backward
第1音節にアクセントがあります。/æ/ は日本語の「ア」と「エ」の中間のような音で、口を大きく開けて発音します。 "-ward" の部分は、曖昧母音(/ə/)になりやすく、あまり強く発音しないのがコツです。最後の "d" は、舌先を上の歯茎につけて発音する破裂音です。
後ろ向きに
文字通り後ろ向きに進む様子や、過去を振り返る様子を表す。比喩的に、後退する、悪化する、逆行する、という意味でも使われる。
The little boy walked backward and almost tripped.
その小さな男の子は後ろ向きに歩いていて、もう少しでつまずきそうになりました。
※ 元気な男の子が、前を見ずに後ろ向きに歩いている、ちょっと危なっかしい場面が目に浮かびますね。「walk backward」で「後ろ向きに歩く」という、日常的によく見られる動作を表します。子供だけでなく、大人でも不注意な時に使うことがあります。
The car slowly moved backward to park in the tight space.
その車は、狭い場所に駐車するため、ゆっくりと後ろ向きに動きました。
※ 運転手が慎重にバックしている様子が伝わります。「move backward」は「後ろに動く」「後退する」という意味で、車や機械などが後ろに進む際によく使われます。駐車場でよく耳にする表現です。
She skated backward smoothly on the ice, feeling the cool wind.
彼女は氷の上を後ろ向きに滑らかに滑り、冷たい風を感じました。
※ スケートリンクで、優雅に後ろ向きに滑る姿が目に浮かびますね。気持ちの良い風も感じられます。「skate backward」のように、動詞の後に 'backward' を置くことで、「後ろ向きに〜する」という動作の方向を具体的に示すことができます。スポーツやダンスの場面でよく使われます。
時代遅れの
進歩や発展とは逆方向に向かっている状態。技術、考え方、政策などが旧態依然としているニュアンス。
My old phone feels so backward now.
私の古い携帯電話は、今ではとても時代遅れに感じます。
※ 新しいモデルが次々に出る中で、自分の古い携帯が遅くて不便だと感じる情景です。「feel backward」で「時代遅れに感じる」という感覚を表現しています。「now」は「今は」と、状況の変化を強調しています。
His ideas about women seemed a bit backward to me.
彼の女性に対する考え方は、私には少し時代遅れに見えました。
※ 誰かの発言を聞いて、その人の考え方や意見が現代的ではない、と感じる場面です。「seem backward」は「時代遅れに見える/思える」というニュアンス。「a bit」は「少し」という意味で、表現を柔らかくする時に使われます。
The small town felt a little backward compared to big cities.
その小さな町は、大都市と比べると少し時代遅れに感じられました。
※ 都会から訪れた人が、その町の発展の遅れや昔ながらの雰囲気を肌で感じる情景です。場所や状況が「時代遅れ」だと感じる時にも「feel backward」を使います。「compared to ~」は「〜と比べて」という意味で、比較する時によく使われます。
内気な
人に対して積極的になれない、引っ込み思案な様子。感情や行動が抑制されているニュアンス。
The new student was a little backward and stayed quiet at first in the classroom.
新しい生徒は少し内気で、最初、教室では静かにしていました。
※ この例文は、新しい環境に馴染めず、なかなか前に出られない子供の様子を描いています。「内気な」という性質が、具体的な行動(静かにしている)と結びついてイメージしやすいでしょう。「at first」は「最初は」という意味で、状況の変化を示唆します。
During the team meeting, he was too backward to share his good ideas with everyone.
チーム会議中、彼はあまりにも内気で、自分の良いアイデアをみんなに共有できませんでした。
※ 会議のような場で、自分の意見や考えを積極的に言えない大人の様子を表しています。せっかく良いアイデアがあっても、内気さゆえに発言できない残念な気持ちが伝わりますね。「too ~ to ...」は「~すぎて…できない」という、内気な性格が行動にどう影響するかを示す典型的な表現です。
My older brother is often quite backward when he meets new people for the first time.
私の兄は、初めて会う人に対しては、たいていかなり内気です。
※ これは人の一般的な性格を表す例文です。「backward」は単に恥ずかしがり屋というより、「自信がなく、一歩引いてしまう」というニュアンスを含みます。この例文では、初対面の人との交流において、その内気な性格がどのように表れるかが具体的にわかります。
コロケーション
過去を振り返ること、後悔や郷愁を込めた振り返り
※ 文字通り「後ろ向きの視線」ですが、単に物理的に後ろを向くという意味だけでなく、過去の出来事や過ぎ去った時間に対する感情的な反応を伴うことが多い表現です。文学作品や詩で、失われた愛や機会を惜しむ場面でよく見られます。ビジネスシーンでは、プロジェクトの反省点を示す際に、感情的なニュアンスを抑えて使われることもあります。類語としては 'retrospective view' がありますが、'backward glance' の方がより個人的な感情を伴うニュアンスが強いです。
旧バージョンとの互換性
※ 主にIT用語として使われ、新しいシステムやソフトウェアが、古いバージョンのデータやハードウェアと問題なく連携できることを指します。例えば、新しいバージョンのWordで古いバージョンのWordで作成されたファイルを開ける場合、'backward compatibility' があると言えます。ビジネスシーンで、システム移行やアップグレードの際に重要な要素として考慮されます。技術的な文脈で頻繁に使われる専門用語です。
逆向き推論、結果から原因を推測する思考法
※ 問題解決や意思決定において、望ましい結果から逆算して必要な手順や条件を考える方法です。例えば、プロジェクトの目標達成のために、最終段階から順にタスクを洗い出す場合に用いられます。犯罪捜査で、犯行現場の状況から犯人を特定する過程も 'backward reasoning' の一例です。'reverse engineering' とも関連しますが、'backward reasoning' はより一般的な思考プロセスを指します。
遅れた地域、発展が遅れている地域
※ 経済的、社会的に発展が遅れている地域を指す表現です。必ずしも地理的に「後ろ」にあるという意味ではなく、比喩的に「遅れている」状態を表します。政府や国際機関が開発援助を行う対象地域を指す際に用いられることがあります。 'underdeveloped area' とほぼ同義ですが、'backward area' はやや否定的なニュアンスを含むことがあります。使用頻度は高くありませんが、特定の文脈では適切な表現です。
(人のために)無理をする、できる限りのことをする
※ 文字通り「後ろに体を曲げる」ことから、比喩的に「困難を伴うほど努力する」という意味になります。誰かのために特別な配慮をしたり、通常以上のサービスを提供したりする状況で使われます。'go the extra mile' と似た意味ですが、'bend over backwards' はより困難な状況や、相手に喜んでもらおうとする意図が強調される傾向があります。口語的な表現で、ビジネスシーンでも使われますが、ややカジュアルな印象を与えます。
あわてて~する、~しようと必死になる
※ 'bend over backwards'と似ていますが、こちらはより「必死さ」や「不器用さ」が強調されるニュアンスです。例えば、顧客に気に入られようと過剰なサービスをしてしまうような状況を表します。また、物理的に転倒する意味でも使われますが、比喩表現としては、ある目的のために不自然なほど努力する様子を表します。'strive too hard' と似た意味合いを持ちますが、'fall over backwards' の方がよりユーモラスな響きがあります。
使用シーン
学術論文や研究発表において、「backward compatibility(後方互換性)」や「backward induction(後ろ向き帰納法)」のような専門用語の一部として使われることがあります。また、歴史学の研究で「時代遅れの政策」を批判的に評価する文脈でも用いられます。文語的な表現です。
ビジネスシーンでは、プロジェクトの遅延や進捗の遅れを婉曲的に表現する際に使われることがあります。例えば、「計画が少しbackwardになっている」のように、直接的な非難を避けるニュアンスで使用されます。会議や報告書などのフォーマルな場面で使われます。
日常会話では、「後ろ向きな考え方」や「時代遅れ」といった意味合いで使われることがあります。例えば、「彼は考え方が少しbackwardだ」のように、人の性格や考え方を評する際に使われますが、やや批判的なニュアンスを含むため、注意が必要です。ニュースやドキュメンタリーで社会問題や文化的な遅れを指摘する場面でも用いられます。
関連語
類義語
物理的な位置関係を表す場合、文字通り『後ろに』という意味。また、進捗や成績などが『遅れている』状態を表す。日常会話で頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】"backward"が方向性や状態の逆行を強調するのに対し、"behind"は単に位置や進捗の遅れを示す。"behind schedule"(予定より遅れている)のように、具体的な基準点からの遅れを表すことが多い。 【混同しやすい点】"backward"は副詞・形容詞として使われるが、"behind"は前置詞・副詞として使われる。"backward"は抽象的な概念にも使えるが、"behind"はより具体的な状況で使われることが多い。
『逆にする』『反対にする』という意味。自動車のバックギアや、政策の転換などを表す際に用いられる。ビジネスや技術的な文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"backward"が一般的な『後ろ向き』の状態を指すのに対し、"reverse"は意図的に方向や順序を逆転させる行為を伴う。より積極的な意味合いを持つ。 【混同しやすい点】"reverse"は動詞としても名詞としても使われるが、"backward"は主に副詞または形容詞として使われる。"reverse"は具体的な操作や変更を伴う場合に使用される。
- regressive
『退歩的な』『後退する』という意味。政治、経済、社会などの状況が悪化する方向へ進むことを表す。学術的な文脈や報道で使われる。 【ニュアンスの違い】"backward"が単に『後ろ向き』であるのに対し、"regressive"はより否定的な意味合いが強く、状況の悪化や進歩の阻害を示唆する。価値判断を含む。 【混同しやすい点】"regressive"は形容詞としてのみ使用される。税制(regressive tax)や病状(regressive disease)など、特定の分野で専門的な意味を持つことがある。
- retrograde
『逆行する』『退歩する』という意味。天体の運行、文化、社会の発展などが後戻りする状況を表す。学術的、またはやや古風な表現。 【ニュアンスの違い】"backward"よりも形式ばった言葉で、歴史的な文脈や、あるべき進歩からの逸脱を強調する。天文学的な意味合いも持つ。 【混同しやすい点】"retrograde"は形容詞または動詞として使用される。日常会話ではあまり使われず、専門的な分野で用いられることが多い。
- rearward
『後方へ』『後部の』という意味。物理的な方向を示す場合に使われる。航空、軍事、技術分野で用いられる。 【ニュアンスの違い】"backward"が一般的な後方への動きや状態を指すのに対し、"rearward"はより具体的な位置や方向を示す。やや専門的な響きを持つ。 【混同しやすい点】"rearward"は副詞または形容詞として使用される。日常会話ではあまり使われず、特定の分野で用いられることが多い。類語に"aft"がある。
- in reverse
『逆方向に』『反対に』という意味。機械の操作や手順などを説明する際に用いられる。日常会話でも使われる。 【ニュアンスの違い】"backward"が一般的な後方への動きや状態を指すのに対し、"in reverse"は特定の操作や手順が逆になっていることを強調する。 【混同しやすい点】"in reverse"は前置詞句であり、副詞句として機能する。具体的な動作や手順に関連して使われることが多い。
派生語
- backslide
『逆戻りする』という意味の動詞。道徳的、宗教的な文脈で、以前の悪い習慣や状態に戻ることを指すことが多い。例えば、『アルコール依存症からの回復者がbackslideする(再発する)』のように使われる。日常会話よりも、自己啓発や問題解決に関する議論で使われる傾向がある。
『背景』という意味の名詞。『back(後ろ)』と『drop(落ちる)』が組み合わさり、舞台や写真撮影などで使われる背景幕を指す。比喩的に、出来事や状況の背景にある状況や環境を指すこともある。『経済的なbackdrop(背景)のもとで』のように使われる。
- backwards
『後ろ向きに』や『逆方向に』という意味の副詞。『backward』の副詞形であり、より口語的な表現。物理的な方向だけでなく、比喩的に『考え方がbackwards(時代遅れ)』のように使われることもある。日常会話で頻繁に使われる。
反意語
『前方へ』や『前進して』という意味の副詞。物理的な方向だけでなく、『計画をforward(前進)させる』のように、比喩的にも使われる。『backward』と対照的に、進歩や発展の文脈で用いられる。
- onward
『前へ』や『さらに先へ』という意味の副詞。『forward』よりもフォーマルな印象があり、旅や探求など、継続的な前進を強調する文脈で使われる。『onward journey(さらなる旅)』のように用いられる。
『進歩的な』という意味の形容詞。『backward』が保守的、旧態依然としたものを指すのに対し、『progressive』は社会の変化や技術革新を積極的に受け入れる姿勢を表す。政治、経済、文化など幅広い分野で使われる。
語源
"backward"は、古英語の"bæc"(背中、後ろ)と"weard"(~の方向へ)が組み合わさってできた単語です。"bæc"は現代英語の"back"に相当し、文字通り体の後ろ側を指すだけでなく、位置や時間の後方を意味します。"weard"は、現代英語の"-ward"(~の方向へ)という接尾辞の古い形であり、特定の方向への動きや傾向を示します。したがって、"backward"は文字通りには「後ろの方向へ」という意味合いを持ち、そこから「後退する」「時代遅れである」といった意味に発展しました。日本語で例えるなら、「後ろ向き」という言葉が、文字通りの意味から「消極的」「保守的」といった比喩的な意味を持つようになったのと同じような変遷をたどったと言えるでしょう。
暗記法
「backward」は単なる後方ではなく、進歩への抵抗や過去への執着を意味します。産業革命期の伝統固守、植民地主義における文化的な優劣の押し付けなど、社会の停滞や退行の象徴として使われてきました。文学では、変化を拒む抑圧的な社会や、過去に囚われた個人の苦悩を表現します。現代では、保守的な政策や差別的な考え方を批判する言葉として、社会正義の文脈で用いられます。単なる方向ではなく、価値観や社会への姿勢を示す言葉なのです。
混同しやすい単語
『backward』と『awkward』は、どちらも形容詞で、スペルも一部似ているため混同しやすいです。『awkward』は『不器用な』『ぎこちない』という意味で、動作や状況がスムーズでないことを指します。発音も似ていますが、アクセントの位置が異なります(backwardは back にアクセント、awkward は awk にアクセント)。日本人学習者は、意味の違いを意識し、具体的な状況で使い分ける練習をすると良いでしょう。
『backward』と『forward』は、スペルが似ており、意味も反対方向を表すため、対比して覚える際に混同しやすいです。『forward』は『前へ』『進んで』という意味で、副詞、形容詞、動詞として使われます。発音も似ていますが、最初の音が異なります(backward は /b/、forward は /f/)。日本人学習者は、それぞれの単語が表す方向をイメージしながら覚えると良いでしょう。
『backward』と『awkwardly』は、スペルと語尾が似ているため混同しやすいです。『awkwardly』は『不器用に』『ぎこちなく』という意味の副詞で、awkward の副詞形です。発音も似ていますが、アクセントの位置が異なります(backward は back にアクセント、awkwardly は awk にアクセント)。日本人学習者は、品詞の違い(backward は形容詞または副詞、awkwardly は副詞)を意識すると良いでしょう。
『backward』と『backwards』は、どちらも『後ろへ』という意味で使われますが、品詞とニュアンスが異なります。『backward』は形容詞または副詞として使われ、『backwards』は主に副詞として使われます。アメリカ英語では『backward』、イギリス英語では『backwards』が好まれる傾向があります。また、『backwards』の方がより口語的な印象を与えます。日本人学習者は、どちらを使っても意味は通じますが、文脈や相手によって使い分けることを意識すると良いでしょう。
『backward』と『blackboard』は、どちらも『back』という単語を含み、スペルの一部が似ているため、視覚的に混同しやすいです。『blackboard』は『黒板』という意味の名詞で、教室などで使われる筆記用具を指します。発音も一部似ていますが、blackboard は二つの単語が組み合わさった複合語であり、アクセントの位置が異なります。日本人学習者は、それぞれの単語が表す意味をイメージし、文脈で判断する練習をすると良いでしょう。
誤用例
『backward』は文字通り後退する動きや方向を示すことが多いですが、抽象的な概念(進歩、発展など)の停滞や後退を表す場合、『regress』の方が適切です。日本人が『後退』という言葉から直接『backward』を連想しがちですが、『regress』はよりフォーマルで、ビジネスや学術的な文脈に適しています。また、『backward』は時にネガティブなニュアンスが強く、会社の方針などを批判的に述べる場合に適していますが、単に『後退している』という事実を述べる場合は『regress』が好ましいです。
『backward』は文字通り後ろ向きの視線を意味しますが、文脈によっては不自然に聞こえます。例えば、誰かが何かを隠しているような状況で『後ろを振り返る』場合は、隠れた意図や警戒心を示唆する『furtive glance(こそこそと見る)』がより適切です。日本人が『後ろ向きの』という表現から機械的に『backward』を選んでしまうことがありますが、英語では状況に応じてより具体的な意味合いを持つ語を選ぶ必要があります。文化的な背景として、日本人は直接的な表現を避けがちですが、英語では具体的な状況描写が好まれる傾向があります。
『backward』は文字通り『後ろ向き』という意味の他に、『時代遅れ』という意味も持ちますが、この意味で使うと、非常に強い批判的なニュアンスを含みます。相手の考えを尊重する場面や、単に時代に合っていないことを指摘したい場合には、『outdated』や『old-fashioned』を使う方が適切です。日本人は、直接的な批判を避ける傾向がありますが、『backward』を安易に使うと、相手を強く非難していると受け取られる可能性があります。より穏当な表現を選ぶことで、円滑なコミュニケーションを保つことができます。
文化的背景
「backward」は単に「後ろ向き」という意味だけでなく、進歩や発展の否定、あるいは過去への固執といった文化的ニュアンスを帯びています。社会や個人の成長を阻害する停滞や退行の象徴として、否定的な意味合いで用いられることが多い言葉です。
歴史的に見ると、「backward」はしばしば、社会的な進歩から取り残された状態や、時代遅れの考え方を指す言葉として使われてきました。例えば、産業革命以降の時代において、技術革新を受け入れず、伝統的な生活様式に固執する人々や地域を「backward」と表現することがありました。これは単なる地理的な後進性を示すだけでなく、変化を拒む保守的な姿勢に対する批判的な意味合いを含んでいます。また、植民地主義の時代には、宗主国が植民地を「backward」と見なし、自らの支配を正当化するイデオロギーとして利用されることもありました。この場合、「backward」は文化的な優劣を示す言葉として機能し、支配される側の文化や価値観を否定する役割を果たしました。
文学作品においても、「backward」は重要なテーマとして扱われることがあります。例えば、ユートピア小説やディストピア小説において、「backward」な社会は、理想的な社会とは対照的な存在として描かれることがあります。過去の価値観や制度に固執し、変化を拒む社会は、抑圧的で不自由な社会として批判的に描写されることが多いです。また、個人が過去のトラウマや経験に囚われ、前に進むことができない状態を「backward」と表現することもあります。このような場合、「backward」は心理的な停滞や精神的な苦悩の象徴として機能します。
現代社会においても、「backward」は様々な文脈で使用されます。政治的な議論においては、保守的な政策や考え方を「backward」と批判することがあります。また、ジェンダーや人種などの問題においては、差別的な考え方や制度を「backward」と非難することがあります。このように、「backward」は単なる方向を示す言葉ではなく、社会的な正義や進歩に対する価値判断を示す言葉として機能しています。そのため、「backward」という言葉を使う際には、その背景にある文化的、社会的な意味合いを理解することが重要です。この言葉は、単に「後ろ向き」であるという事実を述べるだけでなく、進歩や変化に対する価値観、そして社会的な正義に対する姿勢を表現する言葉なのです。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解(文脈把握)、まれにリスニング
- 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。2級でも稀に出題される可能性あり。リーディングパートが中心
- 文脈・例題の特徴: 学術的な内容、社会問題、環境問題など、幅広いテーマの長文で使われる。会話文では「後退する」「逆戻りする」といった意味で使われる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 副詞、形容詞として使われることが多い。名詞としての用法もあるが、頻度は低い。「backwards」と「backward」はどちらも正しいが、アメリカ英語では「backward」が、イギリス英語では「backwards」がより一般的。文脈によって意味が微妙に異なる場合があるので、注意。
- 出題形式: 主にPart 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)
- 頻度と級・パート: Part 5, 6, 7で時々見られる程度。頻度は英検ほど高くない。
- 文脈・例題の特徴: ビジネス関連の長文で、プロジェクトの遅延、業績の悪化、市場の後退などを表す際に用いられることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 主に副詞として使われる。「後退する」「悪化する」といったネガティブな意味合いで使われることが多い。類義語(decline, regress)との使い分けに注意。
- 出題形式: 主にリーディングセクション(長文読解)
- 頻度と級・パート: アカデミックな長文で頻出。特に社会科学、歴史、心理学などの分野でよく見られる。
- 文脈・例題の特徴: 理論や政策の変遷、社会現象の逆行、生物の進化における後退など、抽象的な概念を表す際に用いられることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 副詞、形容詞としての用法に注意。抽象的な文脈での意味を理解することが重要。類義語(reverse, regress)とのニュアンスの違いを把握しておく。
- 出題形式: 主に長文読解、文法・語彙問題
- 頻度と級・パート: 難関大学の入試問題で比較的頻出。標準的な大学でも出題される可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、歴史、文化など、幅広いテーマの長文で使われる。評論や説明文でよく見られる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する力が重要。前後の文脈から「backward」がどのような意味合いで使われているかを判断する必要がある。類義語(reverse, regress)との違いを理解し、文脈に応じて適切な意味を選択できるようにする。