英単語学習ラボ

documentation

/ˌdɒkjʊmenˈteɪʃən/(ダーキュメンテイシャン)

第一強勢は 'da' の部分にあります。/kjʊ/ の部分は「キュ」と発音するのではなく、唇を丸めて「キィ」と発音するイメージです。最後の '-tion' は「シャン」と発音しますが、日本語の「シャ」よりも舌を少し奥に引いて発音するとよりネイティブに近い音になります。

名詞

記録

事実や手順などを、後から参照できるように書き残したもの。議事録、報告書、仕様書など、ビジネスや学術分野で証拠や説明として使われるものを指すことが多い。

We need to prepare all the important **documentation** for the new project by Friday.

新しいプロジェクトのために、金曜日までに重要な記録(書類一式)をすべて準備する必要があります。

この例文は、オフィスで新しいプロジェクトを進める際、必要な契約書や仕様書、報告書など「一連の公式な記録や書類」を指す典型的な場面を描いています。期限があることで、少し急いでいる状況が伝わりますね。「documentation」は、このように「関連する書類全体」を指す際によく使われます。

At the airport, she showed her passport and other travel **documentation** to the officer.

空港で、彼女はパスポートとその他の旅行に関する記録(書類)を係官に見せました。

旅行や手続きの場面で、「documentation」はパスポート、ビザ、航空券、予防接種証明書など「旅行に必要な公式な書類」をまとめて指すのによく使われます。空港のカウンターで、少し緊張しながらも係官に書類を提示する様子が目に浮かびますね。

To use the new software correctly, you should read the **documentation** carefully first.

新しいソフトウェアを正しく使うためには、まずその記録(取扱説明書)を注意深く読むべきです。

ここでは、「documentation」がソフトウェアや製品の「取扱説明書」「マニュアル」を指しています。新しいものを使い始める前に、パソコンの画面の前で説明書を読み込んでいる人の姿がイメージできますね。技術的な製品やサービスの使い方が書かれた「記録」という意味で非常によく使われる表現です。

名詞

証拠書類

何らかの主張や事実を証明するために提出される公式な書類。契約書、証明書、領収書などが該当する。

I need to prepare all the documentation for my trip to a new country.

新しい国への旅行のために、必要なすべての書類を準備しなければなりません。

海外旅行の準備で、パスポートやビザ、航空券などの「証拠書類」をきちんと揃えている場面です。海外渡航や留学、就職など、新しい環境へ行く際に「書類を揃える」のは非常によくあるシチュエーションです。「documentation」は数えられない名詞として使われることが多いので、通常は複数形にはしません。

Please keep all the important documentation safe in the office drawer.

重要な書類はすべて、オフィスの引き出しに安全に保管してください。

会社で、上司が部下に対し、大切な契約書や記録などの「証拠書類」をきちんと保管するよう指示している場面です。ビジネスシーンで、機密性の高い情報や重要な記録を「書類」として管理する際に頻繁に使われます。「keep ~ safe」で「~を安全に保つ」という意味になります。

The store clerk asked me to show my documentation to prove my age.

店員さんが私に、年齢を証明する書類を見せるように頼みました。

お店で年齢確認が必要な商品(お酒など)を買う際に、店員さんが身分証明書などの「証拠書類」の提示を求めている場面です。身分証明や資格証明など、ある事実を「証明する」ために書類を提示することは、日常生活でよくある状況です。「ask A to do B」で「AにBするように頼む」という基本的な文型です。

名詞

解説書

製品の使い方、システムの仕組みなどを説明する文書。マニュアル、取扱説明書、技術文書などが該当する。ユーザーが理解を深めるために参照するもの。

I couldn't figure out how to use my new camera, so I quickly looked for the documentation.

新しいカメラの使い方がわからなくて、すぐに解説書を探しました。

この例文は、新しい製品(カメラ)の操作に困った時に、その使い方を説明する「documentation(解説書)」を探す、ごく自然な場面を描いています。製品に付属している説明書やマニュアル全般を指す場合によく使われます。

Before starting the new project, we carefully read all the documentation to understand the steps.

新しいプロジェクトを始める前に、手順を理解するためにすべての解説書を注意深く読みました。

仕事の場面で、プロジェクトの進め方や業務の手順が書かれた資料を指す場合も「documentation」が使われます。この例文では、メンバーが「steps(手順)」を理解するために、慎重に資料を読んでいる様子が伝わります。

If you have any questions about this software, please check the online documentation on our website.

このソフトウェアについて何か質問があれば、当社のウェブサイトにあるオンラインの解説書を確認してください。

ソフトウェアやウェブサービスの使い方、よくある質問などがまとめられた「オンラインヘルプ」や「ガイド」も「documentation」と呼ばれます。「online documentation」という形で使われることが非常に多いです。ユーザーが困った時に参照する場所として案内されます。

コロケーション

complete documentation

完全な文書、一式揃った資料

プロジェクトや製品に関するすべての必要な情報が網羅されている状態を指します。単に情報が不足していないだけでなく、明確で理解しやすい形式で提供されているニュアンスを含みます。ビジネスシーンで、契約書、技術仕様書、操作マニュアルなど、あらゆる種類の文書に対して使われます。例えば、監査や法的な調査の際には、この表現が特に重要になります。

extensive documentation

広範囲にわたる文書、詳細な資料

対象範囲が広く、詳細な情報が含まれている文書を意味します。単に量が多いだけでなく、様々な側面やケースを網羅しているニュアンスを含みます。ソフトウェア開発におけるAPIドキュメントや、大規模なプロジェクトの進捗報告書などに用いられます。研究論文や技術文書のように、専門的な知識を必要とする分野でよく使われます。

accurate documentation

正確な文書、誤りのない資料

事実に基づき、誤りや矛盾がない文書を指します。データの正確性だけでなく、記述の曖昧さや誤解を招く表現がないことも重要です。医療記録、会計報告、科学論文など、正確性が非常に重要な分野で特に重視されます。例えば、法廷で証拠として提出される文書は、この要件を満たす必要があります。

provide documentation

文書を提供する、資料を提供する

必要な情報や証拠を文書の形で相手に渡す行為を指します。単に文書を渡すだけでなく、相手が情報を理解し、利用できる状態にすることを意識する必要があります。ビジネスシーンでは、契約交渉、製品説明、クレーム対応など、様々な場面で用いられます。フォーマルな状況でよく使われ、口頭での説明だけでなく、書面による証拠を残す意味合いも含まれます。

maintain documentation

文書を維持する、資料を管理する

文書が常に最新の状態に保たれ、適切に管理されている状態を指します。単に文書を保管するだけでなく、定期的な更新、修正、バックアップなど、長期的な管理が含まれます。品質管理システム、プロジェクト管理、コンプライアンスなど、組織運営において重要な役割を果たします。法律や規制の変更に対応するために、文書を定期的に見直す必要があります。

supporting documentation

裏付けとなる文書、補足資料

主張や事実を裏付けるために提供される文書を指します。単に情報を補完するだけでなく、信頼性を高める役割を果たします。申請書、報告書、プレゼンテーションなど、あらゆる種類の文書に添付されます。例えば、融資を申請する際には、財務諸表や事業計画などの補足資料が必要になります。

technical documentation

技術文書、技術資料

製品やシステムの技術的な詳細を説明する文書を指します。単に技術的な情報を提供するだけでなく、設計、開発、運用、保守に必要な情報を提供します。ソフトウェア、ハードウェア、エンジニアリングなど、技術的な分野で広く用いられます。例えば、APIドキュメント、設計仕様書、操作マニュアルなどが含まれます。

使用シーン

アカデミック

学術論文、研究発表、技術仕様書などで頻繁に使用されます。例えば、ソフトウェア開発におけるAPIの仕様書や、実験結果をまとめた論文において、実験方法や結果の根拠となるデータを「documentation」として参照する、あるいは「documentation」に基づいて議論を展開する、といった場面が考えられます。文語的で客観的な記述が求められます。

ビジネス

業務報告書、契約書、取扱説明書、社内規定など、ビジネスシーンにおける様々な文書で用いられます。例えば、新製品の取扱説明書を作成する際に、製品の仕様や操作方法を「documentation」としてまとめたり、監査の際に財務諸表の根拠となる証拠書類を「documentation」として提出したりするケースがあります。フォーマルな文体で使用されることが多いです。

日常会話

一般の人が日常会話で使用することは稀ですが、例えば、家電製品の取扱説明書(「documentation」と呼ぶことは少ないですが、概念としては該当します)を読んだり、旅行の計画を立てる際に観光地の情報を集めたりする行為は、「documentation」を参照していると言えます。また、パスポートや契約書などの重要書類を指して「documentation」と呼ぶこともあります。やや硬い表現のため、日常会話では別の言葉で言い換えることが多いでしょう。

関連語

類義語

  • documents

    通常、複数形で用いられ、公式な記録、書類、文書群を指します。ビジネス、法律、政府関連など、幅広い分野で使用されます。 【ニュアンスの違い】"documentation" が文書化のプロセスや行為を指すのに対し、"documents" は具体的な成果物である文書そのものを指します。より具体的な対象を指すことが多いです。 【混同しやすい点】"documentation" は不可算名詞ですが、"documents" は可算名詞であり、数えられる文書を指します。文脈によって使い分ける必要があります。

  • records

    出来事、事実、データなどを記録したものを指します。ビジネス、歴史、スポーツなど、様々な分野で使用されます。 【ニュアンスの違い】"documentation" が体系的な文書化を意味するのに対し、"records" は個々の記録を指すことが多いです。また、"records" は過去の出来事の証拠としての意味合いが強いです。 【混同しやすい点】"documentation" は文書の集まり全体を指すことが多いですが、"records" は個々の記録を指すことが多いため、単数形と複数形に注意が必要です。

  • 事務処理に必要な書類、手続き関連の書類を指します。主にビジネスや行政で使用されます。やや軽蔑的なニュアンスを含むことがあります。 【ニュアンスの違い】"documentation" がより公式で体系的な文書化を意味するのに対し、"paperwork" は煩雑な事務手続きに関連する書類を指します。日常的な業務における書類作業を指すことが多いです。 【混同しやすい点】"documentation" は広範な文書全体を指しますが、"paperwork" は特定の事務処理に関連する書類に限定されます。文脈によって適切な語を選択する必要があります。

  • files

    整理された文書の集まり、またはコンピュータ上のデータを指します。ビジネス、IT、個人など、幅広い分野で使用されます。 【ニュアンスの違い】"documentation" が文書化のプロセスや体系的な文書群を指すのに対し、"files" は整理された個々のファイル、またはその集まりを指します。デジタルデータとしても使用されます。 【混同しやすい点】"documentation" は文書の内容や作成プロセスに重点が置かれるのに対し、"files" は文書の整理・保管という側面に重点が置かれます。物理的なファイルとデジタルファイルの両方を指す点も異なります。

  • archives

    歴史的価値のある記録、文書、写真などを保管する場所またはそのコレクションを指します。歴史、学術、研究などの分野で使用されます。 【ニュアンスの違い】"documentation" が現在のプロジェクトやシステムに関する文書を指すことが多いのに対し、"archives" は過去の重要な記録を指します。長期的な保存とアクセスを目的としています。 【混同しやすい点】"documentation" は比較的現在進行形の文書を指しますが、"archives" は過去の歴史的価値のある文書を指します。保管の目的と期間が異なります。

  • briefing documents

    会議やプレゼンテーションなどのために作成された、概要を説明する文書を指します。ビジネス、政府、軍事など、特定の状況で使用されます。 【ニュアンスの違い】"documentation" が包括的な文書群を指すのに対し、"briefing documents" は特定の目的のために要約された情報を伝える文書を指します。簡潔さと明瞭さが求められます。 【混同しやすい点】"documentation" は詳細な情報を含むことがありますが、"briefing documents" は要点を絞った情報を提供します。目的と対象読者が異なります。

派生語

  • 動詞で「記録する」「文書化する」という意味。名詞の「documentation」から派生し、情報を正式な形にまとめる行為を表す。ビジネスや技術分野で、手順や仕様を明確にする際に頻繁に使用される。

  • documented

    形容詞で「文書化された」「記録された」という意味。「document」の過去分詞形であり、情報が公式に記録され、証拠として利用できる状態を示す。学術論文や法的文書で、信頼性や正確性を強調する際に用いられる。

  • 名詞で「記録映画」「ドキュメンタリー」という意味。形容詞としても使用され、「記録に基づいた」という意味合いを持つ。「documentation」が客観的な記録を指すのに対し、「documentary」は視覚的な記録や報道を通じて、事実を伝えることに重点を置く。報道や教育分野で広く利用される。

反意語

  • oral tradition

    「口頭伝承」という意味。文書化された記録(documentation)とは対照的に、口頭で情報や知識を伝える文化や方法を指す。歴史、文化人類学、民俗学などの分野で、文字を持たない社会における知識伝達の重要性を議論する際に用いられる。

  • unwritten

    「書かれていない」「不文の」という意味。法律や規則など、文書化されていない慣習やルールを指す場合に使われる。例えば、「unwritten rules(不文律)」は、社会的な規範や行動様式で、明文化されていないが広く認識されているものを指す。documentationとは対照的に、暗黙の了解や慣習に基づく情報伝達を表す。

  • hearsay

    「伝聞」という意味。直接的な証拠ではなく、他人から聞いた情報に基づいた証言や噂を指す。法的な文脈では、証拠としての信頼性が低いとされる。documentationが一次情報源に基づく公式な記録であるのに対し、hearsayは二次的な情報源であり、不確実性が伴う。

語源

"Documentation」は、ラテン語の「documentum」(教訓、模範、証拠)に由来します。さらに遡ると、「docere」(教える)という動詞にたどり着きます。「documentum」は、「教えるもの」「示すもの」といった意味合いを持ち、それが「記録」「証拠書類」といった意味へと発展しました。英語の「document」自体も同じ語源を持ち、「記録する」「文書」といった意味で使用されます。「-ation」は名詞を作る接尾辞で、「行為」「状態」「結果」などを表します。したがって、「documentation」は「記録すること」「記録された状態」「記録の結果」といった意味合いを含み、具体的には「記録」「証拠書類」「解説書」といった意味で使用されるようになりました。日本語で例えるなら、「記録」という言葉が、行為(記録する)から状態(記録されたもの)まで包括するのと似ています。

暗記法

「文書化」は単なる記録に非ず。権威、正当性、記憶の固定化…。中世では教会や貴族の土地の証であり、逆らえば反逆を意味した。近代では科学の客観性、行政の透明性の基礎となるも、官僚主義の温床にも。カフカの小説のように、文書が不条理を生むことも。現代はデジタル化で容易になったが、フェイクニュースも拡散。文書は常に真実を語るとは限らない。背後の意図を見抜く眼が、今、求められている。

混同しやすい単語

『documentation』と『document』は、語幹が同じでスペルも非常に似ています。発音も似ていますが、『-ation』が付くことで名詞化され、より包括的な『文書化(の過程)』や『文書一式』という意味合いになります。一方、『document』は動詞として『記録する』、名詞として『書類』という意味を持ちます。日本人学習者は、文脈に応じてどちらの単語が適切か判断する必要があります。

『documentation』と『demonstration』は、どちらも『-ation』で終わる長い単語であり、スペルが似ているため視覚的に混同しやすいです。また、発音も語尾が似ているため、聞き間違いも起こりえます。『demonstration』は『実演』や『デモ』という意味で、意味も大きく異なります。語源的には、『demonstrate(証明する、実演する)』という動詞から派生しており、意味の違いを理解することが重要です。

『documentation』と『domination』は、最初の数文字のスペルが似ており、どちらも長い単語であるため、視覚的に混同しやすいです。発音も、特にストレスの位置が似ているため、聞き取りにくい場合があります。『domination』は『支配』という意味で、まったく異なる概念を表します。語源的には、『dominate(支配する)』という動詞から派生しており、ラテン語の『dominus(主人)』に由来します。

augmentation

『documentation』と『augmentation』は、どちらも接尾辞「-ation」で終わる比較的長い単語であり、スペルが複雑であるため混同される可能性があります。発音も、特に語尾の母音部分が曖昧になりやすく、聞き分けが難しいことがあります。『augmentation』は『増加』や『拡張』という意味で、技術的な文脈でよく用いられます。語源的には、『augment(増加させる)』という動詞から派生しており、ラテン語の『augere(増やす)』に由来します。

argumentation

『documentation』と『argumentation』はどちらも長い単語で、「-entation」という語尾が共通しており、スペルミスや発音の混同を招きやすいです。『argumentation』は「議論(すること)」という意味で、論理的な意見交換や主張の展開を指します。語源的には、『argue(議論する)』という動詞から派生しており、ラテン語の『arguere(明らかにする、証明する)』に由来します。ビジネス文書や技術文書でよく用いられる『documentation』とは文脈が大きく異なるため、注意が必要です。

『documentation』とはスペルは大きく異なりますが、どちらも「文書」や「記録」に関連する文脈で使われることがあり、意味の面で混同される可能性があります。documentation が事実や手順を記録するのに対し、『commentary』は特定の事柄に対する解説や批評を意味します。たとえば、ソフトウェアのドキュメンテーションと、スポーツ中継のコメンタリーのように、用途が異なります。発音も似ている箇所がないわけではないので、文脈から判断することが重要です。

誤用例

✖ 誤用: The documentation of this historical event is very interesting, so I will read it like a novel.
✅ 正用: The account of this historical event is very interesting, so I will read it like a novel.

『documentation』は、書類や記録一式を指すことが多く、歴史的な出来事の物語性や面白さを強調する文脈には不適切です。日本人が『記録』という言葉から安易に『documentation』を選んでしまうケースが見られますが、ここでは出来事の『記述』や『語り』を意味する『account』がより適切です。英語では、歴史的な事柄を小説のように読むという行為自体が、単なる事実の羅列である『documentation』よりも、『account』が持つ物語性や主観的な視点を期待させるニュアンスと合致します。

✖ 誤用: We need to prepare documentation for the new employee's welcome party.
✅ 正用: We need to prepare information materials for the new employee's welcome party.

『documentation』は、通常、公式な文書や技術的な資料を指し、歓迎会のようなカジュアルなイベントには硬すぎます。日本人が『資料』という言葉を幅広く捉え、『歓迎会の資料』=『documentation』と直訳してしまうことが原因です。英語では、歓迎会のような場では、より柔らかい表現である『information materials』や『briefing materials』が適切です。また、歓迎会では、参加者への情報提供だけでなく、新入社員が自己紹介するための資料など、双方向のコミュニケーションを促すニュアンスも含まれるため、『materials』という複数形を使うことで、そのニュアンスを表現できます。

✖ 誤用: His lack of documentation is a testament to his genius.
✅ 正用: His disregard for procedure is a testament to his genius.

この誤用は、documentationを「証拠」や「記録」といった意味で捉え、形式的な手続きや書類を軽視する天才肌の人を表現しようとした際に起こりがちです。しかし、英語のdocumentationは、手続きや手順を遵守していることを示す正式な文書を意味することが一般的です。そのため、ここでは『彼の天才ぶりは、手続きを無視していることの証である』という意味で、『disregard for procedure』を用いるのが適切です。日本人が、形式主義を嫌う人物像を表現する際に、『証拠がない』=『documentationがない』と短絡的に結びつけてしまう傾向があります。 英語では、天才肌の人物を表現する際には、形式にとらわれない自由奔放さや、既存のルールを覆す革新性を強調する表現が好まれます。

文化的背景

「documentation(文書化)」は、単なる記録行為を超え、権威、正当性、そして記憶の固定化という文化的意義を内包しています。歴史的に見ると、文書化は支配階級が自らの権力を確立し、維持するための重要な手段であり、その過程で社会の構造や価値観を反映し、時には歪曲してきました。

中世ヨーロッパにおいては、教会や王侯貴族が所有する土地や財産の権利を記した羊皮紙の文書(ドキュメント)が、その所有権を主張するための絶対的な証拠として機能しました。これらの文書は、単なる記録ではなく、神聖な権威の象徴であり、その内容を疑うことは教会や王への反逆を意味しました。文書化された情報は、口頭伝承や記憶に頼る社会とは異なり、時間や空間を超えて効力を持ち、社会秩序を維持する上で不可欠な役割を果たしました。しかし、同時に、文書化されなかった情報、つまり民衆の生活や文化、抵抗の記録などは歴史から消え去り、文書化された歴史が支配階級の視点に偏るという問題も生じました。

近代に入ると、文書化は科学的な探求や合理的な行政の基礎となりました。科学論文は、実験結果や理論を厳密に文書化することで、客観性と再現性を担保し、知識の共有と発展を可能にしました。また、官僚制においては、あらゆる決定や手続きが文書化されることで、透明性と責任が確保されると考えられました。しかし、同時に、文書化のプロセスは、官僚主義や形式主義を生み出す可能性も孕んでいます。フランツ・カフカの小説『審判』に描かれるように、文書化された手続きが、個人の自由を奪い、不条理な状況に陥れることもあります。

現代社会においては、デジタル技術の発展により、文書化はかつてないほど容易になりました。しかし、同時に、情報の過多やフェイクニュースの拡散など、新たな問題も生じています。文書化された情報が必ずしも真実を反映しているとは限らず、むしろ意図的に歪曲された情報が拡散されることもあります。そのため、現代社会においては、文書化された情報を批判的に吟味し、その背後にある意図や権力構造を理解することが、これまで以上に重要になっています。文書化は、依然として権威や正当性の象徴であり続けていますが、その意味は常に変化し続けており、私たちはその変化を注意深く見守る必要があります。

試験傾向

英検

準1級、1級で語彙問題や長文読解で出題される可能性があります。1級では英作文での使用も考えられます。

1. **出題形式:** 語彙問題(短文空所補充)、長文読解、英作文

2. **頻度と級・パート:** 準1級・1級。長文読解、語彙問題で比較的頻出。英作文でも使用の可能性あり

3. **文脈・例題の特徴:** 説明書、報告書、記録など、比較的フォーマルな文脈で登場しやすい

4. **学習者への注意点・アドバイス:** 名詞としての意味(書類、記録)だけでなく、動詞(document:記録する、立証する)としての意味も覚えておく。関連語の「documentary」との混同に注意。

TOEIC

TOEIC L&RのPart 5(短文穴埋め問題)やPart 7(長文読解)で登場する可能性があります。TOEIC S&Wでは、報告書や企画書に関する問題で使う可能性があります。

1. **出題形式:** 短文穴埋め問題、長文読解、記述問題(S&W)

2. **頻度と級・パート:** L&R Part 5, Part 7。S&WのTask 3, Task 8

3. **文脈・例題の特徴:** 業務報告書、製品仕様書、契約書など、ビジネス関連の文書で頻繁に使用される

4. **学習者への注意点・アドバイス:** ビジネスシーンでの使用頻度が高い。関連語の「undocumented」の意味も覚えておくと役立つ。

TOEFL

TOEFL iBTのリーディングセクションで頻出。ライティングセクションでも使用する可能性があります。

1. **出題形式:** リーディング(長文読解)、ライティング(エッセイ)

2. **頻度と級・パート:** リーディングセクションで頻出。ライティングでも使用の可能性あり

3. **文脈・例題の特徴:** 学術論文、研究報告書、歴史的文書など、アカデミックな文脈でよく見られる

4. **学習者への注意点・アドバイス:** アカデミックな文脈で使用されることが多い。名詞と動詞の用法を理解し、文脈に応じて適切に使い分ける必要がある。

大学受験

大学受験の長文読解問題で出題される可能性があります。

1. **出題形式:** 長文読解

2. **頻度と級・パート:** 大学によって異なるが、難関大学ほど出題頻度が高い傾向がある

3. **文脈・例題の特徴:** 説明文、論説文、評論文など、比較的硬い文体で書かれた文章で登場することが多い

4. **学習者への注意点・アドバイス:** 文脈から意味を推測する能力が重要。他の単語との組み合わせや、文全体における役割を意識しながら読むことが大切。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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