英単語学習ラボ

cherished

/ˈtʃɛrɪʃt/(チェリシュト)

最初の 'ch' は無声後部歯茎破擦音で、日本語の『チャ』よりも息を強く出すイメージです。母音 /e/ は日本語の『エ』よりも少し口を横に開いて発音します。/ɪ/ は曖昧母音で、日本語の『イ』と『エ』の中間のような音を短く発音します。最後の 't' は破裂音ですが、語尾なので息を止めるだけで発音しないこともあります。強勢は最初の音節にあります。

形容詞

大切にする

愛情や感謝の気持ちを込めて、価値を高く評価するニュアンス。物、人、思い出など、失いたくないものに対して使われる。

My grandmother always cherishes the old letters from her mother.

私の祖母はいつも、母親からの古い手紙を大切にしています。

この例文は、祖母が古い手紙をそっと手に取り、遠い昔を思い出しているような温かい情景を描いています。人にとって感情的な価値のある物を、愛情を込めて大事にする状況で『cherish』はよく使われます。単に『持っている』のではなく、『心から大切に思っている』という気持ちが伝わります。

She cherishes her family above all else, always putting them first.

彼女は何よりも家族を大切にし、いつも家族を最優先しています。

この文からは、家族の幸せを一番に願い、献身的に尽くす女性の姿が目に浮かびます。『cherish』は、家族や友人といった大切な人との関係性を深く大事にする気持ちを表す際にも適切です。'above all else'(何よりも)という表現が、その大切にする気持ちの強さを強調しています。

The small town cherishes its traditions, holding a special festival every year.

その小さな町は自分たちの伝統を大切にしており、毎年特別な祭りを開催しています。

この例文は、地域の人々が力を合わせ、古くからの習慣や文化を未来に伝えようとしている様子を描写しています。『cherish』は物だけでなく、伝統、思い出、平和といった抽象的なものや価値観にも使えます。ここでは『町』が主語となり、町の人々が共同で伝統を大切にしていることを表しています。

形容詞

思い出深い

過去の経験や関係が、特別な感情や価値を持つことを示す。ポジティブな感情を伴うことが多い。

This old teddy bear is my cherished childhood toy.

この古いテディベアは、私の大切な子供の頃のおもちゃです。

長く大切にしてきた、少し古くなったテディベアを優しく抱きしめている姿を想像してください。「cherished」は、このように「愛されてきた」「大切にされてきた」という感情を込めて、物や思い出についてよく使われます。「cherished childhood toy」のように、名詞の前に置いて、その物がどれほど大切かを表現する典型的な使い方です。

Our wedding day is a truly cherished memory for us.

私たちの結婚式は、私たちにとって本当に大切な思い出です。

夫婦が結婚式の写真を見ながら、その日の幸せな瞬間を懐かしく思い出している様子が目に浮かびます。「cherished memory」は非常によく使われる組み合わせで、心に残る大切な思い出を表現するのにぴったりです。「truly」は「本当に」という気持ちを強調します。人生の節目となるような、大切な出来事によく使われる表現です。

My grandfather's stories are always cherished by the family.

祖父の話は、いつも家族みんなに大切にされています。

家族みんなで食卓を囲み、おじいちゃんが語る昔話に耳を傾け、笑顔がこぼれている場面を思い描いてみてください。人や、人から受け継いだもの(この場合は「物語」)が、どれほど周りの人々に大切にされているかを表す典型的な使い方です。「be cherished by ~」で「~によって大切にされている」という受動態の形で使うことも多く、そのものが周りの人からどれだけ愛されているかを強調する表現です。

動詞

慈しむ

愛情深く世話をする、または大切に保護する意味合い。過去分詞として形容詞的に使われることが多い。

Grandma gently touched the cherished old photos in her wooden box.

おばあちゃんは、木箱の中の大切な古い写真を優しくなでました。

この例文では、おばあちゃんが長年大切にしてきた、思い出の詰まった写真の情景が浮かびます。`cherished` は「大切にされてきた」「慈しまれてきた」という意味で、`cherished photos` のように名詞の前に置いて、そのものが誰かにとって非常に大切であることを表す、典型的な使い方です。

In this town, the old festival is deeply cherished by everyone.

この町では、その古いお祭りがみんなに深く大切にされています。

この例文は、地域や共同体の中で、伝統や文化がどのように大切に受け継がれているかを示します。`is cherished` の形は「〜によって大切にされている」という受動的な意味合いで、多くの人に愛され、守られている様子が伝わります。`deeply`(深く)を加えることで、その気持ちの強さが強調されます。

He always works hard for his cherished dream of becoming an astronaut.

彼は宇宙飛行士になるという、彼の大切な夢のためにいつも一生懸命努力しています。

この例文では、将来の夢や目標を心に抱き、それを実現するために努力する人の姿が描かれています。`cherished dream` は「大切にしている夢」という意味で、個人的な希望や目標に対する強い思いを表す際によく使われる表現です。漠然とした夢ではなく、心の奥底で大切に温めている夢、というニュアンスが伝わります。

コロケーション

cherished memory

大切にされている思い出、忘れがたい記憶

「cherished」は過去の経験や関係性に対して使われることが多く、特に「memory」と組み合わさることで、個人的に非常に価値があり、心に深く刻まれた思い出を指します。単に「良い思い出」というだけでなく、その人にとってかけがえのない、特別な意味を持つ記憶であることを強調します。例えば、子供の頃の家族旅行や、亡くなった祖母との思い出などが「cherished memory」となり得ます。形容詞+名詞の典型的な組み合わせで、フォーマルな場面でもインフォーマルな場面でも使用できます。

cherished tradition

大切にされている伝統、重んじられている慣習

社会や家族の中で長年にわたり受け継がれてきた慣習や儀式を指します。「cherished tradition」は、単なる習慣ではなく、その文化や共同体にとって重要な意味を持ち、尊重されていることを示します。例えば、クリスマスや感謝祭などの祝祭、地域のお祭り、家族の特別な行事などが「cherished tradition」となり得ます。この表現は、伝統の重要性を強調する際に用いられ、フォーマルなスピーチや文章でよく見られます。

cherished friend

かけがえのない友人、大切な親友

単なる知り合いではなく、深い信頼関係で結ばれた、非常に大切な友人を指します。「cherished friend」は、その友情が非常に価値があり、大切にされていることを強調します。この表現は、感謝の気持ちを伝えたり、友情の深さを表現したりする際に用いられます。手紙やスピーチなど、感情を込めて伝えたい場合に適しています。また、亡くなった友人を偲ぶ際にも使われることがあります。

cherished belief

大切にしている信念、固く信じていること

個人が強く信じている価値観や原則を指します。「cherished belief」は、単なる意見や好みではなく、その人の行動や考え方を深く規定する、非常に重要な信念であることを示します。例えば、宗教的な信念、政治的な信条、道徳的な原則などが「cherished belief」となり得ます。この表現は、信念の重要性を強調する際に用いられ、フォーマルな議論や文章でよく見られます。

cherished possession

大切な所有物、宝物

金銭的な価値だけでなく、感情的な価値を持つ所有物を指します。「cherished possession」は、単なる物ではなく、その人にとって特別な意味を持ち、大切にされていることを示します。例えば、家族から受け継いだ品、特別な記念品、趣味のコレクションなどが「cherished possession」となり得ます。この表現は、物の価値を強調する際に用いられ、フォーマルな場面でもインフォーマルな場面でも使用できます。

cherished hope

大切にしている希望、心待ちにしていること

実現を強く願っていること、希望に満ちた期待を指します。「cherished hope」は、単なる願望ではなく、その人にとって非常に重要な意味を持ち、心の中で大切に育んでいる希望であることを示します。例えば、病気の回復、平和な世界の実現、夢の実現などが「cherished hope」となり得ます。この表現は、希望の重要性を強調する際に用いられ、文学的な表現やスピーチでよく見られます。

使用シーン

アカデミック

学術論文やエッセイにおいて、過去の研究や重要な概念を「大切にされてきた」ものとして紹介する際に用いられます。例:『The cherished principles of classical economics...(古典経済学の重んじられてきた原則は…)』のように、研究分野の基礎や歴史的経緯を説明する際に使われます。

ビジネス

ビジネスシーンでは、企業の理念や顧客との関係性を語る際に、ややフォーマルな文脈で使用されます。例:『We cherish the long-term relationships we have built with our clients.(弊社は、お客様との長期的な関係を大切にしております。)』のように、企業価値や顧客との絆を強調する際に用いられます。

日常会話

日常会話では、家族や友人、思い出など、個人的に大切にしているものを語る際に使われます。例:『I cherish the memories of our trip to Kyoto.(京都旅行の思い出は、私にとってかけがえのないものです。)』のように、特別な感情や思い出を表現する際に用いられます。

関連語

類義語

  • valued

    『価値がある』と評価される状態を表す。ビジネスシーンやフォーマルな文脈で、金銭的な価値、重要性、有用性など、客観的な価値を指すことが多い。 【ニュアンスの違い】"cherished"が感情的な愛着や大切にする気持ちを含むのに対し、"valued"はより客観的な評価に基づいた価値を意味する。"Valued customer"(大切なお客様)のように、ビジネスでよく使われる。 【混同しやすい点】"cherished"は人や思い出など、感情的な対象に使われることが多いが、"valued"は物、アイデア、スキルなど、より広範な対象に使える。

  • prized

    非常に高い価値を認め、大切にすることを示す。美術品、骨董品、個人的なコレクションなど、希少価値や特別な意味を持つものに対して使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"cherished"が個人的な感情に基づく大切さであるのに対し、"prized"は希少性や独自性といった客観的な価値を伴うことが多い。また、競争や成果に関連して「賞賛される」という意味合いも持つ。 【混同しやすい点】"prized possession"(大切な所有物)のように名詞を修飾する形でよく用いられるが、"cherished"ほど日常会話で頻繁に使われるわけではない。フォーマルな文脈や文学的な表現で使われることが多い。

  • treasured

    宝物のように大切にされる状態を表す。思い出、友情、家族など、かけがえのないものに対して使われる。 【ニュアンスの違い】"cherished"と非常に近い意味を持つが、"treasured"はより永続的な価値や重要性を強調する傾向がある。また、過去の経験や思い出を大切にするニュアンスが強い。 【混同しやすい点】"treasured memories"(大切な思い出)のように、過去の経験や思い出を語る際によく用いられる。"cherished"よりもややフォーマルで、文学的な表現にも適している。

  • adored

    深く愛され、敬愛される状態を表す。アイドル、恋人、子供など、強い愛情や憧れの気持ちを抱く対象に対して使われる。 【ニュアンスの違い】"cherished"が大切にする気持ち全般を表すのに対し、"adored"はより強い愛情や崇拝に近い感情を示す。対象に対する熱烈な愛情表現として用いられる。 【混同しやすい点】"adored"は人に対して使われることがほとんどで、物や抽象的な概念に対しては不自然になることがある。また、"cherished"よりも感情の度合いが強く、日常会話ではやや大げさに聞こえる場合もある。

  • revered

    尊敬され、敬意を払われる状態を表す。宗教的な指導者、歴史的な偉人、伝統など、社会的に高い地位や権威を持つものに対して使われる。 【ニュアンスの違い】"cherished"が個人的な感情に基づく大切さであるのに対し、"revered"は社会的な評価や尊敬の念を伴う。対象に対する畏敬の念や尊敬の念が強調される。 【混同しやすい点】"revered"は人や組織に対して使われることが多く、個人的な感情よりも社会的な評価や尊敬の念が重要となる。宗教、歴史、文化など、フォーマルな文脈で使われることが多い。

  • esteemed

    高く評価され、尊敬される状態を表す。専門家、同僚、上司など、能力や実績を高く評価する対象に対して使われる。 【ニュアンスの違い】"cherished"が感情的なつながりを伴う大切さであるのに対し、"esteemed"は能力や実績に対する客観的な評価に基づく尊敬の念を表す。ビジネスシーンやフォーマルな文脈でよく使われる。 【混同しやすい点】"esteemed colleague"(尊敬する同僚)のように、ビジネスシーンでよく用いられる。個人的な感情よりも、能力や実績に対する評価が重要となる。

派生語

  • 動詞で「(愛情を込めて)大切にする」。『cherished』の原形。古フランス語の『chier(親愛な)』に由来し、愛情や感謝の気持ちを込めて何かを大切に扱う意味合いを持つ。日常会話から文学作品まで幅広く使われる。

  • cherishing

    動名詞または現在分詞。「大切にすること」「大切にしている状態」。動名詞としては抽象的な概念を指し、現在分詞としては具体的な行為を表す。例えば、『cherishing memories(思い出を大切にすること)』のように使われる。

  • uncherished

    接頭辞『un-(否定)』が付いた形容詞。「大切にされていない」「顧みられない」。『cherished』とは反対の状態を表す。例えば、『uncherished dreams(顧みられない夢)』のように、ネガティブな状況や感情を表す際に用いられる。

反意語

  • 動詞で「軽蔑する」「ひどく嫌う」。『cherished(大切にする)』とは正反対の感情を表す。愛情や敬意の念を持って大切にするのではなく、価値がないものとして見下す意味合いを持つ。強い嫌悪感を伴う場合に使われる。

  • 動詞で「無視する」「怠る」。『cherished』が注意深く大切にすることを意味するのに対し、『neglect』は注意を払わず、必要な手入れや配慮を怠ることを意味する。物理的なものだけでなく、義務や責任、人間関係などに対しても使われる。

  • 動詞で「無視する」「軽視する」。『cherished』が価値を認めて大切にするのに対し、『disregard』は価値を認めず、重要でないものとして扱うことを意味する。意見や感情、規則などを無視する場合に使われる。

語源

"Cherish"は、古フランス語の「chier」(大切な、高価な)に由来します。この「chier」は、さらに遡るとラテン語の「carus」(愛される、大切な)から来ています。「Carus」は、英語の「care」(気にかける、注意する)や「dear」(親愛なる)とも関連があります。つまり、「cherish」は、もともと「大切なものとして認識し、大切にする」という根本的な意味合いを持っていたと言えます。日本語で例えるなら、「宝物」という言葉が持つ、単なる価値だけでなく、愛情や思い出が込められたニュアンスに近いでしょう。大切なものを心に刻み、慈しむ行為を表す言葉として、その語源からも深い愛情を感じ取ることができます。

暗記法

「cherished」は騎士道物語に登場する貴婦人や名誉のように、命をかけて守るべき大切なものを指しました。それは単なる感情を超え、社会的な義務や自己のアイデンティティと結びついたものでした。時代が下ると、家族の絆や友情、思い出など、心の支えとなるものが「cherished」の対象となり、失われたものへの郷愁を伴うようになりました。過去・現在・未来を繋ぐ、かけがえのない心の宝物なのです。

混同しやすい単語

『cherished』の動詞原形。発音が非常に似ており、過去形/過去分詞形である『-ed』の有無を聞き逃すと混同しやすい。『cherish』は『(愛情を込めて)大切にする』という意味の動詞。

perished

発音が似ており、特に語尾の『-ished』の部分が共通しているため混同しやすい。『perished』は『滅びた、死んだ』という意味の動詞『perish』の過去形/過去分詞形。意味合いが大きく異なるため注意が必要。

nourished

『-rished』の綴りが共通しており、視覚的に似ているため混同しやすい。『nourished』は『栄養を与えられた、育まれた』という意味の動詞『nourish』の過去形/過去分詞形。発音も一部似ているため注意。

finished

『-ished』の語尾が共通し、音の響きも似ているため混同しやすい。『finished』は『終わった、完成した』という意味の動詞『finish』の過去形/過去分詞形。スペルと発音の類似性から誤認しやすい。

parish

『rish』の部分のスペルと発音が似ているため、特にリスニング時に混同しやすい。『parish』は『教区』という意味の名詞であり、文脈が全く異なる。『cherished』が動詞の過去分詞形であるのに対し、こちらは名詞である点に注意。

treasured

『treasure』(宝物)という単語を知っていれば、意味の連想から混同しやすい。『treasured』は『大切にされた』という意味で、意味自体は『cherished』と近いが、発音が異なる。ただし、綴りの類似性と意味の関連性から誤用しやすい。

誤用例

✖ 誤用: I cherished my old bicycle very much, so I kept using it even after it broke down several times.
✅ 正用: I was very fond of my old bicycle, so I kept using it even after it broke down several times.

『cherished』は、深い愛情や大切にする感情を込めて、記念品や思い出など、かけがえのないものに対して使われます。単に『愛用する』というニュアンスで、壊れた自転車のような実用的な物に対して使うのは不自然です。日本語の『大切にする』という言葉が、愛情と実用性の両方の意味を含むため、誤用が生じやすいです。英語では、単なる愛着の場合は『fond of』や『attached to』を使う方が適切です。

✖ 誤用: We cherished the new regulations imposed by the company because they improved our work efficiency.
✅ 正用: We welcomed the new regulations imposed by the company because they improved our work efficiency.

『cherish』は、喜びや感謝の気持ちを込めて、ポジティブなものに対して使われます。新しい規則が仕事の効率を改善したとしても、規則自体を『cherish(大切にする)』という表現は、感情の度合いとして不適切です。規則に対しては、より中立的な『welcome』や『appreciate』を使う方が適切です。日本人は、形式的な文書やビジネスシーンで過度に丁寧な表現を選びがちですが、英語では感情の強さを適切に表現することが重要です。規則のような無生物に対して、愛情に近い感情を抱くという発想は、英語の文化的な背景からは不自然に聞こえます。

✖ 誤用: She cherished the criticism from her mentor, as it helped her grow.
✅ 正用: She valued the criticism from her mentor, as it helped her grow.

『cherish』は、愛情や感謝の気持ちを込めて、ポジティブなものに対して使われます。批判は、成長のきっかけになるとしても、通常はネガティブな感情を伴うものです。批判に対して『cherish(大切にする)』という表現は、感情の度合いとして不適切です。ここでは、批判の価値を認めているという意味で、より客観的な『value』を使うのが適切です。日本人は、謙虚さを美徳とする文化の中で、批判を素直に受け入れる姿勢を示すために、感情的な表現を選びがちですが、英語では感情のニュアンスを正確に伝えることが重要です。また、日本語の『ありがたい』という言葉が、感謝と価値の両方の意味を含むため、誤用が生じやすいです。

文化的背景

「cherished」は、単に「大切にする」よりも深く、かけがえのない存在として心に刻み、慈しみ育むニュアンスを持ちます。それは、時間や困難を乗り越えてきたからこそ得られた、深い愛情や感謝の念が込められた宝物のような存在です。

中世ヨーロッパの騎士道物語において、「cherished」はしばしば、騎士が命をかけて守り抜くべき「貴婦人(damsel)」や「名誉(honor)」に対して用いられました。騎士は、貴婦人の美徳や貞節、そして自身の名誉を何よりも大切にし、それを汚す者は容赦なく討ち果たしました。これは、単なる恋愛感情を超えた、社会的な義務や自己のアイデンティティと結びついた強い結びつきを示すものでした。また、王侯貴族が守り抜くべき領土や、代々受け継がれてきた家宝なども「cherished possessions(大切な財産)」として扱われ、その喪失は一族の没落を意味しました。このように、「cherished」は、個人の感情だけでなく、社会的な地位や秩序を維持するために不可欠な価値観を象徴する言葉としても機能していたのです。

時が経ち、産業革命以降の社会では、「cherished」の対象はより個人的なものへとシフトしました。家族の絆、友情、思い出、そして個人の夢や希望といった、目に見えないけれど心の支えとなるものが、「cherished memories(大切な思い出)」や「cherished dreams(大切にしている夢)」として大切にされるようになりました。これは、物質的な豊かさだけでは満たされない、精神的な充足を求める人々の心の表れと言えるでしょう。現代社会では、SNSなどを通じて、人々は自身の「cherished moments(大切な瞬間)」を共有し、共感を得ることで、心の繋がりを深めようとしています。

現代英語では、「cherished」はしばしば過去の経験や失われたものへの郷愁を伴います。例えば、「cherished childhood memories(大切にしている子供時代の思い出)」という表現は、過ぎ去った日々への懐かしさと、その思い出が今の自分を形作っているという認識を表しています。また、「cherished traditions(大切にされている伝統)」という言葉は、先祖から受け継がれてきた文化や習慣を尊重し、未来へと繋げていくという意志を示しています。このように、「cherished」は、過去・現在・未来を繋ぐ架け橋として、人々の心を豊かにし、社会を支える力となるのです。

試験傾向

英検

準1級・1級の長文読解、語彙問題で出題される可能性あり。文脈から「大切にする」という意味を推測させる問題が多い。ライティングで自分の意見を述べる際に使用すると高評価につながる可能性がある。動詞としての活用(cherish, cherished, cherishing)を理解しておくことが重要。

TOEIC

Part 5(短文穴埋め問題)、Part 7(長文読解)で稀に出題される。ビジネスシーンよりも、ややフォーマルな文脈で使われることが多い。正答を選ぶ際には、文脈から「大切にする」というニュアンスを読み取ることが重要。他の類似語(value, appreciate)との使い分けに注意。

TOEFL

リーディングセクションで、アカデミックな文章の中で見られることがある。感情や価値観を表現する際に使用されることが多く、文脈から意味を推測する能力が求められる。ライティングセクションでは、意見を述べる際に効果的に使用できる。類義語の「treasure」とのニュアンスの違いを理解しておくことが望ましい。

大学受験

難関大学の長文読解問題で出題される可能性がある。文脈から意味を推測する問題や、内容説明問題で問われることが多い。和訳問題で正確な訳語を選ぶ必要もある。比喩的な意味合いで用いられることもあるため、文脈全体を理解することが重要。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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