admittedly
強勢は /ˈmɪ/ の部分にあります。「ミ」を強く発音しましょう。/ɪ/ は日本語の「イ」よりも口を少し横に引いて短く発音します。語尾の /li/ は、日本語の「リ」よりも舌を丸めずに、軽く添えるように発音するとより自然になります。/tɪd/ の 't' は、母音に挟まれると、アメリカ英語ではしばしば軽い「ラ」行のような音に変化します(フラップT)。
認めざるを得ないが
ある事実や意見が、たとえ不都合であっても、議論の余地なく正しいと認めることを表す。しばしば、譲歩や反対意見を述べる前の導入として使われる。話し手の正直さや客観性を強調するニュアンスがある。
Admittedly, my first attempt at baking bread was not perfect.
認めざるを得ないが、初めてパンを焼いた私の試みは完璧ではなかった。
※ 初めてパンを焼いた人が、形がいびつだったり、少し焦げたりしたパンを見て、苦笑いしながらも正直にその出来を認めている場面です。自分の不完全さや失敗を、正直に、しかし少し照れながら認める時に使われます。「まあ、正直に言ってね…」というニュアンスです。「Admittedly」は文頭に置かれることが多く、その後に続く文全体に対して「認めざるを得ない」というニュアンスを加えます。
The new smartphone is expensive, but admittedly, its camera takes amazing photos.
新しいスマートフォンは高いが、認めざるを得ないが、そのカメラは素晴らしい写真を撮る。
※ 高価な新しいスマートフォンを買うか迷っている人が、その値段には不満があるものの、カメラの性能の良さには抗えないと納得している場面です。何か欠点(この場合は高価であること)があるものの、それ以外の優れた点(カメラ性能)を「そうは言っても、確かに…」と認める時に使われます。「but admittedly」のように、逆接の接続詞(but, thoughなど)の後に続けることで、「しかし、そうは言っても認めざるを得ない」という流れを自然に作れます。
Admittedly, the meeting went on too long, but we made important decisions.
認めざるを得ないが、会議は長引きすぎたが、私たちは重要な決定を下した。
※ 長時間の会議を終え、疲労感がありつつも、その会議が無駄ではなかったと、少し不満げに、しかし最終的には納得して話している同僚たちの場面です。不満や否定的な側面(会議が長すぎたこと)を先に提示しつつも、最終的な良い結果や価値(重要な決定ができたこと)を「とはいえ、確かに…」と認める際に使われます。この文のように「Admittedly, A but B」の形はよく使われます。「Aという欠点はあるけれど、Bという良い点も確かにあった」というニュアンスを伝えたい時に便利です。
確かに
ある事柄が事実であることを認めつつ、それに続く意見や評価を強調する。相手の意見を一部認めつつ、自分の意見を述べるときに使うことで、より丁寧で説得力のある表現になる。
Admittedly, I was a bit nervous before my presentation.
正直なところ、プレゼンの前は少し緊張していました。
※ この文は、プレゼンが終わってホッとしたあなたが、同僚に感想を聞かれて、少し照れながら本音を話している場面です。「admittedly」は、このように自分の気持ちや状況を「正直に言うと」「認めると」と打ち明けるときに使われます。少し言いにくいことでも、正直に認めるときにぴったりです。
Admittedly, the new coffee machine is expensive, but it makes great coffee.
確かに、新しいコーヒーメーカーは高価ですが、とても美味しいコーヒーが作れます。
※ 会社の休憩室で、新しいコーヒーメーカーについて同僚と話している場面を想像してください。値段は張るけれど、性能は素晴らしいと評価しています。「admittedly」は、このように何かを評価するときに、まずは「確かに」と良い点や悪い点(ここでは値段が高い点)を認めつつ、その後に「でも」「しかし」と別の側面(性能が良い点)を続ける形でよく使われます。
Admittedly, my opponent played better than me today.
正直に言って、今日の相手は私より上手でした。
※ テニスの試合に負けてしまったあなたが、悔しい気持ちを抱えつつも、相手の素晴らしいプレーを素直に認めている場面です。「admittedly」は、相手の能力や成果を「確かに」「間違いなく」と認める場面で使われます。少し悔しい気持ちがあっても、事実として相手の優位性を認めるニュアンスが伝わります。
コロケーション
確かに難しい
※ 「admittedly」は形容詞を修飾し、ある事実や状況が困難であることを認めつつ、議論を続けるニュアンスを示します。単に「難しい」と言うよりも、客観的な評価や譲歩を含んだ表現です。例えば、プロジェクトの困難さを認めつつ、解決策を探るような状況で使われます。ビジネスシーンや学術的な文脈でよく見られます。
認めざるを得ないほど真実である
※ 「admittedly」は形容詞「true」を強調し、議論の余地がないほど明白な真実であることを認めるときに使われます。反論の余地がない事実を認めることで、議論の土台を固める効果があります。例えば、過去の失敗を認めつつ、未来への教訓とするような場面で用いられます。フォーマルな会話や文章に適しています。
値段が高いことは否定できない
※ 商品の価格やサービスの料金が高いことを認めつつ、その価値や品質を擁護する文脈でよく使われます。「確かに高いけれど、それに見合うだけの価値がある」というニュアンスを伝えることができます。マーケティングやセールスの場面で、顧客の懸念を和らげるために用いられることがあります。
リスクがあることは承知している
※ ある行動や決定にリスクが伴うことを認めつつ、それでも実行する理由や必要性を説明する際に用いられます。「リスクはあるけれども、それに見合うだけのメリットがある」という判断を示す表現です。ビジネスにおける意思決定や、冒険的な行動を説明する際に使われます。
欠点があることは認める
※ 完璧ではない、欠陥があることを認めつつ、全体としての価値や有用性を強調する際に使われます。製品、計画、またはアイデアが完璧ではないことを認め、その上で議論を進める際に有効です。自己批判的な姿勢を示すことで、信頼性を高める効果があります。研究論文や製品レビューなどでよく見られます。
正直なところ驚いた
※ 予想外の出来事に対する驚きを率直に表現する際に用いられます。単に驚いたと言うよりも、予想外の出来事に対する感情を強調する効果があります。日常会話からビジネスシーンまで、幅広い場面で使用できます。
自分の誤りを認める
※ 自分の過ちや誤りを認め、責任を取る姿勢を示す際に使われます。単に間違っていたと言うよりも、率直に非を認めることで、相手からの信頼を得ることができます。ビジネスシーンや人間関係において、誠実さを示す重要な表現です。
使用シーン
学術論文やプレゼンテーションで、先行研究や既存の理論の限界を認めつつ、自身の研究の意義を強調する際に用いられます。例:『先行研究はAという仮説を支持している。Admittedly、この仮説は初期のデータと整合的だが、より詳細な分析からはBという別の解釈が示唆される。』
ビジネス文書や会議において、問題点や課題を認めつつ、改善策や今後の展望を示す場面で使われます。例:『売上目標は未達だった。Admittedly、市場環境の変化が影響したが、営業戦略の見直しが必要である。』
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリーなどで、複雑な状況や相反する意見が存在する場合に、公平性を保ちつつ情報を伝えるために用いられることがあります。例:『専門家Aは〇〇を主張している。Admittedly、彼の主張には根拠があるが、専門家Bは△△という反論を述べている。』
関連語
類義語
『確かに』『実際に』という意味で、肯定的な事実や意見を強調する際に使われる。日常会話、ビジネス、学術的な文脈でも使用可能。 【ニュアンスの違い】『admittedly』よりも強い確信や同意を表すことが多い。相手の発言や状況を強く肯定するニュアンスを含む。単独で返答としても使える。 【混同しやすい点】『indeed』は文頭だけでなく、文の途中や末尾にも置ける柔軟性がある。『admittedly』は通常、文頭に置かれることが多い。
『間違いなく』『確かに』という意味で、確信を持って断言する際に使われる。ビジネスシーンや日常会話で、約束や許可を与える際にも用いられる。 【ニュアンスの違い】『admittedly』が認めるニュアンスを含むのに対し、『certainly』は疑いの余地がないことを強調する。相手に安心感を与える効果がある。 【混同しやすい点】『certainly』は副詞としてだけでなく、『for certain』という形で形容詞句としても使える。『admittedly』には形容詞としての用法はない。
『疑いなく』『確かに』という意味で、非常に強い確信を表す。フォーマルな文脈や議論において、反論の余地がないことを示す際に使われる。 【ニュアンスの違い】『admittedly』が譲歩を含むのに対し、『undoubtedly』は一切の疑念を排除する。客観的な事実や証拠に基づいて断言する際に適している。 【混同しやすい点】『undoubtedly』は客観的な根拠に基づいた確信を表すのに対し、『admittedly』は主観的な認識や感情に基づくことが多い。また、『undoubtedly』は『without a doubt』と言い換え可能。
- granted
『認めると』『確かに』という意味で、相手の意見や主張をいったん認める際に使われる。議論や交渉の場面で、譲歩の姿勢を示すためによく用いられる。 【ニュアンスの違い】『admittedly』と同様に、譲歩や容認のニュアンスを含むが、『granted』はしばしば反論や新たな主張への導入として使われる。よりフォーマルな印象を与える。 【混同しやすい点】『granted』はしばしば『granted that...』の形で用いられ、接続詞のような役割を果たす。『admittedly』は単独の副詞として使われることが多い。
- to be sure
『確かに』『なるほど』という意味で、相手の意見を一部認めつつ、別の視点や情報を付け加える際に使われる。日常会話や議論で、婉曲的な表現として用いられる。 【ニュアンスの違い】『admittedly』よりもカジュアルで、会話的な響きを持つ。『to be sure』は相手の意見を完全に否定せず、一部を認めながら自分の意見を述べる際に適している。 【混同しやすい点】『to be sure』は句であり、文頭だけでなく文の途中にも挿入できる。また、『to be sure』は、その後に続く意見や情報が、必ずしも前の意見と矛盾するとは限らない。
- concededly
『認めざるを得ないことだが』という意味で、議論や意見の対立において、相手の主張の一部を認める際に用いられる。フォーマルな文脈や学術的な文章で使われる。 【ニュアンスの違い】『admittedly』と同様に譲歩のニュアンスを含むが、『concededly』はより形式的で、議論の文脈において用いられることが多い。また、認める内容が議論の核心部分からやや外れている場合に使われる傾向がある。 【混同しやすい点】『concededly』は『admittedly』よりも使用頻度が低く、やや古風な印象を与えることがある。日常会話ではほとんど使われない。
派生語
『認める』という動詞。ラテン語の『ad-(~へ)』+『mittere(送る)』が語源で、『(事実を)受け入れる』というニュアンス。『admittedly』はこの動詞から派生し、認めるという行為を前提として文全体を修飾する副詞になった。日常会話からビジネスまで幅広く使用。
『入場』や『入学』という意味の名詞だが、『自白』や『容認』という意味も持つ。動詞『admit』から派生し、行為や状態を表す接尾辞『-sion』が付いた。学術的な文脈や報道記事で、事実の承認や受け入れを示す際に使われることが多い。
- admissible
『認められる』『許容される』という意味の形容詞。動詞『admit』に『~できる』という意味の接尾辞『-ible』が付いた形。法廷で証拠が『admissible(証拠能力がある)』かどうか議論されるなど、法律や規則に関する文脈でよく使われる。
反意語
- unquestionably
『間違いなく』『疑いなく』という意味の副詞。『admittedly』が『認めざるを得ないが』という譲歩のニュアンスを含むのに対し、こちらは疑いの余地がないことを強調する。日常会話からフォーマルな場面まで幅広く使える。
- categorically
『断固として』『明確に』という意味の副詞。『admittedly』が一部を認めるニュアンスを含むのに対し、こちらは全面的に否定する際に用いる。報道記事やビジネスシーンで、強い否定や拒否を表す際に使われる。
- indisputably
『議論の余地なく』『明白に』という意味の副詞。接頭辞『in-(否定)』+『dispute(議論する)』+『-ably(~できる)』から構成され、『議論できないほど明らか』という意味。『admittedly』が認める余地を残すのに対し、こちらは反論を許さない強い確信を示す。学術論文や報道記事で客観的な事実を強調する際に用いられる。
語源
"Admittedly"は、「認めざるを得ないが」「確かに」という意味を持つ副詞です。この単語は、動詞"admit"(認める)に由来します。"Admit"はラテン語の"admittere"(~へ送る、~を受け入れる)から来ており、"ad-"(~へ)と"mittere"(送る)という要素に分解できます。つまり、元々は「何かを受け入れる」というイメージでした。それが転じて、「事実を認める」「過ちを認める」という意味合いを持つようになりました。"Admittedly"は、この"admit"に副詞を作る接尾辞"-edly"が付いた形で、「認めざるを得ない状況であること」を強調します。日本語で例えるなら、「承知いたしました」という言葉に、さらに「もっともなことですが」というニュアンスを加えたようなニュアンスです。
暗記法
「admittedly」は、英語圏で誠実さを示す言葉。不利な真実も認め、客観性を装う裏に、自己を有利に導く計算が潜むことも。フェアプレー精神に通じ、相手の功績を認めつつ勝利を目指す戦略の一部。皮肉や反語を帯び、欠点を認めつつ長所を強調し評価を操作する修辞技巧にも。誠実さと計算高さ、フェアプレーと自己保身が入り混じる、文化と心理が絡み合う言葉。
混同しやすい単語
『admittedly』と『admitting』はスペルが非常に似ており、どちらも動詞『admit』から派生しているため、混同しやすい。しかし、『admitting』は動詞の現在分詞形で、何かを認めている動作を表すのに対し、『admittedly』は副詞で、文全体を修飾し、『確かに』『認めざるを得ないが』といった意味合いを加える。文法的な役割が大きく異なるため、注意が必要である。
『admittedly』と『assuredly』はどちらも副詞であり、文全体を修飾するという点で共通しているため、意味が混同されやすい。『assuredly』は『確かに』『疑いなく』という意味で、確信を持って何かを述べる際に使用される。一方、『admittedly』は、ある事実を認めつつも、その後に続く内容に注意を促すニュアンスがある。語源的には、『assuredly』は『assure(保証する)』から、『admittedly』は『admit(認める)』から派生しており、それぞれの根本的な意味の違いを理解することが重要である。
『admittedly』と『omittedly』は、どちらも副詞として機能する可能性があり、また、語尾が '-edly' で終わるという点で、スペルが似ているため混同しやすい。ただし、『omittedly』という単語は一般的ではなく、ほとんど使われない。もし使うとすれば、『omit(省略する)』の過去分詞形『omitted』を副詞的に用いる場合だが、それでも『admittedly』とは意味が大きく異なる。通常は『omit』の受動態や完了形を別の形で表現する方が自然である。
『admittedly』と『assuredly』はどちらも副詞で、語尾が「-edly」で終わるため、スペルと品詞の点で混同しやすい。しかし、『assuredly』は『確実に』『自信を持って』という意味で、確信を表すのに対し、『admittedly』は『認めざるを得ないが』という意味で、譲歩や但し書きのニュアンスを含む。文脈によって使い分ける必要がある。
『admittedly』と『adequately』は、どちらも副詞であり、スペルの一部が似ているため、視覚的に混同しやすい。『adequately』は『十分に』『適切に』という意味で、必要量を満たしている状態を表す。一方、『admittedly』は、ある事実を認めつつも、その後に続く内容に注意を促すニュアンスがある。発音も異なるため、注意が必要である。
『admittedly』と『undoubtedly』はどちらも副詞であり、文全体を修飾するという点で共通しているため、意味が混同されやすい。『undoubtedly』は『疑いなく』『間違いなく』という意味で、強い確信を表す。一方、『admittedly』は、ある事実を認めつつも、その後に続く内容に注意を促すニュアンスがある。発音も異なるため、注意が必要である。
誤用例
「admittedly」は譲歩を表す語であり、「確かに〜だが」という意味合いで使用されます。しかし、その後に「frankly speaking(率直に言って)」のような、さらに直接的な意見を続けると、文脈として不自然になります。これは、日本語の「確かに〜、でも正直言うと」という表現を直訳した際に起こりやすい誤りです。英語では「admittedly」で一歩引いた表現をした後には、「however」などで対比構造を明確にする方が洗練されています。文化的な背景として、英語では論理展開の明確さを重視する傾向があり、譲歩と本音を並列させるのではなく、明確な対比で示す方が好まれます。
この誤用は、「try my best」という表現が持つ曖昧さに起因します。「try my best」は日本語の「頑張ります」に相当し、努力の意欲を示すものの、結果に対するコミットメントは不明確です。「admittedly」で不確実性を認めている文脈では、その後に「try my best」を使うと、責任感の欠如と解釈される可能性があります。より適切なのは、「committed to doing my best」のように、最善を尽くすことを約束する表現です。これは、欧米のビジネス文化において、結果に対する責任を明確にすることが重要視されるためです。日本語の「頑張ります」は、状況への適応や協調性を重視する文化から生まれた表現であり、英語のビジネスシーンでは誤解を招く可能性があります。
「admittedly」は、ある事実を認めつつも、それに反する感情や意見を述べる際に効果的な表現です。しかし、「the restaurant was expensive, so I didn't enjoy it.(高かったから楽しめなかった)」のように、認められた事実がそのまま否定的な結果に繋がると、譲歩の意味が薄れてしまいます。この場合、「高かったことは認めるが、それでも楽しめた」のように、予想外の展開を示すことで「admittedly」の効果が最大限に活かされます。この誤りは、日本語の「確かに〜だったけど、だから〜」という因果関係を強調する表現をそのまま英語に当てはめようとする際に起こりがちです。英語では、逆説的な展開を示すことで、話者の知性とユーモアを表現することがあります。
文化的背景
「admittedly」は、英語圏において「たとえ不都合でも、真実を認めざるを得ない」という、ある種の誠実さや公平さを示す言葉として用いられます。自己弁護や言い訳が先行しがちな状況で、あえて一歩引いて客観性を装うことで、発言の信頼性を高める効果があります。しかし、その裏には、認めざるを得ない事実を認めることで、逆に自己の立場を有利に導こうとする計算高さも潜んでいる場合があります。
この単語が持つ微妙なニュアンスは、アングロサクソン文化における「フェアプレー」の精神と深く結びついています。表面的にはルールを遵守し、相手の功績を認めつつも、最終的には勝利を目指すという価値観です。例えば、スポーツの試合で対戦相手の素晴らしいプレーを「admittedly, that was a great shot」と認めつつ、次のプレーでは絶対に負けないという決意を示す場面などが考えられます。政治の世界でも、対立する政策の長所を「admittedly」で認めながら、自らの政策の優位性を強調する手法がよく見られます。これは、単なる譲歩ではなく、より大きな戦略の一部なのです。
また、「admittedly」は、しばしば皮肉や反語的な意味合いを帯びることもあります。例えば、「admittedly, he's not the brightest bulb in the box, but he's loyal.(正直言って、彼は頭が良いとは言えないが、忠実だ)」というように、相手の欠点を認めつつ、別の長所を強調することで、全体としての評価を微妙に操作しようとする意図が見え隠れします。この場合、「admittedly」は、欠点を隠蔽するための巧妙な修辞技巧として機能していると言えるでしょう。
このように、「admittedly」は、単なる「認める」という意味を超えて、文化的な価値観、社会的な駆け引き、そして人間の心理が複雑に絡み合った言葉です。その使用には、誠実さと計算高さ、フェアプレーの精神と自己保身、そして皮肉とユーモアが混在しており、英語圏のコミュニケーションにおける微妙なニュアンスを理解する上で、重要な手がかりとなります。
試験傾向
- 出題形式: 主に長文読解、稀に語彙問題。
- 頻度と級・パート: 準1級以上でまれに出題。
- 文脈・例題の特徴: やや硬めの文章で、譲歩や逆説を示す文脈で使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「認めざるを得ないが」という意味を理解し、文脈におけるニュアンスを把握することが重要。他の譲歩表現(although, though)との違いを意識。
- 出題形式: 主に長文読解(Part 7)。
- 頻度と級・パート: TOEIC全体としては頻度は高くない。
- 文脈・例題の特徴: ビジネス文書で、弱点や課題を認めつつ解決策を提示するような文脈で使われる。
- 学習者への注意点・アドバイス: フォーマルな表現であることを理解し、ビジネスシーンでの使用例を学ぶ。類似の表現(e.g., admittedly, certainly, indeed)との使い分けを意識。
- 出題形式: 主にリーディング。
- 頻度と級・パート: アカデミックな文章で比較的頻繁に出題される。
- 文脈・例題の特徴: 論文や学術記事で、議論の前提や限界を認めつつ論を進める際に用いられる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文章全体の論理構造を把握する上で重要な語句。文脈から意味を推測する練習が必要。類義語(concededly, undoubtedly)とのニュアンスの違いを理解。
- 出題形式: 主に長文読解。
- 頻度と級・パート: 難関大学の入試で出題される可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: 評論文や物語文など、様々なジャンルの文章で使われる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈における意味を正確に把握することが重要。特に、逆説や譲歩を表す接続詞との組み合わせに注意。