voltage
電圧
電気回路における電位差のこと。水が高いところから低いところへ流れるように、電圧が高いところから低いところへ電流が流れる。単位はボルト(V)。電気製品の仕様や、電力供給に関する話題で頻出。
Please check the voltage before you plug in your hair dryer in this country.
この国でヘアドライヤーを差し込む前に、電圧を確認してください。
※ 海外旅行で、持ってきた電化製品を使おうとした時に「あれ、この国って電圧は大丈夫かな?」と心配になる場面を想像してみてください。電圧が合わないと、製品が壊れたり、危険なこともあります。このように、特に海外で電化製品を使う際に「voltage」を確認することはとても一般的です。
This small toy runs on a very low voltage, so it's safe for children to play with.
この小さなおもちゃはとても低い電圧で動くので、子供たちが遊ぶのに安全です。
※ お子さんに新しいおもちゃを渡す時、「これは安全だよ」と説明する親の気持ちが伝わりますね。「voltage」は「高い」や「低い」という形容詞と一緒によく使われます。ここでは「low voltage(低い電圧)」なので、危険性が低いことを示しています。'runs on' は「〜で動く」という意味で、機械が特定の電力で動作する際によく使われる表現です。
The light bulb didn't turn on because the voltage was too low.
電圧が低すぎたので、電球がつきませんでした。
※ 家の中で電気がつかなくて、困っている状況です。電球が切れていないのに電気がつかない時、原因の一つとして「電圧」が考えられますね。ここでは「too low(低すぎる)」という表現で、動作に必要な電圧が足りていないことを示しています。このように、電気製品が正常に動かない原因を説明する際にも「voltage」はよく使われます。
電圧値
特定の時点または期間における電圧の大きさを示す値。回路設計、電気機器のトラブルシューティング、電力系統の監視などで用いられる。高電圧、低電圧といった表現も一般的。
Dad checked the toy car's battery and said, "The voltage is too low."
お父さんはおもちゃの車のバッテリーを確認し、「電圧が低すぎるね」と言いました。
※ お子さんのおもちゃの車が動かなくて、お父さんがバッテリーを調べている場面です。バッテリーの「電圧が低い」ために動かない、という日常的で分かりやすい状況ですね。このように、何かの原因で『電圧が低い』と表現する際によく使われます。
The teacher told us to check the voltage carefully for the experiment.
先生は私たちに、実験のために電圧を注意深く確認するように言いました。
※ 理科の授業で、生徒たちが実験をする際に先生がアドバイスしている場面です。科学の実験や電子工作などでは、正しい『電圧』で操作することがとても重要になります。『check the voltage(電圧を確認する)』はよく使われる表現です。
A sign warned us about the high voltage in the power room.
標識が、電力室内の高電圧について私たちに警告していました。
※ 工場や電気設備がある場所で、危険を知らせる標識を見かけた場面です。『high voltage(高電圧)』は、電気による危険がある場所でよく目にする表示です。voltageが『高い』という状態を表し、注意を促す文脈で使われます。
コロケーション
高電圧
※ 文字通り高い電圧を指しますが、電気工学の分野だけでなく、比喩的に『緊張感が高まっている状況』や『興奮状態』を表すことがあります。例えば、スポーツの試合で両チームの応援がヒートアップしている状況を "high voltage atmosphere" と表現したりします。文脈によっては、危険を伴う状況を示すこともあります。
低電圧
※ 文字通り低い電圧を指します。比喩的には、元気がない状態や、活気のない状況を表すことがあります。例えば、会議で参加者の意見が出ない状況を "low voltage discussion" と表現したりします。また、電気製品が正常に動作しない原因として "low voltage supply" が挙げられることもあります。
電圧降下
※ 電気回路において、配線や部品の抵抗によって電圧が低下する現象を指します。比喩的には、計画やプロジェクトの勢いが途中で失速することを表すことがあります。例えば、プロジェクトの初期段階では勢いがあったものの、資金不足や人員不足によって "voltage drop" が発生した、というように使います。
電圧調整器
※ 電子回路において、電圧を一定に保つための装置です。比喩的には、不安定な状況を安定させる人や仕組みを指すことがあります。例えば、チーム内で意見の対立が起きた際に、リーダーが "voltage regulator" として仲裁に入り、事態を収拾した、というように使います。
電圧サージ
※ 瞬間的に電圧が異常に上昇する現象を指します。落雷や電力系統の切り替えなどが原因で発生します。比喩的には、予期せぬ出来事や感情の高ぶりを表すことがあります。例えば、サプライズパーティーで "voltage surge of excitement" を感じた、というように使います。また、ビジネスシーンでは、株価の急騰などを指すこともあります。
交流電圧
※ 交流(Alternating Current)の電圧を指します。家庭用電源など、時間とともに極性が変化する電圧のことです。電気工学の基本的な用語であり、口語で比喩的に使われることは少ないですが、技術的な文脈では頻繁に登場します。DC voltage (直流電圧) と対比して理解することが重要です。
直流電圧
※ 直流(Direct Current)の電圧を指します。電池やバッテリーなど、時間とともに極性が変化しない電圧のことです。AC voltageと同様、電気工学の基本的な用語であり、口語で比喩的に使われることは少ないですが、技術的な文脈では頻繁に登場します。AC voltage (交流電圧) と対比して理解することが重要です。
使用シーン
電気工学、物理学、化学などの分野の研究論文や教科書で頻繁に使用されます。例えば、「The voltage drop across the resistor was measured to be 5V」というように、実験結果や理論の説明に不可欠な用語です。また、電圧制御や電力供給に関する議論でもよく用いられます。
電気機器メーカーや電力会社など、特定の業界の技術文書や会議で使われます。例えば、「Ensure the input voltage is within the specified range」のように、製品の仕様や安全に関する指示で用いられることがあります。また、技術系の報告書やプレゼンテーションでも登場します。
一般の人が日常会話で「voltage」という言葉を使うことは稀ですが、家電製品の取扱説明書や、電気工事に関するニュースなどで目にすることがあります。例えば、「Make sure the voltage is compatible before plugging in the appliance」という注意書きを見かけることがあります。DIYなどで電気工作をする際に、電圧に関する知識が必要になることもあります。
関連語
類義語
- potential difference
物理学や電気工学において、2点間の電位の差を指す、非常に専門的な用語。回路解析や電気機器の設計・評価などの学術的な文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】"voltage"よりも厳密な定義を必要とする場合に用いられる。日常会話ではほとんど使われず、教科書や論文などのフォーマルな場で使用される。 【混同しやすい点】日常会話で"potential difference"を使うと、相手に不自然な印象を与える可能性がある。電気工学の専門家以外は、"voltage"で十分な場合が多い。
電気回路における電圧を指す場合もあるが、より一般的には、張り、緊張、圧迫などの意味を持つ。比喩的に、人間関係や社会情勢の緊張状態を表すこともある。 【ニュアンスの違い】電気的な文脈では、古い文献や口語的な表現で使われることがある。現代の工学分野では"voltage"を用いるのが一般的。比喩的な意味合いが強い。 【混同しやすい点】電気的な意味で"tension"を使うと、時代遅れな印象を与える可能性がある。物理的な張力や心理的な緊張を表す場合との混同に注意。
- electromotive force (EMF)
電池や発電機などの起電力のこと。回路に電流を流す原因となる電圧を指す。物理学や電気工学の分野で用いられる。 【ニュアンスの違い】"voltage"が回路の2点間の電位差を指すのに対し、"electromotive force"は電源そのものが持つ電圧を表す。より根源的な概念。 【混同しやすい点】"voltage"は回路内のどこでも測定できるが、"electromotive force"は電源に固有の値であるという違いを理解する必要がある。
- power supply
電子機器に電力を供給する装置全体を指す。ACアダプター、バッテリー、電源ユニットなどが含まれる。名詞。 【ニュアンスの違い】"voltage"は電力の大きさを示す値だが、"power supply"は電力を供給するハードウェアを指す。 "voltage"は"power supply"の仕様の一部。 【混同しやすい点】"power supply"は具体的な機器を指し、"voltage"は抽象的な物理量を指すという違いを意識する必要がある。
- electric potential
ある点における単位電荷あたりの電気的なポテンシャルエネルギー。通常、基準点(通常は無限遠)からの相対的な値で表される。物理学で用いられる。 【ニュアンスの違い】"voltage"は2点間の電位差だが、"electric potential"はある一点の電位を指す。"voltage"は"electric potential"の差として定義される。 【混同しやすい点】"electric potential"自体は絶対的な値を持たない。常に基準点からの相対的な値として考えられる。
- high voltage
通常の電圧よりも高い電圧を指す。感電の危険性があるため、注意が必要。電気設備や実験などで用いられる。 【ニュアンスの違い】"voltage"自体は単に電圧を意味するが、"high voltage"は危険性や特別な注意を喚起する意味合いを含む。具体的な数値は状況によって異なる。 【混同しやすい点】"high voltage"の具体的な数値は国や地域、用途によって異なるため、一般的な定義はない。危険を伴う電圧であることを示す。
派生語
- voltaic
『ボルタの』または『ボルタ電池の』という意味の形容詞。電圧の単位である『ボルト(volt)』の語源となったイタリアの物理学者ボルタに由来します。電圧に関連する性質や現象を記述する際に、学術的な文脈で用いられます。例えば、『voltaic cell(ボルタ電池)』のように使われます。
- voltmeter
『電圧計』という意味の名詞。『volt(ボルト)』に『meter(計測器)』が付いた複合語です。電気回路の電圧を測定するための機器を指し、電気工学や物理学の分野で頻繁に使用されます。電圧を『測るもの』という直接的な意味の派生です。
- voltage drop
『電圧降下』という意味の名詞句。回路における電圧の低下を指します。電気工学の分野で、電力損失や回路の性能評価に関連して用いられます。電圧の状態変化を表す複合語として、専門的な文脈で重要です。
反意語
『電流』という意味の名詞。電圧が電気を押し出す力であるのに対し、電流は実際に流れる電気の量を指します。回路において、電圧と電流は密接に関連していますが、電圧が『ポテンシャル』であるのに対し、電流は『流れ』そのものを表す点で対照的です。電圧がない状態では電流は流れません。
『抵抗』という意味の名詞。電圧が電気を押し出す力であるのに対し、抵抗はその流れを妨げる力です。高い抵抗は電圧があっても電流を制限し、低い抵抗は電流を流れやすくします。オームの法則(V=IR)からもわかるように、電圧、電流、抵抗は電気回路の基本的な要素であり、互いに対立・依存する関係にあります。
語源
"voltage"は、「電圧」や「電圧値」を意味する英単語です。この単語は、物理学者アレッサンドロ・ボルタ(Alessandro Volta)に由来する単位「volt(ボルト)」に、名詞を作る接尾辞「-age」が付いたものです。「volt」自体は、ボルタが発明したボルタ電池にちなんで名付けられました。ボルタ電池は、化学反応を利用して電気を生み出す初期の装置であり、電気の研究に大きな進歩をもたらしました。接尾辞「-age」は、名詞を形成し、状態、量、または関係を示すために使われます。例えば、「marriage(結婚)」や「package(小包)」などがあります。「voltage」は、電気の分野で重要な概念であり、回路における電位差を表します。このように、"voltage"は人名に由来する単位と、名詞化の接尾辞が組み合わさってできた言葉です。
暗記法
「電圧(voltage)」は、電気の圧力から転じて、社会や感情のエネルギーを象徴する言葉となりました。19世紀の電気技術発展期には、希望と危険が隣り合わせの概念として認識され、文学作品にも影響を与えました。現代では、目に見えない緊張感や社会不安を表現する比喩としても用いられます。地域によってニュアンスが異なり、イギリス英語ではより洗練された文脈で使用される傾向があります。単なる物理現象を超え、時代や文化を反映する多層的な意味を持つ言葉なのです。
混同しやすい単語
『voltage』と最初の 'vol' の部分が共通しており、発音も似ているため混同しやすい。意味は『容積』『音量』であり、電気的な意味合いの『voltage(電圧)』とは大きく異なる。特に会話では文脈で判断する必要がある。また、volumeは不可算名詞・可算名詞両方で使われる点もvoltageと異なる。
『voltage』自体を含む複合語であるため、意味を理解せずに丸暗記しようとすると混乱しやすい。『電圧降下』という意味で、電気回路における電圧の低下を指す。voltageの基本的な意味を理解した上で、文脈における意味を把握することが重要。
『voltage』の単位である『ボルト』。発音もスペルも非常に似ているため、文脈を理解しないと混同しやすい。『voltage』は電圧そのものを指し、『volt』は電圧の単位を示す。物理学や電気工学の文脈では、単位を意識することが重要。
最初の 'vo' の部分と、語尾の母音の響きが似ているため、発音を聞き間違えやすい。『航海』という意味であり、電気とは全く関係がない。ただし、冒険心をくすぐるような比喩表現で使われることもあるため、文脈に注意が必要。語源的にはラテン語の 'via'(道)に由来し、voltageとは異なる起源を持つ。
フランス語由来の表現で、英語にも借用されている。『volte』の部分が『voltage』と似ているため、スペルミスや発音の混同が起こりやすい。『態度や方針の急変』という意味で、電気とは無関係。ビジネスや政治の文脈で使われることが多い。もともとは馬術の用語で、『方向転換』を意味する。
母音の音価と、子音字 'l' の位置が voltage と似ているため、発音を聞き間違える可能性がある。『膨らみ』や『突き出る』という意味で、物理的な形状を表す。電気的な文脈で使われることは稀だが、例えば「バッテリーの膨張」のように、間接的に関連する場面もある。発音記号を確認し、正確な発音を心がけることが重要。
誤用例
日本語の『熱意』や『迫力』を『電圧』と直訳してしまう誤用です。物理的な電圧(voltage)は、比喩的に人の感情や言動の強さを表すには不適切です。英語では感情や演説の『激しさ』や『強さ』を表現する際には 'intensity', 'passion', 'fervor' などを用います。日本人が『電圧』という言葉から受ける『エネルギー』のイメージが、そのまま英語に適用できるとは限りません。
『voltage』を動詞として使ってしまう誤りです。英語の『voltage』は名詞であり、『電圧をかける』という行為を直接表す動詞ではありません。機械の電圧を確認する、という意味で使う場合は 'check the voltage' が適切です。日本語では『〜を電圧する』のように動詞化して表現することがありますが、英語では名詞を動詞として使う場合には注意が必要です。また、安全のために確認するというニュアンスを込めるため 'check' が適しています。
『voltage』を『活発な』『エネルギッシュな』という意味で使ってしまう誤りです。物理的な電圧は、人の性格を表す比喩としては不自然です。性格の活発さやダイナミックさを表現する際は、'dynamic', 'energetic', 'vibrant' などが適切です。日本語で『彼はボルテージが高い』という表現をそのまま英語に直訳すると、不自然な印象を与えます。英語では、人の性格を表現する際には、より一般的な形容詞を用いるのが自然です。また、この表現は文脈によっては、相手に違和感や不快感を与える可能性もあるため注意が必要です。
文化的背景
電圧(voltage)という言葉は、単なる物理現象を超え、社会や人間のエネルギー、活力、そして時に危険なまでの潜在力を象徴することがあります。電気エネルギーを運ぶ「圧力」として始まったこの言葉は、比喩的に社会の緊張、個人の感情の高ぶり、あるいは政治的な爆発力さえも表現するのに用いられてきました。
19世紀後半、電気技術が急速に発展する中で「voltage」は、科学技術の進歩の象徴として、希望と同時に未知への不安を人々に抱かせました。初期の電気実験は、しばしば危険と隣り合わせであり、高電圧は文字通り命を脅かすものでした。このため、「voltage」は制御された力であると同時に、扱いを誤れば破滅をもたらす可能性のある、二面性を持った概念として認識されるようになりました。例えば、メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』に代表されるゴシック小説では、科学技術の進歩がもたらす倫理的な問題を提起する上で、「voltage」の持つ潜在的な危険性が暗示的に用いられています。
現代社会では、「voltage」は比喩的な意味合いを強め、個人の感情や社会的状況を表現するのに用いられます。例えば、「the voltage in the room was palpable」(部屋の緊張感が肌で感じられるほどだった)という表現は、目に見えないエネルギーが充満している状況を鮮やかに描写します。また、政治的な文脈では、「rising voltage」という言葉は、社会的不安や抗議運動の高まりを指し示すことがあります。このように、「voltage」は、単なる電気の圧力から、目に見えない力やエネルギーの象徴へと意味を拡張し、現代社会の複雑な感情や状況を理解するための重要なキーワードとなっています。
さらに、地域によって「voltage」のニュアンスが異なる点も興味深いでしょう。アメリカ英語では、より直接的で実用的な意味合いで使用されることが多いのに対し、イギリス英語では、より洗練された文脈で、比喩的な意味合いを込めて使用される傾向があります。例えば、イギリスの文学作品では、「voltage」はしばしば登場人物の内面の葛藤や、社会的な緊張関係を表現するのに用いられ、その文化的背景が反映されています。このように、「voltage」という言葉は、物理的な現象を表すだけでなく、時代や文化、社会の価値観を反映した、多層的な意味を持つ言葉として、私たちの語彙の中に深く根付いているのです。
試験傾向
- 出題形式: 主に長文読解、稀に語彙問題
- 頻度と級・パート: 準1級以上でまれに出題。級が上がるほど可能性は高まる
- 文脈・例題の特徴: 科学技術系の長文で、電圧に関する説明で使われることが多い
- 学習者への注意点・アドバイス: 電気関係の専門用語とセットで覚える。文脈から意味を推測する練習を。
- 出題形式: 長文読解(Part 7)
- 頻度と級・パート: たまに出題される程度。Part 7で技術系の記事やメールで登場する可能性がある
- 文脈・例題の特徴: 工場、電気設備、エネルギー関連のビジネス文書で使われることが多い
- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネスシーンでの用法を理解する。関連語句(power, currentなど)との区別を明確に。
- 出題形式: 長文読解
- 頻度と級・パート: 理系の学術的文章で出題される可能性がある
- 文脈・例題の特徴: 物理学、工学などの分野で、科学的な説明の一部として登場する
- 学習者への注意点・アドバイス: アカデミックな文脈での使用例を学ぶ。専門用語との関連性を意識する。
- 出題形式: 長文読解
- 頻度と級・パート: 理系のテーマの文章で稀に出題される
- 文脈・例題の特徴: 科学技術に関する文章で、電圧の概念を説明する際に使われる
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈の中で意味を把握する練習をする。類義語(potential difference)も覚えておくと良い。