英単語学習ラボ

hippocampus

/ˌhɪpəˈkæmpəs/
名詞

記憶の座

脳の海馬のこと。新しい記憶を形成したり、空間学習に関わる重要な場所であることから、記憶そのものを指す比喩表現としても使われる。試験勉強や新しいスキルを習得する文脈で、その能力や場所を指して使われることが多い。

A professor explained that the hippocampus is the main place for our memories to form.

教授は、海馬が私たちの記憶が形成される主要な場所だと説明しました。

この例文は、大学の講義室で、脳の仕組みについて先生が説明している場面を想像できます。『記憶の座』という言葉が示す通り、海馬が新しい記憶を作る中心的な場所であることがよくわかります。このように、学術的な説明でよく使われる典型的な文脈です。

The patient had difficulty recalling recent events because his hippocampus was damaged.

その患者は海馬が損傷していたため、最近の出来事を思い出すのが困難でした。

この例文は、医療現場で医師が患者さんの症状について話している場面です。海馬が損傷すると、新しい記憶を作ったり、最近の出来事を思い出したりすることが難しくなる、という海馬の重要な役割がよくわかります。海馬が『記憶の座』として機能しない例を示しています。

Scientists are still studying how the hippocampus stores our most cherished memories.

科学者たちは、海馬がどのように私たちの最も大切な記憶を蓄えるのかをまだ研究しています。

この例文は、研究室で科学者たちが脳の仕組みを解明しようと探求している場面を描いています。海馬が単に記憶を作るだけでなく、感情を伴う大切な記憶をどのように長く保持しているのか、という奥深い役割が示唆されています。『記憶の座』としての海馬の複雑な機能に焦点を当てた典型的な使い方です。

名詞

タツノオトシゴ

海馬の形状がタツノオトシゴに似ていることに由来する、生物学的な意味。学術的な文脈や、生物学・医学系の解説で使われる。

My daughter was amazed to see a tiny hippocampus in the aquarium.

娘は水族館で小さなタツノオトシゴを見て驚きました。

この例文は、水族館で海の生き物に出会う、誰もが共感できるワクワクする場面を描いています。「amazed to see」で、初めて見た時の感動や驚きが伝わります。「in the aquarium」は、タツノオトシゴがよく見られる場所を示す典型的な表現です。

While diving, I spotted a beautiful hippocampus hiding among the coral.

ダイビング中、サンゴの中に隠れている美しいタツノオトシゴを見つけました。

海の中で実際にタツノオトシゴと出会う、少し特別な、しかし非常に自然なシチュエーションです。「spotted」は「見つけた、発見した」という意味で、偶然の出会いを表すのにぴったりです。「hiding among the coral」は、タツノオトシゴがサンゴに隠れて生活する様子を具体的に描写しています。

The children loved the picture of a hippocampus in their new ocean book.

子どもたちは新しい海の絵本の中のタツノオトシゴの絵がとても気に入りました。

絵本や図鑑を通して新しい知識を得る、という日常的で温かい場面です。子どもたちが海の生き物に興味を持つ様子が目に浮かびます。「loved the picture of ~」は、何かの絵や写真が気に入ったという気持ちを伝える際によく使う表現です。タツノオトシゴは海の生き物として、絵本などにもよく登場します。

コロケーション

hippocampal atrophy

海馬の萎縮

「atrophy」は医学用語で『萎縮』を意味し、脳のMRI画像診断などでよく用いられる表現です。アルツハイマー病などの神経変性疾患の診断において、海馬の体積減少は重要な指標となります。専門的な文脈で使用され、一般会話ではあまり使いません。構文は「adjective + noun」です。

hippocampal formation

海馬体

海馬は単一の構造ではなく、歯状回、海馬支脚などを含む複合体です。この複合体をまとめて「hippocampal formation(海馬体)」と呼びます。神経科学や医学の研究論文で頻繁に見られる表現で、より正確な構造を指し示す際に用いられます。構文は「adjective + noun」です。

hippocampal neurogenesis

海馬の神経新生

「neurogenesis」は『神経新生』を意味し、成人の脳でも新しい神経細胞が生まれる現象を指します。海馬は神経新生が活発な領域の一つであり、この現象に関する研究は記憶や学習のメカニズムの解明に繋がっています。学術的な文脈で用いられ、一般的には馴染みの薄い表現です。構文は「adjective + noun」です。

spatial map in the hippocampus

海馬における空間地図

海馬は空間学習やナビゲーションにおいて重要な役割を果たしており、脳内に『空間地図』を形成すると考えられています。これは、場所細胞やグリッド細胞といった特定のニューロン群の活動によって実現されます。認知神経科学の分野でよく用いられる表現です。構文は「noun + preposition + noun」です。

long-term potentiation (LTP) in the hippocampus

海馬における長期増強

LTPはシナプス可塑性の一種で、神経細胞間の結合が長期的に強化される現象です。海馬はLTPの研究において重要なモデル領域であり、LTPは記憶の神経基盤として広く認識されています。神経科学の研究論文で頻繁に用いられ、略語と合わせて使われることが多いです。構文は「noun + preposition + noun」です。

damage to the hippocampus

海馬の損傷

事故や病気などによって海馬が損傷を受けると、記憶障害を引き起こすことがあります。特に、新しい記憶の形成が困難になることが多いです。医学的な文脈でよく用いられる表現で、原因(disease, injuryなど)と組み合わせて使われることもあります。構文は「noun + preposition + noun」です。

activate the hippocampus

海馬を活性化する

特定のタスク(空間学習、記憶想起など)を行う際に、脳活動計測によって海馬の活動が上昇することが観察されます。この現象を指して「海馬を活性化する」と表現します。心理学や神経科学の研究で用いられ、fMRIなどの脳イメージング技術と関連付けて使われることが多いです。構文は「verb + noun」です。

使用シーン

アカデミック

心理学、神経科学、医学などの分野の研究論文や教科書で頻繁に使用されます。例えば、「海馬の損傷が記憶機能に与える影響について研究する」といった文脈で用いられます。また、講義やセミナーなどでも、脳の構造や機能の説明において登場します。

ビジネス

ビジネスシーンで直接的に「海馬」という単語が使われることは稀ですが、脳科学に基づいた人材育成や能力開発に関する研修などで、記憶力や学習能力の向上といったテーマを扱う際に、そのメカニズムの説明として言及されることがあります。例えば、「社員の学習効率を上げるために、海馬の活性化を促す研修プログラムを導入する」といった提案に使われる可能性があります。

日常会話

日常生活で「海馬」という言葉を耳にする機会は少ないですが、健康番組やニュース記事などで、認知症予防や脳の健康に関する情報を取り上げる際に、海馬の機能や役割について解説されることがあります。例えば、「海馬を鍛えるためには、新しいことを学ぶのが効果的である」といった情報として紹介されることがあります。

関連語

類義語

  • 一般的に『記憶』を指す最も広い意味を持つ単語。日常会話、ビジネス、学術などあらゆる場面で使用される。 【ニュアンスの違い】『hippocampus』は脳の特定の部位を指す医学用語であり、記憶の形成と想起に関わる。一方、『memory』は記憶という概念そのものを指すため、より抽象的で広範な意味を持つ。 【混同しやすい点】『hippocampus』は可算名詞だが、『memory』は可算・不可算の両方で使用可能。文脈によって使い分ける必要がある。また、『hippocampus』を『memory』の意味で代用することはできない。

  • 過去の出来事や情報を『思い出す』という意味の動詞。意識的な努力によって記憶を呼び起こすニュアンスがある。ビジネスや学術的な文脈で使われることが多い。 【ニュアンスの違い】『hippocampus』は記憶を形成する脳の部位であるのに対し、『recall』は記憶を呼び起こす行為を指す。つまり、『hippocampus』は名詞、『recall』は動詞である。 【混同しやすい点】『recall』は他動詞であり、目的語を必要とする。『I recall the event. (私はその出来事を思い出す。)』のように使用する。名詞として使用する場合は、リコール(製品回収など)の意味になることもある。

  • 何かを保持する、特に情報を『記憶にとどめる』という意味の名詞。学習、教育、ビジネスなどの文脈で、情報保持の能力や期間を指す場合に使われる。 【ニュアンスの違い】『hippocampus』は記憶の形成に関わる脳の部位であるのに対し、『retention』は記憶が保持される状態や能力を指す。記憶の持続性や定着度合いに重点が置かれる。 【混同しやすい点】『retention』は不可算名詞として使われることが多いが、特定の情報を保持することを指す場合は可算名詞として使用されることもある。例えば、『Data retentions are kept for seven years.』

  • 過去の出来事や感情を『思い出すこと』を指す名詞。個人的な経験や過去の出来事を振り返る際に使われることが多い。文学的な表現にも見られる。 【ニュアンスの違い】『hippocampus』は記憶を司る脳の部位を指す一方、『recollection』は想起された記憶の内容や行為そのものを指す。より個人的で感情的なニュアンスを含む。 【混同しやすい点】『recollection』は『memory』よりも過去の特定の出来事に焦点を当てた想起を意味する。漠然とした記憶ではなく、鮮明なイメージを伴うことが多い。

  • 『脳』を指す一般的な単語。生物学、医学、心理学など、さまざまな分野で使用される。 【ニュアンスの違い】『hippocampus』は脳の特定部位であるのに対し、『brain』は脳全体を指す。比喩的に『知能』や『頭脳』の意味で使われることもある。 【混同しやすい点】『brain』は非常に一般的な単語であり、日常会話から学術的な文脈まで幅広く使用される。しかし、『hippocampus』の代わりに『brain』を使用すると、意味が広すぎて不正確になる場合がある。

  • mnemonics

    記憶を助けるための技術や方法、つまり『記憶術』を指す。学習や暗記の際に用いられる。 【ニュアンスの違い】『hippocampus』は記憶の形成に関わる脳の部位であるのに対し、『mnemonics』は記憶を助けるための手段を指す。つまり、前者は器官であり、後者はテクニックである。 【混同しやすい点】『mnemonics』は常に複数形で使用される。また、記憶術の種類や具体的な方法を指す場合は可算名詞として扱われることもある。

派生語

  • hippocampal

    『海馬の』という意味の形容詞。学術論文や医学書で、海馬に関連する構造や機能を表す際に用いられる。例えば、『hippocampal neurons(海馬ニューロン)』のように使われる。

  • hippocampectomy

    『海馬切除術』という意味の名詞。医学用語で、難治性てんかんの治療などで海馬の一部または全部を切除する手術を指す。学術論文や医学書で使用される。

反意語

  • amygdala

    『扁桃体』。海馬と並んで記憶や感情に関わる脳の部位だが、特に恐怖や不安といった情動の処理に深く関わる。海馬が主に長期記憶の形成に関わるのに対し、扁桃体は情動記憶に関わる点で、機能的な対比が見られる。学術的な文脈でよく用いられる。

語源

「hippocampus」は、記憶を司る脳の部位を指す言葉であり、同時に「タツノオトシゴ」という意味も持ちます。この単語は古代ギリシャ語の「hippokampos」(ἵπποκάμπος)に由来します。これは「hippos」(ἵππος、馬)と「kampos」(κάμπος、海の怪物)が組み合わさった言葉です。タツノオトシゴの頭部が馬に似ていることから、この名がつけられました。古代ギリシャ人は、タツノオトシゴを上半身が馬、下半身が魚の海の怪物として想像していました。脳の部位としての「海馬」は、その形状がタツノオトシゴに似ていることから、この名前が用いられるようになりました。つまり、「hippocampus」は、まず海の怪物としてのタツノオトシゴを指し、その後、その形状が似ていることから脳の特定部位を指すようになったのです。

暗記法

「海馬」はタツノオトシゴに似た脳の部位ですが、古代ギリシャでは海の神の象徴でした。ルネサンス期には知識と探求の象徴となり、人々の知的好奇心を刺激しました。現代では記憶研究に不可欠な存在です。この名前には、古代の知恵、探求精神、科学の進歩が凝縮されています。海馬という言葉は、私たちが自身の記憶と知性を大切にするよう教えてくれます。

混同しやすい単語

hypocampus

『hippocampus』のスペルミスとして非常によく見られます。接頭辞『hippo-』(馬) が『hypo-』(下、不足) と誤って認識されることが原因です。意味は『海馬』であり、スペルミスをすると意味をなさない単語になってしまいます。注意深くスペルを確認しましょう。

hippopotamus

接頭辞『hippo-』(馬) を共有していますが、非常に長い単語であるため、スペルや発音が混同されやすいです。意味は『カバ』であり、海馬とは全く異なる動物を指します。特に『potamus』の部分の音節を意識して区別しましょう。 語源的には『川の馬』を意味し、海馬のイメージとは異なります。

compass

語尾のスペルと発音が似ており、特にアクセントの位置が異なるため、混同しやすいです。『compass』は『コンパス』(方位磁針、製図用具) を意味し、名詞として使われます。意味も文脈も全く異なるため、注意が必要です。発音記号を意識して区別しましょう。

campus

語尾のスペルと発音が似ています。campus は大学などの『キャンパス』を意味し、場所を指す名詞です。海馬 (hippocampus) は脳の部位であり、意味が全く異なります。文脈から判断することが重要です。

hippocratic

接頭辞が同じであるため、関連があるように感じられるかもしれませんが、意味は大きく異なります。『Hippocratic』は『ヒポクラテスの』という意味で、医学の父と呼ばれる古代ギリシャの医聖ヒポクラテスに由来します。例えば、『ヒポクラテスの誓い』(Hippocratic Oath) などで使われます。発音もアクセントの位置が異なるため注意が必要です。

encephalon

海馬を含む脳全体を指す言葉であるため、意味の範囲が混同されやすいです。『Encephalon』はより一般的な脳の医学用語であり、海馬はその一部です。海馬は記憶に関わる特定の領域を指すのに対し、encephalon は脳全体を指すという違いを理解しましょう。 発音も異なり、音節数も多いので、発音練習で区別できます。

誤用例

✖ 誤用: My hippocampus is full of memories of delicious sushi.
✅ 正用: My mind is filled with memories of delicious sushi.

『hippocampus(海馬)』は脳の特定部位を指す専門用語であり、日常会話で記憶や思い出を語る際に使うと不自然です。日本語でも『海馬が〜』とは言わないように、一般的には『mind』や『memory』などのより広い意味を持つ言葉を使うのが適切です。日本人は、学校教育で生物学用語として『海馬』を学ぶため、ついそのまま英語に直訳してしまいがちですが、英語ではよりフォーマルな文脈や医学的な話題以外では避けるべきです。

✖ 誤用: I'm trying to hippocampus all the new vocabulary.
✅ 正用: I'm trying to memorize all the new vocabulary.

『hippocampus』は名詞であり、動詞として使うことはできません。日本語で『海馬に記憶する』という表現がないのと同様です。新しい単語を記憶しようとする場合は、『memorize』や『learn』などの動詞を使用します。日本人は、新しい概念を学ぶ際に、名詞を動詞化して表現しようとする傾向がありますが、英語では文法的に誤りとなることが多いです。英語の動詞は、日本語の『〜する』に相当する汎用的なものではなく、それぞれ固有の意味合いを持っています。

✖ 誤用: The hippocampus of that city is very historical.
✅ 正用: The historical district of that city is very interesting.

『hippocampus』は脳の部位を指すため、場所や地域を指す比喩表現として使うことはできません。都市の歴史的な地区について話す場合は、『historical district』や『historic center』などの表現を使用します。日本人は、比喩表現を好む傾向があり、抽象的な概念を具体的なものに例えようとしがちですが、英語では文化的な背景が異なるため、誤解を招く可能性があります。英語では、比喩表現はより直接的で明確なものが好まれます。

文化的背景

海馬(hippocampus)は、その形状がタツノオトシゴに似ていることから名付けられましたが、単なる形態的な類似性以上の文化的意味を持っています。古代ギリシャ人にとって、海馬は海の神ポセイドンの戦車を引く神話的な生き物であり、想像力と記憶の源泉である海そのものを象徴していました。そのため、記憶を司る脳の部位にこの名が与えられたことは、古代人の知恵と創造性に対する深い敬意を表しています。

ルネサンス期には、海馬は芸術作品や寓話において、しばしば知識と旅の象徴として登場しました。探検家たちが未知の世界へ航海する時代、海馬は地図や航海図に描かれ、未知への挑戦と知識の探求を鼓舞する存在として人々に認識されました。また、錬金術の分野では、海馬は変容と再生の象徴として扱われ、人間の精神的な成長と自己変革の可能性を示唆するものとされていました。このように、海馬は単なる生物学的構造を超え、人間の知識欲と創造性を刺激する文化的アイコンとしての役割を果たしてきたのです。

現代においても、海馬は記憶研究の重要な対象であり、アルツハイマー病などの神経変性疾患との関連で注目されています。しかし、その名前の由来となった神話的な背景を振り返ることで、私たちは脳の神秘的な機能に対する畏敬の念を新たにすることができます。海馬という言葉を使うたびに、古代ギリシャ人の想像力、ルネサンス期の探求精神、そして現代科学の進歩が織りなす、壮大な知的冒険の物語を思い起こすことができるでしょう。それは、私たちが自身の記憶と知性を大切にし、常に学び続けることの重要性を再認識させてくれる象徴なのです。

試験傾向

英検

長文読解で出題される可能性あり。特に準1級以上で、心理学や医学系のテーマで扱われる場合に、文脈理解を問う形で登場。語彙問題単体での出題頻度は高くない。リスニングでの出題は稀。

TOEIC

この単語がTOEICで直接問われる可能性は低い。ただし、科学や医学関連の話題を扱う長文読解問題(Part 7)で、背景知識として登場する可能性はごくわずかにあるかもしれない。ビジネスシーンでの使用はほぼない。

TOEFL

アカデミックな長文読解で出題される可能性が高い。心理学、生物学、医学などのテーマで頻出。文脈から意味を推測する能力が重要。同意語や関連語句(memory, brainなど)とともに覚えておくと良い。

大学受験

難関大学の長文読解で出題される可能性がある。心理学、脳科学などのテーマで扱われることが多い。単語の意味だけでなく、文章全体の内容理解が求められる。文脈から意味を推測する練習が必要。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年8月4日

本サイトは学習用途を想定しており、専門家の監修を受けていません。 正確性には留意していますが、誤りに気付いた場合はフォームからご連絡ください。