sperm
母音 /ɜː/ は、日本語の「アー」よりも口を少し開いて、喉の奥から出すような音です。日本語の「あ」と「え」の中間のようなイメージで、少しこもった音を意識しましょう。また、語尾の 'rm' は、唇を閉じた状態で終わるように意識すると、より自然な発音になります。
専門的な内容に関するご注意
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精子
生物学的な文脈で、受精に使われる雄性の生殖細胞を指す。学術的な響きを持つ。
Sperm meets an egg to start a new life.
精子は卵子と出会い、新しい命が始まります。
※ この例文は、生物学の授業や科学ドキュメンタリーで、生命の始まりを説明する際によく使われる基本的な文脈です。精子と卵子が結合して生命が始まる、という中心的な役割がシンプルに描かれています。「meet」は「出会う」という意味で、ここでは精子が卵子に到達する様子を表しています。
The doctor checked the man's sperm for health.
医師は、その男性の精子の健康状態を検査しました。
※ この例文は、医療の現場や健康診断の文脈で使われる典型的な場面です。医師が患者の生殖に関する健康状態を調べる様子が具体的にイメージできます。「check for X」で「Xがないか(またはXの状態を)確認する」という意味になります。ここでは「健康状態をチェックする」という目的が明確です。
The sperm of this animal is very tiny.
この動物の精子はとても小さいです。
※ この例文は、動物の生態や繁殖に関する研究、あるいはドキュメンタリーなどで、特定の動物の生物学的特徴を説明する際に使われます。例えば、動物園の飼育員が動物の特性を話している場面を想像できます。「of this animal」で「この動物の」と所有を示す表現は、様々な文脈で使えるので覚えておくと便利です。「tiny」は「とても小さい」という意味で、大きさの特徴を強調しています。
コロケーション
精子数
※ 精液中に含まれる精子の数を指す医学用語です。男性の生殖能力を評価する上で重要な指標となります。単位は通常、1ミリリットルあたりの精子数で表されます。医学的な文脈や、不妊治療に関する話題で頻繁に使用されます。例えば、"His sperm count was low, affecting their chances of conceiving."(彼の精子数は少なく、妊娠の可能性に影響を与えた。)のように使われます。
精子運動率
※ 精子が運動する能力、特に前進運動する能力を指します。精子の運動率は、受精能力に直接影響するため、精子数の次に重要な指標とされます。医学的な検査結果を説明する際や、不妊治療に関する論文などでよく見られます。"Sperm motility is crucial for fertilization."(精子の運動率は受精にとって非常に重要です。)のように使われます。
精子形態
※ 精子の形状や構造を指します。正常な形態を持つ精子の割合が高いほど、受精能力が高いと考えられています。医学的な検査結果として報告されることが多く、不妊治療の専門家が評価する重要な要素の一つです。"Sperm morphology analysis revealed abnormalities."(精子形態分析で異常が明らかになった。)のように使われます。
精子提供者
※ 不妊治療を希望するカップルに対し、自分の精子を提供する男性を指します。精子バンクを通じて提供されることが一般的です。倫理的な側面や法的規制が伴うため、関連ニュースやドキュメンタリーなどで取り上げられることがあります。"They conceived using a sperm donor."(彼らは精子提供者を使って妊娠した。)のように使われます。
精子バンク
※ 精子を採取、保存、提供する施設です。不妊治療を希望するカップルや、将来の妊娠に備えたい男性などが利用します。厳格な品質管理とスクリーニングが行われています。医療技術の進歩に伴い、社会的な認知度も高まっています。"Sperm banks play a vital role in assisted reproductive technology."(精子バンクは生殖補助医療において重要な役割を果たしています。)のように使われます。
マッコウクジラ
※ 大きな頭部を持つハクジラの一種です。頭部には脳油(spermaceti)と呼ばれる蝋状の物質が含まれており、かつては鯨油として利用されていました。ハーマン・メルヴィルの小説『白鯨』に登場することでも知られています。学術的な文脈や、海洋生物に関する記事などで使用されます。
運動性のある精子
※ 運動能力を持つ精子を指します。受精のためには、精子が卵子まで到達する必要があり、運動性は非常に重要な要素となります。医学的な文脈で、精液検査の結果などを説明する際に用いられます。"The sample contained a high percentage of motile sperm."(サンプルには運動性のある精子の割合が高かった。)のように使われます。
使用シーン
生物学、医学、生殖科学などの分野の研究論文や教科書で頻繁に使用されます。「精子の運動性」「精子の形態」「精子のDNA損傷」など、研究対象として扱われる際に専門用語として登場します。講義や学会発表でも、これらの分野においては不可欠な単語です。
ビジネスシーンで「sperm」という単語が直接使われることは非常に稀です。ただし、製薬会社や医療機器メーカーなど、生殖医療に関連する企業であれば、社内資料や研究開発報告書などで使用される可能性があります。例えば、「新しい精子検査キットの市場調査報告」といった文脈で登場することが考えられます。
一般の日常会話で「sperm」という単語が使われることはほとんどありません。医学番組やドキュメンタリーで生殖に関する話題が取り上げられた際や、ニュース記事で不妊治療に関する話題が出た際に、間接的に耳にする程度でしょう。友人とのカジュアルな会話でこの単語を使うと、場が気まずくなる可能性が高いです。
関連語
類義語
- semen
精液を意味する医学用語、またはよりフォーマルな表現。学術論文や医学的な説明でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"sperm"が精子そのものを指すのに対し、"semen"は精子を含む液体全体を指す。また、"semen"はより客観的でフォーマルな響きを持つ。 【混同しやすい点】日常会話では"sperm"が使われることが多いが、医学的な文脈やフォーマルな場面では"semen"を使うのが適切。"sperm"は単数形・複数形同形だが、"semen"は不可算名詞である点も異なる。
種、種子を意味する一般的な言葉。比喩的に、創造の源、始まり、または子孫という意味でも使われる。文学作品や詩的な表現でよく見られる。 【ニュアンスの違い】"sperm"が生物学的な精子を指すのに対し、"seed"はより抽象的で象徴的な意味合いを持つ。生命の源、可能性、未来への希望などを暗示する。 【混同しやすい点】"seed"は植物の種子を指す場合もあるため、文脈によって意味が大きく異なる。"sperm"の比喩表現として"seed"を使う場合は、文脈から意図を読み取る必要がある。
- ejaculate
射精する、放出するという動詞。また、射精された精液を指す名詞としても使われる。医学的な文脈や性的な話題で用いられる。 【ニュアンスの違い】"sperm"が精子そのものを指すのに対し、"ejaculate"は射精という行為、または射精された物質全体を指す。動詞としても名詞としても使用可能。 【混同しやすい点】"ejaculate"は動詞としても名詞としても使われるため、文脈によって品詞を判断する必要がある。性的な意味合いが強いため、使用する場面には注意が必要。
細菌、微生物、または発芽、萌芽を意味する言葉。比喩的に、何かの始まり、起源という意味でも使われる。科学的な文脈や日常会話で用いられる。 【ニュアンスの違い】"sperm"が特定の生殖細胞を指すのに対し、"germ"はより広範な意味を持つ。病原菌を指す場合もあれば、新しいアイデアの萌芽を指す場合もある。 【混同しやすい点】"germ"は文脈によって意味が大きく異なる。"sperm"の起源という意味で"germ"を使う場合は、比喩的な表現であることを理解する必要がある。
- gamete
配偶子を意味する生物学用語。卵子と精子を指す。学術論文や生物学の教科書で用いられる。 【ニュアンスの違い】"sperm"は男性の配偶子である精子のみを指すのに対し、"gamete"は卵子と精子の両方を指す総称。より専門的で厳密な表現。 【混同しやすい点】"gamete"は生物学の専門用語であり、日常会話ではほとんど使われない。"sperm"は男性の"gamete"の一種であるという関係性を理解する必要がある。
派生語
- spermatic
『精子の』『精液の』という意味の形容詞。医学・生物学の文脈で、精子や精液に関連する構造や性質を説明する際に用いられる。例えば、『spermatic cord(精索)』など。日常会話ではほとんど使われないが、学術論文や医学書では頻繁に登場する。
- spermatogenesis
『精子形成』という意味の名詞。接尾辞『-genesis(生成)』が付加され、精子が作られる過程を指す。生物学・医学分野で専門的に用いられ、研究論文や教科書などで使用される。日常会話ではまず使われない。
- spermatozoon
『精子』を意味するギリシャ語由来の名詞。より厳密な生物学的な文脈で使用される傾向がある。単数形であり、複数形は『spermatozoa』となる。学術的な文章で『sperm』の代わりに用いられることがある。
反意語
- ovum
『卵子』を意味する名詞。『sperm(精子)』が男性の生殖細胞であるのに対し、『ovum』は女性の生殖細胞であり、受精の際に結合する。生物学的な文脈において、明確な対義語として機能する。日常会話でも生物学的な話題で登場することがある。
- zygote
『接合子』を意味する名詞。『sperm(精子)』と『ovum(卵子)』が受精してできた最初の細胞。受精というイベントを基準に考えると、受精前のそれぞれの細胞(精子と卵子)と、受精後の最初の細胞である接合子は対比的な関係にある。生物学の分野で頻繁に使われる。
語源
"sperm"の語源は、ギリシャ語の「種」を意味する"sperma"に由来します。この"sperma"は、「種をまく」という意味の動詞"speirein"から派生しました。つまり、もともとは植物の種子、広くは生物の繁殖に関わる「種」全般を指す言葉でした。それが、ラテン語を経由して英語に取り入れられる際に、特に動物の精子を指す言葉として専門化していったのです。日本語の「種(たね)」という言葉が、植物の種子だけでなく、物事の始まりや原因を意味するのと同じように、"sperma"も元々はより広い意味を持っていたのが、特定の意味に絞られた好例と言えるでしょう。
暗記法
精子は古来、生命の源として崇められ、知恵の象徴ともされました。しかし、キリスト教的倫理観からは罪や欲望の象徴と見なされることも。現代では生殖医療の発展に伴い、倫理的な議論を呼んでいます。精子は単なる細胞ではなく、文化、宗教、倫理観が複雑に絡み合った、多面的な意味を持つ言葉なのです。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、スペルも 's' の有無だけなので混同しやすい。意味は『パーマ』であり、美容院で髪にかけるパーマを指します。品詞は名詞または動詞です。特に会話では聞き間違いに注意が必要です。
発音は異なりますが、スペルの一部が共通しており、視覚的に混同しやすい可能性があります。意味は『予備の』『余分な』などで、形容詞や動詞として使われます。sperm と spare は全く異なる文脈で使用されるため、意味の違いを意識することが重要です。
スペルが似ており、特に手書きの場合など、'm' と 'rn' の区別がつきにくいことがあります。意味は『拒絶する』『はねつける』という動詞です。sperm と spurn は意味も用法も全く異なるため、文脈から判断する必要があります。
最初の2文字と最後の 'm' が共通しているため、スペルが似ていると感じるかもしれません。発音も一部似ています。意味は『血清』や『美容液』など、医学や美容に関連する液体を指します。sperm と serum は全く異なる分野で使用されるため、文脈を理解することが重要です。
スペルの字面が似ており、特に 'warm' や 'worm' など、似たような綴りの単語を知っていると混同しやすい可能性があります。意味は『群れ』や『うようよ集まる』といった意味で、昆虫の群れなどを表現する際に使われます。発音も異なります。sperm と swarm は意味が全く異なるため、文脈から判断することが重要です。語源的には、swarm は古英語の『騒ぐ』という意味の言葉に由来します。
スペルに含まれる文字が共通しており、特に語頭の 'st' の部分が視覚的に似ているため、混同される可能性があります。意味は『茎』や『幹』、『語源』などを指し、名詞または動詞として使われます。sperm と stem は意味が全く異なるため、文脈から判断することが重要です。
誤用例
日本語の『精力的』を直訳しようとして、男性の生殖能力と関連付け『sperm』を使ってしまう誤用です。英語の『sperm』は精子そのものを指し、人の性格や行動を表す言葉ではありません。性格を表すには、直接的に『frank(率直な)』や『energetic(精力的)』などの形容詞を使うのが自然です。この誤用は、日本語の曖昧な表現を英語に一対一で対応させようとする際に起こりやすい典型的な例です。
体調が悪いことを表現する際に、なんとなく元気がない状態を『sperm』で表現しようとする誤りです。英語の『sperm』は体調とは無関係であり、このような使い方は不適切です。体調不良を表すには、『under the weather』や『not feeling well』といった一般的な表現を使うのが適切です。この誤用は、単語の音の響きから意味を推測しようとする際に起こりやすいと考えられます。
議論の要点や核心を表現する際に、比喩的に『sperm』を使ってしまう誤りです。英語の『sperm』は生殖細胞を指し、議論の核心といった抽象的な概念を表すのには適していません。議論の核心を表すには、『crux』や『gist』といった単語を使うのが適切です。この誤用は、日本語の『種』という言葉が比喩的に使われることがあるため、その影響を受けて英語でも同様に表現しようとする際に起こりやすいと考えられます。英語では、このような文脈ではより直接的な表現を使うのが一般的です。
文化的背景
精子は生命の根源であり、創造性や可能性の象徴として、古来より様々な文化で重要な意味を持ってきました。一方で、その露骨な生殖的意味合いから、タブー視されたり、男性の優位性を示すメタファーとして用いられたりすることも少なくありません。
古代ギリシャでは、精液は脳から分泌される特別な物質であると考えられていました。これは、アリストテレスの説に代表されるもので、精液が単なる体液ではなく、知恵や生命力を伝える媒体であるという考え方を示しています。この考え方は、中世ヨーロッパにも影響を与え、錬金術や哲学の分野で、精液が生命の神秘を解き明かす鍵として扱われる一因となりました。また、古代ローマの壁画などには、豊穣の象徴として精液が描かれることもあり、生命の源としてのポジティブなイメージが強調されていました。
しかし、キリスト教の影響が強まるにつれて、精液は罪や欲望と結びつけられるようになります。性行為は本来、子孫繁栄のためであり、それ以外の目的で行われることは不道徳であるという考え方が広まり、精液の浪費は罪深い行為とみなされるようになりました。このような価値観は、中世から近世にかけての文学作品や絵画にも反映されており、精液は人間の弱さや堕落を象徴するものとして描かれることもありました。例えば、ダンテの『神曲』地獄篇には、性的罪を犯した者が罰を受ける場面が登場しますが、これは当時の社会における性に対する厳格な倫理観を反映しています。
現代社会においては、精子は科学的な研究対象として扱われる一方、生殖医療の発展に伴い、その倫理的な問題も浮上しています。体外受精や精子バンクの利用は、不妊に悩む人々にとって希望の光となる一方で、生命の尊厳や家族のあり方について、新たな問いを投げかけています。また、精子は男性のアイデンティティと深く結びついているため、精子の提供や不妊治療は、男性の心理に複雑な影響を与えることもあります。このように、精子という言葉は、単なる生物学的な意味合いを超えて、人間の感情、価値観、社会構造と深く結びついた、多面的な文化的背景を持っていると言えるでしょう。
試験傾向
この単語が英検で直接問われる可能性は低いですが、生物学や医学系のテーマの長文読解で、専門用語の一つとして間接的に出現する可能性はあります。その場合、文脈から意味を推測することが求められます。直接的な語彙問題としての出題は考えにくいです。
TOEICでは、この単語が直接的に問われる可能性は極めて低いと考えられます。ビジネスシーンや日常会話で頻繁に使用される単語ではないためです。ただし、医療や科学関連の専門的な内容を含む文章が出題された場合には、ごく稀に登場する可能性も否定できません。
TOEFL iBTのリーディングセクションでは、生物学、医学、人類学などの分野に関するアカデミックな文章で「sperm」が使用される可能性があります。文脈から意味を推測する能力が問われるでしょう。ライティングセクションでこの単語を直接使用する機会は少ないと考えられます。
大学受験の英語長文読解問題で「sperm」が直接問われる可能性は低いですが、生物学、医学、生殖に関するテーマの文章で登場する可能性があります。文脈理解が重要になります。また、関連する語彙(例えば、fertilization, reproductionなど)も合わせて覚えておくと良いでしょう。