conditionally
強勢は「ディ」に置かれます。/ə/(曖昧母音)は日本語の『ア』よりも弱く、口を軽く開けて発音します。最後の /i/ は、日本語の『イ』よりも口を少し横に引いて短く発音するとより自然です。"-tion" の部分は「シャン」ではなく、より正確には「シュン」に近い音です。
条件付きで
何らかの条件が満たされる場合に限り、という意味合い。契約や合意などの文脈でよく使われ、条件が成立しない場合は適用されないことを示唆する。
My mom allowed me to play games conditionally, only after I finished my homework.
私の母は、宿題を終えたら条件付きでゲームをすることを許してくれました。
※ 子どもがゲームをしたがっている時に、お母さんが「宿題が終わったらね」と条件をつけた場面です。お母さんの許可が「宿題を終える」という条件にかかっていることを「conditionally」が伝えています。
The company offered him the job conditionally, based on his performance during the trial period.
その会社は、試用期間中の彼の働きぶりを見て、条件付きで彼に仕事を提供しました。
※ 会社が誰かに仕事を与える際、「まずは一定期間試してみて、問題なければ正式採用」という状況で使われます。ビジネスで「仮採用」や「条件付きの内定」を意味する、非常に典型的な使い方です。
Visitors can enter the special exhibition room conditionally, if they do not touch anything.
来場者は、何も触らないという条件付きで、特別展示室に入ることができます。
※ 美術館や博物館などで、特別な展示室に入る際に「特定のルールを守れば入室・利用できる」という状況です。「conditionally」は、その許可が「ある条件を満たすことにかかっている」ことを明確に示しています。
場合によっては
必ずそうなるわけではなく、特定の状況や条件によってそうなる可能性があることを示す。可能性や限定的な状況を伝えたい場合に用いる。
My parents allowed me to stay at my friend's house conditionally, after I promised to finish my homework.
両親は、私が宿題を終えることを約束した後、友達の家に泊まることを条件付きで許してくれました。
※ 子供が友達の家にお泊まりしたいと親に頼む、よくある場面です。「conditionally」は「条件付きで」という意味で、ここでは「許す(allowed)」という行動に条件がついていることを示しています。宿題を終えるという約束が、この許可の条件ですね。日常会話でも、何かを許可する際に条件を付けたいときに使えます。
Our boss approved the plan conditionally, after we added a new safety measure.
上司は、私たちが新しい安全対策を追加した後、その計画を条件付きで承認しました。
※ 会社で企画やプロジェクトが承認される場面を想像してください。上司が計画を「承認する(approved)」けれど、ある条件(新しい安全対策の追加)を満たせば、という状況です。ビジネスシーンで「条件付き承認」は非常によく使われる表現です。動詞「approved」を「conditionally」が修飾し、承認の仕方を具体的に説明しています。
The university offered him admission conditionally, based on his final exam results.
大学は、彼の最終試験の結果次第で、条件付きで入学を許可しました。
※ 大学の入学許可や就職の内定など、重要な決定が下される場面です。ここでは、大学が彼に「入学を許可した(offered admission)」けれど、それは最終試験の結果という「条件付き」であることを示しています。このように、未来の出来事や特定の基準が条件となる場合にも「conditionally」は自然に使われます。
コロケーション
条件付きで承認された
※ 申請や提案などが、特定の条件を満たすことを前提として承認される状態を指します。ビジネスシーンや行政手続きで頻繁に使われ、例えば『資金調達が成功すれば承認』といったニュアンスです。完全な承認ではないため、条件が満たされない場合は否認される可能性があります。形容詞+過去分詞の形で、受動的な状態を表します。
条件付きで退院させる、条件付きで釈放する
※ 医療機関からの退院や、刑事事件における釈放が、一定の条件(服薬、定期的な診察、保護観察など)を守ることを条件として許可されることを意味します。法的な文脈や医療現場で用いられ、再発防止や社会復帰を目的とします。口語的な表現ではありません。
条件付き独立
※ 統計学や確率論で用いられる概念で、ある事象が別の事象に対して、特定の条件の下でのみ独立している状態を指します。例えば、ある商品の売上が、特定の季節(条件)においてのみ、別の商品の売上と無関係である場合などです。専門的な分野で使用されます。
条件付きで有効
※ 契約、証明書、法律などが、特定の条件を満たしている場合にのみ有効であることを意味します。例えば、運転免許証が更新手続きを完了している場合にのみ有効である、といった状況です。法律や契約書などの正式な文書でよく見られます。
条件付きで責任を負う
※ 法的な責任が、特定の条件が満たされた場合にのみ発生することを意味します。例えば、保証人が、債務者が返済不能になった場合にのみ、返済義務を負う場合などです。法律用語として用いられ、日常会話ではあまり使われません。
条件付きで安定している
※ システムや状況が、特定の条件下でのみ安定している状態を指します。例えば、経済状況が、政府の政策が継続される場合にのみ安定している、といった状況です。経済学や工学などの分野で使用されます。
条件付き書式
※ 表計算ソフトなどで、セルの値に応じて書式を自動的に変更する機能です。例えば、売上が目標値を上回った場合に、セルの背景色を緑色にする、といった設定です。IT分野でよく使われる表現です。
使用シーン
学術論文や研究発表で、ある仮定や条件の下でのみ成り立つ事象を説明する際に使われます。例えば、「このモデルは、特定の条件下でのみ有効である」というように、限定的な状況を明確にするために用いられます。研究者が実験結果の妥当性を評価する上で重要な語彙です。
ビジネス文書や契約書で、特定の条件が満たされた場合にのみ有効となる条項を記述する際に使用されます。例えば、「プロジェクトの成功は、資金調達が条件付きで承認されるかどうかにかかっている」というように、将来の不確実な要素に左右される状況を説明するのに適しています。交渉や合意形成の場面で、リスク管理の観点から重要な役割を果たします。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース報道やドキュメンタリー番組などで、政治的な決定や社会的な問題について言及する際に耳にすることがあります。例えば、「政府は、経済状況が改善した場合に限り、追加の支援策を検討する」というように、条件付きの政策決定を伝える際に用いられます。一般市民が社会の動きを理解する上で、時折遭遇する語彙です。
関連語
類義語
- provisionally
『仮に』『一時的に』という意味で、決定や合意が最終的なものではなく、特定の条件が満たされるまで有効であることを示す。ビジネスや法律の文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"conditionally"と非常に近い意味を持つが、"provisionally"はより一時的で、後で変更される可能性があるという含みを持つことが多い。また、"provisionally"はよりフォーマルな印象を与える。 【混同しやすい点】どちらも条件付きであることを示すが、"provisionally"は特に、決定や合意がまだ確定していない段階で使用されることが多い。例えば、"provisionally approved"(仮承認)のように使われる。
『〜を条件として』という意味で、契約、許可、権利などが特定の条件に依存していることを示す。法律、ビジネス、学術的な文脈で頻繁に使われる。 【ニュアンスの違い】"conditionally"よりも明確に条件を提示し、その条件が満たされない場合には効力がなくなるというニュアンスが強い。よりフォーマルで、法的拘束力を持つ文脈で使用されることが多い。 【混同しやすい点】"subject to"は常に何らかの条件が後に続く(例:subject to change without notice)。"conditionally"は単独で副詞として使えるが、"subject to"は常に前置詞句として機能する。
- depending on
『〜次第で』という意味で、結果や状況が特定の要因に左右されることを示す。日常会話からビジネスまで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】"conditionally"よりも、条件が複数存在し、その組み合わせによって結果が変わるというニュアンスを含むことが多い。また、"conditionally"よりも口語的で、柔軟な印象を与える。 【混同しやすい点】"depending on"は、具体的な条件が明示されない場合でも使用できる(例:"It depends.")。"conditionally"は、ある程度明確な条件が想定されている場合に使用される。
『もし〜ならば』という意味で、条件節を導く接続詞。日常会話で最も頻繁に使われる。 【ニュアンスの違い】"conditionally"よりも直接的で、シンプルな条件を示す。また、"conditionally"よりもカジュアルな表現。 【混同しやすい点】"if"は接続詞であり、文全体を条件付ける。"conditionally"は副詞であり、動詞や形容詞を修飾する。例えば、"If it rains, I will stay home."と"I will conditionally accept the offer."は文法構造が異なる。
- on the condition that
『〜という条件で』という意味で、非常にフォーマルな表現。契約書や公式文書でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"conditionally"よりも条件を強調し、その条件が非常に重要であることを示す。また、違反した場合の結果が明確に示されることが多い。 【混同しやすい点】"on the condition that"は、後に続く節全体が条件であることを明確に示す。"conditionally"よりも厳格で、法的拘束力が強いニュアンスを持つ。
- with the proviso that
『ただし〜という条件で』という意味で、非常にフォーマルで、法律や契約の文脈で使われる。特定の条項に対する例外や留保を示す。 【ニュアンスの違い】"conditionally"よりも限定的で、特定の条件が満たされない場合には、全体的な合意が無効になる可能性があることを示す。非常に形式ばった表現。 【混同しやすい点】"with the proviso that"は、既存の合意に対する修正や制限を加える際に使用される。一般的に、より広範な条件を意味する"conditionally"とは異なり、特定の条項に焦点を当てる。
派生語
名詞で『条件』、動詞で『条件付ける』という意味。ラテン語の『condicio(合意、条件)』に由来し、事の成立に必要な前提を表す。日常会話から契約書まで幅広く使用され、可算名詞・不可算名詞の両方の用法がある。
『条件付きの』という意味の形容詞。名詞『condition』に形容詞化の接尾辞『-al』が付いた形。日常会話や学術論文で、ある事柄が別の事柄に依存することを示す際に用いられる。例:conditional approval(条件付き承認)。
- conditionality
『条件性』という意味の名詞。形容詞『conditional』に名詞化の接尾辞『-ity』が付いた形。特に国際関係や経済学の分野で、援助や融資などの際に付帯する条件を指すことが多い。学術的な文脈で使用頻度が高い。
反意語
接頭辞『un-(否定)』が付いた副詞で、『無条件に』という意味。『conditionally』とは反対に、何の制約も条件もなしに何かを行うことを示す。例:unconditionally support(無条件に支持する)。日常会話やビジネスシーンで使用される。
『絶対的に』という意味の副詞。『conditionally』が条件や制約の存在を示唆するのに対し、『absolutely』は完全性や無制限性を示す。例:absolutely necessary(絶対的に必要)。日常会話からフォーマルな場面まで幅広く使用される。
『明確に』、『確実に』という意味の副詞。条件の有無ではなく、確実性を強調する点で『conditionally』と対比される。『conditionally』がある事柄の不確実性や依存性を示すのに対し、『definitely』は疑いの余地がないことを示す。日常会話で頻繁に使用される。
語源
「conditionally」は、「condition(条件)」に接尾辞「-al(〜に関する)」と「-ly(〜のように)」が付いたものです。「condition」はラテン語の「condicio(協定、条件)」に由来し、これは「com-(共に)」と「dicere(言う)」という要素から成り立っています。つまり、元々は「共に言うこと」から、「合意された事柄」や「条件」という意味に発展しました。「-al」が付くことで「条件に関する」という意味合いになり、さらに「-ly」が付くことで「条件付きで」「場合によっては」という副詞的な意味を表すようになりました。日本語で例えるなら、「もし〜ならば」という表現が、まさに条件を表していると言えるでしょう。このように、「conditionally」は、ラテン語の語源から「共に合意された事柄」という原義を辿ることができ、それが現代英語の「条件付きで」という意味に繋がっているのです。
暗記法
「条件付きで」は、西洋の自由と義務の綱引きを映す言葉。中世の封建制度では、土地は忠誠と「条件付き」で結びつき、シェイクスピア劇でも王位や結婚が条件に翻弄される。近代の契約社会では、ビジネスから人間関係まで条件が蔓延。革命は絶対王政からの解放を求め、人権宣言は無条件の権利を主張した。「条件付き」は、AI倫理や環境問題にも絡み、不確実な未来を生き抜く教養のキーワードだ。
混同しやすい単語
『conditionally』と語幹が同じであるため、意味を取り違えやすい。品詞は名詞(状態、条件)または動詞(条件づける)であり、副詞の『conditionally』とは異なる。文脈で意味を判断する必要がある。
語尾が『-ally』で終わる副詞であるため、スペルと品詞から混同しやすい。『慣習的に』という意味で、条件を表す『conditionally』とは意味が異なる。注意深く意味の違いを意識する必要がある。
こちらも『-ally』で終わる副詞であり、スペルが似ているため混同しやすい。『内密に』という意味で、条件を表す『conditionally』とは意味が大きく異なる。発音も似ているため、注意が必要。
『conditionally』に否定の接頭辞『un-』が付いた単語であり、スペルが非常に似ているため、意味を誤解しやすい。『無条件に』という意味で、『conditionally(条件付きで)』の反対の意味を持つ。文脈をよく読んで、意味を正確に把握する必要がある。
スペルの一部が似ており、特に『-dential』の部分で視覚的に混同しやすい。意味は『信任状』や『資格』であり、『conditionally』とは全く異なる。語源的には『信用』を意味する『credit』に関連がある。
スペルが長く、特に語尾の『-tiously』の部分が似ているため、視覚的に混同しやすい。『議論好きに』という意味で、『conditionally』とは意味が異なる。発音も似ている部分があるため、注意が必要。
誤用例
『conditionally』は、条件が満たされるかどうかに関わらず、形式的に条件付きで何かを受け入れるニュアンスが強く、ビジネスシーンではやや不自然です。より直接的に『〜という条件で』と伝えたい場合は、『provided that』を用いる方が適切です。日本人が『条件付きで』を直訳しようとする際に陥りやすい誤りです。英語では、条件を明確かつストレートに伝える方が好まれる傾向があります。
『Conditionally speaking』は、文字通りには『条件付きで言えば』という意味になりますが、英語では通常使いません。全体的な意見を述べる際に『一般的に言えば』という意味で使いたい場合は、『Generally speaking』が適切です。日本人が『〜的に言えば』という表現を安易に英語に直訳しようとする際に起こりがちな誤用です。英語では、より直接的で明確な表現が好まれます。
『conditionally signed』は文法的には正しいですが、契約書などの法的文書においては、よりフォーマルで正確な表現が求められます。『subject to』は『〜を条件として』という意味合いで、法的文書でよく用いられる表現です。日本人が形式的な場面でも日常的な語彙を選んでしまうことで生じる誤りです。英語の契約書などでは、特定の分野で使われる専門用語や定型表現を理解しておくことが重要です。
文化的背景
「conditionally(条件付きで)」という言葉は、西洋文化において、自由意志と運命、そして契約社会における責任という、相反する概念の緊張関係を象徴しています。表面上は中立な単語ですが、その背後には、人間関係、社会契約、そして個人の選択が、常に何らかの制約や義務によって縛られているという認識が潜んでいます。
中世の封建制度において、土地の所有は領主への忠誠を誓うという条件(condition)と不可分でした。農奴は土地を耕作する権利を「条件付きで」与えられ、その見返りとして労働や貢納を義務付けられました。この関係性は、単なる経済的な取引ではなく、社会秩序の根幹をなすものであり、「conditionally」という言葉は、こうした義務と権利の複雑な絡み合いを想起させます。シェイクスピアの戯曲には、王位継承や結婚といった重要な出来事が、条件付きの約束や契約によって左右される場面が数多く登場し、当時の社会における「conditionally」の重要性を示唆しています。
近代に入り、契約社会が発展すると、「conditionally」はより広範な意味を持つようになります。ビジネスにおける契約、政治における同盟、そして個人的な人間関係に至るまで、あらゆるものが条件によって規定されるようになりました。しかし、同時に、条件という制約からの解放を求める動きも強まりました。例えば、市民革命は、絶対王政という「条件」からの自由を求めるものであり、人権宣言は、すべての人々が生まれながらに持つ権利を主張するものでした。このように、「conditionally」は、自由と制約という二つの相反する力の拮抗を象徴する言葉として、西洋社会の進歩と葛藤の歴史を映し出しています。
現代社会においては、「conditionally」は、AIの倫理や環境問題といった新たな文脈でその重要性を増しています。自動運転車の開発においては、事故が発生した場合の責任の所在を「条件付きで」定める必要があり、気候変動対策においては、各国の排出量削減目標を「条件付きで」合意する必要があります。「conditionally」という言葉は、不確実な未来において、複雑な問題を解決するための鍵となる概念であり、その文化的背景を理解することは、現代社会を生き抜くための重要な教養と言えるでしょう。
試験傾向
この試験では出題頻度は低めですが、準1級以上の長文読解で、やや複雑な条件を示す文脈で登場する可能性があります。仮定法や条件節を含む文中で使われることが多いでしょう。語彙問題で直接問われることは少ないと考えられます。
Part 5(短文穴埋め)やPart 7(長文読解)で、ビジネスシーンにおける契約や合意、プロジェクトの進捗状況などを説明する文脈で登場する可能性があります。類似の副詞(e.g., provisionally, tentatively)との識別が問われることがあります。
アカデミックな文脈(科学、社会科学、歴史など)の読解問題で、実験結果の条件、理論の前提条件、歴史的事象の背景などを説明する際に使われることがあります。パラフレーズ(同義語句への言い換え)を問う問題で、間接的に知識が試されることがあります。
難関大学の長文読解問題で、複雑な条件や仮定を示す文脈で登場する可能性があります。文脈から意味を推測する能力が求められます。直接的な語彙問題よりも、読解問題の中で意味を把握しているかが問われることが多いでしょう。