英単語学習ラボ

face value

/ˌfeɪs ˈvæljuː/
名詞

額面

表面的な価値、見た目通りの価値。特に金融や契約において、文字通りに受け取るべき価値を指す。疑いや裏付けなしに受け入れる意味合いを含む。

My son excitedly held the fair ticket, checking its small face value.

息子はわくわくしながらお祭りのチケットを手に持ち、その小さな額面を確認しました。

この例文では、子供がお祭りでもらったチケットに書かれた金額、つまり「額面」を嬉しそうに確認している場面を描写しています。チケットや商品券など、表面に金額が記載されているものの「元々の価値」を指す際によく使われる典型的な使い方です。

Grandpa showed me an old coin with a low face value, but it was a rare collector's item.

おじいちゃんは低い額面の古い硬貨を見せてくれましたが、それは珍しいコレクター品でした。

ここでは、古い硬貨の「額面」と、コレクターにとっての実際の「価値」が異なる状況を表しています。紙幣や硬貨、切手などの「額面」は、表面に表示されている金額そのものを指します。実際の市場価値とは異なる場合があることを示唆する文脈でよく使われます。

The cashier carefully checked the gift card's face value before I used it to buy groceries.

私が食料品を買うためにギフトカードを使う前に、店員さんはその額面を注意深く確認しました。

この例文は、お店でギフトカード(商品券)を使う場面です。店員さんがカードに記載された金額、つまり「額面」を慎重に確認している様子を描いています。日常的な買い物やサービス利用の際に、金券類の「額面」を確認する状況は非常に自然で、この単語の基本的な使われ方を示しています。

副詞

一見すると

表面上は、見たところ。判断や評価がまだ不十分であることを示唆し、背後に隠された真実や複雑さがあるかもしれないというニュアンスを含む。

He seemed a little quiet at face value, but he was actually very friendly.

彼は一見すると少し静かな人に見えましたが、実はとてもフレンドリーでした。

この例文は、初めて会った人の第一印象を描写しています。人は見た目だけで判断できない、という状況で「face value」がよく使われます。職場の新しい同僚や、学校で隣の席になった人など、最初はとっつきにくいと感じた相手が、話してみると実はとても良い人だった、という場面を想像してみてください。動詞 'seem'(~のように見える)と組み合わせて使うと、見た目と中身の違いを自然に表現できます。

The old camera looked broken at face value, but it still worked perfectly.

その古いカメラは一見すると壊れているように見えましたが、まだ完璧に動きました。

この例文は、物の見た目と実際の状態が異なる場面を表しています。例えば、ガレージセールで見つけた古い道具や、祖父の家の物置で見つけた年代物の品物など、見た目はボロボロでも、実はまだ使える、という驚きの状況が目に浮かびます。「一見すると~に見える」という意味で 'look'(~に見える)と組み合わせるのが典型的な使い方です。

The news report seemed exciting at face value, but we need to check the facts.

そのニュース記事は一見すると面白そうに見えましたが、事実を確認する必要があります。

この例文は、情報や話の信憑性について触れています。インターネットやSNSで流れてくる情報の中には、魅力的に見えても、実は誤りや偏りがあるものも少なくありません。表面的な情報(face value)だけで判断せず、その裏にある真実を確認することの重要性を示唆しています。「一見すると~に思える」という意味で 'seem'(~のように思える)と組み合わせて使うことで、情報に対する注意深さを表現できます。

名詞

体面

世間体、外聞。人からどう見られるか、どのように評価されるかという点を重視する意味合い。名誉や評判を守るために行動するというニュアンスを含む。

My friend told me a wild story, but I couldn't take it at face value.

友人がとんでもない話をしてきたけれど、私はそれを額面通りに受け取ることができなかった。

この例文は、人の言葉や情報が「本当かどうか疑わしい」ときに使われます。「take something at face value」で「~を額面通りに受け取る、鵜呑みにする」という意味です。物事の表面的な見た目や言われたことそのままを指し、人の「体面」とは意味が異なりますので、混同しないようにしましょう。

The old painting didn't look special, but its face value as a rare piece was high.

その古い絵は特別に見えなかったが、珍しい作品としての表面的な価値は高かった。

この例文では、物の「見た目の価値」や「表面的な評価」を表しています。一見すると地味でも、実は隠れた価値がある、といった状況で使われます。美術品や骨董品など、見た目と実際の価値が異なる場合にぴったりの表現です。

Before buying the vintage stamp, she carefully checked its face value.

その古い切手を買う前に、彼女は額面を注意深く確認した。

これは「face value」の最も基本的で分かりやすい使い方です。お札、コイン、切手など、表面に印刷されている「額面の金額」や「表示された価値」を指します。買い物の際やコレクションの場面でよく使われる表現です。

コロケーション

take something at face value

(何か)を額面通りに受け取る、鵜呑みにする

「face value」の最も基本的なコロケーションの一つで、文字通り表面的な価値、見た目の印象だけで判断することを意味します。特に、情報や人の言葉を疑うことなく信じてしまう状況で使われます。例えば、ニュース記事の内容を吟味せずに信じる、人の言葉を疑わずに受け入れるなどが該当します。ビジネスシーンでは、財務諸表などの数字をそのまま受け取る場合などに使われますが、注意が必要です。文法的には "take [名詞] at face value" という形をとり、受動態で "be taken at face value" とすることも可能です。類似表現として "believe something without question" がありますが、"take at face value" はより簡潔で、日常会話でも頻繁に使われます。

on the face of it

一見すると、表面上は

「見たところ」「表面上は」という意味で、最初の印象や外見から判断した状況を表す際に使われます。この表現は、後に続く内容が最初の印象とは異なる可能性があることを示唆するため、注意を促すニュアンスが含まれています。例えば、「On the face of it, the project seems simple, but there are hidden challenges.(一見するとプロジェクトは簡単そうだが、隠れた課題がある)」のように使います。ビジネスシーンやアカデミックな文脈でよく用いられ、客観的な視点を示すのに役立ちます。類似表現として "at first glance" がありますが、"on the face of it" はよりフォーマルな印象を与えます。文法的には文頭に置かれることが多いです。

face-value price

額面価格

株式や債券などの金融商品の表面に記載された価格を指します。実際に取引される市場価格とは異なる場合があります。投資や金融に関する文脈で頻繁に使われ、特に初心者が市場価格との違いを理解する上で重要な概念です。例えば、「The face-value price of the bond is $1000, but it's trading at $950.(その債券の額面価格は1000ドルだが、950ドルで取引されている)」のように使います。この表現は、金融業界の専門家だけでなく、個人投資家も知っておくべき基本的な用語です。類似表現として "par value" がありますが、"face-value price" はより一般的な言い方です。形容詞+名詞の組み合わせです。

at face value, however

額面どおりに受け取ると、しかしながら

前の文脈で提示された情報を一旦受け入れつつ、その後に続く文で反論や異なる視点を示すための接続詞的な使い方です。「〜はもっと複雑だ」「〜は必ずしも真実ではない」といったニュアンスが含まれます。例えば、「At face value, the company's profits look impressive, however, a closer look reveals significant debt.(額面どおりに受け取ると、その会社の利益は素晴らしいように見えるが、詳しく見ると多額の負債がある)」のように使います。ビジネス文書や報道記事など、客観性と分析が求められる場面でよく用いられます。"however" の代わりに "but" を使うこともできますが、"however" の方がよりフォーマルな印象を与えます。

cannot be taken at face value

額面通りには受け取れない

情報や状況が単純ではなく、背後に隠された意図や複雑な要因があるため、表面的な解釈だけでは不十分であることを示す表現です。政治的な発言、広告、統計データなど、鵜呑みにすると誤解を招く可能性がある場合に用いられます。例えば、「These statistics cannot be taken at face value; further analysis is needed.(これらの統計は額面通りには受け取れない。さらなる分析が必要だ)」のように使います。批判的な思考を促す際に有効な表現で、アカデミックな論文やジャーナリズム記事でよく見られます。類似表現として "should not be taken literally" がありますが、"cannot be taken at face value" はより直接的で強い警告のニュアンスを持ちます。

使用シーン

アカデミック

経済学や会計学の分野で、債券や株式の「額面」を説明する際や、心理学の研究でアンケート結果などを「一見すると」解釈する際に使用されます。例えば、経済学の論文で「この債券のface valueは100ドルである」と記述したり、心理学の講義で「アンケートの結果をface valueで受け取ると誤解を招く可能性がある」と説明したりします。

ビジネス

財務報告書や契約書などのビジネス文書で、「額面」を意味する際に使われます。また、交渉や会議で相手の言葉や提案を「一見すると」評価する状況でも使用されます。例えば、財務報告書で「有価証券をface valueで評価する」と記載したり、会議で「彼の提案をface valueで判断するのは危険だ」と発言したりします。

日常会話

日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリーなどで、事件や出来事を「一見すると」評価する際に使われることがあります。例えば、ニュース記事で「この事件をface valueで捉えるべきではない」と報道したり、ドキュメンタリーで「彼の行動をface valueで見ると理解できない」と解説したりします。また、人の印象について「あの人はface valueでは怖そうに見えるけど、実は優しい」のように使うこともあります。

関連語

類義語

  • 表面的な、見たところの、明白な、という意味。証拠や調査なしに、見ただけで判断できる場合に使われる。学術的な文脈や、客観的な描写で用いられることが多い。 【ニュアンスの違い】"face value"と同様に、外見や表面的な情報に基づいて判断されることを示唆するが、"apparent"はより客観的で中立的な印象を与える。感情的なニュアンスは少ない。 【混同しやすい点】"apparent"は形容詞であり、名詞を修飾する形で使用されることが多い。"face value"は名詞句として、文中で主語や目的語になることができる。例えば、「The apparent cause was a lack of funding.」のように使う。

  • 表向きの、見せかけの、という意味。実際とは異なる可能性がある、表面的な理由や目的を指す。フォーマルな文脈や、疑念を含む状況で使用される。 【ニュアンスの違い】"face value"が文字通りの意味や額面価格を指すのに対し、"ostensible"は隠された真実があることを示唆するニュアンスを持つ。表面的にはそう見えるが、裏があるかもしれないという含みがある。 【混同しやすい点】"ostensible"は、真実とは異なる可能性を含むため、肯定的な文脈では使いにくい。例えば、「The ostensible reason for his absence was illness, but I suspect he was just lazy.」のように使う。

  • 表面的な、浅薄な、という意味。深さや本質を欠いていることを強調する。批判的な文脈や、ネガティブな評価をする際に使われる。 【ニュアンスの違い】"face value"が単に表面的な情報を示すのに対し、"superficial"はそれが不十分であるという評価を含む。軽薄さや重要性の欠如を示唆する。 【混同しやすい点】"superficial"は、対象が持つべき深さや重要性が欠けていることを批判的に指摘する際に使用される。例えば、「Their relationship was very superficial.」のように使う。

  • on the surface

    表面上は、見たところは、という意味。実際とは異なる可能性があることを示唆する。日常会話や、軽いニュアンスで使われる。 【ニュアンスの違い】"face value"が額面や文字通りの意味を指すのに対し、"on the surface"はより広い意味で、表面的な状況や外見を指す。隠された真実や複雑さがあることを暗示する。 【混同しやすい点】"on the surface"は、文や節の冒頭に置かれることが多い。例えば、「On the surface, everything seemed fine.」のように使う。 "face value"のように名詞句として文中で使用することはできない。

  • at first glance

    一見すると、最初の印象では、という意味。最初の印象が、後で変わる可能性があることを示唆する。日常会話や物語などでよく使われる。 【ニュアンスの違い】"face value"が固定された価値や意味を指すのに対し、"at first glance"は時間経過とともに変化する可能性のある、初期の印象を指す。より主観的な判断に基づいている。 【混同しやすい点】"at first glance"は、その後に続く文で、最初の印象と異なる事実や認識が述べられることが多い。例えば、「At first glance, the problem seemed simple, but it was actually very complex.」のように使う。

  • 名ばかりの、わずかな、という意味。実際の価値や重要性が低いことを示す。ビジネスや法律、学術的な文脈で使われる。 【ニュアンスの違い】"face value"が額面価格や表面的な価値を指すのに対し、"nominal"はそれが実際の価値を反映していないことを強調する。形式的な意味合いが強い。 【混同しやすい点】"nominal"は、通常、金額や価値が非常に小さいことを示す。例えば、「a nominal fee」のように使う。また、名目上の役職などを指す場合にも使用される。

派生語

  • 名詞としては『表面』、動詞としては『表面化する』という意味。face value が文字通りの『顔の表面』から転じて『表面的な価値』を意味するように、surfaceも同様の抽象化を経ています。日常会話から科学論文まで幅広く使われます。

  • 動詞で『(表面を)汚す、傷つける』という意味。接頭辞『de-(否定、除去)』がつき、『顔(face)から何かを取り除く』というイメージから、価値を損なう行為を表します。主に物理的な毀損に使われますが、比喩的に名誉を傷つける意味でも使われます。

  • efface

    動詞で『(記憶、痕跡などを)消す』という意味。接頭辞『ef-(外へ)』がつき、『顔(face)を外へ出す=見えなくする』というイメージから、完全に消去するニュアンスを持ちます。歴史や記録など、抽象的な対象に使われることが多いです。

反意語

  • intrinsic value

    『本質的な価値』という意味。face value が外見や表面的な価値を指すのに対し、intrinsic value はそのものの内部に備わっている価値を指します。哲学、経済学、倫理学などで頻繁に用いられ、表面的な評価とは異なる、より深い価値判断の基準となります。

  • underlying value

    『根底にある価値』という意味。face value が目に見える表面的な価値であるのに対し、underlying value は隠れていてすぐには見えない、物事の本質的な価値を指します。ビジネスや投資の文脈で、表面的な数値だけでは判断できない、潜在的な価値を評価する際に用いられます。

語源

"Face value"は、文字通り「顔の価値」を意味し、ここでの「顔」は表面的な外観や提示されたものを指します。この表現は、特に金融の文脈で「額面」という意味で使用されることが多いです。例えば、債券や株式の額面価格は、その表面に記載された価値を示します。比喩的には、「一見すると」という意味合いで使われ、表面的な印象や情報だけに基づいて判断することを指します。これは、人が他者を第一印象で判断する際に、その人の「顔」に基づいて価値を判断するのと似ています。また、「体面」という意味合いでは、文字通りの「顔」を保つこと、つまり名誉や評判を損なわないようにするという意味合いが含まれます。このように、"face value"は、表面的なもの、提示された価値、そして体面といった概念を包括的に表す表現として理解できます。

暗記法

「face value(額面)」は、見た目や第一印象から判断される価値を意味します。金融用語としてだけでなく、人間関係にも深く関わり、外見が持つ影響力を示唆します。しかし、額面は必ずしも真実を反映せず、欺瞞や本質への疑念を呼び起こします。SNS時代の現代では、誰もが意識的に「face value」を作り上げますが、その裏には虚構も潜んでいます。階級や権力とも結びつき、不平等や差別を助長する側面も。「face value」を知ることは、社会と人間の心理を深く理解することに繋がりますね。

混同しやすい単語

surface value

『face value』と『surface value』は、どちらも『表面的な価値』という意味合いを持ちますが、ニュアンスが異なります。『face value』は文字通りの額面や表面的な意味を指すのに対し、『surface value』はより広範な意味での表面的な価値や外見を指します。特に、深い分析や検討をせずに判断した場合に使われやすいです。日本語の『表面的』という言葉が両方に当てはまるため、文脈によって使い分ける必要があります。

factual value

『face value』と『factual value』は、どちらも『事実』に関連する言葉ですが、意味が大きく異なります。『face value』は額面価格や表面的な意味を指すのに対し、『factual value』は事実に基づいた価値や重要性を指します。例えば、『factual value』は、証拠やデータに基づいて判断される価値観を指すことがあります。発音は似ていませんが、意味の類似性から混同される可能性があります。注意点として、文脈からどちらの意味で使われているかを判断することが重要です。

phase value

『face value』と『phase value』は、発音が似ており、特に早口で話される場合に聞き間違えやすいです。『face value』は額面価格や表面的な意味を指すのに対し、『phase value』は電気工学や数学などの分野で使われる位相の値を指します。専門的な文脈では特に注意が必要です。位相(phase)は、波の周期における特定の位置を示す概念であり、日常生活ではあまり使われないため、馴染みのない学習者にとっては混乱しやすいかもしれません。

fair value

『face value』と『fair value』は、どちらも価値を意味する言葉ですが、意味合いが異なります。『face value』は額面価格や表面的な意味を指すのに対し、『fair value』は公正な価値、つまり市場価格や客観的な評価に基づいた価値を指します。会計や金融の分野でよく使われる用語であり、不動産や株式などの評価に使われます。発音も似ているため、文脈によって意味を区別する必要があります。特に、ビジネスシーンでは注意が必要です。

base value

『face value』と『base value』は、どちらも価値の基準となるものを指しますが、意味が異なります。『face value』は額面価格や表面的な意味を指すのに対し、『base value』は基本的な価値、つまり何かの価値を評価する際の基準となる価値を指します。例えば、商品の原価やサービスの最低価格などが『base value』に該当します。発音は似ていませんが、『value』という共通の単語が含まれるため、意味の混同が起こりやすいです。文脈からどちらの意味で使われているかを判断することが重要です。

place value

『face value』と『place value』は、発音が一部似ており、特に『value』の部分が共通しているため、混同される可能性があります。『face value』は額面価格や表面的な意味を指すのに対し、『place value』は数学で使われる位取りの概念を指します。例えば、123という数字において、1は百の位、2は十の位、3は一の位というように、数字が置かれている場所によって価値が変わることを意味します。数学的な文脈では特に注意が必要です。位取りは、数の体系を理解する上で非常に重要な概念であり、算数・数学の基礎となります。

誤用例

✖ 誤用: I took his apology at face value, but later found out he was lying.
✅ 正用: I took his apology at face value, but later discovered he had ulterior motives.

日本語の『額面通りに受け取る』という直訳から、apology(謝罪)のような抽象的な概念にも安易に "take at face value" を使用してしまう例です。"face value" は元々、紙幣や株券などの『額面価格』を指す言葉で、そこから転じて『表面的な価値』や『見た目通りの価値』を意味します。謝罪のような行為の真意を測る文脈では、"ulterior motives(裏の意図)" の有無を疑うなど、より具体的な表現が適切です。英語では、抽象的な概念を扱う際に、より具体的な表現を選ぶことで、意図が明確になり、誤解を避けることができます。

✖ 誤用: The face value of his statement is questionable, considering his past record.
✅ 正用: The credibility of his statement is questionable, considering his past record.

ここでの誤用は、"face value" を「表面的な価値」という意味で捉え、「発言の表面的な価値」=「発言の信憑性」と誤って解釈していることに起因します。しかし、"face value" はあくまで『見た目通りの価値』であり、信憑性(credibility)とは異なります。過去の経歴から発言の信憑性を疑う文脈では、"credibility" を用いるのが適切です。日本人は、言葉の意味を文字通りに捉えがちですが、英語では文脈に応じて適切な単語を選ぶ必要があります。特に抽象的な概念を表現する際は、類義語とのニュアンスの違いを意識することが重要です。

✖ 誤用: I'll take his offer with face value for now.
✅ 正用: I'll accept his offer at face value for now.

この誤用は、"take something at face value" という決まり文句を部分的にしか理解していないために起こります。"take" はこの場合、「受け入れる」という意味合いですが、"take with face value" という組み合わせは不自然です。正しくは、"take something at face value" で、"at face value" は副詞句として機能し、「額面通りに」「表面的な意味で」という意味を表します。また、より自然な英語としては "accept at face value" が適切です。日本人は、前置詞や構文パターンを軽視しがちですが、英語ではこれらの要素が意味を大きく左右することがあります。決まり文句は、丸暗記するだけでなく、その背後にある文法構造や語源を理解することで、より深く記憶に定着させることができます。

文化的背景

「face value(額面)」は、文字通りには「顔の価値」を意味し、表面的な印象や見た目から判断される価値観を表します。この言葉は、しばしば金融や経済の文脈で使用されますが、人間関係や社会的な評価においても、外見や第一印象が持つ影響力を示唆する、根深い文化的含意を持っています。

「face value」が特に興味深いのは、その裏に潜む「欺瞞」や「本質」への疑念を喚起する点です。例えば、債券や株式の額面価格は、必ずしもその真の価値を反映しているとは限りません。同様に、人の外見や肩書きも、その内面や能力を完全に表しているとは限りません。シェイクスピアの『マクベス』には「顔は心という本を読むな」という有名な一節がありますが、これはまさに「face value」だけで判断することの危険性を示唆しています。中世ヨーロッパでは、顔相学が発達し、顔の造形から性格や運命を判断しようとする試みがありましたが、これもまた「face value」に基づいた評価の一例と言えるでしょう。

現代社会においては、SNSの普及によって、誰もが自分の「face value」を意識的に作り上げ、発信するようになりました。インフルエンサーたちは、完璧な外見やライフスタイルを演出し、多くのフォロワーを獲得しますが、その裏には加工されたイメージや虚構が隠されていることも少なくありません。また、政治家や企業も、イメージ戦略によって「face value」を高めようとしますが、それが真実からかけ離れている場合、批判の対象となります。「face value」は、表面的には単純な概念ですが、その背後には、社会的な評価、欺瞞、自己認識など、複雑な文化的要素が絡み合っているのです。

さらに、「face value」は、しばしば階級や権力と結びついて用いられます。例えば、貴族や富裕層は、その外見や振る舞いによって、社会的地位を誇示することがあります。一方で、貧困層やマイノリティは、しばしば「face value」によって差別や偏見に晒されます。このように、「face value」は、社会的な不平等や差別を助長する側面も持っているのです。したがって、「face value」という言葉を理解することは、単に語彙を増やすだけでなく、社会の構造や人間の心理を深く理解することにも繋がると言えるでしょう。

試験傾向

英検

1. 出題形式: 主に長文読解、稀に語彙問題。2. 頻度と級・パート: 準1級以上でまれに出題。3. 文脈・例題の特徴: 社会問題や文化に関する長文で使われることが多い。4. 学習者への注意点・アドバイス: 「額面どおりの意味」だけでなく「見かけ上の価値」といった意味も理解しておく。

TOEIC

1. 出題形式: 主に長文読解(Part 7)。2. 頻度と級・パート: Part 7で時々見られる程度。3. 文脈・例題の特徴: 契約書や財務報告など、ビジネス関連の文書で使われることが多い。4. 学習者への注意点・アドバイス: 「表面的な」や「文字通りの」といった意味で使われることが多いことを覚えておく。ビジネスシーンでの使用例を把握しておく。

TOEFL

1. 出題形式: 主に長文読解。2. 頻度と級・パート: アカデミックな長文で比較的よく見られる。3. 文脈・例題の特徴: 経済学、社会学、心理学などの分野で、理論や概念を説明する際に使われることが多い。4. 学習者への注意点・アドバイス: 比喩的な意味合いで使われることが多いので、文脈から正確な意味を推測する練習が必要。

大学受験

1. 出題形式: 主に長文読解。2. 頻度と級・パート: 難関大学の入試問題で時々見られる。3. 文脈・例題の特徴: 社会科学系のテーマの文章で、意見や主張を述べる際に使われることが多い。4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈によって意味が微妙に異なるため、前後の文脈から正確に意味を判断する練習が必要。類義語や反意語も覚えておくと役立つ。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年8月4日

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