詞としては「対立する、矛盾する」という意味。日常会話からビジネス、学術論文まで幅広く使用される。名詞は具体的な事件や状況を指し、動詞は行為や状態を表す。
- confliction
名詞。「conflict」に名詞化の接尾辞「-ion」がついた形。「矛盾、衝突」といった意味合いを持つ。フォーマルな文脈、特に法的な文書や学術的な議論で、抽象的な概念として使われることが多い。「conflict」よりも形式ばった印象を与える。
- conflicted
形容詞。「葛藤を抱えた、相反する感情を持つ」という意味。過去分詞形が形容詞として用いられ、人の心理状態を表す際に使われることが多い。日常会話や文学作品などで、登場人物の内面を描写する際に用いられる。
反意語
形容詞。「調和のとれた、協調的な」という意味。「conflicting」が意見や利害の対立を示すのに対し、「harmonious」はそれらが一致し、円満な状態を表す。人間関係、音楽、デザインなど、様々な文脈で使用される。「conflicting reports(矛盾する報告)」に対して「harmonious relationship(良好な関係)」のように対比される。
形容詞。「一貫性のある、矛盾のない」という意味。「conflicting」が論理的な矛盾や不整合を示すのに対し、「consistent」は首尾一貫していることを表す。データや議論、行動などに対して用いられる。「conflicting data(矛盾するデータ)」に対して「consistent results(一貫した結果)」のように用いられる。
形容詞。「両立できる、適合する」という意味。「conflicting」が互いに相容れない状態を示すのに対し、「compatible」は互いに調和し、共存できる状態を表す。機械、ソフトウェア、人間関係など、様々な文脈で使用される。「conflicting goals(相反する目標)」に対して「compatible devices(互換性のあるデバイス)」のように対比される。
語源
「conflicting」は、ラテン語の「confligere」(衝突する、ぶつかり合う)に由来します。これは、「con-」(共に、一緒に)と「fligere」(打つ、叩く)という二つの要素から構成されています。「con-」は日本語の「共同」や「結合」のように、共に何かをするイメージです。「fligere」は、物理的に何かを打つ行為を表し、そこから比喩的に意見や利害がぶつかり合う様子を指すようになりました。つまり、「conflicting」は、元々は「共に打ち合う」というイメージから、意見や要求などが互いにぶつかり合い、対立・矛盾する状態を表すようになったのです。日本語の「衝突」という言葉も、物理的な衝突から意見の対立へと意味が拡張されたのと似ています。
暗記法
「conflicting」は単なる不一致でなく、西洋文化では内面の葛藤や価値観の対立を象徴します。シェイクスピア悲劇の主人公が抱える相反する感情、社会における利害の対立、グローバル化による見解の相違など、文学や社会問題に深く根ざしています。異なる文化を持つ人々が直面するアイデンティティの葛藤も示し、個人の内面と社会構造の両面から、複雑な人間模様を映し出す言葉なのです。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、特に会話の中では区別が難しい場合があります。'conflicting' は『対立する』という意味ですが、'convicting' は『有罪判決を下す』という意味で、動詞の現在分詞形です。スペルも 'f' と 'v' の違いだけなので、注意が必要です。'convict' はラテン語の 'convincere'(完全に打ち負かす)に由来し、罪を確定させるイメージです。
'conflicting' と同様に、語尾の '-flicting' の部分が共通しているため、発音とスペルの両方で混同しやすいです。'afflict' は『苦しめる』という意味で、受動態で使われることが多いです。語源はラテン語の 'affligere'(打ち倒す)で、精神的・肉体的な苦痛を与えるニュアンスがあります。
語尾の '-flecting' の部分が似ているため、発音とスペルで混乱する可能性があります。'reflect' は『反射する』や『熟考する』という意味で、'conflicting' とは意味が大きく異なります。'reflect' はラテン語の 'reflectere'(後ろに曲げる)に由来し、光が反射するイメージや、考えが内省するイメージにつながっています。
こちらも '-flicting' の部分が共通しており、発音とスペルで 'conflicting' と混同しやすい単語です。'inflict' は『(苦痛などを)与える』という意味で、主に否定的な意味合いで使われます。語源はラテン語の 'infligere'(ぶつける)で、苦痛や損害を強制的に与えるニュアンスがあります。
スペルは全く異なりますが、発音の強勢の位置が似ているため、聞き間違いやすい場合があります。'conflicting' は第二音節に強勢がありますが、'confident' も第一音節に強勢があります。『自信のある』という意味で、品詞も形容詞であるため、文脈で判断する必要があります。
'conflicting' の名詞形であり、動詞としても使われます。名詞としては「対立」「紛争」、動詞としては「対立する」という意味です。'conflicting' は形容詞または動詞の現在分詞形であるため、文法的な役割が異なります。'conflict' はラテン語の 'confligere'(一緒に打つ)に由来し、文字通り、何かがぶつかり合うイメージを表しています。
誤用例
日本語の『対立する当事者』という表現を直訳すると『conflicting parties』となりがちですが、『conflicting』は形容詞として『矛盾する』という意味合いが強く、ここでは『対立状態にある』ことを示す『in conflict』を用いるのが自然です。より具体的に対立状況を表す場合は『The warring parties』も適切です。日本人が陥りやすいのは、形容詞の単純な直訳に頼ってしまうことで、英語では状態を表す句や名詞がより適切な場合があるという点です。背景には、日本語が状態を動詞や形容詞で表現することが多いのに対し、英語では名詞化や句を用いることで、より客観的でフォーマルな印象を与える傾向があることが挙げられます。
『conflicting』は意見や主張が『根本的に対立し、両立しない』というニュアンスが強く、友人関係にある人々の意見の相違を表現するにはやや不適切です。より穏やかな表現である『differing』を使うことで、『意見は違うけれど、友好的な関係は保てる』というニュアンスを出すことができます。『conflicting』は、例えば法律や契約など、解決が難しい対立状況で使われることが多いです。日本人は『対立』という言葉を比較的広い範囲で使用しますが、英語では対立の程度によって言葉を選ぶ必要があります。これは、英語がより直接的で具体的な表現を好む文化的な背景と関連しています。
『conflicting』は自動詞として使われる場合、『〜と矛盾する』という意味で、前置詞『with』を伴います。日本語の『〜に対して矛盾する』という表現に引きずられて『to』を使ってしまうのは誤りです。『conflicting evidence』のように形容詞として使う場合は問題ありません。英語の自動詞と前置詞の組み合わせは、日本語の助詞の感覚とは異なるため、個別に覚える必要があります。これは、英語の文法構造が論理的な関係性を明確にすることを重視するためです。日本語では文脈から判断できる場合でも、英語では前置詞を使って関係性を明示することが求められます。
文化的背景
「conflicting」は、単に意見の不一致を示すだけでなく、西洋文化においては、個人の内面における葛藤や、社会全体の価値観の対立を象徴する言葉として、深い意味合いを持ちます。それは、自己同一性の探求、道徳的ジレンマ、そして社会正義を巡る闘争など、人間存在の本質的な課題と結びついているのです。
「conflicting」という言葉が持つ重層的な意味合いは、文学作品において特に顕著に表れます。例えば、シェイクスピアの悲劇に登場する主人公たちは、しばしば「conflicting emotions(相反する感情)」に苛まれ、それが破滅的な結末へと繋がります。ハムレットの復讐心と良心の呵責、マクベスの野心と恐怖心といった内面の葛藤は、「conflicting」という言葉を通して、人間の複雑な心理を見事に描き出しています。また、ミルトンの『失楽園』におけるサタンの描写は、神への反逆心と堕落した天使としての悲哀という「conflicting desires(相容れない願望)」を抱えた存在として、読者に深い印象を与えます。これらの作品は、「conflicting」という言葉が、人間の内面における善と悪、希望と絶望といった相反する要素の衝突を表現する上で、いかに重要な役割を果たしているかを物語っています。
社会的な文脈においても、「conflicting」は、異なる価値観や利害が衝突する状況を表現するために用いられます。例えば、「conflicting interests(相反する利害)」は、企業間の競争、労働組合と経営者の対立、あるいは国家間の紛争など、様々な場面で発生します。特に、現代社会においては、グローバル化の進展に伴い、異なる文化や宗教を持つ人々が共存する機会が増加しており、それに伴い「conflicting viewpoints(対立する見解)」も頻繁に生じるようになっています。このような状況においては、「conflicting」という言葉は、単なる意見の相違にとどまらず、社会の分断や不安定化を招く可能性を孕んだ、より深刻な問題を指し示すことがあります。
さらに、「conflicting」は、個人のアイデンティティを巡る葛藤を表現する際にも重要な役割を果たします。特に、異なる文化的背景を持つ人々や、社会的マイノリティに属する人々は、しばしば「conflicting identities(相反するアイデンティティ)」に直面します。例えば、移民二世は、親の世代から受け継いだ文化と、自身が育った社会の文化との間で葛藤を抱えることがあります。また、性的マイノリティは、社会的な偏見や差別と闘いながら、自身のアイデンティティを確立していく過程で、内面の葛藤を経験することがあります。このように、「conflicting」という言葉は、個人の内面における葛藤だけでなく、社会的な構造や権力関係とも深く結びついているのです。
試験傾向
準1級・1級で長文読解や語彙問題で出題される可能性あり。「conflicting reports(矛盾する報告)」のように名詞を修飾する形でよく見られる。ライティングでの使用も視野に。動詞 conflict との意味の違い、語法に注意。
Part 5, 6, 7 で出現の可能性あり。ビジネス文書やニュース記事のような文脈で、「conflicting opinions(対立する意見)」のように使われることが多い。同義語・類義語(opposing, contradictory)との区別を意識。
リーディングセクションで、アカデミックな文章(社会科学、歴史、政治など)で頻出。「conflicting evidence(矛盾する証拠)」のように、議論や研究における対立点を示す際に用いられる。語源を理解し、文脈から正確に意味を把握する練習が必要。
難関大学の長文読解で出題される可能性あり。社会問題や倫理観に関する文章で、複数の意見や立場の対立を示す際に用いられることが多い。文脈から意味を推測する力と、同義語・反意語の知識が重要。